JP2001349353A - クラッチ装置 - Google Patents

クラッチ装置

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JP2001349353A
JP2001349353A JP2000170246A JP2000170246A JP2001349353A JP 2001349353 A JP2001349353 A JP 2001349353A JP 2000170246 A JP2000170246 A JP 2000170246A JP 2000170246 A JP2000170246 A JP 2000170246A JP 2001349353 A JP2001349353 A JP 2001349353A
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Norio Usuki
功雄 臼杵
Masahiro Inoue
昌弘 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】両スプラインの中心合わせの形態を低い加工コ
ストでもって行うことができるようにする。 【解決手段】外周面に軸方向の雄スプライン13を有し
た第2回転軸3と、内周面に前記雄スプラインと嵌合す
る軸方向の雌スプライン16を備えかつ第2回転軸の外
周に軸方向変位可能にスプライン嵌合されるカムプレー
ト4とを含み、両スプラインの中心合わせを、雄スプラ
インの歯先面を雌スプラインの歯底面に当接させた大径
合わせの形態として、両スプラインの歯面の加工精度を
アップさせる必要なく両スプラインの嵌合がたを小さく
抑制して加工コストを低減可能とした構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチ装置に関
する。このクラッチ装置は、同軸上に対向配設される二
つの回転体の動力伝達間に介装され、かつ第1回転体に
回転動力が入力されたときに両回転体を同期回転可能に
結合する一方、第2回転体に回転動力が入力されたとき
に第2回転体を非回転状態として、第1回転体と分離す
るものである。
【0002】
【従来の技術】クラッチ装置には、内周面に軸方向一方
に向けて拡径するテーパ形状の固定接触面を有したクラ
ッチハウジング内に、外周面に前記固定接触面と同方向
に拡径するテーパ形状の可動接触面を備えたカムプレー
トを収納し、このカムプレートを軸方向変位可能に第1
回転体と第2回転体との間に配設したものがある。
【0003】そして、このクラッチ装置では、第1回転
体の回転に応じてカムプレートを軸方向一方に変位させ
ることによってその可動接触面を固定接触面から離隔さ
せて第1回転体とカムプレートと第2回転体とを結合し
てそれらを同期回転させ、また、第2回転体の回転に対
してはカムプレートを軸方向他方に変位させてその可動
接触面を固定接触面に当接させて第2回転体とカムプレ
ートとクラッチハウジングとを結合して第2回転体を非
回転状態とするクラッチ動作を行うようにしている。
【0004】このようなクラッチ装置においては前記ク
ラッチ動作のためカムプレートと第2回転体との二者を
結合させるが、この結合にはカムプレートを環体構造と
しそのカムプレート内周面に第2回転体を嵌入させると
ともに、カムプレートの内周面に軸方向の雌スプライン
を、また、第2回転体の外周面に軸方向の雌スプライン
を設け、カムプレートと第2回転体とをスプライン結合
する構成としている。
【0005】このようなクラッチ装置における前記クラ
ッチ動作の高速応答性は、可動接触面と固定接触面との
径方向の僅かな接触位置関係の精度に依存しており、そ
れには、カムプレートと第2回転体の両スプラインの中
心が高精度に一致していることが前提となる。従来で
は、このような両スプラインの中心合わせをそれぞれの
スプラインの歯面合わせで行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来による両スプラインの中心合わせの形態では次の
課題が指摘される。
【0007】すなわち、歯面の加工精度を低くして両ス
プラインの嵌合がた(バックラッシ)を大きくした場
合、非接触状態の可動接触面と固定接触面との径方向隙
間が少なくなり、第1回転体から第2回転体への動力伝
達中に両接触面が接触する可能性が高くなる。
【0008】一方、前記両スプラインの歯面の加工精度
をアップして両スプラインの嵌合がたを小さくする場
合、歯面の高精度な研削工程が要求され加工コストが嵩
む。そして、この場合、スプライン嵌合がたを小さくす
ると、スプラインの歯面が摩耗しやすくなるなど、歯面
を高精度に加工しても長期使用の間で嵌合がたが発生す
る傾向となる。
【0009】したがって、本発明は、両スプラインの中
心合わせの形態を、両スプラインの加工精度を高くしな
くても、つまり低い加工コストでもって長期にわたり高
いクラッチ性能を維持できるようにすることを課題とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明第1および第2の
クラッチ装置は、両スプラインの中心合わせを、回転体
外周面の雄スプラインの歯先面を可動摩擦環体内周面の
雌スプラインの歯底面に当接させた大径合わせの形態と
することを特徴とするものである。
【0011】本発明第1および第2によると、両スプラ
インの中心合わせを従来のスプラインの歯面合わせの形
態によらず、大径合わせの形態としたから、両スプライ
ンの歯面の加工精度をアップさせる必要なく両スプライ
ンの嵌合がたを小さく抑制でき、結果として、歯面の高
精度な研削が不要となり加工コストを低減することがで
きる。また、この場合、両スプラインの中心合わせの形
態を、歯面そのものの摩耗とは直接には無関係としてい
るから、長期にわたり使用しても、スプライン嵌合が緩
んだりきつくなったりすることが抑制され、長期にわた
ってクラッチ性能を発揮することができる。
【0012】上記において、前記可動摩擦環体側スプラ
インを機械加工で形成する一方、前記第2回転体側スプ
ラインを機械加工、硬化処理、研磨処理で形成する実施
態様とした場合、従来の熱硬化処理のような変形が両ス
プラインにおいて発生しなくて済む結果、スプライン嵌
合状態を良好に保つことが可能となって好ましい。この
場合、両スプラインの嵌合部分は、第1回転体から第2
回転体への動力伝達トルクが小さい箇所であるから、両
スプラインの歯面どうしの接触面圧が低く摩耗も小さく
抑制されるので、上記加工形態であっても、十分に実用
可能となる。特に、安い加工形態つまり生のままや冷間
鍛造や転造加工程度の仕上げでも使用可能となるから、
コスト低減に好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図面に示す
実施形態に基づいて説明する。
【0014】図1ないし図5を参照して本発明の実施形
態に係るクラッチ装置について説明する。図1は、動力
遮断状態におけるクラッチ装置の側面断面図、図2は、
動力伝達状態におけるクラッチ装置の側面断面図、図3
は、クラッチ装置の分解斜視図、図4(a)は図1の要
部拡大図、図4(b)は図2の要部拡大図、図5は、図
1の(5)−(5)線に沿う矢視図である。図3で転が
り軸受等の図示は省略している。
【0015】これらの図において、Aは、クラッチ装置
の全体を示しており、このクラッチ装置Aは、主とし
て、クラッチハウジング1と、第1回転軸2と、第2回
転軸3と、カムプレート4と、円錐形のスプリングバネ
5と、転がり軸受6と、ボールカム機構7とを備える。
【0016】クラッチハウジング1は、固定摩擦環体と
して、図外のクラッチ装置取付壁に固定されるととも
に、その内周面に軸方向一方に向けて拡径するテーパ形
状の固定接触面1aと、軸受取り付け面1bとを備えた
筒体構造となっている。
【0017】クラッチハウジング1はまた、軸方向一方
側内周面に周溝1cを有し、これに環状の止め輪1dを
嵌め込んで転がり軸受6が軸方向に抜け出すのを防止し
ている。
【0018】第1回転軸2は、モータ等の動力源により
回転駆動される軸方向中空の軸であって、軸方向一方側
外周面に径方向外向きのフランジ8が一体に形成され、
また、その軸方向一方側端面に小径の軸嵌入穴9が貫通
形成されている。
【0019】第2回転軸3は、軸方向一方側の小径軸部
3bがクラッチハウジング外に延び、軸方向他端側の小
径軸部3aが第1回転軸2の軸嵌入穴9に嵌入され、止
め輪12で第1回転軸2に連結される。
【0020】第2回転軸3はまた、小径軸部3aに連接
する大径軸部3cの外周面に複数の雄スプライン13が
形成され、またこの大径軸部3cに連接する別の大径軸
部3dの外周面で軸受6を介してクラッチハウジング1
の軸受取り付け面1bに回転可能に支持されている。
【0021】この場合、第2回転軸3の大径軸部3dの
外周面に形成された周溝14に止め輪15が固定され、
これによって、第2回転軸3等がクラッチハウジング1
から抜け出すのが防止されている。
【0022】カムプレート4は、クラッチハウジング1
内に収納される可動摩擦環体として、径方向の外周面が
軸方向一方に向けて拡径するテーパ形状の可動接触面4
aとされ、前記収納状態でその可動接触面4aがクラッ
チハウジング1の固定接触面1aと径方向で対向されて
いる。
【0023】カムプレート4はまた、第2回転軸3が嵌
入される内周面を有し、その内周面に第2回転軸3の雄
スプライン13とスプライン嵌合する雌スプライン16
を備え、両スプライン13,16の嵌合で第2回転軸3
と一体回転可能に結合し、かつ、軸方向に変位可能とな
っている。
【0024】ボールカム機構7は、フランジ8と、カム
プレート4と、スプリングバネ5と、ボール19とを少
なくとも構成要素として備える。フランジ8は、ボール
カム機構7において軸方向不動の固定カムプレートとし
て機能する。カムプレート4は、ボールカム機構7にお
いて可動カムプレートとしてフランジ8に対して軸方向
変位可能な状態に同軸状に対向配設される。フランジ8
とカムプレート4との互いの対向面に一対のカム溝1
7,18が振り分けて設けられている。両カム溝17,
18それぞれは、周方向中心から周方向両側へ向けて深
さが浅くなるすり鉢状斜面に形成されている。スプリン
グバネ5は、カムプレート4をフランジ8側に弾発付勢
する付勢部材となる。ボール19は、両カム溝17,1
8間に転動可能に収納される。
【0025】本実施の形態では、第2回転軸3の雄スプ
ライン13とカムプレート4の雌スプライン16との中
心合わせの形態に特徴を有している。以下、この特徴に
ついて図5を参照しながら説明する。
【0026】第2回転軸3の大径軸部3c内周面におけ
る複数の雄スプライン13は、周方向に等間隔でかつイ
ンボリュート形状とされる。また、カムプレート4の外
周面における複数の雌スプライン16も、周方向に等間
隔でかつインボリュート形状とされている。なお、これ
は両スプライン13,16の形状を、インボリュート形
状に限定するものではなく、他の形状でもよい。
【0027】雄スプライン13は、スプラインボブ盤、
転造盤、等の機械加工で形成され、また、雌スプライン
16は、スプラインブローチ等の機械加工で形成され
る。
【0028】この場合、第2回転軸3の外周面に関し
て、雄スプライン13の歯先面13aが大径部となり、
歯底面13bが小径部となる。また、カムプレート4の
内周面に関して、雌スプライン16の歯先面16aが小
径部となり、歯底面16bが大径部となる。
【0029】カムプレート4における雌スプライン16
は、前記機械加工により上記形態を得られるが、第2回
転軸3における雄スプライン13は、前記機械加工の
後、高周波焼き入れ等の硬化処理が施され、次いで仕上
げ研磨等の研磨処理で上記形態を得てもよい。なお、こ
の硬化処理は、雌スプライン16を機械加工だけとして
鋼材の生のままの硬さとしている一方、雄スプライン1
3を雌スプライン16の硬さより硬くして、両スプライ
ン13,16どうしの良好な嵌合を得るためであり、研
磨処理は、前記嵌合の寸法精度を高めるためである。
【0030】カムプレート4の雌スプライン16は、機
械加工だけであるために歯底面16bを高精度に形成で
きる結果、両スプライン13,16の嵌合精度を高くす
ることができる。
【0031】第2回転軸3の雄スプライン13は、前記
機械加工では歯先面13aを高精度に形成できるが、前
記機械加工の後に硬化処理を施すときに歪みが発生す
る。そのため、第2回転軸3の雄スプライン13の歯先
面13aに対して研磨処理をしてスプライン嵌合の寸法
精度を高める。
【0032】この場合の研磨処理では、第2回転軸3の
雄スプライン13の歯先面13aつまり第2回転軸3の
外周面に関する大径部が、カムプレート4の雌スプライ
ン16の歯底面16bつまりカムプレート4の内周面に
関する大径部に、当接するような大径合わせの形態でも
って組み付けられるように行われる。
【0033】この大径合わせの形態により本実施形態で
は第2回転軸3に対してカムプレート4を組み込むのみ
で両スプライン13,16の嵌合部分における軸心合わ
せを高精度で行うことが容易に可能となり、カムプレー
ト4と第2回転軸3とを、ガタつきなく高精度に結合さ
せて第1回転軸2から第2回転軸3に動力を高効率で伝
達させることができる。
【0034】この場合、カムプレート4においては、可
動接触面4aや雌スプライン16における摩耗の進行を
抑制するために、浸炭焼き入れを施して、その表面硬度
を高くしてもよいが、前記焼き入れに際しての高温処理
過程でカムプレート4が熱変形し得る。カムプレート4
が熱変形すると、カムプレート4の雌スプライン16と
第2回転軸3の雄スプライン13のスプライン嵌合がき
つくなりカムプレート4の軸方向移動の不良の原因や、
両スプライン13,16の組みつけ不良が発生すること
がある。
【0035】これを防止するために、カムプレート4を
上述のように生の鋼材のままとする。この場合、第2回
転軸3も焼き入れをせず、生の鋼材のままとした組み合
わせとしてもよい。また、カムプレート4を焼き入れせ
ず生の鋼材のままとし、第2回転軸3を焼き入れした鋼
材とした組み合わせでもよい。こうすると、前記大径合
わせの管理が容易となって好ましい。
【0036】詳しく説明すると、上述の加工形態の場
合、従来の熱硬化処理のような変形が両スプラインにお
いて発生しなくて済むから、スプライン嵌合状態を良好
に保つことが可能となる。さらに、両スプラインの嵌合
部分は、第1回転体から第2回転体への動力伝達トルク
が小さい箇所であるから、両スプラインの歯面どうしの
接触面圧が低く摩耗も小さく抑制されるので、上記加工
形態であっても、十分に実用可能となる。
【0037】なお、カムプレート4や第2回転軸3を共
に生の鋼材の硬さのままとする場合、それらの硬度をロ
ックウェル硬さ(HRC)で16〜30の範囲に規定す
るのが好ましい。ただ、第2回転軸3についてはこれを
焼き入れする場合、その硬度をロックウェル硬さ(HR
C)で52〜64の範囲に規定するのが好ましい。この
ような硬度関係にすると、両スプライン13,16の嵌
合状態をより良好にすることができ、かつスプライン強
度を確保できて好ましい。
【0038】なお、クラッチ装置Aの組みつけ手順の概
要を説明する。
【0039】第2回転軸3に転がり軸受6を圧入し、止
め輪で固定する。クラッチハウジング1にカムプレート
4とスプリングコイル5とを挿入する。転がり軸受6を
圧入した第2回転軸3をクラッチハウジング1に挿入
し、止め輪で固定する。その後、カムプレート4のカム
溝18にボール19を配置する。第1回転軸2のカム溝
17とカムプレート4のカム溝18との間にボール19
を挟んだ状態で第2回転軸3に挿入し、止め輪で固定す
ることでクラッチ装置Aの組みつけが完了する。
【0040】次に、クラッチ装置Aの動作について説明
する。
【0041】カムプレート4は、スプリングバネ5で軸
方向他方に付勢され、その接触面4aが、クラッチハウ
ジング1の接触面1aに圧接され、第2回転軸3は、そ
の回転をロックされて非回転状態となっている。この状
態では図4(a)で示すように、ボール19は、カム溝
17,18の軸方向最深の周方向中心17a0,18a
0間に位置している。
【0042】この状態から、第1回転軸2が図外のモー
タ等の動力源で回転駆動されると、フランジ8とカムプ
レート4の両対向面間のカム溝17,18の互いに逆方
向のすり鉢状斜面17a2、18a2間を図4(a)か
ら図4(b)で示すようにボール19が周方向に転動す
る。このすり鉢状斜面17a2、18a2においては、
図4(a)(b)で示すように一方のすり鉢状斜面17
a2は周方向他方へ向けて、また他方のすり鉢状斜面1
8a2は周方向一方へ向けてそれぞれ深さが浅くなって
いるので、カムプレート4は、スプリングバネ5に抗し
て、フランジ8より軸方向一方に向けて変位させられ、
これによって、カムプレート4の接触面4aが、クラッ
チハウジング1の内周面の接触面1aから離隔する。
【0043】そして、ボール19が、図4(b)で示す
ようにすり鉢状斜面17a2、18a2の両側間で軸方
向に挟まれた状態になる。
【0044】このようにボール19がすり鉢状斜面17
a2、18a2の両側間で軸方向に挟まれた状態になる
と、カムプレート4は、第1回転軸2の周方向一方の回
転動力で、それと同方向に回転し、これとともに、第2
回転軸3も同方向に回転させられて、第1回転軸2の回
転動力が伝達されることになる。
【0045】また、第1回転軸2が、上記と逆方向に回
転駆動された場合は、ボール19は、すり鉢状斜面17
a1、18a1間を転動し、そのすり鉢状斜面17a
1、18a1の両側間で軸方向に挟まれた状態になっ
て、カムプレート4は、第1回転軸2の周方向他方の回
転動力で、それと同方向に回転し、これとともに、第2
回転軸3も同方向に回転させられて、第1回転軸2の回
転動力が伝達されることになる。このようにして回転動
力はいずれの回転方向にも伝達される。
【0046】なお、本実施形態のクラッチ装置は、例え
ば、無断変速機や、電動パワーステアリング、その他の
機械装置類に応用することができる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によると、両スプラ
インの中心合わせを、前記雄スプラインの歯先面を前記
雌スプラインの歯底面に当接させた大径合わせの形態と
したから、両スプラインの歯面の加工精度をアップさせ
る必要なく両スプラインの嵌合がたを小さく抑制でき、
結果として、歯面の高精度の研削が不要となり加工コス
トを低減することができる。また、この場合、両スプラ
インの中心合わせの形態を、歯面そのものの摩耗とは直
接には無関係としているから、長期にわたり使用して
も、スプライン嵌合が緩んだりきつくなったりすること
が抑制され、長期にわたってクラッチ性能を発揮するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る動力非伝達状態にあ
るクラッチ装置の側面断面図
【図2】本発明の実施形態1に係る動力伝達状態にある
クラッチ装置の側面断面図
【図3】図1のクラッチ装置の分解斜視図
【図4】(a)図1の要部拡大図、(b)図2の要部拡
大図
【図5】図1の(5)−(5)線に沿う矢視図
【符号の説明】
1 クラッチハウジング 2 第1回転軸 3 第2回転軸 4 カムプレート 5 スプリングバネ 7 ボールカム機構 13 第2回転軸の雄スプライン 16 カムプレートの雌スプライン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面に軸方向の雄スプラインを有した回
    転体と、 内周面に前記雄スプラインと嵌合する軸方向の雌スプラ
    インを備えるとともに、外周面にテーパ形状の可動接触
    面を備えかつ前記回転体の外周に軸方向変位可能にスプ
    ライン嵌合される可動摩擦環体と、 内周面に前記可動接触面に対して接離されるテーパ形状
    の固定接触面を備えかつ前記可動摩擦環体の外周に固定
    配置されて可動摩擦環体の軸方向変位動作に応じて前記
    両接触面を接触状態または離隔状態とする固定摩擦環体
    とを含み、 前記両スプラインの中心合わせを、前記雄スプラインの
    歯先面を前記雌スプラインの歯底面に当接させた大径合
    わせ形態とする、ことを特徴とするクラッチ装置。
  2. 【請求項2】同軸上に対向配設される二つの回転体の動
    力伝達間に介装され、かつ第1回転体に回転動力が入力
    されたときに両回転体を同期回転可能に結合する一方、
    第2回転体に回転動力が入力されたときに第2回転体を
    非回転状態として駆動回転体と分離するクラッチ装置に
    おいて、 第1回転体に対して軸方向変位可能に対向配設され、外
    周面に軸方向一方に拡径する可動接触面を有する可動摩
    擦環体と、 内周面に軸方向一方に向けて拡径する固定接触面を有
    し、この固定接触面が前記可動接触面に対して可動摩擦
    環体の軸方向変位によって軸方向に向けて接触または離
    隔する位置に固定配置された固定摩擦環体と、 第1回転体に回転動力が入力されたときに可動摩擦環体
    を固定摩擦環体から離隔させて第1回転体と可動摩擦環
    体と第2回転体との三者を一体にして両回転体を同期回
    転可能に結合する一方、第2回転体に回転動力が入力さ
    れたときに可動摩擦環体の可動接触面を固定摩擦環体の
    固定接触面に圧接させて第2回転体と可動摩擦環体と固
    定摩擦環体との三者を一体にして従動回転体を非回転状
    態にするボールカム機構と、 を含み、 前記可動摩擦環体の内周面と前記第2回転体の外周面そ
    れぞれに軸方向のスプラインを設け、前記両スプライン
    の嵌合で可動摩擦環体と第2回転体との結合を行う構成
    とするとともに、前記両スプラインの中心合わせを、前
    記可動摩擦環体側のスプラインの歯先面を前記第2回転
    体側スプラインの歯底面に当接させた大径合わせ形態と
    する、ことを特徴とするクラッチ装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2のクラッチ装置におい
    て、 前記可動摩擦環体側スプラインを機械加工で形成する一
    方、前記第2回転体側スプラインを機械加工、硬化処
    理、研磨処理で形成している、ことを特徴とするクラッ
    チ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008240810A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Yamaha Motor Co Ltd クラッチおよびそれを備えた鞍乗型車両
WO2023276717A1 (ja) * 2021-06-30 2023-01-05 株式会社デンソー クラッチアクチュエータ

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