JP2001337226A - 偏光分離素子およびこれを用いた照明光学系、並びに、プロジェクタ - Google Patents

偏光分離素子およびこれを用いた照明光学系、並びに、プロジェクタ

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JP2001337226A
JP2001337226A JP2000158860A JP2000158860A JP2001337226A JP 2001337226 A JP2001337226 A JP 2001337226A JP 2000158860 A JP2000158860 A JP 2000158860A JP 2000158860 A JP2000158860 A JP 2000158860A JP 2001337226 A JP2001337226 A JP 2001337226A
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polarization separation
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Fumitaka Yajima
章隆 矢島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光分離素子に入射する光を2種類の偏光光
に効率よく分離することのできる技術を提供する。 【解決手段】 偏光分離素子は、所定の方向に沿って所
定の傾きで配列され、入射する光を2種類の偏光光に分
離するための複数の偏光分離膜と、偏光分離膜とほぼ平
行になるように偏光分離膜と交互に配置され、偏光分離
膜によって分離された一方の偏光光を反射するための複
数の反射膜とを備ている。複数の偏光分離膜のうちの少
なくとも1つの偏光分離膜は、他の偏光分離膜と異なる
膜構造を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、入射された光を
2種類の偏光光に分離するための偏光分離素子、この偏
光分離素子を用いた照明光学系およびプロジェクタに関
する。
【0002】
【従来の技術】プロジェクタでは、照明光学系から射出
された光を、ライトバルブと呼ばれる素子を用いて画像
情報(画像信号)に応じて変調し、変調された光をスク
リーン上に投写することにより画像表示を実現してい
る。
【0003】ライトバルブとしては、液晶パネルのよう
に、1種類の直線偏光光のみを利用するタイプのものが
使用されることが多い。このように、液晶パネルを備え
るプロジェクタにおいては、光源装置から射出された非
偏光な光を、1種類の直線偏光光とするための偏光変換
素子が備えられている。偏光変換素子は、非偏光な光を
2種類の直線偏光光に分離するための偏光分離素子を備
えており、分離された2種類の直線偏光光のうちの一方
の直線偏光光を他方の直線偏光光に変換することにより
1種類の直線偏光光を射出する。プロジェクタに用いら
れる偏光分離素子は、通常、所定の方向に沿って所定の
傾きで交互に配列された複数の偏光分離膜と複数の反射
膜とを備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スクリーン
上に表示される画像をできるだけ明るくするためには、
偏光変換素子に入射する非偏光な光を、効率よく1種類
の直線偏光光に変換することが好ましい。すなわち、偏
光分離素子の透過・反射特性をできるだけ向上させるこ
とが望まれている。
【0005】しかし、従来の偏光分離素子においては、
各偏光分離膜はすべて、一定の入射角で入射する光を効
率よく2種類の直線偏光光に分離するように設計されて
いる。したがって、各偏光分離膜に入射する光の入射角
がそれぞれ異なるような場合には、効率よく分離するこ
とが困難となってしまう。
【0006】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、偏光分離素子に
入射する光を2種類の偏光光に効率よく分離することの
できる技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第
1の装置は、偏光分離素子であって、所定の方向に沿っ
て所定の傾きで配列され、入射する光を2種類の偏光光
に分離するための複数の偏光分離膜と、前記偏光分離膜
とほぼ平行になるように前記偏光分離膜と交互に配置さ
れ、前記偏光分離膜によって分離された一方の偏光光を
反射するための複数の反射膜と、を備え、前記複数の偏
光分離膜のうちの少なくとも1つの偏光分離膜は、他の
偏光分離膜と異なる膜構造を有することを特徴とする。
【0008】本発明の偏光分離素子は、複数の偏光分離
膜のうちの少なくとも1つは他と異なる膜構造を有して
いるので、膜構造をうまく設定することにより、偏光分
離素子に入射する光を2種類の偏光光に効率よく分離す
ることが可能となる。
【0009】上記の偏光分離素子において、前記複数の
偏光分離膜の膜構造は、各偏光分離膜に入射する光線束
の主光線の入射角に応じて変更されていることが好まし
い。
【0010】あるいは、上記の偏光分離素子において、
前記複数の偏光分離膜の膜構造は、各偏光分離膜に入射
する光線束のうち、光の強度が最も大きな光線の入射角
に応じて変更されているようにしてもよい。
【0011】このようにすれば、偏光分離素子に入射す
る光を2種類の偏光光に効率よく分離する偏光分離膜の
膜構造を容易に決定することが可能である。
【0012】上記の偏光分離素子において、前記膜構造
の変更は、前記入射角が小さくなるほど前記偏光分離膜
の膜厚を小さくすることによって実現されていることが
好ましい。
【0013】あるいは、上記の偏光分離素子において、
前記膜構造の変更は、前記入射角が小さくなるほど前記
偏光分離膜の屈折率を小さくすることによって実現され
ているようにしてもよい。
【0014】このように、入射角に応じて膜厚や屈折率
などを変化させることによって、偏光分離膜の膜構造を
容易に変更することが可能である。
【0015】上記の偏光分離素子において、前記複数の
偏光分離膜の膜構造は、配列された順に単調に変更され
ていることが好ましい。
【0016】各偏光分離膜に入射する光の入射角は、通
常、所定の方向に沿って大きくなったり、小さくなった
りする傾向を有している。したがって、複数の偏光分離
膜の膜構造を配列された順に単調に変化させることによ
って、偏光分離素子に入射する光を2種類の偏光光に効
率よく分離することが可能となる。
【0017】本発明の第2の装置は、ほぼ1種類の偏光
光を射出するための偏光変換素子であって、上記のいず
れかの偏光分離素子と、前記偏光分離素子から射出され
る前記2種類の偏光光のうち、一方の偏光光を他方の偏
光光に変換するための選択位相差板と、を備えることを
特徴とする。
【0018】また、本発明の第2の装置は、ほぼ1種類
の偏光光を射出するための偏光変換素子であって、請求
項1ないし6のいずれかに記載の偏光分離素子を、前記
所定の方向に沿って直線上に2つ対称に並べることによ
って構成された偏光分離素子対と、前記偏光分離素子対
から射出される前記2種類の偏光光のうち、一方の偏光
光を他方の偏光光に変換するための選択位相差板と、を
備えることを特徴とする。
【0019】これらの偏光変換素子では、本発明の偏光
分離素子が用いられている。したがって、偏光分離素子
に入射した光を2種類の偏光光に効率よく分離すること
ができ、この結果、偏光変換素子は、ほぼ1種類の偏光
光を効率よく射出することが可能となる。
【0020】本発明の第3の装置は、所定の照明領域を
照明するための照明光学系であって、入射する光線束を
複数の部分光線束に分割する光線束分割素子と、前記光
線束分割素子から射出された前記複数の部分光線束をほ
ぼ1種類の偏光光に変換するための上記の偏光変換素子
と、を備え、前記偏光変換素子から射出された光は、前
記所定の照明領域において重畳されることを特徴とす
る。
【0021】この照明光学系では、本発明の偏光分離素
子が用いられている。このような照明光学系を用いれ
ば、所定の照明領域をより明るく照明することが可能で
ある。
【0022】さらに、上記の照明光学系において、前記
光線束分割素子に入射する光線束を射出する光源装置を
備えるようにしてもよい。
【0023】本発明の第4の装置は、プロジェクタであ
って、上記のいずれかの照明光学系と、前記照明光学系
からの光を画像情報に応じて変調する電気光学装置と、
前記電気光学装置で得られる変調光線束を投写する投写
光学系と、を備えることを特徴とする。
【0024】このプロジェクタでは、本発明の偏光分離
素子が用いられている。このようなプロジェクタを用い
れば、より明るい画像を投写表示することが可能とな
る。
【0025】さらに、上記のプロジェクタにおいて、前
記電気光学装置に前記画像情報を供給して駆動するため
の駆動部を備えるようにしてもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】A.第1実施例:次に、本発明の
実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、本発明
を適用したプロジェクタの一例を示す概略構成図であ
る。プロジェクタ1000は、照明光学系100と、色
光分離光学系200と、リレー光学系220と、3枚の
液晶ライトバルブ300R,300G,300Bと、ク
ロスダイクロイックプリズム320と、投写光学系34
0とを備えている。
【0027】照明光学系100は、後述するように、ほ
ぼ偏光方向の揃った1種類の直線偏光光を射出する。照
明光学系100から射出された光は、色光分離光学系2
00において赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色
光に分離される。分離された各色光は、液晶ライトバル
ブ300R,300G,300Bにおいて画像情報に応
じて変調される。ここで、液晶ライトバルブ300R,
300G,300Bは、本発明における電気光学装置に
相当する液晶パネルと、その光入射面側および光射出面
側に配置された偏光板とによって構成されている。な
お、各液晶ライトバルブには、液晶パネルに画像情報を
供給して駆動させるための図示しない駆動部が接続され
ている。液晶ライトバルブ300R,300G,300
Bにおいて画像情報に応じて変調された変調光線束は、
クロスダイクロイックプリズム320で合成され、投写
光学系340によってスクリーンSC上に投写される。
これにより、スクリーンSC上に画像が表示されること
となる。なお、図1に示すようなプロジェクタの各部の
構成および機能については、例えば、本願出願人によっ
て開示された特開平10−325954号公報に詳述さ
れているので、本明細書において詳細な説明は省略す
る。
【0028】図2は、図1の照明光学系100を拡大し
て示す説明図である。この照明光学系100は、光源装
置120と、第1のレンズアレイ140と、第2のレン
ズアレイ150と、偏光変換素子160とを備えてい
る。光源装置120と第1および第2のレンズアレイ1
40,150とは、光源光軸120axを基準として配
置されており、偏光変換素子160は、システム光軸1
00axを基準として配置されている。光源光軸120
axは、光源装置120から射出される光線束の中心軸
であり、システム光軸100axは、偏光変換素子16
0から射出される光線束の中心軸である。図示するよう
に、システム光軸100axと光源光軸120axと
は、x方向に所定のずれ量Dpだけほぼ平行にずれてい
る。このずれ量Dpについては後述する。なお、図2に
おいて、照明光学系100が照明する照明領域LAは、
図1の液晶ライトバルブ300R,300G,300B
に対応する。
【0029】光源装置120は、光源ランプ122と、
回転楕円面形状の凹面を有するリフレクタ124とを備
えている。光源ランプ122は、リフレクタ124の回
転楕円面の第1焦点近傍に配置されている。光源ランプ
122から射出された光は、リフレクタ124によって
反射され、反射光は、リフレクタ124の第2焦点に向
かって集光されつつ進む。
【0030】第1のレンズアレイ140は、マトリクス
状に配列された複数の小レンズ142を有している。各
小レンズ142は平凸レンズであり、z方向から見たと
きの外形形状は、照明領域LA(液晶ライトバルブ)と
相似形となるように設定されている。第1のレンズアレ
イ140は、光源装置120から射出された略平行な光
線束を複数の部分光線束に分割して射出する。なお、第
1のレンズアレイ140が、本発明における光線束分割
素子に相当する。
【0031】第2のレンズアレイ150は、マトリクス
状に配列された複数の小レンズ152を有しており、第
1のレンズアレイ140と相似形のものが用いられてい
る。第2のレンズアレイ150は、第1のレンズアレイ
140から射出された部分光線束を偏光変換素子160
の所定の領域に入射させる機能を有している。
【0032】第1のレンズアレイ140の各小レンズ1
42から射出された部分光線束は、図示するように、第
2のレンズアレイ150を介して、その近傍位置、すな
わち、偏光変換素子160内において集光される。
【0033】図3は、偏光変換素子160を示す説明図
である。図3(A)は、偏光変換素子160の斜視図を
示しており、図3(B)は、+y方向から見たときの平
面図の一部を示している。偏光変換素子160は、遮光
板62と、偏光ビームスプリッタアレイ64と、選択位
相差板66とを備えている。なお、偏光ビームスプリッ
タアレイ64が、本発明における偏光分離素子に相当す
る。
【0034】偏光ビームスプリッタアレイ64は、図3
(A)に示すように、略平行四辺形の断面を有する柱状
の透光性板材64cが複数貼り合わされて構成されてい
る。各透光性板材64cの界面には、偏光分離膜64a
と反射膜64bとが交互に形成されている。偏光分離膜
64aとしては誘電体多層膜が用いられており、反射膜
64bとしては金属膜が用いられている。
【0035】遮光板62は、遮光面62bと開口面62
aとがストライプ状に配列されて構成されている。遮光
板62は、遮光面62bに入射する光線束を遮り、開口
面62aに入射する光線束を通過させる機能を有してい
る。遮光面62bと開口面62aとは、第1のレンズア
レイ140(図2)から射出された部分光線束が偏光ビ
ームスプリッタアレイ64の偏光分離膜64aのみに入
射し、反射膜64bには入射しないように配列されてい
る。具体的には、図3(B)に示すように、遮光板62
の開口面62aの中心は、偏光ビームスプリッタアレイ
64の偏光分離膜64aの中心とほぼ一致するように配
置されている。また、開口面62aのx方向の開口幅W
pは、偏光分離膜64aのx方向の大きさとほぼ等しく
設定されている。このとき、遮光板62の開口面62a
を通過した光線束は、そのほとんど全てが偏光分離膜6
4aのみに入射し、反射膜64bには入射しないことと
なる。なお、遮光板62としては、平板状の透明体(例
えばガラス板)に遮光性の膜(例えばクロム膜や、アル
ミニウム膜、誘電体多層膜など)を部分的に形成したも
のを用いることができる。また、アルミニウム板のよう
な遮光性の平板に開口部を設けたものを用いてもよい。
【0036】第1のレンズアレイ140(図2)から射
出された各部分光線束は、図3(B)に示すように、遮
光板62の開口面62aに入射する。開口面62aを通
過した部分光線束は、偏光分離膜64aに入射する。偏
光分離膜64aは、入射した部分光線束をs偏光の部分
光線束とp偏光の部分光線束とに分離する。このとき、
p偏光の部分光線束は偏光分離膜64aを透過し、s偏
光の部分光線束は偏光分離膜64aで反射される。偏光
分離膜64aで反射されたs偏光の部分光線束は、反射
膜64bに向かい、反射膜64bにおいてさらに反射さ
れる。
【0037】選択位相差板66は、開口層66aとλ/
2位相差層66bとによって構成されている。なお、本
実施例において、開口層66aは、λ/2位相差層66
bが形成されていない部分である。開口層66aは、入
射する直線偏光光をそのまま透過する機能を有してい
る。一方、λ/2位相差層66bは、入射する直線偏光
光を、偏光方向が直交する直線偏光光に変換する機能を
有している。本実施例においては、図3(B)に示すよ
うに、偏光分離膜64aを透過したp偏光の部分光線束
は、λ/2位相差層66bに入射する。したがって、p
偏光の部分光線束は、λ/2位相差層66bにおいて、
s偏光の部分光線束に変換されて射出される。一方、反
射膜64bで反射されたs偏光の部分光線束は、開口層
66aに入射するので、s偏光の部分光線束のまま射出
される。すなわち、偏光変換素子160に入射した非偏
光な部分光線束は、s偏光の部分光線束に変換されて射
出されることとなる。なお、反射膜64bで反射される
s偏光の部分光線束の射出面だけにλ/2位相差層66
bを配置することにより、偏光変換素子160に入射す
る部分光線束をp偏光の部分光線束に変換して射出する
こともできる。選択位相差板66としては、開口層66
aの部分に何も設けず、単に、λ/2位相差層66bを
p偏光の部分光線束またはs偏光の部分光線束の射出面
に貼りつけるようなものであってもよい。
【0038】図3(B)から分かるように、偏光変換素
子160から射出される2つのs偏光光の中心は、入射
する非偏光な光(s偏光光+p偏光光)の中心よりも+
x方向にずれている。このずれ量は、λ/2位相差層6
6bの幅Wp(すなわち、偏光分離膜64aのx方向の
大きさ)の半分に等しい。このため、図2に示すよう
に、光源光軸120axとシステム光軸100axと
は、Wp/2に等しい距離Dpだけずれている。
【0039】第1のレンズアレイ140から射出された
各部分光線束は、上記のように、偏光変換素子160に
よって2種類の偏光光に分離されるとともに、ほぼ偏光
方向の揃った1種類の直線偏光光に変換される。偏光方
向の揃った複数の部分光線束は、図2に示すように照明
領域LA上で重畳されることとなる。このとき、照明領
域LAを照射する光の強度分布は、ほぼ均一となってい
る。
【0040】ところで、従来の偏光ビームスプリッタア
レイは、図3(B)に示すように、偏光分離膜に入射す
る光線が所定の入射角(例えば、約45度)で入射する
ときに、最も効率よく2種類の直線偏光光に分離するよ
うに設計されている。したがって、偏光分離膜に入射す
る光線の入射角が所定の角度からずれると、偏光分離膜
は、2種類の偏光光にうまく分離することができなくな
る。具体的には、偏光分離膜において選択すべき偏光光
の透過率や反射率が低下したり、偏光分離膜を透過する
光の波長や反射する光の波長がずれたりするという問題
がある。
【0041】本実施例では、図2に示すように、光源装
置120から射出された光は、集光されつつ進み、第1
および第2のレンズアレイ140,150を介して偏光
変換素子160に入射する。このため、偏光変換素子1
60の各偏光分離膜64aに入射する光線の入射角は互
いに異なっている。このような場合に、従来の偏光ビー
ムスプリッタアレイを用いると、偏光分離膜は所望の光
学特性を発揮することができず、スクリーンSC上に表
示される画像が暗くなったり、正確な色を表現できなか
ったりする。本発明においては、偏光ビームスプリッタ
アレイ64に含まれる各偏光分離膜64aの膜構造を工
夫することによって、偏光ビームスプリッタアレイ64
の光学特性を向上させている。
【0042】図4は、図2の偏光変換素子160に入射
する光を拡大して示す説明図である。第1のレンズアレ
イ140(図2)から射出された各部分光線束の主光線
Lcは、図示するような入射角θcで偏光分離膜64a
に入射している。すなわち、図中、+x方向に向かうに
つれて、主光線Lcの入射角θcが小さくなっている。
なお、本明細書において、主光線Lcは、略矩形の第1
のレンズアレイ140(図2)の中心を通る光線を意味
している。
【0043】本実施例の偏光ビームスプリッタアレイ6
4では、各偏光分離膜64aは、入射する主光線Lcの
入射角θcに応じて設計されている。すなわち、この偏
光ビームスプリッタアレイ64では、+x方向に向かう
につれて、換言すれば、入射角θcが小さくなるにつれ
て偏光分離膜64aの膜厚が小さくなっている。このよ
うな偏光分離膜64aを有する偏光ビームスプリッタア
レイ64を用いれば、入射する部分光線束を効率よく2
種類の直線偏光光に分離することが可能となる。偏光分
離膜64aの膜厚の変更は、実際には、誘電体多層膜の
少なくとも一部の層の膜厚を入射角θcに応じて変化さ
せることによって実現される。偏光ビームスプリッタア
レイ64は、偏光分離膜と金属膜とを形成した第1の透
光性板材と、何も形成されていない第2の透光性板材と
を、各々複数枚ずつ用意し、これらを交互に接着剤で貼
り合わせて透光性板材のブロックを形成し、それを板材
の面に対して所定角度で切断することによって形成する
ことができる。あるいは、偏光分離膜の形成された第1
の透光性板材と、偏光分離膜の形成されていない第2の
透光性板材とを、各々複数枚ずつ用意し、これらを交互
に接着剤で貼り合わせて透光性板材のブロックを形成
し、それを板材の面に対して所定角度で切断することに
よって形成することができる。よって、偏光分離膜64
aの膜厚を変更するには、偏光分離膜の膜厚が異なる第
1の透光性板材を用意すれば良い。そして、本実施例の
偏光ビームスプリッタアレイ64の場合は、透光性板材
のブロックを形成する際に、+x方向に向かうにつれて
偏光分離膜の膜厚が小さくなるように、第1の透光性板
材と第2の透光性板材とを貼り合わせていけば良い。
【0044】なお、本実施例では、上記のように偏光分
離膜64aの膜厚を変更しているが、これに代えて、偏
光分離膜64aの屈折率を変更するようにしてもよい。
この場合には、入射角θcが小さくなるにつれて偏光分
離膜64aの屈折率を小さくすればよい。偏光分離膜6
4aの屈折率の変更は、実際には、誘電体多層膜の各層
の屈折率を入射角θcに応じて変化させることによって
実現される。なお、各層の屈折率は、各層を形成する材
料を変えることによって変更可能である。また、各層の
屈折率は、各層を形成する際の成膜条件を変えることに
よっても変更できる。この場合には、偏光分離膜の材料
や成膜条件が異なる第1の透光性板材を用意して、透光
性板材のブロックを形成する際に、+x方向に向かうに
つれて屈折率が小さくなるように、第1の透光性板材と
第2の透光性板材とを貼り合わせていけば良い。
【0045】また、偏光分離膜64aの膜厚を変更する
とともに、偏光分離膜64aの屈折率を変更するように
してもよい。この場合には、例えば、偏光分離膜の膜厚
及び屈折率が異なる第1の透光性板材を用意して、透光
性板材のブロックを形成する際に、+x方向に向かうに
つれて膜厚及び屈折率が小さくなるように、第1の透光
性板材と第2の透光性板材とを貼り合わせていけば良
い。
【0046】さらに、偏光分離膜64aを構成する誘電
体多層膜の層数を、入射角θcに応じて変更するように
してもよい。なお、誘電体多層膜の層数の変更は、入射
角θcにあまり依存しないと考えられるが、この場合に
も、例えば、誘電体多層膜の層数が異なる第1の透光性
板材を用意して、透光性板材のブロックを形成する際
に、+x方向に向かうにつれて層数が小さくなるよう
に、第1の透光性板材と第2の透光性板材とを貼り合わ
せるようにしてもよい。このような偏光分離膜64aを
有する偏光ビームスプリッタアレイ64を用いても、入
射する部分光線束を効率よく2種類の直線偏光光に分離
できる可能性がある。
【0047】このように、偏光ビームスプリッタアレイ
64に含まれる複数の偏光分離膜64aの膜構造は、入
射する光線束の主光線Lcの入射角θcに応じて変更さ
れていればよい。なお、図4においては、各偏光分離膜
64aに入射する主光線Lcの入射角θcは、偏光分離
膜64aの配列方向に沿って変化しているが、入射角θ
cが偏光分離膜64aの配列方向に沿って変化しないよ
うな場合にも、各偏光分離膜の膜構造は、入射角θcに
応じて変更されていることが望ましい。
【0048】以上説明したように、本実施例の偏光ビー
ムスプリッタアレイ64は、所定の方向に沿って所定の
傾きで配列され、入射する光を2種類の偏光光に分離す
るための複数の偏光分離膜64aと、偏光分離膜とほぼ
平行になるように偏光分離膜と交互に配置され、偏光分
離膜によって分離された一方の偏光光を反射するための
複数の反射膜64bとを備えている。そして、複数の偏
光分離膜のうちの少なくとも1つの偏光分離膜は、他の
偏光分離膜と異なる膜構造を有している。これにより、
各偏光分離膜64aに入射する光に応じた膜構造を決定
することができるので、偏光ビームスプリッタアレイ6
4に入射する光を2種類の偏光光に効率よく分離するこ
とが可能となる。
【0049】また、このような偏光ビームスプリッタア
レイ64を用いた照明光学系100では、照明領域LA
をより明るく照明することが可能となる。さらに、この
照明光学系100を用いたプロジェクタでは、より明る
い画像を投写表示することが可能となるとともに、より
正確な色を表現することが可能となる。
【0050】B.第2実施例:図5は、第2実施例とし
ての照明光学系100Aを示す説明図である。本実施例
の照明光学系100Aは、偏光変換素子160Aが変更
されていること以外、第1実施例の照明光学系100
(図2)と同じである。すなわち、本実施例の偏光変換
素子160Aでは、第1実施例と同じような偏光ビーム
スプリッタアレイ64をx方向に沿って直線上に2つ対
称に並べることによって構成された偏光分離素子対を備
えている。このとき、2つの偏光変換素子要素160A
1,160A2のそれぞれに含まれる偏光分離膜64a
の傾きは、システム光軸100axに対して対称となっ
ている。このように、本実施例においては、偏光変換素
子160Aとして、偏光分離素子対が用いられているの
で、光源光軸120axとシステム光軸100axとは
一致している。
【0051】図6は、図5の偏光変換素子160Aに入
射する光を示す説明図である。本実施例においては、上
記のように偏光変換素子160Aのみが変更されている
ので、偏光変換素子160Aに入射する各部分光線束
は、第1実施例(図4)と同じである。ただし、本実施
例の偏光変換素子160Aは、2つの偏光変換素子要素
160A1,160A2がx方向に沿って対称に配置さ
れているので、各偏光分離膜64aに入射する部分光線
束の主光線Lcの入射角θcが異なっている。すなわ
ち、システム光軸100axから±x方向に向かうにつ
れて、入射角θcが次第に小さくなっている。したがっ
て、本実施例の偏光変換素子160Aにおいては、入射
角θcの小さくなる±x方向に向かうにつれて、偏光分
離膜64aの膜厚が小さくなっている。
【0052】なお、本実施例においても、第1実施例と
同様に、複数の偏光分離膜64aの膜構造の変更は、膜
厚の他、屈折率や多層膜の層数などを変更することによ
って実現するようにしてもよい。そして、本実施形態の
偏光変換素子160Aを製造する場合には、第1の実施
形態で説明したのと同様の方法で形成した偏光変換素子
を2つ準備しておき、それらを、互いの偏光分離膜が向
き合うように、かつ、入射角θcの小さくなる±x方向
に向かうにつれて偏光分離膜64aの膜厚、屈折率など
が小さくなっていくように、配置すれば良い。
【0053】このような偏光変換素子160Aを用いる
場合にも、第1実施例と同様に、2つの偏光ビームスプ
リッタアレイ64は、入射する部分光線束を効率よく2
種類の直線偏光光に分離することができる。
【0054】また、本実施例の偏光変換素子160Aを
用いる場合には、第1実施例の偏光変換素子160より
も容易に作製可能であるという利点がある。すなわち、
第1実施例(図4)の偏光変換素子160は、6つの偏
光分離膜がそれぞれ異なる膜構造を有するように作製さ
れているが、本実施例の偏光変換素子160Aは、同じ
偏光ビームスプリッタアレイ64を2つ使用した偏光分
離素子対を利用するので、3つの偏光分離膜がそれぞれ
異なる膜構造を有するように作製されていれば済むとい
う利点がある。
【0055】C.第3実施例:図7は、第3実施例とし
ての照明光学系100Bを示す説明図である。本実施例
の照明光学系100Bは、光源装置120Bと第1のレ
ンズアレイ140Bとが変更されていること以外、第2
実施例の照明光学系100A(図5)と同じである。
【0056】本実施例の光源装置120Bは、回転放物
面形状の凹面を有するリフレクタ124Bを備えてい
る。リフレクタ124Bの焦点近傍に配置された光源ラ
ンプ122から射出された光は、リフレクタ124Bに
よって反射され、反射光は、光源光軸120axと略平
行な光線束となって射出される。
【0057】また、本実施例の第1のレンズアレイ14
0Bは、複数の偏心された小レンズ142Bを含んでい
る。このような第1のレンズアレイ140Bを用いれ
ば、光源装置120Bから射出された略平行な光線束
は、複数の部分光線束に分割されるとともに、その主光
線Lcが光源光軸120axに向かう光となる。すなわ
ち、この第1のレンズアレイ140Bから射出された複
数の部分光線束は、第2実施例(図5)の第1のレンズ
アレイ140から射出される複数の部分光線束とほぼ同
じとなっている。
【0058】したがって、本実施例の照明光学系100
Bを用いる場合にも、各部分光線束の主光線Lcは、偏
光変換素子160Aの各偏光分離膜64aに、第2実施
例と同様の入射角θcで入射することとなる。したがっ
て、本実施例の照明光学系100Bを用いる場合にも、
2つの偏光ビームスプリッタアレイ64は、入射する各
部分光線束を効率よく2種類の直線偏光光に分離するこ
とが可能である。
【0059】なお、本実施例においても、第2実施例と
同様に、複数の偏光分離膜64aの膜構造の変更は、膜
厚の他、屈折率や多層膜の層数などを変更することによ
って実現するようにしてもよい。偏光変換素子160A
を製造する方法については、第2実施例で説明した通り
である。
【0060】D.第4実施例:図8は、第4実施例とし
ての照明光学系100Cを示す説明図である。本実施例
の照明光学系100Cは、光源装置120Bと、第1お
よび第2のレンズアレイ140C,150Cと、偏光変
換素子160Cと、重畳レンズ170とを備えている。
本実施例の光源装置120Bは、第3実施例(図7)と
同じであり、略平行な光線束を射出する。なお、本実施
例では、偏光変換素子160Cとして、第1実施例と同
じような1つの偏光ビームスプリッタアレイ64が用い
られているので、光源光軸120axとシステム光軸1
00axとは、所定の距離Dpだけずれている。
【0061】本実施例では、第1のレンズアレイ140
Cと第2のレンズアレイ150Cとは、ほぼ同じ形状の
ものが用いられている。第1のレンズアレイ140Cか
ら射出された各部分光線束は、第2のレンズアレイ15
0Cを介して、偏光変換素子160C内において集光さ
れる。偏光変換素子160Cから射出された偏光方向の
揃った1種類の直線偏光光は、重畳レンズ170を通過
することによって照明領域LA上に重畳される。
【0062】ところで、本実施例においては、第1のレ
ンズアレイ140Cから射出された部分光線束の主光線
Lcは、偏光変換素子160Cに含まれる各偏光分離膜
64aに一定の入射角で入射する。このように、各部分
光線束の主光線Lcが、偏光分離膜64aに一定の入射
角で入射する場合にも、本発明を適用することが可能で
ある。
【0063】すなわち、光源装置120Bから射出され
る光線束は、通常、光源光軸120ax付近で光の強度
が最大となり、光源光軸120axから離れるにつれて
次第に小さくなる。また、光源ランプ122自体の影響
により、光源光軸120ax近傍の光の強度は、その周
辺の光の強度より少し小さくなっている。このような不
均一な強度分布を有する光線束が第1のレンズアレイ1
40Cによって分割されると、各偏光分離膜64aに入
射する部分光線束も不均一な強度分布を有することとな
る。そこで、本実施例の偏光変換素子160Cでは、各
偏光分離膜64aに入射する部分光線束のうち、光の強
度が最大となる光線の入射角に応じて偏光分離膜64a
の膜構造を変更している。
【0064】図9は、図8の偏光変換素子160Cに入
射する光を示す説明図である。本実施例においては、各
部分光線束の主光線Lcは、約45度の入射角で偏光分
離膜64aに入射している。一方、各部分光線束のう
ち、光の強度が最も大きな光線Lmは、図示するような
入射角θmで入射している。すなわち、図中、+x方向
に向かうにつれて、光線Lmの入射角θmが次第に大き
くなっている。したがって、本実施例の偏光変換素子1
60Cにおいては、入射角θmの大きくなる+x方向に
向かうにつれて、偏光分離膜64aの膜厚が大きくなっ
ている。このような偏光分離膜64aを有する偏光ビー
ムスプリッタアレイ64を用いても、入射する部分光線
束のうち、強度の比較的大きな光を効率よく2種類の直
線偏光光に分離することが可能となる。
【0065】本実施例のように、第1のレンズアレイ1
40Cから射出された各部分光線束の主光線Lcが光源
光軸120axとほぼ平行に進むような場合にも、換言
すれば、偏光変換素子160Cの各偏光分離膜64aに
主光線Lcが一定の入射角で入射するような場合にも、
第2実施例(図5)のような変形が可能である。この場
合には、偏光分離素子対に含まれる各偏光分離膜は、入
射角θmの大きくなる±x方向に向かうにつれて膜厚が
大きくなるようにすればよい。
【0066】本実施例においても、第1〜第3実施例と
同様に、複数の偏光分離膜64aの膜構造の変更は、膜
厚の他、屈折率や多層膜の層数を変更することによって
実現するようにしてもよい。このように、本実施例の偏
光ビームスプリッタアレイ64に含まれる複数の偏光分
離膜64aの膜構造は、入射する光線束のうち、光の強
度が最も大きな光線の入射角θmに応じて変更されてい
ればよい。偏光変換素子160Cを製造する方法につい
ては、第1実施例や第2実施例で説明したのと同様の方
法を適用することが可能である。なお、図9において
は、各偏光分離膜64aに入射する光線束のうち、光の
強度が最も大きな光線Lmの入射角θmは、偏光分離膜
64aの配列方向に沿って変化しているが、入射角θm
が偏光分離膜64aの配列方向に沿って変化しないよう
な場合にも、各偏光分離膜の膜構造は、入射角θmに応
じて変更されていることが望ましい。
【0067】以上説明したように、本実施例の偏光ビー
ムスプリッタアレイ64においても、複数の偏光分離膜
のうちの少なくとも1つの偏光分離膜は、他の偏光分離
膜と異なる膜構造を有している。これにより、各偏光分
離膜64aに入射する光に応じた膜構造を決定すること
ができるので、偏光ビームスプリッタアレイ64に入射
する光を2種類の偏光光に効率よく分離することが可能
となる。
【0068】なお、この発明は上記の実施例や実施形態
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様において実施することが可能であり、
例えば次のような変形も可能である。
【0069】(1)上記第1〜第3実施例では、複数の
偏光分離膜64aの膜構造は、各偏光分離膜64aに入
射する部分光線束の主光線Lcの入射角θcに応じて決
定されているが、他の光線の入射角に応じて決定するよ
うにしてもよい。例えば、第4実施例のように、各偏光
分離膜64aに入射する部分光線束のうち、光の強度が
最大となる光線の入射角θmに応じて偏光分離膜の膜構
造を決定するようにしてもよい。
【0070】(2)上記実施例では、偏光ビームスプリ
ッタアレイ64に含まれる複数の偏光分離膜64aは、
それぞれ異なる膜構造を有していたが、複数の偏光分離
膜64aのうちの一部は、同じ膜構造であってもよい。
例えば、図4の偏光ビームスプリッタアレイ64に含ま
れる6つの偏光分離膜64aのうち、隣り合う2つの偏
光分離膜は同じ膜構造であってもよい。すなわち、偏光
分離素子に含まれる複数の偏光分離膜の膜構造は、配列
された順に単調に変更されていることが好ましい。ここ
で、「膜構造が単調に変更されている」とは、膜厚や屈
折率などが単調に増大または減少することを意味してい
る。
【0071】(3)上記実施例では、偏光ビームスプリ
ッタアレイ64は、同じ大きさの偏光分離膜64aと反
射膜64bとの組を複数組含んでいるが、異なる大きさ
の組を含むようにしてもよい。例えば、システム光軸1
00axから離れるにつれて偏光分離膜64aと反射膜
64bとの組の大きさを小さくするようにしてもよい。
【0072】(4)上記実施例では、図3において説明
したように、反射膜64bとして金属膜が用いられてい
るが、誘電体多層膜を利用するようにしてもよい。反射
膜64bとして誘電体多層膜を利用する場合には、各偏
光分離膜64aの膜構造の変更するとともに、反射膜6
4bの膜構造を変更するようにしてもよい。こうすれ
ば、偏光分離膜64aで反射されたs偏光光を、反射膜
64bにおいて効率よく反射させることが可能となる。
【0073】(5)上記実施例では、図2の照明光学系
100をプロジェクタに適用した例のみを示しているが
(図1)、第2〜第4の実施形態の照明光学系100A
〜100Cをプロジェクタに適用しても良い。
【0074】(6)上記実施例のプロジェクタ1000
においては、透過型のプロジェクタに本発明を適用した
場合を例示しているが、本発明は反射型のプロジェクタ
にも適用することが可能である。ここで、「透過型」と
は、透過型液晶パネル等のように光変調手段としての電
気光学装置が光を透過するタイプであることを意味して
おり、「反射型」とは、反射型液晶パネルのように光変
調手段としての電気光学装置が光を反射するタイプであ
ることを意味している。また、電気光学装置も液晶パネ
ルには限られない。
【0075】(7)上記実施例のプロジェクタ1000
は、カラー画像を投写表示するプロジェクタについて説
明したが、本発明は、モノクロ画像を投写表示するプロ
ジェクタにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したプロジェクタの一例を示す概
略構成図である。
【図2】図1の照明光学系100を拡大して示す説明図
である。
【図3】偏光変換素子160を示す説明図である。
【図4】図2の偏光変換素子160に入射する光を拡大
して示す説明図である。
【図5】第2実施例としての照明光学系100Aを示す
説明図である。
【図6】図5の偏光変換素子160Aに入射する光を示
す説明図である。
【図7】第3実施例としての照明光学系100Bを示す
説明図である。
【図8】第4実施例としての照明光学系100Cを示す
説明図である。
【図9】図8の偏光変換素子160Cに入射する光を示
す説明図である。
【符号の説明】
62…遮光板 62a…開口面 62b…遮光面 64…偏光ビームスプリッタアレイ 64a…偏光分離膜 64b…反射膜 64c…透光性板材 66…選択位相差板 66a…開口層 66b…λ/2位相差層 100,100A,100B,100C…照明光学系 100ax…システム光軸 120,120B…光源装置 120ax…光源光軸 122…光源ランプ 124,124B…リフレクタ 140,140B,140C…第1のレンズアレイ 142…小レンズ 142B…偏心小レンズ 150,150C…第2のレンズアレイ 152…小レンズ 160,160A,160C…偏光変換素子 160A1,160A2…偏光変換素子要素 170…重畳レンズ 200…色光分離光学系 220…リレー光学系 300R,300G,300B…液晶ライトバルブ 320…クロスダイクロイックプリズム 340…投写光学系 1000…プロジェクタ LA…照明領域 SC…スクリーン θc…入射角 θm…入射角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA05 BA06 BA42 BA43 BB03 BB63 BC22 2H088 EA12 EA47 HA13 HA14 HA18 HA20 HA24 HA25 MA20 2H091 FA08X FA08Z FA10X FA11X FA11Z FA21X FA26X FA29X FA34X FA34Z FA41Z LA30 MA07 5G435 AA00 BB12 BB17 FF05 FF13 GG02 GG03 GG08 GG23 GG46 LL15

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光分離素子であって、 所定の方向に沿って所定の傾きで配列され、入射する光
    を2種類の偏光光に分離するための複数の偏光分離膜
    と、 前記偏光分離膜とほぼ平行になるように前記偏光分離膜
    と交互に配置され、前記偏光分離膜によって分離された
    一方の偏光光を反射するための複数の反射膜と、を備
    え、 前記複数の偏光分離膜のうちの少なくとも1つの偏光分
    離膜は、他の偏光分離膜と異なる膜構造を有することを
    特徴とする偏光分離素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の偏光分離素子であって、 前記複数の偏光分離膜の膜構造は、各偏光分離膜に入射
    する光線束の主光線の入射角に応じて変更されている、
    偏光分離素子。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の偏光分離素子であって、 前記複数の偏光分離膜の膜構造は、各偏光分離膜に入射
    する光線束のうち、光の強度が最も大きな光線の入射角
    に応じて変更されている、偏光分離素子。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の偏光分離素子で
    あって、 前記膜構造の変更は、前記入射角が小さくなるほど前記
    偏光分離膜の膜厚を小さくすることによって実現されて
    いる、偏光分離素子。
  5. 【請求項5】 請求項2または3記載の偏光分離素子で
    あって、 前記膜構造の変更は、前記入射角が小さくなるほど前記
    偏光分離膜の屈折率を小さくすることによって実現され
    ている、偏光分離素子。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の偏光分離素子であって、 前記複数の偏光分離膜の膜構造は、配列された順に単調
    に変更されている、偏光分離素子。
  7. 【請求項7】 ほぼ1種類の偏光光を射出するための偏
    光変換素子であって、 請求項1ないし6のいずれかに記載の偏光分離素子と、 前記偏光分離素子から射出される前記2種類の偏光光の
    うち、一方の偏光光を他方の偏光光に変換するための選
    択位相差板と、を備えることを特徴とする偏光変換素
    子。
  8. 【請求項8】 ほぼ1種類の偏光光を射出するための偏
    光変換素子であって、 請求項1ないし6のいずれかに記載の偏光分離素子を、
    前記所定の方向に沿って直線上に2つ対称に並べること
    によって構成された偏光分離素子対と、 前記偏光分離素子対から射出される前記2種類の偏光光
    のうち、一方の偏光光を他方の偏光光に変換するための
    選択位相差板と、を備えることを特徴とする偏光分離素
    子。
  9. 【請求項9】 所定の照明領域を照明するための照明光
    学系であって、 入射する光線束を複数の部分光線束に分割する光線束分
    割素子と、 前記光線束分割素子から射出された前記複数の部分光線
    束をほぼ1種類の偏光光に変換するための請求項7また
    は8記載の偏光変換素子と、を備え、 前記偏光変換素子から射出された光は、前記所定の照明
    領域において重畳されることを特徴とする照明光学系。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の照明光学系であって、
    さらに、 前記光線束分割素子に入射する光線束を射出する光源装
    置を備える、照明光学系。
  11. 【請求項11】 プロジェクタであって、 請求項9または10記載の照明光学系と、 前記照明光学系からの光を画像情報に応じて変調する電
    気光学装置と、 前記電気光学装置で得られる変調光線束を投写する投写
    光学系と、を備えることを特徴とするプロジェクタ。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のプロジェクタであっ
    て、さらに、 前記電気光学装置に前記画像情報を供給して駆動するた
    めの駆動部を備える、プロジェクタ。
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