JP2001340659A - 疑似人格の多様なコミュニケーション動作生成方法 - Google Patents

疑似人格の多様なコミュニケーション動作生成方法

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JP2001340659A
JP2001340659A JP2000167983A JP2000167983A JP2001340659A JP 2001340659 A JP2001340659 A JP 2001340659A JP 2000167983 A JP2000167983 A JP 2000167983A JP 2000167983 A JP2000167983 A JP 2000167983A JP 2001340659 A JP2001340659 A JP 2001340659A
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Tomio Watanabe
富夫 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音声に反応して動作する疑似人格において、
より親近感のある自然なコミュニケーション動作を作り
出す。 【解決手段】 音声に反応して疑似人格を動作させるに
際し、この疑似人格の頭の頷き動作又は振り動作に複数
の動作タイミング、動作速度、動作態様又は他の動作部
位との関連性を設定し、経時的な音声の変化に対する頷
き動作又は振り動作を多様にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声に反応して動
作する疑似人格(ロボット又は画像)において、より親近
感のある自然な動作を作り出す疑似人格の多様なコミュ
ニケーション動作生成方法に関する。
【0002】本発明にいうコミュニケーション動作と
は、対人間の意思疎通を促す又は親密にする動作を意味
し、会話と同時になされるボディーアクションや会話を
受けてのリアクション全般を含む。
【0003】
【従来の技術】従来より、音声に反応して動作する疑似
人格(ロボット又は画像)を利用した玩具が存在してい
る。これらは、音声の強弱によって特定動作のみを繰り
返したり、特定のパターン動作又は複数のパターン動作
を組み合わせて実行していただけで、コミュニケーショ
ン動作としての動作パターンを生成しているわけではな
かった。しかし、動物等のペットを飼うことができない
都会のマンション、アパートで一人暮らしをする若者、
特に女性に好感を得て、現在多くのこうした玩具が販売
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】疑似人格を利用した玩
具は、一人暮らしをする人の精神安定要素として意味が
あり、音声に対する反応、すなわち動作が大事である。
ところが、従来は、単なる特定動作の繰り返しや、特定
のパターン動作又は複数のパターン動作を組み合わせで
あったから、対話者は玩具に対して感情移入しにくい問
題があった。そこで、音声に反応して動作する疑似人格
において、人との関わりが感じられ、より親近感のある
自然な動作を作り出すシステムを開発するため、検討し
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】検討の結果開発したもの
が、音声又は音響に反応して疑似人格を動作させるに際
し、疑似人格の頭の頷き動作又は振り動作に複数の動作
タイミング、動作速度、動作態様又は他の動作部位との
関連性を設定し、経時的な音声又は音響の変化に対する
頷き動作又は振り動作を多様にする疑似人格の多様なコ
ミュニケーション動作生成方法である。人間が相手の動
作を自然に感じるのは、会話のリズムに互いが引き込ま
れる場合である。逆に言えば、会話に引き込むような動
きは、より親近感のある自然な動作、すなわちコミュニ
ケーション動作とみなせる。この会話のリズムに引き込
む現象を「身体的引き込み現象(以下引き込み現象)」と
呼び、多様な頭の動きを主要因として発現しやすい。本
発明は、特に頭の動きが引き込み現象との関連性が強い
ことに着目し、会話のリズムに適合した頭の動きを中心
としたコミュニケーション動作を生成することで、疑似
人格に対する対話者を会話のリズムに引き込み、疑似人
格の動作をより親近感のある自然な動作に見せることに
した。そして、音声だけでなく、様々な音響(音)に反応
して動く疑似人格に、人を引き付けるコミュニケーショ
ン動作をさせ、動くロボットや画像に親近感を抱かせる
ことにした。
【0006】本発明にいう「疑似人格」は、入力又は出
力する音声又は音響に反応して動作する擬人化したロボ
ット又はディスプレイに表示する画像を意味する。本発
明を適用できる具体的な装置は、こうした疑似人格と、
疑似人格を駆動する制御部と、制御部へ音声又は音響を
受け渡す音声入出力部(又は音響入出力部)から構成され
る。疑似人格は、基本的には人間を模した形態が好まし
いが、擬人化した動植物、その他無機物、想像上の生物
や物でもよい。後述するように、本発明は特に音声のON
/OFFに従って対話者との会話のリズムを共有する挙動を
作り出すので、こうした挙動をする限り、疑似人格は無
機物の乗り物、建物、その他想像上の生物や物でも構わ
ない。この疑似人格の動作根拠となる音声又は音響は、
疑似人格が聞き手の場合はマイク等から入力した対話者
の音声、音楽又は各種音であり、疑似人格が話し手の場
合はスピーカー等から出力した音声、音楽又は音であ
る。
【0007】「動作タイミング」は頷き動作又は振り動
作を始める時系列的な開始点で、この動作タイミングが
複数あるとは、前後の動作タイミングが一定間隔ではな
くて、経時的に前記間隔が変化することを意味する。
「動作速度」は特定の頷き動作又は振り動作に要する単
位時間当たりの動作量で、この動作速度が複数あると
は、動作時間又は動作量が変化することを意味する。
「動作態様」とは頷き動作又は振り動作における動作パ
ターンで、この動作態様が複数あるとは、動作パターン
が複数あることを意味する。そして、「他の動作部位と
の関連性」とは頷き動作又は振り動作に呼応して疑似人
格の他の動作部位を動作させることで、この関連性が複
数あるとは、頷き動作又は振り動作に連係して動作する
他の動作部位が複数あったり、連係する動作部位それぞ
れの動作タイミング、動作速度又は動作態様が変化する
ことを意味する。
【0008】具体的には、疑似人格が聞き手ならば頭の
動きが頷き動作(前後方向の頭の傾き)となり、他の動作
部位として目、身体各部(腕、胴又は腰等)を挙げること
ができる。具体的には、(1)頭の頷き動作、目の瞬き動
作又は身体の身振り動作を選択的に組み合わせて動作
し、前記頷き動作は音声のON/OFFから推定する頷き予測
値が頷き閾値を越えた頷き動作タイミングで頷き駆動部
を作動させて実行し、(a)前記頷き予測値又は頷き閾値
を経時的に変化させることで頷き動作に対して複数の頷
き動作タイミングを、(b)前記頷き駆動部の出力又は速
度を経時的に変化させることで頷き動作に対して複数の
頷き動作速度を、(c)同種又は異種の頷き駆動部を複数
設け、この頷き駆動部を選択的に作動させることで複数
の頷き動作態様を、又は(d)前記頷き動作タイミングに
他の動作部位を選択的に実行させることで頷き動作と他
の部位の動作との複数の関連性を設定し、この疑似人格
へ入力する経時的な音声の変化に対する頷き動作を多様
にする疑似人格の多様なコミュニケーション動作生成方
法である。
【0009】ここで、目の瞬き動作は上記頷き動作タイ
ミングを起点として経時的に指数分布させた瞬き動作タ
イミングで瞬き駆動部を作動させて実行し、身体の身振
り動作は音声のON/OFFから推定される頷き予測値が身振
り閾値を越えた身振り動作タイミングで身体各部の駆動
部をそれぞれ個別又は組み合わせて作動させ、実行す
る。この瞬き動作又は身体動作についても、上述同様の
動作タイミング、動作速度、動作態様を変化させるよう
にしてもよい。この瞬き動作又は身体動作の変化は、上
記(1)-(d)における関連性の多様化をもたらす作用を有
する。
【0010】また、疑似人格が話し手ならば前記頭の動
きが主として振り動作(頷き動作を含む頭の動き)とな
り、他の動作部位として口、目、身体各部(腕、胴又は
腰等)を挙げることができる。具体的には、(2)頭の振り
動作、口の開閉動作、目の瞬き動作又は身体の身振り動
作を選択的に組み合わせて動作し、前記振り動作は音声
のON/OFFから推定される振り予測値が振り閾値を越えた
振り動作タイミングで振り駆動部を作動させて実行し、
(a)前記振り予測値又は振り閾値を経時的に変化させる
ことで振り動作に対して複数の振り動作タイミングを、
(b)前記振り駆動部の出力又は速度を経時的に変化させ
ることで振り動作に対して複数の振り動作速度を、(c)
同種又は異種の振り駆動部を複数設け、この振り駆動部
を選択的に作動させることで複数の振り動作態様を、又
は(d)前記振り動作タイミングに他の動作部位を選択的
に実行させることで振り動作と他の部位の動作との複数
の関連性を設定し、この疑似人格から出力する経時的な
音声の変化に対する頷き動作を多様にする疑似人格の多
様なコミュニケーション動作生成方法である。
【0011】ここで、口の開閉動作は音声の変化に比例
して開閉駆動部を作動させて実行し、瞬き動作は音声の
ON/OFFから推定される目の瞬き予測値が瞬き閾値を越え
た瞬き動作タイミングで瞬き駆動部を作動させて実行
し、身体の身振り動作は音声のON/OFFから推定される振
り予測値又は身振り予測値が身振り閾値を超えた身振り
動作タイミングで身体各部の駆動部をそれぞれ個別又は
組み合わせて作動させ、実行する。身体の身振り動作に
ついては、単純に音声の変化に比例して動作させてもよ
い。これら口の開閉動作、瞬き動作又は身体動作につい
ても、上述同様の動作タイミング、動作速度、動作態様
を変化させてもよく、この変化は、上記(2)-(d)におけ
る関連性の多様化をもたらす作用を有する。
【0012】頷き動作又は頭の振り動作を主要因として
引き込み現象を発現させる場合、頷き動作タイミング又
は振り動作タイミングの決定手法が重要となる。本発明
では、頷き動作又は振り動作を音声(又は音響)の線形又
は非線形結合で予測するモデル、例えばMAモデル(Movin
g-Average Model)やニューラルネットワークモデル(Neu
ral Network Model)から頷き予測値又は振り予測値を算
出し、予め定めた頷き閾値又は振り閾値と比較するアル
ゴリズムにより決定する。より具体的には、音声(又は
音響)を経時的な電気信号のON/OFFとして捉え、この経
時的な電気信号のON/OFFから得た予測値を閾値と比較
し、各動作タイミングを導き出す。単なる電気信号のON
/OFFを基礎とするため、計算量が少なく、リアルタイム
な挙動の決定に比較的安価で低処理能力のパソコンを用
いても即応性を失わない。このように、本発明は音声
(又は音響)をON/OFFのある電気信号とみなし、リアルタ
イムに決定した疑似人格の頷き動作又は頭の振り動作を
主要因として引き込み現象を発現させる点に特徴があ
る。更に、前記ON/OFFという情報に加えて、経時的な電
気信号の変化を示す韻律や抑揚をも併せて考慮してもよ
い。また、目の瞬き動作や身体の身振り動作にも同様の
アルゴリズムを用いることができる。
【0013】音声(又は音響)は、疑似人格を駆動する制
御部又は制御部前段の音声入出力部へ直接入力すること
を基本とする。このほか、記録媒体からの再生した音声
を音声入出力部へ入力したり、通信回線を介して送信又
は受信する音声(又は音響)を音声入出力部(又は音響入
出力部)へ入力する場合を例示できる。記録媒体を用い
たり、通信回線を通じて送信又は受信される情報が音声
ではなく、各種データによったものであれば、入力部の
前段にデータ入力部及びデータ変換部を付設する。デー
タ入力部は外部から音声以外のデータの入力を担い、デ
ータ変換部は音声以外のデータを音声(又は音響)へと変
換し、音声入出力部(又は音響入出力部)へ音声(又は音
響)を受け渡す。データ入力部で取り込むデータの記録
媒体には、既存の各種記録媒体(CD-ROM,CD-R,CD-RW,DVD
-ROM,MO,FD,HD,磁気テープ等)があり、広義にはビデオ
や音楽CDも含まれる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図を参照しながら説明する。図1はマイク1から拾
う対話者の音声に反応して頭2、目3、口4、腕5、胸
6又は腰7を動かすようにした熊のぬいぐるみ(疑似人
格)8を表す構成図、図2〜図5は頷き動作に多様性を
付加するための代表的な聞き手制御フローの一例を表し
たものであり、図2は(a)頷き予測値を経時的に変化さ
せることで頷き動作に対して複数の頷き動作タイミング
を設定する場合、図3は(b)頷き駆動部の出力又は速度
を経時的に変化させることで頷き動作に対して複数の頷
き動作速度を設定する場合、図4は(c)複数設けた頷き
駆動部を選択的に作動させることで複数の頷き動作態様
を設定する場合、そして図5は(d)頷き動作タイミング
に他の動作部位を選択的に実行させることで頷き動作と
他の部位の動作との複数の関連性を設定する場合をそれ
ぞれ表している。
【0015】本例に示す熊のぬいぐるみ8は、図1に見
られるように、マイク1から拾った音声から各動作タイ
ミングを決定して身体各部を動作させる玩具と同様のハ
ード構成からなり、聞き手又は話し手として振る舞うこ
とができる共用タイプである。聞き手として見た場合、
音声がマイク1から拾われると、音声入出力部9を通じ
て制御部10へ送られ、後述する各種制御フローに従っ
て、身体各部の動作の有無、動作量、動作速度又は動作
パターンを選択し、実行する。音声入出力部9に対して
音声記録又は再生部11を接続し、適宜音声を外部記録媒
体12に記録することもできる。また、話し手として見た
場合、前記とは逆に外部記録媒体12から再生した音声を
音声記録又は再生部11から音声入出力部9へ入力し、ス
ピーカー13から音声を流しながら熊のぬいぐるみ8が動
くことになる。これにより、例えば、音楽CDを再生して
熊のぬいぐるみ8を動かす、等の使用形態も考えられる
(図2以下参照)。画像表示部を用いた場合、熊のぬいぐ
るみに相当する画像をディスプレイ等に表示することに
なる。
【0016】本発明は、頷き動作を中心とする疑似人格
の動きによって会話のリズムに対話者を引き込む、すな
わち引き込み現象を発現させることによって、より親近
感のある自然な動作(コミュニケーション動作)を作り出
す。特に、疑似人格が聞き手の場合、頷き動作は音声の
ON/OFFから推定する頷き予測値が頷き閾値を越えた頷き
動作タイミングで頷き駆動部を作動させて実行する制御
方法が、最も引き込み現象を発現させやすい。そこで、
この頷き動作の制御方法に対して、頷き動作を多様化す
る付加手段が考えられる。本例では、聞き手として、頷
き推定に基づく頷き動作タイミングの決定、頷き推定か
ら得られる頷き予測値N0と身振り閾値Gaと比較による
身振り動作タイミングの決定を図る構成で、目の瞬き動
作は最初の頷き動作タイミングを起点として経時的な指
数分布によって決定している。
【0017】第1は、(a)頷き予測値を経時的に変化さ
せることで頷き動作に対して複数の頷き動作タイミング
を設定する例で、これは図2に見られるような制御フロ
ーを例示できる。図2の例では、頷き予測値N0を経時
的に変化させ、頷き予測値N1に修正しているが、比較
する頷き閾値Naを経時的に変化させるようにしてもよ
い。各値の修正には、従来より知られる各種手法(乱数
を用いる等)を利用できる。本例では、身振り動作タイ
ミングの決定に頷き予測値を利用しているから、頷き予
測値の修正を身振り閾値との比較の前後いずれで実施す
るかによっても、身振り動作を変化させることができ
る。また、頷き予測値N0ではなく、頷き予測値を導き
出す推定モデル(MAモデル、Moving-Averageモデル)のパ
ラメータを経時的に変化させてもよい。この制御(図2)
では、基本的には頷き動作タイミングが変化するのに頷
き動作自体の変化はない。頷き動作タイミングの遅速に
は、対話者によって受取方が異なるが、例えば遅い場合
には疑問を呈している感じを、早い場合には会話を中断
する感じを与えることができる。このため、頷き動作タ
イミングの変化は、音声解析の結果得られる文脈との関
連付けをすると、より好ましい頷き動作を作り出すこと
ができる。
【0018】第2は、(b)頷き駆動部の出力又は速度を
経時的に変化させることで頷き動作に対して複数の頷き
動作速度を設定する例で、これは図3に見られるような
制御フローを例示できる。上記例(図2)が本発明の本質
にかかわる頷き動作タイミングの決定に関与していたの
に対して、本例の制御では、純然たるハード的な制御量
を経時的に変化させるものである。この制御(図3)で
は、頷き動作タイミングは頷き推定による不定期間隔を
有する以外に経時的な変化はないが、各頷き動作タイミ
ングに見られる頷き動作自体に多様性を発揮でき、全体
の動きとしてみれば変化に富んだ頷き動作を見せること
ができる。頷き駆動部の出力又は速度の修正は、コンピ
ュータ制御によりまったくランダムにすることもできる
が、機械的なスイッチの切り替えによる特定パターンの
選択又は繰り返しであってもよい。頷き駆動部の出力又
は速度の変化は、対話者の会話速度に対応付けると、よ
り引き込み現象を発現しやすくなる。
【0019】第3は、(c)複数設けた頷き駆動部を選択
的に作動させることで複数の頷き動作態様を設定する例
で、これは図4に見られるような制御フローを例示でき
る。複数設ける頷き駆動部は、同種又は異種のものであ
ってもよい。駆動部は、駆動源と動力伝達機構とからな
り、駆動源には各種シリンダやモータを、動力伝達機構
にはリンク機構、ロータリー機構をそれぞれ例示でき
る。駆動部を複数設けるとは、駆動源を複数設ける場
合、動力伝達機構を複数設ける場合、又は駆動源及び動
力伝達機構をそれぞれ複数設ける場合がある。駆動源の
動力で直接動かす場合には駆動源を複数設けることにな
る。この駆動部の複数化は、駆動源からの出力又は速度
を変化させる意味も有する(上記(b))が、頷き動作の動
作態様自体が各駆動部によって違う点が相違する。駆動
部が同種の場合、出力や速度を変えておくことはもちろ
んであるが、仮に出力や速度を同じにしていても、動作
タイミングの位相を変えておく(時間差を設ける)こと
で、結果として頷き動作の多様化を実現できる。また、
複数の頷き駆動部を単純に切り替えるばかりではなく、
両者を同時に駆動することでも、頷き動作の多様化を図
ることができる。この場合も、コンピュータ制御により
まったくランダムに駆動部の選択又は同時駆動を図るこ
ともできるが、機械的なスイッチの切り替えによっても
よい。頷き駆動部の選択は、音声解析の結果得られる文
脈の意味との関連付けをすると、より好ましい頷き動作
を作り出すことができる。
【0020】第4は、(d)頷き動作タイミングに他の動
作部位を選択的に実行させることで頷き動作と他の部位
の動作との複数の関連性を設定する例で、これは図5に
見られるような制御フローを例示できる。この例は、頷
き動作自体を変えるのではなく、頷き動作に対する他の
部位の動作と関連性を変化させることで、頷き動作に多
様性を付加するものである。本例では、関連性選択にお
いて、頷き駆動部の作動の有無も含めて、他の部位の駆
動部との関連性を選択し、組み合わせて実行するように
している。他の部位の動作に対して、頷き動作を必ず実
行するようにしてもよい(図5中破線矢印参照)。本発明
において、頷き動作は大変重要であるが、現実の人の動
きは頭だけ単独に動くことはないし、何よりも引き込み
現象は頷き動作と他の部位の動作との連係があってこそ
よりよく発揮される。このため、本例の制御では効果の
程度が分かりにくいが、他の制御(上記(a),(b)又は(c))
と併用することにより、他の制御の効果を増大させる作
用を有する。
【0021】上記各例では、頷き動作を多様化させる制
御フローを個別に例示したが、もちろん各制御を選択的
に併用、又は全部用いるようにしても構わない。本発明
の特徴として、推定モデルを利用した頷き予測値と頷き
閾値との比較は、計算量が非常に少なく、安価なコンピ
ュータを用いても即応性を失わずに各駆動部を作動させ
ることができる。このため、仮に全制御フローを同時に
採用しても、全体の動きがぎくしゃくしたりすることは
なく、むしろより複雑な頷き動作及び全体の動作とする
ことができ、より親近感のある自然な動作を作り出すこ
とができるようになる。
【0022】図6〜図9は振り動作に多様性を付加する
ための代表的な話し手制御フローの一例における(a)振
り予測値を経時的に変化させる場合(図6)、(b)振り駆
動部の出力又は速度を経時的に変化させる場合(図7)、
(c)複数設けた振り駆動部を選択的に作動させる場合(図
8)、そして(d)振り動作タイミングに他の動作部位を選
択的に実行させる場合(図9)をそれぞれ表している。各
制御フローでは、表示を簡略化するために腕、胸及び腰
からなる身振り動作を一体で表している。例示した熊の
ぬいぐるみ(図1参照)を話し手とする場合、振り推定と
並列に瞬き推定を用い、加えて口の開閉動作を加えてい
る以外、聞き手の制御フローの例に準じるので、説明は
省略する。いずれの場合も、話し手としての頭の振り動
作が多様化するため、より親近感のある自然な動作を演
出することができる。
【0023】熊のぬいぐるみを話し手として用いる場
合、応用として、音楽CDを再生して得られる信号に基づ
いて疑似人格を動かすことが考えられうる。これは、音
楽(音響)に合わせて熊のぬいぐるみが踊るような雰囲気
を作り出すもので、視覚的な愉しみを演出する。従来か
ら、音楽CDに合わせて体を動かす人形や玩具は多くある
が、本発明を応用すれば、より親近感のある自然な動作
で熊のぬいぐるみ(疑似人格)を動かすことができる。ま
た、RPG(ロールプレイングゲーム)等のゲームにおい
て、ゲームのキャラクタの動きに本発明を適用し、本人
を代表する操作キャラクターやNPC(ノンプレイヤーキャ
ラクター)を疑似人格とすれば、より臨場感のあるゲー
ムを楽しむことができるようになる。このように、本発
明は応用分野が多岐にわたる。
【0024】
【発明の効果】本発明によって、疑似人格の動作を、よ
り親近感のある自然な動作とすることができる。しか
も、これは音声を言語解析したり、音響に意味付けして
得られるものではなく、音声又は音響をON/OFFの電気信
号として得られる各動作タイミングにおける各駆動部の
動作によるもので、比較的性能の低い安価なコンピュー
タでもリアルタイムの処理を実現できる。これにより、
外観的には複雑な動作に見えても、高速に処理、実行で
きる。こうして、安価な玩具であっても本発明の適用が
容易であり、従来から販売されている多くの同種の玩具
(音声に反応して動く玩具)に本発明を適用でき、様々な
分野での疑似人格の動作をコミュニケーション動作へと
改善する。
【図面の簡単な説明】
【図1】音声に反応して動く熊のぬいぐるみを表す構成
図である。
【図2】頷き予測値を経時的に変化させる聞き手制御フ
ロー((a))である。
【図3】頷き駆動部の出力又は速度を経時的に変化させ
る聞き手制御フロー((b))である。
【図4】複数設けた頷き駆動部を選択的に作動させる聞
き手制御フロー((c))である。
【図5】頷き動作タイミングに他の動作部位を選択的に
実行させる聞き手制御フロー((d))である。
【図6】振り予測値を経時的に変化させる話し手制御フ
ロー((a))である。
【図7】振り駆動部の出力又は速度を経時的に変化させ
る話し手制御フロー((b))である。
【図8】複数設けた振り駆動部を選択的に作動させる話
し手制御フロー((c))である。
【図9】振り動作タイミングに他の動作部位を選択的に
実行させる話し手制御フロー((d))である。
【符号の説明】
1 マイク 2 頭 3 目 4 口 5 腕 6 胸 7 腰 8 熊のぬいぐるみ(疑似人格) 9 音声入出力部 10 制御部 11 音声記録又は再生部 12 外部記録媒体 13 スピーカー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声又は音響に反応して疑似人格を動作
    させるに際し、該疑似人格の頭の頷き動作又は振り動作
    に対して複数の動作タイミング、複数の動作速度、複数
    の動作態様又は他の動作部位との複数の関連性を設定
    し、経時的な音声又は音響の変化に対する頷き動作又は
    振り動作を多様にする疑似人格の多様なコミュニケーシ
    ョン動作生成方法。
  2. 【請求項2】 疑似人格が聞き手で、頭の頷き動作、目
    の瞬き動作又は身体の身振り動作を選択的に組み合わせ
    て動作し、前記頷き動作は音声のON/OFFから推定する頷
    き予測値が頷き閾値を越えた頷き動作タイミングで頷き
    駆動部を作動させて実行し、前記頷き予測値又は頷き閾
    値を経時的に変化させることで頷き動作に対して複数の
    頷き動作タイミングを、前記頷き駆動部の出力又は速度
    を経時的に変化させることで頷き動作に対して複数の頷
    き動作速度を、同種又は異種の頷き駆動部を複数設け、
    該頷き駆動部を選択的に作動させることで複数の頷き動
    作態様を、又は前記頷き動作タイミングに他の動作部位
    を選択的に実行させることで頷き動作と他の部位の動作
    との複数の関連性を択一的又は選択的に設定し、該疑似
    人格へ入力する経時的な音声の変化に対する頷き動作を
    多様にする請求項1記載の疑似人格の多様なコミュニケ
    ーション動作生成方法。
  3. 【請求項3】 疑似人格が話し手で、頭の振り動作、口
    の開閉動作、目の瞬き動作又は身体の身振り動作を選択
    的に組み合わせて動作し、前記振り動作は音声のON/OFF
    から推定される振り予測値が振り閾値を越えた振り動作
    タイミングで振り駆動部を作動させて実行し、前記振り
    予測値又は振り閾値を経時的に変化させることで振り動
    作に対して複数の振り動作タイミングを、前記振り駆動
    部の出力又は速度を経時的に変化させることで振り動作
    に対して複数の振り動作速度を、同種又は異種の振り駆
    動部を複数設け、該振り駆動部を選択的に作動させるこ
    とで複数の振り動作態様を、又は前記振り動作タイミン
    グに他の動作部位を選択的に実行させることで振り動作
    と他の部位の動作との複数の関連性を択一的又は選択的
    に設定し、該疑似人格から出力する経時的な音声の変化
    に対する頷き動作を多様にする請求項1記載の疑似人格
    の多様なコミュニケーション動作生成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08297498A (ja) * 1995-03-01 1996-11-12 Seiko Epson Corp 音声認識対話装置

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