JP2001349284A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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JP2001349284A
JP2001349284A JP2000170654A JP2000170654A JP2001349284A JP 2001349284 A JP2001349284 A JP 2001349284A JP 2000170654 A JP2000170654 A JP 2000170654A JP 2000170654 A JP2000170654 A JP 2000170654A JP 2001349284 A JP2001349284 A JP 2001349284A
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Takeshi Izawa
毅司 井沢
Katsumi Endo
勝巳 遠藤
Yoshinori Shirafuji
好範 白藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のように、回転子のアルミのエンドリン
グ部に設けたダボによりカシメ固定する方法は、バラン
スウェイト、油分離器の大きさ、厚さによって、ダボの
大きさ、ダボの数量を変更して回転子の生産を行う必要
があり、生産性が悪かった。 【解決手段】 固定子2aおよび回転子2bを有する電
動機2と、電動機2の駆動力により駆動され、冷媒ガス
を圧縮する圧縮要素部とを有する圧縮機であって、回転
子2bに嵌挿される嵌挿部8bと嵌挿部8bの直径より
大きい段差部8aとを有し、電動機2の駆動力を圧縮要
素部に伝達するクランクシャフト8と、嵌挿部8bが嵌
挿され、段差部8aの直径よりも小さい嵌挿孔2eを有
する油分離器とを備え、回転子2bの端面と段差部8a
とにより油分離器を挟持したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油分離器或いはバ
ランスウェイトを有する圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は特開平3−15692号公報に示
された従来の冷凍空調用密閉型における圧縮機の縦断面
図である。図において、1は電動機2およびこの電動機
2によって駆動され冷媒ガスを圧縮する圧縮要素部を内
蔵し、底部には圧縮要素部を潤滑およびシールするため
の冷凍機油13が貯留されている密閉容器、2は後述す
るクランクシャフト8が嵌挿される固定子2a及び回転
子2bから構成される電動機、3は後述するクランクシ
ャフト8を回転自在に支持する下軸受、4はクランクシ
ャフト8を回転自在に支持する上軸受、5は後述するロ
ーリングピストン6が回転自在に嵌挿され、ローリング
ピストン6の回転により冷媒ガスを圧縮するシリンダ
ー、6はクランクシャフト8の偏心部10が嵌挿し、ク
ランクシャフト8と共に回転するローリングピストン、
7はローリングピストン6の外周に接しながら往復運動
をするベーン、8は中心が回転の中心軸から平行にずれ
た偏心部10を有し、上端が回転子2bの嵌挿孔2dに
嵌挿しており、電動機2の駆動力を圧縮要素部に伝達す
るクランクシャフト、9はベーンスプリングである。
【0003】また、11はクランクシャフト8の下端か
ら摺動箇所まで連通させ、摺動箇所に後述する冷凍機油
13を給油する給油ポンプ穴である。尚、摺動箇所と
は、クランクシャフト8と上軸受3、クランクシャフト
8と下軸受4、ローリングピストン6とシリンダー5の
夫々が接触する箇所のことである。
【0004】また、12はローリングピストン6、ベー
ン7によってシリンダー5内によって冷媒吸入室と共に
形成される圧縮室、13は潤滑油としての冷凍機油、1
4は回転子2bの下部に位置するように回転子2b或は
クランクシャフト8に固定される油分離器である。
【0005】尚、圧縮要素部は、主に圧縮室12、シリ
ンダー5及びローリングピストン6等の冷媒ガスを圧縮
する部品によって構成されている。尚、回転子2bには
バランスウェイト(図示せず)が設けられている。通
常、圧縮機には冷媒ガスの圧縮によるトルク変動によ
り、回転軸周りの振動が生じる。また、電動機2の回転
子2bの回転により駆動されるクランクシャフト8の偏
心部10、およびローリングピストン6、ベーン7等の
部品の偏心運動によっても、振動が引き起こされる。バ
ランスウェイトは後者の振動を低減するためのものであ
る。即ち、バランスウェイトは、圧縮要素部品によるモ
ーメントを打ち消して圧縮機の振動を低減させる役割を
担っている。
【0006】次に、動作について説明する。まず、電動
機2の回転子2bが回転すると、クランクシャフト8を
介してローリングピストン6が上軸受3、下軸受4及び
シリンダー5により形成される空間内を回転する。この
際、ローリングピストン6の回転により冷媒吸入室及び
圧縮室12の容積が変化して冷媒ガスの吸入、圧縮、吐
出が行われる。
【0007】次に、冷凍機油13の挙動について説明す
る。まず、クランクシャフト8が回転すると、遠心力に
より密閉容器1の底部に貯留されている冷凍機油13が
クランクシャフト8の内部に設けられた給油ポンプ穴1
1から吸い上げられる。
【0008】次に、吸い上げられた冷凍機油13は給油
ポンプ穴11を経て一部は上軸受3及び下軸受4のクラ
ンクシャフト8との摺動箇所に、また一部は偏心部10
とローリングピストン6の内周との摺動箇所に供給され
る。供給された冷凍機油13は潤滑油として使用され
る。
【0009】次に、各摺動箇所を潤滑した冷凍機油13
は、ローリングピストン6の端面からシリンダー5内の
吸入室および圧縮室12に供給される。供給された冷凍
機油13は、ローリングピストン6およびベーン7の摺
動箇所の潤滑、圧縮室12のシールとして使用される。
【0010】次に、冷凍機油13は圧縮された冷媒ガス
と共に圧縮要素部より密閉容器1内へ吐出される。次
に、吐出された冷凍機油13は、回転する油分離器14
によって冷媒ガスとの比重差により遠心分離されて、大
部分は密閉容器1の底部に滴下し、一部は吐出管より冷
媒回路へと流出する。
【0011】次に、油分離器14、バランスウェイトの
固定方法について説明する。図9は従来の圧縮機の、油
分離器14の固定方法を示した図である。図において、
2cは回転子2bに設けられ、油分離器14を固定する
ためのエンドリング部、15は回転子2bに設けられ、
油分離器14を固定するためのリベットである。尚、図
8と同様にクランクシャフト8の内部には給油ポンプ穴
11が設けられており、密閉容器1の底部の冷凍機油1
3は、この給油ポンプ穴11より圧縮要素部へ供給さ
れ、各部の潤滑を行っている。
【0012】図9(a)において、回転子2bは誘導電
動機に用いられる物であり、上部、下部にはアルミのエ
ンドリング部2cを有する。エンドリング部2cには突
起(ダボ)が設けられており、油分離器14に設けた穴
をダボに通して挿入した後、ダボをかしめることにより
油分離器14の固定を行っている。
【0013】また、図9(b)において回転子2bは直
流ブラシレス電動機に用いられるものであり、回転子鉄
心、磁石(図示せず)、端板、油分離器14を、積み重
ねて通しリベット15にて固定を行っている。また、上
記以外の油分離器14の固定方法として、油分離器14
にボス部を設けて、クランクシャフト8に焼嵌、または
圧入の形で固定する場合もある。尚、油分離器14の固
定方法について説明してきたが、バランスウェイトにつ
いても、上記油分離器14と同様の固定方法が取られて
いる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の圧縮機では、油
分離器、バランスウェイトを回転子に固定する際に以下
に示すのような問題があった。まず、従来の固定方法と
して、回転子のアルミのエンドリング部に設けたダボに
よりカシメ固定する方法は、バランスウェイト、油分離
器の大きさ、厚さによって、ダボの大きさ、ダボの数量
を変更して回転子の生産を行う必要があり、生産性が悪
かった。
【0015】また、ダボには固定部品の遠心力が作用す
るため、バランスウェイトなどの重量物の固定時、ある
いはインバータ駆動による高速回転運転時に、ダボが破
損して固定部品の脱落を生じ、圧縮機に深刻な損傷を与
えることがあった。更に、この固定方法はアルミのエン
ドリング部がない直流ブラシレス電動機等には適用でき
なかった。
【0016】また、リベットにより固定する方法は、回
転子の性能を確保する上で設計上、例えば磁石の配置
等、の理由により、リベットの位置、数量等には大きな
制約があった。この為、油分離器、バランスウェイトの
形状、取付位置等にも自由度がなくなり、本来の機能が
犠牲にされていた。更に、油分離器、バランスウェイト
の厚さ等、仕様の差によってリベットの長さなどに変更
が生じ、部品の共通化が図れず、コストアップに繋がっ
ていた。
【0017】この発明は上記の問題点を解決するために
なされたもので、油分離器或いはバランスウェイトの回
転子への固定を容易に行うことを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る圧縮機
は、固定子および回転子を有する電動機と、電動機の駆
動力により駆動され、冷媒ガスを圧縮する圧縮要素部と
を有する圧縮機であって、回転子に嵌挿される嵌挿部と
嵌挿部の直径より大きい段差部とを有し、電動機の駆動
力を圧縮要素部に伝達するクランクシャフトと、嵌挿部
が嵌挿され、段差部の直径よりも小さい嵌挿孔を有する
油分離器とを備え、回転子の端面と段差部とにより油分
離器を挟持したものである。
【0019】第2の発明に係る圧縮機は、固定子および
回転子を有する電動機と、電動機の駆動力により駆動さ
れ、冷媒ガスを圧縮する圧縮要素部とを有する圧縮機で
あって、回転子に嵌挿される嵌挿部と嵌挿部の直径より
大きい段差部を有し、電動機の駆動力を圧縮要素部に伝
達するクランクシャフトと、嵌挿部が嵌挿され、段差部
の直径よりも小さい嵌挿孔を有するバランスウェイトと
を備え、回転子の端面と段差部とによりバランスウェイ
トを挟持したものである。
【0020】第3の発明に係る圧縮機は、第1の発明に
おいて嵌挿部の直径よりも大きく、段差部の直径よりも
小さい嵌挿孔を有し、軸方向に弾性を有する座金を備
え、前記座金を前記油分離器と前記段差部の間若しくは
前記油分離器と前記回転子の間に挟持し、座金の弾性変
形により生ずる押付力により油分離器を固定したもので
ある。
【0021】第4の発明に係る圧縮機は、第2の発明の
おいて嵌挿部が嵌挿され、段差部の直径よりも小さい嵌
挿孔を有し、軸方向に弾性を有する座金を備え、前記座
金を前記バランスウェイトと前記段差部の間若しくは前
記バランスウェイトと前記回転子の間に挟持し、座金の
弾性変形により生ずる押付力によりバランスウェイトを
固定したものである。
【0022】第5の発明に係る圧縮機は、第1の発明に
おいて油分離器の弾性変形により生ずる押付力により油
分離器を固定したものである。
【0023】第6の発明に係る圧縮機は、第2の発明に
おいてバランスウェイトの弾性変形により生ずる押付力
によりバランスウェイトを固定したものである。
【0024】第7の発明に係る圧縮機は、第1の発明に
おいてクランクシャフトは、油分離器に対し嵌挿部の反
対側に潤滑油を吐出する排油穴を有するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、本発明に対
応する実施の形態1を図1に基づいて説明する。図1
(a)は本実施の形態の圧縮機を示す縦断面図、図1
(b)はクランクシャフトと油分離器の組立方法につい
て示した図である。図において、1は後述する電動機2
をこの電動機2によって駆動され冷媒ガスを圧縮する圧
縮要素部を内蔵し、底部に圧縮要素部を潤滑およびシー
ルするための冷凍機油13が貯留されている密閉容器、
2は後述するクランクシャフト8の嵌挿部8bを嵌挿す
る為の嵌挿孔2dを有する固定子2a及び回転子2bか
ら構成される電動機、3はクランクシャフト8の下軸8
dを回転自在に支持する下軸受、4はクランクシャフト
8の上軸8cを回転自在に支持する上軸受、5は後述す
るローリングピストン6が回転自在に嵌挿され、ローリ
ングピストン6の回転により冷媒ガスを圧縮するシリン
ダー、6はクランクシャフト8の偏心部10が嵌挿し、
クランクシャフト8と共に回転するローリングピストン
である。
【0026】また、8は回転子2bの嵌挿孔2dに嵌挿
する嵌挿部8b、この嵌挿部8bの外径寸法(直径)よ
り一回り大きい外径寸法を有する長軸8c及び短軸8
d、嵌挿部8bと長軸8cの外径寸法の違いにより形成
される段差部8a、長軸8cと短軸8dの間に設けら
れ、中心が嵌挿部8b、長軸8c、短軸8dの回転の中
心から平行にずらして設けられた偏心部10とから構成
され、電動機2の駆動力を圧縮要素部に伝達するクラン
クシャフト、11はクランクシャフト8の下端を開口
し、この開口からクランクシャフト8の長軸8dクラン
クシャフト8と上軸受3、或いはクランクシャフト8の
短軸8dと下軸受4、或いはローリングピストン6とシ
リンダー5の夫々接触する箇所、即ち摺動箇所まで連通
させ、後述する冷凍機油13を夫々の接触する摺動箇所
に給油する為の給油ポンプ穴である。
【0027】また、12はローリングピストン6、上軸
受3、下軸受4及びシリンダー5により形成される空間
であって、冷媒ガスを圧縮する圧縮室、13は潤滑油と
しての冷凍機油、14は嵌挿部8bが嵌挿され、段差部
8aの外径寸法よりも小さい内径寸法の嵌挿孔2eを有
し、回転子2bの下部に位置するように回転子2b或は
クランクシャフト8に固定される油分離器、16は給油
ポンプ穴11と連通し、給油ポンプ穴11を上昇した余
剰の冷凍機油13を排出する排油穴である。尚、圧縮要
素部は、主に圧縮室12、シリンダー5及びローリング
ピストン6等の冷媒ガスを圧縮する部品によって構成さ
れている。尚、回転子2bの嵌挿孔2dの内径寸法はク
ランクシャフト8の嵌挿部8bの外径寸法より若干小さ
く加工されている。
【0028】次に、圧縮機の動作について説明する。ま
ず、電動機2の回転子2bが回転すると、クランクシャ
フト8を介してローリングピストン6が上軸受3、下軸
受4及びシリンダー5により形成される空間内を回転す
る。この際、ローリングピストン6の回転により冷媒吸
入室及び圧縮室12の容積が変化して冷媒ガスの吸入、
圧縮、吐出が行われる。
【0029】次に、冷凍機油13の挙動について説明す
る。また、クランクシャフト8が回転すると、遠心力に
より密閉容器1の底部に貯留されている冷凍機油13が
クランクシャフト8の内部に設けられた給油ポンプ穴1
1から吸い上げられる。次に、吸い上げられた冷凍機油
13は給油ポンプ穴11を経て一部は上軸受3及び下軸
受4のクランクシャフト8との摺動箇所に、また一部は
偏心部10とローリングピストン6の内周との摺動箇所
に供給される。供給された冷凍機油13は潤滑油として
使用される。
【0030】次に、各摺動箇所を潤滑した冷凍機油13
は、ローリングピストン6の端面からシリンダー5内の
吸入室および圧縮室12に供給される。供給された冷凍
機油13は、ローリングピストン6およびベーン7の摺
動箇所の潤滑、圧縮室12のシールとして使用される。
【0031】次に、冷凍機油13は圧縮された冷媒ガス
と共に圧縮要素部より密閉容器1内へ吐出される。ま
た、クランクシャフト8内の給油ポンプ穴11によって
吸い上げられたが、潤滑油として使用されなかった冷凍
機油13、即ち余剰分は給油ポンプ穴11の上端に設け
られた排油穴16を通じて密閉容器1内へ吐出される。
【0032】次に、これら吐出された冷凍機油13は、
回転する油分離器14によって冷媒ガスとの比重差によ
り遠心分離されて、大部分は密閉容器1の底部に滴下
し、一部は吐出管より冷媒回路へと流出する。次に、図
1(b)を用いてクランクシャフト8と油分離器14の
組立方法について説明する。
【0033】まず、回転子2bを加熱、膨張させる。上
述したように回転子2bの嵌挿孔2dの内径寸法はクラ
ンクシャフト8の嵌挿部8bの外径寸法より若干小さく
加工されているが、回転子2bを加熱させることにより
嵌挿孔2dの内径寸法を膨張させ、クランクシャフト8
の嵌挿部8bの外径寸法よりも若干大きくすることがで
きる。
【0034】次に、クランクシャフト8の嵌挿部8bに
油分離器14の嵌挿孔2eを通した後、加熱された回転
子2bの嵌挿孔2dに嵌挿させる。次に、回転子2bを
冷却させる。この冷却時には回転子2bの嵌挿孔2dに
収縮が生じ、収縮による締付力が発生する。この締付力
を利用して、クランクシャフト8の嵌挿部8bを回転子
2bの嵌挿孔2dに固定させる。
【0035】即ち、クランクシャフト8に設けられた排
油穴16より上部の位置に段差部8aを設け、そこに油
分離器14を嵌挿し、更に回転子2bを段差部8aに押
し付けながら焼嵌めることにより、油分離器14を固定
したものである。従って、油分離器14は回転子2bの
下端の端面とクランクシャフト8の段差部8aとによっ
て狭持される格好で固定されることになる。その為、両
者との間の摩擦力により回転子2bが回転を行っても空
回りすることなく、一緒に回転することになる。
【0036】尚、段差部8aは、クランクシャフト8の
軸方向に異なる直径を有する部分であればよく、シャフ
トの偏芯部、テーパ部、あるいはシャフトの溝に挿入さ
れたCリングやシャフトの穴に挿入された割ピンによっ
て形成される段差等であってもよい。
【0037】このように、本実施の形態における圧縮機
は、回転子2bの嵌挿孔2dの内径寸法をクランクシャ
フト8の嵌挿部8bの外径寸法より若干小さく加工し、
更にクランクシャフト8に段差部8aを設けて加工し、
組立時に油分離器14の嵌挿孔2eをクランクシャフト
8の嵌挿部8bに通した後、回転子2bの嵌挿孔2dと
クランクシャフト8の嵌挿部8bとを焼嵌により固定し
ているので、ダボ・リベットカシメ工程、およびリベッ
ト15等の部品が省略され、組立に要する時間、費用が
低減されて、安価な圧縮機を提供することができる。
【0038】また、クランクシャフト8に設けられた排
油穴16より上部の位置に油分離器14を配したので、
圧縮要素部より排出された冷凍機油13はもちろん、排
油穴16より排出された冷凍機油13についても、冷媒
ガスの流れと共に上昇するのを防ぐことができる。
【0039】また、回転子2bがクランクシャフト8の
段差部8aによって位置決めされるため、従来用いられ
ていた、位置決め用の工程・治具についても省略でき、
組立工程やコスト削減を図ることができる。また、油分
離器14の形状に制約は無くなるので、性能を最優先さ
せた設計を行うことができ、油分離器14としての性能
面についても向上する。
【0040】また、ダボ・リベットカシメ不良、破損等
の不慮の不具合が発生した場合でも、部品の脱落が生じ
ないため、圧縮機のロック、電動機巻線の損傷といった
深刻なダメージを与えず、圧縮機の信頼性が向上する。
また、圧縮機から流出する冷凍機油13の量が低減され
るため、圧縮機底部の油面の低下を起こさず、圧縮機の
信頼性が向上するとともに、冷凍空調装置の性能も向上
する。
【0041】実施の形態2.本実施の形態において、実
施の形態1と同一の符号を付した箇所は同一または相当
部分を示す。図2(a)は本実施の形態における圧縮機
の回転子2bとクランクシャフト8の固定部を示した
図、図2(b)は回転子2bと、クランクシャフト8
と、油分離器14と、バランスウェイトの組立方法につ
いて示した図である。図において、17は嵌挿部8bが
嵌挿され、段差部8aの外径寸法よりも小さい内径寸法
の嵌挿孔2fを有し、回転子2bの下部に位置するよう
に固定されるバランスウェイトである。
【0042】次に、動作について説明する。尚、圧縮機
の動作、及び冷凍機油13の挙動については実施の形態
1と同様であり、説明は省略する。但し、本実施の形態
ではバランスウェイト17を設けてあるので、クランク
シャフト8の回転によって生ずる圧縮要素部によるモー
メントが打ち消され圧縮機の振動は低減されている。
【0043】次に、図2(b)を用いてクランクシャフ
ト8と油分離器14の組立方法について説明する。ま
ず、回転子2bを加熱、膨張させる。上述したように回
転子2bの嵌挿孔2dの内径寸法はクランクシャフト8
の嵌挿部8bの外径寸法より若干小さく加工されている
が、回転子2bを加熱させることにより嵌挿孔2dの内
径寸法を膨張させ、クランクシャフト8の嵌挿部8bの
外径寸法よりも若干大きくすることができる。
【0044】次に、クランクシャフト8の嵌挿部8bに
バランスウェイト17の嵌挿孔2fと油分離器14の嵌
挿孔2eとを通した後、加熱された回転子2bの嵌挿孔
2dに嵌挿させる。次に、回転子2bを冷却させる。こ
の冷却時には回転子2bの嵌挿孔2dに収縮が生じ、収
縮による締付力が発生する。この締付力を利用して、ク
ランクシャフト8の嵌挿部8bを回転子2bの嵌挿孔2
dに固定させる。
【0045】即ち、クランクシャフト8に設けられた排
油穴16より上部の位置に段差部8aを設け、そこにバ
ランスウェイト17及び油分離器14を挿入し、更に回
転子2bを段差部8aに押し付けながら焼嵌めることに
より、バランスウェイト17及び油分離器14を固定し
たものである。
【0046】従って、バランスウェイト17及び油分離
器14は回転子2bとクランクシャフト8の段差部8a
とによって狭持される格好で固定されることになる。そ
の為、両者との間の摩擦力により回転子2bが回転を行
っても空回りすることなく、一緒に回転することにな
る。尚、本実施の形態では、上に油分離器14、下にバ
ランスウェイト17として配置したが、油分離器14及
びバランスウェイト17の配置は逆であってもよい。ま
た、油分離器14とバランスウェイト17が一体成形さ
れたものであってもよい。
【0047】尚、本実施の形態では、油分離器14とバ
ラスウェイト17の両方を用いた場合について述べた
が、バランスウェイト17のみでも構わない。即ち、ク
ランクシャフト8に段差部8aを設けて加工し、組立時
にバランスウェイト17をクランクシャフト8に通した
後、回転子2bとクランクシャフト8とを焼嵌により固
定しても構わない。
【0048】このように、本実施の形態における圧縮機
は、回転子2bの嵌挿孔2dの内径寸法をクランクシャ
フト8の嵌挿部8bの外径寸法より若干小さく加工し、
更にクランクシャフト8に段差部8aを設けて加工し、
組立時にバランスウェイト17と油分離器14とをクラ
ンクシャフト8に通した後、回転子2bとクランクシャ
フト8とを焼嵌により固定しているので、実施の形態1
と同様の効果が得られる。
【0049】更に、バランスウェイト17の形状に制約
は無くなるので、機能を最優先させた設計を行うことが
でき、バランスウェイト17の小型化、省資源化、コス
トダウンが図れる。
【0050】また、油分離器14とバランスウェイト1
7が一体成形した場合、部品点数を削減することができ
コストダウンを図ることができる。
【0051】実施の形態3.本実施の形態において、実
施の形態2と同一の符号を付した箇所は同一または相当
部分を示す。図3(a)は本実施の形態の圧縮機におけ
る回転子2bとクランクシャフト8の固定部を示した
図、図3(b)は回転子2bと、クランクシャフト8
と、皿バネ座金と、油分離器14の組立方法について示
した図である。図において、18は嵌挿部8bが嵌挿さ
れ、段差部8aの外径寸法よりも小さい内径寸法の嵌挿
孔2gを有する弾性体としての皿バネ座金である。
【0052】次に、図3(b)を用いて回転子2bと、
クランクシャフト8と、油分離器14と、皿バネ座金1
8の組立方法について説明する。
【0053】まず、回転子2bを加熱、膨張させる。上
述したように回転子2bの嵌挿孔2dの内径寸法はクラ
ンクシャフト8の嵌挿部8bの外径寸法より若干小さく
加工されているが、回転子2bを加熱させることにより
嵌挿孔2dの内径寸法を膨張させ、クランクシャフト8
の嵌挿部8bの外径寸法よりも若干大きくすることがで
きる。次に、クランクシャフト8の嵌挿部8bに皿バネ
座金18の嵌挿孔2gと油分離器14の嵌挿孔2eとを
通した後、加熱された回転子2bの嵌挿孔2dに嵌挿さ
せる。この際、皿バネ座金18を押しつぶすようにして
クランクシャフト8を回転し2bに嵌挿する。
【0054】次に、回転子2bを冷却させる。この冷却
時には回転子2bの嵌挿孔2dに収縮が生じ、収縮によ
る締付力が発生する。この締付力を利用して、クランク
シャフト8の嵌挿部8bを回転子2bの嵌挿孔2dに固
定させる。尚、押しつぶされて弾性変形した皿バネ座金
18には弾性力が生じ、この弾性力により油分離器14
を回転子2bに押し付ける押付力が生じて、より確実に
固定される。
【0055】即ち、クランクシャフト8に設けられた排
油穴16より上部の位置に段差部8aを設け、そこに皿
バネ座金18及び油分離器14を挿入し、更に回転子2
bを段差部8aに押し付けながら焼嵌めることにより、
皿バネ座金18及び油分離器14を固定したものであ
る。尚、圧縮機の動作、及び冷凍機油13の挙動につい
ては実施の形態1と同様であり、説明は省略する。尚、
皿バネ座金18と油分離器14の位置は逆であっても、
同様の効果が得られる。
【0056】次に、図3に用いた皿バネ座金18の本実
施の形態に適応可能な種類について説明する。図4は図
3の皿バネ座金18と同等の働きをする座金ついて示し
た図であり、(a)バネ座金、(b)歯付き座金、
(c)皿形歯付き座金である。尚、これらの座金用いた
組立方法は図3の場合と同様であるので省略する。
【0057】尚、本実施の形態では上述した皿バネ座金
18を用いて油分離器14のみを固定する方法について
説明したが、実施の形態2で述べたような油分離器14
とバランスウェイト17の両方を固定する場合において
も本実施の形態における皿バネ座金18を適応すること
が可能である。即ち、クランクシャフト8に設けられた
排油穴16より上部の位置に段差部8aを設け、そこに
皿バネ座金18、バランスウェイト17、油分離器14
を挿入し、さらに回転子2bを段差部8aに押しつけな
がら焼嵌めても構わない。勿論、皿バネ座金18、バラ
ンスウェイト17、油分離器14の順番は特に限定され
るものではない。
【0058】また、本実施の形態では上述した皿バネ座
金18を用いて油分離器14単体を固定する方法につい
て説明したが、油分離器14の代わりにバランスウェイ
ト17単体を固定する場合においても本実施の形態にお
ける皿バネ座金18を適応することが可能である。即
ち、クランクシャフト8に設けられた排油穴16より上
部の位置に段差部8aを設け、そこに皿バネ座金18、
バランスウェイト17を挿入し、さらに回転子2bを段
差部8aに押しつけながら焼嵌めても構わない。勿論、
皿バネ座金18とバランスウェイト17の順番は特に限
定されるものではない。
【0059】このように、本実施の形態における圧縮機
は、クランクシャフト8に設けられた排油穴16より上
部の位置に段差部8aを設け、そこに皿バネ座金18、
油分離器14を挿入し、さらに回転子2bを段差部8a
に押しつけながら焼嵌めることにより、油分離器14を
固定したので、実施の形態1と同様の効果を得ることが
できる。更に、油分離器14は回転子2bとクランクシ
ャフト8の段差部8aとによって狭持される格好で固定
され、更に、皿バネ座金18の弾性変形により、油分離
器14を回転子2bに押し付ける押付力が働き、両者と
の間の摩擦力がより大きくなる。その為、より確実に固
定を行うことができ、回転子2bが回転を行っても空回
りすることなく、一緒に回転する。
【0060】実施の形態4.本実施の形態において、実
施の形態3と同一の符号を付した箇所は同一または相当
部分を示す。図5(a)は圧縮機の回転子2bとクラン
クシャフト8の固定部を示したもの、図5(b)は回転
子2bと、クランクシャフト8と、油分離器14の組立
方法を示した図である。図において、14はテーパ形状
部14aを有する油分離器、14aは油分離器14の嵌
挿孔2e周辺を皿バネ座金状に形成したテーパ形状部で
ある。
【0061】次に、図5(b)を用いてクランクシャフ
ト8と油分離器14の組立方法について説明する。
【0062】まず、回転子2bを加熱、膨張させる。上
述したように回転子2bの嵌挿孔2dの内径寸法はクラ
ンクシャフト8の嵌挿部8bの外径寸法より若干小さく
加工されているが、回転子2bを加熱させることにより
嵌挿孔2dの内径寸法を膨張させ、クランクシャフト8
の嵌挿部8bの外径寸法よりも若干大きくすることがで
きる。次に、クランクシャフト8の嵌挿部8bに油分離
器14の嵌挿孔2eを通した後、加熱された回転子2b
の嵌挿孔2dに嵌挿させる。この際、テーパ形状部14
aを押しつぶすようにしてクランクシャフト8の嵌挿部
8bを回転子2bの嵌挿孔2dに嵌挿する。
【0063】次に、回転子2bを冷却させる。この冷却
時には回転子2bの嵌挿孔2dに収縮が生じ、収縮によ
る締付力が発生する。この締付力を利用して、クランク
シャフト8の嵌挿部8bを回転子2bの嵌挿孔2dに固
定させる。尚、押しつぶされて弾性変形したテーパ形状
部14aには弾性力が生じ、この弾性力により油分離器
14が回転子2bに押し付けられ、より確実に固定され
る。
【0064】即ち、クランクシャフト8に設けられた排
油穴16より上部の位置に段差部8aを設け、そこに油
分離器14を挿入し、更に回転子2bを段差部8aに押
し付けながら焼嵌めることにより、油分離器14を固定
したものである。従って、油分離器14は回転子2bと
クランクシャフト8の段差部8aとによって狭持される
格好で固定されることになる。その為、両者との間の摩
擦力により回転子2bが回転を行っても空回りすること
なく、一緒に回転することになる。
【0065】尚、本実施例では油分離器14の内径部分
は皿バネ形状(テーパ形状)としたが、その他にも、バ
ネ座金、歯付き座金、皿形歯付き座金、等を模した形状
や、突起を形成した形状としても、それら形状部分の変
形により同様の効果が得られる。
【0066】このように、本実施の形態における圧縮機
は、クランクシャフト8に設けられた排油穴16より上
部の位置に段差部8aを設け、内径部分を皿バネ形状
(テーパ形状)に加工されたテーパ形状部14aを有す
る油分離器14を挿入し、回転子2bを段差部8aに押
しつけながら焼嵌めることにより、油分離器14を固定
したものであるので、実施の形態1と同様の効果が得ら
れる。
【0067】更に、油分離器14は回転子2bとクラン
クシャフト8の段差部8aとによって狭持される格好で
固定され、皿バネ座金形状(テーパ形状)部分の弾性変
形により、油分離器14を固定子2aに押し付ける押付
力が働き、両者との間の摩擦力がより大きくなる。その
為、より確実に固定を行うことができ、回転子2bが回
転を行っても空回りすることなく、一緒に回転する。ま
た、皿バネ座金の部品点数を削減することができる。
【0068】実施の形態5.本実施の形態において、実
施の形態3と同一の符号を付した箇所は同一または相当
部分を示す。図6(a)は圧縮機の回転子2bとクラン
クシャフト8の固定部を示したもの、図6(b)は回転
子2bと、クランクシャフト8と、バランスウェイト1
7の組立方法を示した図である。図において、17はテ
ーパ形状部17aを有するバランスウェイト、17aは
バランスウェイト17の嵌挿孔2e周辺を皿バネ座金状
に形成したテーパ形状部である。
【0069】次に、図6(b)を用いてクランクシャフ
ト8とバランスウェイト17の組立方法について説明す
る。
【0070】まず、回転子2bを加熱、膨張させる。上
述したように回転子2bの嵌挿孔2dの内径寸法はクラ
ンクシャフト8の嵌挿部8bの外径寸法より若干小さく
加工されているが、回転子2bを加熱させることにより
嵌挿孔2dの内径寸法を膨張させ、クランクシャフト8
の嵌挿部8bの外径寸法よりも若干大きくすることがで
きる。次に、クランクシャフト8の嵌挿部8bにバラン
スウェイト17の嵌挿孔2eを通した後、加熱された回
転子2bの嵌挿孔2dに嵌挿させる。この際、テーパ形
状部17aを押しつぶすようにしてクランクシャフト8
の嵌挿部8bを回転子2bの嵌挿孔2dに嵌挿する。
【0071】次に、回転子2bを冷却させる。この冷却
時には回転子2bの嵌挿孔2dに収縮が生じ、収縮によ
る締付力が発生する。この締付力を利用して、クランク
シャフト8の嵌挿部8bを回転子2bの嵌挿孔2dに固
定させる。尚、押しつぶされて弾性変形したテーパ形状
部17aには弾性力が生じ、この弾性力によりバランス
ウェイト17が回転子2bに押し付けられ、より確実に
固定される。
【0072】即ち、クランクシャフト8に設けられた排
油穴16より上部の位置に段差部8aを設け、そこにバ
ランスウェイト17を挿入し、更に回転子2bを段差部
8aに押し付けながら焼嵌めることにより、バランスウ
ェイト17を固定したものである。従って、バランスウ
ェイト17は回転子2bとクランクシャフト8の段差部
8aとによって狭持される格好で固定されることにな
る。その為、両者との間の摩擦力により回転子2bが回
転を行っても空回りすることなく、一緒に回転すること
になる。
【0073】尚、本実施例ではバランスウェイト17の
内径部分は皿バネ形状(テーパ形状)としたが、その他
にも、バネ座金、歯付き座金、皿形歯付き座金、等を模
した形状や、突起を形成した形状としても、それら形状
部分の変形により同様の効果が得られる。
【0074】次に、図6に用いたバランスウェイトに適
応可能な種類について説明する。図7(a)は円盤形状
から一部を切り欠いて形成されたバランスウェイトの平
面図及びA−A’断面図、図7(b)は円盤形状から一
部を刳り貫いて形成されたバランスウェイトの平面図及
びB−B’断面図である。図において、17は嵌挿孔2
e周辺を皿バネ座金状に形成したテーパ形状部17aを
有するバランスウェイトである。
【0075】図7(a)に示したバランスウェイト17
は円盤形状から円周部分を半周にわたり切り欠いて形成
したもの、即ち180度ずつ異なる半径を有して形成さ
れたものである。尚、図7(a)には切り欠いた部分が
円周部分を半周にわたった例を示したが、特にこのよう
な形状に限定されるものではなく、円盤形状から一部を
切り欠いていればどのような形状でも構わない。即ち、
バランスウェイト17の一部を切り欠くことにより、重
心を回転中心から偏心させれば良い。
【0076】また、図7(b)に示したバランスウェイ
ト17は円盤形状から右半分のみに複数箇所にわたり一
部を円形状に刳り貫いて形成したものである。尚、図7
(b)には円盤形状から右半分のみを一部刳り貫いて形
成した例を示したが、刳り貫く箇所は特に右半分に限定
されるものではなく、また刳り貫く形状も円形状に限る
ものではない。更に、刳り貫く箇所はバランスウェイト
17を貫通させなくても良い。即ち、円盤状の位置部を
刳り貫くことにより、重心を回転中心から偏心させれば
良い。
【0077】尚、これらのバランスウェイト17を用い
た組立方法は図6の場合と同様であるので省略する。
【0078】このように、本実施の形態における圧縮機
は、クランクシャフト8に設けられた排油穴16より上
部の位置に段差部8aを設け、内径部分を皿バネ形状
(テーパ形状)に加工されたテーパ形状部17aを有す
るバランスウェイト17を挿入し、回転子2bを段差部
8aに押しつけながら焼嵌めることにより、バランスウ
ェイト17を固定したものであるので、実施の形態1と
同様の効果が得られる。
【0079】更に、バランスウェイト17は回転子2b
とクランクシャフト8の段差部8aとによって狭持され
る格好で固定され、皿バネ座金形状(テーパ形状)部分
の弾性変形により、バランスウェイト17を固定子2a
に押し付ける押付力が働き、両者との間の摩擦力がより
大きくなる。その為、より確実に固定を行うことがで
き、回転子2bが回転を行っても空回りすることなく、
一緒に回転する。また、皿バネ座金の部品点数を削減す
ることができる。
【0080】
【発明の効果】第1の発明に係る圧縮機は、固定子およ
び回転子を有する電動機と、電動機の駆動力により駆動
され、冷媒ガスを圧縮する圧縮要素部とを有する圧縮機
であって、回転子に嵌挿される嵌挿部と嵌挿部の直径よ
り大きい段差部とを有し、電動機の駆動力を圧縮要素部
に伝達するクランクシャフトと、嵌挿部が嵌挿され、段
差部の直径よりも小さい嵌挿孔を有する油分離器とを備
え、回転子の端面と段差部とにより油分離器を挟持した
ものなので、組立に要する時間、費用が低減される。
【0081】第2の発明に係る圧縮機は、固定子および
回転子を有する電動機と、電動機の駆動力により駆動さ
れ、冷媒ガスを圧縮する圧縮要素部とを有する圧縮機で
あって、回転子に嵌挿される嵌挿部と嵌挿部の直径より
大きい段差部を有し、電動機の駆動力を圧縮要素部に伝
達するクランクシャフトと、嵌挿部が嵌挿され、段差部
の直径よりも小さい嵌挿孔を有するバランスウェイトと
を備え、回転子の端面と段差部とによりバランスウェイ
トを挟持したものなので、組立に要する時間、費用が低
減される。
【0082】第3の発明に係る圧縮機は、第1の発明に
おいて嵌挿部の直径よりも大きく、段差部の直径よりも
小さい嵌挿孔を有し、軸方向に弾性を有する座金を備
え、前記座金を前記油分離器と前記段差部の間若しくは
前記油分離器と前記回転子の間に挟持し、座金の弾性変
形により生ずる押付力により油分離器を固定したものな
ので、より確実に固定される。
【0083】第4の発明に係る圧縮機は、第2の発明の
おいて嵌挿部の直径よりも大きく、段差部の直径よりも
小さい嵌挿孔を有し、軸方向に弾性を有する座金を備
え、前記座金を前記バランスウェイトと前記段差部の間
若しくは前記バランスウェイトと前記回転子の間に挟持
し、座金の弾性変形により生ずる押付力によりバランス
ウェイトを固定したものなので、より確実に固定され
る。
【0084】第5の発明に係る圧縮機は、第1の発明に
おいて油分離器の弾性変形により生ずる押付力により油
分離器を固定したものなので、より確実に固定される。
【0085】第6の発明に係る圧縮機は、第2の発明に
おいてバランスウェイトの弾性変形により生ずる押付力
によりバランスウェイトを固定したものなので、より確
実に固定される。
【0086】第7の発明に係る圧縮機は、第1の発明に
おいてクランクシャフトは、油分離器に対し嵌挿部の反
対側に潤滑油を吐出する排油穴を有するものなので、排
油穴より排出された冷凍機油が冷媒ガスの流れと共に上
昇するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)実施の形態1の圧縮機を示す縦断面
図、(b)クランクシャフトと油分離器の組立方法につ
いて示した図。
【図2】 (a)実施の形態2の圧縮機を示す縦断面
図、(b)回転子と、クランクシャフトと、油分離器
と、バランスウェイトの組立方法について示した図。
【図3】 (a)実施の形態3の圧縮機を示す縦断面
図、(b)は回転子と、クランクシャフトと、皿バネ座
金と、油分離器の組立方法について示した図。
【図4】 実施の形態3の圧縮機に適応される皿バネ座
金、(a)バネ座金、(b)歯付き座金、(c)皿形歯
付き座金を示す図。
【図5】 (a)実施の形態4の圧縮機を示す縦断面
図、(b)は回転子と、クランクシャフトと、油分離器
の組立方法について示した図。
【図6】 (a)実施の形態5の圧縮機を示す縦断面
図、(b)は回転子と、クランクシャフトと、バランス
ウェイトの組立方法について示した図。
【図7】 実施の形態5の圧縮機に適応されるバランス
ウェイトを示す平面図及び断面図。
【図8】 従来の圧縮機の縦断面図。
【図9】 従来の圧縮機の回転子とクランクシャフトと
油分離器の組立方法について示した図。
【符号の説明】
1 密閉容器、2 電動機、2a 固定子、2b 回転
子、2c エンドリング部、2d、2e、2f、2g
嵌挿孔、3 上軸受、4 下軸受、5 シリンダー、6
ローリングピストン、7 ベーン、8 クランクシャ
フト、9 ベーンスプリング、8a 段差部、10 偏
心部、11 給油ポンプ穴、12 圧縮室、13 冷凍
機油、14 油分離器、14a テーパ形状部、15
リベット、16 排油穴、17 バランスウェイト、1
7a テーパ形状部、18 皿バネ座金。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04C 29/00 F04C 29/00 T B 29/02 351 29/02 351A (72)発明者 白藤 好範 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3H003 AA05 AB04 AC03 BB08 BD02 BH03 CD03 CE03 CF05 3H029 AA04 AA13 AB03 BB04 BB31 BB32 BB35 CC03 CC07 CC22 CC27 CC30 CC45

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子および回転子を有する電動機と、
    前記電動機の駆動力により駆動され、冷媒ガスを圧縮す
    る圧縮要素部とを有する圧縮機であって、前記回転子に
    嵌挿される嵌挿部と前記嵌挿部の直径より大きい段差部
    とを有し、前記電動機の駆動力を前記圧縮要素部に伝達
    するクランクシャフトと、前記嵌挿部が嵌挿され、前記
    段差部の直径よりも小さい嵌挿孔を有する油分離器とを
    備え、前記回転子の端面と前記段差部とにより前記油分
    離器を挟持したことを特徴とする圧縮機。
  2. 【請求項2】 固定子および回転子を有する電動機と、
    前記電動機の駆動力により駆動され、冷媒ガスを圧縮す
    る圧縮要素部とを有する圧縮機であって、前記回転子に
    嵌挿される嵌挿部と前記嵌挿部の直径より大きい段差部
    を有し、前記電動機の駆動力を前記圧縮要素部に伝達す
    るクランクシャフトと、前記嵌挿部が嵌挿され、前記段
    差部の直径よりも小さい嵌挿孔を有するバランスウェイ
    トとを備え、前記回転子の端面と前記段差部とにより前
    記バランスウェイトを挟持したことを特徴とする圧縮
    機。
  3. 【請求項3】 前記嵌挿部の直径よりも大きく、前記段
    差部の直径よりも小さい嵌挿孔を有し、軸方向に弾性を
    有する座金を備え、前記座金を前記油分離器と前記段差
    部の間若しくは前記油分離器と前記回転子の間に挟持
    し、前記座金の弾性変形により生ずる押付力により前記
    油分離器を固定したことを特徴とする請求項1記載の圧
    縮機。
  4. 【請求項4】 前記嵌挿部の直径よりも大きく、前記段
    差部の直径よりも小さい嵌挿孔を有し、軸方向に弾性を
    有する座金を備え、前記座金を前記バランスウェイトと
    前記段差部の間若しくは前記バランスウェイトと前記回
    転子の間に挟持し、前記座金の弾性変形により生ずる押
    付力により前記バランスウェイトを固定したことを特徴
    とする請求項2記載の圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記油分離器の弾性変形により生ずる押
    付力により前記油分離器を固定したことを特徴とする請
    求項1記載の圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記バランスウェイトの弾性変形により
    生ずる押付力により前記バランスウェイトを固定したこ
    とを特徴とする請求項2記載の圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記クランクシャフトは、前記油分離器
    に対し前記嵌挿部の反対側に潤滑油を吐出する排油穴を
    有することを特徴とする請求項1記載の圧縮機。
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