JP2001337301A - パルスレーザ発生装置及びパルスレーザ波形整形方法 - Google Patents

パルスレーザ発生装置及びパルスレーザ波形整形方法

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JP2001337301A
JP2001337301A JP2000158018A JP2000158018A JP2001337301A JP 2001337301 A JP2001337301 A JP 2001337301A JP 2000158018 A JP2000158018 A JP 2000158018A JP 2000158018 A JP2000158018 A JP 2000158018A JP 2001337301 A JP2001337301 A JP 2001337301A
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laser beam
pulse laser
pulse
waveform
waveform shaping
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一弥 ▼高▲砂
Kazuya Takasago
Katsuyuki Kobayashi
克行 小林
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザビームの利用効率が高く、かつ所望の
波形のパルスレーザビームを得ることが可能なパルスレ
ーザ発生装置を提供する。 【解決手段】 レーザ光源が、パルスレーザビームを出
力する。第1のビーム分割手段が、レーザ光源から出力
されたパルスレーザビームを第1のビームと第2のビー
ムとに分割する。波形整形光学系が、第1のビームのパ
ルス波形を、外部から与えられる制御信号に基づいて整
形し、第3のビームを出力する。レーザ増幅器が、第3
のビームを増幅して第4のビームを出力する。第2のビ
ーム分割手段が、第4のビームを、第5のビームと第6
のビームとに分割する。制御手段が、第2のビームと第
6のビームとを分析し、分析結果に基づいて、波形整形
光学系に制御信号を送出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルスレーザ発生
装置及びパルスレーザの波形整形方法に関し、特にレー
ザ光源から出射されたパルスレーザビームを増幅し、所
望の波形のパルスレーザビームを得ることが可能なパル
スレーザ発生装置及びパルスレーザの波形整形方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】フォトカソードに短パルスレーザビーム
を照射し、放出された光電子を加速空洞で加速し、電子
ビームを生成する高周波電子銃(RFガン)が知られて
いる。RFガンを用いて電子ビームを効率よく発生させ
るために、高出力かつパルス幅がフェムト秒オーダの極
短パルスレーザビームを得ることが必要である。さら
に、パルス波形を所望の波形に整形することが好まし
い。例えば、三角波の短パルスビームを用いると、ガウ
ス分布型の短パルスビームを用いた場合に比べて、光電
子の発生効率が高まることが知られている。
【0003】フェムト秒オーダの極短パルスレーザビー
ムは、その高速性故に直接変調を加えることが困難であ
る。このため、回折格子対、レンズ対、及び空間光変調
器で構成された波形整形光学系により間接的に波形を制
御する方法を採用する必要がある。
【0004】図5に、この波形整形光学系の概略図を示
す。レーザ光源から出射されたパルスレーザビームが、
回折格子110で回折される。回折されたレーザビーム
が、レンズ111でコリメートされ、空間光変調器11
2に入射する。これにより、パルスレーザビームのスペ
クトルが、空間光変調器112上に投影される。空間光
変調器112は、外部から与えられる制御信号sig0
に基づいて空間的な位置ごとにレーザビームの透過率及
び位相を変化させる。透過率の制御は、例えば液晶パネ
ル、及びこの液晶パネルを挟みクロスニコル配置された
一対の偏光板により行われる。位相の制御は、例えば液
晶パネルにより行われる。これにより、コリメートされ
たレーザビームを空間変調することができる。
【0005】空間変調されたレーザビームが、レンズ1
13により回折格子114上に集光される。集光された
レーザビームが回折格子114で回折され、時間軸上の
波形に戻される。
【0006】高出力のパルスレーザビームを得るため
に、レーザ光源から出射されたパルスレーザビームをレ
ーザ増幅器で増幅する。増幅されたパルスレーザビーム
を、図5に示した波形整形光学系で波形整形を行うと、
空間光変調器112が損傷を受ける。このため、波形整
形光学系は、レーザ増幅器の前に置くことが好ましい。
【0007】図6に、図5に示した波形整形光学系を用
いたパルスレーザ発生装置のブロック図を示す。レーザ
光源100が、パルスレーザビームを出射する。波形整
形光学系101が、レーザ光源100から出射されたレ
ーザビームのパルス波形を整形する。レーザ増幅器10
2が、波形整形されたレーザビームを増幅する。部分反
射鏡103が、増幅されたレーザビームを2本のレーザ
ビームに分割する。部分反射鏡103で反射されたレー
ザビームがレーザビーム測定器104に入射する。
【0008】レーザビーム測定器104は、第2次高調
波信号またはプラズマブレイクダウン信号を測定し、そ
の信号強度が最大になるように波形整形光学系101に
制御信号sig0を送出する。このように、波形整形光
学系101、レーザ増幅器102及びレーザビーム測定
器104が、フィードバックループを構成している。こ
のフィードバック制御により、パルスレーザビームの最
適化が行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図6に示したレーザビ
ーム測定器104の測定対象である第2次高調波信号あ
るいはプラズマブレイクダウン信号はレーザビーム強度
の自乗に比例する非線形現象である。従って、レーザ増
幅器102から出力されたパルスレーザビームのピーク
強度が最大になるときに、第2次高調波信号あるいはプ
ラズマブレイクダウン信号の強度が最大になる。このた
め、ピーク強度が強く、かつ時間幅の短いパルスレーザ
ビームを得る目的には使用できるが、パルス波形までを
細かく制御することはできない。
【0010】また、十分な強さの第2次高調波信号ある
いはプラズマブレイクダウン信号を得るためには、高強
度のパルスレーザビームが必要である。このため、部分
透過鏡103で反射されるレーザビームの強度を大きく
する必要が生じ、レーザビームの利用効率が低下する。
【0011】本発明の目的は、レーザビームの利用効率
が高く、かつ所望の波形のパルスレーザビームを得るこ
とが可能なパルスレーザ発生装置及びパルスレーザ波形
整形方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点による
と、パルスレーザビームを出力するレーザ光源と、前記
レーザ光源から出力されたパルスレーザビームを第1の
ビームと第2のビームとに分割する第1のビーム分割手
段と、前記第1のビームのパルス波形を、外部から与え
られる制御信号に基づいて整形し、第3のビームを出力
する波形整形光学系と、前記第3のビームを増幅して第
4のビームを出力するレーザ増幅器と、前記第4のビー
ムを、第5のビームと第6のビームとに分割する第2の
ビーム分割手段と、前記第2のビームと第6のビームと
が入力され、入力された2つのビームを分析し、分析結
果に基づいて、前記波形整形光学系に制御信号を送出す
る制御手段とを有するパルスレーザ発生装置が提供され
る。
【0013】本発明の他の観点によると、レーザ光源か
らパルスレーザビームを出射する工程と、前記レーザ光
源から出射されたパルスレーザビームを、第1のビーム
と第2のビームとに分割する工程と、外部から与えられ
た制御信号に基づいてパルス波形を整形する波形整形光
学系を用い、前記第1のビームのパルス波形を整形し、
第3のビームを出力する工程と、前記第3のビームを増
幅して、第4のビームを出力する工程と、前記第4のビ
ームを、第5のビームと第6のビームとに分割する工程
と、前記第2のビームと第6のビームとを分析し、分析
結果に基づいて、前記波形整形光学系に制御信号を送出
する工程とを有するパルスレーザの波形整形方法が提供
される。
【0014】第2のビームと第6のビームとを分析する
ことにより、両者の位相差スペクトルや強度比スペクト
ルを求めることができる。位相差スペクトルや強度比ス
ペクトルが、所望の形状になるように波形整形光学系を
制御することにより、第5のビームのパルス波形を所望
の波形に近づけることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜図4を参照して、本発明の
実施例によるパルスレーザビーム発生装置について説明
する。
【0016】図1は、実施例によるパルスレーザビーム
発生装置のブロック図を示す。レーザ光源1が、パルス
レーザビームPL0を出射する。パルスレーザビームP
0の周波数軸上の強度分布(強度スペクトル)をAi
とし、周波数軸上の位相分布(位相スペクトル)をPi
とする。レーザ光源1は、例えばレーザ媒質としてTi
含有サファイアを用いたモードロックレーザ装置であ
る。部分透過鏡2が、パルスレーザビームPL0を2本
のビームに分割する。部分透過鏡2を透過したパルスレ
ーザビームPL1が、波形整形光学系3に入射する。波
形整形光学系3は、図5に示した波形整形光学系と同一
のものである。その構成及び変調原理については既に説
明したので、ここでは説明を省略する。波形整形光学系
3の周波数に依存した強度変調度をMsaとし、位相特
性をMspとする。
【0017】波形整形光学系3から出射したパルスレー
ザビームPL3が、レーザ増幅器4に入射する。レーザ
増幅器4は、パルスレーザビームPL3を増幅してパル
スレーザビームPL4を出射する。レーザ増幅器4の増
幅度をMaaとし、位相特性をMapとする。部分反射
鏡5が、パルスレーザビームPL4を2本のビームに分
割する。
【0018】部分反射鏡5を透過したパルスレーザビー
ムPL5が、例えばRFガンに入射する。部分反射鏡2
で反射したパルスレーザビームPL2及び部分反射鏡5
で反射したパルスレーザビームPL6が、パルスレーザ
分析器(制御装置)6に入射する。パルスレーザビーム
PL6の強度スペクトルをAoとし、位相スペクトルを
Poとする。パルスレーザ分析器6は、パルスレーザビ
ームPL2及びPL6を分析し、パルスレーザビームPL
5及びPL6が所望の波形になるように、波形整形光学系
3に制御信号sig0を送出する。なお、所望の波形の
強度スペクトルAt及び位相差スペクトル(Pt−P
i)が、記憶手段7に記憶されている。位相スペクトル
Ptは、パルスレーザビームPL6の所望の位相スペク
トルである。
【0019】図2を参照して、図1に示したパルスレー
ザ分析器6の動作原理について説明する。
【0020】図2(A)に示すように、パルスレーザ分
析器6に入射したパルスレーザビームPL2及びPL
6が、時間軸上で遅延時間Twだけ離れて分光器10に
入射する。遅延時間Twが分光器10の分解能で決まる
間隔以下であれば、遅延時間Tw及びパルスレーザビー
ムPL2とPL6との位相差に対応した干渉波形が得られ
る。図2(B)に、分光器10で得られる干渉波形の一
例を示す。図2(B)の横軸は周波数を表し、縦軸は強
度を表す。図2(B)に示した干渉波形をフーリエ変換
する。
【0021】図2(C)の上図に、フーリエ変換された
波形を示す。原点に大きなピークpk0が現れ、その両
脇に小さなピークpk1及びpk2が現れる。原点の両脇
のピークpk1及びpk2は、パルスレーザビームPL2
に含まれる周波数成分と、パルスレーザビームPL6
含まれる対応する周波数成分との位相差に対応した波形
になる。ピークpk0及びpk2を除き、ピークpk1
原点の位置までシフトさせる。シフトして得られたピー
クpk1’を逆フーリエ変換する。
【0022】図2(D)に、ピークpk1’を逆フーリ
エ変換したものの位相特性波形を示す。図2(D)に示
す波形は、パルスレーザビームPL2とPL6との周波数
軸上における相対位相差の分布(位相差スペクトル)に
対応する。
【0023】以下、式を示しながら再度説明する。パル
スレーザビームPL2とPL6との周波数電場を、それぞ
【0024】
【数1】 EPL2(ω)=(IPL2(ω))1/2×cosφPL2(ω) EPL6(ω)=(IPL6(ω))1/2×cosφPL6(ω) とし、パルスレーザビームPL6に対するパルスレーザ
ビームPL2の遅延時間をτとすると、周波数干渉縞強
度ISI(ω)は、
【0025】
【数2】ISI(ω)=IPL6(ω)+IPL2(ω)+(I
PL6(ω))1/2(IPL2(ω))1/2×cos〔φ
PL6(ω)−φPL2(ω)−ωτ〕 と表される。
【0026】上式をフーリエ変換すると、次の2つの部
分に分けることができる。
【0027】
【数3】FT{IPL6(ω)+IPL2(ω)}+FT
{(IPL6(ω))1/2(IPL2(ω))1/2 ×cos〔φ
PL6(ω)−φPL2(ω)−ωτ〕} 上式の第1項は、図2(C)に示したピークpk0に対
応する項であり、相対位相差には無関係の項である。第
2項は、図2(C)に示したピークpk1及びpk2に対
応する項である。ピークpk1とpk2とは、横軸上のτ
と−τの位置に現れている。両者は位相共役の関係にあ
り、2つのピークの情報量は同じである。
【0028】このフーリエ変換したものにフィルタリン
グをかけることにより、位置τの部分に現れたピークp
1のみを取り出すことが可能になる。ピークpk1のみ
を取り出した後、遅延部分に相当するωτの成分を取り
除くために、ピークpk1の中心をτから0に移動さ
せ、ピークpk1’を得る。
【0029】得られた波形を逆フーリエ変換し、その位
相特性を計算することによって、相対位相差を求めるこ
とができる。
【0030】このように、パルスレーザビームPL2
PL6との間で相対位相差が生ずるのは、レーザ増幅器
4内の屈折率分散、結晶の非線形特性等に起因する。
【0031】また、パルスレーザビームPL2及びPL6
の各々を分光することにより、周波数軸上の強度分布
(強度スペクトル)を得ることができる。両者の強度ス
ペクトルから、周波数軸上におけるパルスレーザビーム
PL2とPL6との強度比の分布を得ることができる。こ
の強度スペクトルは通常一定にはならない。これは、レ
ーザ増幅器4の増幅率が周波数に依存することによる。
【0032】レーザ増幅器4から出力されたパルスレー
ザビームPL6の所望の時間軸上の波形及び位相スペク
トルを規定すれば、パルスレーザビームPL6の強度ス
ペクトル及び位相スペクトルが一意に決まる。パルスレ
ーザビームPL6の所望の時間軸上の波形及び位相スペ
クトルから求められた強度スペクトルAt及び位相スペ
クトルPtが、記憶手段7に記憶されている。なお、実
際には、位相差スペクトル(Pt−Pi)が記憶されて
いる。
【0033】次に、図3を参照して、所望の波形を得る
方法について説明する。ステップs1において、波形整
形光学系3の強度変調度MsaがAt/Aiに等しくな
るように、パルスレーザ分析器6が波形整形光学系3に
制御信号sig0を送出する。
【0034】以下の計算は、各周波数成分に対して行わ
れるため、並列あるいは直列の計算方法が考えられる
が、パルスの繰り返し間隔、例えば1ms(周波数1k
Hzに相当)以内に演算及び制御信号の送出が完了すれ
ば、いずれの計算方法を採用してもよい。しかし、演算
及び制御信号の送出に、パルスの繰り返し間隔以上の時
間を要する場合は、並列処理が望ましい。なお、いずれ
の計算方法を採用するかは、図4を参照して後述する位
相スペクトルの整形方法の場合も同様である。
【0035】レーザ増幅器4から出力されるパルスレー
ザビームPL6の強度スペクトルAoが、Ai×Msa
×Maa、すなわち、At×Maaになる。
【0036】ステップs2に進み、レーザ増幅器4から
出射したパルスレーザビームPL6の強度スペクトルを
測定する。
【0037】ステップs3に進み、パルスレーザビーム
PL6の強度スペクトルAoと、所望の強度スペクトル
Atとを比較する。なお、この比較は、周波数軸上のあ
る範囲内の複数の点において行う。
【0038】ステップs4に進み、比較結果を判定す
る。比較された全ての点において、両者の差が基準値以
下であれば制御を終了し、現状の強度変調度Msaを維
持する。両者の差が基準値以上となる点がある場合に
は、ステップs5に進む。
【0039】ステップs5において、Msa×(At/
Ao)を新たにMsaとする。パルスレーザ分析器6
は、波形整形光学系の強度変調度Msaがステップs5
で求められた新たなMsaになるように制御信号sig
0を送出する。ステップs2に戻り、制御を続ける。
【0040】このとき、増幅度Maaが変化しなけれ
ば、パルスレーザビームPL6の強度スペクトルがAt
になる。ところが、実際には、レーザ増幅器4に入射す
るパルスレーザビームPL3が変化しているため、増幅
度Maaも変動する。このため、得られたパルスレーザ
ビームPL6の強度スペクトルAoは、所望のAtに近
づくが、完全には一致しない。ステップs2からs5ま
でを繰り返すことにより、パルスレーザビームPL6
強度スペクトルAoを所望の強度スペクトルAtに近づ
けることができる。
【0041】次に、図4を参照して、位相スペクトルの
整形方法について説明する。ステップu1において、波
形整形光学系3の位相特性Mspが(Pt−Pi)にな
るように、パルスレーザ分析器6が制御信号sig0
送出する。このとき、パルスレーザビームPL2とPL6
との位相差スペクトル(Po−Pi)は、(Pi+Ms
p+Map−Pi)、すなわち、(Pt+Map−P
i)となる。
【0042】ステップu2に進み、パルスレーザビーム
PL2とPL6との位相差スペクトル(Po−Pi)を測
定する。この位相差スペクトルは、図2(D)に示した
周波数軸上の相対位相差の分布に相当する。
【0043】ステップu3に進み、位相スペクトルPo
とPtとを比較する。なお、実際には、(Po−Pi)
と(Pt−Pi)とが比較されるが、これは、位相スペ
クトルPoとPtとを比較することと同等である。この
比較は、周波数軸上のある範囲内の複数の点について行
われる。
【0044】ステップu4に進み、比較結果を分析す
る。両者の位相ずれが基準値以下であれば、制御を終了
し、現状の位相特性Mspを維持する。基準値以上の位
相ずれとなった点がある場合には、ステップu5に進
む。
【0045】ステップu5において、(Msp+Pt−
Po)を新たなMspとする。パルスレーザ分析器6
は、波形整形光学系3の位相特性が新たな位相特性Ms
pになるように、制御信号sig0を送出する。ステッ
プu2に戻り制御を続ける。
【0046】このとき、レーザ増幅器4の位相特性Ma
pが変化しなければ、パルスレーザビームPL6の位相
スペクトルPoが所望の位相スペクトルPtに一致す
る。しかし、レーザ増幅器4に入射するパルスレーザビ
ームPL3が変化しているため、レーザ増幅器4の位相
特性Mapも変化している。このため、パルスレーザビ
ームPL6の位相スペクトルPoは、所望の位相スペク
トルPtに近づくが、厳密には一致しない。ステップu
2からu5までを繰り返すことにより、パルスレーザビ
ームPL6の位相スペクトルPoを所望の位相スペクト
ルPtに近づけることができる。
【0047】パルスレーザビームPL6の強度スペクト
ル及び位相スペクトルを、所望の形状に近づけることに
より、時間軸上のパルス波形が所望の波形に近づく。パ
ルスレーザビームPL6とPL5とは、強度が相違するの
みであり、両者の強度スペクトルは相似形である。ま
た、両者の位相スペクトルは同一である。このため、パ
ルスレーザビームPL5のパルス波形を所望の波形に近
づけることができる。
【0048】上記実施例による方法では、レーザ光源1
の出射ビームから分割して得られたパルスレーザビーム
PL2とレーザ増幅器4の出射ビームから分割して得ら
れたパルスレーザビームPL6との位相差スペクトルを
分析することにより、フィードバック制御を行う。この
ため、図6の非線形現象を利用したレーザビーム測定器
104を用いる場合に比べて、弱いパルスレーザビーム
でも十分なフィードバック制御を行うことができる。こ
れにより、レーザビームの利用効率を高めることが可能
になる。
【0049】パルス波形を制御されたパルスレーザビー
ムをRFガンのフォトカソードに照射することにより、
光電子の発生効率を高めることができる。また、強度及
び波形の制御されたパルスレーザビームを、化学反応の
励起エネルギ源として用いることもできる。このような
パルスレーザビームを用いることにより、複数の反応経
路のうち特定の一つを選択して化学反応を起こすことが
可能になる。
【0050】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
波形整形光学系、レーザ増幅器、及び制御手段によりフ
ィードバックループが構成される。レーザ光源から出射
されたパルスレーザビームと、レーザ増幅器で増幅され
たパルスレーザビームとを分析し、分析結果に基づいて
波形整形光学系を制御することにより、増幅されたパル
スレーザビームのパルス波形を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるパルスレーザビーム発生
装置のブロック図である。
【図2】実施例によるパルスレーザビーム発生装置で用
いられるパルスレーザ分析器の動作原理を説明するため
のグラフである。
【図3】実施例によるパルスレーザビーム発生装置で、
出力ビームの強度スペクトルを整形する方法を説明する
ためのフローチャートである。
【図4】実施例によるパルスレーザビーム発生装置で、
出力ビームの位相スペクトルを整形する方法を説明する
ためのフローチャートである。
【図5】波形整形光学系の概略図である。
【図6】第2次高調波信号等を用いてフィードバックを
行うパルスレーザビーム発生装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源 2、5 部分反射鏡 3 波形整形光学系 4 レーザ増幅器 6 パルスレーザ分析器 7 記憶手段 110、114 回折格子 111、113 レンズ 112 空間光変調器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H041 AA23 AZ06 2H079 BA01 BA03 CA02 FA01 KA01 KA08 KA18 KA19 5F072 AB20 HH09 KK15 KK30 SS06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルスレーザビームを出力するレーザ光
    源と、 前記レーザ光源から出力されたパルスレーザビームを第
    1のビームと第2のビームとに分割する第1のビーム分
    割手段と、 前記第1のビームのパルス波形を、外部から与えられる
    制御信号に基づいて整形し、第3のビームを出力する波
    形整形光学系と、 前記第3のビームを増幅して第4のビームを出力するレ
    ーザ増幅器と、 前記第4のビームを、第5のビームと第6のビームとに
    分割する第2のビーム分割手段と、 前記第2のビームと第6のビームとが入力され、入力さ
    れた2つのビームを分析し、分析結果に基づいて、前記
    波形整形光学系に制御信号を送出する制御手段とを有す
    るパルスレーザ発生装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段が、前記第2のビームと第
    6のビームとの位相差スペクトルを求め、求められた位
    相差スペクトルに基づいて、前記波形整形光学系に制御
    信号を送出する請求項1に記載のパルスレーザ発生装
    置。
  3. 【請求項3】 レーザ光源からパルスレーザビームを出
    射する工程と、 前記レーザ光源から出射されたパルスレーザビームを、
    第1のビームと第2のビームとに分割する工程と、 外部から与えられた制御信号に基づいてパルス波形を整
    形する波形整形光学系を用い、前記第1のビームのパル
    ス波形を整形し、第3のビームを出力する工程と、 前記第3のビームを増幅して、第4のビームを出力する
    工程と、 前記第4のビームを、第5のビームと第6のビームとに
    分割する工程と、 前記第2のビームと第6のビームとを分析し、分析結果
    に基づいて、前記波形整形光学系に制御信号を送出する
    工程とを有するパルスレーザの波形整形方法。
  4. 【請求項4】 前記制御信号を送出する工程が、 前記第2のビームと第6のビームとの位相差スペクトル
    を求める工程と、 前記位相差スペクトルに基づいて、前記波形整形光学系
    に前記制御信号を送出する工程とを含む請求項3に記載
    のパルスレーザの波形整形方法。
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