JP2001343650A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2001343650A
JP2001343650A JP2001088173A JP2001088173A JP2001343650A JP 2001343650 A JP2001343650 A JP 2001343650A JP 2001088173 A JP2001088173 A JP 2001088173A JP 2001088173 A JP2001088173 A JP 2001088173A JP 2001343650 A JP2001343650 A JP 2001343650A
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JP
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substrate
alignment
display device
crystal display
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JP2001088173A
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English (en)
Inventor
Hiroko Yamada
浩子 山田
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】互いに対向する電極間に印加される電界以外の
電界や、基板上の段差の影響によるディスクリネーショ
ンの発生を抑制し、良好な表示品質を得ることができる
ホモジニアス配向型の液晶表示装置を提供する。 【解決手段】対向電極6が形成された前基板2と、複数
の画素電極5が配列形成された後基板3と、これらの基
板2,3の対向する内面にそれぞれ形成された配向膜
8,7と、前記基板2,3の間に設けられた液晶層4と
を備え、前記後基板3に形成された第1の配向膜7が、
マトリックス表示部の行方向または列方向のいずれか一
方に対して、5°〜10°の角度で交差する方向に配向
処理され、前記前基板2に形成された第2の配向膜8
が、前記第1の配向膜7の配向処理方向7aと実質的に
平行な方向8aに配向処理され、前記液晶層4の液晶分
子が、前記1および第2の配向膜7,8の配向処理方向
7a,8aに沿って一方方向にホモジニアス配向してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ホモジニアス配
向型の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一対の基板間に設けられた液晶層の液晶
分子を所定のツイスト角でツイスト配向させ、前記一対
の基板のそれぞれの外側に一対の偏光板を配置したTN
(ツイステッドネマティック)型液晶表示装置は、コン
トラストが高く、また電気光学特性に優れているため、
種々の表示素子として広く利用されている。
【0003】しかし、TN型液晶表示装置は、その表示
を良好なコントラストで観察できる視野角の範囲が狭
く、正面方向(画面の法線付近の方向)から観察したと
きのコントラストは高いが、正面方向から傾いた方向か
ら観察するとコントラストが極端に悪くなる。
【0004】そのため、TN型液晶表示装置の視野角範
囲を広くするために、位相板等の光学的な補償素子を用
いて視野角を改善する等の試みがなされているが、TN
型液晶表示装置は、液晶層の液晶分子がツイスト配向し
ているため、十分な光学的な補償を行うことが困難であ
り、また複雑になる。
【0005】一方、一対の基板間に設けられた液晶層の
液晶分子を一方方向に沿わせてホモジニアス配向させ、
前記一対の基板のそれぞれの外側に一対の偏光板を配置
したたホモジニアス配向型の液晶表示装置は、前記TN
型液晶表示装置のように液晶の分子配列がツイストして
いないため、光学的な特性の補償がし易く、視野角の範
囲を広くすることが容易である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のホモジ
ニアス配向型液晶表示装置は、互いに対向する電極間に
印加される電界以外の電界や、基板上の段差の影響によ
るディスクリネーションを発生し、良好な表示品質を得
ることができないという問題をもっている。
【0007】この発明は、互いに対向する電極間に印加
される電界以外の電界や、基板上の段差の影響によるデ
ィスクリネーションの発生を抑制し、良好な表示品質を
得ることができるホモジニアス配向型の液晶表示装置を
提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の液晶表示装置
は、少なくとも1つの第1の電極が形成された第1の基
板と、前記第1の電極に対向する複数の第2の電極が、
前記第1と第2の電極とが互いに対向する領域により定
義される複数の画素が行方向および列方向にマトリック
ス状に配列するマトリックス表示部を形成するように配
列形成され、前記第1の基板に対し予め定められた間隙
を設けて対向配置された第2の基板と、前記第2の電極
が形成された第2の基板上に形成され、前記マトリック
ス表示部の行方向または列方向のいずれか一方に対して
5°〜10°の角度で交差する方向に配向処理が施され
た第1の配向膜と、前記第1の電極が形成された第1の
基板上に形成され、前記第2の基板上に形成された前記
1の配向膜の配向処理方向と実質的に平行な方向に配向
処理が施された第2の配向膜と、前記第1の基板と第2
の基板の間に設けられ、前記第1の配向膜に隣接する液
晶分子から前記第2の配向膜に隣接する液晶分子に至る
液晶分子が前記1および第2の配向膜の配向処理方向に
沿って一方方向にホモジニアス配向した液晶層とを備え
たことを特徴とする。
【0009】この発明の液晶表示装置によれば、第1と
第2の基板上にそれぞれ形成された配向膜を、マトリッ
クス表示部の行方向または列方向のいずれか一方に対し
て5°〜10°の範囲の角度で交差する方向に配向処理
し、液晶層の液晶分子を前記配向膜の配向処理方向に沿
って一方方向にホモジニアス配向させているため、互い
に対向する電極間に印加される電界以外の電界や、基板
上の段差の影響によるディスクリネーションを発生を抑
制し、良好な表示品質を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明の液晶表示装置は、上記
のように、第1と第2の基板上にそれぞれ形成された配
向膜を、マトリックス表示部の行方向または列方向のい
ずれか一方に対して5°〜10°の範囲の角度で交差す
る方向に配向処理し、液晶層の液晶分子を前記配向膜の
配向処理方向に沿って一方方向にホモジニアス配向させ
ることにより、互いに対向する電極間に印加される電界
以外の電界や、基板上の段差の影響によるディスクリネ
ーションを発生を抑制し、良好な表示品質を得ることが
できるようにしたものである。
【0011】この発明の液晶表示装置において、前記第
1の配向膜は、前記マトリックス表示部の行方向または
列方向のいずれか一方に対して、7°〜8°(最も好ま
しくは7.5°)の角度で交差する方向に配向処理され
ているのが望ましい。
【0012】この発明の液晶表示装置は、第1と第2の
基板のそれぞれの外面に、それぞれの光学軸を実質的に
互いに直交させて配置された一対の偏光板をさらに備え
ており、前記一対の偏光板のうちの一方の偏光板は、そ
の光学軸を、第2と第1の基板上に形成された第1と第
2の配向膜の配向処理方向に対し、実質的に45°の角
度で交差させて配置されている。
【0013】また、この発明の液晶表示装置において
は、前記第1と第2のいずれか一方の基板と、その基板
の外側に配置された一方の偏光板の一方との間に、液晶
層のリタデーションを補正するための位相板をさらに配
置するのが望ましい。その場合、前記位相板は、その光
学軸が前記第2と第1の基板に設けられた第1と第2の
配向膜の配向処理の方向に対して実質的に90°の角度
で交差するように配置するのが好ましい。
【0014】この発明を、前記第2の基板に配列された
複数の第2の電極が行方向および列方向にマトリックス
状に配列する複数の画素電極であり、前記第2の基板
に、前記複数の画素電極にそれぞれ接続された複数のア
クティブ素子と、前記マトリックス状に配列する複数の
画素電極の各電極行または各電極列にそれぞれ沿わせて
配線され前記アクティブ素子に信号を供給する複数の信
号供給ラインとがさらに設けられたアクティブマトリッ
クス液晶表示装置に適用する場合、前記第2の基板上に
形成された第1の配向膜は、前記信号供給ラインに沿っ
た方向に対して5°〜10°の角度で交差する方向に配
向処理するのが望ましい。
【0015】さらに、この発明を、薄膜トランジスタ
(以下、TFTと言う)をアクティブ素子とし、前記第
2の基板に、行方向および列方向にマトリックス状に配
列する複数の画素電極にそれぞれ接続された複数のTF
Tと、前記マトリックス状に配列する複数の画素電極の
各電極行または各電極列の一方にそれぞれ沿わせて配線
され前記TFTに制御信号を供給する複数の制御信号供
給ラインと、前記マトリックス状に配列する複数の画素
電極の各電極行または各電極列の他方にそれぞれ沿わせ
て配線され前記TFTに表示データに応じた信号を供給
する複数のデータ信号供給ラインとがさらに設けられた
アクティブマトリックス液晶表示装置に適用する場合、
前記第2の基板上に形成された第1の配向膜は、前記制
御信号供給ラインと前記データ信号供給ラインとのう
ち、一方のラインに沿った方向に対して5°〜10°の
角度で交差する方向に配向処理するのが望ましい。
【0016】その場合、前記第2の基板上に形成された
第1の配向膜は、前記データ信号供給ラインに沿った方
向に対して5°〜10°の角度で交差する方向に配向処
理されているのが好ましい。
【0017】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す液晶表示装
置の分解斜視図である。この実施例の液晶表示装置は、
外光を利用する反射表示と、背後からの照明光を利用す
る透過表示とを行なう反射/透過両用型のものであり、
液晶素子1と、この液晶素子1をはさんでその前後に配
置された一対の偏光板18,19と、前記液晶素子1と
前側の偏光板18との間に設けられた位相板20と、後
側偏光板19の背後に配置された反射/照明手段21と
を備えている。
【0018】前記液晶素子1は、TFTを能動素子とす
るアクティブマトリックス液晶素子であり、液晶層4を
はさんで対向する第1と第2の一対の透明基板2,3の
うち、一方の基板、例えば表示の観察側とは反対側の基
板である後基板3の内面に、行方向および列方向に配列
する複数の透明な画素電極5と、これらの画素電極5に
それぞれ接続された複数のTFT9と、各行のTFT9
にそれぞれオン/オフ制御信号を供給する複数の制御信
号供給ライン(以下、ゲートラインと言う)15と、各
列のTFT9にそれぞれ表示データに応じた信号を供給
する複数のデータ信号供給ライン(以下、データライン
と言う)16と、前記画素電極5との間に補償容量を形
成する複数の補償容量電極17とが設けられている。
【0019】前記TFT9は、前記後基板3の内面上に
形成されたゲート電極10と、このゲート電極10を覆
うゲート絶縁膜11と、前記ゲート絶縁膜11の上に前
記ゲート電極10と対向させて形成されたi型半導体膜
12と、このi型半導体膜12の両側部の上にn型半導
体膜(図示せず)を介して形成されたソース電極13お
よびドレイン電極14とからなっている。
【0020】前記ゲートライン15は、前記後基板3の
内面上に、各画素電極行にそれぞれ沿わせて行方向に配
線されており、各行のTFT9のゲート電極10は、そ
の行に対応するゲートライン15に一体に形成されてい
る。
【0021】なお、前記TFT9のゲート絶縁膜(透明
膜)11は、前記後基板3のほぼ全面にわたって形成さ
れており、前記ゲートライン15は、その端子部を除い
て前記ゲート絶縁膜11により覆われている。
【0022】また、前記データライン16は、前記ゲー
ト絶縁膜11の上に、各画素電極列にそれぞれ沿わせて
列方向に配線されており、各列のTFT9のドレイン電
極14は、その列に対応するデータライン16につなが
っている。
【0023】なお、この実施例では、データライン16
をゲート絶縁膜11の上に配線し、各列のTFT9のド
レイン電極14をそれぞれ、その列に対応するデータラ
イン16に一体に形成しているが、前記データライン1
6は、TFT9を層間絶縁膜で覆ってその上に配線し、
前記層間絶縁膜に設けたコンタクト孔において前記TF
T9のドレイン電極14に接続してもよい。
【0024】そして、前記画素電極5は、前記ゲート絶
縁膜11の上に形成されており、これらの画素電極5の
一側縁の端部にそれぞれ、その画素電極5に対応するT
FT9のソース電極13が接続されている。
【0025】また、前記補償容量電極17は、前記後基
板3の内面上に、前記各画素電極行にそれぞれ対応させ
て形成されており、この補償容量電極17と前記画素電
極5の縁部とその間のゲート絶縁膜11とにより、非選
択期間の画素電極5の電位の変動を補償するための補償
容量が形成されている。
【0026】なお、前記補償容量電極17は、画素電極
5の一端縁部に対向するライン部と、このライン部から
データライン16をはさんで行方向に隣り合う画素電極
5,5の間の領域に延長され、その両側縁部において前
記隣り合う画素電極5,5の側縁部にそれぞれ対向する
延長部とを有する形状に形成されており、前記補償容量
は、各画素電極5の一端縁部と両側縁部との3つの縁部
に形成されている。
【0027】一方、他方の基板、つまり表示の観察側の
基板である前基板2の内面には、図示しないが、複数の
色、例えば赤、緑、青のカラーフィルタが前記複数の画
素電極5にそれぞれ対向させて配列形成されており、そ
の上に透明な対向電極6が設けられている。
【0028】前記対向電極6は、前記複数の画素電極5
に対向する一枚膜状の電極であり、前記後基板3の内面
に行方向および列方向に配列させて形成された前記複数
の画素電極5と、前記前側基板2の内面に形成された一
枚膜状の対向電極6とにより、これらの電極5,6が互
いに対向する領域により定義される複数の画素が行方向
および列方向にマトリックス状に配列するマトリックス
表示部が形成されている。
【0029】また、前記後基板3と前基板2の最も内面
にはそれぞれ、ポリイミド等からなる水平配向膜7,8
が形成されており、これらの配向膜7,8は、その膜面
のラビングにより、実質的に互いに平行で且つ逆向きに
配向処理されている。
【0030】すなわち、図1において、矢印7aは後基
板3の内面上に形成された配向膜7に施された配向処理
の方向、矢印8aは前基板2の内面上に形成された配向
膜8に施された配向処理の方向を示しており、画素電極
5とTFT9とゲートライン15およびデータライン1
6が形成された後基板3上の配向膜7は、前記マトリッ
クス表示部の行方向または列方向のいずれか一方、例え
ば前記マトリックス表示部の列方向y、つまり前記デー
タライン16に沿った方向に対し、一方の方向、例えば
液晶素子1の前面側から見て左回り方向に5°〜10°
の範囲の角度θで斜めに交差する方向に配向処理方向さ
れ、前基板2上の配向膜8は、前記後基板3上の配向膜
7の配向処理方向7aと実質的に平行で且つ逆向きの方
向に配向処理されている。なお、前記データライン16
と前記配向膜7,8の配向処理方向7a,8aとのなす
角度θは、好ましくは7°〜8°、最も好ましくは7.
5°である。
【0031】そして、前記後基板3と前基板2は、その
間に予め定められた液晶層厚に対応する間隙を設けて対
向配置され、その周縁部において図示しない枠状シール
材を介して接合されており、これらの基板3,2間の前
記シール材で囲まれた領域に液晶層4が設けられてい
る。
【0032】前記液晶層4は誘電異方性が正のネマティ
ック液晶からなっており、前記後基板3の内面上の第1
の配向膜7に隣接する液晶分子から前記前基板2の内面
上の第2の配向膜8に隣接する液晶分子に至る液晶分子
が、ツイストすることなく一方方向にホモジニアス配向
している。
【0033】すなわち、前記液晶層4の液晶分子は、後
基板3と前基板2のそれぞれの内面(配向膜7,8面)
に対し僅かな角度でプレチルトした状態で、これらの基
板3,2の内面上の配向膜7,8の配向処理方向7a,
8aに沿って一方方向にホモジニアス配向している。図
1において、矢印4aは、前記液晶分子のホモジニアス
配向方向を示している。
【0034】また、前記液晶素子1をはさんで配置され
た前記一対の偏光板18,19は、それぞれ、その光学
軸(透過軸または吸収軸)を所定の方向に向けて設けら
れている。
【0035】図1において、矢印18aは前記液晶素子
1の前基板2の外面に配置された前側偏光板18の透過
軸、矢印19aは前記液晶素子1の後基板3の外面に配
置された後側偏光板19の透過軸を示しており、この実
施例では、前側偏光板18の透過軸18aを、前記液晶
素子1の後基板2上の配向膜7の配向処理方向7aに対
し、一方の方向(図では液晶素子1の前面側から見て左
回り方向)にほぼ45°の角度で斜めに交差する方向に
設定し、後側偏光板19の透過軸19aを、前記液晶素
子1の後基板3の配向膜7の配向処理方向7aに対し、
他方の方向(図では液晶素子1の前面側から見て右回り
方向)にほぼ45°の角度で斜めに交差する方向、つま
り、前記前側偏光板18の透過軸18aに対してほぼ直
交する方向に設定している。
【0036】また、前記液晶素子1と前側偏光板18と
の間に配置された位相板20は、液晶表示装置の表示の
コントラストと視野角を良くするために設けられてお
り、この位相板20は、図に矢印で示した遅相軸20a
を、前記液晶素子1の後基板3の配向膜7の配向処理方
向7aに対して実質的に90°の角度で交差する方向に
向けて配置されている。
【0037】一方、前記後側偏光板19の背後に配置さ
れた反射/照明手段21は、光反射機能と、照明光の出
射機能とを有するものであり、この実施例で用いた反射
/照明手段21は、前面全体から照明光を出射する面光
源22と、この面光源22の前面に配置された半透過反
射板23とからなっている。
【0038】なお、前記面光源22は、例えば、端面か
ら光を取り込んでその光を前面全体から出射する透明な
導光板と、この導光板の前記端面に対向させて配置され
た直管状の蛍光ランプ或いは複数の発光ダイオード等か
らなっている。
【0039】この液晶表示装置は、明るい環境下では、
その環境の光である外光を利用する反射表示を行なうも
のであり、この反射表示のときは、液晶表示装置にその
前面から入射し、前側偏光板18と位相板20と液晶素
子1と後側偏光板19とを透過した光が、前記反射/照
明手段21の半透過反射板23により反射され、その反
射光が、前記後側偏光板19と液晶素子1と位相板20
と前側偏光板18とを透過して前面に出射する。
【0040】また、この液晶表示装置は、十分な明るさ
の外光が得られない環境下では、前記反射/照明手段2
1の面光源22から照明光を出射させることにより、そ
の照明光を利用する透過表示を行なうものであり、この
透過表示のときは、前記面光源22からの照明光が、前
記半透過反射板23と後側偏光板19と液晶素子1と位
相板20と前側偏光板18とを透過して前面に出射す
る。
【0041】そして、前記反射表示のときも、透過表示
のときも、前記液晶素子1の複数の画素電極5と対向電
極6とが互いに対向する領域により定義される複数の画
素の液晶分子が、前記画素電極5と対向電極6との間に
印加される電界に応じて初期のホモジニアス配向状態か
ら基板2,3面に対して立上がるように配向状態を変
え、この液晶分子の配向状態に応じた液晶層4の複屈折
性の変化により、前記液晶層4の複屈折作用と前記偏光
板18,19の偏光作用とにより制御される各画素の光
の透過率が変化して、画像が表示される。
【0042】なお、この実施例では、前記前側偏光板1
8の透過軸18aと後側偏光板19の透過軸19aとを
それぞれ前記液晶素子1の一対の基板2,3の内面上に
形成された配向膜8,7の配向処理方向8a,7aに対
してほぼ45°の角度で斜めに交差させるとともに、こ
れらの偏光板18,19の透過軸18a,19aを互い
にほぼ直交させているため、各画素の表示の明るさは、
液晶分子が初期のホモジニアス配向状態にあるときに最
も明るくなり、液晶分子が基板2,3面に対して立上が
るように配向するのにともなって暗くなる。
【0043】したがって、この液晶表示装置は、前記液
晶素子1の複数の画素電極5と対向電極8との間に印加
する電圧、つまり前記データライン16からTFT9を
介して各画素電極5に供給するデータ信号の電圧を、液
晶分子が初期のホモジニアス配向状態から表示が最も暗
くなる配向状態に配向するまでの間で制御して駆動すれ
ばよい。
【0044】この液晶表示装置は、前記液晶素子1の液
晶層4の液晶分子の初期配向状態がツイストしていない
ホモジニアス配向であるため、一軸延伸フィルムあるい
は高分子の長軸を厚さ方向に配列させたフィルム等から
なる位相板20により、液晶分子の配向状態に起因する
透過光の位相差の補償を容易に行なうことができ、した
がって、光学特性を十分に補償し、視野角が広く、また
帯色のない表示を得ることができる。
【0045】しかも、この液晶表示装置では、前記液晶
素子1の一対の基板2,3の内面に形成した配向膜7,
8の配向処理方向7a,8aを、前記マトリックス表示
部の列方向y、つまり前記データライン16に沿った方
向に対し5°〜10°の範囲の角度θで一方の方向に斜
めに交差する方向としているため、前記ゲートライン1
5とデータライン16の一方または両方と前記画素電極
5との間に生じる横方向の電界の影響、あるいは前記ゲ
ートライン15およびデータライン16に対応する部分
と他の部分との間の段差等の影響によるディスクリネー
ションの発生を抑制し、表示むらが無く、コントラスト
の良い良好な品質の画像を表示することができる。
【0046】すなわち、上記アクティブマトリックス液
晶素子1は、その後基板3の内面に、各画素電極行にそ
れぞれ沿わせて行方向に配線された複数のゲートライン
15と、各画素電極列にそれぞれ沿わせて列方向に配線
された複数のデータライン16とが設けられているた
め、前記ゲートライン15とそれに隣接する画素電極5
の縁部との間、および前記データライン16とそれに隣
接する画素電極5の縁部との間に、各画素の互いに対向
する電極5,6間に印加される電界以外の電界、つまり
基板3面に沿った横方向の電界(以下、横電界という)
が発生する。
【0047】加えて、前記後基板3の内面に形成された
配向膜7の膜面は、前記ゲートライン15およびデータ
ライン16に対応する部分において盛り上がっており、
その盛り上がり部付近、つまりゲートライン15および
データライン16に対応する部分と他の部分との間の段
差部付近の液晶分子の配向状態が不安定であるため、そ
の部分の液晶分子の配向状態が乱れやすくなっている。
【0048】また、前記ゲートライン15およびデータ
ライン16と画素電極5との間に前記横電界が発生する
と、前記ゲートライン15およびデータライン16に隣
接する不安定な配向状態にある液晶分子に、前記横電界
の向きに沿って配向させる力が働く。
【0049】そして、前記ゲートライン15と画素電極
5との間に発生する横電界は、前記ゲートライン15に
沿った方向(マトリックス表示部の行方向)に対してほ
ぼ直交する方向の電界であり、データライン16と画素
電極5との間に発生する横電界は、前記データライン1
6に沿った方向(マトリックス表示部の列方向y)に対
してほぼ直交する方向の電界であるため、前記後基板3
の配向膜7の配向規制力と、前記横電界による働く力と
の相互作用により液晶分子の配列方向が定まり、前記横
電界の影響を受ける領域と、前記横電界の影響を受けず
に前記配向膜7の配向規制力によりその配向処理方向7
aに沿って一様に配向する領域との境界に、ディスクリ
ネーションが生じる。
【0050】しかし、この実施例の液晶素子1は、一対
の基板2,3の内面に形成された配向膜8,7の配向処
理方向8a,7aを、前記データライン16に沿った方
向に対して5°〜10°の範囲の角度θで一方の方向に
斜めに交差する方向としているため、前記ゲートライン
15およびデータライン16に隣接する不安定な配向状
態にある液晶分子に対する、後基板3の配向膜7の配向
規制力と、前記横電界による働く力とのバランスがと
れ、したがって、前記液晶分子の配向方向の乱れを少な
くし、前記ゲートライン15とデータライン16の一方
または両方と前記画素電極5との間に生じるディスクリ
ネーションの発生を、ほとんど目立たない程度に抑制す
ることができる。
【0051】そのため、この実施例の液晶表示装置によ
れば、前記ディスクリネーションによる表示むらやコン
トラストの低下が無い、良好な品質の画像を表示するこ
とができる。
【0052】この液晶表示装置において、前記液晶素子
1のデータライン16に沿った方向(マトリックス表示
部の列方向y)と前記配向膜7,8の配向処理方向7
a,8aとのなす角度θは、上述したように、7°〜8
°(最も好ましくは7.5°)に設定するのが望まし
く、このように前記配向膜7,8の配向処理方向7a,
8aを設定することにより、前記ディスクリネーション
の発生をより効果的に抑制し、さらに良好な品質の画像
を表示することができる。
【0053】しかも、この実施例の液晶表示装置では、
前記液晶素子1とその前面の前側偏光板14との間に位
相板20を設けているため、表示の視野角をより広くす
るとともに、コントラストをより高くし、さらに良好な
品質の画像を表示することができる。
【0054】図2は、上記ディスクリネーョンの大きさ
を評価するための指標となるディスクリネーション・サ
イズA,Bの定義を示しており、図3および図4は、そ
れぞれその値を示している。
【0055】図2において、画素電極5に対応する領域
のうち、平行斜線を施した領域はディスクリネーション
が発生する領域であり、ディスクリネーション・サイズ
Aは、画素電極5のゲートライン15に沿った縁に生じ
るディスクリネーションの幅を表し、ディスクリネーシ
ョン・サイズBは、画素電極5のデータライン16に沿
った縁に生じるディスクリネーションの幅を表してい
る。
【0056】前記画素電極5のゲートライン15に沿っ
た縁に生じるディスクリネーションの幅、つまりディス
クリネーション・サイズAは、図3のように、データラ
イン16に沿った方向に対する配向処理方向の角度θが
5°より大きくなると12μm以下と小さくなり、前記
角度θが8°付近で10μmと最小値を示す。
【0057】また、画素電極5のデータライン16に沿
った縁に生じるディスクリネーションの幅、つまりディ
スクリネーション・サイズBは、前記角度θが10°よ
り小さくなると、11μm以下と小さくなり、角度θが
8°を下回ると10μmより小さくなる。
【0058】したがって、データライン16に沿った方
向に対する配向処理方向の角度θが5°以上で、10°
以下のときに、ディスクリネーション・サイズA,Bの
値が共に12マイクロ以下の値になり、ディスクリネー
ションが実用上目立たなくなる。
【0059】そして、ディスクリネーション・サイズA
が実質的に最小値を示し、且つディスクリネーション・
サイズBの値も十分小さい範囲は、前記角度θが7°〜
8°の範囲であり、最も好ましい前記角度θは7.5で
ある。
【0060】上記実施例と比較するために、図5に、一
対の基板の配向膜の配向処理方向をデータライン16に
沿った方向と平行(角度θ=0°)にした液晶素子1a
を示し、図6に、一対の基板の配向膜の配向処理方向を
データライン16に沿った方向に対して45°で交差す
る方向(角度θ=45°)にした液晶素子1bを示し
た。
【0061】なお、これらの比較用液晶素子1a,1b
は、いずれも、後基板3の内面上に形成された配向膜7
1,72の配向処理方向71a,72aと、前基板2の
内面上に形成された配向膜81,82の配向処理方向8
1a,82aが異なるだけであり、他の構成は上記実施
例の液晶素子1と同じであるから、その構成の説明は、
図に同符号を付して省略する。
【0062】図5に示した比較用液晶素子1aは、後基
板3と前基板2の内面上に形成した配向膜71,81の
配向処理方向71a,81aを、データライン16に沿
った方向、つまりマトリックス表示部の列方向yとほぼ
平行にし、液晶層41の液晶分子を図に矢印41aで示
したように前記配向膜71,81の配向処理方向71
a,81aに沿わせてホモジニアス配向させたものであ
り、この液晶素子1aでは、図に太い二点鎖線で示した
ように、画素電極5のゲートライン15に隣接する縁部
の内側に対応する領域にディスクリネーションラインD
aが発生する。
【0063】また、図6に示した比較用液晶素子1b
は、後基板3と前基板2の内面上に形成した配向膜7
2,82の配向処理方向72a,82aを、データライ
ン16に沿った方向、つまりマトリックス表示部の列方
向yに対してほぼ45°の角度で斜めに交差させ、液晶
層42の液晶分子を図に矢印42aで示したように前記
配向膜72,82の配向処理方向72a,82aに沿わ
せてホモジニアス配向させたものであり、この液晶素子
1bでは、図に太い二点鎖線で示したように、画素電極
5のゲートライン15およびデータライン16に隣接す
る2つの縁部の内側に対応する領域にディスクリネーシ
ョンラインDbが発生する。
【0064】なお、前記ディスクリネーションラインD
a,Dbは、図のように滑らかに連続する線状にではな
く、ぎざぎざに細かく折れ曲がった線状に生じるため、
見かけ上の幅が大きい。
【0065】そのため、上記図5および図6に示した比
較用液晶素子1a,1bを備えた液晶表示装置は、前記
液晶素子1a,1bの表示領域内に、前記ディスクリネ
ーションラインDa,Dbに沿った明るさの異なるライ
ンが見え、表示むらを生じるとともにコントラストが低
下する。
【0066】このディスクリネーションによる表示むら
の発生およびコントラストの低下は、前記液晶素子1
a,1bの前基板2の内面に、各画素の間の領域および
ディスクリネーションの発生領域を覆う遮光膜を設ける
ことにより改善することができるが、このように遮光膜
をディスクリネーションの発生領域も覆うように形成し
たのでは、開口率が低下し、画面が暗くなる。
【0067】このような比較用液晶素子1a,1bに比
べて、上記実施例の液晶素子1は、上記ディスクリネー
ションの発生を抑制することができるため、前記遮光膜
を不要とするか、あるいは前記遮光膜を各画素間の領域
だけを覆うように形成することにより、液晶素子1の開
口率を高くすることができ、したがって、画面を明るく
することができる。
【0068】上述したように、この実施例の液晶表示装
置は、上記図5および図6に示した比較用液晶素子1
a,1bを備えた液晶表示装置に比べて、液晶素子1の
ディスクリネーションの発生を抑制し、前記ディスクリ
ネーションによる表示むらやコントラストの低下が無
い、良好な品質の画像を表示することができるととも
に、液晶素子1の開口率を高くし、画面を明るくするこ
とができる。
【0069】なお、上記実施例の液晶表示装置は、液晶
素子1の後面に配置された後側偏光板19の背後に、面
光源22と、この面光源22の前面に配置された半透過
反射板23とからなる反射/照明手段21を配置したも
のであるが、前記液晶素子1の後基板3の内面または外
面にアルミニウム等の粗蒸着膜からなる半透過反射膜を
形成し、後側偏光板19の背後に前記面光源22だけを
配置しても、外光を利用する反射表示と、背後からの照
明光を利用する透過表示とを行なうことができる。
【0070】なお、前記液晶素子1の後基板3の内面に
半透過反射膜を形成する場合は、この半透過反射膜を透
明な絶縁膜で覆い、その上に、TFT9、ゲートライン
15、補償容量電極17、データライン16および画素
電極5を形成すればよい。
【0071】また、前記液晶素子1の後基板3の内面ま
たは外面に半透過反射膜を形成する場合も、前側および
後側偏光板18,19の透過軸18a,19aと、位相
差板20の遅相軸20aの向きは、上記実施例と同じで
よい。
【0072】このように、液晶素子1の後基板3の内面
または外面に半透過反射膜を形成し、後側偏光板19の
背後に面光源22だけを配置した場合、照明光を利用す
る透過表示のときは、前記面光源22からの照明光が、
後側偏光板19と前記半透過反射膜と液晶表示装置1と
位相板20と前側偏光板18とを透過して前面に出射す
るが、外光を利用する反射表示のときは、液晶表示装置
にその前面から入射し、前側偏光板18と位相板20と
液晶素子1の液晶層とを透過した光が、前記半透過反射
膜により反射され、その反射光が、前記液晶層4と位相
板20と前側偏光板18とを透過して前面に出射する。
【0073】すなわち、液晶素子1の後基板3の内面ま
たは外面に半透過反射膜を形成すれば、外光を利用する
反射表示を、後側偏光板19に光を通さずに行なうこと
ができ、したがって、前記後側偏光板19による光吸収
を無くし、より明るい反射表示を行なうことができる。
【0074】また、上記実施例では、液晶素子1と前側
偏光板18との間に位相板20を設けているが、この位
相板20は、前記液晶素子1と後側偏光板19との間に
設けてもよい。ただし、前記位相板20は、必ずしも必
要ではない。
【0075】さらに、上記実施例の液晶表示装置は、外
光を利用する反射表示と、背後からの照明光を利用する
透過表示とを行なう反射/透過両用型のものであるが、
この発明は、常に外光を利用する反射表示を行なう反射
型液晶表示装置にも、また常に照明光を利用する透過表
示を行なう透過型液晶表示装置にも適用することができ
る。
【0076】また、この発明を、外光を利用する反射表
示だけを行なう反射型液晶表示装置に適用する場合、偏
光板は、液晶素子1の前基板2の外面側だけに、光学軸
を所定の方向に向けて配置してもよい。
【0077】なお、上記実施例の液晶表示装置は、TF
Tをアクティブ素子とするアクティブマトリックス液晶
素子1を備えたものであるが、この発明は、一対の基板
のうちの第1基板に、行方向または列方向の一方に沿う
複数の対向電極が互いに平行に形成され、第2の基板
に、行方向および列方向にマトリックス状に配列する複
数の画素電極が形成されるとともに、前記第2の基板
に、前記複数の画素電極にそれぞれ接続されたMIM等
の2端子の非線型抵抗素子からなる複数のアクティブ素
子と、前記マトリックス状に配列する複数の画素電極の
各電極行または各電極列にそれぞれ沿わせて配線され前
記アクティブ素子に信号を供給する複数の信号供給ライ
ンとが設けられたアクティブマトリックス液晶素子を備
えた液晶表示装置にも適用することができる。
【0078】その場合も、前記液晶素子の第2の基板上
に形成された第1の配向膜を、前記信号供給ラインに沿
った方向に対して5°〜10°の角度で交差する方向に
配向処理し、前記液晶素子の第1の基板上に形成された
第2の配向膜を、前記第2の基板上に形成された前記1
の配向膜の配向処理方向と実質的に平行な方向に配向処
理し、液晶層の液晶分子を前記配向膜の配向処理方向に
沿って一方方向にホモジニアス配向させることにより、
互いに対向する画素電極と対向電極との間に印加される
電界以外の電界や、基板上の段差の影響により液晶分子
のホモジニアス配向状態の乱れを無くし、良好な表示品
質を得ることができる。
【0079】さらに、この発明は、一対の基板のうちの
第1基板に、行方向または列方向の一方に沿う複数の走
査電極が互いに平行に形成され、第2の基板に、行方向
または列方向の他方に沿う複数の信号電極が互いに平行
に形成された単純マトリックス液晶素子を備えた液晶表
示装置にも適用することができる。
【0080】その場合も、前記液晶素子の第2の基板上
に形成された第1の配向膜を、マトリックス表示部の行
方向または列方向のいずれか一方に対して5°〜10°
の角度で交差する方向に配向処理し、前記液晶素子の第
1の基板上に形成された第2の配向膜を、前記第2の基
板上に形成された前記1の配向膜の配向処理方向と実質
的に平行な方向に配向処理し、液晶層の液晶分子を前記
配向膜の配向処理方向に沿って一方方向にホモジニアス
配向させることにより、互いに対向する画素電極と対向
電極との間に印加される電界以外の電界や、基板上の段
差の影響により液晶分子のホモジニアス配向状態の乱れ
を無くし、良好な表示品質を得ることができる。
【0081】
【発明の効果】この発明の液晶表示装置は、第1と第2
の基板上にそれぞれ形成された配向膜を、マトリックス
表示部の行方向または列方向のいずれか一方に対して5
°〜10°の範囲の角度で交差する方向に配向処理し、
液晶層の液晶分子を前記配向膜の配向処理方向に沿って
一方方向にホモジニアス配向させたものであるため、互
いに対向する電極間に印加される電界以外の電界や、基
板上の段差の影響によるディスクリネーションを発生を
抑制し、良好な表示品質を得ることができる。
【0082】この発明の液晶表示装置において、前記第
1の配向膜は、前記マトリックス表示部の行方向または
列方向のいずれか一方に対して、7°〜8°(最も好ま
しくは7.5°)の角度で交差する方向に配向処理され
ているのが望ましく、このように前記配向膜の配向処理
方向を設定することにより、前記ディスクリネーション
の発生をより効果的に抑制し、さらに良好な品質の画像
を表示することができる。
【0083】この発明を、前記第2の基板に配列された
複数の第2の電極が行方向および列方向にマトリックス
状に配列する複数の画素電極であり、前記第2の基板
に、前記複数の画素電極にそれぞれ接続された複数のア
クティブ素子と、前記マトリックス状に配列する複数の
画素電極の各電極行または各電極列にそれぞれ沿わせて
配線され前記アクティブ素子に信号を供給する複数の信
号供給ラインとがさらに設けられたアクティブマトリッ
クス液晶表示装置に適用する場合、前記第2の基板上に
形成された第1の配向膜は、前記信号供給ラインに沿っ
た方向に対して5°〜10°の角度で交差する方向に配
向処理するのが望ましく、このようにすることにより、
互いに対向する電極間に印加される電界以外の電界や、
基板上の段差の影響によるディスクリネーションを発生
を抑制し、良好な表示品質を得ることができる。
【0084】さらに、この発明を、TFTをアクティブ
素子とし、前記第2の基板に、行方向および列方向にマ
トリックス状に配列する複数の画素電極にそれぞれ接続
された複数のTFTと、前記マトリックス状に配列する
複数の画素電極の各電極行または各電極列の一方にそれ
ぞれ沿わせて配線され前記TFTに制御信号を供給する
複数の制御信号供給ラインと、前記マトリックス状に配
列する複数の画素電極の各電極行または各電極列の他方
にそれぞれ沿わせて配線され前記TFTに表示データに
応じた信号を供給する複数のデータ信号供給ラインとが
さらに設けられたアクティブマトリックス液晶表示装置
に適用する場合、前記第2の基板上に形成された第1の
配向膜は、前記制御信号供給ラインと前記データ信号供
給ラインとのうち、一方のラインに沿った方向に対して
5°〜10°の角度で交差する方向に配向処理するのが
望ましく、このようにすることにより、互いに対向する
電極間に印加される電界以外の電界や、基板上の段差の
影響によるディスクリネーションを発生を抑制し、良好
な表示品質を得ることができる。
【0085】その場合、前記第2の基板上に形成された
第1の配向膜は、前記データ信号供給ラインに沿った方
向に対して5°〜10°の角度で交差する方向に配向処
理されているのが好ましく、前記制御信号供給ラインお
よびデータ信号供給ラインに隣接する不安定な配向状態
にある液晶分子に対する、前記第2の基板の配向膜の配
向規制力と、前記制御信号供給ラインとそれに隣接する
画素電極の縁部との間、および前記データ信号供給ライ
ンとそれに隣接する画素電極の縁部との間に発生する基
板面に沿った横方向の電界による働く力とのバランスが
とれ、したがって、液晶分子の配向方向の乱れを少なく
し、前記制御信号供給ラインとデータ信号供給ラインの
一方または両方と前記画素電極との間に生じるディスク
リネーションの発生を、ほとんど目立たない程度に抑制
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す液晶表示装置の
分解斜視図。
【図2】ディスクリネーョンの大きさを評価するための
指標となるディスクリネーション・サイズA,Bの定義
を示す図。
【図3】図2におけるディスクリネーション・サイズA
の値を示す図。
【図4】図2におけるディスクリネーション・サイズB
の値を示す図。
【図5】一対の基板の配向膜の配向処理方向をデータラ
インに沿った方向と平行にした比較用液晶素子の分解斜
視図。
【図6】一対の基板の配向膜の配向処理方向をデータラ
インに沿った方向に対して45°で交差する方向にした
比較用液晶素子の分解斜視図。
【符号の説明】
1…液晶素子 2,3…基板 4…液晶層 4a…液晶分子のホモジニアス配向方向 5…画素電極 6…対向電極 7,8…配向膜 7a,8a…配向処理方向 15…制御信号供給ライン(ゲートライン) 16…データ信号供給ライン(データライン) 18,19…偏光板 18a,19a…透過軸 20…位相板 20a…遅相軸 y…マトリックス表示部の列方向

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つの第1の電極が形成された
    第1の基板と、 前記第1の電極に対向する複数の第2の電極が、前記第
    1と第2の電極とが互いに対向する領域により定義され
    る複数の画素が行方向および列方向にマトリックス状に
    配列するマトリックス表示部を形成するように配列形成
    され、前記第1の基板に対し予め定められた間隙を設け
    て対向配置された第2の基板と、 前記第2の電極が形成された第2の基板上に形成され、
    前記マトリックス表示部の行方向または列方向のいずれ
    か一方に対して5°〜10°の角度で交差する方向に配
    向処理が施された第1の配向膜と、 前記第1の電極が形成された第1の基板上に形成され、
    前記第2の基板上に形成された前記1の配向膜の配向処
    理方向と実質的に平行な方向に配向処理が施された第2
    の配向膜と、 前記第1の基板と第2の基板の間に設けられ、前記第1
    の配向膜に隣接する液晶分子から前記第2の配向膜に隣
    接する液晶分子に至る液晶分子が前記1および第2の配
    向膜の配向処理方向に沿って一方方向にホモジニアス配
    向した液晶層とを備えたことを特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】第1の配向膜は、マトリックス表示部の行
    方向または列方向のいずれか一方に対して7°〜8°の
    角度で交差する方向に配向処理されていることを特徴と
    する請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】第1と第2の基板のそれぞれの外面に、そ
    れぞれの光学軸を実質的に互いに直交させて配置された
    一対の偏光板をさらに備えていることを特徴とする請求
    項1に記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】一対の偏光板のうちの一方の偏光板は、そ
    の光学軸を、第2と第1の基板上に形成された第1と第
    2の配向膜の配向処理方向に対し、実質的に45°の角
    度で交差させて配置されていることを特徴とする請求項
    3に記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】第1と第2のいずれか一方の基板と、その
    基板の外側に配置された一方の偏光板の一方との間に、
    液晶層のリタデーションを補正するための位相板がさら
    に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液
    晶表示装置。
  6. 【請求項6】位相板は、その光学軸が、第2と第1の基
    板上に形成された第1と第2の配向膜の配向処理の方向
    に対して実質的に90°の角度で交差するように配置さ
    れていることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装
    置。
  7. 【請求項7】第2の基板に配列された複数の第2の電極
    は、行方向および列方向にマトリックス状に配列する複
    数の画素電極であり、前記第2の基板に、前記複数の画
    素電極にそれぞれ接続された複数のアクティブ素子と、
    前記マトリックス状に配列する複数の画素電極の各電極
    行または各電極列にそれぞれ沿わせて配線され前記アク
    ティブ素子に信号を供給する複数の信号供給ラインとが
    さらに設けられ、前記第2の基板上に形成された第1の
    配向膜は、前記信号供給ラインに沿った方向に対して5
    °〜10°の角度で交差する方向に配向処理されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】第2の基板に配列された複数の第2の電極
    は、行方向および列方向にマトリックス状に配列する複
    数の画素電極であり、前記第2の基板に、前記複数の画
    素電極にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタ
    と、前記マトリックス状に配列する複数の画素電極の各
    電極行または各電極列の一方にそれぞれ沿わせて配線さ
    れ前記薄膜トランジスタに制御信号を供給する複数の制
    御信号供給ラインと、前記マトリックス状に配列する複
    数の画素電極の各電極行または各電極列の他方にそれぞ
    れ沿わせて配線され前記薄膜トランジスタに表示データ
    に応じた信号を供給する複数のデータ信号供給ラインと
    がさらに設けられ、前記第2の基板上に形成された第1
    の配向膜は、前記制御信号供給ラインと前記データ信号
    供給ラインとのうち、一方のラインに沿った方向に対し
    て5°〜10°の角度で交差する方向に配向処理されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】第2の基板上に形成された第1の配向膜
    は、データ信号供給ラインに沿った方向に対して5°〜
    10°の角度で交差する方向に配向処理されていること
    を特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
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