JP2001351621A - アルカリ電池用水酸化ニッケル正極板の製造方法、アルカリ電池用水酸化ニッケル正極板及び及びアルカリ電池 - Google Patents

アルカリ電池用水酸化ニッケル正極板の製造方法、アルカリ電池用水酸化ニッケル正極板及び及びアルカリ電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】充放電によるアルカリ電池用水酸化ニッケル正
極板の膨潤を抑制し、長寿命の高エネルギー密度電池や
急速充電用電池に有用なアルカリ電池用水酸化ニッケル
正極板の製造方法、及び、それで製造されたアルカリ電
池用水酸化ニッケル正極板を備えたアルカリ電池を提供
する。 【解決手段】金属ニッケル粉末と金属コバルト粉末とが
焼結されてなるニッケル基板を製作する工程と、金属ニ
ッケル粉末と金属コバルト粉末とが焼結されてなるニッ
ケル基板にコバルトと固溶体を形成した水酸化ニッケル
を保持させる工程と、金属ニッケル粉末と金属コバルト
粉末とが焼結されてなるニッケル基板にコバルトと固溶
体を形成した水酸化ニッケルが保持されたものを、カド
ミウムの含有量が10〜80mol%のコバルトとカド
ミウムとを含む混合溶液に含浸し、ついでアルカリ水溶
液で処理し、さらに乾燥する工程と、を備えたことを特
徴とするアルカリ電池用水酸化ニッケル正極板の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ電池用水酸化ニ
ッケル正極板の製造方法、アルカリ電池用水酸化ニッケ
ル正極板及び及びアルカリ電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の発展によって新しい高
性能の二次電池の出現が期待されている。現在、電子機
器の電源としては、ニッケル・カドミウム電池、ニッケ
ル・亜鉛電池、ニッケル・水素化物電池のニッケル系電
池および鉛電池が使用されている。これらの二次電池
は、高容量化とならんで急速充電性能の向上が求められ
ている。
【0003】そのうち、ニッケル系二次電池は、正極板
として水酸化ニッケル電極が使用されている。この正極
板の電極反応はH+イオンの拡散であり、鉛電池の正極
の電極反応のように溶解・析出機構でないことから、高
価格であるが、長寿命で高性能の電極として使用されて
いる。この電極を充電すると水酸化ニッケルはオキシ水
酸化ニッケル(NiOOH) となる。このオキシ水酸
化ニッケルはβ形とγ形があるが、充電時にγ−NiO
OHが生成すると31% の体積膨張がおこり、さらに
γ−NiOOHの放電生成物であるα-Ni(OH)
なると59%の膨張となる。近年、電池の高エネルギ−
密度化をはかるために、活物質を多く充填すると、電極
の残留多孔度が小さくなり、活物質が膨張すると電極が
厚くなり、セパレ−タの電解液が電極に移動して内部抵
抗が増大するいわゆる「ドライアップ」現象が生じた
り、電極が崩壊して短絡が発生することもある。
【0004】さらに、充電時間の短縮が要求される用
途、すなわち、急速充電をおこなう場合には、γ−Ni
OOHの生成がとくにおこりやすくなるために、その対
策が必要になってきた。
【0005】従来より、水酸化ニッケル活物質の利用率
を向上させる目的で、活物質に水酸化コバルトを添加す
る方法(例えば電気化学31,47(1936),特許公開公報50-1
32441)、また活物質をニッケル基板に充填したのちCo(O
H)2 を形成させる方法(例えば特許公報昭和57-005018)
・Cd(OH)2 −Ni(OH)2 の二元系を形成させる方法(例え
ば特許公報平2-39063,USP4603094(1984), 特許公報昭56
-36796) ・Ni(OH)2 −Co(OH)2 - Cd(OH)2 の三元系を形
成させる方法(例えば特許公報平3-20860,USP395686(19
76))等が提案されている。さらに、活物質の保持体であ
る焼結ニッケル基板に金属コバルトを含有させる方法も
提案されている(例えば特許公報昭54-1010)。しかしな
がらγ−NiOOHの生成の抑制の観点からは不充分で
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ニッケル・カドミウム
電池、ニッケル・亜鉛電池、ニッケル・水素化物電池の
ニッケル系電池は、高エネルギー密度化と急速充電化が
求められている。しかしながら、高エネルギー密度電池
や急速充電用電池に使用される水酸化ニッケル正極板は
充放電サイクルが進むと膨潤して厚くなりセパレ−タの
電解液が電極に移動して内部抵抗が増大するドライアッ
プ現象が生じて、電池寿命が短くなるという欠点があっ
た。とくに、活物質保持体であるニッケル基板が85%
以上のものを使用すると、基板の強度が弱いために、
正極板の膨潤が大きくなるという課題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第一の発明は、金属ニッケル粉末と金属コバルト粉末
とが焼結されてなるニッケル基板を製作する工程と、金
属ニッケル粉末と金属コバルト粉末とが焼結されてなる
ニッケル基板にコバルトと固溶体を形成した水酸化ニッ
ケルを保持させる工程と、金属ニッケル粉末と金属コバ
ルト粉末とが焼結されてなるニッケル基板にコバルトと
固溶体を形成した水酸化ニッケルが保持されたものを、
コバルトもしくはニッケルとカドミウムとを含む混合溶
液に含浸し、ついでアルカリ水溶液で処理し、さらに乾
燥する工程と、を備えたことを特徴とするアルカリ電池
用水酸化ニッケル正極板の製造方法である。
【0008】第2の発明は、第1の発明において、カド
ミウムを含む溶液がコバルト又はニッケルを含むことを
特徴とするアルカリ電池用水酸化ニッケル正極板の製造
方法である。
【0009】第3の発明は、第1の発明において、カド
ミウムを含む溶液がコバルトを含み、カドミウムの含有
率が10〜80mol%であることを特徴とするアルカ
リ電池用水酸化ニッケル正極板の製造方法である。
【0010】第4の発明は、第1、2又は3の発明方法
でで製造された水酸化ニッケル正極板である。
【0011】第5の発明は、第4の発明において、金属
ニッケル粉末と金属コバルト粉末とが焼結されてなるニ
ッケル基板と、コバルトと固溶体を形成した水酸化ニッ
ケルと、ニッケルまたはコバルトと固溶体を形成してい
ない水酸化カドミウムとを備えたことを特徴とするアル
カリ電池用水酸化ニッケル正極板である。
【0012】第6の発明は、第5の発明において、水酸
化ニッケルに固溶するコバルトの含有率が、ニッケル基
板のコバルトの含有率よりも多いことを特徴とするアル
カリ電池用水酸化ニッケル正極板である。
【0013】第7の発明は、第4、5又は6の発明にお
いて、ニッケル基板の多孔度が85〜98%であるアル
カリ電池用水酸化ニッケル正極板である。
【0014】第8の発明は、第4、5、6又は7の発明
になる水酸化ニッケル正極板を備えたアルカリ電池であ
る。これらにより、充放電による正極板の膨潤を抑制
し、長寿命の高エネルギー密度電池や急速充電用電池を
提供し、また高エネルギー密度の正極板の長寿命化を図
るものである。
【0015】
【作用】水酸化ニッケル正極板の活物質利用率を向上さ
せる手段としてニッケル多孔体等の活物質保持体に活物
質を充填したのち、硝酸コバルトや硫酸コバルト等のコ
バルト水溶液を含浸したのち、水酸化ナトリウム等のア
ルカリ水溶液で中和して活物質の表面に水酸化コバルト
の層を形成させたのち充電して、導電性のオキシ水酸化
コバルトの層に変化させる方法が一般的に使用されてい
る。
【0016】また、活物質として、水酸化コバルトを活
物質に添加して水酸化ニッケルと固溶体を形成させた
り、あるいは水酸化カドミウムを添加して、やはり固溶
体を形成させることによりγ−NiOOHの生成を抑制
して、利用率を向上させる手段も普遍的な技術として知
られている。さらに、正極活物質である水酸化ニッケル
のほかに、固溶体を形成していない水酸化カドミウムを
形成させる手段は、過放電対策として公知の手段であ
る。
【0017】本発明は、高エネルギー密度電池や急速充
電用電池に使用される水酸化ニッケル正極板は充放電サ
イクルが進むと膨潤して厚くなり、セパレ−タの電解液
が電極に移動して内部抵抗が増大してドライアップ現象
が生じ、電池寿命が短くなるという欠点の原因が、水酸
化ニッケル活物質の充電生成物としてγ−NiOOHが
生成することにあるという従来から知られているものの
ほかに、活物質保持体として使用するニッケル多孔体が
充放電によって酸化をうけて、水酸化ニッケルとなり、
それがγ−NiOOHになるために、正極板が膨潤して
厚くなり、セパレ−タの電解液が極板に移動することが
大きな原因であることを見いだしたことに基づくもので
ある。
【0018】そして、その対策として活物質保持体のニ
ッケルにコバルトを含有させ、さらに活物質の最適化と
水酸化ニッケルや水酸化コバルトと固溶体を形成してい
ない水酸化カドミウムを含有させることによって、基板
の酸化で生成する水酸化ニッケルがさらに酸化されてγ
−NiOOHになることを抑制する手段を提供するもの
である。
【0019】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を用いて説明す
る。 [実施例1]カ−ボニルニッケル粉末と2wt%の金属
コバルト粉末とを混合したのち、0.1wt%のメチル
セルロ−ズ水溶液と混練してスラリ−にする。このスラ
リ−をニッケルメツキした0.1mm の穿孔板に塗布
したのち、ヒ−タ−で乾燥してから水素の還元雰囲気中
950 ℃で焼結して多孔度が85% の焼結ニッケル基
板を製作した。
【0020】つぎに、この焼結式ニッケル基板に硝酸コ
バルト2mol% を含む5Mの硝酸ニッケル水溶液を
80℃で含浸したのち、80 ℃の5Mの水酸化ナトリウ
ム水溶液に浸漬する。その後、湯洗・乾燥するという操
作を8回おこなつたのち、最後に10mol%のカドミ
ウムを含む1.5Mの硝酸コバルト水溶液を含浸し、つ
いで、80℃の5Mの水酸化ナトリウム水溶液に浸漬す
る(以下この操作を「ポストコ−ト」とよぶ)。その
後、湯洗・乾燥して、理論容量が300 mAh、寸法
が0.8×14×52mmの本発明の正極板を製作し
た。
【0021】実施例1で金属コバルト粉末の含有率を
0、1、2、3、5、10wt%と変えた正極板2枚と
従来から公知の理論容量500mAh、寸法が0.7×
15×52mmのカドミウム負極板3枚を製作した。
【0022】つぎに、この正極板を0.12mmのポリ
アミド不織布セパレ−タで包んだのち、ヒ−トシ−ルし
た。つづいて、正極板と負極板とを交互に積み重ねて極
板群とした。この極板群と電解液として8.5Mの水酸
化カリウム水溶液1.5mlを用いて公称容量が500
mAhのニッケルメッキした鉄電槽を使用した角形ニッ
ケル・カドミウム電池を製作した。外形寸法は67×1
6.5×6mmであり、電池には0.5kg/cm2
で作動する安全弁を付けている。金属コバルトの含有率
が0、1、2、3、5、10wt%の電池の符号をそれ
ぞれA、B、C、D、E、Fとする。
【0023】これらの電池を25℃、1Cで70分間充
電したのち、0.5Cの電流で1.0Vまで放電すると
いうサイクル試験をおこなった。サイクル経過にともな
う内部抵抗の値の変化を図1に示す。
【0024】同図より、金属コバルトの含有率が0%の
ものAは、充放電サイクルが300回程度になると、内
部抵抗の値が300mΩにも達することがわかる。
【0025】このように、内部抵抗の値が急上昇すると
電池の放電容量も減少し、充電電圧も高くなった。一
方、金属コバルトの含有率が1%以上のものB、C、
D、E、Fは、内部抵抗の上昇が極端に少なくなってい
る。
【0026】電池Aを解体して、電池のエレメントを調
査したところ、セパレ−タの電解液は枯渇しており、正
極板は厚く膨れていた。電池の重量減少は、ほとんどな
かったことから、金属コバルトの含有率が0%のものは
ニッケル基板が酸化をうけてγ−NiOOHの生成がお
こっていることを意味するものと考えられる。このγ−
NiOOHの示成式はK0.33・NiO・0.67
O であり、電解液が正極に吸収されることを意味
する。
【0027】金属コバルトの最適含有率は、焼結ニッケ
ル基板の多孔度と活物質を充填したのちの残留多孔度に
よって異なる。実施例1で、残留多孔度が30% 、金
属コバルトの含有率が1、2、3wt%の正極板(G、
H、Iとする) を製作し、電解液として8M−KO
H、対極としてニッケル板2 枚を使用し、充電率が2C
で公称容量の200%を充電したのち、0.5Cで0V
(Hg/HgO)まで放電し、さらに同じ条件で充電し
たのちの極板の厚さの変化を図2に示す。
【0028】一般に電極の厚さの増加率が15% を越
えると、電池の内部抵抗の値が上昇することが経験的に
判明している。図から、極板の厚さの増加率を15%以
下に設定するためにはニッケル基板の多孔度が80%の
場合には、金属コバルトの含有率の値を1wt%、多孔
度が85%の場合は2wt%、多孔度が90%の場合は
3wt%以上の添加量が必要であることがわかる。
【0029】つぎに、金属コバルトの含有率が2%、多
孔度が80%のニッケル基板に硝酸コバルト6mol%
を含む5Mの硝酸ニッケル水溶液を80℃で含浸したの
ち、80℃の5Mの水酸化ナトリウム水溶液に浸漬す
る。その後、湯洗・乾燥するという操作を8回行った
後、ポストコ−トとして0、5、10、20、30、6
0、70、80mol%のカドミウムを含む1.5Mの
硝酸コバルト水溶液を含浸したのち、80℃の5Mの水
酸化ナトリウム水溶液に浸漬する。その後、湯洗・乾燥
して、理論容量が300mAh、寸法が0.8×14×
52mmの本発明の正極板を製作した。
【0030】これらの正極板を電解液として8M−KO
H 、対極としてニッケル板2枚を使用し、充電率が2
Cで公称容量の200%を充電したのち、0.5Cで0
V(Hg/HgO)まで放電し、さらに同じ条件で充電
したのち、湯洗してから乾燥させて、活物質のX線回折
分析をおこなった。γ−NiOOHの生成量をγ−Ni
OOH(003)のピ−ク/(β−NiOOH(00
1)のピ−ク+γ−NiOOH(003)のピ−ク)か
らもとめ図3に示す。
【0031】図からポストコ−トのカドミウム含有率が
10mol%以上になるとγ−NiOOHの生成が抑制
され、とくに50mol%以上になるとその生成量は少
なくなることがわかる。実用的にはカドミウムの含有率
は10〜80mol%がよい。ポストコ−トでコバルト
の含有液とカドミウムの含有液とを別々にしても同様な
効果が得られたが、コバルトとカドミウムの混合溶液を
使用した方がプロ−セスが一回で良く、簡便である。
【0032】つぎに、これらの正極板2枚と従来から公
知の理論容量が500mAhで、寸法が0.7×15×
52mmのカドミウム負極板3枚を製作した。
【0033】そして、この正極板を0.12mmのポリ
アミド不織布セパレ−タで包んだのち、ヒ−トシ−ルし
た。つづいて、正極板と負極板とを交互に積み重ねて極
板群とした。この極板群と電解液として8.5Mの水酸
化カリウム水溶液1.5mlを用いて公称容量が500
mAhのニッケルメッキした鉄電槽を使用した角形ニッ
ケル・カドミウム電池を製作した。外形寸法は67×1
6.5×6mmであり、電池には0.5kg/cm
作動する安全弁をつけている。
【0034】ポストコ−トのカドミウム含有率が2、
5、10、15mol%の正極板を使用した電池をJ、
K、L、Mとする。この電池を1C1.2時間充電した
のち、0.2Cで0.5Vまで放電するというサイクル
試験をおこなった場合の容量推移を図4に示す。図から
カドミウムの含有率が2mol%(J)、5mol%
(K) のものは、充放電サイクル数が600回を越え
ると放電容量が低下するが、カドミウムの含有率が10
mol%(L)および15mol%(M)の電池の容量
は安定して良好であることがわかる。
【0035】このように、カドミウムの含有率が10m
ol%以上になると、充放電サイクル寿命が良くなるの
は活物質およびニッケル基板のニッケルが酸化をうけて
生成する水酸化ニッケルが、充放電サイクル経過ととも
に、充電時にγ−NiOOHになりにくい状態に変化す
るためによるものと考えられる。その機構は、つぎのよ
うに考えられる。
【0036】すなわち、ポストコート液のカドミウムの
含有率が10mol%以上になると中和工程で生成する
水酸化物は、水酸化コバルトと固溶体を形成する水酸化
カドミウムのほかに、固溶体を形成していない水酸化カ
ドミウムが生成する。水酸化ニッケルが充電時にγ−N
iOOHになり、その放電生成物はα−Ni(OH)
となるが、このα−Ni(OH)がアルカリ水溶液
中で溶解してβ−Ni(OH)に相変化する。その際
に固溶体を形成しない水酸化カドミウムが活物質中に固
溶体として結晶中に取り込まれる。すると、つづく充電
においては、γ−Ni(OH) の生成が抑制され極
板の膨潤が少なくなり、長寿命となるものと考えられ
る。なお、ニッケル基板のコバルトの含有率と水酸化ニ
ッケルに固溶するコバルトの含有率との関係は、水酸化
ニッケルに固溶するコバルトの含有率がニッケル基板の
コバルトの含有率よりも多い方がよかった。これは、ニ
ッケル基板の酸化によって生成する水酸化ニッケルに含
まれるコバルトの量が多いと活物質よりも活性なものと
なり、放電時にはバルクの活物質よりも優先的に放電さ
れ、その放電生成物が抵抗となって正極の放電性能を低
下させるものと考えられる。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、充
放電による正極板の膨潤を抑制し、長寿命の高エネルギ
ー密度電池や急速充電用電池を提供される。とくに、水
酸化ニッケルに固溶するコバルトの含有率がニッケル基
板のコバルトの含有率よりも多いと、より効果的であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】電池の充放電サイクル経過にともなう電池の内
部抵抗の変化を比較した図。
【図2】極板厚さの増加率と基板の多孔度との関係を示
した図。
【図3】充電状態のγ−NiOOHの生成状態とカドミ
ウムの含有率との関係を示した図。
【図4】充放電サイクルにともなう容量保持率を比較し
た図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H028 AA01 BB03 BB05 CC01 EE01 EE05 HH01 5H050 AA02 AA07 AA08 BA11 BA13 CA03 CA04 CB14 FA13 FA14 FA17 GA02 GA13 GA14 HA02 HA09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属ニッケル粉末と金属コバルト粉末とが
    焼結されてなるニッケル基板を製作する工程と、 金属ニッケル粉末と金属コバルト粉末とが焼結されてな
    るニッケル基板にコバルトと固溶体を形成した水酸化ニ
    ッケルを保持させる工程と、 金属ニッケル粉末と金属コバルト粉末とが焼結されてな
    るニッケル基板にコバルトと固溶体を形成した水酸化ニ
    ッケルが保持されたものを、カドミウムを含む溶液に含
    浸し、ついでアルカリ水溶液で処理し、さらに乾燥する
    工程と、 を備えたことを特徴とするアルカリ電池用水酸化ニッケ
    ル正極板の製造方法。
  2. 【請求項2】カドミウムを含む溶液がコバルト又はニッ
    ケルを含むことを特徴とする請求項1記載のアルカリ電
    池用水酸化ニッケル正極板の製造方法。
  3. 【請求項3】カドミウムを含む溶液がコバルトを含み、
    カドミウムの含有率が10〜80mol%であることを
    特徴とする請求項1記載のアルカリ電池用水酸化ニッケ
    ル正極板の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載の方法で製造され
    た水酸化ニッケル正極板。
  5. 【請求項5】金属ニッケル粉末と金属コバルト粉末とが
    焼結されてなるニッケル基板と、コバルトと固溶体を形
    成した水酸化ニッケルと、ニッケルまたはコバルトと固
    溶体を形成していない水酸化カドミウムとを備えたこと
    を特徴とする、請求項4記載のアルカリ電池用水酸化ニ
    ッケル正極板。
  6. 【請求項6】水酸化ニッケルに固溶するコバルトの含有
    率が、ニッケル基板のコバルトの含有率よりも多いこと
    を特徴とする、請求項5記載のアルカリ電池用水酸化ニ
    ッケル正極板。
  7. 【請求項7】ニッケル基板の多孔度が85〜98%であ
    る、請求項4、5又は6記載のアルカリ電池用水酸化ニ
    ッケル正極板。
  8. 【請求項8】請求項4、5、6又は7記載の水酸化ニッ
    ケル正極板を備えたアルカリ電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106340682A (zh) * 2016-10-31 2017-01-18 河南创力新能源科技股份有限公司 镍氢电池电解液添加剂、含有添加剂的电解液及镍氢电池

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