JP2001336527A - 静圧磁気複合軸受スピンドル装置 - Google Patents

静圧磁気複合軸受スピンドル装置

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JP2001336527A
JP2001336527A JP2000156449A JP2000156449A JP2001336527A JP 2001336527 A JP2001336527 A JP 2001336527A JP 2000156449 A JP2000156449 A JP 2000156449A JP 2000156449 A JP2000156449 A JP 2000156449A JP 2001336527 A JP2001336527 A JP 2001336527A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タッチダウン時の確実な保護を図る。 【解決手段】 ラジアル型の静圧磁気複合軸受6により
主軸4を支持したスピンドル装置1において、予圧によ
り軸受隙間を零とした転がり軸受41をハウジング5に
設ける。転がり軸受41の内輪42の内径面と主軸5の
ラジアル隙間d2を、静圧磁気複合軸受6のラジアル隙
間d2以下に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高速切削加工装
置や研削加工装置等に装備される静圧磁気複合軸受スピ
ンドル装置に関し、特にタッチダウン時の保護を図るも
のである。
【0002】
【従来の技術】高能率で高精度な加工を行うためには、
高速回転が可能であって、高回転精度を有し、静剛性・
動剛性が高いスピンドル装置が必要となる。この要求に
対して静圧気体軸受と磁気軸受とを複合化したハイブリ
ッド型の非接触軸受を提案した(特願平10−0975
05号など)。これによれば、静圧気体軸受の優れた動
剛性および回転精度と、磁気軸受の優れた静剛性という
両軸受の特長を生かしたコンパクトな軸受とできる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】静圧磁気複合軸受は非
接触軸受であるが、過大な負荷が作用した場合などに、
主軸が軸受面に接触する恐れがある。このような主軸の
接触をタッチダウンと呼んでいる。このタッチダウンに
対して、従来の磁気軸受スピンドルでは、転がり軸受か
らなる保護軸受が使用されている。しかし、静圧磁気複
合軸受は、磁気軸受部に静圧気体軸受を形成したもので
あるため、軸受部の主軸と磁気軸受ステータ間の隙間
が、例えば数十ミクロン以下と狭く、磁気軸受スピンド
ルで通常使用されている転がり軸受からなる保護軸受が
使用できない。この問題は、静圧磁気複合軸受に限ら
ず、静圧気体軸受の場合にも生じる。なお、静圧磁気複
合軸受の場合は、その静圧気体軸受面が磁気軸受の電磁
石を形成することから、静圧気体軸受面の材質は潤滑性
のない磁性金属に限られる。そのため、スピンドルに過
大な負荷が印加された場合に、主軸と軸受面との接触に
よって、軸受部に悪影響を及ぼす恐れがより大きい。
【0004】このようなタッチダウン時の保持を目的と
して、本出願人は、摺動材を静圧磁気複合軸受スピンド
ル装置に設けるものを提案した(特願平H11−071
502号)。しかしながら、摺動材としてカーボン等の
縦弾性係数が小さなものを使用した場合、加工中におけ
る工具の破損、あるいは誤操作によるワークへの衝突な
どにより非常に大きな負荷が加わったときには、摺動材
が変形してこの摺動材の設定隙間以上に主軸が変位して
しまうことがある。この場合、摺動材による保護機能が
果たされない恐れがある。
【0005】この発明の目的は、軸受隙間の狭い静圧気
体軸受部を有しながら、主軸に過大な負荷が作用し、主
軸と静止側部材の間にタッチダウンがあった場合にも、
軸受や主軸の摩耗や損傷を防止することができる静圧磁
気複合軸受スピンドル装置を提供することである。この
発明の他の目的は、タッチダウン時保護用の転がり軸受
の空回りによる不具合を無くすことである。この発明の
さらに他の目的は、スラスト型の静圧磁気複合軸受にお
けるタッチダウン時の保護を図ることである。この発明
のさらに他の目的は、主軸に過大な負荷が作用し、主軸
と静止側部材の間にタッチダウンがあった場合にも、軸
受や主軸の摩耗や損傷を防止することができる静圧気体
軸受スピンドル装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の静圧磁気複合
軸受スピンドル装置は、静圧気体軸受と磁気軸受とが複
合化されたラジアル型の静圧磁気複合軸受により主軸を
支持したスピンドル装置において、予圧を与えた転がり
軸受をハウジングに設け、この転がり軸受の内輪の内径
面と主軸の外径面とのラジアル隙間を、静圧磁気複合軸
受のラジアル隙間以下に設定したものである。この構成
によると、主軸に過大な負荷が印加された場合も、主軸
が静圧磁気複合軸受に接触する前に、転がり軸受によっ
て支持される。そのため静圧磁気複合軸受の損傷が防止
される。転がり軸受を用いるため、縦弾性係数が小さな
摺動材を用いるものと異なり、負荷が大きくても変形の
問題がなく、確実な保護が行える。また、転がり軸受は
予圧を与えるため、静圧磁気複合軸受の軸受面と主軸と
の隙間が狭くても、通常回転時に転がり軸受が主軸に接
触しない設計とできる。上記転がり軸受は、上記予圧に
よって軸受隙間を零にすることが好ましい。これによ
り、静圧磁気複合軸受と主軸との隙間がより一層狭い場
合にも対応可能となる。
【0007】この発明において、上記転がり軸受の内輪
の端面に圧接する摺動材をハウジングに設けても良い。
このように、摺動材を設けることで、通常の運転時に、
主軸回転によって発生する空気せん断トルクにより内輪
が空回りすることが防止される。
【0008】この発明において、上記転がり軸受が、複
列のアンギュラ玉軸受であっても良い。複列のアンギュ
ラ玉軸受は、正面を向き合う組み合わせであっても、背
面を向き合う組み合わせであっても良い。複列のアンギ
ュラ玉軸受を用いると、予圧を与えて軸受隙間を零とす
ることが容易である。
【0009】この発明において、上記主軸に設けられた
鍔部に対面して主軸を支持するスラスト型の静圧磁気複
合軸受を設け、このスラスト型の静圧磁気複合軸受にお
ける軸受面およびこの軸受面に対面する主軸の鍔面のい
ずれか一方の面に、モリブデンまたはカーボンの溶射層
を設け、上記軸受面および主軸の鍔面の他方の面にセラ
ミックスの溶射層を施しても良い。スラスト型の静圧磁
気複合軸受を設けた場合、主軸の運転時の支持が、完全
に非接触で行える。この場合に、上記のように軸受面お
よび主軸鍔面に上記材質の溶射層を設けることで、スラ
スト方向のタッチダウン時の耐摩耗,摺動特性を向上さ
せることができる。スラスト軸受部に関しては、ラジア
ル軸受と同様にして並列に摺動部材を置くことは困難で
ある。本来の軸受面積を減らすこと無く摺動部材を置く
ためには、主軸の鍔部の径を大きくすることになるが、
固有振動数は著しく低下することになる。しかし、上記
のように軸受面に溶射層を設けることにより、鍔径を大
きくすることなく、タッチダウン時の保護が行える。
【0010】この発明の静圧気体軸受スピンドル装置
は、ラジアル型の静圧気体軸受により主軸を支持したス
ピンドル装置において、予圧を与えた転がり軸受をハウ
ジングに設け、この転がり軸受の内輪の内径面と主軸の
外径面とのラジアル隙間を、静圧気体軸受のラジアル隙
間以下に設定し、主軸が過大な負荷によって静止側の部
材に接触するタッチダウンに対する保護を上記転がり軸
受で行うようにしたものである。静圧気体軸受スピンド
ル装置においても、静圧磁気複合軸受スピンドル装置と
同様に、タッチダウン時の軸受や主軸の保護が、転がり
軸受によって行える。静圧気体軸受は、静圧磁気複合軸
受と同様に、軸受面と主軸との隙間が狭いが、予圧を与
えた転がり軸受を使用することで、通常運転時に転がり
軸受が主軸に接しないように、タッチダウン保護用の転
がり軸受を設けることができる。静圧気体軸受スピンド
ル装置においても、予圧によって軸受隙間を零にするこ
とが好ましく、これにより、軸受面と主軸との隙間がよ
り一層狭い場合にも対応可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1ない
し図4と共に説明する。この静圧磁気複合軸受スピンド
ル装置1は、主軸4を、ハウジング5に設置された複数
のラジアル型の静圧磁気複合軸受6,7と、スラスト型
の静圧磁気複合軸受8,9とで支持し、スピンドル駆動
源10を設けたものである。スピンドル駆動源10は、
ハウジング5に内蔵のモータであって、主軸4に一体に
設けたられたロータ21と、ハウジング5に設置された
ステータ22とで構成され、ビルトインモータ形式のス
ピンドル装置1を構成する。主軸4の先端には工具装着
部11が設けられている。主軸4内を貫通したドローバ
12は、主軸4の後方のアンクランプユニット13で操
作される。各軸受6〜9とスピンドル駆動源10の配置
は、この例では、主軸4の前部(工具側部)および後部
をラジアル型の静圧磁気複合軸受6,7で支持し、その
中間をスラスト型の静圧磁気複合軸受8,9で支持し、
後端にスピンドル駆動源10を配置した構成としてあ
る。
【0012】この構成のスピンドル装置1において、図
2に拡大して示す示すように、タッチダウン保護用の転
がり軸受41を、主軸4の先端近傍に位置してハウジン
グ5に設置してある。転がり軸受41は、先端側の静圧
磁気複合軸受6よりも主軸4の先端側に配置してある。
転がり軸受41は、予圧を与えて軸受隙間を零とし、そ
の内輪42の内径面と主軸4の外径面とのラジアル隙間
d2を、静圧磁気複合軸受6のラジアル隙間d1以下に
設定してある。転がり軸受41は、深溝玉軸受からな
り、内輪42と外輪43の間に、保持器(図示せず)に
保持された転動体44を介在させたものである。転がり
軸受41の予圧は、外輪43をハウジング5に締まり嵌
めで固定することにより与えている。転がり軸受41
は、具体的には、ハウジング5に設けられた円筒面から
なる軸受取付面45に外輪43を締まり嵌めし、軸受取
付面45に続くハウジング5の段部46と固定リング4
7とで外輪43を軸方向に挟み付けることにより固定し
ている。固定リング47はハウジング5にボルト48で
取付けられられる。
【0013】各静圧磁気複合軸受6〜9の構成を説明す
る。前後のラジアル型の各静圧磁気複合軸受6,7は、
互いに同じ構成のものである。静圧磁気複合軸受6,7
は、各々静圧気体軸受6A,7Aと磁気軸受6B,7B
とを複合化させたものである。この明細書で言う複合化
とは、静圧および磁気の両形式の軸受を共通部分が生じ
るように組み合わせることを意味し、例えば、静圧気体
軸受面と磁気軸受面とに共通部分(ラジアル軸受では軸
方向の重なり部分)を生じさせるか、あるいは両形式の
軸受に少なくとも一部の部品が共通化されるものであれ
ば良い。
【0014】この実施形態では、図2に示すように、磁
気軸受6Bの電磁石のコア23に、静圧気体軸受6Aの
絞り24aを設けることで、コア23で静圧気体軸受面
の一部を構成している。コア23は、軸方向に離れた一
対の主コア部23a,23aと、これら主コア部23
a,23aを連結した連結コア部23bとを有する。磁
気軸受6Bは、コア23の連結コア部23bにコイル2
5を巻装したものである。コイル25は、樹脂材等の非
磁性体26に埋め込まれている。なお、磁気軸受7Bお
よび静圧気体軸受7Aは、それぞれ磁気軸受6Bおよび
静圧気体軸受6Aと同じ構成である。
【0015】静圧気体軸受6Aは、コア23および非磁
性体26の内径側面で形成されて主軸4との間に軸受隙
間d1を形成する静圧磁気受面6Aaと、コア23の各
主コア部23a,23aに設けられて静圧軸受面6Aa
に開口する絞り24aとで構成される。絞り24aは、
各主コア部23aの外径側面に開口した給気孔24の先
端に設けられている。図3に階段断面を示すように、コ
ア23は、主軸4の回りの円周方向複数箇所(同図の例
では4箇所)に配置されてハウジング5に固定されてい
る。円周方向に隣合うコア23間の隙間は、樹脂材等の
非磁性体27で埋められている。この非磁性体27は、
コイル25の周囲の非磁性体26(図2)と一体のもの
であっても良い。これら非磁性体26,27と、コア2
3とで、前記静圧磁気軸受面6Aaが構成される。
【0016】図4は、スラスト型の静圧磁気複合軸受
8,9の拡大図である。この一対の軸受8,9は、主軸
4に設けられた鍔部4aの両面に対向してハウジング5
内に設置されたものであり、互いに一つの両面式スラス
ト型静圧磁気複合軸受30を構成する。両側の静圧磁気
複合軸受8,9は、互いに同じ構成のものである。これ
ら静圧磁気複合軸受8,9は、各々静圧気体軸受8A,
9Aと磁気軸受8B,9Bとを複合化させたものであ
る。この実施形態では、磁気軸受8B,9Bの電磁石の
コア33に、静圧気体軸受8A,9Aの絞り34aを設
けることで、軸受構成部品の共通化と共に、軸受面の一
部が軸方向に重なるようにしてある。コア33は、スピ
ンドル鍔部4aの対向面に開き部33dが生じるよう
に、縦断面形状がC字状に形成され、その内部にコイル
35が収められている。開き部33dは非磁性体で埋め
られている。コア33は、図示の例では断面L字状の内
周コア部33aと外周コア部33bとの組立構成として
あるが、一体物であっても良い。コア33には軸方向に
間座29が隣接している。
【0017】スラスト型の静圧気体軸受8A,9Aは、
コア33の側面で形成されてスピンドル鍔部4aとの間
に軸受隙間d3を形成する静圧軸受面8Aa,9Aa
と、コア33に設けられて静圧軸受面8Aa,9Aaに
開口する絞り34aとで構成される。絞り34aは、コ
ア33の外径側面に開口した給気孔34の先端に設けら
れている。
【0018】スラスト型の静圧磁気複合軸受8,9にお
ける軸受面8Aa,9Aaには、モリブデンまたはカー
ボンの溶射層51を施し、主軸4の鍔面にはセラミック
スの溶射層52を施してある。なお、溶射層51,52
の材質は上記と互いに逆に、軸受面の溶射層51をセラ
ミックス、主軸鍔面の溶射層52をモリブデンまたはカ
ーボンとしても良い。
【0019】図1の各静圧磁気複合軸受6〜9における
静圧気体軸受6A〜9Aの給気孔24,34には、ハウ
ジング5内に設けられた給気孔40の給気入口40aか
ら、圧縮空気またはその他の圧縮気体が供給される。
【0020】この構成のスピンドル装置1によると、タ
ッチダウン防止用の転がり軸受41を設けたため、主軸
4に過大な負荷が印加された場合も、主軸4が静圧磁気
複合軸受6,7に接触する前に、転がり軸受41によっ
て支持される。そのため静圧磁気複合軸受6,7の摩耗
や損傷が防止される。転がり軸受41を用いるため、縦
弾性係数が小さな摺動材を用いるものと異なり、負荷が
大きくても変形の問題がなくて確実な保護が行える。ま
た、転がり軸受41は予圧を与えるため、静圧磁気複合
軸受6,7の軸受面と主軸4との隙間d1が狭くても、
通常回転時に転がり軸受が主軸に接触しない設計とでき
る。予圧により、転がり軸受41の軸受隙間を零にした
場合は、静圧磁気複合軸受6,7と主軸4との隙間d1
がより一層狭い場合にも対応可能となる。
【0021】また、スラスト型の静圧磁気複合軸受8,
9には、軸受面にモリブデンまたはカーボンの溶射層5
1を施し、主軸鍔面にセラミックスの溶射層52を施し
たため、タッチダウン時にはこれらの溶射層51,52
が接することになり、その滑りによって保護が行える。
また、溶射層51,52を施したものであるため、タッ
チダウン保護用の摺動部材を静圧磁気複合軸受8,9と
並べて設ける場合と異なり、鍔径を大きくすることな
く、タッチダウン時の保護が行える。
【0022】図5は、上記実施形態において、深溝玉軸
受からなる転がり軸受41を設けた代わりに、複列のア
ンギュラ玉軸受からなる転がり軸受41A設けたもので
ある。両列の軸受41Aa,41Abは、互いに正面を
向けて組み合わせ、軸方向に予圧をかけてハウジング5
に固定してある。軸方向の予圧は、ハウジング5の軸受
取付面45に続く段部46と固定リング47とで両列の
軸受41Aa,41Abの外輪43を軸方向に挟み付け
ることにより与えている。固定リング47は、ボルト4
8でハウジング5に取付けられる。両列の軸受41A
a,41Abにわたり、内輪42の内径面にはタッチダ
ウン時の主軸接触用のリング部材49が締まり嵌め状態
に嵌合させてある。このリング部材49と、各列の軸受
41Aa,41Abの内輪42とで、複列のアンギュラ
玉軸受からなる転がり軸受41Aの内輪50が構成され
る。この例では、上記リング部材49の内径面と主軸4
との隙間d2が、静圧磁気複合軸受6,7の軸受隙間d
1よりも小さくなるように設定される。この構成の場
合、転がり軸受41Aとして複列のアンギュラ玉軸受を
用いたため、予圧が与え易く、軸受隙間を零とすること
が容易である。そのため、静圧磁気複合軸受6,7の軸
受隙間d1がより一層狭い場合にも適用できる。その他
の構成,効果は、図1ないし図4に示す第1の実施形態
と同じである。なお、複列のアンギュラ玉軸受における
両列の軸受41Aa,41Abの組み合わせは、背面を
向き合うようにしても良い。モーメントの関係では、背
面を向き合うように配置することが好ましい。
【0023】図6,図7は、それぞれ図2および図5の
実施形態において、転がり軸受41,41Aの内輪4
2,50の端面に摺動材60を圧接させた例を示す。摺
動材60は、軸受41,41Aの外輪43をハウジング
5に固定するリング部材48に取付けてある。すなわ
ち、リング部材47の内径部の軸受対向面に環状凹部を
形成し、その環状凹部にリング状の摺動材60を嵌合状
態に取付けてある。摺動材60は、例えばカーボンやフ
ッ素樹脂等の低摩擦係数の部材である。このように摺動
部材60を設けた場合、主軸4の回転によって発生する
空気せん断トルクによって内輪42,50が回転するこ
とが防止される。そのため、無駄な内輪42,50の空
回りによる不具合が防止される。
【0024】なお、前記各実施形態は、ラジアル形式の
静圧磁気複合軸受6,7を備える静圧磁気複合軸受スピ
ンドル装置の場合につき説明したが、この発明は、静圧
気体軸受スピンドル装置にも適用することができる。例
えば、図1〜図4に示す第1の実施形態において、静圧
磁気複合軸受6,7に代えて、図8に示すように静圧気
体軸受66を設け、静圧気体軸受スピンドル装置として
も良い。その場合に、スラスト形式の静圧磁気複合軸受
8,9(図1)の代わりに、スラスト形式の静圧気体軸
受(図示せず)を設けても良い。
【0025】
【発明の効果】この発明の静圧磁気複合軸受スピンドル
装置は、予圧を与えた転がり軸受をハウジングに設け、
この転がり軸受の内輪の内径面と主軸の外径面とのラジ
アル隙間を、静圧磁気複合軸受のラジアル隙間以下に設
定したものであるから、軸受隙間の狭い静圧気体軸受部
を有しながら、主軸に過大な負荷が作用し、主軸と静止
側部材の間にタッチダウンがあった場合にも、軸受や主
軸への影響を防止することができる。この発明の静圧気
体軸受スピンドル装置は、予圧を与えた転がり軸受をハ
ウジングに設け、この転がり軸受の内輪の内径面と主軸
の外径面とのラジアル隙間を、静圧気体軸受のラジアル
隙間以下に設定したものであるから、軸受隙間の狭い静
圧気体軸受を有しながら、主軸に過大な負荷が作用し、
主軸と静止側部材の間にタッチダウンがあった場合に
も、軸受や主軸への影響を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかるスピンドル装置
の縦断側面図である。
【図2】同スピンドル装置の主軸先端部付近の拡大断面
図である。
【図3】同スピンドル装置おけるラジアル型の静圧磁気
複合軸受の横断面図である。
【図4】同スピンドル装置おけるスラスト型の静圧磁気
複合軸受の拡大断面図である。
【図5】この発明の他の実施形態にかかるスピンドル装
置の部分断面図である。
【図6】この発明のさらに他の実施形態にかかるスピン
ドル装置の部分断面図である。
【図7】この発明のさらに他の実施形態にかかるスピン
ドル装置の部分断面図である。
【図8】この発明を静圧気体軸受スピンドル装置に適用
した実施形態の部分断面図である。
【符号の説明】
1…スピンドル装置 4…主軸 5…ハウジング 6〜9…静圧磁気複合軸受 6A〜9A…静圧気体軸受 6B〜9B…磁気軸受 6Aa,7Aa…静圧気体軸受面 10…スピンドル駆動源 41…転がり軸受 51,52…溶射層 60…摺動材 d1,d2…ラジアル隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 35/07 F16C 35/07 Fターム(参考) 3C045 FD15 FD16 3J017 AA10 CA06 DA01 DB01 3J101 AA02 AA32 AA42 AA43 AA54 AA62 FA41 FA60 GA31 3J102 AA01 AA02 AA09 BA03 BA19 CA14 DA02 DA03 DA09 EA02 EA06 EA12 FA06 FA22 FA30 GA07 4K031 AA02 CB39 CB41 CB52

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静圧気体軸受と磁気軸受とが複合化され
    たラジアル型の静圧磁気複合軸受により主軸を支持した
    スピンドル装置において、予圧を与えた転がり軸受をハ
    ウジングに設け、この転がり軸受の内輪の内径面と主軸
    の外径面とのラジアル隙間を、静止磁気複合軸受のラジ
    アル隙間以下に設定し、主軸が過大な負荷によって静圧
    側の部材に接触するタッチダウンに対する保護を上記転
    がり軸受で行うようにした静圧磁気複合軸受スピンドル
    装置。
  2. 【請求項2】 上記予圧により上記転がり軸受の軸受隙
    間を零にした請求項1に記載の静圧磁気複合軸受スピン
    ドル装置。
  3. 【請求項3】 上記転がり軸受の内輪の端面に圧接する
    摺動材をハウジングに設け、主軸回転時に生じる空気剪
    断トルクで内輪が空回りすることを防止した請求項1ま
    たは請求項2に記載の静圧磁気複合軸受スピンドル装
    置。
  4. 【請求項4】 上記転がり軸受が、複列のアンギュラ玉
    軸受である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
    静圧磁気複合軸受スピンドル装置。
  5. 【請求項5】 上記主軸に設けられた鍔部に対面して主
    軸を支持するスラスト型の静圧磁気複合軸受を設け、こ
    のスラスト型の静圧磁気複合軸受における軸受面および
    この軸受面に対面する主軸の鍔面のいずれか一方の面
    に、モリブデンまたはカーボンの溶射層を設け、上記軸
    受面および主軸鍔面の他方の面にセラミックスの溶射層
    を施した請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の静
    圧磁気複合軸受スピンドル装置。
  6. 【請求項6】 ラジアル型の静圧気体軸受により主軸を
    支持したスピンドル装置において、予圧を与えた転がり
    軸受をハウジングに設け、この転がり軸受の内輪の内径
    面と主軸の外径面とのラジアル隙間を、静圧気体軸受の
    ラジアル隙間以下に設定し、主軸が過大な負荷によって
    静止側の部材に接触するタッチダウンに対する保護を上
    記転がり軸受で行うようにした静圧気体軸受スピンドル
    装置。
  7. 【請求項7】 上記予圧により上記転がり軸受の軸受隙
    間を零にした請求項6に記載の静圧気体軸受スピンドル
    装置。
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