JP2001326472A

JP2001326472A - 遠方監視制御装置

Info

Publication number: JP2001326472A
Application number: JP2000141205A
Authority: JP
Inventors: Katsuhisa Mizoguchi; 勝久溝口
Original assignee: Meidensha Corp; Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Meidensha Corp; Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Priority date: 2000-05-15
Filing date: 2000-05-15
Publication date: 2001-11-22

Abstract

(57)【要約】【課題】装置を複数のユニットで構成し、これを固定
枠で積み重ね、キャビネットで覆う組み立て構造では、
実装効率、移動、設計工数の点で劣る。【解決手段】各ユニット１〜７は、外部接続ユニット
７以外はユニットの外形寸法を標準化しかつ取り扱いを
容易にする質量になるよう分割構成にし、各ユニットの
一部に互いに噛み合う凹凸部をそれぞれ設けて上下左右
のユニットを互いに係合させて積み重ねる構成にし、各
ユニットの上部と下部にそれぞれ補強板を設けて上下左
右のユニットの互いの機械的な結合手段とユニット間の
信号ケーブルガイド手段および電気的な接地手段とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、遠方監視制御装置
に係り、特に複数のユニットで構成する遠方監視制御装
置のユニット組み立て構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】遠方監視制御装置は、電力系統や水処理
システムなど、広域に設備されるシステムを中央の制御
所から現場機器・設備の運転を監視・制御するため、制
御所と現場機器・設備の間の監視情報や制御情報を伝送
するインタフェース装置になる。

【０００３】汎用の遠方監視制御装置は、図３にユニッ
トの実装構成を示すように、複数のユニット（電源ユニ
ット、ＣＰＵ・入出力処理用ユニット、表示・計測入力
と選択制御出力補助回路ユニットなど）で構成される。
各ユニットを一括収納するキャビネットＡは、溶接また
はリベット結合で製作され、キャビネットＡ内には各ユ
ニットを鉛直方向に固定するための固定枠Ｂを設け、固
定枠Ｂへの取り付けによって各ユニットを実装してい
る。各ユニットは、寸法を標準化するため、例えば１９
インチラックの寸法に統一される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の遠方監視制御装
置のユニット組み立て構造は、キャビネット内の固定枠
に各種のユニットを実装することで、各ユニットを塵
埃、振動、衝撃などから保護している。

【０００５】しかしながら、固定枠をキャビネットで覆
う構造を採用することにより、以下のような問題があ
る。

【０００６】・ユニット固定枠Ｂを設けるため、枠Ｂと
キャビネットＡ間にデッドスペースができてしまい、実
装容量が減少する。

【０００７】・装置全体の質量がかなり大きくなる（約
２５０〜３５０ｋｇ）ため、装置搬入などに多大な労力
を要する。また、キャビネットの天井部に吊りボルトを
設けてクレーン車等で移動させるにしても、一旦据え付
けると移設が難しくなる。また、変電所などに納入する
際に、入口が狭い場合などに傾けて搬入する必要があ
り、作業中に装置を転倒させてしまう恐れや作業者がケ
ガをする恐れがある。

【０００８】・各ユニットの標準化に伴い、不必要な収
納スペースが残るオーバスペックになる場合があり、装
置の大型化を招く。また、ユニットの標準化はユニット
間の配線が多く、製造工数が増える。

【０００９】・各ユニットがキャビネットで覆われるた
め、キャビネット内に熱がこもり易く、自然空冷方式で
は装置下部や上部に通気口を設けるなど、設計事項が多
くなる。

【００１０】本発明の目的は、実装効率の向上、移動
（輸送、搬入、移設）の簡易化、設計工数の削減ができ
る遠方監視制御装置を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するため、装置を機能別にかつ必要とするユニット
のみにしたユニットの組み合わせ構成とし、各ユニット
は外形寸法を標準化しかつ取り扱いを容易にする質量に
なる分割した構成とし、各ユニットを互いに積み重ねて
ユニット間を結合する組み立て構造とし、従来のキャビ
ネットや固定枠を不要にするもので、以下の構成を特徴
とする。

【００１２】複数のユニットで構成される遠方監視制御
装置であって、前記各ユニットは、各ユニットの外形寸
法を標準化しかつ取り扱いを容易にする質量になるよう
分割構成にし、各ユニットの一部に上下左右で隣接させ
るユニットと互いに噛み合う凹凸部をそれぞれ設け、該
凹凸部で上下左右のユニットを互いに係合させて積み重
ねる構成にし、各ユニットの上部と下部にそれぞれ補強
板を設け、該補強板で上下左右のユニットの互いの機械
的な結合手段とユニット間の信号ケーブルガイド手段お
よび電気的な接地手段とする構成にしたことを特徴とす
る。

【００１３】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の実施形態を示す
遠方監視制御装置の組み立て構造である。装置は、機能
別にかつ必要とするユニットのみにした複数のユニット
を積み重ね、かつユニット間で互いに結合する組み立て
構造にする。すなわち、従来のキャビネットＡや固定枠
Ｂを設けることなく、各ユニットのみによる組み立て構
造とする。

【００１４】各ユニットは、機能別の最小構成にし、必
要とするユニット数を用意する。各ユニットは、必要最
小限のユニットを標準ユニットとし、装置に要求される
機能に応じて用意するユニットをオプションユニットと
して品揃えする。

【００１５】標準ユニットは、電源ユニット１、論理ユ
ニット２、操作ユニット３とする。電源ユニット１は、
入力電源をＡＣ，ＤＣ共用とし、電源出力には電子回路
等に必要な＋２４Ｖ、＋５Ｖ、±１２Ｖの電源を内蔵し
たオールインワン方式とする。論理ユニット２は、遠方
監視制御のディジタル処理のためのＣＰＵ、マスタモジ
ュール、モデム等を搭載して構成する。操作ユニット３
は、操作入出力のための電磁接触器、入出力信号に対す
るフィルタ回路、操作状態の表示手段になる発光ダイオ
ード等により構成する。

【００１６】オプションユニットは、入出力ユニット
４、保護ユニット５、補助ユニット６、外部接続ユニッ
ト７とする。入出力ユニット４は、表示入力、計測入
力、制御出力用モジュールにより構成し、遠方監視制御
する各物件毎に必要なユニット数を用意する。保護ユニ
ット５は、耐圧、雷インパルス、ノイズ等の侵入から装
置を保護するための絶縁用フォトカプラ、パス用コンデ
ンサ、抵抗、ダイオード、リレー等をもつ保護回路によ
り構成するが、装置の設置環境条件などから仕様で要求
されない場合には省かれる。補助ユニット６は、装置仕
様を満足させるためのリレー、変換器、保安器、レピー
タ、トランシーバ等を内蔵する。外部接続ユニット７
は、入力電源、信号線を取り込むための端子台ブロッ
ク、コネクタ、接地母線等を内蔵する。

【００１７】各ユニットは、低コスト、設計工数の削
減、組み立ての容易さを考慮して、外部接続ユニット７
以外は同一形状にされる。例えば、外部接続ユニット以
外のユニットの外形寸法は、幅ｗ，高さｈ，奥行きｄの
最大がｗ３００ｍｍ×ｈ３００ｍｍ×ｄ４５０ｍｍ程度
にされる。また、外部接続ユニットの外形寸法は、最大
がｗ３００ｍｍ×ｈ６００ｍｍ×ｄ４５０ｍｍ程度にさ
れ、他のユニットとは高さｈのみが倍にされる。これら
標準寸法ユニットでは収納しきれないユニットの場合に
は複数のユニットに分割構成する。

【００１８】これら寸法の標準化により、各ユニットの
質量を１０ｋｇ以下にし、ユニット単位の運搬・移動を
容易にする。また、各ユニットは、塵埃、振動、衝撃、
温度湿度等に対して装置仕様を満足するよう設計され
る。

【００１９】各ユニットの外形を、図２に外部接続ユニ
ット７以外のユニットの場合で示す。ユニットの正面カ
バー１１には上下左右に２〜３ｍｍ程度の凹凸部１１Ａ
を設け、ユニットをスライドさせて面を合わせた状態で
上下左右に隣接する他のユニットの凹凸部との噛み合わ
せによって他のユニットとの係合が得られるようにす
る。カバー１１は、基本的にはユニットにネジ止め固定
とするが、必要な場合のみ蝶番付きの開閉構造とする。

【００２０】また、各ユニットの裏側には上部と下部に
幅５ｍｍ、奥行き３０ｍｍ程度の補強板１２を設け、ユ
ニットをスライドさせて凹凸部１１が噛み合った位置で
上下の他のユニットの補強板１２同士をビス止めで結合
できるようにする。また、補強板１２は、左右の他のユ
ニットの補強板との間を渡し板で結合できるようにす
る。また、上下の補強板１２で形成される空間にはユニ
ット間の信号接続ケーブルのケーブルガイド部分として
利用する。また、補強板１２は、金属材料で構成され、
ユニット間をジョイントした状態で各ユニットの接地を
取り、最下部のユニット（図示では外部接続ユニット
７）から接地母線で接地できるようにし、各ユニットの
接地線を配線レス化する。

【００２１】各ユニット間の信号線接続は、ユニット裏
面にコネクタを設け、ケーブル接続する。通信や伝送の
ための接続にはイーサネット（登録商標）やＩＥＣ規格
などのグローバルなものを使用する。

【００２２】各ユニットの内部回路部品は、標準ユニッ
ト（１、２、３）ではマザーボード接続とし、各回路モ
ジュール毎に正面側に引き抜きできるようにし、オプシ
ョンユニットではＤＩＮレールに電気部品を実装してそ
の引き出しを可能にする。

【００２３】したがって、本実施形態によれば、ユニッ
ト同士の結合により装置を組み立てるため、従来のキャ
ビネットと固定枠による方式に比べて実装効率を高める
ことができる。また、装置の輸送、搬入、移設には、１
０ｋｇ程度のユニット単位の取り扱いになって簡単にな
る。また、標準ユニットとオプションユニットの組み合
わせにより、必要なユニットのみを選択することで、装
置仕様に応じて不要な機能ユニットを実装する必要がな
くなるし、製造工数も大幅に削減できる。また、各ユニ
ットを標準化することにより、実装容量毎に用意してい
たタイプ別の品揃えが不要となる。また、ユニット面が
露出した構造になるため、従来の放熱対策を不要にす
る。また、各ユニットの接続をイーサネットやＩＥＣ規
格により実装することにより、他の装置とのネットワー
ク接続が容易になる。

【００２４】

【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、装置を
機能別にかつ必要とするユニットのみにしたユニットの
組み合わせ構成とし、各ユニットは外形寸法を標準化し
かつ取り扱いを容易にする質量になる分割した構成と
し、各ユニットを互いに積み重ねてユニット間を結合す
る組み立て構造としたため、従来のキャビネットや固定
枠を不要にし、実装効率の向上、移動（輸送、搬入、移
設）の簡易化、設計工数の削減ができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態を示す装置の組み立て構造。

【図２】実施形態におけるユニットの外形図。

【図３】従来の汎用装置の実装構成。

【符号の説明】

Ａ…キャビネットＢ…固定枠１〜７…ユニット１１…カバー１１Ａ…凹凸部１２…補強板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数のユニットで構成される遠方監視制
御装置であって、前記各ユニットは、各ユニットの外形寸法を標準化しかつ取り扱いを容易に
する質量になるよう分割構成にし、各ユニットの一部に上下左右で隣接させるユニットと互
いに噛み合う凹凸部をそれぞれ設け、該凹凸部で上下左
右のユニットを互いに係合させて積み重ねる構成にし、各ユニットの上部と下部にそれぞれ補強板を設け、該補
強板で上下左右のユニットの互いの機械的な結合手段と
ユニット間の信号ケーブルガイド手段および電気的な接
地手段とする構成にしたことを特徴とする遠方監視制御
装置。