JP2001323308A - 廃プラスチックの処理方法 - Google Patents

廃プラスチックの処理方法

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JP2001323308A
JP2001323308A JP2000192792A JP2000192792A JP2001323308A JP 2001323308 A JP2001323308 A JP 2001323308A JP 2000192792 A JP2000192792 A JP 2000192792A JP 2000192792 A JP2000192792 A JP 2000192792A JP 2001323308 A JP2001323308 A JP 2001323308A
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iron ore
iron
gas
pyrolysis
waste plastic
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JP2000192792A
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English (en)
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Hiroyuki Hirohane
弘行 広羽
Toshihiko Okada
敏彦 岡田
Tatsuro Ariyama
達郎 有山
Minoru Asanuma
稔 浅沼
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Manufacture Of Iron (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃プラスチックを利用して還元鉄を効率
よく製造する方法を開発する。 【解決手段】 上記課題は、鉄鉱石粒子を流動媒体とす
る流動層熱分解炉で廃プラスチックを熱分解して生成す
る炭素を該鉄鉱石粒子に付着させ、これを還元すること
を特徴とする還元鉄の製造方法によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃プラスチックを
利用して還元鉄等を効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粉鉱石を原料とした還元鉄の製造方法と
しては、鉄鉱石に炭素を付着後、還元炉で還元する方法
が、高還元速度を得る方法として知られている。例え
ば、鉄鉱石にコークスを混ぜてペレット化後回転炉床還
元炉で還元する、INMETCO法,Fastmet法
が実用化されている。
【0003】一方、流動層で重質油を分解して、軽質
油、分解ガスを得るとともに、鉄鉱石の表面に炭素を被
覆後、流動層還元する方法が特開昭58−32690号
公報に開示されている。この方法は、鉄鉱石を流動媒体
とした流動層(400〜630℃)において残油の熱分
解で発生したCHリッチのガスを、後段の流動層(7
00〜1100℃)で還元鉄を触媒としてCO+H
改質して還元ガスとして利用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法で得られる熱分解成分は、軽質油が主体(約80%)
であり、還元ガスとして利用できる量は少ない。また、
エネルギー源としてガス利用の多い製鉄所の需要には適
さない問題点があった。
【0005】また、上記手法で残油に変えて廃プラスチ
ックを熱分解源として使用し、ガス収率を高めるために
高温での熱分解を試みても、流動媒体として使用する鉄
鉱石の種類によっては、付着炭素量が少なく、鉄鉱石粒
子を加熱する際に部分酸化で消費される付着炭素量が不
足する問題があった。
【0006】廃プラスチックにはClが含まれていて熱
分解によってHClが発生し、これが熱分解炉や配管を
腐食し、さらに分解ガスの有効利用を阻害することも問
題であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは最近問題と
なっている廃プラスチックを還元鉄を製造する炭素源と
することを着想し、種々検討した結果、廃プラスチック
がこの炭素源として極めて好適であることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0008】また、廃プラスチックの熱分解をHCl吸
収剤の存在下で行うことによって熱分解炉や配管の腐食
の問題を解決できるばかりでなく、分解ガスもそのまま
有効利用できるようになることも見出した。
【0009】すなわち、本発明は、鉄鉱石粒子を流動媒
体とする流動層熱分解炉で廃プラスチックを熱分解して
生成する炭素を該鉄鉱石粒子に付着させ、これを還元す
ることを特徴とする還元鉄の製造方法に関するものであ
る。
【0010】本発明は、また、廃プラスチックの熱分解
をHCl吸収剤の存在下で行って熱分解で発生したHC
lを該HCl吸収剤に吸収させることを特徴とする上記
の廃プラスチックの処理方法に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】鉄鉱石には、赤鉄鉱、褐鉄鉱、磁
鉄鉱、菱鉄鉱、硫化鉄鉱、鉄硅酸塩鉱物等があり、さら
に製鉄所で発生するFeを多く含むダスト等も本発明に
使用できる。好ましいものは、メッキスラッジ、ミルス
ラッジ等である。鉄鉱石の粒径は平均粒径で50〜50
0μm、好ましくは70〜200μm、比表面積では2
〜50m/g、好ましくは2〜20m/gのものが
好ましく使用される。本発明の方法において、熱分解産
物として水素ガスあるいは合成ガスも製造しようとする
場合には熱分解温度を600〜850℃にする必要があ
るが、炭素の付着量は高温になる程減少する。そこで、
比表面積の大きな鉄鉱石を用いることによって充分な炭
素付着量を確保することができる。
【0012】流動媒体における鉄鉱石の占める割合は3
0%以上、好ましくは70〜95%程度、特に好ましく
は90〜95%程度が適当である。鉄鉱石が100%で
ない場合の他の媒体には後述する鉄族元素を含有する触
媒が含まれる。
【0013】流動層熱分解炉は重質油分解(特開昭58
−32690号公報)等に使用されているものを用いれ
ばよい。
【0014】流動媒体を流動させる気流は、熱分解生成
物をどのように利用するかによって異なるが、水素ガス
や合成ガスを製造する場合にはスチーム又はスチーム含
有ガスを用いる。スチーム含有ガスの場合に混合される
他のガスは炭酸ガス、窒素ガス等が適当であり、スチー
ムの含有量は50容量%以上、好ましくは70容量%以
上とする。
【0015】廃プラスチックは熱分解して炭化するもの
であればよく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれで
あってもよく、ほとんどのプラスチックを使用できる。
入手の可能性の高いものは量産されているものであり、
例示すれば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィンのほか、ポリスチレン、塩化ビニル樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリウレタン、合成ゴム等である。
【0016】本発明の方法においては流動媒体に鉄族元
素を含有する触媒を添加することが好ましい。この触媒
は廃プラスチックの熱分解で生成した炭化水素をさらに
熱分解するとともにスチームと反応させてHとCOへ
改質させるものである。この触媒としてはFe,Ni,
Coから選ばれた少なくとも1種類の金属を含有するも
のが使用可能であり、例示すれば、酸化鉄、製鉄所の表
面処理工程で発生するスラッジ、フェライト、鉄鉱石、
ニッケル鉱石、ラテライト、コバルト鉱石、Ni−M
o、Co−Mo触媒などである。この触媒として本発明
の方法で製造した還元鉄を使用することが特に好まし
い。触媒の粒径は平均粒径で0.1〜100μm程度、
特に0〜30μm程度が好ましい。また、鉄鉱石粒子の
粒径(平均粒径)よりも平均粒径で1/2〜1/5程度
にすることにより、熱分解炉内において流動層上部の触
媒濃度を高めて改質反応を効率よく進めることができる
ので好ましい。触媒の添加量は鉄鉱石との和に対して2
〜30重量%、好ましくは5〜10重量%が適当であ
る。
【0017】熱分解温度は500℃以上、好ましくは5
50℃以上である。500℃未満では熱分解速度が遅
く、タール成分が多く発生する。一方、熱分解温度をあ
まり高めると炭素付着量の減少等が起こって好ましくな
く850℃以下、好ましくは750℃以下、より好まし
くは700℃以下、さらに好ましくは650℃以下がよ
い。HClの吸収を考えると700℃以下が好ましい。
【0018】本発明においては、廃プラスチックの熱分
解をHCl吸収剤の存在下で行って熱分解で発生したH
Clを該HCl吸収剤に吸収させることが好ましい。
【0019】HCl吸収剤は熱分解の高温のもとでHC
l吸収能力を発揮しうるものであり、具体的にはCa
O、石灰石、MgO、NaO、KOなどが使用でき
る。
【0020】また、触媒粒子およびHCl吸収剤の粒径
を鉄鉱石粒子の粒径の1/3以下とすることにより、フ
リーボード部の触媒およびHCl吸収剤粒子濃度を上げ
て上記改質反応およびHCl吸収反応を効率よく進める
ことが可能であり、流動層から飛び出した触媒およびH
Cl吸収剤粒子は、サイクロン等で捕集して流動層熱分
解炉に戻される。
【0021】本発明者らは、熱分解速度を向上させる触
媒を探した結果、製鉄所の表面処理工程で発生するスラ
ッジを添加することにより、熱分解ガス収率が向上する
とともに、HClが除去されることを見出した。これ
は、該スラッジは、塩素吸収剤となるCaOが多く含ま
れているためである。尚、廃プラスチック中のCl含有
量が高い場合には、Cl吸収剤として広く用いられる石
灰石を追加することもある。スラッジは、粒度が100
μm以下の微粉が主体であり、熱分解副生炭素とともに
鉄鉱石表面に付着して熱分解塔、鉱石加熱塔を循環す
る。この時、スラッジ中のNiの成分が速やかに還元さ
れて、鉄鉱石の還元触媒として機能することになる。
【0022】HCl吸収剤の使用によって分解生成ガス
中のCl濃度を100ppm以下にすることができる。
【0023】熱分解産物は炭素付着鉄鉱石と分解ガスと
油分である。
【0024】分解ガスは、流動媒体を流動させる気流に
スチーム又はスチーム含有ガスを用いた場合には水素又
は合成ガスが得られる。この合成ガスは水素と一酸化炭
素を主成分とするガスの意味であり、水素と一酸化炭素
の比率は1000:1〜3:1の範囲で変わりうる。こ
のガスにはさらにC〜Cの炭化水素やCOを含ん
でいる。
【0025】油分は主にC〜C30程度を主成分とす
るものであり分留等により各種留分に分けることができ
る。
【0026】炭素付着鉄鉱石の炭素付着率は1〜20重
量%、好ましくは3〜10重量%が適当である。
【0027】炭素付着鉄鉱石の還元は公知の還元鉄の製
造方法に準じて行うことができる。
【0028】本発明の方法の実施に使用される装置の一
例を図1に示す。この装置は、鉄鉱石ホッパー1、廃プ
ラスチックホッパー2、流動層式鉱石加熱炉3、流動層
式熱分解炉4、流動層式還元炉5、分離装置6及び触媒
ホッパー7よりなっている。
【0029】鉄鉱石ホッパー1は鉱石加熱炉3に配管接
続されており、鉄鉱石はまずこの加熱炉3に投入され
る。加熱炉3では鉄鉱石は底部から吹込まれる空気によ
って流動化され、熱分解炉4の流動層上部から加熱炉3
の下部に返送される一部の炭素付着鉄鉱石の炭素の部分
燃焼によって500〜700℃に加熱される。鉱石加熱
炉3で加熱された鉄鉱石は流動層上部に接続された配管
を通って流動層式熱分解炉4へ移る。この熱分解炉4の
上部には添加物ホッパー7が配管接続されており、鉄族
元素を含有する触媒とHCl吸収剤が添加される。ま
た、下部には廃プラスチックホッパー2が配管接続され
ていて廃プラスチックが供給される。この廃プラスチッ
クは炉内で流動状態にある鉄鉱石粒子により接触分解さ
れ、炭化水素が生成する。 熱分解 C(2n+2) → Cn−22n−2+C → 2C+2H
【0030】該熱分解炉4における分解反応は吸熱反応
であるから、該炉4には、十分な熱量を供給する必要が
ある。この熱量は主として鉄鉱石粒子によって炉内に搬
入される熱量であるから、熱分解炉4から鉱石加熱炉3
の下部に帰還させて再加熱したのち、再び熱分解炉4に
供給する鉱石循環する循環量が大きくなるように工夫さ
れている。
【0031】また、前記熱分解炉4内で鉄鉱石粒子を流
動化させるため、該熱分解炉4の底部に接続された配管
4からスチームが供給されており、これら鉄鉱石粒子、
触媒粒子およびスチームは熱分解炉4内に500〜85
0℃、好ましくは500〜700℃の流動層を形成する
のに必要な量および温度に制御されて供給される。さら
に、前記熱分解で発生した炭化水素は、スチームと反応
しHとCOに改質される。さらに、COはスチームと
反応(シフト反応)し、COとHが生成する。 改 質 CH+HO → CO+3H +2HO → 2CO+5H CO+HO → CO+H HCl吸収 2HCl+CaO → CaCl+H
【0032】上記反応により、廃プラスチックの約50
〜90%、通常70〜90%が分解生成物として炉頂よ
り配管を経て分離装置6に送出される。残りの約10〜
50%、通常10〜30%が副生炭素となり、鉄鉱石粒
子に付着してこれと共に次工程に排出される。
【0033】熱分解炉4から排出される炭素付着鉄鉱石
粒子は一部は熱源として加熱炉3へ返送し、残余は流動
層式還元炉へ送る。この比率は加熱炉送分:還元炉送分
が100:1〜2:1、通常50:1〜5:1が適当で
ある。
【0034】還元炉では、炭素付着鉄鉱石粒子は炉底か
ら吹込まれる主としてHおよびCOからなる高温還元
ガスによって流動化されるとともに次のように還元され
還元鉄として取出される。また、付着炭素も次のように
鉄鉱石の還元に寄与する。 Fe+H → 2FeO+HO FeO+H → Fe+HO Fe+CO → 2FeO+CO FeO+CO → Fe+CO Fe+C → 2FeO+CO FeO+C → Fe+CO
【0035】還元ガスは、熱分解炉4で発生したガスを
使うことも可能であるが、熱分解炉発生ガスよりも製鉄
所で一般に使用されているコークス炉ガス(Cガス)の
方が低カロリーでHリッチなので、Cガスを還元ガス
として用い、Cガスを鉱石加熱炉3或いは還元炉5の排
ガス燃焼熱、抜出した還元鉄等で予熱送入する方が有利
である。
【0036】熱分解炉4で発生する廃プラスチックの熱
分解物は分離装置に送って分解ガス、軽質油、残渣油等
に分離され、それぞれ有効利用される。
【0037】上記方法においては、熱分解温度をC
30の炭化水素の分解可能な、500〜850℃、好
ましくは600〜750℃とすることで、高い熱分解ガ
ス収率を得ることが可能になる。特に、その際、Fe,
Ni,Coから選ばれた少なくとも1種類の金属を含有
する触媒を熱分解炉に流動媒体に加えることで、高い熱
分解ガス収率を得ることが可能になる。触媒は、熱分解
塔、鉱石加熱塔を鉄鉱石とともに循環するが、鉱石加熱
塔を部分酸化で弱還元雰囲気に保つことで、触媒が酸化
・失活することなく機能可能である。
【0038】本発明の方法の実施に使用される装置の別
の例を図2に示す。この装置は、図1の装置の加熱炉3
の排出ガスの一部を加熱炉3へ返送して流動化を高めて
いる点、熱分解炉4の排気ラインにサイクロン8を設け
て触媒粒子や鉄鉱石微粉を捕集して戻しうるようにした
点、還元炉の排気ラインにもサイクロン9を設けて還元
鉄の微粉を捕集し、これは熱分解炉4に送って触媒とし
て使用しうるようにした点、分離装置6で分離された残
渣油を加熱炉3、熱分解炉4及び還元炉5へ送るライン
を設けてこれらの炉で熱源として使用しうるようにした
点を除いて図1の装置と同じである。
【0039】
【実施例】実施例1 流動層実験装置(流動層高:約20cm)を用いて熱分
解を行った。廃プラスチックは、予熱溶解後、流動層に
送入した。
【0040】原料、条件は以下の通りである。 鉄 鉱 石:Fe 80.5%、FeO 13.9%、 SiO 4.1%、T−Fe(鉄分)67.2% 平 均 粒 径:100μm 廃プラスチック:ポリエチレン 反 応 温 度:700℃ 供 給 量:鉄鉱石;100g/hr、 触媒(還元Fe);10g/hr、 ポリエチレン;100g/hr
【0041】この結果、表1に示すように、46%と高
い熱分解ガス比率が得られ、表2に示す熱分解ガス組成
が得られ、ガス発熱量も、11024kcal/Nm
と高いカロリーが得られた。また、投入廃プラスチック
当りの発生ガス熱量は、6173kcal/kg・Pで
あった。
【0042】実施例2 次に、実施例1における廃プラスチックを、ポリエチレ
ンと塩化ビニルの混合物に代えて熱分解を行った。廃プ
ラスチックは、予熱溶解、脱塩素後、流動層に送入し
た。
【0043】原料、条件は以下の通りである。 鉄 鉱 石:Fe 80.5%、FeO 13.9%、 SiO 4.1%、T−Fe(鉄分)67.2% 平 均 粒 径:100μm 廃プラスチック:ポリエチレン(50w%)、塩化ビニル(50w%) 反 応 温 度:700℃ 供 給 量:鉄鉱石;100g/hr、 触媒(還元Fe);10g/hr、 廃プラスチック;100g/hr
【0044】この結果、実施例1と同様に、42%と高
い熱分解ガス比率が得られ、表2に示す熱分解ガス組成
が得られ、ガス発熱量も、11351kcal/Nm
と高いカロリーが得られた。但し、投入廃プラスチック
当りの発生ガス熱量はHClが発生する分低く、350
0kcal/kg・Pであった。
【0045】実施例3 次に、実施例1における触媒を、Ni鉱石(Ni:2.
7%含有)に代えて熱分解を行った。
【0046】原料、条件は以下の通りである。 鉄 鉱 石:Fe 80.5%、FeO 13.9%、 SiO 4.1%、T−Fe(鉄分)67.2% 平 均 粒 径:100μm 廃プラスチック:ポリエチレン 反 応 温 度:700℃ 供 給 量:鉄鉱石;100g/hr、 触媒(Ni鉱石);10g/hr、 ポリエチレン;100g/hr
【0047】この結果、実施例1と同様に、40%と高
い熱分解ガス比率が得られ、表2に示す熱分解ガス組成
が得られ、ガス発熱量も、11388kcal/Nm
と高カロリーが得られた。
【0048】比較例1 比較のため、特開昭58−32690号公報に開示され
ている550℃の条件で重質油を用いて流動層熱分解を
行った。
【0049】原料、条件は以下の通りである。 鉄 鉱 石:Fe 80.5%、FeO 13.9%、 SiO 4.1%、T−Fe(鉄分)67.2% 平 均 粒 径:100μm 反 応 温 度:550℃ 供 給 量:鉄鉱石;100g/hr、触媒(還元Fe);1g/hr、 重質油;100g/hr
【0050】この結果、熱分解ガスの生成量は、投入重
質油の7%と低い結果となった(表1,2)。
【0051】比較例2 次に、廃プラスチックはポリエチレン(100%)のま
まで、触媒を投入せず、流動層熱分解を行った。
【0052】原料、条件は以下の通りである。 鉄 鉱 石:Fe 80.5%、FeO 13.9%、 SiO 4.1%、T−Fe(鉄分)67.2% 平 均 粒 径:100μm 廃プラスチック:ポリエチレン 反 応 温 度:700℃ 供 給 量:鉄鉱石;100g/hr、触媒;無し、 ポリエチレン;100g/hr
【0053】この結果、熱分解ガスの生成量は、投入廃
プラスチックの36%が得られたものの、触媒添加の実
施例1と比較して低い結果となった(表1)。
【0054】比較例3 次に、鉄鉱石の平均粒径を300μmに変えて、流動層
熱分解を行った。
【0055】原料、条件は以下の通りである。 鉄 鉱 石:Fe 80.5%、FeO 13.9%、 SiO 4.1%、T−Fe(鉄分)67.2% 平 均 粒 径:300μm 廃プラスチック:ポリエチレン 反 応 温 度:700℃ 供 給 量:鉄鉱石;100g/hr、 触媒(還元Fe);10g/hr、 ポリエチレン;100g/hr
【0056】この結果、熱分解ガスの生成量は、投入廃
プラスチックの32%と、実施例1と比較して低い結果
となった(表1)。これは、鉄鉱石粒子径が3倍になっ
たことで、流動化ガス流速が9倍(ガス滞留時間で1/
9)になり、熱分解反応率が低下したためと推定され
る。従って、300μm以上の鉄鉱石を用いることは得
策では無い。
【0057】以上の実施例・比較例を比較することで、
本発明が熱分解ガス収率向上に有効であることが判明し
た。
【0058】
【表1】 (*1):脱塩素後熱分解炉に投入しているので、廃プ
ラからHClを除いた重量基準の値
【0059】
【表2】
【0060】実施例4 流動層実験装置(流動層高:約20cm)を用いて熱分
解を行った。プラスチックは予熱溶解後、流動層に送入
した。原料、条件は以下の通りである。 鉄鉱石品種 :A(比表面積:26m/g、組成は表
3) プラスチック:ポリエチレン 供 給 量:鉄鉱石;50g/hr、プラスチック;
100g/hr
【0061】この結果、表4に示すように、9%の鉄鉱
石付着炭素量と、65%と高い熱分解ガス比率、表5に
示す熱分解ガス組成が得られ、ガス発熱量も、1140
0kcal/Nmと高いカロリーが得られた。投入廃
プラスチック当りの発生ガス熱量では、7460kca
l/kg・Pになる。
【0062】実施例5〜8 次に、実施例4における鉄鉱石の品種および混合比率、
プラスチックの種類を変えて熱分解を行った。条件を表
5に示す。
【0063】この結果、比表面積の大きい鉄鉱石100
%の場合(実施例4〜6)では約65%の熱分解ガス化
比率(発熱量は11000kcal/Nm程度)、1
0%以下の液状生成物が得られる結果となった。また、
比表面積の大きい鉄鉱石と比表面積の小さい鉄鉱石を混
合した鉄鉱石を使用した場合(実施例7,8)では、比
表面積の大きい鉄鉱石の比率が減ると、鉄鉱石付着炭素
が減少した。また、生成ガス中のH濃度が減少したこ
とにより容積当りガス発熱量は増加するが、投入プラス
チック当りガス発熱量に換算するとやや減少する傾向が
得られた(表4,5)。
【0064】比較例4 比較のため、比表面積の小さい鉄鉱石C(100%)と
ポリエチレンで流動層熱分解を行った。
【0065】原料、条件は以下の通りである。 鉄鉱石品種 :C(比表面積:1m/g、組成は表
3) プラスチック:ポリエチレン 供 給 量:鉄鉱石;50g/hr、プラスチック;
100g/hr
【0066】この結果、鉄鉱石付着炭素は0.1%と殆
ど残らず、炭素付着の目的が達成できなかった。
【0067】熱分解ガス化比率、熱分解ガス組成は、表
4,5の値であった。
【0068】また、生成ガス中のCO濃度が高くなっ
ており、流動層熱分解炉で鉄鉱石の一部が還元したもの
が流動層加熱炉で表面に炭素が被覆していないため再酸
化され、鉄鉱石粒子が循環し熱分解流動層に戻った時に
再度還元されると共にCOが発生している兆候が見受
けられる。このことから、CO濃度が3%と高くなり
つつある条件、即ち比表面積の高い鉄鉱石比率30%
(実施例8)が本発明の効果が発揮される限界付近と推
測できる。
【0069】比較例5 次に、特開昭58−32690号公報に開示されている
550℃の条件で流動層熱分解を行った。
【0070】原料、条件は以下の通りである。 鉄鉱石品種 :C(比表面積:1m/g、組成は表
3) プラスチック:ポリエチレン 供 給 量:鉄鉱石;50g/hr、プラスチック;
100g/hr
【0071】この結果、鉄鉱石付着炭素は8%と良好で
あったが、熱分解ガス比率は13%と低い結果となった
(表4,5)。
【0072】処理温度が低いため、鉄鉱石の比表面積が
少なくても表面に炭素が付着するが、熱分解によるガス
化比率が低いことが確認された。
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】
【表5】
【0076】実施例9 流動層実験装置(流動層高:約20cm)を用いて熱分
解を行った。廃プラスチックは、ホッパーより流動層に
落下投入した。
【0077】原料、条件は以下の通りである。 鉄 鉱 石 :Fe 80.5%、FeO 13.9%、 SiO 4.1%、T−Fe(鉄分)67.2% 平 均 粒 径 :150μm 触媒、HCl吸収剤:製鉄所表面処理工程で発生するスラッジ Fe 10%、Ni 2.5%、Ca 25% 廃プラスチック :塩化ビニル(粒状)+ポリエチレン(粒状) 反 応 温 度 :600℃ 供 給 量 :鉄鉱石;100g/hr、スラッジ;10g/hr 塩化ビニル;5g/hr、 ポリエチレン;95g/hr
【0078】この結果、表6に示すように、46%と高
い熱分解ガス比率および70ppmの低HCl濃度、表
7に示す熱分解ガス組成が得られ、ガス発熱量も950
0kcal/Nmと高いカロリーが得られた。
【0079】実施例10 次に、実施例9における廃プラスチックの塩化ビニル濃
度を上げ、HCl吸収剤として石灰石を加えて熱分解を
行った。
【0080】原料、条件は以下の通りである。 鉄 鉱 石 :Fe 80.5%、FeO 13.9%、 SiO 4.1%、T−Fe(鉄分)67.2% 平 均 粒 径 :150μm 触媒、HCl吸収剤:製鉄所表面処理工程で発生するスラッジ Fe 10%、Ni 2.5%、Ca 25% 石灰石 廃プラスチック :塩化ビニル(粒状)+ポリエチレン(粒状) 反 応 温 度 :600℃ 供 給 量 :鉄鉱石;100g/hr、スラッジ;10g/hr 石灰石;10g/hr、塩化ビニル;20g/hr、 ポリエチレン;80g/hr
【0081】この結果、実施例9と同様に、42%と高
い熱分解ガス比率および60ppmの低HCl濃度が得
られ、ガス発熱量も8900kcal/Nmと高いカ
ロリーが得られた。
【0082】比較例6 次に、実施例9において、熱分解温度を750℃に代え
て熱分解を行った。この結果、熱分解ガス比率は62%
に向上したが、熱分解ガス中のHCl濃度が1300p
pmと高くなった。
【0083】比較例7 次に、実施例9において、熱分解温度を450℃に代え
て熱分解を行った。この結果、熱分解ガス中のHCl濃
度は、45ppmと低いが、熱分解ガス比率は14%に
低下した。
【0084】比較例8 次に、実施例10において、HCl吸収剤の石灰石は投
入するが、触媒であるスラッジを投入しない条件で熱分
解を行った。この結果、熱分解ガス中のHCl濃度は、
65ppmと低いが、熱分解ガス比率は29%に低下し
た。
【0085】
【表6】
【0086】
【表7】
【0087】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、熱分解反
応速度を高めることができ、その結果として熱分解ガス
収率を向上することと鉄鉱石表面に炭素を付着させるこ
とが両立できる。鉄鉱石粒子に付着した副生炭素は、後
段の流動層還元炉で加熱することにより、鉄鉱石の還元
剤として有効活用できる。さらに、HCl吸収剤を熱分
解炉に加えることによって分解生成ガスをHClを含ま
ないものにして有効利用しやすいものとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法に使用される装置の一例の構成
を示すフローシートである。
【図2】 本発明の方法に使用される別の装置の一例の
構成を示すフローシートである。
【符号の説明】
1…鉄鉱石ホッパー 2…廃プラスチックホッパー 3…流動層式鉱石加熱炉 4…流動層式熱分解炉 5…流動層式還元炉 6…分離装置 7…触媒ホッパー 8…サイクロン 9…サイクロン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有山 達郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 浅沼 稔 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4F301 CA09 CA25 CA26 CA42 CA52 CA65 CA72 4K001 AA10 BA02 CA16 CA23 GA09 4K012 DB04 DB10 4K056 AA00 DB02 DB07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄鉱石粒子を流動媒体とする流動層熱分
    解炉で廃プラスチックを熱分解して生成する炭素を該鉄
    鉱石粒子に付着させ、これを還元して還元鉄を製造する
    ことを特徴とする廃プラスチックの処理方法
  2. 【請求項2】 廃プラスチックの熱分解をHCl吸収剤
    の存在下で行って熱分解で発生したHClを該HCl吸
    収剤に吸収させることを特徴とする請求項1記載の廃プ
    ラスチックの処理方法
  3. 【請求項3】 鉄族元素を含有する触媒を前記流動媒体
    に添加することを特徴とする請求項1又は2記載の廃プ
    ラスチックの処理方法
  4. 【請求項4】 鉄族元素を含有する触媒がこの方法で得
    られた還元鉄の一部である請求項3記載の廃プラスチッ
    クの処理方法
  5. 【請求項5】 HCl吸収剤及び鉄族元素を含有する触
    媒が製鉄所の表面処理工程で発生するスラッジである請
    求項1、2又は3記載の廃プラスチックの処理方法
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Cited By (3)

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