JP2001352092A - 放射線検出器 - Google Patents

放射線検出器

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JP2001352092A JP2000172265A JP2000172265A JP2001352092A JP 2001352092 A JP2001352092 A JP 2001352092A JP 2000172265 A JP2000172265 A JP 2000172265A JP 2000172265 A JP2000172265 A JP 2000172265A JP 2001352092 A JP2001352092 A JP 2001352092A
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Masahito Sato
正仁 佐藤
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Yamanashi Electronics Co Ltd
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Yamanashi Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線感応層としてセレンを用いたX線検出器
にあっては、外気温の変動などによってセレン層の収
縮、膨張が起こり、それが原因となってセレン層に割れ
が発生していた。 【解決手段】 基体3上にセレン層4と上部電極層5と
を形成してなる放射線検出器において、前記セレン層3
に0.3〜20重量%の範囲でイオウを含有させた構成
とする。こうすることで、イオウが可塑材として作用
し、セレン層に柔軟性が得られて、環境温度の変化など
による割れの発生を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療分野、工業分
野、さらには原子力分野などで用いられる放射線検出器
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】X線など放射線の検出器としては、X線
を光に変換した後に電気信号へ変換する間接変換方式の
ものと、X線感応層に入射したX線を直ちに電気信号に
変換する直接変換方式のものなどがある。後者の直接変
換方式の検出器として、例えば図1に示したように、ガ
ラス板1の上にITO膜(Indium Tin Ox
ide)を薄くスパッタリングして下部電極2を形成
し、ガラス板1と下部電極2とで構成される基体3上に
X線感応層としてのセレン(Se)層4を設け、さらに
その上に上部電極層5を設けた構造のものが知られてい
る。このような構造からなるX線検出器にあっては、下
部電極2と上部電極層5の間に直流電圧6を印加し、そ
の状態でX線が上部電極層5の上方から照射されるとセ
レン層4中に電荷(電子・正孔対)が発生し、下部電極
2に集められた後に電流計7でX線照射電流Iとして読
み出される。
【0003】また、直接変換方式の他の例として、図2
に示すように、ガラス板1上に約100〜200μm角
の画素8をマトリックス状に多数設けて基体とし(図2
においては、多数の画素のうち4個の画素のみが示され
ている)、その上に上述と同様のセレン層4と上部電極
層5を設けた構造のものもある。この基体には各画素8
毎にX線を照射したときに発生する電荷を収集するIT
Oなどからなる電荷収集電極9と、収集した電荷を蓄積
する電荷蓄積コンデンサ10と、蓄積した電荷を読み取
る電気的スイッチ機構としての薄膜トランジスタ11と
が形成されている。このような構造のX線検出器のアー
スと上部電極層5との間に直流電圧を印加しX線を照射
することにより、電荷収集電極9に集められた電流によ
り電荷蓄積コンデンサ10が充電され、ゲートドライバ
(図示してない)からスイッチングライン12を通して
薄膜トランジスタ11のゲート端子13に電圧が印加さ
れると、薄膜トランジスタ11がオン状態となる。する
と前記電荷蓄積コンデンサ10に充電された電荷は、薄
膜トランジスタ11のドレイン端子に接続されている読
み出しライン14を介して読み取られることになる。
【0004】ところで、上記図2に示した直接変換方式
のX線検出器を、例えば医療用として用いる場合に、人
体の患部を実物と同じ大きさで撮影するため、基体上の
セレン層の大きさは、縦×横の長さが約200mm×20
0mm〜500mm×500mmであることが要求され
る。また、X線検出層としてセレン層を用いるときに
は、X線は透過力が強いのでセレン層を素通りするよう
な形になり、十分なX線照射電流が得られない。そこで
セレン層の厚みを200〜1500μmの厚膜にし、セ
レン層中でX線を多く吸収できるようにして目標とする
X線照射電流を得る。なお、X線検出器のセレン層とし
てはセレン単体やセレン・ヒ素合金などが知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようにセレン層の面積を大きく且つ厚膜にしたX線検出
器にあっては、輸送中に外気温の変化を受けて変形し易
く、またX線検出器を搭載したX線検出装置が室温の変
化を受けた時にも同様の変形を生じ易いといった問題が
あった。
【0006】例えば、X線検出器が輸送中に−10℃付
近の低温雰囲気中に置かれると、セレンやセレン・ヒ素
合金の膨張係数が大きいために収縮が大きく、一方膨張
係数の小さいガラス板の収縮は小さいので、図3(a)
に示すように、セレン層4側に反った形状に変形を受け
易い(図において上部電極層は省略してある)。逆に、
X線検出器が輸送中に35℃付近の高温雰囲気中に置か
れると、上記低温雰囲気中ほど反りは大きくないが、図
3(b)に示したように、基体3側に反った形状に変形
を受け易い。そして、このような反りが起きると、セレ
ンやセレン・ヒ素合金は脆いため、目視で分かる程度の
割れがセレン層4に無数に発生し、X線検出器の使用が
不能になる。そして、一層割れが酷くなると基体3から
セレン層4の剥離が発生することもある。なお、図3
(c)は常温(約22℃)におけるセレンやセレン・ヒ
素合金の形状であり、この場合には反りが発生しないた
めにほぼ平板状を保持している。
【0007】上記で発生する反りの度合は、低温側で顕
著であり、温度が下がるにしたがって大きくなる。ま
た、セレン層4の面積が大きくなるほど顕著である。さ
らに、セレン層4の膜厚が厚くなるほどセレン層4の受
ける歪は大きく、セレン層4に割れが発生し易くなる。
なお、上記のように、温度が−10℃、35℃のような
低温、高温にならなくても、外気温の小さい変動によ
り、程度の小さい反りと戻りを長時間に渡って繰り返す
うちに、セレン層4に割れが発生することもある。
【0008】上記のようなX線検出器の反り防止のため
に、図4に示すように、X線検出器を厚いアルミニウム
板15などからなる剛体に接着固定し(図において電極
層は省略してある)、X線検出器の反りを強制的に防止
することも考えられるが、この方法でもやはり割れが発
生するため、割れ防止の抜本的な対策にはならない。ま
た、X線検出器の輸送時に梱包形態などを工夫し、常に
22℃近辺の恒温雰囲気に置けば、割れの発生を抑える
ことができるが、このようなことは多額の費用が掛かる
ために実用的ではない。
【0009】以上述べたように、X線感応層としてセレ
ンを用いたX線検出器にあっては、外気温の変動などに
よってセレン層の収縮、膨張が起こり、それが原因とな
ってセレン層に割れが発生するなどの問題があった。
【0010】そこで本発明の目的は、セレン層の面積が
大きく且つセレン層の膜厚が厚い場合であっても、外気
温の変化に対して割れが発生しない、環境温度変化に対
して安定な長寿命の放射線検出器を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る放射線検出器は、基体上にセレン層と
電極層とを形成してなる放射線検出器において、前記セ
レン層にイオウが含有されてなることを特徴とする。
【0012】また、請求項2に係る発明は、請求項1の
放射線検出器において、前記イオウが0.3〜20重量
%の範囲で含有されてなることを特徴とする。
【0013】本願の発明者は、鋭意検討した結果、X線
感応層として用いるセレン層にイオウを含有させたとき
にイオウが可塑材として作用することを見出し、セレン
層に柔軟性を持たせることで、面積が大きく且つ厚膜の
セレン層であっても環境温度の変化などによって割れが
発生しないようなX線検出器を得ることができた。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
に係る放射線検出器の実施形態をX線検出器について詳
細に説明する。X線検出器の基本構成は、図1及び図2
で示したものと同様であるが、従来とは異なってセレン
層にはイオウが含有されている。
【0015】本発明に係るX線検出器において用いられ
る基体3としては、図1に示したようにガラス板1など
の絶縁物上に導電性の下部電極2を設けたものの他、図
2に示したようにガラス板1などの絶縁物上に多数の画
素8をマトリックス状に設けたものや多数の帯状電極膜
を平行に配列したものなどがある。さらに、アルミニウ
ム板などをそのまま導電性基体として用いたものなども
ある。
【0016】上記下部電極2又は画素8の上に設けられ
るセレン層4は、イオウを含有するものであれば他の添
加物を添加してもよく、そうすることによって種々の目
的に沿わせることができる。例えばセレン層の結晶化防
止のためヒ素(As)を添加してセレン・ヒ素・イオウ
合金としてもよく、またセレン層でトラップされる電荷
を少なくする目的で塩素(Cl)を添加してセレン・イ
オウ・塩素の組成としてもよい。他の添加物としては、
例えばテルル(Te)、ナトリウム(Na)、ビスマス
(Bi)などがある。
【0017】上記基体上に形成されるセレン層4の膜厚
は、約200〜1500μmの範囲が望ましい。膜厚が
200μmより薄いとX線に対する量子効率が下がって
十分なX線照射電流を得ることができない一方、150
0μmより厚くなるとセレン層4内でトラップ(捕獲)
される電荷が多くなり、X線に対する応答性が悪くなる
からである。
【0018】上部電極層5の材料としては、金、銀、ア
ルミニウム、ニッケル等の導電材があり、蒸着法などに
よって形成することができる。上部電極層5の厚みは、
0.01〜3.0μmの範囲が望ましい。
【0019】上記イオウはX線検出器のセレン層4の全
体に亘って添加されるのが望ましいが、先ず基体3の上
にイオウを含有したセレン層を中間層として形成し、そ
の上にイオウが添加されていないセレン層を形成する2
層構造でもセレン単体と比べると有効である。
【0020】セレン層4に含まれるイオウは、0.3重
量%〜20重量%の範囲が望ましい。セレン層4の割れ
に対しては0.1重量%以上で効果があるが、より確実
な効果を得るためには0.3重量%以上が望ましい。一
方、イオウが20重量%より多くなると割れに対しての
効果は十分にあるものの、X線照射電流の低下が顕著に
なり望ましくない。これは、イオウ含有量の多いセレン
層4ではX線阻止能が低下するため、X線照射電流が低
下するものと考えられる。したがって、セレン層4の割
れと、X線照射電流の両方を考慮した場合、最適なイオ
ウ濃度は0.3重量%〜20重量%となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。 (実施例1)縦・横の長さ520mm×520mm、厚さ
1.1mmのガラス板1(コーニング社製 製品番号7
059)の上に薄いITO膜からなる下部電極2を形成
して基体3とした。次に、純度99.99%のセレンと
純度99.99%のイオウを用いてセレン・イオウ(濃
度0.1重量%)原料を作製し、これを真空度6.7×
10−3Pa(5×10−5Torr)以下で真空蒸着し
て、前記基体3上に500mm×500mmの面積に膜厚
1000μmのセレン・イオウ層4を形成した。この時
の基体3の温度は55〜60℃、蒸着時間は約4.5時
間であった。さらに、その上に真空蒸着によって大きさ
480mm×480mmの金層を0.1μmの厚みに形成
して上部電極層5とし、図1に示したようなX線検出器
を作製した。なお、製作を終了した段階で、X線検出器
に反りはなく、ほぼ平板であった。
【0022】(実施例2)上記実施例1のセレン・イオ
ウ(0.1重量%)原料に代えて、セレン・イオウ
(0.3重量%)原料を用いた他は、実施例1と同様な
方法でX線検出器を作製した。
【0023】(実施例3)上記実施例1のセレン・イオ
ウ(0.1重量%)原料に代えて、セレン・イオウ(5
重量%)原料を用いた他は、実施例1と同様な方法でX
線検出器を作製した。
【0024】(実施例4)上記実施例1のセレン・イオ
ウ(0.1重量%)原料に代えて、セレン・イオウ(2
0重量%)原料を用いた他は、実施例1と同様な方法で
X線検出器を作製した。
【0025】(実施例5)上記実施例1のセレン・イオ
ウ(0.1重量%)原料に代えて、セレン・イオウ(3
0重量%)原料を用いた他は、実施例1と同様な方法で
X線検出器を作製した。
【0026】(実施例6)上記実施例1のセレン・イオ
ウ(濃度0.1重量%)原料に代えて、セレン・ヒ素
(0.1重量%)イオウ(5重量%)原料を用いた他
は、実施例1と同様な方法でX線検出器を作製した。
【0027】(実施例7)上記実施例1のセレン・イオ
ウ(濃度0.1重量%)原料に代えて、セレン・イオウ
(5重量%)・塩素(20ppm)原料を用いた他は、
実施例1と同様な方法でX線検出器を作製した。
【0028】(実施例8)上記実施例3の1000μm
の膜厚に代えて、膜厚を200μmとした他は、実施例
1と同様な方法でX線検出器を作製した。
【0029】(実施例9)上記実施例1の520mm×
520mmのガラス板に代えて、270mm×270m
mのガラス板の上に薄いITO下部電極を形成して基体
とし、セレン層の大きさを250mm×250mm、電
極の大きさを230mm×230mmとした他は、実施
例1と同様な方法でX線検出器を作製した。
【0030】(実施例10)上記実施例9における基体
の代わりに、ガラス板1の大きさが270mm×270
mmで、その上に画素8をマトリックス状(画素サイズ
150μm角)に設けた図2に示すような基体とした他
は、実施例9と同様な方法で図2に示すX線検出器を作製
した。
【0031】(実施例11)上記実施例3におけるセレ
ン層の膜厚1000μmに代えて、セレン層の膜厚を1
500μmとした他は、実施例3と同様な方法でX線検
出器を作製した。
【0032】(実施例12)上記実施例3におけるセレ
ン層の膜厚1000μmに代えて、セレン層の膜厚を2
000μmとした他は、実施例3と同様な方法でX線検
出器を作製した。
【0033】(実施例13)上記実施例3における厚さ
1.1mmのガラス板に代えて、厚さ0.7mmのガラ
ス板を用いた他は、実施例3と同様な方法でX線検出器
を作製した。
【0034】
【比較例】(比較例1)上記実施例1におけるセレン・
イオウ(濃度0.1重量%)原料に代えて、イオウが添
加されていないセレン原料(純度99.99%)を用い
た他は、実施例1と同様な方法でX線検出器を作製し
た。
【0035】(比較例2)上記実施例8におけるセレン
・イオウ(濃度5重量%)原料に代えて、イオウが添加
されていないセレン原料(純度99.99%)を用いた
他は、実施例8と同様な方法でX線検出器を作製した。
【0036】(比較例3)上記実施例9におけるセレン
・イオウ(濃度5重量%)原料に代えて、イオウが添加
されていないセレン原料(純度99.99%)を用いた
他は、実施例9と同様な方法でX線検出器を作製した。
【0037】(比較例4)上記実施例10におけるセレ
ン・イオウ(濃度5重量%)原料に代えて、イオウが添
加されていないセレン原料(純度99.99%)を用い
た他は、実施例10と同様な方法でX線検出器を作製し
た。
【0038】(比較例5)上記実施例6におけるセレン
・ヒ素(0.1重量%)・イオウ(濃度5重量%)原料
に代えて、イオウが添加されていないセレン・ヒ素
(0.1重量%)原料を用いた他は、実施例6と同様な
方法でX線検出器を作製した。
【0039】(比較例6)上記実施例7におけるセレン
・イオウ(濃度5重量%)・塩素(20ppm)原料に
代えて、イオウが添加されていないセレン・塩素(20
ppm)原料を用いた他は、実施例6と同様な方法でX
線検出器を作製した。
【0040】上記の実施例及び比較例について次の三種
類の実験を行った。まず、上記の実施例1〜5及び比較
例1のX線検出器に対して、上部電極層5と基体3との
間にセレン層4の膜厚1μm当たり5vの電圧を印加し
(上部電極層へ+の電圧を印加)、上部電極層5の上方
からX線を管電圧80kv、1700mR/分の線量で
照射した時のX線照射電流を測定した。結果を表1に示
す。なお電流は単位面積に換算してある。
【0041】
【表1】
【0042】上記表1より、セレン層の含有するイオウ
の量が30重量%になると、X線照射電流が減少する傾
向にあり望ましくないことが分かる。
【0043】次に、上記の実施例3及び比較例1のX線
検出器を、前記図4に示したように、厚み10mmのア
ルミニウム板15上に接着剤を用いて接着した後恒温器
へ入れ、室温から徐々に冷却して約1時間かけて−10
℃までにし、その状態で1時間放置した。その後、徐々
に室温に戻しセレン層4の割れの状況を目視で観察し
た。その結果、実施例3のX線検出器には割れが発生し
なかったが、比較例1のX線検出器には多数発生した。
【0044】次に、上記の実施例1〜13及び比較例1
〜6のX線検出器を恒温器に入れ、室温から徐々に1時
間かけて−10℃までに冷却し1時間放置した後、徐々
に室温に戻しセレン層4の割れの状況を目視で観察し
た。その結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】上記の表2より、セレン層4にイオウが含
有されている本発明のX線検出器は、セレン層4の組成
にかかわらず、イオウ濃度0.1重量%以上で、割れに
対して効果のあることが分かる。また、基体3の種類や
基体3の厚みにかかわらず、割れに対して効果のあるこ
とが分かる。さらに、セレン層4の大きさ250mm□
において、セレン層4にイオウが含有されているX線検
出器は、膜厚1000μmの場合に割れが発生しないが
(実施例9)、イオウを含有しないものは発生していた
(比較例3)。そしてまた、セレン層4の膜厚が比較的
薄い200μmにおいて、イオウを含有するX線検出器
は、セレン層4の大きさ500mm□で割れが発生しな
いが(実施例8)、イオウを含有しないものはごく僅か
発生していた(比較例2)。さらにまた、本発明のX線
検出器は、膜厚2000μm以下で、割れに対して効果
があることが分かる(実施例12)。
【0047】なお、上述の実施形態はX線検出器の場合
について述べたが、本発明はこれに限定されるものでな
く、一般の放射線検出器にも適用できるものである。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る放射
線検出器によれば、セレン層の面積を大きくしたり、セ
レン層の膜厚を厚くしたとしても、外気温など環境温度
の変化などによってセレン層に割れが発生することがな
く、安定した長寿命の放射線検出器が得られる、といっ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線検出器の一実施形態を示す概
念図である。
【図2】本発明に係るX線検出器の他の実施形態を示す
概念図である。
【図3】X線検出器の反りによる変形を示す概念図であ
る。
【図4】アルミニウム板に固定したX線検出器を示す概
念図である。
【符号の説明】
1 ガラス板 2 下部電極 3 基体 4 セレン層 5 上部電極層 6 直流電圧 7 電流計 8 画素 9 電荷収集電極 10 電荷蓄積コンデンサ 11 薄膜トランジスタ 12 スイッチングライン 13 ゲート端子 14 読み出しライン 15 アルミニウム板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G088 EE01 EE27 FF02 FF14 GG21 JJ05 JJ32 LL21 4M118 AA08 AA10 AB01 BA05 CA14 CB05 CB14 FB09 FB13 FB16 GA10 5F088 AA11 AB01 AB16 BA11 BA13 BB03 BB06 BB07 CA05 EA04 FA04 FA05 GA02 LA07 LA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上にセレン層と電極層とを形成して
    なる放射線検出器において、 前記セレン層にイオウが含有されてなることを特徴とす
    る放射線検出器。
  2. 【請求項2】 前記イオウが0.3〜20重量%の範囲
    で含有されてなることを特徴とする請求項1記載の放射
    線検出器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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