JP2001324680A - 拡大検査装置 - Google Patents

拡大検査装置

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JP2001324680A
JP2001324680A JP2000145464A JP2000145464A JP2001324680A JP 2001324680 A JP2001324680 A JP 2001324680A JP 2000145464 A JP2000145464 A JP 2000145464A JP 2000145464 A JP2000145464 A JP 2000145464A JP 2001324680 A JP2001324680 A JP 2001324680A
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hair
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observation
skin
magnifying
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JP2000145464A
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Katsuyuki Igarashi
克幸 五十嵐
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Fine Opt Kk
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Fine Opt Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 毛髪、皮膚等の被写体の表面あるいは内部状
態を、簡便かつコントラスト良く精細に拡大して検査で
きる拡大検査装置を提供する。 【解決手段】 被写体に臨ませる観測部10と、被写体
を照射する照明用光源部25と、被写体からの反射光或
いは透過光の光軸上に、結像用レンズ21及び直角プリ
ズム22が配置され、被写体の結像をビデオ信号に変換
する撮像素子30とを備え、被写体から反射された照明
光の焦点距離を、観測部10をケーシング6の長手方向
に沿って前後にスライドさせることにより調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、医療機関、理美
容業、化粧品業などの分野において、人間の毛髪あるい
は皮膚等の生体などの観察、検査又はアフターケアな
ど、或いは微細加工の工業製品の表面観察、検査などに
も好適な光学装置に係り、例えば、毛髪の診断に必要
な、キューティクル、コルテックス、メデュラ(髄)、
枝毛、毛根、メラニン色素等、あるいは、皮膚の角質の
状態、毛穴の状態等をコントラスト良く拡大して、鮮明
にしかも簡便に観察し得る拡大検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に示すように、1本の毛髪50は、
中心からメデュラ51、コルテックス53、キューティ
クル54の3層から成っており、髪の芯となるメデュラ
(髄)51は毛髪50に水分や栄養を補給し、コルテッ
クス53は、毛髪50の本体部分でメラニン色素52を
含み毛髪50の色彩を決めている。また、キューティク
ル54は毛髪50の表面を形成するものであり、図6
(A)に示すように、7〜8枚のウロコ状に重なり合っ
て毛髪50の内部を保湿している。
【0003】このような毛髪50は様々な要因から損傷
を受けており、例えばパーマ,ヘアカラー,ヘアダイ等
の化学的な要因、紫外線,冷房,暖房等の環境的な要
因、乱暴なシャンプー,無理なブロー,ドライヤーの熱
等の物理的要因等様々な要因により損傷を受け、例えば
図6(B)に示すように、キューティクル54が立ち、
枚数が減少し、毛髪50の内部を守る機能が低下する。
【0004】一方、人間の皮膚の角質形状は、一般に、
概ね三角形状又は菱形状の溝が網目状に連なっている。
いま、その皮膚構造を図8(A)及び(B)を用いて説
明すると、皮膚の角質64は、皮溝63と呼ばれる溝
と、皮丘62と呼ばれる平坦な部分からなり、正常な状
態では、図示のように皮溝63が明瞭な線となって三角
形又は菱形状の編目形状に現れている。なお、65は真
皮、66は真皮65に沈着したメラニン色素、67は毛
細血管を示す。
【0005】この網目形状は、個人差、年齢、あるいは
皮膚60の健康状態などの内部要因又は気温や湿度など
の外的要因により異なるが、人によっては、例えばこの
三角形又は菱形の大きさが異なったり、高齢者の場合
は、皮溝63と皮丘62との境界がほとんどなくなって
いたり、皮膚60の健康状態が悪いときは、筋状の亀裂
が縦横に走っていたりする。また、紫外線の影響によっ
て、角質64の下の真皮65にメラニン色素65が沈着
してしまう。従って、皮膚60の治療方法の選択や、化
粧品を選択する場合などに、この網目の有無、形、大き
さ等の形状を正確に観察することは極めて重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来から、
毛髪50の表面を、工業用ビデオマイクロスコープを転
用した高倍率レンズによる撮像方法で拡大することによ
り、毛髪50の損傷を観察する方法が用いられている。
しかし、毛髪に関しては、上記のような工業用ビデオマ
イクロスコープを用いた高倍率レンズによる撮像手段で
は、その一部を切断したうえでスタンド等の固定具に固
定しないと、安定した映像が確保できないという問題が
あり、高倍率レンズを使用するので被写体深度が20〜
30ミクロンと微量となり、毛髪の表面にピントを合わ
せたり、左右の位置を合わせるのに操作が難しく、スタ
ンドを用いなくては観察が困難である。
【0007】ビデオマイクロスコープの合焦方式には、
一般に、CCDとレンズを固定して被写体を移動してピ
ント合わせするものと、CCDと被写体を固定してレン
ズを移動するものの二つの方式があるが、何れのものも
特に高倍率でピントを正確に合わせる操作が著しく困難
で、操作には熟練を要する。まして、ビデオマイクロス
コープを把持しつつ片手だけで合焦操作を行うことは到
底不可能である。
【0008】また、毛髪の表面を高倍率で拡大するの
で、照明をかなり強く行うことが必要であり、例えば図
7に示すように、毛髪50の円周方向から照明光56を
照射すると、毛髪50の長手方向に並行して幅広のハレ
ーション55が生じてしまい、全体が白くなって細部が
明瞭に見られないという問題がある。
【0009】一方、皮膚の角質の情報を得るために、走
査型電子顕微鏡を使用したり、あるいは皮膚からレプリ
カを取って間接的に測定する方法では、装置が大がかり
になったり、手間がかかる等の問題があって不便であ
る。このため、近時、簡便な観察方法として汎用のハン
ディタイプのビデオマイクロスコープが用いられている
が、上記したように装置の操作が面倒で焦点の調整も時
間がかかる等の問題がある。
【0010】この発明は、上記の課題に鑑み、毛髪や皮
膚等(以下、検査されるものを被写体と称するが、被写
体は、これらの生体に限らず、微細加工の工業製品、試
薬、農薬等の化学品、食品等、観察・検査すべき被検査
体を全て含む概念である。)の状態をコントラスト良く
拡大して、操作性に優れるとともに、ピント合わせが簡
単にでき、鮮明にしかも極めて簡便に観察し得る拡大検
査装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の拡大検査装置は、被写体に臨ませる観測
部と、被写体を照射する照明用光源部と、被写体からの
反射光或いは透過光の光軸上に結像用レンズ及び直角プ
リズムが配置され被写体の結像をビデオ信号に変換する
撮像素子と、を備えるものである。
【0012】この発明の拡大検査装置は、観測部、照明
用光源部、結像用レンズ及び直角プリズムが一体となっ
て、撮像素子に入射する光軸に平行に移動するスライド
機構を備えている。さらに、この発明の拡大検査装置
は、観測部、照明用光源部、結像用レンズ及び直角プリ
ズムにより形成される光軸と、この直角プリズムと撮像
素子により形成される光軸とが直交して配置されてい
る。
【0013】前記観測部は、好ましくは、先端に観測孔
を有する接触キャップと、この接触キャップの内側凹部
から嵌着されるスライドガイドとから構成され、上記観
測部に前記照明用光源部、結像用レンズ及び直角プリズ
ムで成る光学系を内蔵して構成される。この接触キャッ
プは、好ましくは、先端に毛髪をセットし得るガイド溝
を備えていて、このガイド溝は観測孔を挟んだ両側に凹
設される。本発明の拡大検査装置は、毛髪、毛根の検査
に、又は、皮膚の表面及び内部の検査などに好適に用い
られる。また、本発明の拡大検査装置は、光源部による
照明が、柱状被写体の長手方向から行われるようになっ
ている。
【0014】上記構成で成る本発明の拡大検査装置によ
れば、例えば毛髪や皮膚を検査する場合、観測部に毛髪
を当接させて手で押さえ、あるいは皮膚に当てるだけで
簡単に毛髪、皮膚等の生体の表面状態を観測することが
でき、毛髪を観測部に当てた状態で拡大検査装置を毛髪
に沿って移動するだけで、一本の毛髪の毛元から毛先ま
で連続的に検査することもできる。
【0015】また、被写体の焦点が合わないときは、観
測部に毛髪を当接して、観測部と一体に形成されている
光源部、結像用レンズ、直角プリズムを前後に移動する
ことにより、撮像素子に入射する光線の光軸に平行に移
動することができ、撮像素子に対する焦点距離を変える
ことができるので、撮像素子からの画像を見ながら焦点
を簡単に調節することができる。
【0016】さらに、この発明の拡大検査装置によれ
ば、照明を毛髪の円周方向ではなく長手方向(軸方向)
から照射するので、毛髪の円周面に生じる照明ハレーシ
ョンを抑えることができ、より鮮明な画像を得ることが
できる。従って、この発明によれば、毛髪の表面状態を
明瞭に観測することが可能である。
【0017】さらに本発明では、観測部に置いた毛髪の
裏面から白布等の光反射部材を置いて、毛髪の背後から
反射光を導入させることにより、光が反射部材から反射
するので毛髪の透過光も観測することが可能となり、こ
れによって毛髪内部(コルテックス層)のメラニン沈着
量や毛髪の芯となるメデュラ層の状態も透視して明瞭に
観察することが可能となる。
【0018】一方、頭皮等の皮膚を被写体とする場合に
も、本発明の拡大検査装置を有効に適用することができ
る。頭皮の検査では、毛穴部分の分泌物の検査が重要で
あるが、本発明ではこれらの観察が極めて良好に観察で
きるとともに、毛根部の付近にある毛細血管や、表皮の
下の真皮の状態などの検査にも有効である。
【0019】真皮や毛細血管を検査する場合、皮膚の表
面での反射が大きく皮膚内部が見難い。この場合には、
皮膚の表面に化粧水やクレンジングオイルなどの油水分
を塗布して、表面を滑らかにすることにより、照明光が
皮膚内部まで浸透するので、真皮内にあるメラニン色素
や毛細血管も検査することができる。この方法は、頭皮
のみならず顔や手足等の皮膚にもそのまま応用すること
が可能である。
【0020】検査の方法は、観測部を直接皮膚に押し当
て、適宜、観測部を移動させて焦点を合わせれば、容易
に皮膚表面及び内部の拡大画像を得ることができ、皮膚
の治療方法の選択、あるいは化粧品の選択等の場合に必
要な情報を簡便に得られて、的確なアフターケア等の処
理又は処置を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図1〜4を参照しつつ本発
明を詳細に説明する。図1はこの発明の拡大検査装置の
実施の形態を示す構成図であり、図2は図1のA−A線
に沿った断面を示したものである。この拡大検査装置1
の主要部は、観測部10、照明用光源部25、レンズ筒
20、直角プリズム22及び撮像素子30から構成さ
れ、円筒形ケーシング6に設置される。
【0022】ケーシング6は、たとえば径30〜20mm
程度、長さ100mm程度の片手で簡単に握れる程度の大
きさで、握りやすいように緩やかに湾曲し、上下部分、
すなわちケーシング上部6a、ケーシング下部6bに分
割可能な小型の中空構造を有するプラスチック等で作製
されている。
【0023】観測部10は、図3に示すように、毛髪や
皮膚など被検物に臨ませるほぼ円筒形の接触キャップ1
2と、この接触キャップ12の内側凹部から嵌着される
スライドガイド13とから構成されている。接触キャッ
プ12は、ケーシング6の側部からケーシングの軸方向
に対して直角方向(図1では上方)に突出してケーシン
グ上部6a上に設けられ、スライドガイド13のスライ
ドに連動してケーシング6の軸方向に前後移動し得るよ
うになっている。
【0024】上記接触キャップ12は全体形状が円筒状
に形成されていて、その上面が中央に向かって円錐状に
突出しており、その突出した先端中心部に、小径(例え
ば2〜3mm程度)の貫通孔が空けられて観測孔11を構
成している。そして、この接触キャップ12には、観測
孔11を挟んで円錐状をなすテーパの両面に沿ってガイ
ド溝14が凹設されている。このガイド溝14は、毛髪
50をこのガイド溝14内に導入して静置するか又はこ
のガイド溝内をスライドさせて毛髪50の観察用案内溝
として機能させるものであり、本実施形態ではケーシン
グ6の軸方向と直交する横断方向に形成されている。
【0025】なお、ここでは毛髪の検査に好適な接触キ
ャップ12について説明したが、皮膚を被写体とする場
合には、上記のように接触キャップの上部が円錐形でな
く平坦であっても良く、ガイド溝も必要がない。他の被
写体を検査する場合には、その被写体の形状、材質、サ
イズ等を考慮して適宜形状の接触キャップを用いること
ができる。そのために、接触キャップ12はスライドガ
イド13と着脱自在に形成すれば便宜である。
【0026】スライドガイド13は、ショルダー14の
中心部にネック15が一体に形成され、ショルダー14
はケーシング6の内壁面の弧状に合わせた円筒壁面の切
欠形状をなして弧状に膨出しており、ネック15は、シ
ョルダー14から円筒状に直立し、その上部に対になっ
た爪部16が形成されている。これらの爪部16の上部
には各々突起17が形成されており、これらの突起17
により、接触キャップ12の内面に設けられた嵌合溝に
嵌合して、ケーシング6の上部壁6aを挟んでケーシン
グ6に対してスライド可能に、スライドガイド13と接
触キャップ12とが固定される。
【0027】ネック15の中心部には、レンズ筒20が
ねじ込まれるように、内面にねじが切られたレンズハウ
ジング18が形成されており、レンズハウジング18の
底部には、被写体の結像の光軸を直角に曲げる光学系を
構成するため、直角プリズム22をはめ込むための孔が
設けられている。直角プリズム22は、光入射面がレン
ズ筒20の光軸と一致するように配置され、光出射面が
撮像素子30の入光面と対面するように配置され、光軸
が一致するように調整されて、スライドガイド13の底
部に設置される。
【0028】レンズ筒20は、軸中心部の空間に2種の
レンズが上下に配置されて、後記する撮像素子30の表
面に結像するように結像用光学系21を構成し、ネック
15にねじ込まれてスライドガイド13に固定される。
さらに、レンズ筒20と接触キャップ12との空間に
は、被写体を照明するための照明用光源部25が配設さ
れている。照明用光源部25は、プリント基板27上
に、例えば白色発光ダイオード(LED)26等とし
て、ケーシング6内部に引き込まれた配線により、ケー
シング上面に設けたスイッチ(図示せず)を介して通電
されて点灯される。
【0029】白色LED26は観測孔11を挟んで通常
2個で対になって用いられる。これら一対の白色LED
26は、接触キャップ12のガイド溝14の凹設方向に
沿って対向して観測孔11に向けて斜めに配置されてい
る。なお光量を上げるため、白色LED26を隣接して
2対或いはそれ以上の対で設けるようにしてもよい。こ
こで、被写体が毛髪等であれば、該毛髪をガイド溝14
に沿って当接し、図4に示すように、白色LED26の
照射光56を毛髪50の長手方向から照射すれば、前記
図7に示した毛髪50の胴部に生じる軸方向の強いハレ
ーション55を防止することができ、毛髪50表面の剥
離(キュ−ティクル54)が強調して映し出されるの
で,少ない光量で明瞭な映像が得られる。
【0030】撮像素子30としては、例えばCCD素子
が用いられ、直角プリズム22からケーシング6の軸方
向に所定の距離離れて、CCDコントロール基板31に
固定されている。この撮像素子30は、直角プリズム2
2から出射する被写体の映像を結像させるため、直角プ
リズム22の光軸と撮像素子30の光軸が完全に一致す
るように調整されて固定され、ケーシング6外部からの
電源及びケーシング6外部へのビデオ信号が、コネクタ
32を介して伝達されるようになっている。
【0031】ケーシング6は、上述のように、ケーシン
グ上部6aとケーシング下部6bに分割可能に形成され
ており、このケーシング6内には内部ガイド筒7が設置
されている。そして、この内部ガイド筒7の上に、照明
用光源部25,レンズ筒20、直角プリズム22が組み
込まれたスライドガイド13がケーシング6の長手方向
に沿ってスライド可能に載置され、ケーシング6内の軸
方向に摺動できる構造となっており、この摺動によって
も、直角プリズム22の光軸と撮像素子30の光軸が狂
わない構造となっている。なお、スライドガイド13の
摺動は、接触キャップ12に手指を当ててケーシング6
内の軸方向にスライドすることで簡単に移動可能である
が、スライドガイド13の摺動用の摘みを別途設けても
よい。
【0032】次に、本発明の拡大検査装置1の動作を、
図1により光の経路に沿って説明する。先ず、観測部1
0の接触キャップ12を、被写体の観察しようとする部
位が観測孔11に一致するようにして被写体に臨ませ
て、この被写体に当接させる。被写体として毛髪を観察
する場合は、接触キャップ12のガイド溝14に毛髪を
収容するようにしてセットする。そして、ケーシング6
上面に設けたスイッチ(図示せず)を入れ、レンズ筒2
0と接触キャップ12との空間に配設された照明用光源
部25としての一対の白色LED26からの光を観測孔
11に向けて被写体に照射すると、観測部10に置いた
被写体からの反射光あるいは透過光は、図1の真下に向
けて放射され、レンズ筒20に入射し、2つの結像用光
学系21により収束されて直角プリズム22の上面に入
射する。この直角プリズム22により光は水平方向に直
角に曲げられて、直角プリズム22の横面から図1にお
いて右方向へ出射する。出射した光は、撮像素子30の
表面に結像する。
【0033】ここで、スライドガイド13には被写体、
照明用光源部25,レンズ筒20及び直角プリズム22
が組み込まれ、これらはスライドガイド13の移動に伴
ってケーシング6の長手方向に沿って、すなわち図1に
おいて左右に一体となって移動できる構造となってい
る。移動したことによって被写体から直角プリズム22
間の光学系に変化はない。しかし、上記左右の移動によ
り、直角プリズム22と撮像素子30間の距離が変化す
る、いわゆるバックフォーカス移動方式を採用してい
る。したがって、上記左右の移動を適宜に調整すること
により、撮像素子30の表面にちょうど焦点を結ぶこと
ができ、拡大した被写体の明瞭なビデオ画像が得られ
る。
【0034】なお参考のために、本発明の拡大検査装置
を用いた検査方法を記す。先ず、拡大検査装置1及びビ
デオモニター(図示せず)の電源を入れ、画像が写るこ
とを確認する。次に、観測部10に被写体、例えば検査
すべき毛髪50の部分を、接触キャップ12のガイド溝
14にセットして、例えば人差し指等で上から押さえ
る。このとき撮像素子30のモニターのビデオ画像をみ
て、焦点が合っていれば精密な拡大図が得られるので、
そのまま検査を行うことができる。
【0035】ビデオ画像の焦点が合っていない時は、手
指等で観測部10をケーシング6の軸方向にゆっくり前
後させて、観測部10から直角レンズ22までを一体と
して移動させ、ビデオ画像の焦点が合った位置で停止し
て検査を行うことができる。また、毛髪50を上記ガイ
ド溝14に沿わせて焦点を合わせた後、観測部10を動
かさないようにして、毛髪50の根元から先端まで滑ら
せれば、そのまま毛髪50の拡大画像を根元から先端ま
で連続的に観ることができ、毛髪の根元から先端までの
各部位による変化を解り易く観察することができる。
【0036】また、観測部10に置いた毛髪50の外側
から白い布等、反射部材を被せて観測した場合には、反
射した照明が毛髪50を外側から透過するので、毛髪5
0の透過光が得られる。この場合には、本発明によれ
ば、毛髪50内のメラニン色素52や髄(メデュラ5
1)等の内部情報を明瞭に観察することができる。紫外
線の影響によるメラニン色素沈着が皮膚内部の真皮に現
れた場合、発生した初期では肉眼での観察は不可能であ
るが、本拡大検査装置では明瞭に観察することができ
る。
【0037】皮膚60の表面を検査する場合には、必要
又は所望により、前記毛髪用に用いた接触キャップ12
の代わりに、皮膚検査に適した接触キャップを取り付け
て、皮膚60に押し当て、毛髪50の検査と同様に、観
測部10を適宜移動させて焦点を合わせることにより、
皮膚60の表皮のみならずその下部の真皮、メラニン色
素の沈着、毛細血管や、毛穴、毛根部の状態も極めて明
瞭に観察することができる。
【0038】本発明の実施の形態では、毛髪及び皮膚に
ついて詳細に説明したが、本発明の被写体としては、毛
髪、皮膚に限定するものではなく、例えば爪等を被写体
とした場合にも全く同様の方法で検査を行うことがで
き、また生体に限らず、金属,鉱物、ガラス、プラステ
ィック、IC基板等の被写体の表面及び内部状況を拡大
して検査する場合にも適用することができる。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明の拡大検査装置は、観測部に、例えば毛髪を載せ、片
手で握って指で観測部をケーシングの軸方向に沿ってわ
ずかにスライドさせるだけで、簡単に焦点を合わせるこ
とが可能であり、毛髪のキューティクル、枝毛、毛根等
の検査が精密にでき、また、載せた毛髪をスライドする
ことにより、毛元から毛先までの毛髪の状況を簡単に、
しかも鮮明に映し出すことが可能である。
【0040】さらに、被写体である毛髪への照明を毛髪
の長手方向から行うことにより、毛髪の胴部に生じる軸
方向の強いハレーションを抑えることができ、したがっ
て、弱い照明を用いても検査することができるので、照
明の熱による被写体組織の変形・変化も少なくでき、し
かも表面の剥離を精細に観測することができる。
【0041】また、被写体の上部を白布等で覆うことに
より、反射した照明光が毛髪を透過し、内部を映し出す
こともできるので、毛髪中のメラニン色素の沈着、染毛
カラー観測や細胞同士を接着する毛髪細胞膜複合体の溶
失等の内部状況も観測することが可能となる。
【0042】上記毛髪の代わりに皮膚あるいは爪等の表
面状態を検査する場合にも、全く同様にして、皮膚ある
いは爪に拡大検査装置を押し当てて、撮像素子のモニタ
ーを見ながら焦点を調整することにより、精細な表面拡
大画像を得ることができる。たとえば、皮膚の角質は、
通常、透明に近いが、表面がガサガサの凹凸をしている
ため、照明光が表面で乱反射を起こしてしまうが、本発
明による斜め光照射により、真皮付近のメラニン色素の
沈着や毛細血管の状態を鮮明に観察することができる。
また本発明は、毛髪、皮膚、爪等の生体に限らず、金
属、鉱物、ガラス、プラスチックIC基板等にも応用す
ることが可能であり、その表面あるいは内部を極めて容
易に検査することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の拡大検査装置の実施の形態を示す構成
図である。
【図2】図1の拡大検査装置のA−A線沿いの断面図で
ある。
【図3】本発明に係る観測部の分解斜視図である。
【図4】本発明に係る毛髪の長手方向から照明した場合
の状態図である。
【図5】毛髪の組織図である。
【図6】毛髪のキューティクルを示す状態図であり、
(A)は正常状態、(B)は荒れた状態を示す。
【図7】毛髪に直角に照明した場合のハレーションの状
態図である。
【図8】人間の皮膚の角質形状の概略図であり、(A)
は平面図、(B)は断面図である。
【符号の説明】
1 拡大検査装置 6 ケーシング 7 内部ガイド筒 10 観測部 11 観測孔 12 接触キャップ 13 スライドガイド 14 ガイド溝 20 レンズ筒 21 結像用レンズ 22 直角プリズム 25 照明用光源部 30 撮像素子 31 CCDコントロール基板 33 電源及びビデオ信号ケーブル 50 毛髪 51 メデュラ 52 メラニン色素 53 コルテックス 54 キューティクル 55 ハレーション 56 照明光線 60 皮膚 62 皮丘 63 皮溝 64 角質 65 真皮 66 メラニン色素 67 毛細血管

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体に臨ませる観測部と、被写体を照
    射する照明用光源部と、被写体からの反射光或いは透過
    光の光軸上に、結像用レンズ及び直角プリズムが配置さ
    れ、被写体の結像をビデオ信号に変換する撮像素子と、
    を備えた拡大検査装置。
  2. 【請求項2】 前記観測部、前記照明用光源部、前記結
    像用レンズ及び直角プリズムが一体となって、前記撮像
    素子に入射する光軸に平行に移動することを特徴とす
    る、請求項1に記載の拡大検査装置。
  3. 【請求項3】 前記観測部、前記照明用光源部、前記結
    像用レンズ及び直角プリズムにより形成される光軸と、
    前記直角プリズムと前記撮像素子により形成される光軸
    とが直交することを特徴とする、請求項1又は2に記載
    の拡大検査装置。
  4. 【請求項4】 前記観測部が先端に観測孔を有する接触
    キャップと、この接触キャップの内側凹部から嵌着され
    るスライドガイドとから構成され、上記観測部に前記照
    明用光源部、結像用レンズ及び直角プリズムで成る光学
    系を内蔵したことを特徴とする、請求項1〜3の何れか
    に記載の拡大検査装置。
  5. 【請求項5】 前記接触キャップが、先端に毛髪をセッ
    トし得るガイド溝を備え、このガイド溝が前記観測孔を
    挟んだ両側に凹設されていることを特徴とする、請求項
    4に記載の拡大検査装置。
  6. 【請求項6】 毛髪、毛根の検査に用いることを特徴と
    する、請求項1〜5のいずれかに記載の拡大検査装置。
  7. 【請求項7】 皮膚の表面及び内部の検査に用いること
    を特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の拡大検
    査装置。
  8. 【請求項8】 前記光源部による照明を、柱状被写体の
    長手方向から行うことを特徴とする、請求項1〜7のい
    ずれかに記載の拡大検査装置。
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