JP2001340098A - L−アスパラギン酸の製造方法 - Google Patents

L−アスパラギン酸の製造方法

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JP2001340098A
JP2001340098A JP2001081484A JP2001081484A JP2001340098A JP 2001340098 A JP2001340098 A JP 2001340098A JP 2001081484 A JP2001081484 A JP 2001081484A JP 2001081484 A JP2001081484 A JP 2001081484A JP 2001340098 A JP2001340098 A JP 2001340098A
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acid
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Koji Matsumoto
幸治 松本
Izuho Okada
出穂 岡田
Fumioki Shimoyama
文興 下山
Akira Kawakami
彰 川上
Shinzo Yasuda
信三 安田
Masaharu Mukoyama
正治 向山
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 フマル酸2アンモニウム溶液にアスパル
ターゼを作用させてL−アスパラギン酸アンモニウム溶
液を得、フマル酸を添加した後に該溶液からL−アスパ
ラギン酸を結晶化してなるL−アスパラギン酸の製造方
法において、前記L−アスパラギン酸アンモニウム溶液
に含まれるフマル酸とL−アスパラギン酸の合計に対し
て0.4〜0.8倍モルのフマル酸を添加し、得られる
混合液を減圧濃縮してフマル酸とL−アスパラギン酸の
濃度を合計20〜40重量%以上とし、これにより該溶
液からL−アスパラギン酸を析出させることを特徴とす
るL−アスパラギン酸の製造方法。 【効果】 本発明により、純度の高い結晶性のL−アス
パラギン酸を、煩雑な工程を要せず、優れた作業効率で
製造することができる。さらに、本発明によれば、L−
アスパラギン酸の結晶を得た後の液体を、濃縮すること
なく、原料液としてリサイクルすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアスパルターゼを用
いてフマル酸から結晶性のL−アスパラギン酸を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】D,L−アスパラギン酸2ナトリウム溶液
にフマル酸を添加してD,L−アスパラギン酸を析出回収
する方法が特開昭48−56618号公報に開示されて
いる。この方法では、フマル酸2ナトリウムと大過剰の
アンモニアを化学的に反応させてD,L−アスパラギン酸
を生成させ、過剰のアンモニアを追い出した後、フマル
酸を添加することによってD,L−アスパラギン酸を析出
させて分離している。
【0003】この場合、フマル酸を添加する前の溶液に
はD,L−アスパラギン酸2ナトリウムが溶解しており、
これにフマル酸を添加し、D,L−アスパラギン酸を分離
した濾液にはフマル酸2ナトリウムが含有されている。
この濾液にフマル酸に対して大過剰のアンモニアを追加
して同じ反応を繰返すことが開示されている。
【0004】通常、L−アスパラギン酸をフマル酸2ア
ンモニウムから酵素を用いて製造する場合、原料である
フマル酸に対して1倍モル以上のアンモニアが必要であ
り、反応の平衡をL−アスパラギン酸側に片寄らせるた
めに通常2〜2.3倍モルのアンモニアが用いられてい
る。またこの反応を触媒する酵素であるアスパルターゼ
の至適pHは8.3付近であり、このpHよりあまりに高
いpH範囲では酵素活性の低下、酵素タンパク質の変性
等の問題が生じてくる。特開昭48−56618号公報
の方法ではフマル酸2ナトリウム溶液に大過剰のアンモ
ニアを追加して繰返しの反応に用いているが、アンモニ
アをアスパルターゼの酵素反応に用いる場合にはアンモ
ニアを大過剰に用いることはできない。
【0005】フマル酸2ナトリウム(濃度:1.72mo
l/l)のpHは8.4であるが、これに1倍モルのアンモ
ニアを追加した溶液は、30℃でpH12.1であり、
アスパルターゼが変性してしまう。したがってアスパル
ターゼによる酵素反応にはアンモニアを使用することが
できない。
【0006】また、日本国特許第2524306号明細
書においては、L−アスパラギン酸モノアンモニウム溶
液にフマル酸を添加してL−アスパラギン酸を析出回収
する方法が開示されている。そしてこの方法には、フマ
ル酸2アンモニウム溶液をアスパルターゼの作用によっ
てL−アスパラギン酸モノアンモニウム溶液とした後
に、フマル酸を添加して、L−アスパラギン酸を析出さ
せ、分離し、結晶を分離した後の濾液にアンモニアを追
加して次の反応に再使用することが示されている。
【0007】この方法ではL−アスパラギン酸モノアン
モニウム溶液にフマル酸を添加することによって、L−
アスパラギン酸とフマル酸の塩交換反応を、フマル酸若
しくはL−アスパラギン酸のどちらか一方又は両方の結
晶が常に存在する不均一条件下で行っている。この方法
では、フマル酸の溶解とL−アスパラギン酸の結晶析出
が同時に起こるため、L−アスパラギン酸が結晶として
析出する際に、未溶解のフマル酸結晶を核として結晶成
長し、これによって得られるL−アスパラギン酸にフマ
ル酸が混入して純度が低下するという問題があった。し
かも、結晶核としてフマル酸が混入するため、結晶を再
度懸濁するなどの洗浄操作を行っても、混入したフマル
酸を効果的に除くことができない。また、この方法で析
出させた結晶は、数μmの大きさの微小であるため、取
り扱いが困難である。
【0008】以上のように、L−アスパラギン酸のアン
モニウム塩にフマル酸を添加してL−アスパラギン酸を
晶析させる方法においては、高純度のL−アスパラギン
酸結晶を大量に析出させる効果的な方法は見出されてい
なかった。さらに、L−アスパラギン酸を晶析させた後
の母液を原料液としてリサイクルするためには、該母液
を一旦濃縮する必要があり、この濃縮操作は多大の労力
と時間を要するものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような問題点を解決し、アスパルターゼを用いる、よ
り純度の高い結晶性のL−アスパラギン酸を大量に製造
する方法を提供することである。本発明のさらなる目的
は、L−アスパラギン酸を晶析させた後の母液を原料液
としてリサイクルする上で都合のよい上記方法を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決すべく鋭意検討を行った結果、L−アスパラギ
ン酸アンモニウム溶液にフマル酸を添加し、添加後の混
合液を減圧濃縮して水を留出させることによって有機物
組成(L−アスパラギン酸+フマル酸)を20重量%以上
とし、この操作によりL−アスパラギン酸を析出させる
と、高純度のL−アスパラギン酸結晶が大量に得られる
ことを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】すなわち、本発明は以下の発明を包含す
る。 (1)L−アスパラギン酸アンモニウム溶液にフマル酸
を添加して、結晶化L−アスパラギン酸を製造する方法
において、前記L−アスパラギン酸アンモニウム溶液に
フマル酸を添加して得られる混合液を、減圧濃縮により
溶媒を留去して前記混合液中のフマル酸とL−アスパラ
ギン酸との合計濃度が20〜40重量%の範囲になるよ
うに調整した後、前記混合液からL−アスパラギン酸を
析出させることを特徴とするL−アスパラギン酸の製造
方法。 (2)L−アスパラギン酸を析出させた懸濁液から20
℃〜100℃の温度範囲でL−アスパラギン酸を分離す
る請求項1記載の製造方法。
【0012】(3)前記L−アスパラギン酸アンモニウ
ム溶液を70〜130℃に加温後、該溶液にフマル酸を
添加し、せん断力をかけることによって一旦均質溶液と
した後、減圧濃縮する(1)又は(2)記載の製造方
法。 (4)析出させたL−アスパラギン酸を分離した後の母
液に、新たにフマル酸を添加してL−アスパラギン酸製
造用原料液として再使用することを特徴とする(1)〜
(3)のいずれかに記載の製造方法。 (5)L−アスパラギン酸アンモニウム溶液へのフマル
酸の添加および溶媒の留去を連続的に行う(1)〜
(4)のいずれかに記載の製造方法。
【0013】本発明に用いるアスパルターゼとしてはア
スパルターゼ遺伝子を含む形質転換体、又はその処理物
を固定化したものを用いることができる。また、アスパ
ルターゼとして、250U/ml以上の活性を有する固
定化アスパルターゼを含む反応器にフマル酸換算で5〜
25%のフマル酸、及びL−アスパラギン酸を含有す
る、フマル酸2アンモニウム、L−アスパラギン酸アン
モニウム混合溶液を通液する上記方法で通液速度はLHSV
=2〜25とすることが好ましい。
【0014】なお、1Uは1μmolL−アスパラギン酸生
成/min/ml固定化酵素を、LHSV(空塔速度)は通
液容量(ml)/触媒充填容量(ml)1時間あたり、
をそれぞれ意味する。また、固定化アスパルターゼとし
ては固定化の担体としてイオン交換樹脂を用い、吸着あ
るいはポリマーでの被覆によって菌体あるいは菌体処理
物を前記担体に固定化したものを用いることができる。
また、固定化アスパルターゼとしては固定化の担体とし
て球状のスチレンジビニルベンゼン共重合体イオン交換
樹脂を用い、次の一般式(I)
【0015】
【化1】 (式中、Yは直接結合であるか、又は次式
【0016】
【化2】 により表される2価基であり、R1及びR2は相互に独立
に水素原子又は有機残基であり、
【化3】 は陰イオンを表し、そしてnは100〜5000の数である)
【0017】により表されるポリマーと菌体あるいは菌
体処理物を混合し球状スチレンジビニルベンゼン共重合
体イオン交換樹脂表面に被覆したものを前記担体に固定
化したものを用いることができる。
【0018】前記式(I)において、R1又はR2で表さ
れる有機残基としては、例えば、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数10個以下
のアルキル基が挙げられ、特にメチル基が好ましい。さ
らに、ハロゲンやヒドロキシル基等の置換基を有する有
機残基を使用することができ、例えば、4−クロロ−
2,2−ジメチルペンチル基、3−エチル−2,5−ジ
クロロヘプチル基、2−ヒドロキシ−3,5−ジメチル
ノニル基など、好ましくは3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピル基を用いることができる。また、陰イオンとし
ては、例えば、F-、Cl-、Br-、I-等のハロゲンイ
オンが挙げられる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いるアスパルターゼ活性を有する酵素含有物
は、例えば、高アスパルターゼ活性を有することが知ら
れている大腸菌やブレビバクテリウム属、シュードモナ
ス属の微生物などの菌体、あるいはこれらの菌体を超音
波、摩砕、凍結融解、酵素処理、界面活性剤処理などを
施して破砕した菌体破砕物、さらに硫酸アンモニウム塩
析、アセトン沈殿など、常法により得られる部分精製し
たもの、あるいはクロマトカラム等、常法で得られる精
製したものなどであり、そのいずれでも使用できる。生
産性を高める目的から、アスパルターゼ活性を有する菌
体としては、特にアスパルターゼ遺伝子を組み込んだプ
ラスミドによって形質転換され、アスパルターゼを著量
生成するようになった大腸菌を用いるのが好ましい。本
発明に使用できるアスパルターゼ遺伝子は、大腸菌(Es
cherichia coli)やシュードモナス・フルオレッセンス
(Pseudomonas fluorescens)、エンテロバクター(Enter
obacter)属、シトロバクター(Citrobacter) 属に属する
微生物などで大腸菌(Escherichia coli)と自然界で遺
伝子の交雑が認められている微生物であってアスパルタ
ーゼ活性を有している微生物由来のものであれば好適に
使用できる。 そして、この遺伝子は、例えば、大腸菌Es
cherichia coli K-12(IFO3301)ゲノムDNA、Pseudomo
nas fluorescens(IFO3081)ゲノムDNAから、公知のア
スパルターゼ遺伝子配列をもとにして作成したプライマ
ーを用いて、PCR法によって増幅することにより取得
することができる。
【0020】アスパルターゼ遺伝子を組み込むプラスミ
ドは大腸菌Escherichia coliに属する微生物菌体内で複
製されるプラスミドであれば特に限定されないが、pUC1
8、pUC19、pKK223-3などを用いることができる。またア
スパルターゼ遺伝子を組み込んだプラスミドを導入する
宿主微生物としては大腸菌Escherichia coli K-12株が
好適に用いられる。これらのアスパルターゼ活性含有微
生物菌体、あるいはその処理物、又は酵素を担体に固定
化して用いることもできる。
【0021】固定化の担体としては、セルロース、アル
ギン酸、カラギーナン、マンナンゲルなどの天然系高分
子、あるいは、イオン交換樹脂やポリビニルアルコー
ル、ポリアクリルアミドなどの適当な合成高分子を常法
により用いることができる。これらの中でも、特に、球
状のスチレンジビニルベンゼン共重合体イオン交換樹脂
担体に、前記一般式(I)により表されるポリマーと菌
体あるいはその処理物とを混合したものを被覆すること
によって固定化したものが好ましい。この方法で固定化
して作成した固定化アスパルターゼは圧力損失が少な
く、拡散層も薄いので拡散抵抗が小さく、高LHSVで
の反応に使用することができる。
【0022】本発明に用いられる基質はフマル酸2アン
モニウム溶液、すなわちフマル酸アンモニア中和塩水溶
液である。中和に用いるアンモニアの使用量は特に限定
されないが、基質液中のフマル酸に対して、好ましくは
1.5〜2.2倍モル、より好ましくは1.8〜2.1
倍モルの範囲である。基質液のpHは特に限定されない
が、25℃の温度条件下で、好ましくは6〜11、より
好ましくは7〜10、最も好ましくは7.5〜9.5の
範囲にする。
【0023】反応の際のフマル酸濃度は通常5〜25重
量%の範囲が好ましいが、生産性と得られるL-アスパラ
ギン酸の純度、フマル酸塩の溶解度を考慮すると特に1
2〜25重量%の範囲で反応させるのが効果的である。
また基質媒体にはさらに、塩化マンガン、硫酸マンガン
などのマンガン塩、又は塩化マグネシウム、硫酸マグネ
シウムなどのマグネシウム塩、コバルト塩などの2価金
属塩を添加することが望ましく、好ましくは0.1〜5
0mM、より好ましくは1〜10mMの濃度で添加するこ
とが望ましい。
【0024】本発明における反応槽の態様は特に限定さ
れないが、たとえばバッチ型反応装置、カラム型反応装
置など、従来から知られている反応槽で行うことができ
る。反応槽は一つであっても、複数であっても差し支え
ない。工業的な大量生産には、特にカラム型反応装置が
好ましく、先のスチレンジビニルベンゼン共重合体イオ
ン交換樹脂担体に、一般式(I)により表されるポリマ
ーと、アスパルターゼ遺伝子を組み込んだプラスミドに
よって形質転換され、アスパルターゼを著量生成するよ
うになった大腸菌菌体を混合したものを被覆して作成し
た固定化アスパルターゼを用いると、通液速度LHSV=2
〜25の範囲で反応を行うことができる。通常の大腸菌
を固定化して用いる場合には活性があまり高くないの
で、反応時間を長くしたり、通液速度を遅くしたりする
必要があるが、上記のアスパルターゼ遺伝子組み換え体
固定化アスパルターゼは非常に活性が高いので、上記の
通液速度でも十分に転化率をあげることができる。反応
の際の温度は、低温では反応速度が低下するため、通常
10℃を下限とし、高温下ではアスパルターゼの失活を
招くため50℃を上限とするのが好ましく、より好まし
くは15〜40℃の範囲とする。
【0025】上記のような条件で、フマル酸アンモニウ
ム溶液を、アスパルターゼによる酵素反応に供し、L−
アスパラギン酸アンモニウム溶液に転化する。反応は、
転化率が高ければよいが、平衡に達していなくても、転
化率90%程度であれば、後のL−アスパラギン酸の結
晶析出には支障はない。
【0026】次いで、このようにして得られた反応液に
フマル酸を添加する。添加するフマル酸の量は、反応液
中に存在するフマル酸とL−アスパラギン酸の合計に対
して、下限は0.4倍モル以上、好ましくは0.45倍
モル以上であり、上限は0.8倍モル以下、好ましくは
0.6倍モル以下である。この量が0.4倍モル未満で
あると、結晶として分離できるL−アスパラギン酸量が
少なくなる。また、0.8倍モルより多いと、フマル酸
を添加した後、均質な状態に溶解せず、得られるL−ア
スパラギン酸にフマル酸及びその塩が混入してくること
により純度が低下する。
【0027】上記反応液は、フマル酸を添加する前に加
温しておくことが好ましい。加温する温度は、好ましく
は70℃以上である。加熱温度の上限は特にないが、好
ましくは、反応液の変質などの問題がない130℃程度
を上限とする。この時の温度があまり低すぎるとフマル
酸を添加したときに均質に溶解せず、フマル酸結晶を包
含したL-アスパラギン酸が析出し、純度が低下する。ま
た、上記の上限より高すぎると、反応液が変質したり、
また高耐圧の装置を使用する必要が出てくる。
【0028】フマル酸の添加の際の形態としては、フマ
ル酸乾燥結晶、水分を含んだフマル酸結晶、フマル酸の
水懸濁液などを用いることができる。プロセスへの負荷
という面では、特に、水分含量3%未満のフマル酸乾燥
結晶を用いると、結晶を分離した後の濾液を濃縮する際
の負荷が小さくなるという利点があるため、好ましい。
また、取り扱いという面では、特に、水分を含んだフマ
ル酸結晶は粉塵などを含まず、また加温した反応液への
なじみも良いため、これを用いると溶解に要する時間が
短くなるなどの利点がある。水分を含んだフマル酸結晶
の含水率は、含水フマル酸結晶の重量に対して、下限は
好ましくは3重量%以上、より好ましくは5重量%以
上、上限は好ましくは40重量%以下、より好ましくは
20%以下である。上記含水率が3重量%より少ない
と、フマル酸粉塵が発生する恐れがある。また、40重
量%より多いと、粉体として取り扱うことが難しくな
る。また、フマル酸の水懸濁液を使用すると、ポンプを
用いてスラリーを反応液に添加することができ、工業的
に実施しやすくるなるため好ましい。フマル酸の水懸濁
液中のフマル酸含量は、フマル酸の水懸濁液に対して、
下限は好ましくは10重量%以上、より好ましくは20
重量%以上、上限は好ましくは60重量%以下、より好
ましくは55重量%以下である。上記フマル酸含量が6
0重量%より多いと、流動性が少なくなり、スラリーと
してポンプで添加するのが難しい。また、10重量%よ
り少ないと、反応液をリサイクル使用する際に濃縮する
水の量が多くなる。また、この水分を含んだフマル酸結
晶又はフマル酸の水懸濁液を、上述のように加温した反
応液と同じ温度に加温しておくと、反応液への溶解が早
くなるため好ましい。
【0029】フマル酸を添加した反応液は、好ましく
は、70℃以上130℃以下でせん断力をかけて溶解さ
せる。せん断力は、具体的には激しく攪拌、混合するこ
とによりかけることができる。これにより、反応液はフ
マル酸の結晶もL−アスパラギン酸の結晶も存在しない
均質溶液となる。このときのせん断力をかける方法とし
ては特に限定されないが、例えば、バッチ式又は連続式
の攪拌槽、連続式の混合管などを用いることができる。
連続式の混合管としては、スタティックミキサーなどの
ラインミキサー等が好ましい。混合溶解に要する時間
は、ラインミキサーでは0.1〜数秒程度、攪拌槽では
1〜10分程度である。
【0030】フマル酸を溶解させた反応液は、0.1秒
〜1時間、その温度を保持することが好ましい。場合に
よっては、この操作によってL−アスパラギン酸の結晶
の析出が始まる。このとき、溶液中のフマル酸とL−ア
スパラギン酸の合計に対するアンモニアのモル比は、
(フマル酸+L−アスパラギン酸):アンモニア=1.
1:1〜1.8:1であり、アンモニアの量がL−アス
パラギン酸とフマル酸を中和するに必要な量よりも少な
い。このような条件下では、フマル酸とL−アスパラギ
ン酸の結晶がアンモニアによって完全には中和されてい
ないため、通常の条件では完全に溶解せず、フマル酸が
溶解するに従って、アンモニウムイオンと対塩を形成す
ることによって溶解しているL−アスパラギン酸がアン
モニウムイオンをフマル酸に奪われて、L−アスパラギ
ン酸結晶として析出してくる。しかし、反応液を加温し
ておき、フマル酸の溶解を速やかに行うと、フマル酸の
結晶もL−アスパラギン酸の結晶も存在しない均質溶液
とすることができ、その後析出させるL−アスパラギン
酸の純度を高くすることができる。
【0031】L−アスパラギン酸の結晶析出は、上記の
ようにして得られる溶液を減圧濃縮することにより行
う。この減圧濃縮は、バッチ式又は連続式の槽内又は管
内で行うことができる。また、この操作は攪拌しながら
行うことが好ましい。この減圧濃縮により主に水が留出
されるが、その際の蒸発潜熱により、同時に溶液の冷却
が起こる。このような蒸発潜熱による冷却では、冷却面
にL−アスパラギン酸の結晶が付着することがなく、冷
却効率が低下しないので、効率よく冷却を行うことがで
きるため、工業的に有利である。上記減圧濃縮は、溶液
中の有機物組成(L−アスパラギン酸+フマル酸)が20
〜40重量%、好ましくは25〜35重量%となるまで
行う。有機物組成が40重量%よりも高いときは、L−
アスパラギン酸結晶の純度が低下する。また、有機物組
成が20重量%よりも低いときは、L−アスパラギン酸
結晶の回収率が低下する。以上の操作は、当業者に公知
の方法により行うことができるが、特に例示すれば次の
ように行う。まず、酵素反応後の溶液(25℃において
pH8.5)1073.84gを85℃に加熱し、この反応液に
フマル酸を91.52g添加して激しく攪拌すると、一旦均
質溶液となる。この溶液を攪拌しながら減圧濃縮する
と、L−アスパラギン酸の微結晶が析出しはじめ、溶液
が半透明となる。さらに攪拌及び減圧濃縮を継続すると
L−アスパラギン酸の結晶析出が進み、全体が白濁した
状態となる。この溶液をさらに減圧濃縮すると、大量の
L−アスパラギン酸の結晶が析出する。
【0032】上記減圧濃縮操作における操作圧力は、2.
4kPa以上、好ましくは3.3kPa以上、101.3kPa以下、好ま
しくは68.6kPa以下である。すなわち、フマル酸を添加
した液は、好ましくは20℃以上、より好ましくは25
℃以上、好ましくは100℃以下、より好ましくは90
℃以下まで冷却する。操作圧力が2.4kPaよりも低いとき
は、晶析液温度が20℃よりも低くなり、これによりL
−アスパラギン酸結晶の純度が低下する。また、操作圧
力が101.3kPaよりも高いときは、晶析液温度が100℃
よりも高くなり、これによりL−アスパラギン酸結晶の
回収率が低下する。上記減圧濃縮操作による冷却を終了
した液は、その温度を保ったまま、1分〜1時間保持し
てL−アスパラギン酸結晶の析出を完了させることが好
ましい。このようにして析出させたL−アスパラギン酸
の結晶の形状は、主に平均30〜1000μmの長さの
針状結晶であり、濾過の際の液切れが良く、簡易な洗浄
操作によって純度を高くすることができる。
【0033】析出したL−アスパラギン酸の分離方法に
ついては、吸引濾過や遠心濾過など、通常の方法で行う
ことができるが、特に含水率を低くすることができる遠
心濾過などの方法が好ましい。遠心濾過では遠心器の能
力によって異なるが、分離したL−アスパラギン酸結晶
含水率を2〜30%程度に下げることができ、これによ
って高純度のL−アスパラギン酸結晶を得ることができ
る。
【0034】分離されたL−アスパラギン酸の結晶は、
必要に応じて水で洗浄される。洗浄を行わない場合、L
−アスパラギン酸の純度は98重量%を下回る場合もあ
るが、洗浄を行うことにより、L−アスパラギン酸の結
晶に少量混入してくるフマル酸塩の量を少なくすること
ができ、得られるL−アスパラギン酸の純度を安定して
98重量%以上にすることができるので、高純度のL−
アスパラギン酸を製造する場合に好ましい。しかしなが
ら、結晶を分離した母液の再使用を考えた場合、あまり
大量の水で洗浄することは好ましいことではない。使用
する洗浄水の温度は特に限定されないが、好ましくは晶
析終了温度とする。使用する洗浄水の量は、L−アスパ
ラギン酸結晶の量に対して、2重量%以上、好ましくは
4重量%以上、より好ましくは8重量%以上であり、2
00重量%以下、好ましくは100重量%以下、より好
ましくは50重量%以下である。
【0035】晶析の工程を連続的に行う場合には、あら
かじめ晶析終了温度に相当する温度に設定した晶析スラ
リー槽に、均一に溶解した液又は部分的に結晶が析出し
始めた液をフィードすることによって、晶析スラリー槽
内のL-アスパラギン酸結晶を成長させ、大きな結晶と
することもできる。この際の冷却は、減圧下で水を蒸発
させて蒸発潜熱を奪う方法によって行う。減圧した槽に
均一に溶解した液をフィードする方法としては、オリフ
ィスなどを用いて減圧槽との間に抵抗をつけて槽内に導
入する方法、晶析スラリー槽からスラリーを循環させ、
このラインに導入する方法などが特に好ましい。このよ
うな方法によると、連続的に行う減圧濃縮操作を安定し
て行うことができる。連続晶析の際の晶析スラリーの滞
留時間は、好ましくは1分以上、より好ましくは5分以
上、最も好ましくは10分以上であり、好ましくは10
時間以下、より好ましくは5時間以下、最も好ましくは
2時間以下である。
【0036】L−アスパラギン酸を分離した母液は、上
記洗液と混合し、フマル酸及びアンモニアを添加してL
−アスパラギン酸製造用の基質液(すなわち、原料液)
として再使用することができる。上述の方法によって得
られる母液及び洗液を用いる場合には、これらを濃縮す
る必要はない。添加するフマル酸の量は、結晶として分
離されたL−アスパラギン酸のモル数からL−アスパラギ
ン酸の晶析のために添加したフマル酸のモル数を差し引
いた量であればよい。また、アンモニアの量は、結晶と
して分離されたL−アスパラギン酸のモル数と同モルの
量であればよい。こうすることによって、溶液中に存在
するフマル酸とL−アスパラギン酸の合計モル数に対し
て、アンモニアとL−アスパラギン酸の合計モル数の比
を1:1.5〜2.2の範囲にすることができる。この
とき、溶液のpHは、25℃で7.5〜9.5の範囲で
ある。
【0037】このようにして調節した基質液を用いて、
アスパルターゼ活性を有する酵素含有物による反応、加
熱、フマル酸の添加、冷却によるL−アスパラギン酸結
晶の析出、L−アスパラギン酸結晶の分離及び母液の再
調製を繰り返すことにより、母液が基質液として循環使
用される。本発明によれば、母液の循環は10回以上可
能である。
【0038】また循環使用を繰り返すことによって反応
液が淡黄色に着色するが、必要に応じてL−アスパラギ
ン酸結晶を分離した母液の一部をパージし、着色物質の
蓄積を防ぐこともできる。パージする反応液の量は、全
母液量に対して、下限は0.05%以上、好ましくは0.1%
以上であり、上限は10%以下、好ましくは5%以下で
ある。パージした反応液中に含まれるL−アスパラギン
酸は硫酸などの鉱酸によって、通常の方法で結晶析出及
び分離することによって回収することができる。また、
着色物質の蓄積を防ぐためには、反応液を活性炭処理す
るなどの通常の方法を用いることもできる。
【0039】
【実施例】次に本発明を実施例をあげて具体的に説明す
るが、本発明の技術的範囲はかかる実施例に限定される
ものではない。 〔調製例1〕遺伝子工学的手法による大腸菌由来のアス
パルターゼの調製方法を説明する。 (i)Escherichia coliアスパルターゼ組み換え体の作
成 財団法人醗酵研究所から購入した大腸菌(Escherichia
coli)IFO3301株を表1に示すLB培地に接種し
て、37℃で8時間培養した。この培養液1mlから菌体を
回収し、蒸留水1mlに懸濁した。この菌体懸濁液1μl
をアスパルターゼ遺伝子を増幅するための鋳型DNAと
して用いた。
【0040】
【表1】
【0041】(ii)PCRでのアスパルターゼ遺伝子の
増幅と挿入断片の作成 公知の大腸菌(Escherichia coli)K−12株のアスパル
ターゼ遺伝子配列(配列番号1)(Biochem.J., 237(2),
547-557)をもとに大腸菌(Escherichia coli)のアスパ
ルターゼ遺伝子を増幅するために以下の2つのプライマ
ーを作成した。 プライマーF:GGATAATCGTCGGTCGAA
AA(配列番号2) プライマーR:CGTCATCTGACGTGCCTT
T (配列番号3) KODDNAポリメラーゼ(TOYOBO)を用いて、下記
表2に示す組成の反応液を調製し、PCRでのアスパル
ターゼ遺伝子の増幅を行った。
【0042】
【表2】
【0043】PCR条件 98℃5分 98℃30秒 53℃30秒 68℃1分からのサイクルを30回繰り返す PCRの反応終了後、増幅されたDNA断片を1%アガ
ロースゲルで電気泳動、エチジウムブロマイド染色した
ところ、予想された約1600bpの断片が増幅されていた。
この断片をアガロースゲルから切り出して、Prep-A-Gen
e (Bio Rad)でDNAを回収した。
【0044】(iii)ベクターへの挿入断片の結合 pCR−Script Amp SK(+)クローニン
グベクターに制限酵素SrfとDNAリガーゼの存在
下、先に回収したDNA断片を結合させた。この挿入D
NA断片を入れた形質転換体の一つをPUaspE1株と命名
した。このPUaspE1株をアンピシリン100ppmを添加したL
B培地3mlに接種し、37℃で一夜振とう培養し、その培
養液1.5ml から菌体を回収した。この菌体から、アルカ
リSDS法によってプラスミドを回収した。このプラス
ミドをpUaspE1と命名した。
【0045】このプラスミドの挿入断片の配列を解析し
たところベクターのプロモーターに対して逆向きにアス
パルターゼ遺伝子が挿入されていることがわかった。プ
ロモーターに対して、順向きにつなぎ直すために、プラ
スミドpUaspE1 から制限酵素SacIとBamHIで挿入断片を
切り出し、pUC19に導入することにした。プラスミドpUa
spE1 を制限酵素BamHIで切断した後エタノール沈殿によ
ってDNAを回収し、次いで制限酵素SacIで切断した。
切断したDNA断片を1%アガロースゲルで電気泳動す
ることによって分離し、ゲルから切り出してPrep-A-Gen
e(BioRad)でDNAを回収した。
【0046】(iv)ベクターの作成 プラスミドpUC19 (ニッポンジーン製)1μg を制限酵
素BamHIで切断後、エタノール沈殿によってDNAを回
収し、次いで制限酵素SacIで切断した。切断したDNA
断片を1%アガロースゲルで電気泳動することによって
分離し、ゲルから切り出してPrep-A-Gene(Bio Rad)でD
NAを回収してベクターとした。
【0047】ベクターへの挿入断片の結合 制限酵素で切断したベクターと挿入断片をライゲーショ
ンハイ(TOYOBO) を用いて16℃、30分結合させた。 (v)大腸菌の形質転換 ベクターと挿入断片を結合させた反応液2μlを大腸菌
コンピテントセル(XL2-Blue MRF' Ultracompitent c
ells STRATAGENE社製) 200μlに入れ、大腸菌を形質転
換した。形質転換した大腸菌をアンピシリン100ppmを含
有するLB寒天培地に広げて37℃、一夜培養した。コン
トロールとして、挿入断片を挿入していないプラスミド
pUC19で形質転換し、同様にアンピシリン100ppmを含有
するLB寒天培地に広げて37℃で一夜培養した。
【0048】出現したコロニーを20個釣り上げ、アンピ
シリン100ppmを含有するLB培地に接種して、37℃で振
とう培養した。8時間後、IPTG(イソプロピルチオ
−β−D−ガラクトシド)を1mMの濃度に添加して、さ
らに一夜30℃で振とう培養し、培養液1mlから菌体を回
収した。同様に、挿入断片をもたないコントロールの形
質転換体1株を培養し、菌体を回収した。この回収した
菌体に表3に示すフマル酸アンモニウム基質液1mlを添
加して、菌体を懸濁させ、30℃で1時間反応させた。
【0049】
【表3】
【0050】反応液を分析したところ、挿入断片を入れ
た大腸菌形質転換体は、L−アスパラギン酸への転化率
99.5%であった。一方挿入断片を入れていないコントロ
ールの形質転換体は転化率5%であった。この挿入断片
を入れた形質転換体の一つをPUaspE2と命名した。
【0051】PUaspE2をアンピシリン100ppmを添加した
LB培地3mlに接種し37℃で8時間培養した。 この培養
液1.5mlからアルカリSDS法によってプラスミドを回
収した。このプラスミドをpUaspE2と命名した。プラス
ミドpUaspE2を制限酵素SmaI、ついで制限酵素HindIIIで
切断後、1%アガロースゲル電気泳動によってDNA断
片の大きさを計算したところ、約2960bpと1600bpの2本
の断片が存在していた。
【0052】PUaspE2株をアンピシリン100ppmを添加し
たLB培地3mlに接種し、37℃で振とう培養し、8時間
後、IPTG(イソプロピルチオ−β−D−ガラクトシ
ド)を1mMの濃度に添加して、さらに一夜30℃で振とう
培養した。この培養液1mlから菌体を回収するとともに
菌体濃度OD660nmを測定したところ吸光度8.0であった。
この菌体を20%フマル酸アンモニウム基質液10mlに懸濁
し、30℃で1時間反応させた後、反応液をHPLC分析
した。生成したL−アスパラギン酸と菌体濃度から、ア
スパルターゼ活性を計算したところ、2,000,000μM−
L−アスパラギン酸生成/hr/OD660nm菌体濃度であっ
た。同様に、挿入断片をもたないコントロールの形質転
換体1株を培養し、菌体を回収するとともに菌体濃度OD6
60nmを測定したところ吸光度8.5であった。
【0053】この菌体を20%フマル酸アンモニウム基質
液10mlに懸濁し、30℃で1時間反応させた後、反応液を
HPLC分析した。生成したL−アスパラギン酸と菌体
濃度から、アスパルターゼ活性を計算したところ、10,0
00μM−L−アスパラギン酸生成/hr/OD660nm菌体濃
度であった。このように取得したPUaspE2株は挿入アス
パルターゼ遺伝子を持たない株の 200倍のアスパルター
ゼ活性を有していた。
【0054】(vi)組み換え体の培養 大腸菌(Escherichia coli)のアスパルターゼの組換え
大腸菌PUaspE2株を表1に示す培地にアンピシリン100pp
mを含む培地3mlを入れた試験管10本に接種して37℃で
8時間培養後、同組成の培地にIPTGを1mMを添加し
た培地 100mlを入れた坂口フラスコ10本にそれぞれ1本
ずつ接種し、30℃で一夜振盪培養した。この培養液か
ら、菌体を遠心分離によって回収した。この菌体のアス
パルターゼ活性を測定したところ1.05molesL-アスパラ
ギン酸生成/hr/g菌体であった。
【0055】アスパルターゼ遺伝子組み換え体を用いた
固定化アスパルターゼの作成 PAS−880(日東紡績製)をアルカリでpH7.0付
近にしたもの70g及び脱イオン水230gをよく混合し、
先に回収した菌体を均一に分散させた。6Lのナス型フ
ラスコにイオン交換樹脂(アンバーライトIRA−94
SCl型オルガノ社製、平均粒径0.5mm)300mlと 0.5イ
ンチのテフロン(登録商標)球 200個を入れ、ここに先
に得た菌体分散液の1/6を入れ、30℃で回転させなが
らエバポレーターで1時間乾燥し、菌体をイオン交換樹
脂に被覆させた。この操作を6回行った後、テフロン球
を除去してビーズ状の固定化アスパルターゼを得た。こ
の固定化アスパルターゼの活性は3500U/mlであった。
(1U=1μmolesL−アスパラギン酸生成/min/ml固
定化酵素)
【0056】大腸菌IFO3301株の培養 アスパルターゼ遺伝子を導入してない、大腸菌株IFO
3301をアンピシリンとIPTGを添加しない以外は
先と同様に培養し、菌体を回収した。
【0057】非組み換え体固定化アスパルターゼの作成 大腸菌IFO3301株菌体を用いた以外は、先と同様
にして、ビーズ状の固定化アスパルターゼを得た。この
固定化アスパルターゼの活性は 180U/mlであった。
(1U=1μmolesL−アスパラギン酸生成/min/ml固
定化酵素)
【0058】〔実施例1〜8〕調製例1において調製し
たアスパルターゼ遺伝子組み換え体固定化アスパルター
ゼを20%フマル酸アンモニウム溶液(pH8.3)に
一晩浸漬したのち、その500mlをカラムに充填し、
カラムの外部を発泡ポリスチレンの保温材で保温するこ
とによって反応器を断熱した。このカラムに、20℃の
恒温水槽で保温した20℃の表4に示す基質液を、断熱
材を巻いたテフロンチューブを通して、毎時5Lの速度
(LHSV=10.0)で流通させ連続反応を行った。
【0059】
【表4】
【0060】反応開始後1時間目に反応液の分析を行っ
たところ、反応生成物として、消費されたフマル酸とほ
ぼ等モルのL−アスパラギン酸が生成し、その反応変換
率は99.2%であった。この反応液を85℃まで加熱
し、そのうちの1073.84gを2L容ナス型フラスコにと
り、そこにフマル酸91.52g(水91.52g中のスラリー)
を添加した。このナス型フラスコをエバポレーターにセ
ットし、85℃に調整した水浴中で30分間攪拌してフ
マル酸結晶を完全に溶解させた。次いで、水浴の水温を
下記の表5に示される温度(表5中の晶析温度)に調整
し、エバポレーターにセットされている真空ポンプを用
いて、フラスコ内の溶液が突沸しないように圧力を調整
しながら、溶液の重量が1053.28gとなるまで減圧濃縮
した。ここで、前記圧力は、最終的に下記の表5に示さ
れる圧力(表5中の晶析圧力)となるように調整した。
得られた溶液を、ジャケットを取り付けた遠心濾過器を
用いて遠心濾過した。その際に、ジャケットには上記晶
析温度の水を流し続けた。得られたケーキを、上記晶析
温度の蒸留水143gで洗浄した。洗浄後のケーキを6
5℃で2時間以上乾燥させ、その重量を測定し、純度を
分析した。
【0061】
【表5】
【0062】〔実施例9〜17〕調製例1において調製
したアスパルターゼ遺伝子組み換え体固定化アスパルタ
ーゼを20%フマル酸アンモニウム溶液(pH8.3)
に一晩浸漬したのち、その500mlをカラムに充填
し、カラムの外部を発泡ポリスチレンの保温材で保温す
ることによって反応器を断熱した。このカラムに、20
℃の恒温水槽で保温した20℃の表4に示す基質液を、
断熱材を巻いたテフロンチューブを通して、毎時5Lの
速度(LHSV=10.0)で流通させ連続反応を行った。
反応開始後1時間目に反応液の分析を行ったところ、反
応生成物として、消費されたフマル酸とほぼ等モルのL
−アスパラギン酸が生成し、その反応変換率は99.2
%であった。
【0063】この反応液を85℃まで加熱し、そのうち
の1073.84gを2L容ナス型フラスコにとり、そこに下
記の表6に示される量(表6中のFA添加量)のフマル
酸(同重量の水中のスラリー)を添加した。このナス型
フラスコをエバポレーターにセットし、85℃に調整し
た水浴中で30分間攪拌してフマル酸結晶を完全に溶解
させた。次いで、水浴の水温を下記の表6に示される温
度(表6中の晶析温度)に調整し、エバポレーターにセ
ットされている真空ポンプを用いて、フラスコ内の溶液
が突沸しないように圧力を調整しながら、溶液の重量が
1053.28gとなるまで減圧濃縮した。ここで、前記圧力
は、最終的に下記の表6に示される圧力(表6中の晶析
圧力)となるように調整した。得られた溶液を、ジャケ
ットを取り付けた遠心濾過器を用いて遠心濾過した。そ
の際に、ジャケットには上記の温度の水を流し続けた。
得られたケーキを、上記の温度の蒸留水143gで洗浄
した。洗浄後のケーキを65℃で2時間以上乾燥させ、
その重量を測定し、純度を分析した。
【0064】
【表6】
【0065】〔実施例18〜19〕調製例1において調
製したアスパルターゼ遺伝子組換え体固定化アスパルタ
ーゼを20%フマル酸アンモニウム溶液(pH8.3)
に一晩浸漬したのち、その500mlをカラムに充填
し、カラムの外部を発泡ポリスチレンの保温材で保温す
ることによって反応器を断熱した。このカラムに、20
℃の恒温水槽で保温した20℃の表4に示す基質液を、
断熱材を巻いたテフロンチューブを通して、毎時5Lの
速度(LHSV=10.0)で流通させ連続反応を行った。
反応開始後1時間目に反応液の分析を行ったところ、反
応生成物として、消費されたフマル酸とほぼ等モルのL
−アスパラギン酸が生成し、その反応変換率は99.2
%であった。
【0066】この反応液とフマル酸(同重量の水中のス
ラリー)を85℃まで加熱し、混合液をスタテックミキ
サーで均一に溶解した後、10L容ナス型フラスコに下
記の表7に示される量(表7中の反応液量およびFA添
加量)で連続的にフィードした。このナス型フラスコは
エバポレーターにセットし、水浴の温度を下記の表7に
示される温度(表7中の晶析温度)に調整し、下記の表
7に示される圧力(表7中の晶析圧力)となるようにあ
らかじめ調整しておく。抜出は下記の表7に示される滞
留時間(表7中の滞留時間)となるように間欠的に行っ
た。得られた溶液を、ジャケットを取り付けた遠心濾過
器を用いて遠心濾過した。その際に、ジャケットには上
記の温度の水を流し続けた。得られたケーキを、上記の
温度の蒸留水143gで洗浄した。洗浄後のケーキを6
5℃で2時間以上乾燥させ、その重量を測定し、純度を
分析した。
【0067】
【表7】
【発明の効果】本発明により、純度の高い結晶性のL−
アスパラギン酸を、煩雑な工程を要せず、優れた作業効
率で製造することができる。さらに、本発明によれば、
L−アスパラギン酸の結晶を得た後の液体を、濃縮する
ことなく、原料液としてリサイクルすることができる。
【0068】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Nippon Shokubai Co. Ltd. <120> Process for Producing L-aspartic acid <130> P01-0072 <160> 3 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 1573 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:cDNA to mRNA of aspartase gene derived from Escherichia coli K-12 <220> <221> CDS <222> (91)..(1524) <400> 1 ggggataatc gtcggtcgaa aaacattcga aaccacatat attctgtgtg tttaaagcaa 60 atcattggca gcttgaaaaa gaaggttcac atg tca aac aac att cgt atc gaa 114 Met Ser Asn Asn Ile Arg Ile Glu 1 5 gaa gat ctg ttg ggt acc agg gaa gtt cca gct gat gcc tac tat ggt 162 Glu Asp Leu Leu Gly Thr Arg Glu Val Pro Ala Asp Ala Tyr Tyr Gly 10 15 20 gtt cac act ctg aga gcg att gta aac ttc tat atc agc aac aac aaa 210 Val His Thr Leu Arg Ala Ile Val Asn Phe Tyr Ile Ser Asn Asn Lys 25 30 35 40 atc agt gat att cct gaa ttt gtt cgc ggt atg gta atg gtt aaa aaa 258 Ile Ser Asp Ile Pro Glu Phe Val Arg Gly Met Val Met Val Lys Lys 45 50 55 gcc gca gct atg gca aac aaa gag ctg caa acc att cct aaa agt gta 306 Ala Ala Ala Met Ala Asn Lys Glu Leu Gln Thr Ile Pro Lys Ser Val 60 65 70 gcg aat gcc atc att gcc gca tgt gat gaa gtc ctg aac aac gga aaa 354 Ala Asn Ala Ile Ile Ala Ala Cys Asp Glu Val Leu Asn Asn Gly Lys 75 80 85 tgc atg gat cag ttc ccg gta gac gtc tac cag ggc ggc gca ggt act 402 Cys Met Asp Gln Phe Pro Val Asp Val Tyr Gln Gly Gly Ala Gly Thr 90 95 100 tcc gta aac atg aac acc aac gaa gtg ctg gcc aat atc ggt ctg gaa 450 Ser Val Asn Met Asn Thr Asn Glu Val Leu Ala Asn Ile Gly Leu Glu 105 110 115 120 ctg atg ggt cac caa aaa ggt gaa tat cag tac ctg aac ccg aac gac 498 Leu Met Gly His Gln Lys Gly Glu Tyr Gln Tyr Leu Asn Pro Asn Asp 125 130 135 cat gtt aac aaa tgt cag tcc act aac gac gcc tac ccg acc ggt ttc 546 His Val Asn Lys Cys Gln Ser Thr Asn Asp Ala Tyr Pro Thr Gly Phe 140 145 150 cgt atc gca gtt tac tct tcc ctg att aag ctg gta gat gcg att aac 594 Arg Ile Ala Val Tyr Ser Ser Leu Ile Lys Leu Val Asp Ala Ile Asn 155 160 165 caa ctg cgt gaa ggc ttt gaa cgt aaa gct gtc gaa ttc cag gac atc 642 Gln Leu Arg Glu Gly Phe Glu Arg Lys Ala Val Glu Phe Gln Asp Ile 170 175 180 ctg aaa atg ggt cgt acc cag ctg cag gac gca gta ccg atg acc ctc 690 Leu Lys Met Gly Arg Thr Gln Leu Gln Asp Ala Val Pro Met Thr Leu 185 190 195 200 ggt cag gaa ttc cgc gct ttc agc atc ctg ctg aaa gaa gaa gtg aaa 738 Gly Gln Glu Phe Arg Ala Phe Ser Ile Leu Leu Lys Glu Glu Val Lys 205 210 215 aac atc caa cgt acc gct gaa ctg ctg ctg gaa gtt aac ctt ggt gca 786 Asn Ile Gln Arg Thr Ala Glu Leu Leu Leu Glu Val Asn Leu Gly Ala 220 225 230 aca gca atc ggt act ggt ctg aac acg ccg aaa gag tac tct ccg ctg 834 Thr Ala Ile Gly Thr Gly Leu Asn Thr Pro Lys Glu Tyr Ser Pro Leu 235 240 245 gca gtg aaa aaa ctg gct gaa gtt act ggc ttc cca tgc gta ccg gct 882 Ala Val Lys Lys Leu Ala Glu Val Thr Gly Phe Pro Cys Val Pro Ala 250 255 260 gaa gac ctg atc gaa gcg acc tct gac tgc ggc gct tat gtt atg gtt 930 Glu Asp Leu Ile Glu Ala Thr Ser Asp Cys Gly Ala Tyr Val Met Val 265 270 275 280 cac ggc gcg ctg aaa cgc ctg gct gtg aag atg tcc aaa atc tgt aac 978 His Gly Ala Leu Lys Arg Leu Ala Val Lys Met Ser Lys Ile Cys Asn 285 290 295 gac ctg cgc ttg ctc tct tca ggc cca cgt gcc ggc ctg aac gag atc 1026 Asp Leu Arg Leu Leu Ser Ser Gly Pro Arg Ala Gly Leu Asn Glu Ile 300 305 310 aac ctg ccg gaa ctg cag gcg ggc tct tcc atc atg cca gct aaa gta 1074 Asn Leu Pro Glu Leu Gln Ala Gly Ser Ser Ile Met Pro Ala Lys Val 315 320 325 aac ccg gtt gtt ccg gaa gtg gtt aac cag gta tgc ttc aaa gtc atc 1122 Asn Pro Val Val Pro Glu Val Val Asn Gln Val Cys Phe Lys Val Ile 330 335 340 ggt aac gac acc act gtt acc atg gca gca gaa gca ggt cag ctg cag 1170 Gly Asn Asp Thr Thr Val Thr Met Ala Ala Glu Ala Gly Gln Leu Gln 345 350 355 360 ttg aac gtt atg gag ccg gtc att ggc cag gcc atg ttc gaa tcc gtt 1218 Leu Asn Val Met Glu Pro Val Ile Gly Gln Ala Met Phe Glu Ser Val 365 370 375 cac att ctg acc aac gct tgc tac aac ctg ctg gaa aaa tgc att aac 1266 His Ile Leu Thr Asn Ala Cys Tyr Asn Leu Leu Glu Lys Cys Ile Asn 380 385 390 ggc atc act gct aac aaa gaa gtg tgc gaa ggt tac gtt tac aac tct 1314 Gly Ile Thr Ala Asn Lys Glu Val Cys Glu Gly Tyr Val Tyr Asn Ser 395 400 405 atc ggt atc gtt act tac ctg aac ccg ttc atc ggt cac cac aac ggt 1362 Ile Gly Ile Val Thr Tyr Leu Asn Pro Phe Ile Gly His His Asn Gly 410 415 420 gac atc gtg ggt aaa atc tgt gcc gaa acc ggt aag agt gta cgt gaa 1410 Asp Ile Val Gly Lys Ile Cys Ala Glu Thr Gly Lys Ser Val Arg Glu 425 430 435 440 gtc gtt ctg gaa cgc ggt ctg ttg act gaa gcg gaa ctt gac gat att 1458 Val Val Leu Glu Arg Gly Leu Leu Thr Glu Ala Glu Leu Asp Asp Ile 445 450 455 ttc tcc gta cag aat ctg atg cac ccg gct tac aaa gca aaa cgc tat 1506 Phe Ser Val Gln Asn Leu Met His Pro Ala Tyr Lys Ala Lys Arg Tyr 460 465 470 act gat gaa agc gaa cag taatcgtaca gggtagtaca aataaaaaag 1554 Thr Asp Glu Ser Glu Gln 475 gcacgtcaga tgacgtgcc 1573 <210> 2 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on aspartase gene derived from Escherichia coli K-12 <400> 2 ggataatcgt cggtcgaaaa 20 <210> 3 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on aspartase gene derived from Escherichia coli K-12 <400> 3 cgtcatctga cgtgccttt 19
【0069】
【配列表フリーテキスト】配列番号1:大腸菌K-12株
(Escherichia coli K-12)由来のアスパルターゼ遺伝
子のmRNAに対するcDNA。 配列番号2及び3:大腸菌K-12株(Escherichia coli K
-12)由来のアスパルターゼ遺伝子に基づいて設計した
オリゴヌクレオチド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下山 文興 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992−1 株式会社日本触媒プロセス開発研究所内 (72)発明者 川上 彰 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992−1 株式会社日本触媒プロセス開発研究所内 (72)発明者 安田 信三 茨城県つくば市観音台1丁目25番地12 株 式会社日本触媒筑波研究所内 (72)発明者 向山 正治 茨城県つくば市観音台1丁目25番地12 株 式会社日本触媒筑波研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 L−アスパラギン酸アンモニウム溶液に
    フマル酸を添加して、結晶化L−アスパラギン酸を製造
    する方法において、前記L−アスパラギン酸アンモニウ
    ム溶液にフマル酸を添加して得られる混合液を、減圧濃
    縮により溶媒を留去して前記混合液中のフマル酸とL−
    アスパラギン酸との合計濃度が20〜40重量%の範囲
    になるように調整した後、前記混合液からL−アスパラ
    ギン酸を析出させることを特徴とするL−アスパラギン
    酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 L−アスパラギン酸を析出させた懸濁液
    から20℃〜100℃の温度範囲でL−アスパラギン酸
    を分離する請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記L−アスパラギン酸アンモニウム溶
    液を70〜130℃に加温後、該溶液にフマル酸を添加
    し、せん断力をかけることによって一旦均質溶液とした
    後、減圧濃縮する請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 析出させたL−アスパラギン酸を分離し
    た後の母液に、新たにフマル酸を添加してL−アスパラ
    ギン酸製造用原料液として再使用することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 L−アスパラギン酸アンモニウム溶液へ
    のフマル酸の添加および溶媒の留去を連続的に行う請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
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