JP2001349827A - 茶葉成分分析装置 - Google Patents

茶葉成分分析装置

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JP2001349827A
JP2001349827A JP2000170767A JP2000170767A JP2001349827A JP 2001349827 A JP2001349827 A JP 2001349827A JP 2000170767 A JP2000170767 A JP 2000170767A JP 2000170767 A JP2000170767 A JP 2000170767A JP 2001349827 A JP2001349827 A JP 2001349827A
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tea
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JP2000170767A
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Taizan Uchida
太山 内田
Katsuyoshi Wada
克善 和田
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Kawasaki Kiko Co Ltd
Original Assignee
Kawasaki Kiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 茶葉への近赤外線の照射並びにサンプルとし
て取り込んだ茶葉の排出に関わる構造を、より合理的に
構成した新規な茶葉成分分析装置の開発を技術課題とし
た。 【解決手段】 茶葉収容部5は機枠Fに対して固定され
たものであり、且つこの茶葉収容部5からの茶葉Aの排
出は、押出側板55を透光板52の表面に沿って移動さ
せることにより行うものであることを特徴として成り、
茶葉収容部5を動かすことなく近赤外線照射装置2のみ
を移動させるため、装置の構造が小型且つ簡素なものと
なり、製造コストを低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は茶葉等の成分分析装
置に関するものであって、特に茶葉への近赤外線の照射
並びに茶葉の排出に関わる構造を合理的に構成した装置
に係るものである。
【0002】
【発明の背景】従来より製茶工場においては、生産者が
持ち込んだ茶葉を格付けして、この格付け結果に基づい
てその後の加工条件の設定を行ったり、茶葉の買取価格
の決定を行っている。前記格付け作業は、茶葉群の一部
をサンプルとして採取するとともにこのサンプルを格付
判定員が五感による官能検査を実施して比較、検討する
ものであった。しかしながら、上述のような格付判定員
による格付けは主観が入り込む余地が多くなり、また格
付判定員が代わった場合には判定結果が異なる場合もあ
る等、公平性に欠ける面があった。更に今日、熟練した
格付判定員は高齢化等によって減少傾向にあり、更に後
継者の育成も困難な状況となっている。
【0003】そこで近時、前記人間の五感による茶葉の
格付け手法に代えて、客観的な数値データに基づいた格
付けが行われており、その一つに近赤外線を応用した格
付け手法がある。この手法は、茶葉に照射した近赤外線
の反射光を測定することにより茶葉の含有成分を求める
というものであり、その原理は、試料(茶葉)内に含ま
れる成分毎に特定の周波数成分が吸収されるため、反射
光を測定して特定周波数成分の減衰量を求め、試料内に
含まれる成分及びその量を認識するというものである。
【0004】そして上記原理に基づいて測定精度を向上
するための従来手法として、茶葉を裁断してみじん切り
状態とし、試料の粒度、密度、表面状態を均一にして、
このものを直径3〜10cm程度のセルに収容したうえ
で、試料に対して近赤外線を照射する手法が採られてい
たが、この手法には以下に示すような問題点があった。
まず前記裁断のための機器と工数とが必要となり、特に
収穫時期が集中する茶期には搬入者の待ち時間が長くな
ってしまう。またいったん裁断されてしまった茶葉は製
茶加工が不可能であり、その他の利用価値が乏しいため
廃棄されてしまっていた。
【0005】そこで本出願人は、裁断等の前処理を施さ
ない原形状態の茶葉に対して、前記近赤外線を応用した
格付け手法を適用するのに好適なプローブを発明し、す
でに特開平7−301598号「光センサープローブ」
として出願に及んでいる。更にまた、当該プローブを実
際の製茶工場等で好適に適用するための発明を成すとと
もに、すでに特開平11−230902号「茶葉成分分
析方法並びにその装置」として出願に及んでいる。この
発明は、前処理を施さない原形状態の茶葉を、葉の表
裏、茎等、成分分布の相違に起因する測定誤差が生じさ
せることなく、一連の格付作業を行うことを可能にする
ものであり、すでに製茶工場において実施運用されてお
り、格付けに要する時間短縮並びにサンプルの有効利用
が実現される等して相応の成果が得られている。その
後、製茶工場において上記発明の茶葉成分分析方法並び
にその装置を実施運用するに従って、一連の格付け動作
をより合理的に行うことが要求されるようになってき
た。
【0006】
【開発を試みた技術的課題】本発明はこのような背景を
認識してなされたものであって、特に茶葉への近赤外線
の照射並びにサンプルとして取り込んだ茶葉の排出に関
わる構造を、より合理的に構成した新規な茶葉成分分析
装置の開発を試みたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
茶葉成分分析装置は、近赤外線照射装置と、底面を透光
性部材によって構成した茶葉収容部と、この茶葉収容部
に収容した茶葉を前記透光性部材に対して押圧するため
の機構とを具えるとともに、更に前記近赤外線照射装置
による透光性部材底面への近赤外線の照射位置を可変と
する機構を具えて成り、前記茶葉収容部内に分散させた
茶葉に照射した近赤外線の反射光における特定周波数成
分の減衰量から茶葉に含まれる成分を特定する装置にお
いて、前記茶葉収容部は機枠に対して固定されたもので
あり、且つこの茶葉収容部からの茶葉の排出は、押出板
を透光性部材の表面に沿って移動させることにより行う
ものであることを特徴として成るものである。この発明
によれば、茶葉収容部を動かすことなく近赤外線照射装
置のみを移動させるため、装置の構造が小型且つ簡素な
ものとなり、製造コストを低減することができる。
【0008】更にまた請求項2記載の茶葉成分分析装置
は、前記要件に加え、前記茶葉収容部は矩形状に形成し
た透光性部材の各辺に対して側板を立ち上げて構成する
ものであり、一つの側板を開放可能とするとともに、こ
の側板に対向する側板を前記押出板としたことを特徴と
して成るものである。この発明によれば、透光性部材に
載置されていた茶葉の排出を迅速に行うことができると
ともに、次のサンプルを即座に受け入れることができ、
茶葉成分分析装置の稼働率を向上することが可能とな
る。
【0009】更にまた請求項3記載の茶葉成分分析装置
は、前記要件に加え、前記近赤外線の照射位置を可変と
する機構は、前記透光性部材の底面全域に対して近赤外
線照射装置のヘッドが臨むように、この近赤外線照射装
置を移動させる機構であることを特徴として成るもので
ある。この発明によれば、茶葉収容部に収容されている
分散状態の茶葉の表面に対して広範囲にわたって近赤外
線を照射することができるため、多量のデータを収集す
ることができ、これらデータの平均を採ることによって
測定誤差を僅少とすることができる。
【0010】また請求項4記載の茶葉成分分析装置は、
前記請求項3記載の要件に加え、前記近赤外線照射装置
を移動させる機構は、近赤外線照射装置をスライドステ
ージに載置して構成したユニットを、更に前記スライド
ステージの移動方向と直交する方向に移動するスライド
ステージに載置して構成したものであることを特徴とし
て成るものである。この発明によれば、近赤外線照射装
置のヘッドを透光性部材底面の任意の位置に対して臨ま
せることができ、近赤外線照射ポイントが描く軌跡を自
由に設定することができる。そしてこれら各請求項記載
の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の茶葉成分分析装置1
について図示の実施の形態に基づいて説明する。茶葉成
分分析装置1は、図1、図2及び図3に示すように、鋼
材を適宜矩形状に組んだ機枠Fに対して諸部材を搭載し
て成るものであり、まず近赤外線照射装置2を照射装置
移動機構3によって移動自在に具える。そして前記近赤
外線照射装置3の上方に茶葉収容部5を具え、この茶葉
収容部5の上方に押圧機構6を具えるとともに、機枠F
の適宜の位置に制御盤7を具えて成るものである。
【0012】以下上述した諸部材について更に詳細に説
明する。まず前記近赤外線照射装置2は、近赤外線が照
射された試料内に含まれる成分が、個々の成分毎に近赤
外線領域の特定波長成分を吸収するという特性を利用
し、試料で反射された拡散反射光における特定波長成分
の減衰量を算出し、試料に含まれる成分情報(成分の特
定、成分の量)を認識する装置である。
【0013】そして近赤外線照射装置2の光学系は図5
のブロック図に示すように、ハロゲンランプ等を適用し
た光源11から輻射された近赤外線を、複数のレンズを
組み合わせて成るレンズ系12によって集光し、チョッ
パ13によって光変調をかけ、フィルタ14によって特
定波長域の成分のみを通過させるように構成されるもの
であり、ここから後述するヘッド20に具えた投光ファ
イバ23へ近赤外線を送り込むものである。また前記フ
ィルタ14は、成分毎に吸収される周波数帯域が異なる
ことに因み、複数枚を具えるとともに、使用するフィル
タ14を切り替える機構を具えるものとする。
【0014】前出のヘッド20は図4に拡大して示すよ
うに空洞球内壁に拡散反射率の高い白色塗料を塗布する
かあるいは金メッキした積分球21の中心軸の両端に、
検出窓22と投光部25とを形成するものであり、この
検出窓22は積分球21の表面を窓枠状に切除するとと
もにこの部分に一例として石英ガラスを嵌め込んで成る
ものである。そして前記投光部25には前記フィルタ1
4の後段の伝播経路となる投光ファイバ23が挿入され
るとともに、その先端を前記検出窓22に対して密接状
態に成るようにする。
【0015】更に前記投光部25側の半球部分に受光部
26を形成するものであって、ここには受光ファイバ2
4の先端部が前記積分球21内に臨むようにして接続さ
れる。因みにこの実施の形態では上述したヘッド20の
構成は、一例として本出願人による出願である特開平7
−301598号「光センサープローブ」に開示したも
のを採用した。そして前記受光ファイバ24の他端部
は、一例としてPbS薄膜を酸化しながら基板上に形成
したpn型の半導体を素子とする赤外線センサ15に臨
ませて成り、この赤外線センサ15の出力は適宜増幅装
置を経由する等して制御盤7内に具えた演算部に伝送さ
れる。
【0016】また前記測定原理に因み、この実施の形態
の装置には、標準反射板16を機枠Fに対して具えて成
るものであり、この設置位置は後ほど定義する近赤外線
照射装置2の始発位置にある状態で、前記ヘッド20に
おける検出窓22と対向する位置とする。
【0017】次に照射装置移動機構3について説明す
る。このものは前記近赤外線照射装置2を機枠Fの幅方
向(図2における左右方向であってX軸方向と定義す
る)及び長手方向(図3における左右方向であってY軸
方向と定義する)に沿って平行移動させるための装置で
あって、X軸方向移動機構3XとY軸方向移動機構3Y
とを具えて成るものである。
【0018】前記X軸方向移動機構3Xは、図6に示す
ように前記機枠Fの下部に配した基板B上に二本の送り
ガイド30を敷設し、この送りガイド30に対してスラ
イドステージ31に具えたスライドブロック31aを摺
動可能に嵌合させ、更にスライドステージ31にスクリ
ューブロック32を具えて成るものである。そしてこの
スクリューブロック32にスクリューシャフト33を螺
合させるとともに、スクリューシャフト33の一端を適
宜の減速機構34を介在させてモータM1の出力軸に接
続する。
【0019】またY軸方向移動機構3Yも前記X軸方向
移動機構3Xと同様に構成されるものであって、X軸方
向移動機構3Xにおけるスライドステージ31上に二本
の送りガイド35を敷設し、この送りガイド35に対し
て前記近赤外線照射装置2を搭載したスライドステージ
36に具えたスライドブロック36aを摺動可能に嵌合
させ、更にスライドステージ36にスクリューブロック
37を具えて成るものである。そしてこのスクリューブ
ロック37にスクリューシャフト38を螺合させるとと
もに、スクリューシャフト38の一端を適宜の減速機構
39を介在させてモータM2の出力軸に接続する。この
ようにX軸方向移動機構3Xにおけるスライドステージ
31と、Y軸方向移動機構3Yにおけるスライドステー
ジ36とは相互に直交方向に移動するものである。なお
照射装置移動機構3については、図示は省略するが前記
透光板52の底面全域の下方を通過するようなレールを
基板B上に敷設するとともに、このレール上を近赤外線
照射装置2が走行するような構成とすることもできる。
【0020】次に茶葉収容部5について説明すると、こ
のものは茶葉A等の試料の実質的な収容部材となるセル
50を形成するものであり、図7に示すように矩形状の
透光板フレーム51に対して、一例として石英ガラスを
サンドブラスト加工等により曇りガラス状に加工した透
光性部材たる透光板52を嵌め込んで底板部を構成す
る。そして前記透光板52の対向する一対の辺に対して
固定側板53、54を立ち上げるものであり、更にもう
一対の辺に対して押出側板55及び可動側板56を設け
ることにより、これら側板及び透光板52によって区切
られた容器状部分をセル50とするものである。なお茶
葉収容部5は機枠Fに対して固定されるものであり、こ
の実施の形態では一例として図2に示すように側板5
3、54の部分を固定するようにした。
【0021】更に茶葉収容部5(セル50)に収容した
茶葉Aの排出機構を構成するものであり、前記押出側板
55の長さ寸法を、固定側板53及び固定側板54の内
側に密接するように設定するとともに、押出側板55の
下端面にヘラ状にラバー55aを取り付ける。そして押
出側板55の背面にシリンダ57のロッド57aを取り
付ける。なお前記ラバー55aについては、押出側板5
5の素材として透光板52を傷つけないようなものを選
択した場合には省略することができる。このような構成
を採ることにより、シリンダ57の伸縮にともなって押
出側板55が透光板52上を移動して、セル50内の茶
葉Aを可動側板56側に押しやることができるものであ
る。
【0022】そして前記可動側板56は開放可能に構成
されるものであり、この実施の形態では前記固定側板5
3、54の端部にそれぞれ断面コの字形のスライドガイ
ド58を設置し、これらスライドガイド58内を可動側
板56が上下方向に摺動できるようにした。この可動側
板56の摺動は一例として、可動側板56の上端面にロ
ッド59aを取り付けたシリンダ59の伸縮によって行
うものとした。なお前記可動側板56を開放可能にする
構成としては、図8に示すように可動側板56の下部と
透光板フレーム51とをヒンジHによって連結すること
により、可動側板56が外側に倒れ込むような構成等、
種々の構成を採ることができる。
【0023】上述のようにして構成される茶葉収容部5
の底面積(透光板52の露出部分の面積)は、一例とし
て試料単体の片側面積の50倍以上とするものであり、
この実施の形態では試料として裁断等の前処理を施して
いない原形状態の茶葉A(片側面積約6cm2 )を用い
るため、透光板52を一辺25cmの正方形とし、茶葉
収容部5の底面積を茶葉Aの片側面積の約100倍とな
るようにした。なお前記茶葉収容部5の底面積は、測定
精度を向上するためには広ければ広いほど好ましいので
あるが、茶葉成分分析装置1の大型化を招かないように
するのが好ましく、透光板52を一辺17〜35cm程
度の正方形あるいは同面積の長方形とし、試料単体の片
側面積の50〜200倍程度に設定するのが好ましい。
【0024】次に前記押圧機構6について説明すると、
このものは図9に示すように前記セル50内に収容され
た試料を透光板52に対して押圧するための機構であっ
て、直接的に押圧作用部となる押圧盤60を具えて成
る。この押圧盤60は前記セル50を構成する透光板フ
レーム51の内径よりもやや小さめに外形寸法を設定し
た非通気性の矩形状部材であって、ゴム等、非通気性の
伸縮可能な弾性部材から成る拡張膜61を、保持枠62
を用いてその外周部分を下面に対して密着状態に取り付
けることにより、中空状のエアバッグを形成して成るも
のである。また前記押圧盤60の上面中心部には孔を穿
設するとともにパイプ63が取り付けられ、更にこのパ
イプ63に対してエアホース63aを取り付ける。
【0025】一方、機枠Fに対しては図2に示すように
垂直状態の鋼材に沿ってリニアガイド64を取り付ける
ものであり、このリニアガイド64には上下方向に移動
する摺動片64aを具えて成る。また前記摺動片64a
には直角にアーム65を取り付けるとともに、このアー
ム65の先端にエアホース63aが引き回されてパイプ
63に接続されている。また前記アーム65の基端部に
はその下面にシリンダ66のロッド66aが取り付けら
れる。そして機枠F上の適宜の位置にコンプレッサ67
を具えるものであって、このコンプレッサ67に前記エ
アホース63aを接続する。
【0026】本発明の茶葉成分分析装置1は一例として
上述のようにして構成されるものであり、製茶工場にお
ける受入工程に設置される。以下茶葉成分分析装置1の
作動態様について説明する。なお図3中仮想線で示すよ
うに、近赤外線照射装置2が茶葉収容部5の下方域から
外れるとともに、ヘッド20が標準反射板16の下方に
位置した状態を始発状態とするものである。
【0027】(1)標準反射板の測定 まず標準反射板16を用いた測定によって、検出目的の
成分が存在しない場合の抵抗値変化量を把握する。近赤
外線照射装置2のヘッド20を標準反射板16に臨ませ
た始発状態で光源11から輻射された近赤外線は、レン
ズ系12によって集光され、チョッパ13によって光変
調がかけられ、更にフィルタ14によって特定波長域の
成分のみが投光ファイバ23内を伝播し、検出窓22を
通過して標準反射板16に至る。
【0028】前記標準反射板16で反射した近赤外線は
再び検出窓22を通過して積分球21内に進行し、ここ
で拡散反射をして平均化された後に受光ファイバ24に
侵入し、赤外線センサ15に至るものであって、光伝導
現象で生じた抵抗値変化量は制御盤7内のデータ処理装
置によって処理される。その後検出対象の成分に応じた
フィルタ14を切り替えて、上記標準反射板16を用い
た測定を複数回行うものである。
【0029】(2)茶葉の投入 次いで製茶工場に持ち込まれた茶葉Aをサンプリング
し、1kg程度をセル50内に均等に投入する。もちろ
んこの際、シリンダ59は伸長して可動側板56が下降
した閉鎖状態にあり、更にシリンダ57は収縮した状態
となっている。また茶葉Aに雨滴等の水分が付着してい
た場合には適宜露引き等を行い、余剰な水分を除去して
おく。
【0030】(3)押圧盤の下降及び拡張膜の拡張 次いで押圧機構6を起動するものであり、まずシリンダ
66を収縮して押圧盤60を降下させて、このものをセ
ル50内に位置させる。そしてコンプレッサ67を起動
して圧搾空気を供給するものであり、これによって押圧
盤60の拡張膜61がエアバッグ状に膨らむため、この
拡張膜61によって茶葉Aを透光板52に対して押し付
けることにより茶葉A同士の隙間を軽減した状態を得る
ものである。
【0031】(4)測定 次いで照射装置移動機構3を起動するものであり、X軸
方向移動機構3X及びY軸方向移動機構3Yを適宜制御
することにより、近赤外線照射装置2を移動させる。そ
してこの移動によって近赤外線照射装置2におけるヘッ
ド20が、セル50における透光板52に臨んだとき
に、近赤外線照射装置2を起動して測定データの収集を
開始する。なお前記X軸方向移動機構3Xにおけるスラ
イドステージ31並びにY軸方向移動機構3Yにおける
スライドステージ36の移動速度は3cm/s程度とす
るものである。
【0032】このとき透光板52底面上での近赤外線照
射ポイントが描く軌跡Lを全域に及ばせるものであり、
この実施の形態では図10に示すように九十九折状ある
いはジグザグ状とすることにより、広範囲にわたってデ
ータを収集するとともに、検出対象の成分に応じたフィ
ルタ14を切り替えて複数の成分を対象とした測定を行
うものである。なお透光板52底面上での近赤外線照射
ポイントが描く軌跡Lがスパイラル状となるようにして
もよく、この場合には図11に示すように押出側板55
及び可動側板56の形状を円弧状に形成して、両部材が
接したときに円形状のセル50を形成するようにすれ
ば、セル50内に位置する茶葉Aをまんべんなく測定す
ることができる。
【0033】そして測定データは制御盤7内のデータ処
理装置に伝送され、標準反射板16を用いた時の測定デ
ータと比較することにより含有成分量を算出し、茶葉A
の等級が決定される。そしてこれらのデータと、トラッ
クスケール等により別途測定された母集団全体の重量値
とから受入金額が決定される。
【0034】(5)茶葉の排出 そして上述のようにして測定が終了した後シリンダ66
を伸長して押圧盤60を上昇させてセル50の外部に位
置させる。次いでシリンダ59を収縮して可動側板56
を上昇させることによりセル50を開放状態とするもの
であり、続いてシリンダ57を伸長させて押出側板55
を可動側板56側に移動させることにより、透光板52
上の茶葉Aをセル50から排出する。このとき前記押出
側板55に具えたラバー55aは、透光板52の表面全
域に密に作用するため、茶葉Aが透光板52上に残存し
てしまうことなく、確実に排出することができる。セル
50から排出された茶葉Aは、シュート8上を滑降して
別途用意したコンテナ内に導かれることとなり、その後
再び母集団に戻されて以降の製茶加工が施されるもので
ある。
【0035】
【他の実施の形態】上述した基本となる実施の形態にお
いては、製茶工場に搬入された摘採後未処理の茶葉Aを
試料として成分分析を行ったが、本発明の茶葉成分分析
装置1は製茶工場における各工程で加工中の茶葉に対し
ても適用することができる。すなわち例えば蒸し工程に
おいては蒸し葉をサンプリングしてそのままの状態で試
料とし、成分分析終了後に再びラインに戻すことによ
り、以降の加工を施し、最終的に製品茶とすることがで
きる。
【0036】更にまた本発明の茶葉成分分析装置1は、
米、タバコの葉、木材チップ、加工食品等、製品品質の
管理において含有成分及び水分の測定が行われるすべて
の分野に適用することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、茶葉Aへの近赤外線の
照射並びにサンプルとして取り込んだ茶葉Aの排出にか
かわる構造を合理的に構成したので、装置の構造が小型
且つ簡素なものとなり製造コストを低減することができ
るとともに、格付けに要する時間短縮を実現するこがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の茶葉成分分析装置を示す斜視図であ
る。
【図2】同上側面図である。
【図3】同上正面図である。
【図4】近赤外線照射装置におけるヘッドを示す縦断側
面図である。
【図5】本発明の茶葉成分分析装置における近赤外線及
び信号の流れを示すブロック図である。
【図6】照射装置移動機構を示す斜視図である。
【図7】茶葉収容部を示す斜視図である。
【図8】可動側板の開放構造を示す側面図である。
【図9】押圧盤を示す斜視図及び縦断側面図である。
【図10】透光板上に照射された近赤外線の軌跡を示す
平面図である。
【図11】押出側板及び可動側板の形状を異ならせた実
施の形態を示す斜視図及び近赤外線の軌跡を示す平面図
である。
【符号の説明】
1 茶葉成分分析装置 2 近赤外線照射装置 3 照射装置移動機構 3X X軸方向移動機構 3Y Y軸方向移動機構 5 茶葉収容部 6 押圧機構 7 制御盤 8 シュート 11 光源 12 レンズ系 13 チョッパ 14 フィルタ 15 赤外線センサ 16 標準反射板 20 ヘッド 21 積分球 22 検出窓 23 投光ファイバ 24 受光ファイバ 25 投光部 26 受光部 30 送りガイド 31 スライドステージ 31a スライドブロック 32 スクリューブロック 33 スクリューシャフト 34 減速機構 35 送りガイド 36 スライドステージ 36a スライドブロック 37 スクリューブロック 38 スクリューシャフト 39 減速機構 50 セル 51 透光板フレーム 52 透光板 53 固定側板 54 固定側板 55 押出側板 55a ラバー 56 可動側板 57 シリンダ 57a ロッド 58 スライドガイド 59 シリンダ 59a ロッド 60 押圧盤 61 拡張膜 62 保持枠 63 パイプ 63a エアホース 64 リニアガイド 64a 摺動片 65 アーム 66 シリンダ 66a ロッド 67 コンプレッサ A 茶葉 B 基板 F 機枠 H ヒンジ L 軌跡 M1 モータ M2 モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G057 AA01 AB02 AC05 BA10 DA13 2G059 AA01 BB08 BB09 BB11 DD12 DD20 EE01 EE02 FF01 HH01 JJ03 JJ11 JJ16 JJ17 JJ24 KK01 MM01 MM10 4B027 FC10 FE01 FP01 FR17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近赤外線照射装置と、底面を透光性部材
    によって構成した茶葉収容部と、この茶葉収容部に収容
    した茶葉を前記透光性部材に対して押圧するための機構
    とを具えるとともに、更に前記近赤外線照射装置による
    透光性部材底面への近赤外線の照射位置を可変とする機
    構を具えて成り、前記茶葉収容部内に分散させた茶葉に
    照射した近赤外線の反射光における特定周波数成分の減
    衰量から茶葉に含まれる成分を特定する装置において、
    前記茶葉収容部は機枠に対して固定されたものであり、
    且つこの茶葉収容部からの茶葉の排出は、押出板を透光
    性部材の表面に沿って移動させることにより行うもので
    あることを特徴とする茶葉成分分析装置。
  2. 【請求項2】 前記茶葉収容部は矩形状に形成した透光
    性部材の各辺に対して側板を立ち上げて構成するもので
    あり、一つの側板を開放可能とするとともに、この側板
    に対向する側板を前記押出板としたことを特徴とする請
    求項1記載の茶葉成分分析装置。
  3. 【請求項3】 前記近赤外線の照射位置を可変とする機
    構は、前記透光性部材の底面全域に対して近赤外線照射
    装置のヘッドが臨むように、この近赤外線照射装置を移
    動させる機構であることを特徴とする請求項1または2
    記載の茶葉成分分析装置。
  4. 【請求項4】 前記近赤外線照射装置を移動させる機構
    は、近赤外線照射装置をスライドステージに載置して構
    成したユニットを、更に前記スライドステージの移動方
    向と直交する方向に移動するスライドステージに載置し
    て構成したものであることを特徴とする請求項3記載の
    茶葉成分分析装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009031016A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Hamamatsu Photonics Kk 試料ホルダ用治具
JP2010025578A (ja) * 2008-07-15 2010-02-04 Kubota Corp 品質計測用の粉粒体収納容器
JP2015089352A (ja) * 2013-11-06 2015-05-11 株式会社寺田製作所 茶生葉成分計測装置

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