JP2001343004A - 小型アクチュエータ - Google Patents
小型アクチュエータInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】大電流、高電圧に伴う電磁誘導雑音による影響
を受けることがなく、適格な作動を可能にする。 【解決手段】内部に作動媒体が封入された室12と、こ
の室12を2室に仕切り、かつ室12内を移動可能なピ
ストン13と、このピストン13に接続された作動部材
14と、ピストン13にて仕切られた各室12a,12
bに光源15からの光をそれぞれ導く2本の導光手段1
6,17とを備え、これら導光手段16,17のいずれ
かで2室12a,12bのうちの一方に光を導き、この
光で前記作動媒体の状態を変化させてピストン13を介
して作動部材14を移動させる。
を受けることがなく、適格な作動を可能にする。 【解決手段】内部に作動媒体が封入された室12と、こ
の室12を2室に仕切り、かつ室12内を移動可能なピ
ストン13と、このピストン13に接続された作動部材
14と、ピストン13にて仕切られた各室12a,12
bに光源15からの光をそれぞれ導く2本の導光手段1
6,17とを備え、これら導光手段16,17のいずれ
かで2室12a,12bのうちの一方に光を導き、この
光で前記作動媒体の状態を変化させてピストン13を介
して作動部材14を移動させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大電流、高電圧に
伴う電磁誘導雑音の影響を受けないようにした小型アク
チュエータに関する。
伴う電磁誘導雑音の影響を受けないようにした小型アク
チュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工業プラント内に設置された電磁
弁などのアクチュエータにおいては、そのプラント内に
設置された電力機器、動力機器の大電流、高電圧に伴う
電磁誘導雑音によりノイズが発生し、このノイズの影響
を受けることがある。
弁などのアクチュエータにおいては、そのプラント内に
設置された電力機器、動力機器の大電流、高電圧に伴う
電磁誘導雑音によりノイズが発生し、このノイズの影響
を受けることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、上述した
電磁弁などのアクチュエータにおいては、大電流、高電
圧に伴う電磁誘導雑音によってノイズが発生し、このノ
イズの影響により電磁弁において弁が閉じなくなった
り、作動時間が長くなるなどの誤動作を生じ、信頼性が
低いという課題があった。
電磁弁などのアクチュエータにおいては、大電流、高電
圧に伴う電磁誘導雑音によってノイズが発生し、このノ
イズの影響により電磁弁において弁が閉じなくなった
り、作動時間が長くなるなどの誤動作を生じ、信頼性が
低いという課題があった。
【0004】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、大電流、高電圧に伴う電磁誘導雑音による影
響を受けることがなく、適格な作動が可能な小型アクチ
ュエータを提供することを目的とする。
たもので、大電流、高電圧に伴う電磁誘導雑音による影
響を受けることがなく、適格な作動が可能な小型アクチ
ュエータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明では、内部に作動媒体が封入
された室と、この室を2室に仕切るとともに、前記室内
を移動可能なピストンと、このピストンに接続された作
動部材と、前記ピストンにて仕切られた各室に光源から
発せられた光をそれぞれ導く2本の導光手段とを備え、
これら導光手段のいずれかで2室のうちの一方に光を導
き、この光で前記作動媒体の状態を変化させて前記ピス
トンを介して前記作動部材を移動させることを特徴とす
る。
めに、請求項1記載の発明では、内部に作動媒体が封入
された室と、この室を2室に仕切るとともに、前記室内
を移動可能なピストンと、このピストンに接続された作
動部材と、前記ピストンにて仕切られた各室に光源から
発せられた光をそれぞれ導く2本の導光手段とを備え、
これら導光手段のいずれかで2室のうちの一方に光を導
き、この光で前記作動媒体の状態を変化させて前記ピス
トンを介して前記作動部材を移動させることを特徴とす
る。
【0006】請求項2記載の発明では、内部に作動媒体
が封入された室と、この室を2室に仕切るとともに、前
記室内を移動可能なピストンと、このピストンに接続さ
れた作動部材と、前記ピストンにて仕切られた各室に電
源からの電流をそれぞれ導く2本の電線と、これらの電
線にそれぞれ接続されるとともに、前記電源からの電流
にて発熱する発熱部材とを備え、これら発熱部材のいず
れかの発熱で2室のうちの一方の前記作動媒体の状態を
変化させて前記ピストンを介して前記作動部材を移動さ
せることを特徴とする。
が封入された室と、この室を2室に仕切るとともに、前
記室内を移動可能なピストンと、このピストンに接続さ
れた作動部材と、前記ピストンにて仕切られた各室に電
源からの電流をそれぞれ導く2本の電線と、これらの電
線にそれぞれ接続されるとともに、前記電源からの電流
にて発熱する発熱部材とを備え、これら発熱部材のいず
れかの発熱で2室のうちの一方の前記作動媒体の状態を
変化させて前記ピストンを介して前記作動部材を移動さ
せることを特徴とする。
【0007】上記のような構成を有する請求項1または
請求項2に記載の発明では、光または発熱部材の通電加
熱により、小型アクチュエータの2室のうちの一方の作
動媒体の状態を変化させてピストンを介して作動部材を
移動させるようにしている。したがって、請求項1記載
の発明では、光を使用しているため電磁誘導雑音による
ノイズが入ることがない。また、請求項2記載の発明で
は、発熱部材を通電加熱するのみなので、電磁誘導雑音
によるノイズが入っても作動媒体を加熱することに影響
がない。
請求項2に記載の発明では、光または発熱部材の通電加
熱により、小型アクチュエータの2室のうちの一方の作
動媒体の状態を変化させてピストンを介して作動部材を
移動させるようにしている。したがって、請求項1記載
の発明では、光を使用しているため電磁誘導雑音による
ノイズが入ることがない。また、請求項2記載の発明で
は、発熱部材を通電加熱するのみなので、電磁誘導雑音
によるノイズが入っても作動媒体を加熱することに影響
がない。
【0008】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2記載の作動媒体は、ヘリウム、ネオンおよびアルゴ
ンから選択される少なくとも一種の不活性ガスであるこ
とを特徴とする。
は2記載の作動媒体は、ヘリウム、ネオンおよびアルゴ
ンから選択される少なくとも一種の不活性ガスであるこ
とを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明では、請求項1または
2記載の作動媒体は、空気であることを特徴とする。
2記載の作動媒体は、空気であることを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明では、請求項1または
2記載の作動媒体は、窒素であることを特徴とする。
2記載の作動媒体は、窒素であることを特徴とする。
【0011】請求項6記載の発明では、請求項1または
2記載の作動媒体は、水素であることを特徴とする。
2記載の作動媒体は、水素であることを特徴とする。
【0012】上記のような構成を有する請求項3ないし
請求項6記載の発明によれば、作動媒体にこれらのガス
媒体を用いることにより、上記請求項1または請求項2
に記載した発明と同様の作用および効果を得ることがで
きる。
請求項6記載の発明によれば、作動媒体にこれらのガス
媒体を用いることにより、上記請求項1または請求項2
に記載した発明と同様の作用および効果を得ることがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る小型アクチュ
エータの各実施形態を図面に基づいて具体的に説明す
る。
エータの各実施形態を図面に基づいて具体的に説明す
る。
【0014】[第1実施形態]図1は本発明に係る小型
アクチュエータの第1実施形態を弁装置に適用した例を
示す断面図、図2は第1実施形態の小型アクチュエータ
を内部に組み込んだ弁座および弁体を示す拡大断面図で
ある。
アクチュエータの第1実施形態を弁装置に適用した例を
示す断面図、図2は第1実施形態の小型アクチュエータ
を内部に組み込んだ弁座および弁体を示す拡大断面図で
ある。
【0015】図1に示すように、本実施形態の小型アク
チュエータを適用した弁装置1は、弁箱2を有し、この
弁箱2は蓋3により閉止されている。そして、弁箱2内
において、流体の入口側を上流側(高圧側)4とする一
方、その出口側を下流側(低圧側)5としている。
チュエータを適用した弁装置1は、弁箱2を有し、この
弁箱2は蓋3により閉止されている。そして、弁箱2内
において、流体の入口側を上流側(高圧側)4とする一
方、その出口側を下流側(低圧側)5としている。
【0016】また、弁箱2内には弁座6が設けられ、こ
の弁座6の開口部6aは、弁体7の接離により開閉さ
れ、この弁体7には弁棒8の一端が連結され、この弁棒
8の他端にはばね(引張りばね)9が接続されている。
したがって、上流側4と下流側5との圧力差がない場合
は、ばね9の付勢力により弁体7が弁棒8を介して弁座
6の開口部6aから離反するようになっている。
の弁座6の開口部6aは、弁体7の接離により開閉さ
れ、この弁体7には弁棒8の一端が連結され、この弁棒
8の他端にはばね(引張りばね)9が接続されている。
したがって、上流側4と下流側5との圧力差がない場合
は、ばね9の付勢力により弁体7が弁棒8を介して弁座
6の開口部6aから離反するようになっている。
【0017】さらに、弁座6には、図2に示すように上
流側4と下流側5とを連通する2つの小孔10が開口部
6aを介して互いに対向して穿設されている。
流側4と下流側5とを連通する2つの小孔10が開口部
6aを介して互いに対向して穿設されている。
【0018】本実施形態の小型アクチュエータ11は、
図2に示すように弁座6に穿設された2つの小孔10の
近傍に設置されており、弁座6の小孔10の近傍に形成
され内部に作動媒体としての空気が封入された室12
と、この室12を前室12aと後室12bの2つの小室
に仕切るとともに、室12内を移動可能なピストン13
と、このピストン13に接続され小孔10を開閉する作
動部材としての開閉板14と、光源15からの光を仕切
られた前室12aと後室12bにそれぞれ導く導光手段
としての光ファイバ16および光ファイバ17とから構
成されている。
図2に示すように弁座6に穿設された2つの小孔10の
近傍に設置されており、弁座6の小孔10の近傍に形成
され内部に作動媒体としての空気が封入された室12
と、この室12を前室12aと後室12bの2つの小室
に仕切るとともに、室12内を移動可能なピストン13
と、このピストン13に接続され小孔10を開閉する作
動部材としての開閉板14と、光源15からの光を仕切
られた前室12aと後室12bにそれぞれ導く導光手段
としての光ファイバ16および光ファイバ17とから構
成されている。
【0019】したがって、本実施形態の小型アクチュエ
ータ11は、光源15から発せられた光を、光ファイバ
16または光ファイバ17を通して前室12aまたは後
室12bに導き、この光で前室12aまたは後室12b
内の作動媒体としての空気の状態を変化させ、つまり空
気を加熱膨張させてピストン13を介して開閉板14を
移動させることで、小孔10を開閉する。
ータ11は、光源15から発せられた光を、光ファイバ
16または光ファイバ17を通して前室12aまたは後
室12bに導き、この光で前室12aまたは後室12b
内の作動媒体としての空気の状態を変化させ、つまり空
気を加熱膨張させてピストン13を介して開閉板14を
移動させることで、小孔10を開閉する。
【0020】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0021】図1に示すように、弁体7は、上流側(高
圧側)4から下流側(低圧側)5に圧力がかかり閉じた
状態にある。ここで、弁体7を開けるには、図2に示す
上流側4と下流側5とを連通する2つの小孔10を開け
れば、下流側5の圧力が上昇し、上流側4と下流側5と
の圧力差がなくなり、弁棒8に接続されたばね9の付勢
力により、弁棒8が引き上げられて弁体7が弁座6の開
口部6aから離反して開けられる。
圧側)4から下流側(低圧側)5に圧力がかかり閉じた
状態にある。ここで、弁体7を開けるには、図2に示す
上流側4と下流側5とを連通する2つの小孔10を開け
れば、下流側5の圧力が上昇し、上流側4と下流側5と
の圧力差がなくなり、弁棒8に接続されたばね9の付勢
力により、弁棒8が引き上げられて弁体7が弁座6の開
口部6aから離反して開けられる。
【0022】また、小孔10を開けるには、光源15か
らの光を光ファイバ16を通して小型アクチュエータ1
1の前室12aに導き、この前室12aの温度を上昇さ
せて前室12aの空気を加熱膨張させ、ピストン13を
後室12b側に押す。そして、ピストン13が後室12
b側に押されると、ピストン13に接続された開閉板1
4が小孔10から退避するように移動して小孔10を開
放する。なお、弁体7を円滑に開けるためには、本実施
形態のように小型アクチュエータ11を対向配置する必
要がある。
らの光を光ファイバ16を通して小型アクチュエータ1
1の前室12aに導き、この前室12aの温度を上昇さ
せて前室12aの空気を加熱膨張させ、ピストン13を
後室12b側に押す。そして、ピストン13が後室12
b側に押されると、ピストン13に接続された開閉板1
4が小孔10から退避するように移動して小孔10を開
放する。なお、弁体7を円滑に開けるためには、本実施
形態のように小型アクチュエータ11を対向配置する必
要がある。
【0023】一方、弁体7の開いた状態から弁体7を閉
じるには、光源15からの光を光ファイバ17を通して
小型アクチュエータ11の後室12bに導き、この後室
12bの温度を上昇させて後室12bの空気を加熱膨張
させ、ピストン13を前室12a側に押す。そして、ピ
ストン13が前室12a側に押されると、ピストン13
に接続された開閉板14が小孔10の方向に移動して小
孔10を閉じる。
じるには、光源15からの光を光ファイバ17を通して
小型アクチュエータ11の後室12bに導き、この後室
12bの温度を上昇させて後室12bの空気を加熱膨張
させ、ピストン13を前室12a側に押す。そして、ピ
ストン13が前室12a側に押されると、ピストン13
に接続された開閉板14が小孔10の方向に移動して小
孔10を閉じる。
【0024】さらに、小孔10が閉じられると、下流側
5の圧力が上流側4の圧力より低下し、その相対的な圧
力差が弁体7の上面にかかり、この圧力差が弁棒8に接
続されたばね9の付勢力に打ち勝ち、弁体7が閉じられ
る。
5の圧力が上流側4の圧力より低下し、その相対的な圧
力差が弁体7の上面にかかり、この圧力差が弁棒8に接
続されたばね9の付勢力に打ち勝ち、弁体7が閉じられ
る。
【0025】ここで、小型アクチュエータ1の前室12
a、後室12bの寸法を、直径2mm、長さ10mmの
円柱形状とし、光量1Wの光を10ms間照射すれば、
前室12a、後室12bの大気圧、300Kの空気が、
2気圧弱、570K程度となり、弁体7の高速開閉が可
能となる。
a、後室12bの寸法を、直径2mm、長さ10mmの
円柱形状とし、光量1Wの光を10ms間照射すれば、
前室12a、後室12bの大気圧、300Kの空気が、
2気圧弱、570K程度となり、弁体7の高速開閉が可
能となる。
【0026】このように本実施形態では、光により小型
アクチュエータ11の前室12aまたは後室12bの温
度を上昇させ、作動媒体である空気を加熱膨張させピス
トン13を駆動するようにしたものである。これによ
り、光を使用しているため電磁誘導雑音によるノイズが
入ることを防止することができる。
アクチュエータ11の前室12aまたは後室12bの温
度を上昇させ、作動媒体である空気を加熱膨張させピス
トン13を駆動するようにしたものである。これによ
り、光を使用しているため電磁誘導雑音によるノイズが
入ることを防止することができる。
【0027】なお、本実施形態の光源15としては、半
導体レーザ、ガスレーザ、固体レーザなどから選択され
る少なくとも一種のレーザ光源が使用される。
導体レーザ、ガスレーザ、固体レーザなどから選択され
る少なくとも一種のレーザ光源が使用される。
【0028】また、本実施形態では、導光手段として光
ファイバ16および光ファイバ17を用いたが、これに
限らずその他の光学系を組み合わせたものを使用しても
よい。
ファイバ16および光ファイバ17を用いたが、これに
限らずその他の光学系を組み合わせたものを使用しても
よい。
【0029】[第2実施形態]図3は本発明の第2実施
形態の小型アクチュエータを内部に組み込んだ弁座およ
び弁体を示す拡大断面図である。なお、前記第1実施形
態と同一の部分には、同一の符号を付して説明する。
形態の小型アクチュエータを内部に組み込んだ弁座およ
び弁体を示す拡大断面図である。なお、前記第1実施形
態と同一の部分には、同一の符号を付して説明する。
【0030】本実施形態は、前記第1実施形態の光によ
る加熱方式を発熱部材であるニクロム線による加熱方式
に代えたものである。
る加熱方式を発熱部材であるニクロム線による加熱方式
に代えたものである。
【0031】図3に示すように、小型アクチュエータ1
1aは、前記第1実施形態と同様に弁座6に穿設された
2つの小孔10の近傍に設置されている。また、小型ア
クチュエータ11aは、弁座6の小孔10の近傍に形成
され内部に作動媒体としての空気が封入された室12
と、この室12を前室12aと後室12bの2つの小室
に仕切るとともに、室12内を移動可能なピストン13
と、このピストン13に接続され小孔10を開閉する作
動部材としての開閉板14と、電源18からの電流を仕
切られた前室12aと後室12bにそれぞれ導く電線1
9および電線20と、これらの電線19,20にそれぞ
れ接続されるとともに、電源18からの電流にて発熱す
る発熱部材としてのニクロム線21とから構成されてい
る。
1aは、前記第1実施形態と同様に弁座6に穿設された
2つの小孔10の近傍に設置されている。また、小型ア
クチュエータ11aは、弁座6の小孔10の近傍に形成
され内部に作動媒体としての空気が封入された室12
と、この室12を前室12aと後室12bの2つの小室
に仕切るとともに、室12内を移動可能なピストン13
と、このピストン13に接続され小孔10を開閉する作
動部材としての開閉板14と、電源18からの電流を仕
切られた前室12aと後室12bにそれぞれ導く電線1
9および電線20と、これらの電線19,20にそれぞ
れ接続されるとともに、電源18からの電流にて発熱す
る発熱部材としてのニクロム線21とから構成されてい
る。
【0032】したがって、本実施形態の小型アクチュエ
ータ11aは、電源18からの電流を電線19または電
線20を通して前室12aまたは後室12b内のニクロ
ム線21に導いて発熱させ、この熱で前室12aまたは
後室12b内の作動媒体としての空気の状態を変化さ
せ、つまり空気を加熱膨張させてピストン13を介して
開閉板14を移動させることで、小孔10を開閉する。
ータ11aは、電源18からの電流を電線19または電
線20を通して前室12aまたは後室12b内のニクロ
ム線21に導いて発熱させ、この熱で前室12aまたは
後室12b内の作動媒体としての空気の状態を変化さ
せ、つまり空気を加熱膨張させてピストン13を介して
開閉板14を移動させることで、小孔10を開閉する。
【0033】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0034】図1に示すように、弁体7は、上流側(高
圧側)4から下流側(低圧側)5に圧力がかかり閉じた
状態にある。ここで、弁体7を開けるには、図3に示す
上流側4と下流側5とを連通する2つの小孔10を開け
れば、下流側5の圧力が上昇し、上流側4と下流側5と
の圧力差がなくなり、弁棒8に接続されたばね9の付勢
力により、弁棒8が引き上げられて弁体7が弁座6の開
口部6aから離反して開けられる。
圧側)4から下流側(低圧側)5に圧力がかかり閉じた
状態にある。ここで、弁体7を開けるには、図3に示す
上流側4と下流側5とを連通する2つの小孔10を開け
れば、下流側5の圧力が上昇し、上流側4と下流側5と
の圧力差がなくなり、弁棒8に接続されたばね9の付勢
力により、弁棒8が引き上げられて弁体7が弁座6の開
口部6aから離反して開けられる。
【0035】また、小孔10を開けるには、電源18か
らの電流を電線19に流すことにより、小型アクチュエ
ータ1aの前室12aのニクロム線21に電流が流れ、
前室12aの温度を上昇させて前室12aの空気を加熱
膨張させ、ピストン13を後室12b側に押す。そし
て、ピストン13が後室12b側に押されると、ピスト
ン13に接続された開閉板14が小孔10から退避する
ように移動して小孔10を開放する。なお、弁体7を円
滑に開けるためには、本実施形態のように小型アクチュ
エータ11を対向配置する必要がある。
らの電流を電線19に流すことにより、小型アクチュエ
ータ1aの前室12aのニクロム線21に電流が流れ、
前室12aの温度を上昇させて前室12aの空気を加熱
膨張させ、ピストン13を後室12b側に押す。そし
て、ピストン13が後室12b側に押されると、ピスト
ン13に接続された開閉板14が小孔10から退避する
ように移動して小孔10を開放する。なお、弁体7を円
滑に開けるためには、本実施形態のように小型アクチュ
エータ11を対向配置する必要がある。
【0036】一方、弁体7の開いた状態から弁体7を閉
じるには、電源18からの電流を電線16に流すことに
より、小型アクチュエータ1aの後室12bのニクロム
線21に電流が流れ、後室12bの温度を上昇させて後
室12bの空気を加熱膨張させ、ピストン13を前室1
2a側に押す。そして、ピストン13が前室12a側に
押されると、ピストン13に接続された開閉板14が小
孔10の方向に移動して小孔10を閉じる。
じるには、電源18からの電流を電線16に流すことに
より、小型アクチュエータ1aの後室12bのニクロム
線21に電流が流れ、後室12bの温度を上昇させて後
室12bの空気を加熱膨張させ、ピストン13を前室1
2a側に押す。そして、ピストン13が前室12a側に
押されると、ピストン13に接続された開閉板14が小
孔10の方向に移動して小孔10を閉じる。
【0037】さらに、小孔10が閉じられると、下流側
5の圧力が上流側4の圧力より低下し、その相対的な圧
力差が弁体7の上面にかかり、この圧力差が弁棒8に接
続されたばね9の付勢力に打ち勝ち、弁体7が閉じられ
る。
5の圧力が上流側4の圧力より低下し、その相対的な圧
力差が弁体7の上面にかかり、この圧力差が弁棒8に接
続されたばね9の付勢力に打ち勝ち、弁体7が閉じられ
る。
【0038】ここで、小型アクチュエータ1aの前室1
2a、後室12bの寸法を、直径2mm、長さ10mm
の円柱形状とし、エネルギ1Wの電流を10ms間流せ
ば、前室12a、後室12bの大気圧、300Kの空気
が、2気圧弱、570K程度となり、弁体7の高速開閉
が可能となる。
2a、後室12bの寸法を、直径2mm、長さ10mm
の円柱形状とし、エネルギ1Wの電流を10ms間流せ
ば、前室12a、後室12bの大気圧、300Kの空気
が、2気圧弱、570K程度となり、弁体7の高速開閉
が可能となる。
【0039】このように本実施形態では、ニクロム線2
1の通電加熱により小型アクチュエータ11aの前室1
2aまたは後室12bの温度を上昇させ、作動媒体であ
る空気を加熱膨張させピストン13を駆動するようにし
たものである。これにより、ニクロム線21を通電加熱
するのみであるから、電磁誘導雑音によるノイズが入っ
ても作動媒体を加熱することに影響がない。
1の通電加熱により小型アクチュエータ11aの前室1
2aまたは後室12bの温度を上昇させ、作動媒体であ
る空気を加熱膨張させピストン13を駆動するようにし
たものである。これにより、ニクロム線21を通電加熱
するのみであるから、電磁誘導雑音によるノイズが入っ
ても作動媒体を加熱することに影響がない。
【0040】なお、本実施形態では、発熱部材としてニ
クロム線21を用いたが、これ以外にタングステン線な
ども使用することができる。
クロム線21を用いたが、これ以外にタングステン線な
ども使用することができる。
【0041】[変形例]本発明は上記各実施形態に限定
されることなく種々の変更が可能である。例えば、前記
第1、第2実施形態の作動媒体は空気としたが、これ以
外にヘリウム、ネオンおよびアルゴンから選択される少
なくとも一種の不活性ガスに代えたり、また窒素、水素
に代えても同様の効果が得られる。
されることなく種々の変更が可能である。例えば、前記
第1、第2実施形態の作動媒体は空気としたが、これ以
外にヘリウム、ネオンおよびアルゴンから選択される少
なくとも一種の不活性ガスに代えたり、また窒素、水素
に代えても同様の効果が得られる。
【0042】したがって、前記第1、第2実施形態のよ
うに光量1Wの光を10ms間照射するか、またはエネ
ルギ1Wの電流を10ms間流せば、前室12a、後室
12bの大気圧、300Kの不活性ガスのヘリウム、ネ
オン、アルゴンが、2気圧強、680K程度となる。ま
た、窒素、水素の場合は、空気と同じ状態量となる。よ
って、弁装置1を使用する流体に対応して、小型アクチ
ュエータの上記の作動媒体の1つを選択すればよい。
うに光量1Wの光を10ms間照射するか、またはエネ
ルギ1Wの電流を10ms間流せば、前室12a、後室
12bの大気圧、300Kの不活性ガスのヘリウム、ネ
オン、アルゴンが、2気圧強、680K程度となる。ま
た、窒素、水素の場合は、空気と同じ状態量となる。よ
って、弁装置1を使用する流体に対応して、小型アクチ
ュエータの上記の作動媒体の1つを選択すればよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
または発熱部材の通電加熱により、小型アクチュエータ
の2室のうちの一方の作動媒体の状態を変化させてピス
トンを介して作動部材を移動させるようにしたものであ
り、請求項1記載の発明では光を使用しているため電磁
誘導雑音によるノイズが入ることがなく、適格な作動が
可能となる。また、請求項2記載の発明では発熱部材を
通電加熱するのみなので、電磁誘導雑音によるノイズが
入っても作動媒体を加熱することに影響がなく、適格な
作動が可能となる。したがって、本発明によれば、信頼
性の高い小型アクチュエータを提供することができる。
または発熱部材の通電加熱により、小型アクチュエータ
の2室のうちの一方の作動媒体の状態を変化させてピス
トンを介して作動部材を移動させるようにしたものであ
り、請求項1記載の発明では光を使用しているため電磁
誘導雑音によるノイズが入ることがなく、適格な作動が
可能となる。また、請求項2記載の発明では発熱部材を
通電加熱するのみなので、電磁誘導雑音によるノイズが
入っても作動媒体を加熱することに影響がなく、適格な
作動が可能となる。したがって、本発明によれば、信頼
性の高い小型アクチュエータを提供することができる。
【図1】本発明に係る小型アクチュエータの第1実施形
態を弁装置に適用した例を示す断面図。
態を弁装置に適用した例を示す断面図。
【図2】第1実施形態の小型アクチュエータを内部に組
み込んだ弁座および弁体を示す拡大断面図。
み込んだ弁座および弁体を示す拡大断面図。
【図3】本発明の第2実施形態の小型アクチュエータを
内部に組み込んだ弁座および弁体を示す拡大断面図。
内部に組み込んだ弁座および弁体を示す拡大断面図。
1 弁装置 2 弁箱 3 蓋 4 上流側 5 下流側 6 弁座 6a 開口部 7 弁体 8 弁棒 9 ばね 10 小孔 11,11a 小型アクチュエータ 12 室 12a 前室 12b 後室 13 ピストン 14 開閉板(作動部材) 15 光源 16 光ファイバ(導光手段) 17 光ファイバ(導光手段) 18 電源 19 電線 20 電線 21 ニクロム線(発熱部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H056 AA01 BB50 CA03 CB02 CD03 3H081 AA03 BB03 BB05 CC01 CC29 HH05 3H082 AA18 AA30 CC03 CC05 EE20
Claims (6)
- 【請求項1】 内部に作動媒体が封入された室と、この
室を2室に仕切るとともに、前記室内を移動可能なピス
トンと、このピストンに接続された作動部材と、前記ピ
ストンにて仕切られた各室に光源から発せられた光をそ
れぞれ導く2本の導光手段とを備え、これら導光手段の
いずれかで2室のうちの一方に光を導き、この光で前記
作動媒体の状態を変化させて前記ピストンを介して前記
作動部材を移動させることを特徴とする小型アクチュエ
ータ。 - 【請求項2】 内部に作動媒体が封入された室と、この
室を2室に仕切るとともに、前記室内を移動可能なピス
トンと、このピストンに接続された作動部材と、前記ピ
ストンにて仕切られた各室に電源からの電流をそれぞれ
導く2本の電線と、これらの電線にそれぞれ接続される
とともに、前記電源からの電流にて発熱する発熱部材と
を備え、これら発熱部材のいずれかの発熱で2室のうち
の一方の前記作動媒体の状態を変化させて前記ピストン
を介して前記作動部材を移動させることを特徴とする小
型アクチュエータ。 - 【請求項3】 作動媒体は、ヘリウム、ネオンおよびア
ルゴンから選択される少なくとも一種の不活性ガスであ
ることを特徴とする請求項1または2記載の小型アクチ
ュエータ。 - 【請求項4】 作動媒体は、空気であることを特徴とす
る請求項1または2記載の小型アクチュエータ。 - 【請求項5】 作動媒体は、窒素であることを特徴とす
る請求項1または2記載の小型アクチュエータ。 - 【請求項6】 作動媒体は、水素であることを特徴とす
る請求項1または2記載の小型アクチュエータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000163778A JP2001343004A (ja) | 2000-05-31 | 2000-05-31 | 小型アクチュエータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000163778A JP2001343004A (ja) | 2000-05-31 | 2000-05-31 | 小型アクチュエータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001343004A true JP2001343004A (ja) | 2001-12-14 |
Family
ID=18667484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000163778A Pending JP2001343004A (ja) | 2000-05-31 | 2000-05-31 | 小型アクチュエータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001343004A (ja) |
-
2000
- 2000-05-31 JP JP2000163778A patent/JP2001343004A/ja active Pending
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