JP2001351671A - 鉛蓄電池 - Google Patents

鉛蓄電池

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JP2001351671A
JP2001351671A JP2000174007A JP2000174007A JP2001351671A JP 2001351671 A JP2001351671 A JP 2001351671A JP 2000174007 A JP2000174007 A JP 2000174007A JP 2000174007 A JP2000174007 A JP 2000174007A JP 2001351671 A JP2001351671 A JP 2001351671A
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electrolyte
plates
battery
positive electrode
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Daisuke Kikuchi
大介 菊地
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Furukawa Battery Co Ltd
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【課題】電槽をコンパクト化しつつ、電槽内の短絡およ
び電解液の減少などによる放電容量の低下を抑制して長
寿命化できる鉛蓄電池を得ることにある。 【解決手段】密閉形鉛蓄電池1は、電槽2、電槽2の内
部に注入された電解液3、電槽2内において電解液3に
浸されて配置された極板群7を形成する複数枚の正極板
4および負極板5、各極板4,5の間に配置されて電解
液3が含浸されたリテーナマット形状のセパレータ6、
および電槽内底部2bにおいてセパレータ6と密着する
ように敷き詰められて、極板群7を下側から受けるとと
もに、電解液3が含浸された連続気泡性を有するスポン
ジ製の鞍8などを具備する。充放電を繰り返して各正極
板4が伸び、それらの下端から突設されている足4aが
下降すると、足4aに押されて変形することにより、鞍
8は各正極板4の伸びを吸収できるとともに、含浸され
た電解液3を放出してセパレータ6に補充できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉛蓄電池として、
例えば、電槽内に電解液が密閉されている密閉形鉛蓄電
池に関する。
【0002】
【従来の技術】鉛蓄電池としての、電解液が電槽内に密
閉された密閉形鉛蓄電池は、電槽内にそれぞれ複数枚の
正極板(陽極板、あるいは+極板とも称する。)および
負極板(陰極板、あるいは−極板とも称する。)からな
る極板群が設けられている。この極板群は、正極板と負
極板とが互いに直接接触することのないように、リテー
ナマットからなるセパレータ(隔離体)によって互いに
所定の間隔ずつ離間されて1枚ずつ交互に並べられた状
態で、互いに電気的に絶縁されて電解液で湿潤されてい
る。各正極板、各負極板、およびセパレータは、極板群
を形成している。また、そのような構造からなる極板群
を有している密閉形鉛蓄電池は、前述した各正極板と各
負極板との非接触状態を保持するために、各正極板およ
び各負極板は、それらの下端から突出して設けられてい
る足の部分を、それらの下側から、電槽の底壁内面から
上方に向かって突設された鞍部により、その動きを規制
されて支持されている。
【0003】密閉形鉛蓄電池は、トリクル充電(比較的
低い電圧で充電を続けること。)や、充放電を繰り返す
などの使用中に、各正極板が変形して大きくなり、例え
ば、上下方向に伸びる。よって、前述したように、鞍部
によって、極板群をその動きを規制するように下側から
支持している密閉形鉛蓄電池においては、その使用時間
の経過とともに、鞍部が各正極板の伸びを吸収し切れな
くなり、各正極板が屈曲などの変形を起こすおそれが大
きい。各正極板が屈曲すると、屈曲した各正極板が、そ
れらとは反対の極性を有するとともに、前述した配置状
態からなる各負極板に接触することにより、各負極板と
の非接触状態を保持することができなくなり、短絡を起
こすおそれがある。この電槽内の短絡は、密閉形鉛蓄電
池の寿命を大幅に縮める要因となる。
【0004】そのような密閉形鉛蓄電池の電槽内の短絡
を防止するために、例えば、前述した各正極板の伸びを
鞍部で吸収することにより、各正極板の屈曲を抑制する
改良が提案されている。例えば、実公平5−12932
号公報に開示されているように、各正極板および各負極
板の足を受ける鞍部を発泡スチロール材料で構成し、こ
の発泡スチロール製の蓄電池極板群用鞍を、電槽の内底
部において、極板群の下側の空間全体に敷き詰める工夫
が提案されている。この発泡スチロール製の蓄電池極板
群用鞍は、各正極板の伸びにともなう足の下動圧力によ
って、蓄電池極板群用鞍の上面の各正極板の足の下端が
圧着する部位が突き破られる。これにより、蓄電池極板
群用鞍の内部への足のめり込みを許容して、各正極板の
伸びを吸収する。このように、この発泡スチロール製の
蓄電池極板群用鞍が取り付けられた密閉形鉛蓄電池は、
各正極板の屈曲を抑制することができるので、電槽内の
短絡を防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電槽内に電解液を密閉
した密閉形鉛蓄電池においては、その充電および放電を
繰り返しているうちに、時間の経過とともに、その放電
容量が低下することが避けられない。その主な要因の一
つは、前述した各正極板の伸びによる電槽内の短絡によ
るものであり、これは密閉形鉛蓄電池の寿命を縮める要
因となる。この要因は前述した実公平5−12932号
公報に開示されている蓄電池極板群用鞍を用いることに
より解決できる。
【0006】また、密閉形鉛蓄電池の放電容量が低下
し、その寿命が縮むもう一つの主な要因は、密閉形鉛蓄
電池の充電時および放電時において、各正極板付近にお
いて発生する酸素を、各負極板付近において還元して再
び電解液に戻す化学反応が100パーセント完全に行わ
れないことによるものである。これにより、電槽内の電
解液の液量が減少する。すると、セパレータ中の電解液
の含浸液量が少なくなり、各正極板と各負極板との液抵
抗が増大し、これにともなって密閉形蓄電池の内部抵抗
が増大する。これにより、密閉形蓄電池は、その充電お
よび放電を繰り返すことにより、その放電容量が低下す
る。
【0007】この要因を解決するためには、例えば、通
常の適正な使用状態における密閉形鉛蓄電池の充電およ
び放電の際に使用される液量以上の補充用電解液を電槽
内の所定の場所に蓄えておき、通常使用する電解液が減
少するにつれて、その減少分の液量の補充用電解液が随
時補充されるような構成にするとよい。しかし、前述し
た実公平5−12932号公報の蓄電池極板群用鞍によ
れば、その全体が吸液性を殆ど有しない発泡スチロール
材料で構成されていて、この蓄電池極板群用鞍が電槽の
内底部において、極板群の下側の空間全体に敷き詰めら
れている。よって、この密閉形鉛蓄電池においては、そ
の電槽のサイズを大きくしない限り、電槽の内部に、通
常の使用する量の電解液に加えて、十分な量の補充用電
解液を貯留することが困難である。
【0008】よって、本発明が解決しようとする課題
は、電槽をコンパクト化しつつ、電槽内の短絡および電
解液の減少などによる放電容量の低下を抑制して、長寿
命化を図ることができる鉛蓄電池を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明に係る鉛蓄電池は、電槽と、この電
槽の内部に入れられた電解液と、この電解液が浸されて
前記電槽内に配置された複数枚の正極板と、前記電解液
が浸されて、かつ、前記各正極板と1枚ずつ交互に並べ
られて前記電槽内に配置された複数枚の負極板と、前記
各正極板と前記各負極板とが互いに接触しないように、
前記各正極板と前記各負極板との間に配置されて、前記
各正極板と前記各負極板とを電気的に絶縁し、前記電解
液が浸される隔離体と、前記電解液を含浸可能で、押さ
れるにともなって変形し、内部の電解液を外部に放出可
能な部分を少なくとも一部に有しており、前記各極板の
下端を受けて前記電槽の内底部に配置され、前記隔離体
と当接された極板支持体とを具備することを特徴とする
ものである。
【0010】この発明の鉛蓄電池においては、充電およ
び放電を繰り返すことによって各正極板が変形して上下
方向に伸びても、その伸びを、各正極板および各負極板
の下端を、それらの下側から受けて電槽の内底部に配置
された極板支持体が変形することによって吸収できる。
それとともに、極板支持体は、各正極板が伸びることに
よって、それら各正極板の下端の押し下げ力を受けて押
されると、その押され具合に応じて、含浸していた電解
液を外部に放出可能となっている。これにより、電槽の
サイズを大きくすることにより、その内部容積を大きく
してまで、電槽の内部に補充用の電解液を蓄えておく空
間を設ける必要がない。したがって、電槽をコンパクト
化しつつ、電槽内の短絡を防止できるとともに、電解液
の減少を補って電槽内の電気抵抗の増大を抑制できるま
た、前記請求項1の発明に係る鉛蓄電池を実施するにあ
たり、この発明に従属する請求項2の発明のように、前
記極板支持体は、前記各極板の下端を受けるとともに、
前記電解液を含浸可能で、押されるにともなって内部の
電解液を外部に放出可能な材質で作られた第1極板支持
材と、この第1極板支持材を下側より支持するととも
に、発泡スチロール材料で作られた第2極板支持材とか
ら構成されているとよい。
【0011】この発明の鉛蓄電池においては、各極板の
下端を受けるとともに、電解液を含浸可能で、押される
にともなって内部の電解液を外部に放出可能な材質で作
られた第1極板支持材の下側に、発泡スチロール材料で
作られて、その第1極板支持材を下側から支持する第2
極板支持材を配置した。これにより、各正極板が変形し
て上下方向への伸びを吸収し得るとともに、必要以上の
電解液の液量を入れなくともよくなり、蓄電池を可及的
に軽くできる。
【0012】また、前記請求項1または2の発明に係る
鉛蓄電池を実施するにあたり、これらの発明に従属する
請求項3の発明のように、前記電解液を放出可能な部分
における、前記各極板の下端が当たる部位の硬度を、こ
の部位以外の前記電解液を放出可能な部分の硬度よりも
高くした構成とするとよい。
【0013】この発明の鉛蓄電池においては、極板支持
体の電解液を放出可能な部分における各正極板の下端が
当たる部位の硬度を、この部位以外の電解液を放出可能
な部分の硬度よりも高くした。これにより、各正極板が
変形して上下方向に伸びた際に、それらの下端によって
極板支持体の電解液を放出可能な部分を確実に、しかも
比較的広い範囲を押して変形させることができる。よっ
て、極板支持体の内部に含浸された電解液を外部に放出
し易い。
【0014】また、請求項1〜3のうちのいずれか1項
の発明に係る鉛蓄電池を実施するにあたり、これらの発
明に従属する請求項4の発明のように、前記極板支持体
は、連続気泡性を有する構成とするとよい。
【0015】この発明の鉛蓄電池においては、極板支持
体を連続気泡性を有する構成とした。これにより、極板
支持体は、その内部への電解液の含浸を容易に行うこと
ができるとともに、変形して上下方向に伸びた各正極板
の下端で押されるにともなって容易に変形可能であり、
したがって極板支持体に含浸された電解液を外部へ容易
に放出できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
に係る鉛蓄電池1を、図1および図2に基づいて説明す
る。
【0017】鉛蓄電池としての密閉形鉛蓄電池1は、電
槽2と、この電槽2の内部に、複数枚の正極板4、およ
び複数枚の負極板5と、それら各正極板4と各負極板5
との間に配置された隔離体6と、それら各正極板4、各
負極板5、および各隔離体6からなる極板群7をそれら
の下側から受ける極板支持体8とを具備し、極板群7お
よび極板支持体8にしみ渡る程度の量の電解液3が注液
されて、極板群7および極板支持体8は湿潤状態にされ
ている。
【0018】電槽2は、図1に示すように、その上端に
設けられている上部開口2aを電槽蓋9により密閉され
る。
【0019】電解液3の量は、予め定められたこの密閉
形鉛蓄電池1が発生する電力を安定して発生できる量に
設定されている。この電解液3には、例えば、希硫酸水
溶液が用いられる。
【0020】正極板4は、図1に示すように、この密閉
形鉛蓄電池1の使用開始時においては、その殆どが電解
液3に浸されるように、電槽2の内部に複数枚配置され
ている。これら各正極板4には、例えば、カルシウム−
錫系鉛合金製格子にペースト状活物質が充填されたペー
スト式鉛極板が用いられる。これら各正極板4は、それ
らの図示しない耳が、同じく図示しないストラップによ
り互いに溶接(接続)され、それらの上端には、この密
閉形鉛蓄電池1が有している正極端子(陽極端子、ある
いは+極端子とも称する。)10に電気的に接続され
る。
【0021】負極板5は、前述した正極板4と同様に、
この密閉形鉛蓄電池1の使用開始時においては、その殆
どが電解液3に浸されるように、電槽2の内部に複数枚
配置されている。本実施形態の密閉形鉛蓄電池1におい
ては、これらの負極板5の枚数は、前述した正極板4の
枚数と同数とする。これら各負極板5には、前述した各
正極板4と同様に、例えば、カルシウム−錫系鉛合金製
格子にペースト状活物質が充填されたペースト式鉛極板
が用いられる。これら各負極板5も、それらの図示しな
い耳がストラップにより互いに溶接され、それらの上端
には、この密閉形鉛蓄電池1が有している図示しない負
極端子(陰極端子、あるいは−極端子とも称する。)に
電気的に接続される。この負極端子は、本実施形態にお
いては、前述した正極端子10が設けられている側とは
反対側(図1中左上側)に配置されている。これら正極
端子10および負極端子により、本実施形態の密閉形鉛
蓄電池1が発生できる最大の電力を取り出して、これを
図示しない外部の電子機器、あるいは電気機器などに伝
導できる。
【0022】各正極板4および各負極板5は、1枚ずつ
交互に並べられて電槽2内に配置される。本実施形態の
密閉形鉛蓄電池1においては、各正極板4および各負極
板5の間には、それらが互いに直接接触して電気的短絡
を起こすことがないように、隣接する正極板4と負極板
5との間に所定の間隔を空けて、電気的に絶縁する隔離
体としてのセパレータ6が、それぞれ1個ずつ配置され
ている。これら複数個のセパレータ6は、本実施形態に
おいては、絶縁体としての機能を発揮するために、例え
ば、一般にリテーナマットと称される極細のガラス繊
維、あるいは極細のポリエチレン繊維などによって作ら
れた織布、あるいは不繊布からなるマット状に形成され
ていることが好ましい。これにより、各セパレータ6
は、その両外側に配置されている各正極板4および各負
極板5を電気的に絶縁できるとともに、その内部に電解
液3を所定の量だけ含浸できる。本実施形態の密閉形鉛
蓄電池1においては、これら各正極板4、各負極板5、
およびそれらの間に配置された各セパレータ6により極
板群7が形成されている。
【0023】なお、セパレータ6は、前述したように、
各正極板4および各負極板5の間にそれぞれ1個ずつ配
置する構成とする必要はない。例えば、セパレータ6
を、その側面視が櫛の歯形状となるように一体に形成
し、その櫛の歯に相当する部分の隙間ごとに、複数枚の
正極板4と複数枚の負極板5とを、それぞれ交互に挟ん
で配置する構成としても構わない。
【0024】極板支持体8は、図1に示すように、電槽
2の内底部2bに、その表面全体を覆うように敷き詰め
られている。また、この極板支持体8は、本実施形態に
おいては、各正極板4の下端から突設されている足4
a、各負極板5の下端から突設されている足5a、およ
びセパレータ6の下端のそれぞれを、それらの下側から
柔軟に受け留めることができる高さだけ、電槽2の内底
部2bに配置されている。すなわち、極板群7の下端
は、その下側から極板支持体8によって支持されてい
る。このような配置状態により、この極板支持体8は、
一般には、鞍8と称される。
【0025】鞍8は、電解液3を含浸できるとともに、
外部から押されるにともなって、内部の電解液3を外部
に放出可能な材質から構成されている。本実施形態にお
いては、この鞍8には、連続気泡性を有しているととも
に、弾性変形可能な海面体状の材質、例えば、スポンジ
を用いる。このスポンジ製の鞍8には、前述した各セパ
レータ6と同様に、電解液3が含浸されている。この鞍
8に含浸されている電解液3は、この密閉形鉛蓄電池1
の使用初期段階、例えば、後述するように、各正極板4
の足4aが下方に降りて来ない状態においては、殆ど流
動しないように保持されている。すなわち、この鞍8に
含浸されている電解液3は、この密閉形鉛蓄電池1の使
用初期段階においては、各セパレータ6に含浸されてい
る電解液3と殆ど混じり合うことがないように設定され
ている。
【0026】また、このスポンジ製の鞍8は、少なくと
もその各正極板4の足4aが接触する部位の硬度が、そ
の他の部分の硬度よりも高く形成されていることが好ま
しい。本実施形態においては、鞍8の各正極板4の足4
aが接触する部位には、電解液3と化学反応を起こし難
く、かつ、スポンジよりも硬い材質からなる、断面視が
略平板形状に形成されている足載置材11が1個ずつ配
置されている。さらに、このスポンジ製の鞍8は、その
上面が、特に各セパレータ6との接触面において、互い
に密着するように配置されている。これにより、後述す
る各正極板4の足4aの押し下げ力などの圧力により、
鞍8の上面を足4aの底面積分のみでなく、広い範囲を
押し上げることができ、各正極板4の足4aの押し下げ
力を無駄にすることなく、スポンジ製の鞍8を押すこと
ができる。
【0027】以上説明した構成からなる密閉形鉛蓄電池
1によれば、その充電および放電を繰り返すことによ
り、例えば、各正極板4が膨張などの変形を起こしてそ
れらの足4aが下方に降りてきた場合にも、それら各足
4aの押し下げ力を妨げることなく、その伸びを吸収で
きる。よって、各正極板4が屈曲などして各負極板5と
接触することを防止して、電槽2内の短絡を防止でき
る。
【0028】また、この密閉形鉛蓄電池1の充電および
放電を繰り返すことにより、電解液3が減少しても、例
えば、各正極板4の足4aが足載置材11を介してスポ
ンジ製の鞍8を押して圧縮することにより、鞍8に含浸
されている電解液3が、補助用の電解液3として、鞍8
の内部から滲み出して、この鞍8に当接密着して配置さ
れているセパレータ6に直接、かつ、円滑に浸透でき
る。これにより、この密閉形鉛蓄電池1の充電および放
電に実質的に使用される電槽2内の電解液3の量を確保
して、各正極板4と各負極板5との間の抵抗を抑制でき
る。すなわち、この密閉形鉛蓄電池1の放電容量の低下
を抑制できる。具体的には、60℃におけるトリクル充
電によって、初期の容量からどれだけ低下するかを、そ
の容量比で示すと、図2中本開発品の曲線に示すような
特性曲線となる。すなわち、本実施形態の密閉形鉛蓄電
池1は、従来品と比較して、約1ヶ月以上も長寿命であ
ることが実験的に示されている。なお、この時の充電流
は、約2.75V/セルである。
【0029】さらに、本実施形態の密閉形鉛蓄電池1
は、従来の技術において説明した実公平5−12932
号公報の発砲スチロール製の蓄電池極板群用鞍の大部分
をスポンジにより構成したのと同様であるので、電槽2
のサイズを大きくしてその内部容量を増やすなどして、
補充用の電解液3を蓄えておく空間を電槽2の内部に設
ける必要がない。よって、電槽2、ひいては本実施形態
の密閉形鉛蓄電池1をコンパクト化できる。
【0030】よって、前述した構成からなる本実施形態
の密閉形鉛蓄電池1は、コンパクトかつ長寿命である。
【0031】次に、本発明の第2の実施の形態に係る密
閉形鉛蓄電池21を、図3に基づいて説明する。
【0032】この第2実施形態の密閉形鉛蓄電池21
は、極板支持体22の構成、およびその電槽内底部2b
への配置状態が、前述した第1実施形態の極板支持体8
の構成、およびその電槽内底部2bへの配置状態と異な
っているだけで、その他の構成、作用、および効果は同
様である。よって、その異なっている部分について説明
し、前述した第1実施形態と同一の構成部分についての
説明は省略する。この図3において、前述した第1実施
形態と同一部分には同一符号を付してある。
【0033】本実施形態の密閉形鉛蓄電池21が有して
いる極板支持体としての鞍22は、図3に示すように、
各正極板4の足4aおよび各負極板5の足5aを受ける
とともに、電解液3を含浸可能で、押されるにともなっ
て内部の電解液3を外部に放出可能な材質で作られた第
1極板支持材22aと、この第1極板支持材22aを下
側より支持するとともに、発砲スチロール材料で作られ
た第2極板支持材22bとから構成されている。
【0034】第1極板支持材としての第1鞍22aは、
本実施形態においては、前述した第1実施形態の極板支
持体としての鞍8と同様に、スポンジで作られている。
この第1鞍22aは、各正極板4の足4aおよび各負極
板5の足5aを集中して受けることができるように、複
数個に分割して後述する第2鞍22bに、その高さ方向
の半分付近まで埋め込まれるように配置されている。
【0035】発砲スチロール材料で作られた第2極板支
持材としての第2鞍22bは、本実施形態においては、
電槽内底部2bにおいて、前述した複数個の第1鞍22
aを、それらの配置位置がずれないように、それらの縦
方向および横方向の動きを規制して支持している。この
第2鞍22bの上面は、各第1鞍22aの上面の高さよ
りも低く設定されている。
【0036】この第2実施形態の密閉形鉛蓄電池21
は、以上説明した点以外は、第1実施形態の密閉形鉛蓄
電池1と同じであるので、この第2実施形態の密閉形鉛
蓄電池21を用いることにより、本発明の課題を解決で
きるのは勿論であるが、前記構成の鞍22の電槽内底部
2aへの配置状態からなる第2実施形態は、以下の点で
優れている。
【0037】この密閉形鉛蓄電池21によれば、各正極
板4の足4aおよび各負極板5の足5aを集中して受け
ることができるように、スポンジ製の複数個の第1鞍2
2aを、発泡スチロール製の第2鞍22bの上の所定の
位置に規則的に敷き詰めた。この場合、例えば、各正極
板4の足4aが下方に降りてきた際に、それらを確実に
受けることができるとともに、各第1鞍22aを各正極
板4の足4aと第2鞍22bとで、その上下両外側から
挟み込むことができる。これにより、第1鞍22aに含
浸されている補助用の電解液3を、セパレータ6に直
接、かつ、円滑に浸透できる。この密閉形鉛蓄電池21
は、各正極板4の伸びを吸収するための鞍22の部分は
高くしたいが、電解液3の補充量はそれほどいらないよ
うな場合に有利である。したがって、密閉形鉛蓄電池2
1を比較的軽量にし得る効果がある。
【0038】次に、本発明の第3の実施の形態に係る密
閉形鉛蓄電池31を、図4に基づいて説明する。
【0039】この第3実施形態の密閉形鉛蓄電池31
は、極板支持体32の構成、およびその電槽内底部2b
への配置状態が、前述した第1実施形態の極板支持体8
の構成、およびその電槽内底部2bへの配置状態と異な
っているだけで、その他の構成、作用、および効果は同
様である。よって、その異なっている部分について説明
し、前述した第1実施形態と同一の構成部分についての
説明は省略する。この図4において、前述した第1実施
形態と同一部分には同一符号を付してある。
【0040】本実施形態の密閉形鉛蓄電池31が有して
いる極板支持体としての鞍32は、図4に示すように、
電槽2の内底部2bの全表面の一部のみ覆ってなり、各
正極板4の足4aおよび各負極板5の足5aを受けると
ともに、電解液3を含浸可能で、押されるにともなって
内部の電解液3を外部に放出可能な材質で作られてい
る。また、鞍32の下面には、電槽2の内底部2bから
突出形成された小突起33に嵌合する凹部が形成され
て、その小突起33に嵌合固定されている。
【0041】極板支持材としての鞍32は、本実施形態
においては、前述した第1実施形態の極板支持体として
の鞍8と同様に、スポンジで作られている。
【0042】この第3実施形態の密閉形鉛蓄電池31
は、以上説明した点以外は、第1実施形態の密閉形鉛蓄
電池1と同じであるので、この第3実施形態の密閉形鉛
蓄電池31を用いることにより、本発明の課題を解決で
きるのは勿論であるが、前記構成の鞍32の電槽内底部
2aへの配置状態からなる第3実施形態は、以下の点で
優れている。
【0043】この密閉形鉛蓄電池31によれば、例え
ば、鞍32は電槽2の内底部2bの一部のみに配されて
いるので、必要量の部材および液量を簡単に確保でき、
材料費の削減および電解液3の補充量を必要最小限に抑
えることができる。
【0044】なお、上記実施形態は、いずれも各正極板
4および各負極板5にそれぞれ足4a,5aを設けたも
のについて説明したが、足4a,5aのない正負各極板
4,5においては、それらの下端全長にわたり極板支持
体8に載置すればよい。
【0045】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る鉛蓄電池に
よれば、正極板の上下方向の伸びを、正負各極板の下端
を受けて電槽の内底部に配置された極板支持体によって
吸収できるとともに、この極板支持体が正極板の下端に
よって押されると、その押され具合に応じて、含浸して
いた電解液を外部に放出可能である。これにより、電槽
をコンパクト化できるとともに、電槽内の短絡を防止し
て、かつ、電解液の減少を補うことにより、放電容量の
低下を抑制して長寿命化できる。
【0046】また、請求項1に従属する請求項2に記載
の発明に係る鉛蓄電池によれば、各極板の下端を受ける
とともに、電解液を含浸可能で、押されるにともなって
内部の電解液を外部に放出可能な材質で作られた第1極
板支持材の下側に、発泡スチロール材料で作られて、そ
の第1極板支持材を下側から支持する第2極板支持材を
配置したので、前記請求項1の発明の効果に加えて、電
解液の補充量を必要量のみにすることができるととも
に、極板の伸びを吸収する鞍の高さを任意に設計し得て
軽量化が図れる。
【0047】また、請求項1または2に従属する請求項
3に記載の発明に係る鉛蓄電池によれば、極板支持体の
電解液を放出可能な部分における各極板の下端が当たる
部位の硬度を、この部位以外の電解液を放出可能な部分
の硬度よりも高くしたので、前記請求項1または2の発
明の効果に加えて、極板支持体の電解液の含浸量を殆ど
減らすことなく、含浸させた電解液を外部により容易に
放出できる。
【0048】また、請求項1〜3のうちのいずれか1項
に従属する請求項4に記載の発明に係る鉛蓄電池によれ
ば、極板支持体を、連続気泡性を有する構成としたの
で、前記請求項1〜3のうちのいずれか1項の発明の効
果に加えて、極板支持体への電解液の含浸、あるいは極
板支持体に含浸させた電解液の外部への放出を極めて容
易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る鉛蓄電池を示
す断面図。
【図2】図1に示す鉛蓄電池の寿命試験の結果を従来の
鉛蓄電池と比較した特性曲線を示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る鉛蓄電池を示
す断面図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る鉛蓄電池を示
す断面図。
【符号の説明】
1,21,31…鉛蓄電池 2…電槽 2b…電槽内底部 3…電解液 4…正極板 5…負極板 6…隔離体 8,22,32…鞍(極板支持体) 11…足載置材(各極板の足が当たる部位) 22a…第1鞍(第1極板支持材) 22b…第2鞍(第2極板支持材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電槽と、 この電槽の内部に入れられた電解液と、 この電解液が浸されて前記電槽内に配置された複数枚の
    正極板と、 前記電解液が浸されて、かつ、前記各正極板と1枚ずつ
    交互に並べられて前記電槽内に配置された複数枚の負極
    板と、 前記各正極板と前記各負極板とが互いに接触しないよう
    に、前記各正極板と前記各負極板との間に配置されて、
    前記各正極板と前記各負極板とを電気的に絶縁し、前記
    電解液が浸される隔離体と、 前記電解液を含浸可能で、押されるにともなって変形
    し、内部の電解液を外部に放出可能な部分を少なくとも
    一部に有しており、前記各極板の下端を受けて前記電槽
    の内底部に配置され、前記隔離体と当接された極板支持
    体とを具備することを特徴とする鉛蓄電池。
  2. 【請求項2】 前記極板支持体は、前記各極板の下端を
    受けるとともに、前記電解液を含浸可能で、押されるに
    ともなって内部の電解液を外部に放出可能な材質で作ら
    れた第1極板支持材と、この第1極板支持材を下側より
    支持するとともに、発泡スチロール材料で作られた第2
    極板支持材とから構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の鉛蓄電池。
  3. 【請求項3】 前記電解液を放出可能な部分における、
    前記各極板の下端が当たる部位の硬度を、この部位以外
    の前記電解液を放出可能な部分の硬度よりも高くしたこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の鉛蓄電池。
  4. 【請求項4】 前記極板支持体は、連続気泡性を有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1項に
    記載の鉛蓄電池。
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