JP2001348336A - 紫外線障害抑制用組成物 - Google Patents
紫外線障害抑制用組成物Info
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- JP2001348336A JP2001348336A JP2000171119A JP2000171119A JP2001348336A JP 2001348336 A JP2001348336 A JP 2001348336A JP 2000171119 A JP2000171119 A JP 2000171119A JP 2000171119 A JP2000171119 A JP 2000171119A JP 2001348336 A JP2001348336 A JP 2001348336A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 紫外線による障害の抑制剤を提供すること。
【解決手段】 杜仲抽出物を含むことを特徴とする紫外
線障害抑制剤。
線障害抑制剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紫外線による障害抑
制剤に関する。
制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】杜仲は、トチュウ科の中国中部原産の植
物であり、その樹皮は、薬用として、鎮静、鎮痛、降
圧、利尿、強壮に古くから用いられてきている。杜仲葉
の抽出物が、細胞賦活作用、過酸化脂質生成抑制作用、
活性酸素補足除去作用を有すること(特開平6−928
21号公報)、杜仲を抽出用溶媒で抽出して得られる抽
出物が白髪予防改善効果を有すること(特開平4−18
7623号公報)、杜仲の木の樹皮又は葉をアルカリ抽
出して得られた抽出物の抗感染症作用(特許第2875
397号公報)等が公知である。
物であり、その樹皮は、薬用として、鎮静、鎮痛、降
圧、利尿、強壮に古くから用いられてきている。杜仲葉
の抽出物が、細胞賦活作用、過酸化脂質生成抑制作用、
活性酸素補足除去作用を有すること(特開平6−928
21号公報)、杜仲を抽出用溶媒で抽出して得られる抽
出物が白髪予防改善効果を有すること(特開平4−18
7623号公報)、杜仲の木の樹皮又は葉をアルカリ抽
出して得られた抽出物の抗感染症作用(特許第2875
397号公報)等が公知である。
【0003】また、紫外線は人の皮膚に急性の皮膚炎を
起こすほか、DNAやRNA、タンパク合成阻害により損傷を
与え、さらには癌を誘発することが知られている。ま
た、慢性的に紫外線に暴露されることにより弾力繊維変
性、表皮の肥厚等のいわゆる皮膚老化が引き起こされ
る。最近ではフロンによる成層圏のオゾン層の減少が進
み、地表まで到達する紫外線量が増え、紫外線による障
害が深刻な問題となっている。一般に紫外線による障害
を予防する方法として、紫外線散乱剤や紫外線吸収剤を
使用したサンスクリーン製品が用いられている。紫外線
散乱剤としては酸化チタン、酸化亜鉛等の無機粉体、紫
外線吸収剤としてはベンゾフェノン誘導体、パラアミノ
安息香酸誘導体、パラメトキシ桂皮酸誘導体、サリチル
酸誘導体等が用いられているが、これらは安定性、皮膚
への安全性に問題があり、最近では植物系の紫外線吸収
剤が提案されている。例えば、マメ科プラチミスシウム
属の植物の抽出物からなる紫外線吸収剤(特許2629
868号公報)、緑藻類、褐藻類および紅藻類よりなる
海藻またはγ−オリザノール、カミツレおよび甘草の陸
生植物から抽出した吸光度の異なる紫外線吸収物質から
なる紫外線吸収剤(特開平10−53514号公報)が
あげられる。さらに、杜仲葉の水および/または水溶性
有機溶媒抽出物からなる紫外線吸収剤(特開平8−12
0255号公報)が提案されている。これら紫外線吸収
剤は紫外線に対する予防処置として使用するのであり、
紫外線に暴露されてから使用して、紫外線により生じた
皮膚等の障害を抑制するというものではない。
起こすほか、DNAやRNA、タンパク合成阻害により損傷を
与え、さらには癌を誘発することが知られている。ま
た、慢性的に紫外線に暴露されることにより弾力繊維変
性、表皮の肥厚等のいわゆる皮膚老化が引き起こされ
る。最近ではフロンによる成層圏のオゾン層の減少が進
み、地表まで到達する紫外線量が増え、紫外線による障
害が深刻な問題となっている。一般に紫外線による障害
を予防する方法として、紫外線散乱剤や紫外線吸収剤を
使用したサンスクリーン製品が用いられている。紫外線
散乱剤としては酸化チタン、酸化亜鉛等の無機粉体、紫
外線吸収剤としてはベンゾフェノン誘導体、パラアミノ
安息香酸誘導体、パラメトキシ桂皮酸誘導体、サリチル
酸誘導体等が用いられているが、これらは安定性、皮膚
への安全性に問題があり、最近では植物系の紫外線吸収
剤が提案されている。例えば、マメ科プラチミスシウム
属の植物の抽出物からなる紫外線吸収剤(特許2629
868号公報)、緑藻類、褐藻類および紅藻類よりなる
海藻またはγ−オリザノール、カミツレおよび甘草の陸
生植物から抽出した吸光度の異なる紫外線吸収物質から
なる紫外線吸収剤(特開平10−53514号公報)が
あげられる。さらに、杜仲葉の水および/または水溶性
有機溶媒抽出物からなる紫外線吸収剤(特開平8−12
0255号公報)が提案されている。これら紫外線吸収
剤は紫外線に対する予防処置として使用するのであり、
紫外線に暴露されてから使用して、紫外線により生じた
皮膚等の障害を抑制するというものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安全でかつ
紫外線による障害を抑制するのに有効な紫外線障害抑制
剤を提供することをその課題とする。
紫外線による障害を抑制するのに有効な紫外線障害抑制
剤を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記のような
課題を解決するため、研究を行い、杜仲抽出物が紫外線
による障害を抑制する作用を有することを見出し、本発
明を完成した。即ち、本発明は、1、杜仲抽出物を含む
ことを特徴とする紫外線障害抑制剤、2、杜仲抽出物の
含有量が0.001〜30重量%である、前記1の紫外線障害抑
制剤に関する。
課題を解決するため、研究を行い、杜仲抽出物が紫外線
による障害を抑制する作用を有することを見出し、本発
明を完成した。即ち、本発明は、1、杜仲抽出物を含む
ことを特徴とする紫外線障害抑制剤、2、杜仲抽出物の
含有量が0.001〜30重量%である、前記1の紫外線障害抑
制剤に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を更に詳
細に説明する。本発明に用いる杜仲抽出物は常法に従
い、杜仲の葉、茎、果実または全草を乾燥、必要に応じ
て焙煎後、例えば水あるいは水溶性有機溶媒にて、室温
あるいは50〜100℃にて抽出して得られた抽出液をろ過
後、そのまま、もしくは濃縮、乾燥して粉末として用い
ることが可能である。ただし、これは抽出例であり、こ
れに限定されることはない。
細に説明する。本発明に用いる杜仲抽出物は常法に従
い、杜仲の葉、茎、果実または全草を乾燥、必要に応じ
て焙煎後、例えば水あるいは水溶性有機溶媒にて、室温
あるいは50〜100℃にて抽出して得られた抽出液をろ過
後、そのまま、もしくは濃縮、乾燥して粉末として用い
ることが可能である。ただし、これは抽出例であり、こ
れに限定されることはない。
【0007】本発明の杜仲抽出物の配合量は必ずしも制
限されないが、化粧料等の製剤全量に対し、0.001〜30
重量%が好ましい。本発明の紫外線障害抑制剤は、例え
ば、ローション、スキンクリーム、乳液等の皮膚外用
剤、シャンプー、リンス、コンディショナー等の毛髪用
化粧料、浴用剤、皮膚洗浄料等の化粧品、医薬品、医薬
部外品等の人に適用される組成物に用いることが可能で
ある。更に必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲
において、油分、色素、香料、防腐剤、殺菌剤、保湿
剤、増粘剤、酸化防止剤、界面活性剤、粉末成分、水、
植物抽出物その他の各種添加剤と併用することができ
る。本発明の紫外線障害抑制剤は、例えば、軟膏、クリ
ーム、乳液、ローション、パック、ゲル等の剤形であれ
ばいずれでもよく、剤形はとくに制限しない。
限されないが、化粧料等の製剤全量に対し、0.001〜30
重量%が好ましい。本発明の紫外線障害抑制剤は、例え
ば、ローション、スキンクリーム、乳液等の皮膚外用
剤、シャンプー、リンス、コンディショナー等の毛髪用
化粧料、浴用剤、皮膚洗浄料等の化粧品、医薬品、医薬
部外品等の人に適用される組成物に用いることが可能で
ある。更に必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲
において、油分、色素、香料、防腐剤、殺菌剤、保湿
剤、増粘剤、酸化防止剤、界面活性剤、粉末成分、水、
植物抽出物その他の各種添加剤と併用することができ
る。本発明の紫外線障害抑制剤は、例えば、軟膏、クリ
ーム、乳液、ローション、パック、ゲル等の剤形であれ
ばいずれでもよく、剤形はとくに制限しない。
【0008】本発明の紫外線障害抑制剤によると、紫外
線による皮膚、毛髪の障害を抑制することができる。
線による皮膚、毛髪の障害を抑制することができる。
【0009】
【実施例】次に実施例によって本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0010】杜仲抽出物について、紫外線による障害抑
制作用を、以下の方法により評価した。杜仲抽出物とし
ては、丸善製薬株式会社製、杜仲茶乾燥エキスFを用い
た。培養ヒト表皮角化細胞にUVBを150mJ/cm2照射し、照
射直後に培地を各濃度の杜仲抽出物を添加したものに交
換した。培地交換後に24時間培養し、細胞生存量をMTT
還元法により測定した。UVB照射後に培地を交換してい
るので、UVB照射時には細胞培養培地中に杜仲抽出物は
存在していない。また、MTT還元法とは、MTT[3-(4,5-d
imethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyl tetrazolium brom
ide]がミトコンドリア内のコハク酸脱水素酵素などに
より青色の産物に還元されるが、この生成物を溶解し呈
色させたあとでこの吸光度を測定し、生細胞量の指標と
する方法である。紫外線照射による生細胞の減少が抑制
されれば、紫外線による細胞障害を抑制することが示さ
れる。紫外線障害抑制率を次式より求め評価した。 紫外線障害抑制率 (%)=(A−A0)/(A1−A0)×100 ただし、A1はUVB未照射細胞の細胞生存量、A0はUVB照射
後に杜仲抽出物を添加していない培地に交換した細胞の
細胞生存量、AはUVB照射後に各濃度の杜仲抽出物を添加
した培地に交換した細胞の細胞生存量である。結果を図
1に示す。
制作用を、以下の方法により評価した。杜仲抽出物とし
ては、丸善製薬株式会社製、杜仲茶乾燥エキスFを用い
た。培養ヒト表皮角化細胞にUVBを150mJ/cm2照射し、照
射直後に培地を各濃度の杜仲抽出物を添加したものに交
換した。培地交換後に24時間培養し、細胞生存量をMTT
還元法により測定した。UVB照射後に培地を交換してい
るので、UVB照射時には細胞培養培地中に杜仲抽出物は
存在していない。また、MTT還元法とは、MTT[3-(4,5-d
imethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyl tetrazolium brom
ide]がミトコンドリア内のコハク酸脱水素酵素などに
より青色の産物に還元されるが、この生成物を溶解し呈
色させたあとでこの吸光度を測定し、生細胞量の指標と
する方法である。紫外線照射による生細胞の減少が抑制
されれば、紫外線による細胞障害を抑制することが示さ
れる。紫外線障害抑制率を次式より求め評価した。 紫外線障害抑制率 (%)=(A−A0)/(A1−A0)×100 ただし、A1はUVB未照射細胞の細胞生存量、A0はUVB照射
後に杜仲抽出物を添加していない培地に交換した細胞の
細胞生存量、AはUVB照射後に各濃度の杜仲抽出物を添加
した培地に交換した細胞の細胞生存量である。結果を図
1に示す。
【0011】図1に示したように、杜仲抽出物の添加量
が増加するのに伴い紫外線障害抑制率は増加し、杜仲抽
出物が紫外線による障害を抑制することがわかる。
が増加するのに伴い紫外線障害抑制率は増加し、杜仲抽
出物が紫外線による障害を抑制することがわかる。
【0012】
【発明の効果】本発明により、杜仲抽出物を含む、安全
で有効な紫外線障害抑制剤が提供される。
で有効な紫外線障害抑制剤が提供される。
【図1】 杜仲抽出物による紫外線障害抑制効果を示
す。
す。
Claims (2)
- 【請求項1】杜仲抽出物を含むことを特徴とする紫外線
障害抑制剤。 - 【請求項2】杜仲抽出物の含有量が0.001〜30重量%であ
る、請求項1記載の紫外線障害抑制剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000171119A JP2001348336A (ja) | 2000-06-07 | 2000-06-07 | 紫外線障害抑制用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000171119A JP2001348336A (ja) | 2000-06-07 | 2000-06-07 | 紫外線障害抑制用組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001348336A true JP2001348336A (ja) | 2001-12-18 |
Family
ID=18673715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000171119A Pending JP2001348336A (ja) | 2000-06-07 | 2000-06-07 | 紫外線障害抑制用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001348336A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002322067A (ja) * | 2001-03-23 | 2002-11-08 | Diana Ingredients | フロリジン−リッチなフェノール性画分および化粧剤、食餌療法剤またはニュートラシューティカル剤としてのその使用 |
CN109646384A (zh) * | 2019-02-20 | 2019-04-19 | 张家界茶坤缘杜仲生物科技开发有限公司 | 杜仲乳霜及其制备方法 |
-
2000
- 2000-06-07 JP JP2000171119A patent/JP2001348336A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002322067A (ja) * | 2001-03-23 | 2002-11-08 | Diana Ingredients | フロリジン−リッチなフェノール性画分および化粧剤、食餌療法剤またはニュートラシューティカル剤としてのその使用 |
CN109646384A (zh) * | 2019-02-20 | 2019-04-19 | 张家界茶坤缘杜仲生物科技开发有限公司 | 杜仲乳霜及其制备方法 |
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