JP2001339688A - トランスポートストリーム再生装置 - Google Patents

トランスポートストリーム再生装置

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JP2001339688A
JP2001339688A JP2000159792A JP2000159792A JP2001339688A JP 2001339688 A JP2001339688 A JP 2001339688A JP 2000159792 A JP2000159792 A JP 2000159792A JP 2000159792 A JP2000159792 A JP 2000159792A JP 2001339688 A JP2001339688 A JP 2001339688A
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JP2000159792A
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Masaru Nakamura
勝 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 25Mbpsで記録したデータを27Mbp
sのMPEG−TSに再生するため、ダミーデータを挿
入する手法では、188バイト周期で入る同期バイトの
再引き込みが必要になり、TSパケットの欠落が生じて
しまう。 【解決手段】 タイミング制御部5はセレクタ8を用い
て、メモリ3から再生MPEG−TSの読み出しを行
い、次PCRを含むMPEG−TSパケットの出力段階
で、まだ次PCR出力タイミングでなく、出力時までに
TSパケットビット数以上の余裕がある時は、ヌルパケ
ット生成部7で生成されるヌルパケットの挿入を行い、
次PCR出力時までのタイミングがTSパケットビット
数未満の時は、メモリ3から次PCRを含むTSパケッ
トを読み出す。但し、その際のPCR値のみ、PCR演
算部6で前倒ししたPCRカウンタ値にセレクタ8を用
いて変換することで、PCR値に矛盾のない出力MPE
G−TSを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトランスポートスト
リーム再生装置に係り、特にMPEG(Moving Picture
Experts Group)方式に従って圧縮符号化されたデータス
トリームであるトランスポートストリームが記録された
記録媒体からトランスポートストリームを再生するトラ
ンスポートストリーム再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】MPEG方式のトランスポートストリー
ム(以下、MPEG−TS)信号を記録媒体に記録し、
これを再生する記録再生装置として、特開平10−28
252号公報記載の記録再生装置が知られている。この
従来の記録再生装置では、記録時には入力された30M
bpsのMPEG−TS信号から、実際に記録を行うべ
き信号を抜き出して、カセット式ビデオテープレコーダ
(VCR)の記録再生レートである25Mbpsにレー
トを変換して磁気テープに記録し、再生時には磁気テー
プに記録した25Mbpsの信号から、27Mbpsに
レートを変換して再生MPEG−TS信号を得る構成で
ある。
【0003】次に、上記の実際に記録を行うべき信号に
ついて更に説明する。MPEG−TSとは各種MPEG
2信号のマルチプログラムストリームであり、ビデオ信
号、オーディオ信号、データなどが複数のプログラムを
有して多重されたもののことである。
【0004】ここで任意のプログラムを取り出す例を示
す。MPEG−TSは図5(A)に示すように、188
バイト単位のTSパケットで構成されており、各TSパ
ケットは同図(B)に示すようにヘッダ51とペイロー
ド52からなる。ヘッダ51は、図5(C)に示すよう
に32ビットのトランスポートヘッダと、アダプテーシ
ョンフィールド54からなる。トランスポートヘッダ中
には、図5(C)に53で示すように、13ビットのP
ID(Packet Identification)というパケット識別情
報があり、これでパケットの中身を知ることができる。
【0005】このための順序として、まず、PID=0
x0000のプログラム関係テーブル(PAT:Progra
m Association Table)の検出を行う。次に、このPAT
から多重化された各プログラムに対応する、各プログラ
ムを構成するストリームのPIDを有するTSを検出
し、その中から任意のプログラムのPIDを選び、更
に、そのPIDを有するTSを検出する。このようにし
て、任意のプログラムのみを得ることができる。
【0006】次に、27Mbpsの出力MPEG−TS
信号について説明する。MPEG−TSの場合、図5
(C)のアダプテーションフィールド54は同図(D)
に示す構成であり、その中に55で示すように48ビッ
トのPCR(Program Clock Reference)というプログ
ラム時刻基準参照値を持っている。これは、MPEGデ
コーダにおいて、時刻基準となるSTC(System Time
Clock)の値をエンコードで意図した値にセット・校正
する為の時間管理情報である。
【0007】このPCRは図5(C)のトランスポート
ヘッダ中の56で示すアダプテーションフィールド制御
(adaptation field control)の2ビットの内、上位ビ
ットが”1”であれば、以降にアダプテーションフィー
ルド54が存在し、更にそのアダプテーションフィール
ド54中の図5(D)に57で示すPCRフラグが”
1”であれば、48ビットのPCRが55で示すように
存在していると認識される。
【0008】PCRは、図5(E)に示すように、30
0カウントを繰り返す9ビットのエクステンション(e
xtension)部分60と、エクステンション部分
60の300カウントにつき1カウントする33ビット
のベース(base)部分58と6ビットの予約領域5
9の計48ビットで記述され、27MHzクロック単位
で表現されている。よって、このPCRが27MHz単
位なので、出力レートを27Mbpsにすると、PCR
の管理を容易にすることができるのである。
【0009】入力MPEG−TS信号が30Mbps
で、そこから任意のプログラムのみ記録して再生し、そ
の再生したMPEG−TS信号をそのまま27Mbps
で出力してしまうと、記録したPCR値と本来出力すべ
きタイミングとの関係が崩れてしまい、そのままデコー
ダに転送するとデコーダは正しく動作することができな
くなってしまう。よって、その際にはPCRに何らかの
対応が必要になる。
【0010】そこで、上記の従来装置では、PCRが入
力レート30Mbpsと同等のタイミングに出力される
ように、データの不足分にはダミービットを挿入し、出
力MPEG−TS信号においてもPCR値に対する出力
タイミングとの関係に不都合が生じないように調整を行
っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来装置では、
25Mbpsで記録したデータを27MbpsのMPE
G−TS信号に再生するため、PCR間差分値に対する
不足分には、27MHzクロックでのビット数に相当す
るダミーデータを挿入するという手法をとっている。し
かし、MPEG−TS信号は188バイト単位での構成
であり、ダミーデータもそのパケット単位に合わせる必
要がある。だが、それについての対策は施されていない
ので、そのままダミーデータを挿入するだけでは188
バイト周期で入る同期バイト(図5(C)に61で示
す、値が0x47の8ビット)の周期が崩れてしまう。
よって、この同期バイト(sync byte)の再引
き込みが必要になり、数回連続して188バイト単位で
0x47が検出されて同期バイトと認識するまでTSパ
ケットの欠落が生じてしまう。
【0012】また、同期バイトの欠落が生じるというこ
とは、ディジタル放送ではチャンネルを切り替えた瞬間
や、電波状態が悪くて正しく受信できていない時など
で、その際には、再度PAT、PMTから引き込み直さ
なければならず、相当期間ストリームを得ることができ
なくなる。
【0013】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
MPEG−TSで27Mbpsのレートで入力されてそ
のままのレートで記録された記録媒体以外の記録媒体か
らの再生処理において、PCRに不都合のない27Mb
psの出力MPEG−TSを得ることができるトランス
ポートストリーム再生装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、MPEG方式のトランスポートストリーム
が27Mbpsの伝送レートで入力されて異なった記録
レートで記録されている記録媒体、又は27Mbps以
外の伝送レートで入力されてある記録レートで記録され
ている記録媒体からトランスポートストリームを再生す
る再生処理部と、再生処理部から取り出された再生トラ
ンスポートストリームを記憶するメモリと、再生処理部
から取り出された再生トランスポートストリームからプ
ログラム時刻基準参照値PCRを検出する検出部と、検
出部で検出された前後のプログラム時刻基準参照値PC
Rの差分値からタイミングを制御して、メモリから再生
トランスポートストリームを読み出す手段と、次プログ
ラム時刻基準参照値PCRを含むトランスポートストリ
ームパケットを出力すると、プログラム時刻基準参照値
間隔に矛盾が生じるときに、次プログラム時刻基準参照
値PCRを含むトランスポートストリームパケットに代
えてヌルパケットを生成して挿入するヌルパケット挿入
手段と、メモリから読み出した再生トランスポートスト
リームのプログラム時刻基準参照値PCRをタイミング
的に正しいプログラム時刻基準参照値PCRに置き換え
て再生トランスポートストリームを出力する出力手段と
を有することを特徴とする。
【0015】本発明では、188バイト単位のトランス
ポートストリーム(TS)パケット構成を遵守しなが
ら、それに合うようにヌルパケットの挿入、PCRの変
換を行うことで、PCRに不整合のない27Mbpsの
伝送レートのMPEG方式トランスポートストリームを
再生出力することができる。
【0016】ここで、上記の発明において、ヌルパケッ
ト挿入手段は、メモリから次プログラム時刻基準参照値
PCRを含むトランスポートストリームパケットを出力
する際に、カウンタにより前出力タイミングから前プロ
グラム時刻基準参照値PCRを初期値として27MHz
の信号をカウントした値が、前プログラム時刻基準参照
値PCRと次プログラム時刻基準参照値PCRとの差分
値よりも小さい範囲内で、メモリから次プログラム時刻
基準参照値PCRを含むトランスポートストリームパケ
ットを出力し、その出力までの間にヌルパケットを挿入
することを特徴とする。
【0017】また、上記の目的を達成するため、本発明
は、MPEG方式のトランスポートストリームが27M
bps以外の伝送レートで記録されている記録媒体から
トランスポートストリームを再生する再生処理部と、再
生処理部から取り出された再生トランスポートストリー
ムを記憶するメモリと、再生処理部から取り出された再
生トランスポートストリームからプログラム時刻基準参
照値PCRを検出する第1の検出部と、再生処理部から
取り出された再生トランスポートストリームから再生出
力の時刻管理情報PTS及び復号の時刻管理情報DTS
を検出する第2の検出部と、第1の検出部で検出された
PCRと、第2の検出部で検出されたその次のPTS、
DTSとの差分値を演算する第1の演算部と、第1の検
出部で検出されたPCRと、第2の検出部で検出された
その次のPTS、DTSの検出間隔差を演算し、その度
毎に送出する第2の演算部と、第1及び第2の検出部で
検出された各値に基づいて、タイミングを制御して、メ
モリから再生トランスポートストリームを読み出す手段
と、次プログラム時刻基準参照値PCRを含むトランス
ポートストリームパケットを出力すると、プログラム時
刻基準参照値間隔に矛盾が生じるときに、次プログラム
時刻基準参照値PCRを含むトランスポートストリーム
パケットに代えてヌルパケットを生成して挿入するヌル
パケット挿入手段と、メモリから読み出した再生トラン
スポートストリームのプログラム時刻基準参照値PCR
をタイミング的に正しいプログラム時刻基準参照値PC
Rに置き換えて再生トランスポートストリームを出力す
る出力手段とを有する構成としたものである。
【0018】本発明では、1つのヌルパケットを挿入
し、その次に次PCRを含むMPEG方式のトランスポ
ートストリーム(TS)パケットを出力すると次PCR
が本来あるべきPCR間隔を超えてしまう場合には、そ
れが許されるかどうか、PCRとその次のPTS、DT
Sとの差分値と、PCRとその次のPTS、DTSの検
出間隔差を判断し、ヌルパケットを挿入しても問題のな
い場合に限り、1つ以上のヌルパケットを挿入し、次
に、次PCRを含むTSパケットをメモリから読み出
す。その際、PCRのみ、その出力タイミングに合うよ
うに出力手段で演算したPCR値に置き換えて出力する
ことで、PCRに不整合のない27Mbpsの伝送レー
トのMPEG−TSを得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。
【0020】(第1の実施の形態)図1は、本発明にな
るトランスポートストリーム再生装置の第1の実施の形
態のブロック図を示す。この第1の実施の形態は、MP
EG−TSで27Mbpsの伝送レートで入力されて異
なった記録レートで記録されている記録媒体1、又は2
7Mbps以外の伝送レートで入力されてある記録レー
トで記録されている記録媒体1から再生処理部2でMP
EG−TSを復元し、メモリ3とPCR検出部4に再生
MPEG−TSを転送する。
【0021】PCR検出部4はPCRを検出し、その検
出毎にPCR検出信号をタイミング制御部5に送出す
る。タイミング制御部5は、入力PCR検出信号の検出
PCR値を監視しながら、27MHzでメモリ3から読
み出された再生MPEG−TSをセレクタ8から出力さ
せる。その際、次PCRを含むMPEG−TSパケット
を出力してしまうとPCR間隔に矛盾が生じてしまう場
合には、次PCRを含むMPEG−TSパケットはメモ
リ3から読み出さず、ヌルパケット生成部7からヌルパ
ケットを生成して挿入していく。
【0022】但し、更に、1つのヌルパケットを挿入
し、その次に次PCRを含むMPEG−TSパケットを
出力すると、次PCR値が本来あるべきPCR間隔を越
えてしまう場合には、更に追加しようとしたヌルパケッ
トは挿入せず、次PCRを含むTSパケットをメモリ3
から読み出す。その際、PCRのみ、その出力タイミン
グに合うようにPCR演算部6にて演算したPCR値に
セレクタ8で置き換えて出力することで、PCRに不整
合のない出力MPEG−TSを得ることができる。
【0023】次に、本発明の第1の実施の形態の動作に
ついて詳細に説明する。従来の技術の項でも説明した
が、MPEG−TSにおいて任意のプログラムを記録す
る場合、順次PIDを検出していくことで、その記録を
行いたいプログラムのストリームを得ることができる。
実際に記録する際には、ストリームだけでは再生時にデ
コーダがどのPIDのストリームをデコードすればよい
のか分からなくなるので、PAT、PMTもストリーム
と合わせたMPEG−TSでの記録を行うことになる。
このように任意のプログラムだけを記録する場合には、
当然の如く記録レートは入力レートと異なることにな
る。
【0024】上述のような場合、または、入力レートが
27Mbps以外か、27Mbpsであってもそのまま
全てを記録しない場合において、本実施の形態は出力M
PEG−TSのレートを27Mbpsとし、かつ、PC
Rに不整合のない再生信号を出力するものである。
【0025】図1において、記録媒体1から再生された
信号は、再生処理部2において記録フォーマットから再
生MPEG−TSに復元され、再生クロックで出力され
る。なお、ここでの、記録媒体1としては、光ディス
ク、ハードディスク、ビデオカセットレコーダ(磁気テ
ープ)等、各種の媒体が考えられる。
【0026】上記再生クロックは記録媒体1とのインタ
フェースに用いられるものであり、本発明は27Mbp
sでの出力MPEG−TSを生成するので、そのレート
を変換するために、メモリ3を経由することとする。な
お、メモリ3としてはFIFOを用いるのが一般的と考
えられる。
【0027】PCR検出部4は再生処理部2から入力さ
れる再生MPEG−TSからPCRを検出する。このP
CRは図5に示したフォーマットで規定された位置55
にあり、従来装置と共に説明したようにアダプテーショ
ンフィールド54の存在、及び、PCRフラグ57から
PCRの存在、及び、検出をすることができる。なお、
PCRの挿入間隔は、少なくとも100msに1回はあ
るもので、TSパケット毎に挿入されているようなもの
ではないということを記しておく。
【0028】PCRは再生時における基準管理情報であ
り、PCR検出部4で検出される毎にPCR検出信号が
タイミング制御部5へ送出される。タイミング制御部5
は、検出された前後のPCRの差分値を演算すること
で、27Mbpsで出力する場合、その間に27MHz
で何ビット分のデータがあるべきか判断することが可能
となる。
【0029】TSパケットは188バイト単位で構成さ
れており、MPEG−TS全体があるレートで転送され
ている時、その中で実際に有効なデータのレートは全体
のレート以下であり、それ以外の不足データはPID=
0x1FFFである188バイトのヌルパケット(デー
タはオール”0xFF”)の挿入、或いは、188バイ
ト未満の場合は、アダプテーションフィールドを用いて
スタッフィングバイトを挿入し、その不足データを埋め
ることになっている。
【0030】記録媒体1への記録レートが27Mbps
未満で、再生時に27Mbps出力を行う場合には、必
ずデータの不足が生じる。また、BSディジタル放送の
最大伝送レートは27Mbpsよりは低く予定されてお
り、ましてや、必要なプログラムのみの抽出を行って記
録した場合などでは、記録レートは更に下がると考えら
れる。よって、そのような記録媒体1から27Mbps
の再生MPEG−TSを出力するには、ヌルパケットの
挿入は必須となる。その制御をタイミング制御部5が行
っている。
【0031】ここで、具体的に数値を当てはめて考察し
てみる。前PCR値が”0”で、次PCR値が”100
000”であったとする。出力レートが27Mbpsで
あるので、これらのPCR間には100000ビットの
データがあると考えることができる。よって、タイミン
グ制御部5において、出力MPEG−TSを管理するカ
ウンタが必要になる。ここではそれをPCRカウンタと
称することとする。
【0032】PCRは、図5(E)と共に説明したよう
に、27MHzをクロックとして1インクリメント動作
する9ビットのPCRエクエテンションの部分と、PC
Rエクステンションの部分の300カウントで1インク
リメントする33ビットのPCRベース部分で構成、カ
ウントされているので、タイミング制御部5でのPCR
カウンタも同じ構成をとるものとする。
【0033】このPCRカウンタは前PCR値を初期値
とし、27MHzをクロックとしてインクリメントす
る。そして、前PCRを含むMPEG−TSをメモリ3
から読み出すタイミングでカウントアップを始めるもの
とする。ここで、例えば、次PCRを含むMPEG−T
Sパケットがメモリ3から出力可能状態になった時、P
CRカウンタ値が”70000”であったとすると、本
来ならカウンタ値が”100000”の時に次PCRを
含むMPEG−TSパケットがメモリ3から読み出され
るべきであるので、一旦メモリ3からの読み出しを中断
し、ヌルパケット生成部7からヌルパケットの挿入を行
う。
【0034】ここでは、30000ビット分をヌルパケ
ットで埋める必要がある。但し、この値がTSパケット
のビット数1504(=188バイト×8ビット)の倍
数になるなど、そう都合がよいことはほとんどない。よ
って、まず、この30000ビット分の間に、((次P
CRとPCRカウンタとの差分値)/TSパケットビッ
ト数)で得られる商分のヌルパケットの挿入を行う。
【0035】但し、余りが生じるであろうから、その分
の対策も必要となる。その方法は、次PCRを含むTS
パケットを前倒しでメモリ3から読み出すことである。
しかし、それでは前PCRと、現前倒しで読み出しを行
った次PCRとの差分値が、本来あるべき間隔と異なっ
てしまい、矛盾が生じることになる。よって、次PCR
を前倒しで出力する分早めた値に変換することとする。
その値とは、PCRカウンタ値そのものである。
【0036】PCRカウンタ値が”70000”から、
((次PCRとPCRカウンタとの差分値)/TSパケ
ットビット数)で得られる商分のヌルパケットを挿入す
るのであるから、ここでは、30000/(188×
8)であるから、この商は”19”となり、”9857
6”(=70000+1504×19)が、19個のヌ
ルパケットを挿入した後のPCRカウンタ値となる。こ
の後、次PCRを含むMPEG−TSパケットをメモリ
3から読み出し、次PCR出力タイミングで、このPC
Rカウンタ値に変換すればよいことになる。
【0037】また、変換するPCR値は、次式(1)で
示される演算式で求めることも可能であり、結果的には
上述したPCRカウンタ値と同じになる。
【0038】 前倒し次PCR値=(PCRカウンタ値)+(((次PCRとPCRカウン タとの差分値/TSパケットビット数)の商)×188×8))・・・式(1) なお、ここでいうPCRカウンタの値は、次PCRを含
むMPEG−TSパケットをメモリ3から読み出せる状
態になった時のPCRカウンタ値である。
【0039】これらの方法で変換されるPCR値を持っ
て次PCRを含むMPEG−TSパケットが早く出力さ
れても、出力MPEG−TSとしては論理的に不整合は
ないことになる。
【0040】ここで動作をまとめると、タイミング制御
部5はセレクタ8を用いて、メモリ3から再生MPEG
−TSの読み出しを行い、次PCRを含むMPEG−T
Sパケットの出力段階で、まだ次PCR出力タイミング
でなく、出力時までにTSパケットビット数以上の余裕
がある時は、ヌルパケット生成部7で生成されるヌルパ
ケットの挿入を行い、次PCR出力時までのタイミング
がTSパケットビット数未満の時は、メモリ3から次P
CRを含むTSパケットを読み出す。
【0041】但し、その際のPCR値のみ、PCR演算
部6でPCRカウンタ値、或いは、式(1)により演算
される値にセレクタ8を用いて変換することで、27M
bpsでヌルパケットが挿入され、PCR値に矛盾のな
い出力MPEG−TSを得ることができる。
【0042】この全体の位相の流れの概略を表したのが
図2である。すなわち、図2(A)が記録系の入力MP
EG−TSであり、同図(B)は記録媒体に27Mbp
s未満で記録されたMPEG−TSであり、同図(C)
は再生装置により27Mbpsで再生出力されるMPE
G-TSを示す。以降の動作も同様で、3番目のPCRも
1番目のPCR、或いは、変換した2番目のPCRとの
差分値から同様に制御を行っていくことで、連続した出
力MPEG−TSを得ることが可能となる。
【0043】ここでは、(次PCRとPCRカウンタと
の差分値/TSパケットビット数)の商分のヌルパケッ
トを挿入したが、挿入パケット数をそれより少なくし、
それに合わせて次PCR値もその分小さい値に変えて
も、全体として整合がとれていればよい。
【0044】また、ヌルパケットの挿入法は、次PCR
を含むMPEG−TSパケットの前に一括して挿入して
もよいし、それまでのMPEG−TSのパケット間に挿
入してもよい。また、出力MPEG−TSレートを27
Mbpsとしたが、27Mbpsの倍数のレートでの動
作でも、クロックが27MHzからその倍数クロックに
変わるが、内部動作を倍数分の1にすればよいだけで、
同様の構成で実現が可能となる。
【0045】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。図3は本発明になるト
ランスポートストリーム再生装置の第2の実施の形態の
ブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同
一符号を付してある。この第2の実施の形態は、PTS
・DTS検出部10、PCR−PTS、DTS差分演算
部11及びPCR−PTS、DTS検出タイミング演算
部12を、第1の実施の形態の構成に更に付加したもの
である。
【0046】図3において、再生処理部2は、MPEG
−TSで27Mbpsの伝送レートで入力されて異なっ
た記録レートで記録されている記録媒体1、又は27M
bps以外の伝送レートで入力されてある記録レートで
記録されている記録媒体1から再生されたMPEG−T
Sを復元し、メモリ3、PCR検出部4及びPTS・D
TS検出部10にそれぞれ再生MPEG−TSを転送す
る。PCR検出部4は入力された再生MPEG−TS中
のPCRを検出し、その度毎にタイミング制御部5に送
出する。また、PTS・DTS検出部10は、入力され
た再生MPEG−TS中のPTS(Presentation Time
Stamp)という再生出力の時刻管理情報と、DTS(Dec
oding Time Stamp)という復号の時刻管理情報を検出す
る。
【0047】PCR−PTS、DTS差分演算部11
は、PCR検出部4で検出されたPCRと、PTS・D
TS検出部10で検出されたその次のPTS、DTSと
の差分値を演算する。PCR−PTS、DTS検出タイ
ミング演算部12は、PCR検出部4で検出されたPC
Rと、PTS・DTS検出部10で検出されたその次の
後述するPTS、DTSの検出間隔差を演算し、その度
毎にタイミング制御部5に送出する。
【0048】タイミング制御部5は、検出PCR値を監
視しながら27MHzでメモリ3からMPEG−TSを
読み出してセレクタ8から出力を行う。その際、次PC
Rを含むMPEG−TSパケットを出力してしまうとP
CR間隔に矛盾が生じてしまう場合には、次PCRを含
むMPEG−TSパケットはメモリ3から読み出さず、
ヌルパケット生成部7からヌルパケットを生成して挿入
していく。
【0049】但し、更に、1つのヌルパケットを挿入
し、その次に次PCRを含むMPEG−TSパケットを
出力すると次PCRが本来あるべきPCR間隔を超えて
しまう場合には、それが許されるかどうか、PCR−P
TS、DTS差分演算部11で求めたPCRとその次の
PTS、DTSとの差分値と、PCR−PTS、DTS
検出タイミング演算部12で求めたPCRとその次のP
TS、DTSの検出間隔差を、タイミング制御部5で判
断し、ヌルパケットを挿入しても問題のない場合に限
り、本発明の第1の実施の形態に比べて1つ以上のヌル
パケットを挿入し、次に、次PCRを含むTSパケット
をメモリ3から読み出す。その際、PCRのみ、その出
力タイミングに合うようにPCR演算部6にて演算した
PCR値にセレクタ8で置き換えて出力することで、P
CRに不整合のない出力MPEG−TSを得ることがで
きる。
【0050】次に、本発明の第2の実施の形態の動作に
ついて、図4、図6等を併せ参照して更に説明する。第
2の実施の形態は、第1の実施の形態において、(次P
CRとPCRカウンタとの差分値/TSパケットビット
数)で得られる(商+1)分のヌルパケットを挿入する
場合の構成である。この実施の形態では、第1の実施の
形態とは異なり、図4(C)に示すように、次PCRを
含むMPEG−TSパケットは本来のPCR位相より遅
れて出力されることになる。なお、図4(A)が記録系
の入力MPEG−TSであり、同図(B)は記録媒体に
27Mbps未満で記録されたMPEG−TSであり、
同図(C)は再生装置により27Mbpsで再生出力さ
れるMPEG-TSを示す。
【0051】よって、この実施の形態では、PCR演算
部6でその遅延させたPCR値を求め、セレクタ8でタ
イミング制御部5によりPCR値の変換を行うことで、
出力MPEG−TSを構成することが可能となる。な
お、この場合の遅延次PCR値は、第1の実施の形態と
同じく、PCRカウンタ値で置き換えるか、式(2)で
示す演算で求まる値に、次PCRを含むMPEG−TS
パケットをメモリ3から読み出した際の次PCR出力タ
イミングで変換すればよいことになる。
【0052】 遅延次PCR値=(PCRカウンタ値)+(((次PCRとPCRカウンタ の差分値/TSパケットビット数)の商+1)×188×8)・・・式(2) なお、ここでいうPCRカウンタの値は、次PCRを含
むMPEG−TSパケットをメモリ3から読み出せる状
態になった時のPCRカウンタ値である。
【0053】ここで、MPEG2トランスポートストリ
ームは、図6(A)に示すパケット化エレメンタリ・ス
トリーム(PES:Packetized Elementary Stream)パ
ケットを再分割して多重化された信号であり、PESパ
ケットはビデオ符号化データとオーディオ符号化データ
を分割して多重化した信号である。このPESパケット
は、図6(B)に示す構成であり、この中に65で示す
ように40ビットのPTS(Presentation Time Stam
p)という再生出力の時刻管理情報と、66で示すよう
に40ビットのDTS(Decoding Time Stamp)という
復号の時刻管理情報がある。
【0054】PTSは図6(C)に示す構成で、DTS
は同図(D)に示す構成で、これらは前述したTSパケ
ット中の図5(E)のPCRベースと同様、27MHz
クロックを300カウントする毎に1インクリメントす
る値で、PCRによりセットされるSTC(System Tim
e Clock)というMPEGシステムの基準復号器時間と
一致した際に再生開始、デコード開始を行うものであ
る。具体的には、PCR値をカウンタにセットしてイン
クリメントしていき、PTS値、DTS値と一致した時
点で再生開始、デコード開始を行うものである。つま
り、PCR値がPTS値、DTS値より大きい値という
ことはあり得ないわけである。
【0055】しかし、第2の実施の形態の場合、(次P
CRとPCRカウンタとの差分値/TSパケットビット
数)の(商+1)分のヌルパケットを挿入するので、図
4(C)に示したように、必然的に次PCRは本来の出
力タイミングより遅れて出力されることになり、それを
補正するために、PCR演算部6で遅延分を加味した次
PCR値を求めている。しかし、DTS値、PTS値は
変わるものではないので、よって、これらの値と遅延し
た次PCR値との大小関係が問題になってくる。
【0056】上記のヌルパケットの挿入では、次PCR
を含むTSパケットの遅延量は最大でも1パケット、つ
まり、TSパケットビット数分ということになる。よっ
て、得られた次PCRと、その次に得られたPTS、D
TSとの差分値と、両者が得られたタイミング間ビット
数値との関係が重要になってくる。
【0057】ここで、図7に実際の具体的なMPEG−
TSパケットデータを示した。これは同期バイト(0x
47)から始まるTSパケットで、アダプテーションフ
ィールド、PCRが存在しており、図5でPCRの構成
を示しているので、それにより、PCRベースが0x0
001FD8101と求めることができる。また、アダ
プテーションフィールド以降にPESパケットが存在
し、図6でPTS、DTSについて示しているので、そ
れにより、PTSが0x0001FDD57B、DTS
が0x0001FDC3E3と求めることができる。そ
れにより、この場合のPCRとPTSとの差分値は”2
1626”で、PCRとDTSとの差分値は”1711
2”となる。
【0058】また、各値はその最終ビットの到着時間が
値のセット時間であるので、PCRとPTSとの検出間
ビット数は120ビット、PCRとDTSとの検出間ビ
ット数は160ビットということも分かる。よって、P
CR値に最大の遅延分であるTSパケットビット数の”
1504”と、PTSとの検出間ビット数”120”を
足した値、及び、DTSとの検出間ビット数"160”
を足した値が、PTSとの差分値”21626”、及
び、DTSとの差分値”17112”より大きくならな
ければ、(次PCRとPCRカウンタとの差分値/TS
パケットビット数)で得られる(商+1)分のヌルパケ
ットを挿入し、その後に、PCRカウンタ値、或いは、
式(2)で求まる値に次PCRを変換したMPEG−T
Sを出力しても、次PCRとPTS、DTSとの関係に
矛盾は生じないことになる。
【0059】上記構成を実現したのが図3である。記録
媒体1から再生された信号は、再生処理部2において再
生MPEG−TSに復元され、PCR検出部4と、PT
S・DTS検出部10でPCR、PTS及びDTSが検
出される。PCR−PTS、DTS差分演算部11は上
記の検出されたPCRと、その次に得られるPTS、D
TSとの差分を演算し、PCR−PTS、DTS検出タ
イミング演算部12は両者が検出されたタイミング間の
ビットの値の検出を行う。
【0060】そして、これらの検出値を用いてタイミン
グ制御部5で上述した判定を行い、判定結果が真であれ
ば、メモリ3より次PCRを含むMPEG−TSパケッ
トを出力する前に、(次PCRとPCRカウンタとの差
分値/TSパケットビット数)で得られる(商+1)分
のヌルパケットを挿入し、次PCRを含むMPEG−T
Sパケットをメモリ3から読み出す際に、PCR演算部
6でPCRカウンタ値、或いは式(2)により演算され
る値にセレクタ8を用いて変換されることで、27Mb
psで、ヌルパケットが挿入され、PCRに矛盾のない
出力MPEG−TSを得ることができる。
【0061】この全体の位相の流れの概略を表したのが
図4である。以降の動作も同様で、3番目のPCRも1
番目のPCR、或いは、変換した2番目のPCRとの差
分値から同様に制御を行っていくことで、連続した出力
MPEG−TSを得ることが可能となる。
【0062】ここでは、((次PCRとPCRカウンタ
との差分値/TSパケットビット数)の商+1)分のヌ
ルパケットを挿入したが、挿入パケット数をそれより多
くし、それに合わせて次PCR値もその分大きい値に変
えても、全体として整合がとれていればよい。また、ヌ
ルパケットの挿入法は、次PCRを含むMPEG−TS
パケットの前に一括して挿入してもよいし、それまでの
MPEG−TSの間に挿入してもよい。
【0063】また、出力MPEG−TSレートを27M
bpsとしたが、27Mbpsの倍数レートでの動作で
も、クロックが27MHzからその倍数クロックに変わ
るだけで、内部動作を倍数分の1にすればよいだけで、
同様の構成で実現が可能となる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録レートが27Mbpsの入力レートと異なる場合、
または、入力レートが27Mbps以外か、27Mbp
sであってもそのまま全てを記録しない場合、例えば、
任意のプログラムだけを記録する場合などにおいて、そ
れらを記録した記録媒体からの再生時に、再生時のレー
トが27Mbpsで、かつ、PCRの整合性が保たれた
出力MPEGトランスポートストリームを得ることがで
きる。
【0065】また、これにより、記録時に任意のプログ
ラムだけを記録しても適正なMPEGトランスポートス
トリームとして再生できるので、記録媒体容量の削減が
可能になり、長時間記録もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブロック図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示すTSパケット
配列である。
【図3】本発明の第2の実施の形態のブロック図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示すTSパケット
配列である。
【図5】TSパケットの構成図である。
【図6】PESパケットの構成図である。
【図7】具体的数値を用いて示したTSパケットの構成
図である。
【符号の説明】
1 記録媒体 2 再生処理部 3 メモリ 4 PCR検出部 5 タイミング制御部 6 PCR演算部 7 ヌルパケット生成部 8 セレクタ 9 出力MPEG−TS 10 PTS・DTS検出部 11 PCR−PTS、DTS差分演算部、 12 PCR−PTS、DTS検出タイミング演算部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MPEG方式のトランスポートストリー
    ムが27Mbpsの伝送レートで入力されて異なった記
    録レートで記録されている記録媒体、又は27Mbps
    以外の伝送レートで入力されてある記録レートで記録さ
    れている記録媒体から前記トランスポートストリームを
    再生する再生処理部と、 前記再生処理部から取り出された前記再生トランスポー
    トストリームを記憶するメモリと、 前記再生処理部から取り出された前記再生トランスポー
    トストリームからプログラム時刻基準参照値PCRを検
    出する検出部と、 前記検出部で検出された前後のプログラム時刻基準参照
    値PCRの差分値からタイミングを制御して、前記メモ
    リから再生トランスポートストリームを読み出す手段
    と、 次プログラム時刻基準参照値PCRを含むトランスポー
    トストリームパケットを出力すると、プログラム時刻基
    準参照値間隔に矛盾が生じるときに、次プログラム時刻
    基準参照値PCRを含むトランスポートストリームパケ
    ットに代えてヌルパケットを生成して挿入するヌルパケ
    ット挿入手段と、 前記メモリから読み出した再生トランスポートストリー
    ムの前記プログラム時刻基準参照値PCRをタイミング
    的に正しいプログラム時刻基準参照値PCRに置き換え
    て再生トランスポートストリームを出力する出力手段と
    を有することを特徴とするトランスポートストリーム再
    生装置。
  2. 【請求項2】 前記検出部で検出された前後の前記プロ
    グラム時刻基準参照値PCRの差分値から前記ヌルパケ
    ットの挿入数を決定することを特徴とする請求項1記載
    のトランスポートストリーム再生装置。
  3. 【請求項3】 前記ヌルパケット挿入手段は、前記メモ
    リから次プログラム時刻基準参照値PCRを含むトラン
    スポートストリームパケットを出力する際に、カウンタ
    により前出力タイミングから前プログラム時刻基準参照
    値PCRを初期値として27MHzの信号をカウントし
    た値が、前プログラム時刻基準参照値PCRと次プログ
    ラム時刻基準参照値PCRとの差分値よりも小さい範囲
    内で、前記メモリから前記次プログラム時刻基準参照値
    PCRを含むトランスポートストリームパケットを出力
    し、その出力までの間に前記ヌルパケットを挿入するこ
    とを特徴とする請求項1記載のトランスポートストリー
    ム再生装置。
  4. 【請求項4】 MPEG方式のトランスポートストリー
    ムが27Mbps以外の伝送レートで記録されている記
    録媒体から前記トランスポートストリームを再生する再
    生処理部と、 前記再生処理部から取り出された前記再生トランスポー
    トストリームを記憶するメモリと、 前記再生処理部から取り出された前記再生トランスポー
    トストリームからプログラム時刻基準参照値PCRを検
    出する第1の検出部と、 前記再生処理部から取り出された前記再生トランスポー
    トストリームから再生出力の時刻管理情報PTS及び復
    号の時刻管理情報DTSを検出する第2の検出部と、 前記第1の検出部で検出されたPCRと、前記第2の検
    出部で検出されたその次のPTS、DTSとの差分値を
    演算する第1の演算部と、 前記第1の検出部で検出されたPCRと、前記第2の検
    出部で検出されたその次のPTS、DTSの検出間隔差
    を演算し、その度毎に送出する第2の演算部と、 前記第1及び第2の検出部で検出された各値に基づい
    て、タイミングを制御して、前記メモリから再生トラン
    スポートストリームを読み出す手段と、 次プログラム時刻基準参照値PCRを含むトランスポー
    トストリームパケットを出力すると、プログラム時刻基
    準参照値間隔に矛盾が生じるときに、次プログラム時刻
    基準参照値PCRを含むトランスポートストリームパケ
    ットに代えてヌルパケットを生成して挿入するヌルパケ
    ット挿入手段と、 前記メモリから読み出した再生トランスポートストリー
    ムの前記プログラム時刻基準参照値PCRをタイミング
    的に正しいプログラム時刻基準参照値PCRに置き換え
    て再生トランスポートストリームを出力する出力手段と
    を有することを特徴とするトランスポートストリーム再
    生装置。
  5. 【請求項5】 前記ヌルパケット挿入手段は、前記第1
    及び第2の演算部で演算して得られた前記PCR検出の
    差分値、PCRとPTS、DTSとの差分値、PCRと
    PTS、DTSとの検出タイミング間数値から前記ヌル
    パケットの挿入数を決定することを特徴とする請求項4
    記載のトランスポートストリーム再生装置。
  6. 【請求項6】 前記ヌルパケット挿入手段は、前記メモ
    リから次プログラム時刻基準参照値PCRを含むトラン
    スポートストリームパケットを出力する際に、カウンタ
    により前出力タイミングから前プログラム時刻基準参照
    値PCRを初期値として27MHzの信号をカウントし
    た値が、前PCRと次PCRとの差分値よりも大きい範
    囲内で、前記メモリから次プログラム時刻基準参照値P
    CRを含むトランスポートストリームパケットを出力
    し、その出力までの間に前記ヌルパケットを挿入するこ
    とを特徴とする請求項4記載のトランスポートストリー
    ム再生装置。
  7. 【請求項7】 前記27MHzの信号をカウントする前
    記カウンタは、1ずつインクリメントし、300カウン
    トを繰り返す下位カウンタと、下位カウント300につ
    き1インクリメントする上位カウンタで構成されている
    ことを特徴とする請求項3又は6記載のトランスポート
    ストリーム再生装置。
  8. 【請求項8】 前記ヌルパケット挿入手段は、27MH
    zの信号により1ずつインクリメントし、300カウン
    トを繰り返す下位カウンタと、下位カウント300につ
    き1インクリメントする上位カウンタで構成されている
    カウンタを用いて、前記前プログラム時刻基準参照値P
    CR出カタイミングから前記前プログラム時刻基準参照
    値PCR値を初期値として27MHzの信号をカウント
    した前記上位カウンタ値が、前記PTS値及びDTS値
    よりも小さくなるように、前記ヌルパケットの挿入数を
    決定することを特徴とする請求項6記載のトランスポー
    トストリーム再生装置。
  9. 【請求項9】 前記メモリから再生トランスポートスト
    リームを読み出す手段は、前記次プログラム時刻基準参
    照値PCRを含むトランスポートストリームを前記メモ
    リから読み出す時に、27MHzの信号により1ずつイ
    ンクリメントし、300カウントを繰り返す下位カウン
    タと、下位カウント300につき1インクリメントする
    上位カウンタで構成されているカウンタを用いて、前P
    CR出力タイミングから前記前プログラム時刻基準参照
    値PCRを初期値として、前記27MHzの信号をカウ
    ントした値を、前記次プログラム時刻基準参照値PCR
    として置き換えることを特徴とする請求項1又は4記載
    のトランスポートストリーム再生装置。
  10. 【請求項10】 前記メモリから再生トランスポートス
    トリームを読み出す手段は、トランスポートストリーム
    を前記メモリから読み出す時に、前記前プログラム時刻
    基準参照値PCRと前記次プログラム時刻基準参照値P
    CRと、27MHzの信号により1ずつインクリメント
    し、300カウントを繰り返す下位カウンタと、下位カ
    ウント300につき1インクリメントする上位カウンタ
    で構成されているカウンタを用いて、前記前プログラム
    時刻基準参照値PCR出力タイミングから前記前プログ
    ラム時刻基準参照値PCRを初期値として、前記27M
    Hzの信号をカウントした値と、トランスポートストリ
    ームパケットのビット数とを用いた演算により求めた値
    を、前記次プログラム時刻基準参照値PCRとして置き
    換えることを特徴とする請求項1又は4記載のトランス
    ポートストリーム再生装置。
  11. 【請求項11】 前記27MHzの信号を27MHzの
    倍数のクロックとし、その分内部動作をその倍数分の1
    として同じ動作を得ることを特徴とする請求項3、6、
    7、8、9又は10記載のトランスポートストリーム再
    生装置。
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