JP2001318353A - 偏光変調素子、その製造方法及び表示装置 - Google Patents

偏光変調素子、その製造方法及び表示装置

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JP2001318353A
JP2001318353A JP2000137944A JP2000137944A JP2001318353A JP 2001318353 A JP2001318353 A JP 2001318353A JP 2000137944 A JP2000137944 A JP 2000137944A JP 2000137944 A JP2000137944 A JP 2000137944A JP 2001318353 A JP2001318353 A JP 2001318353A
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polarization
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electric field
ferroelectric
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JP2000137944A
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English (en)
Inventor
Takuma Katayama
▲琢▼磨 片山
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透光性強誘電体を用いた偏光変調素子に、高
いコントラスト比、良好な階調再現性、高信頼性、優れ
た均質性及び量産性を得られるようにする。 【解決手段】 光学プレート11は、主面に垂直な方向
(z軸方向)に強誘電性の残留分極ベクトル11aが揃
うように配向されている。光学プレート11の一主面に
は、互いに間隔をおいた一対の制御電極12が設けられ
ている。光学プレート11の主面には、偏光光の偏波面
101aが光路101に直交し且つz軸方向に平行な光
路101を持つ偏光光が入射される。制御電極12は、
制御信号原13と接続され、光学プレート11の主面内
でx軸方向に平行な制御電界102を励振する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透光性強誘電体の
二次の電気光学効果を利用した偏光変調素子とその製造
方法及びこの偏光変調素子を用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】透光性の誘電体に電界を加えるとその大
きさに応じて複屈折を生じる、いわゆる電気光学効果は
光変調の手段として古くから注目されており、光情報処
理、画像表示又は事務用機器等の分野に広く活用されて
いる。電気光学効果を有する誘電体に偏光光(直線偏光
又は楕円偏光等の所定の偏光状態に制御された光)を入
射すると、電界に依存する複屈折の作用によって偏光状
態が変化し、その結果、光強度又は光位相が変調される
偏光変調素子を実現できる。この偏光変調素子を用いて
前記の各応用が成り立っている。特に強誘電体は、電気
光学効果が顕著な材料群として良く知られており、利用
価値が高い。
【0003】強誘電体の電気光学効果は、そのメカニズ
ムや現象面から3つの種類に大別される。第1は一次の
電気光学効果(ポッケルス効果ともいう)であり、第2
はメモリ効果であり、第3は二次の電気光学効果(カー
効果ともいう)である(例えば、田中克彦「PLZT透
光性セラミックス及び薄膜」、セラミックス第19巻
(1984年)第290〜295頁を参照)。ここで、
PLZTは、ランタン添加ジルコン酸チタン酸鉛固溶体
(La doped PbZrxTi1-x3 )の略称で
ある。
【0004】一次の電気光学効果は、印加される電界に
対してほぼ線形に複屈折の大きさを変えられるという点
に特徴がある。一方、メモリ効果は電界−複屈折特性が
線形性を示さないが、電界をゼロに戻しても大きな複屈
折が残るという点に特徴がある。これらの電気光学効果
は、結晶構造が中心対称性を持たない結晶群に固有のも
のであり、その代表例である強誘電体においては強誘電
性分極が積極的に活用されている。
【0005】一次の電気光学定数やメモリ複屈折が強誘
電性分極の大きさと共に大きくなることから、あらかじ
め電界が印加される方向に分極処理を施して用いる場合
が多い。強誘電体は、電界を零にしても残留しその方向
が印加電界の正負に応じて反転する残留分極を持つた
め、光学的には電界を除しても非零の残留複屈折が現わ
れる。
【0006】また、強誘電体の電界−分極特性がヒステ
リシスを持つことに対応して、電界−複屈折特性にもヒ
ステリシスが現われる。一次の電気光学効果又はメモリ
効果を用いたデバイスには、導波路型光変調素子や光学
メモリ等が既に開発されている。これらのデバイスに
は、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )からなる単結晶
体や、PLZT又はランタン添加チタン酸鉛固溶体(L
a doped PbTiO3 、以下、PLTと略す)
からなるセラミックス若しくは薄膜等が代表的な材料で
ある。
【0007】二次の電気光学効果は、電界−複屈折特性
がほぼ二次特性を示す。この電気光学効果は結晶構造が
中心対称性を持つ材料でも発現するため、必ずしも強誘
電体に限られないが、一般的にペロブスカイト構造の強
誘電体が大きな二次の電気光学定数を示す傾向がある。
しかしながら、強誘電性分極を積極的に活用している訳
ではなく、電界が印加される方向にあらかじめ分極処理
を施す必要もない。従って、原理的には残留複屈折が現
われたり、電界−複屈折特性にヒステリシスが現われた
りする必然性はない(後述するように、現実には残留複
屈折又はヒステリシス等の影響がみられる)。二次の電
気光学効果を用いたデバイスは、フラットパネルディス
プレイ又はプリンタヘッド用光シャッタアレイ等があ
り、これらの材料には、PLZT系のセラミックス又は
薄膜が用いられることが多い。
【0008】PLZTの二次の電気光学効果を用いた従
来の代表的なフラットパネル型表示装置が特開平7−1
46657号公報に開示されている。本表示装置は、透
明基板と、該透明基板上にマトリックス状で且つ互いに
間隔をおいて形成された一組の櫛形電極と、互いに隣接
する電極同士の間に充填されたPLZTからなる誘電体
層と、透明基板における入射面及び出射面の外側に設け
られた偏光板とから構成されている。さらに、PLZT
の組成を選んでメモリ効果を発現し、表示画像をそのま
ま記録させる実施例にも言及している。
【0009】これまで述べてきたように、PLZTは偏
光変調素子に最も広範囲に利用されている強誘電体材料
である。その理由は、可視〜赤外域の透過率が高いこ
と、セラミックスや薄膜の作製が比較的容易であること
に加え、その組成、例えば、Laの添加量とZr/Ti
の固溶比率とを精密に制御することによって、一次の電
気光学効果、メモリ効果、又は二次の電気光学効果のい
ずれでも実現できること、及び各効果が実用レベルに達
する等、優れた特性を示すことによる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】表示装置への応用を前
提とした偏光変調素子は、とりわけ高いコントラスト比
(消光比)と再現性が良好な階調を得ることが要求され
る。そこで、このような場合には、二次の電気光学効果
を利用するのが望ましい。偏光変調素子には直線偏光光
が入射され、出射側にはこの直線偏光光に直交する偏光
軸を持った検光子が配置されるのが一般的であり、偏光
変調素子において偏光状態が変わらなければ、出射光は
検光子ですべて吸収されるので、光出力がほぼ0とな
る。
【0011】一方、一次の電気光学効果及びメモリ効果
の場合には、電界が印加されず且つ意図的に変調を行な
わない状態でも、残留複屈折が存在することにより偏光
状態が変調されるため、光の漏れ出しが起こる。その結
果、光出力が0とならないことにより、コントラスト比
の低下を招く。また、一次の電気光学効果及びメモリ効
果の場合には、電界−屈折率特性にヒステリシスが存在
するため、電圧が印加された履歴が透過率に影響して、
透過率が一意的に決まらないので、階調の再現性に劣
る。
【0012】二次の電気光学効果においては、原理上こ
のような残留複屈折やヒステリシスが起こらない。しか
しながら、実際には、二次の電気光学効果を用いた偏光
変調素子であっても、コントラスト比の低下や階調再現
性の低下が誘発される。これは強誘電体を用いている限
り、屈折率を制御するための電界によって不可避に強誘
電性分極が誘起され、二次の電気光学特性に一次の電気
光学特性の影響が重畳してしまうからである。微視的に
は、強誘電体は個々に単一の強誘電性分極を示す分域
(ドメイン)の集合体であり、通常二次の電気光学効果
に用いる結晶は、分域の強誘電性分極の向きがランダム
で総和として分極がゼロになるように打消しあってい
る。ところが、電界がいったん印加されると、電界方向
に近い向きの強誘電性分極を持つ分域の分極が整列さ
れ、又はこれらの分域のサイズが成長して、電界方向の
強誘電性分極が支配的となるため、残留複屈折又はヒス
テリシスが顕著となって悪影響を及ぼすようになる。
【0013】さらに、二次の電気光学効果に強誘電性が
重畳するとデバイスの信頼性も劣化する。交流電界スト
レスを繰返し印加することによって、徐々に強誘電性分
極が小さくなっていく疲労現象、直流電界ストレスを長
時間印加することによって分極の大きさが変化するイン
プリント現象、又はいったん形成された強誘電性分極を
無電界で長時間放置すると分極値が低下する減極現象等
のように、強誘電性分極は種々の外的要因によって時間
的に変動しやすいという問題を有している。これらの現
象が偏光変調素子の信頼性に影響を及ぼす。
【0014】PLZTが偏光変調素子に最も広く利用さ
れている強誘電体材料であることは前に述べた通りであ
る。PLZTは組成を制御することによって幅広い効果
を実現できる反面、二次の電気光学効果のみを得ようし
てもわずかな組成変動で一次の電気光学効果やメモリ効
果が現われてしまうため、デバイスの均質性や量産性を
考えた場合には、組成制御のマージンが小さいという問
題もある。
【0015】本発明は、前記従来の問題を解決し、透光
性強誘電体を用いた偏光変調素子に、高いコントラスト
比、良好な階調再現性、高信頼性、優れた均質性及び量
産性を得られるようにすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、偏光変調素子を、透光性強誘電体が有す
る残留分極ベクトルと偏光光の偏波面及び制御電圧とを
互いに直交させる構成とする。
【0017】具体的に、本発明に係る偏光変調素子は、
透光性で且つ強誘電性を有し、主面に対して垂直な方向
に配向された残留分極ベクトルを有する板状部材と、板
状部材の主面上に設けられ、該主面と平行な面内で制御
電界を生成する制御電極とを備え、板状部材の主面と平
行な偏波面を持つ偏光光が主面に対して垂直に入射され
るものである。
【0018】本発明の偏光変調素子によると、主面に対
して垂直な方向に配向された残留分極ベクトルを有する
強誘電性の板状部材と、該板状部材の主面と平行な面内
で制御電界を生成する制御電極とを備えているため、板
状部材の主面と平行な偏波面を持つ偏光光が主面に対し
て垂直に入射されると、残留分極ベクトルと偏光光の偏
波面、制御電界とが互いに直交することにより、残留分
極ベクトルに対する強誘電性に起因する電気光学的な影
響、例えば残留複屈折やヒステリシス現象が生じなくな
るので、コントラスト比の低下、階調再現性の低下及び
信頼性の劣化を防止できる。
【0019】本発明の偏光変調素子において、板状部材
が、ランタン添加ジルコン酸チタン酸鉛固溶体(PLZ
T)を含むことが好ましい。このようにすると、PLZ
Tが持つ優れた電気光学特性を生かしながら、素子の特
性がその組成変動による強誘電的性質のゆらぎに左右さ
れることがないため、均質性及び量産性に優れたデバイ
スを実現できる。
【0020】本発明に係る第1の偏光変調素子の製造方
法は、透光性で且つ強誘電性を有する板状部材に、該板
状部材の主面に垂直な方向に直流電圧を印加することに
より、主面に対して垂直な方向に分極ベクトルを配向す
る工程と、板状部材の主面上に、互いに間隔をおいた少
なくとも一対の制御電極を主面と平行な面内で制御電界
が生成されるように形成する工程とを備えている。
【0021】第1の偏光変調素子の製造方法によると、
透光性で且つ強誘電性を有する板状部材に、該板状部材
の主面に垂直な方向に直流電圧を印加することにより、
主面に対して垂直な方向に分極ベクトルを配向してお
き、板状部材の主面上に、互いに間隔をおいた少なくと
も一対の制御電極を主面と平行な面内で制御電界が生成
されるように形成するため、残留分極ベクトルと制御電
界とを互いに直交させることができるため、本発明の偏
光変調素子を自己整合的に実現することができる。
【0022】第1の偏光変調素子の製造方法において、
板状部材がランタン添加ジルコン酸チタン酸鉛固溶体
(PLZT)を含むことが好ましい。このようにする
と、例えば、PLZTからなるセラミックスは光学プレ
ート材として製造技術が確立されていると共に、優れた
電気光学特性を有しているため、高性能且つ高信頼性の
偏光変調素子を大量に且つ低コストで製造できる。
【0023】本発明に係る第2の偏光変調素子の製造方
法は、透光性を有する基板の主面上に、強誘電体膜を残
留分極ベクトルが主面に対して垂直に配向するように形
成する工程と、強誘電体膜上に、互いに間隔をおいた少
なくとも一対の制御電極を強誘電体膜と平行な面内で制
御電界が生成されるように形成する工程とを備えてい
る。
【0024】第2の偏光変調素子の製造方法によると、
透光性を有する基板の主面上に、強誘電体膜を残留分極
ベクトルが主面に対して垂直に配向するように形成(成
膜)するため、透光性で且つ強誘電性を有する板状部材
に、例えば、セラミックスや単結晶体等を用いる場合
の、複雑で且つ工数が多い製造工程を簡略化できる。さ
らに、半導体能動素子又はセンサ等の他の機能素子との
集積化が容易となり、小型で且つ高性能なデバイスや新
機能を有するデバイスを実現できる。その上、膜状の強
誘電体は大面積化が容易であり、原料の利用効率を高く
できる。また、成膜条件を適当に制御することによっ
て、強誘電体膜の成膜中に、自然に残留分極ベクトルが
主面に対して垂直に配向される現象(これを自然分極と
呼ぶ場合もある)を誘起することができ、第1の製造方
法のような直流電圧を用いた分極処理をも省略できるよ
うになる。
【0025】本発明に係る第3の偏光変調素子の製造方
法は、透光性を有する基板の主面上に、互いに間隔をお
いた少なくとも一対の制御電極を主面と平行な面内で制
御電界が生成されるように形成する工程と、基板上に、
強誘電体膜を、制御電極を覆うと共に残留分極ベクトル
が主面に対して垂直に配向するように形成する工程とを
備えている。
【0026】第3の偏光変調素子の製造方法によると、
第2の製造方法と同様の効果を得られる上に、例えば他
の機能素子を形成して集積化を図るような場合には、基
板上に強誘電体膜を成膜するよりも前に制御電極を形成
しておく方がより合理的にデバイスを製造することがで
きる。
【0027】第1又は第2の偏光変調素子の製造方法に
おいて、強誘電体膜がランタン添加ジルコン酸チタン酸
鉛固溶体を含むことが好ましい。
【0028】第1又は第2の偏光変調素子の製造方法に
おいて、基板が、酸化マグネシウム、チタン酸ストロン
チウム、スピネル又はイットリウム安定化酸化ジルコニ
ウムを含む単結晶からなることが好ましい。これらの基
板材料は、いずれも立方晶の結晶構造を持つ上に、PL
ZTを始めとする代表的なペロブスカイト型強誘電体と
の格子不整合が小さいため、ペロブスカイト型強誘電体
膜を形成する場合に、いわゆる自然分極現象を誘起する
のに最も適した基板材料となる。従って、直流電圧によ
る分極処理を用いることなく、強誘電体膜に残留分極ベ
クトルを容易に且つ確実に配向させることができる。
【0029】第1又は第2の偏光変調素子の製造方法
は、透光性を有する板状の基材の主面上に、酸化マグネ
シウム、チタン酸ストロンチウム、スピネル又はイット
リウム安定化酸化ジルコニウムを含む立方晶(100)
配向膜を形成することにより、基板を形成する工程をさ
らに備えていることが好ましい。このように、基材の主
面上に、PLZT等のペロブスカイト型強誘電体との格
子不整合が小さい立方晶(100)配向膜を形成するた
め、基材により安価な、例えばガラス材を用いることが
でき、コストを低減できる。
【0030】本発明に係る表示装置は、透光性で且つ強
誘電性を有し、主面に対して垂直な方向に配向された残
留分極ベクトルを有する板状部材と、主面上に設けられ
たマトリックス状の複数の画素と、画素ごとに独立して
且つ主面と平行な面内で制御電界を生成する制御電極と
を有する偏光変調素子と、板状部材の主面と平行な偏波
面を持つ偏光光を主面に対して垂直に入射する偏光光学
手段とを備えている。
【0031】本発明の表示装置によると、偏光変調素子
に本発明の偏光変調素子を備えているため、高コントラ
ストで階調再現性に優れる上に、高信頼性、均質性及び
量産性に優れた表示装置を得ることができる。
【0032】このように、本発明に係る変調偏光素子及
びその製造方法によると、信号電圧によって強誘電性分
極が誘起されたり、強誘電性分極との相互作用によって
偏光状態が変化したりすることを防止でき、偏光変調素
子に残留複屈折やヒステリシス現象が生じにくくなるた
め、高いコントラスト比と再現性が良い階調とを実現す
ることができる。
【0033】この現象は微視的には、強誘電性分極が光
学プレート等の主面に垂直な方向に意図的に揃えられた
分域(ドメイン)が支配的になった状態で固定されるこ
とに依る。
【0034】また、強誘電性固有の電気光学効果が重畳
しないため、分極の疲労現象、インプリント現象、減極
現象等の劣化現象を回避することができるので、デバイ
スの信頼性が大幅に向上する。
【0035】さらに、強誘電体としてPLZTのような
組成に敏感な材料を用いても、組成の揺らぎで起こる一
次の電気光学効果やメモリ効果がデバイスの動作特性に
関与しないため、組成制御のマージンを広く持つことが
でき、デバイスの均質性が向上すると共に、量産性も向
上する。
【0036】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明の第1
の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0037】図1は本発明の第1の実施形態に係る変調
偏光素子を示している。図1に示すように、透光性で且
つ強誘電性を持つ平行平板状の光学プレート11は、図
1に示すxy平面に平行な主面を有している。光学プレ
ート11は、主面に垂直な方向(z軸方向)に強誘電性
の残留分極ベクトル11aが揃うように配向されてい
る。
【0038】光学プレート11の主面に対して、z軸方
向に平行な光路101を持つ偏光光が入射される。偏光
光の偏波面101aは、通常の光波と同様に、光路10
1に直交する平面、すなわちxy平面に平行な面と一致
している。偏光状態は無偏光でない、すなわち一定の規
則性を持つ直線偏光や楕円偏光等の偏光であるとする。
図1においては、一例として、x軸方向及びy軸方向と
それぞれ45度の角度をなす方向が直線偏光方向101
bである直線偏光光が入射される。
【0039】強誘電体は、残留分極の配向方向と平行な
方向に残留複屈折を生じるため、第1の実施形態に係る
光学プレート11には、残留分極ベクトル11aと平行
なz軸方向に残留複屈折が現われる。ところが、z軸方
向と直交する平面内では複屈折はなく光学的に等方性で
あるため、xy平面に平行な偏波面101aを持つ偏光
光は、光学プレート11からは何ら偏光状態に変調を及
ぼされることなく透過するので、直線偏光方向101b
を維持したまま出射することになる。
【0040】光学プレート11には、例えば一方の主面
に、互いに間隔をおいた一対の制御電極12が設けられ
ている。制御電極12は制御信号源13と電気的に接続
されており、該制御信号源13から発せられる交流電気
信号に応じた制御電界102が、光学プレート11の主
面における制御電極12同士の間の領域に、主面と平行
に生成される。なお、制御電極12は光学プレート11
の片面だけでなく両主面に設けてもよい。
【0041】制御電界102はxy平面に平行な主面内
に生成され、図1においては、一例として、x軸方向に
平行で且つ均一な電界としている。この制御電界102
は二次の電気光学効果を誘起し、x軸方向の偏波成分に
対する屈折率を変調する。これにより、直線偏光方向1
01bを持つ入射偏光光は、x軸方向の偏波成分とy軸
方向の偏波成分とが互いに異なる屈折率によって位相速
度に差が生じる、いわゆる複屈折現象が生じるため、偏
光状態が、楕円偏光又は偏光方向が回転した直線偏光等
に変調されて出射される。但し、このとき、強誘電性分
極は制御電界102に対して垂直なz軸方向に固定され
ているため、制御電界102の挙動に追随することはな
く、電気光学効果は純粋な二次の電気光学効果のみとな
るため、残留複屈折及びヒステリシス等の現象は起こら
ない。
【0042】なお、第1の実施形態においては、光学プ
レート11上に設けられた制御電極12を一対の平行電
極としたが、制御信号源13の電圧振幅等を勘案して、
例えば櫛形状の電極としてもよい。
【0043】また、強誘電性を持つ光学プレート11
は、透光性を持ち且つ大きい二次の電気光学効果を発揮
するPLZTを主材料として用いることが望ましい。ま
た、PLZTの形状は、セラミックス板又は堆積膜とす
るのが現実的である。
【0044】以下、前記のように構成された偏光変調素
子の製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0045】図2(a)〜図2(c)は第1の実施形態
に係る偏光変調素子の製造方法をy軸方向からみた工程
順の断面構成を示している。
【0046】まず、図2(a)に示すように、強誘電体
セラミックス又は強誘電体単結晶からなる、例えばPL
ZT等の透光性を持つ平行平板状の光学プレート11を
用意する。ここでは、光散乱等の影響を抑えるために、
あらかじめ光学プレート11の両主面に対して鏡面研磨
処理を施しておくことが望ましい。
【0047】次に、図2(b)に示すように、用意した
光学プレート11に対して、直流電界下で分極処理を行
なう。具体的には、光学プレート101の各主面と対向
する2枚の分極処理用電極21を用いて該光学プレート
11を両主面側から挟むようにする。このとき、光学プ
レート11の各主面と各分極処理用電極21との間に、
強誘電体からなる粉末22を散布しておくことが好まし
い。このようにすると、分極処理中に光学プレート11
と分極処理用電極21とが電気化学的に反応してしまう
ことを防止できる。
【0048】続いて、この状態で両分極処理用電極21
同士の間に分極処理用電源23が接続され、光学プレー
ト11のz軸方向に沿って直流電圧が印加される。この
ときの分極処理条件は、一例として、絶縁油中の処理温
度が80℃〜100℃で、電界強度が20kV/cm〜
50kV/cmで、処理時間が30分である。この分極
処理により、強誘電体の分域構造が再配列されるため、
残留分極ベクトル11aがz軸方向に揃う。ここで、光
学プレート11としてPLZTからなるセラミックスを
用いる場合は、分極処理用電極21として白金を用いる
のが適当である。また、強誘電体からなる粉末22に
は、PLZTを用いるのが適当である。
【0049】これ以外の分極処理として、処理温度を、
いったん強誘電体のキュリー温度まで上昇させ、直流電
界を生じさせながら室温まで徐冷する方法を用いてもよ
い。
【0050】次に、図2(c)に示すように、通常の半
導体微細加工プロセスにより、分極処理が施された光学
プレート11の一主面上に、アルミニウム又は白金等
の、電気抵抗が小さく且つ不透明で且つ光学プレート1
1との密着性が大きい金属薄膜からなる制御電極12を
形成する。
【0051】(製造方法の一変形例)以下、第1の実施形
態の一変形例に係る変調偏光素子の製造方法について図
面を参照しながら説明する。
【0052】図3(a)〜図3(c)は本変形例に係る
偏光変調素子の製造方法をy軸方向からみた工程順の断
面構成を示している。
【0053】まず、図3(a)に示すように、両主面の
研磨処理を行なった後、酸による表層エッチング及び高
真空中ベーキングによる吸着水の除去等を行なうことに
より表面を清浄化した、透明で且つ主面上に強誘電体結
晶を成膜可能な平行平板状の基板31を用意する。
【0054】ここで、重要なことは、強誘電体結晶の残
留分極ベクトルが基板31の主面に対して垂直に、すな
わちz軸方向に自然に配列するような基板31の材料を
選定することである。PLZTは、結晶学的にはペロブ
スカイト構造を持つ酸化物に属し、結晶系はキュリー温
度以上では立方晶であり、キュリー温度以下では正方晶
又は菱面体晶となる。これらの結晶構造と強誘電性とは
密接に関連しており、正方晶のPLZTでは、<001
>軸(=c軸)方位に強誘電性自発分極が発生しやす
く、結晶子のc軸方位が揃えられれば残留分極ベクトル
の方向もこれに平行な分域が支配的となって安定化す
る。従って、本変形例では、PLZTのc軸がz軸方向
に平行に整列するような方法で成膜を行なう。このた
め、基板31の材料として、酸化マグネシウム(Mg
O)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )、スピ
ネル(MgAl24 )又はイットリウム安定化酸化ジ
ルコニウム(Y23−doped ZrO2 )を主成分
とする単結晶を用いることが極めて好ましい。これらの
基板材料は、いずれも立方晶の結晶構造を持ち、PLZ
Tとの格子不整合が小さく、且つ、熱膨張率がPLZT
と比べて大きいという特徴がある。
【0055】次に、図3(b)に示すように、高周波マ
グネトロンスパッタリング法を用いて、基板31の一主
面上に、例えばPLZTからなる強誘電体膜32を成長
させる。具体的には、清浄化した基板31を成長装置の
基板ホルダに保持した後、高真空中で基板温度を600
℃〜700℃にまで昇温する。
【0056】基板31の一主面と対向する位置に、所定
の組成と比べて一酸化鉛(PbO)の組成が10mol
%以上の過剰に添加されたPLZTからなる粉末ターゲ
ット材を配置し、該ターゲット材に高周波電力を入力し
てプラズマを励起するスパッタ蒸着により、基板31の
一主面上にPLZTからなる強誘電体膜32を蒸着す
る。ここで、スパッタガスは、ガス圧が1Pa程度のア
ルゴンと酸素との混合ガスとすることが適当である。成
膜後は混合ガス雰囲気で室温まで徐冷する。基板温度が
室温にまで戻った時点で、強誘電体膜32のc軸は既に
z軸方向に揃っており、電気的にも残留分極ベクトル3
2aがz軸方向に配向しているため、直流電界分極処理
の必要はない。
【0057】次に、図3(c)に示すように、通常の半
導体微細加工プロセスにより、強誘電体膜32の主面上
に、アルミニウム又は白金等の、電気抵抗が小さく且つ
不透明で且つ強誘電体膜32との密着性が大きい金属薄
膜からなる制御電極12を形成する。
【0058】なお、基板31の主面上に制御電極12を
形成しておき、その後に強誘電体膜32を形成してもよ
い。このようにすると、例えば基板31上に機能素子を
形成して集積化を図ることもできる。この場合には、制
御電極12は、白金等の耐熱性及び耐薬品性に優れた導
電材料を用いる必要がある。
【0059】また、本変形例においては、強誘電体膜3
2の成膜法として高周波スパッタリング法を用いたが、
これに限らず、MOCVD法、ゾルゲル法又はMOD法
等の成膜法を用いてもよい。
【0060】また、ここでは、基板31にMgO等の単
結晶を用いる場合を説明したが、例えば、耐熱ガラスか
らなる平行平板状の基材を用意し、スパッタリング法等
により該基材上に、MgO、SrTiO3 、MgAl2
4 又はY23−dopedZrO2 を主成分とする立
方晶(100)配向膜を形成した基板を基板31の代わ
りに用いてもよい。このようにすると、単結晶の基板3
1を用いるよりも低コストとなり、また、基板面積を拡
大することも容易となる。
【0061】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0062】図4は本発明の第2の実施形態に係る変調
偏光素子を用いた表示装置を示している。図4に示すよ
うに、透光性及び強誘電性を有する光学プレート41
は、その主面に垂直なz軸方向に残留分極ベクトル41
aが揃えられている。
【0063】光学プレート41の一主面には画素41b
がマトリックス状に設けられ、後述するように各画素4
1bごとに独立して制御電界201が生成される。
【0064】光学プレート41の一方の主面からz軸方
向に平行な進路を持つ入射光202を入射させる。但
し、入射光202は光学プレート41に入射される前
に、光学プレート41の一方の主面と互いに間隔をおい
て保持された入射側偏光板42を透過する。入射側偏光
板42はxy平面に平行な光学フィルムからなり、x軸
方向及びy軸方向に対して共に45度の角度をなす入射
側偏光軸42aに沿って入射光202を直線偏光光に変
換する。
【0065】一方、入射側偏光板42及び光学プレート
41を透過した透過光は、光学プレート41の他方の主
面と互いに間隔をおいて保持された出射側偏光板43を
透過する。出射側偏光板43もxy平面に平行な光学フ
ィルムからなり、その出射側偏光軸43aは入射側偏光
軸42aと直交するように配置されている。出射側偏光
板43を透過した透過光は出射光203として出力され
る。
【0066】このような構成により、光学プレート41
によって偏光状態の変調が何も誘起されなければ、出射
光203の光強度は零となる。
【0067】従って、第2の実施形態においては、光学
プレート41の残留分極ベクトル41aがz軸方向と平
行であるため、光学プレート41の透過光は複屈折を受
けることなく透過するため、出射光203の光出力は零
となる。
【0068】また、光学プレート41の出力側の主面上
には、y軸方向と平行で且つx軸方向に周期的に配置さ
れた複数の信号入力線45が設けられ、制御信号源46
からの交流電気信号を各画素41bに伝達する。一方、
各画素41bごとに複数の画素制御電極47が独立に設
けられ、x軸方向に平行で且つy軸方向に周期的に配置
された複数の画素選択線48とコンタクト49を介して
接続されている。
【0069】このように、図4に示す表示装置は、単純
マトリクス型の表示装置であり、画素選択線48がy軸
方向に順次走査されていき、各画素選択線48の選択期
間中に信号入力線45から入力される制御信号が各画素
41bごとに独立に印加される。なお、画素41bの駆
動方法は、これに限らず、画素41bごとにスイッチン
グ素子を設けたアクティブマトリクス型の表示装置であ
ってもよい。
【0070】さらに、画素41bごとに生成される制御
電界201はxy平面に平行な主面内に存在し、二次の
電気光学効果を誘起して、入射される直線偏光を変調す
る。従って、非零の制御電界201が生成された画素4
1bを透過する透過光は、出射側偏光板43では完全に
遮断されず、制御電界201の大きさに応じた光強度を
有する出射光203として外部に出力される。
【0071】このような挙動が各画素41bごとに独立
に制御されることによって、本実施形態に係る表示装置
が動作する。
【0072】本実施形態によると、強誘電体からなる光
学プレート41は、その主面に垂直なz軸方向に残留分
極ベクトル41aが揃えられているため、強誘電性分極
が関与しないので、残留複屈折又はヒステリシス等の現
象が起こらない。このため、分極の疲労現象、インプリ
ント現象、減極現象等の劣化現象を回避することができ
るので、表示装置の信頼性が大幅に向上する。さらに、
強誘電体としてPLZTのような組成に敏感な材料を用
いても、組成の揺らぎで起こる一次の電気光学効果やメ
モリ効果がデバイスの動作特性に関与しないため、組成
制御のマージンを広く持つことができ、デバイスの均質
性が向上すると共に、量産性も向上する。
【0073】なお、画素制御電極47として櫛形状の電
極を用いても良く、光学プレート41の主成分としてP
LZTが好ましいことは、第1の実施形態と同様であ
る。
【0074】
【発明の効果】本発明に係る偏光変調素子によると、主
面に対して垂直な方向に配向された残留分極ベクトルを
有する強誘電性の板状部材と、該板状部材の主面と平行
な面内で制御電界を生成する制御電極とを備えている。
このため、板状部材の主面と平行な偏波面を持つ偏光光
が主面に対して垂直に入射されることにより、強誘電性
分極と偏光光の偏波面とが、また強誘電性分極と制御電
界とが、それぞれ互いに干渉し合うのを原理的に回避で
きるので、残留複屈折やヒステリシス現象の影響をなく
すことができる。これにより、高コントラスト比、優れ
た階調再現性及び高信頼性を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る変調偏光素子を
示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る変調偏光素子の
製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の一変形例に係る変調
偏光素子の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る変調偏光素子を
示す斜視図である。
【符号の説明】
11 光学プレート(板状部材) 11a 残留分極ベクトル 12 制御電極 13 制御信号源 101 光路 101a 偏波面 101b 直線偏光方向 102 制御電界 21 分極処理用電極 22 粉末 23 分極処理用電源 31 基板 32 強誘電体膜 32a 残留分極ベクトル 41 光学プレート(板状部材) 41a 残留分極ベクトル 41b 画素 42 入射側偏光板 42a 入射側偏光軸 43 出射側偏光板 43a 出射側偏光軸 45 信号入力線 46 制御信号源 47 画素制御電極 48 画素選択線 49 コンタクト 201 制御電界 202 入射光 203 出射光

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性で且つ強誘電性を有し、主面に対
    して垂直な方向に配向された残留分極ベクトルを有する
    板状部材と、 前記板状部材の主面上に設けられ、前記主面と平行な面
    内で制御電界を生成する制御電極とを備え、 前記板状部材の主面と平行な偏波面を持つ偏光光が前記
    主面に対して垂直に入射されることを特徴とする偏光変
    調素子。
  2. 【請求項2】 前記板状部材は、ランタン添加ジルコン
    酸チタン酸鉛固溶体を含むことを特徴とする請求項1に
    記載の偏光変調素子。
  3. 【請求項3】 透光性で且つ強誘電性を有する板状部材
    に、該板状部材の主面に垂直な方向に直流電圧を印加す
    ることにより、前記主面に対して垂直な方向に分極ベク
    トルを配向する工程と、 前記板状部材の主面上に、互いに間隔をおいた少なくと
    も一対の制御電極を前記主面と平行な面内で制御電界が
    生成されるように形成する工程とを備えていることを特
    徴とする偏光変調素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記板状部材は、ランタン添加ジルコン
    酸チタン酸鉛固溶体を含むことを特徴とする請求項3に
    記載の偏光変調素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 透光性を有する基板の主面上に、強誘電
    体膜を残留分極ベクトルが前記主面に対して垂直に配向
    するように形成する工程と、 前記強誘電体膜上に、互いに間隔をおいた少なくとも一
    対の制御電極を前記強誘電体膜と平行な面内で制御電界
    が生成されるように形成する工程とを備えていることを
    特徴とする偏光変調素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 透光性を有する基板の主面上に、互い
    に間隔をおいた少なくとも一対の制御電極を前記主面と
    平行な面内で制御電界が生成されるように形成する工程
    と、 前記基板上に、強誘電体膜を、前記制御電極を覆うと共
    に残留分極ベクトルが前記主面に対して垂直に配向する
    ように形成する工程とを備えていることを特徴とする偏
    光変調素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記強誘電体膜は、ランタン添加ジルコ
    ン酸チタン酸鉛固溶体を含むことを特徴とする請求項5
    又は6に記載の偏光変調素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記基板は、酸化マグネシウム、チタン
    酸ストロンチウム、スピネル又はイットリウム安定化酸
    化ジルコニウムを含む単結晶からなることを特徴とする
    請求項5〜7のうちのいずれか1項に記載の偏光変調素
    子の製造方法。
  9. 【請求項9】 透光性を有する板状の基材の主面上に、
    酸化マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、スピネル
    又はイットリウム安定化酸化ジルコニウムを含む立方晶
    (100)配向膜を形成することにより、前記基板を形
    成する工程をさらに備えていることを特徴とする請求項
    5〜7のうちのいずれか1項に記載の偏光変調素子の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 透光性で且つ強誘電性を有し、主面に
    対して垂直な方向に配向された残留分極ベクトルを有す
    る板状部材と、 前記主面上に設けられたマトリックス状の複数の画素
    と、前記画素ごとに独立して且つ前記主面と平行な面内
    で制御電界を生成する制御電極とを有する偏光変調素子
    と、 前記板状部材の主面と平行な偏波面を持つ偏光光を前記
    主面に対して垂直に入射する偏光光学手段とを備えてい
    ることを特徴とする表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266638A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Fujitsu Ltd 光学素子
JP5258786B2 (ja) * 2007-11-20 2013-08-07 ローム株式会社 光制御装置及び光制御システム
JP2020134874A (ja) * 2019-02-25 2020-08-31 Tdk株式会社 光変調器

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