JP2001332125A - 複合強誘電体厚膜及び複合強誘電体厚膜形成方法並びに前記複合強誘電体厚膜を用いたコンデンサ、焦電素子 - Google Patents

複合強誘電体厚膜及び複合強誘電体厚膜形成方法並びに前記複合強誘電体厚膜を用いたコンデンサ、焦電素子

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JP2001332125A JP2000151269A JP2000151269A JP2001332125A JP 2001332125 A JP2001332125 A JP 2001332125A JP 2000151269 A JP2000151269 A JP 2000151269A JP 2000151269 A JP2000151269 A JP 2000151269A JP 2001332125 A JP2001332125 A JP 2001332125A
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Zenichi Akiyama
善一 秋山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比誘電率温度特性が平坦な複合強誘電体厚
膜、及び焦電係数温度特性が平坦な複合強誘電体厚膜
を、環境に多大な負荷をかけることなく、低温で容易に
形成する。 【構成】 チタン酸ジルコン酸ランタン鉛(PLZT)
からなる強誘電体材料の2種組成、PLZT(9/65
/35):キュリー点73℃、PLZT(7.5/30
/70):キュリー点330℃を膜形成時の最高プロセ
ス温度600℃の条件で2〜100μm厚の複合強誘電
体厚膜を作製した結果、完成した複合膜には2主成分が
共存しており、両者に起因する回折ピークが得られ固溶
均一化が生じていない。また、チタン酸ジルコン酸鉛
(PZT)の2種組成、PZT(95/5)、PZT
(90/10)を最高プロセス温度600℃の条件で作
製した複合化膜も同様である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合強誘電体厚膜
及び複合強誘電体厚膜形成方法並びに前記複合強誘電体
厚膜を用いたコンデンサ、焦電素子に関し、さらに詳し
くは、異なるキュリー点または焦電特性を有する少なく
とも2種以上の強誘電体材料が基板上に形成された複合
強誘電体厚膜及び複合強誘電体厚膜形成方法並びに前記
複合強誘電体厚膜を用いたコンデンサ、焦電素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年における電子製品の小型化・高機能
化・高集積化の要請により、各種電子セラミックス材料
の膜形成の実用化や複合材料の開発がなされている。こ
れら電子セラミックス材料としては圧電性、強誘電性や
誘電性機能を有するもの、半導性機能や触媒機能を有す
るセラミックス材料があり、具体的にはチタン酸バリウ
ムを主成分とする誘電体材料、チタン酸ジルコン酸鉛を
主成分とする圧電性、強誘電性材料、チタニア、チタン
酸ストロンチウム等の触媒機能性材料、酸化錫、チタン
酸バリウム(半導性)等の材料が挙げられる。特に強誘電
体材料は種々の特性を一つの材料で実現できるため、そ
の利用が注目されている。チタン酸バリウムを主成分と
したセラミックスキャパシタや、ジルコン酸チタン酸鉛
を主成分とし、この焦電特性を利用した焦電センサ素子
の開発が行われている。
【0003】これら強誘電体材料は、各組成に対応した
キュリー点を有し、その特性が決定されている。キュリ
ー点とは強誘電性出現のための結晶構造に関する温度と
結晶系の相転移現象であり、従ってこれら材料には必ず
温度特性が存在する。誘電体セラミックス材料を用いた
セラミックスコンデンサ素子ではEIA規格が存在し、
X7R,Y5V等の規格が製品化されている。例えば、
X7Rの規格によれば温度範囲−55〜+125℃で静
電容量変化が±15.0%の特性を意味するように、使
用温度範囲内での静電容量の変動範囲が規定される。ま
た、焦電素子では検知環境下での焦電係数の高い材料組
成によって製造されている。これらの例として、特許第
2833751号明細書に開示されたものが知られてい
る。
【0004】異なる温度特性を有する材料の複合化は、
この温度特性の平坦化に有効であることはいうまでもな
い。しかし、現状においてこの複合化は以下の理由によ
り実施されていない。セラミックス材料は高温下での焼
結工程を経て形成されるため、例えば温度特性の異なる
チタン酸鉛(キュリー点:475℃)の仮焼粉とジルコ
ン酸鉛(キュリー点:280℃)の仮焼粉を混合し、焼
成して形成した場合、相互間での固溶が生じ、新たなジ
ルコン酸チタン酸鉛(PZT)が形成され、温度特性の
平坦化は実現できない。
【0005】近年、仮焼粉の微粉末化による焼成温度の
低温化処理、ならびに複合化の検討がなされたものの、
焼成温度900℃にて処理されている。焼成は熱平衡状
態を経ているため、基本的にはその温度(ならびに圧
力)での安定結晶相への変態(すなわち単一化)が生じ
るため、さらなる低温プロセスが確立されなければ原理
的に不可能である。
【0006】薄膜化技術は、主に非平衡状態でなされる
ため、比較的低温でセラミックス膜の形成ができる。こ
れら材料の膜形成技術として真空成膜法である真空蒸
着、スパッタリング、MOCVD法、レーザアブレーシ
ョン法、またECRプラズマにて各種成膜をアシストす
る複合法等が提案され、主に2μm以下の膜厚の形成に
効果をあげている。しかし、それ以上の膜厚の成膜を実
行するには、成膜速度の向上、または長時間にわたる成
膜における安定性の確保等の問題を有し、実用に供さな
いのが現状である。また、真空を用いない方法ではゾル
ゲル法や塗布熱分解法等があり、高価な真空装置を用い
ず、安価にかつ大面積の成膜に効果的であるものの、多
数の成膜工程を繰り返す必要があり、2μm以上の成膜
には不向きである。従って、上記した膜形成技術にて2
μm以上のセラミックス膜を得ることは困難である。ま
た、これら薄膜技術を展開した複合化膜は、厚さ方向に
組成変調をかけることは可能であるが、均質な複合化に
は適さない。
【0007】膜形成技術の改善により将来においては2
μm以上の厚さを有する膜形成が可能になったとして
も、これら成膜方法には以下の問題点を有する。すなわ
ち、投入原料に対するセラミックス膜の生産収率がきわ
めて低いことである。スパッタリング法は膜として得ら
れる量は投入量の30%、MOCVDでは5%、ゾルゲ
ル法では1%しかなく、概ね大半を膜以外の廃棄物とし
て生産している。しかも、この廃棄物が全て回収不可能
な状態に形成されるため、きわめて効率が悪い。さらに
機能性セラミックス材料の構成元素として鉛等の環境面
からの規制物質が含まれている場合、その例としてジル
コン酸チタン酸鉛系圧電セラミックスをこれらの作製法
において形成する場合、環境に与える負荷が増大するこ
とはいうまでもない。従って、容易に2μm以上の膜厚
が得られ、かつ投入原料に対する収率の高い作製法が望
まれる。
【0008】特開平5−29675号公報に開示された
電歪膜型素子では部分安定化ジルコニアセラミックス基
板を用い、機能性セラミックスとして圧電セラミックス
であるジルコン酸チタン酸鉛系材料をスクリーン印刷法
にて厚さ20μm程の膜形成に成功し、具体的にはイン
クジェットプリンタヘッドを実現している。この手法は
セラミックスの仮焼粉を用い、有機バインダと混練する
ことにより印刷可能なペーストを作製し、印刷法により
所望する部位のみに転写させ、焼成によりセラミックス
膜を得るので投入原料のロスを招くことはない。さら
に、不要物ペーストは洗浄、乾燥を行うことで初期の仮
焼粉に回収できるので、この点からも好ましい作製法と
いえる。
【0009】しかし、印刷法によるセラミックス厚膜の
作製には焼成工程での高温処理が必要であり、結果とし
て使用できる基板種類に制約を与える。直接的な転写に
より印刷物を得る方法であるため、基板には平板が要求
される。また熱的平衡状態を経て形成されるため、異な
る結晶相、異なる組成からなる複合厚膜が得にくい等の
問題点を有する。また、広範囲な温度係数を有する焦電
素子の実現にあたり、チタン酸ジルコン酸鉛セラミック
スの低温相菱面体晶から高温相菱面体晶への逐次相転移
を利用し、異なる組成のチタン酸ジルコン酸鉛セラミッ
クス複合化膜を得ることが困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のセラミックス膜形成法では実現不可能であった強誘電
体材料の複合化膜を基板上に形成した複合強誘電体厚膜
及び複合強誘電体厚膜形成方法を提供することである。
より具体的には、2μm以上の膜厚の複合強誘電体膜
を、環境に多大な負荷をかけることなく容易に、かつ印
刷法により低温で形成可能で、製造エネルギーの面から
も好ましい複合強誘電体厚膜形成方法を提供することで
ある。また、低温合成によりジルコニアセラミックス基
板以外の各種基板上への膜形成を可能にする合強誘電体
厚膜形成方法を提供することである。また、温度変化に
対する比誘電率の変化が軽減される温度特性の改良化さ
れたコンデンサを提供することである。また、広い温度
範囲にて高い焦電係数を保有できる広範な焦電素子を提
供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためのものであって、その第1の技術手段は、異
なるキュリー点を有する少なくとも2種以上の強誘電体
材料が基板上に形成された複合強誘電体厚膜であること
を特徴とする。
【0012】第2の技術手段は、異なる焦電特性を有す
る少なくとも2種以上の強誘電体材料が基板上に形成さ
れた複合強誘電体厚膜であることを特徴とする。
【0013】第3の技術手段は、第1または第2の技術
手段の複合強誘電体厚膜において、前記強誘電体材料は
鉛系強誘電体材料群からなることを特徴とする。
【0014】第4の技術手段は、第1乃至第3の技術手
段の複合強誘電体厚膜において、前記複合強誘電体厚膜
の膜厚は、2μm以上100μm以下であることを特徴
とする。
【0015】第5の技術手段は、少なくとも2種以上の
強誘電体材料を焼成して複合強誘電体厚膜を形成する熱
処理行程における最高温度を850℃以下とする複合強
誘電体膜形成方法であることを特徴とする。
【0016】第6の技術手段は、少なくとも2種以上の
強誘電体材料からなる微粒子を基板上に吹き付けるガス
デポジション法により膜状構造体を形成する行程の最高
温度を850℃以下とする複合強誘電体膜形成方法であ
ることを特徴とする。
【0017】第7の技術手段は、第1、第3、又は、第
4の技術手段の複合強誘電体厚膜を用いたコンデンサで
あることを特徴とする。
【0018】第8の技術手段は、第2乃至第4の技術手
段の複合強誘電体厚膜を用いた焦電素子であることを特
徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、一般的な鉛系強誘電体材
料の温度に対する比誘電率変化を示すグラフである。比
誘電率の異常上昇点がキュリー点(温度)に相当する。図
2は、PZTセラミックス組成における、焦電係数の測
定結果を示すグラフである。この焦電係数の極値は、P
ZT結晶相の斜方晶低温相−斜方晶高温相への相変態に
対応している。ただし、これはキュリー点とは異なる。
図2は、複合化の概念として点線で示す特性の設計が可
能であることを示している。
【0020】以下、本発明の実施の態様を実施例に基い
て説明する。 (実施例1)膜形成時の最高プロセス温度を600℃と
する条件下で、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛(PLZ
T)の2種組成により複合化膜を作製した。2種のPL
ZTの組成は、PLZT(9/65/35):キュリー
点73℃とPLZT(7.5/30/70):キュリー
点330℃である。なお、PLZT(X/Y/Z)にお
いて、XはLaモル濃度(%)、YはZrモル濃度
(%)、ZはTiモル濃度(%)を意味する。作製され
た複合強誘電体厚膜において、2種のPLZTが共存し
ているか否かの判断をXRD回折による構造解析により
求めたところ、2種のPLZTに起因する回折ピークが
得られ、固溶均一化が防げていることが判明した。(請
求項1,3)
【0021】(実施例2)膜形成時の最高プロセス温度
を600℃とする条件下で、ジルコン酸チタン鉛(PZ
T)を主成分とする2種組成、PZT(95/5)とP
ZT(90/10)の複合化膜を作製した。なお、PZ
T(X/Y)において、XはZrモル濃度(%)、Zは
Tiモル濃度(%)を意味する作製された複合強誘電体
厚膜において、2種のPZTが共存しているか否かの判
断をXRD回折より求めたところ、2種のPZTに起因
する回折ピークが得られ、固溶均一化が防げていること
が判明した。(請求項2,3)
【0022】(実施例3)実施例1の複合強誘電体厚膜
について、各種膜厚を変化させ、特性の変化を調べた。
なお、膜厚は、コンデンサの場合、絶縁耐圧に反映し、
また焦電素子の場合、焦電係数に反映する。膜厚が0.
5μm〜最大100μmまでの複合強誘電体膜を作製
し、絶縁耐圧を調べたところ、0.5μmでは耐圧が1
kV/cmであったのに対し、1μm以上では耐圧が6
0kV/cm以上になった。従って、膜厚は1μm以
上、また後述の作製法にて比較的容易に形成できる10
0μm以下が適正な範囲であった。(請求項4)
【0023】(実施例4)平均粒径0.3μmのPLZ
T(7.5/30/70)、PLZT(9/65/3
5)仮焼粉を用い、印刷法にて膜形成した実施例1の複
合強誘電体厚膜について、形成後の熱処理温度を600
℃〜1100℃の範囲で変化させ、XRD回折より固溶
・均一化の処理温度依存を調べた。XRD回折では、P
LZT(7.5/30/70)が正方晶であり、一方P
LZT(9/65/35)は擬立方晶であるので、PL
ZT(7.5/30/70)の正方晶構造に起因する回
折ピークの消失を観察すれば簡便である。850℃まで
は正方晶回折ピークが認められるものの、900℃以上
では固溶に起因した回折ピークの減少と消失が確認され
た。従って、複合化膜の最大熱履歴は850℃以下が好
ましいことが判明した。(請求項5)
【0024】(実施例5)次に示すような組成のPZT
(X,Y)仮焼粉を用い、ガスデポジション法により複
合強誘電体厚膜を形成した。エアロゾル形成室にPZT
(95/5),PZT(94/6),PZT(93/
7),PZT(92/8),PZT(91/9),PZ
T(90/10)の各種仮焼粉を同量、混合し、成膜を
行う。用いた基板はステンレス板を用いた。また加熱温
度850℃ではステンレス以外の耐熱性基板を用いるこ
とが可能である。キャリアガスにヘリウムを用い、ノズ
ル口からエアロゾルを高速にて基板に吹き付け膜形成し
た。(請求項6)
【0025】(実施例6)実施例1と同様の2種のPL
ZT組成にて、複合化処理を行い、複合強誘電体厚膜を
形成した。複合強誘電体厚膜の上部に電極を形成し、温
度に対する静電容量変化を測定した。PLZT(9/6
5/35)に起因した70℃付近の第1のピークとPL
ZT(7.5/30/70)に起因した300℃付近に
第2のピークを持ち、温度範囲室温から350℃範囲に
て比誘電率6000〜10000の値を有する静電容量
素子が得られた。(請求項7)
【0026】(実施例7)実施例5と同様の6種の組成
から成る複合強誘電体厚膜を作製した。複合強誘電体厚
膜の上部に電極を配置後、40kV/cm、120℃に
て分極処理を実施した。焦電電流測定より焦電係数を算
出したところ、焦電係数は室温から80℃の温度範囲に
て150×10-9C/cm2Kの値を示した。これは従
来のPZT系材料と比較し、絶対値において4倍ほど高
い値となり、また温度範囲が改善された。(請求項8)
【0027】
【発明の効果】以上の記載から明らかなように、本発明
によれば次のような効果を奏する。請求項1に係る発明
によれば、従来のセラミックス膜形成法では実現不可能
であった異なるキュリー点を有する少なくとも2種以上
の強誘電体材料が基板上に形成された複合強誘電体厚膜
を提供することができる。
【0028】請求項2に係る発明によれば、従来のセラ
ミックス膜形成法では実現不可能であった異なる焦電特
性を有する少なくとも2種以上の強誘電体材料が基板上
に形成された複合強誘電体厚膜を提供することができ
る。
【0029】請求項3に係る発明によれば、強誘電体材
料が鉛系強誘電体材料群からなるので、鉛系強誘電体セ
ラミックス材料にて有効に特性が反映される複合強誘電
体厚膜を提供することができる。
【0030】請求項4に係る発明によれば、複合化膜の
特に好ましい形態として、膜厚1μm以上100μm以
下の膜厚を有する複合強誘電体厚膜を提供することがで
きる。
【0031】請求項5に係る発明によれば、少なくとも
2種以上の強誘電体材料を焼成する際の熱処理行程にお
いて、行程の最高温度を850℃以下とするので、熱平
衡状態に達することなく、十分低温処理なされることに
より複合強誘電体厚膜の特性に少なくとも2種以上の強
誘電体材料の特性を反映させることができる。
【0032】請求項6に係る発明によれば、強誘電体材
料からなる微粒子を基板上に吹き付けることにより膜状
構造体を形成する、いわゆるガスデポジション法により
複合強誘電体厚膜を形成するので、能率的に複合強誘電
体厚膜を提供することができる。
【0033】請求項7に係る発明によれば、請求項1、
3及び4のいずれかに記載の複合強誘電体厚膜を用いて
コンデンサ形成するので、これらの複合強誘電体厚膜は
温度変化に対する比誘電率の変化が軽減されることによ
り、従来にない温度特性の改良されたコンデンサを提供
することができる。
【0034】請求項8に係る発明によれば、請求項2乃
至4のいずれかに記載の複合強誘電体厚膜を用いて焦電
係数を形成するので、これらの複合強誘電体厚膜は広い
温度範囲にて高い焦電係数を保有できることにより、従
来にない広範な焦電素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般的な鉛系強誘電体材料の温度に対する比
誘電率変化を示すグラフである。
【図2】 PZTセラミックス組成における、焦電係数
測定結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/04 C04B 35/49 Z 21/822 H01G 4/06 101 37/02 H01L 27/04 C // C04B 35/49 Fターム(参考) 4G031 AA09 AA11 AA12 AA32 BA09 GA11 5E001 AB06 AD04 AE00 AE03 AH01 AJ02 5E082 AB03 BC40 FF15 FG04 FG26 FG27 FG46 KK01 PP06 PP09 5F038 AC15 EZ11 EZ20 5G303 AA01 AA03 AB06 AB11 AB15 BA02 CA01 CB15 CB25 CB35 CB39 DA02 DA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なるキュリー点を有する少なくとも2
    種以上の強誘電体材料が基板上に形成されたことを特徴
    とする複合強誘電体厚膜。
  2. 【請求項2】 異なる焦電特性を有する少なくとも2種
    以上の強誘電体材料が基板上に形成されたことを特徴と
    する複合強誘電体厚膜。
  3. 【請求項3】 前記強誘電体材料は鉛系強誘電体材料群
    からなることを特徴とする請求項1または2記載の複合
    強誘電体厚膜。
  4. 【請求項4】 前記複合強誘電体厚膜の膜厚は、2μm
    以上100μm以下であることを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載の複合強誘電体厚膜。
  5. 【請求項5】 少なくとも2種以上の強誘電体材料を焼
    成して複合強誘電体厚膜を形成する熱処理行程における
    最高温度を850℃以下とすることを特徴とする複合強
    誘電体膜形成方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも2種以上の強誘電体材料から
    なる微粒子を基板上に吹き付けるガスデポジション法に
    より膜状構造体を形成する行程の最高温度を850℃以
    下とすることを特徴とする複合強誘電体膜形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1、3又は4のいずれかに記載の
    複合強誘電体厚膜を用いたことを特徴とするコンデン
    サ。
  8. 【請求項8】 請求項2乃至4のいずれかに記載の複合
    強誘電体厚膜を用いたことを特徴とする焦電素子。
JP2000151269A 2000-05-23 2000-05-23 複合強誘電体厚膜及び複合強誘電体厚膜形成方法並びに前記複合強誘電体厚膜を用いたコンデンサ、焦電素子 Pending JP2001332125A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012186423A (ja) * 2011-03-08 2012-09-27 Fujitsu Ltd セラミックス構造体及びその製造方法並びに熱電変換素子及びその製造方法
US9331212B2 (en) 2011-05-11 2016-05-03 Renesas Electronics Corporation Semiconductor device comprising an antiferroelectric gate insulating film
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