JP2001316996A - カレンダ処理装置 - Google Patents

カレンダ処理装置

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JP2001316996A
JP2001316996A JP2000135196A JP2000135196A JP2001316996A JP 2001316996 A JP2001316996 A JP 2001316996A JP 2000135196 A JP2000135196 A JP 2000135196A JP 2000135196 A JP2000135196 A JP 2000135196A JP 2001316996 A JP2001316996 A JP 2001316996A
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English (en)
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Takeshi Matsuo
毅 松尾
Setsuo Suzuki
節夫 鈴木
Akira Sanada
晃 眞田
Toshiyuki Nobumoto
俊行 信本
Koji Kaneko
康二 金子
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンダ処理装置に関し、製紙機械の運転速度
の高速化に対して、使用条件の制限を緩和できるように
するとともに、装置の寿命低下を抑制しコスト増加を抑
えることができるようにする。 【解決手段】 80〜300℃に加熱される金属表面を
持つ加熱ロール11と、付加された張力によって、加熱
乾燥処理した連続紙1を加熱ロール11に押し付ける高
張力ベルト14とをそなえるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製紙機械に装備す
るカレンダ処理装置に関し、特に、高張力ベルトを用い
たカレンダ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、上質紙,新聞紙等の坪量の小さ
な紙、又は板紙等の坪量の大きな紙を生産する製紙機械
の処理工程において、湿紙はドライヤで乾燥処理された
のち、カレンダ処理装置によってカレンダ処理される。
このカレンダ処理により、前工程で生じた紙幅方向の紙
厚み変動を均一化し、平滑性・光沢など印刷適性を決め
る表面特性を付与する。
【0003】高い平滑性を要しない製品を抄紙する場
合、このカレンダ処理装置として、図8に示すように、
一般的にソフトニップカレンダと呼ばれる、金属ロール
とゴム巻ロールとを組み合わせたカレンダ処理装置(以
下、カレンダとも省略する)をオンラインで設置する例
が多い。図8に示すソフトニップカレンダ800につい
て説明する。
【0004】ソフトニップカレンダは、加熱ロール11
2とゴム巻ロール115とをそなえ、両ロール112,
115は互いに圧接してニップ部120を構成してい
る。加熱ロール112は、約200℃まで加熱され、ニ
ップ部120において、加熱ロール表面114に接した
紙111の接触面側118を加熱し、約30〜350k
N/mの圧力で加圧することで紙111に平滑性・光沢
を与える。加熱ロール112を加熱するため、加熱ロー
ル112の内部に加熱手段113が設けられている。こ
の加熱手段113としては、電気,蒸気等を熱源とする
高温の熱媒油による加熱方法、もしくは誘導加熱とヒー
トパイプによる均温技術を組み合わせた加熱方法などを
使用する。
【0005】ゴム巻ロール115は、金属円筒117に
ポリマー層116が接着されている。このようなソフト
ニップカレンダ800は、ゴム巻ロールのポリマー層1
16が柔軟であり、金属ロール同士でニップを形成する
ハードニップカレンダと比較して、ニップ部120の幅
が約1cmまで拡大する。
【0006】その結果、ソフトニップカレンダは、加
圧力がニップで分散され紙幅方向に均一な加圧力を付与
できるため、紙幅方向に均一な平滑性を与えられる、
運転速度1500mm/分程度まで高速度化してもカレ
ンダ処理が可能である、という特徴を持っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、製紙
機械の運転速度は2000mm/分を越える更なる高速
化が求められている。このため、オンラインで製紙機械
の表面処理工程に設置されるソフトニップカレンダで
は、以下のような課題が明らかになってきた。 高速化による使用条件の制限 ソフトニップカレンダの特徴は、ゴム巻ロール115の
使用によるニップ部120でのニップ圧の分散である。
しかし、ソフトニップカレンダを高速化すると、ポリマ
ー層116の発熱が生じて使用条件が制限されてしま
う。つまり、ポリマー層116の発熱は、ニップ部12
0を通過する毎にポリマー層116が弾性変形を受ける
ことが原因である。ニップ圧力の大きさとポリマー層1
16の弾性変形量とは比例するため、高速化するとニッ
プ圧力が制限される。
【0008】ソフトニップカレンダ800のニップ部1
20は、ポリマー層116が冷却する時間を長くするた
め通常1箇所である。ソフトニップカレンダの運転速度
を高速化すると、ポリマー層116の冷却時間も短縮さ
れるので、加熱ロール温度も高速化により制限されると
考えられる。しかし、ソフトニップカレンダのカレンダ
性能は、加熱ロール表面114の温度が高いほど、また
は、ニップ部120のニップ圧が高いほど、ニップ部1
20の通過時間が長いほど、向上する実験結果が得られ
ている。
【0009】このため、ソフトニップカレンダを高速化
すると、ニップ部120の通過時間を短縮化することに
なり、印刷適性として必要なカレンダ性能を得る為に
は、加熱ロール表面114の温度を高くすること、また
は、ニップ部120でのニップ力を高くすることが有効
と考えられる。このように、ニップ部120におけるポ
リマー層116の弾性変形に起因する発熱のため、加熱
ロール表面114の温度と、ニップ部120でのニップ
圧などのソフトニップ800の使用条件が高速化により
制限されることが分かる。
【0010】ゴム巻ロール寿命低下によるコスト増加 製紙機械の運転速度が高速化すると、ニップ部でのポリ
マー層116の弾性変形頻度増加のため、ポリマー層の
はがれ等によりゴム巻ロールの寿命が低下する。このた
め、ゴム巻ロール交換費用の増加、マシン停止による生
産性悪化などによるコスト増加が予測される。
【0011】本発明はこのような課題に鑑み案出された
もので、製紙機械の運転速度の高速化に対して、使用条
件の制限を緩和できるようにするとともに、装置の寿命
低下を抑制してコスト増加を抑えることができるように
した、カレンダ処理装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目標を達成するた
め、本発明のカレンダ処理装置は、約80〜300℃に
加熱される金属表面を持つ加熱ロールと、付加された張
力によって、加熱乾燥処理した連続紙を該加熱ロールに
押し付ける高張力ベルトとをそなえていることを特徴と
している(請求項1)。
【0013】また、上記の加熱ロール及び高張力ベルト
を複数組そなえ、該連続紙の各面がいずれかの加熱ロー
ルと接するように配置されてもよい(請求項2)。この
場合、2個の加熱ロールが互いに圧接することによって
1つのニップ部を形成し、該ニップ部においてもカレン
ダ処理を行なうことが好ましい(請求項3)。また、該
加熱ロールを複数個そなえ、上記複数の加熱ロールを1
枚の該高張力ベルトで加圧することも好ましい(請求項
4)。
【0014】さらに、該高張力ベルトは、高強度繊維を
用いたベルトまたは金属ベルトであることが好ましく
(請求項5)、該高張力ベルトの紙との接触面が所定以
上の平滑性を有し(望ましくは最大粗さ3.2S程度)、
該高張力ベルトは該加熱ロール周囲を周回することが好
ましい(請求項6)。また、該高張力ベルトを該加熱ロ
ールに押し付けるシューをそなえていることが好ましく
(請求項7)、該高張力ベルトは、該連続紙と接触する
前に予熱される金属ベルトであることが好ましい(請求
項8)。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。なお、各実施形態のカレンダ
処理装置は、乾燥処理した連続した連続紙を高張力ベル
トに付加された張力により、約60〜300℃の金属表
面を持つ加熱ロールに押し付けるものである。
【0016】まず、本発明の第1実施形態について図面
に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態に係
るカレンダ処理装置を示す概略側面図である。図1に示
すように、ドライヤにて乾燥処理された紙(連続紙)1
は、本カレンダ処理装置100にて紙面3をカレンダ処
理される。本ベルトカレンダ100は、加熱ロール11
と、高張力ベルト14及び高張力ベルト14を搬送する
搬送ロール15,16,17,18からなる1組のベルト
ループ(ベルトカレンダ)10とをそなえたベルトカレ
ンダとして構成されている。
【0017】加熱ロール表面12の温度を約60〜30
0℃まで加熱するため、加熱ロール11の内部には加熱
手段13が設けられている。この加熱手段13として、
具体的には、電気,蒸気等を熱源とする高温の熱媒油に
よる加熱するもの、もしくは誘導加熱とヒートパイプに
よる均温技術を組み合わせて加熱するものなど、公知の
技術を用いることができる。
【0018】紙のカレンダ処理は、加熱された平滑面に
紙を押し付けることで、紙面温度を高温度とし、紙表面
近くの繊維を軟化して、加熱された平滑面を紙表面に転
写することで行われる。このため、加熱ロール表面12
は、最大粗さ3.2S程度に研磨仕上げされており、紙
表面を十分に平滑化しうるようになっている。この最大
粗さ3.2S程度という研磨仕上げの基準は望ましい値
であり、本装置として必ずしも必須のものではない。
【0019】加熱ロール11と高張力ベルト14との間
に形成されるニップ部21の加圧力は、約50〜100
0kPaであるが、加熱ロール直径を1200mmとし
たとき、高張力ベルトの張力は30〜600kN/mに
達する。このため、高張力ベルト114としては、引張
強度の大きな金属ベルト、もしくはアラミド繊維などの
高強度繊維を芯材とするベルトなどを使用する。このよ
うに高強度繊維を用いたベルトまたは金属ベルトを用い
ることで、十分な高張力が得られ、高強度繊維を用いた
ベルトの場合にはさらに軽量化し得る利点がある。
【0020】また、加熱ロール表面12と同様に、高張
力ベルト14の紙1との接触面は、カレンダ処理後の平
滑性を得る為最大粗さ3.2S程度に仕上げることが望
ましい。このため、高張力ベルト14として、アラミド
繊維などの高強度繊維を芯材とするベルトを使用する時
は、紙との接触面に細い短繊維を植え付けるか、又は、
柔軟性の高い樹脂を接着するなどして、紙との接触面が
平滑性を持つ様に加工を行なうことが望ましい。
【0021】高張力ベルト14は加熱ロール11の周囲
を周回するが、この実施形態の場合、高張力ベルト14
は、複数の搬送ロール15,16,17,18上をも周回
する。これらの搬送ロール15,16,17,18の内、
搬送ロール16は蛇行制御用ロールであり、軸端の一点
がアクチュエータ19により支持されている。高張力ベ
ルト14の蛇行制御を行う時は、このアクチュエータ1
9を用いて、アクチュエータ19の軸方向に搬送ロール
16の軸端を上下させて、搬送ロール16の通過後の高
張力ベルト14の進行方向に傾斜を持たせることで蛇行
制御を行なうようにしている。また、搬送ロール17は
テンションロールであり、高張力ベルト14によりニッ
プ部21において所定のニップ圧を与える為に、アクチ
ュエータ20により、張力が高張力ベルト14に付加さ
れるようになっている。
【0022】本実施形態のカレンダ処理装置はこのよう
に構成されるので、高速度化が容易となる利点や、コス
トの低減を促進し得る利点や、嵩密度を維持できる利点
がある。 速度化が容易 本カレンダ処理装置のベルトカレンダでは、そのニップ
部21に、ソフトニップカレンダ800(図8参照)の
ゴム巻ロールのポリマー層116に相当する接着層を持
っていないので、ニップ部21での弾性変形による生じ
る発熱を考慮する必要が ない。これにより、高速度化
してニップ部21の通過時間が短縮しても、加熱ロール
11を高温化することや、高張力ベルト14の張力を増
加しニップ圧を高くすることが容易である。
【0023】このように、高速化してもカレンダの使用
条件が制限されないため、印刷適性として必要なカレン
ダ性能を容易に得ることが可能である。ソフトニップカ
レンダ800の特徴は、ニップ部幅を拡大することでニ
ップ圧を分散し、紙幅方向に均一な平滑性が得られるこ
とであったが、この点に関して、本ベルトカレンダは、
高張力ベルト14の加熱ロール11に対する巻付け角を
調整することで、ニップ幅を数十cmにすることが容易
であり、ソフトニップカレンダ800とほぼ同様の紙幅
方向に均一な平滑性が得られる。
【0024】コストの低減 のように、本カレンダ処理装置のベルトカレンダは、
そのニップ部12に、ソフトニップカレンダ800のゴ
ム巻ロール15のポリマー層16に相当する柔軟な層を
持っていない。このため、オンラインでカレンダを製紙
機械に設置する場合、ソフトニップカレンダ800の様
に製紙機械全体を停止して、ゴム巻ロール15を交換す
る必要がない。
【0025】したがって、本カレンダ処理装置にかかる
ベルトカレンダは、ソフトニップカレンダ800を導入
下場合と比較して、ロール交換費または生産性悪化に伴
うコスト増加を抑制することが可能である。 嵩密度の維持 上質紙,新聞紙など坪量の小さな紙では、嵩密度つまり
見かけの密度が小さい紙が望ましいが、ソフトニップカ
レンダ800でカレンダ処理した紙は、金属ロール同士
のニップを形成する従来のカレンダよりその傾向は小さ
いが、嵩密度が増加する傾向にある。これに対し、高張
力ベルト14を用いたベルトカレンダでは、ニップ幅を
ソフトニップカレンダ800の数十倍以上にすること
で、ニップ圧をソフトニップカレンダ800よりも低減
することが可能である。ベルトカレンダは、この低ニッ
プ圧のため、カレンダ処理後も嵩密度をカレンダ処理前
とほぼ同一に維持することができ、製品の品質を向上さ
せることができる。
【0026】次に、本発明の第2実施形態について図面
に基づいて説明する。図2は本発明の第2実施形態に係
るカレンダ処理装置を示す概略側面図であり、図2にお
いて図1と同符号は同様なものを示しており、これらに
ついては説明を簡略化する。図2に示すように、本実施
形態は、高張力ベルト14を用いてカレンダ処理を行な
う第1実施形態のベルトカレンダにシュー24を適用し
たものである。高張力ベルト14による張力を用いたベ
ルトカレンダでは、カレンダ処理後に、紙密度を均一に
し光沢度を付加することは可能であるが、グラビア品質
並みの高い平滑性を紙に与えることは困難である。そこ
で、本実施形態のカレンダ処理装置(ベルトカレンダ)
200では、高張力ベルト14と加熱ロール表面12と
のニップ部21の一部を幅50〜400mmのシュー2
4を用いて50〜1600kN/mの圧力で加圧するよ
うになっており、ベルトカレンダにおいても、グラビア
品質並みの高い平滑性を紙に与えようとするものであ
る。
【0027】シュー24の潤滑液溜り25には、加圧用
潤滑液が、加圧用潤滑液供給部22により供給される。
シューで加圧を行なう時は、この加圧用潤滑液により、
高張力ベルト14とシュー24の間に油膜が形成され
る。しかし、高速運転時に、シュー24上流部で高張力
ベルト14とシュー24間の油膜厚さが減少する可能性
があるため、潤滑液供給部23により、潤滑液をシュー
24の上流部に供給するようにしているのである。
【0028】本実施形態のカレンダ処理装置はこのよう
に構成されるので、第1実施形態と同様に利点に加え
て、より高い平滑度を達成できる利点がある。つまり、
ベルトカレンダにシューを適用して、高張力ベルト14
と加熱ロール11とが形成するニップ部21を部分的に
加圧するので、カレンダ処理後の紙をより高平滑度にで
きる。
【0029】次に、本発明の第3実施形態について図面
に基づいて説明する。図3は本発明の第3実施形態に係
るカレンダ処理装置を示す概略側面図であり、図3にお
いて図1と同符号は同様なものを示しており、これらに
ついては説明を簡略化する。図3に示すように、本実施
形態のカレンダ処理装置(ベルトカレンダ)300は、
第1実施形態のものにおいて、高張力ベルトを金属ベ
ルト27とし、誘導加熱装置26による誘導加熱によ
って金属ベルト27を予熱するように構成したものであ
る。
【0030】本実施形態のカレンダ処理装置はこのよう
に構成されるので、第1実施形態と同様に利点に加え
て、より高い平滑度を達成できる利点や、両面からのカ
レンダ処理ができる利点がある。つまり、カレンダ処理
時に加熱ロール11又は金属ベルト27と接触した紙繊
維温度を高温化できる。紙繊維温度が高いほど紙繊維は
軟化しやすいため、誘導加熱装置26により金属ベルト
27の温度を高くすることで、カレンダ処理後の紙をよ
り高平滑度にできる。
【0031】また、本実施形態によれば、紙1と金属ベ
ルト27とが接触する前に、金属ベルト27は誘導加熱
装置26により高温化されるため、紙の加熱ロール接触
紙面3のみならず、金属ベルト接触面2も同時にカレン
ダ処理可能となる。つまり、誘導加熱装置26を用い
て、金属ベルト27を加熱ロール温度近くまで高温化す
ることにより、ニップを形成する両面、即ち加熱ロール
表面12と金属ベルト27の表面とを高温化できるた
め、一台のベルトカレンダで一度に両紙面2,3につい
て高い平滑度のえられるカレンダ処理を実施することが
できる。
【0032】次に、本発明の第4実施形態について図面
に基づいて説明する。図4は本発明の第4実施形態に係
るカレンダ処理装置を示す概略側面図であり、図5はそ
の変形例に係るカレンダ処理装置を示す概略側面図であ
り、図4,図5において図1と同符号は同様なものを示
しており、これらについては説明を簡略化する。
【0033】図4に示すように、本実施形態のカレンダ
処理装置(ベルトカレンダ)400は、紙1の両面2,
3が加熱ロール11と接する様に加熱ロール11及び高
張力ベルト14を2組配設した構成になっている。つま
り、第1実施形態と同様な1組のベルトループ10に加
えて、加熱ロール11を紙面2に、高張力ベルト14を
紙面3に圧接させたもう1組のベルトループ30をそな
えている。
【0034】本実施形態は、このような構成によって、
装置の各要素をスペース効率よく配置しながら、カレン
ダ処理によって、紙表面の平滑性をより高めることがで
きるようになる。なお、本実施形態では、2組のベルト
ループをそなえているが、3組以上のベルトループをそ
なえるように構成してもよく、図5に示す装置500の
ように、第3実施形態のベルトカレンダを複数組(ここ
では2組)配置する構成や、図示しないが第2実施形態
のベルトカレンダを複数組配置する構成や、第1〜3実
施形態のベルトカレンダを適当に組み合わせて配置する
構成も可能である。
【0035】次に、本発明の第5実施形態について図面
に基づいて説明する。図6は本発明の第5実施形態に係
るカレンダ処理装置を示す概略側面図であり、図6にお
いて図1と同符号は同様なものを示しており、これらに
ついては説明を簡略化する。図6に示すように、本実施
形態のカレンダ処理装置(ベルトカレンダ)600は、
第4実施形態と同様にベルトカレンダを複数個配置した
ものにおいて、向かい合う加熱ロール同士を加圧接触さ
せ、このニップ部28にベルトループ30のベルトカレ
ンダでカレンダ処理した紙1を通過させることにより、
高い平滑性を紙に与えるようにしたものである。
【0036】本実施形態は、このような構成によって、
装置の各要素をスペース効率よく配置しながら、カレン
ダ処理によって、紙表面の平滑性をより高めることがで
きるようになる。本実施形態は、第1一実施形態のベル
トカレンダの加熱ロール11を2組加圧接触させた例で
あるが、加熱ロール11同士のニップ部28を構成する
ベルトカレンダは、第1〜3実施形態のいずれかのベル
トカレンダをそれぞれ用いて対としても良いし、第1〜
3実施形態の各ベルトカレンダを組み合わせて対として
も良い。
【0037】また、本実施形態では、加熱ロール11同
士で形成するニップ部28を1本の加熱ロール11につ
き1ヶ所としたが、これを複数箇所としても良い。次
に、本発明の第6実施形態について図面に基づいて説明
する。図7は本発明の第6実施形態に係るカレンダ処理
装置を示す概略側面図であり、図7において図1と同符
号は同様なものを示しており、これらについては説明を
簡略化する。
【0038】図7に示すように、本実施形態のカレンダ
処理装置(ベルトカレンダ)700は、第4実施形態と
同様に、ベルトカレンダを複数個配置したものにおい
て、複数個の加熱ロール11を1枚の高張力ベルト26
で加圧するように構成したものである。ここでは、第2
実施形態のベルトカレンダを複数個配置し、この複数個
の加熱ロールを一枚の金属ベルト26で加圧するように
構成した例である。この他に、複数個の加熱ロールを1
枚の高張力ベルト14で加圧する特徴を、第1〜3実施
形態のベルトカレンダを組み合わせて複数個としたベル
トカレンダに適用しても良いし、第1〜3実施形態のい
ずれかのベルトカレンダを複数個そなえたものに適用し
ても良い。
【0039】本実施形態は、このような構成によって、
装置の各要素をスペース効率よく配置しながら、カレン
ダ処理によって、紙表面の平滑性をより高めることがで
きるようになる。以上、本発明の実施形態について説明
したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものでは
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実
施することができる。例えば、各実施形態の部分部分を
組み合せて装置を構成してもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明のカレンダ処
理装置(請求項1)によれば、製紙機械の運転速度の高
速化に対する使用条件の制限を緩和でき製紙機械の高速
度化が容易となる利点や、ゴム巻ロールの場合のような
寿命低下要因を解消できコストの低減を促進し得る利点
やが得られ、また、嵩密度を維持でき製品の品質を向上
させることができる。
【0041】また、上記の加熱ロール及び高張力ベルト
を複数組そなえ、該連続紙の各面がいずれかの加熱ロー
ルと接するように配置すれば、装置の各要素をスペース
効率よく配置しながら、カレンダ処理によって、紙表面
の平滑性をより高めることができるようになり(請求項
2)、この場合、2個の加熱ロールが互いに圧接するこ
とによって1つのニップ部を形成し、該ニップ部におい
てもカレンダ処理を行なうようにすれば、カレンダ処理
後の紙により高い平滑性を与えることができる(請求項
3)。
【0042】さらに、該加熱ロールを複数個そなえ、上
記複数の加熱ロールを1枚の該高張力ベルトで加圧する
ことでも、装置の各要素をスペース効率よく配置しなが
ら、カレンダ処理によって、紙表面の平滑性をより高め
ることができるようになる(請求項4)。また、該高張
力ベルトを、高強度繊維を用いたベルトまたは金属ベル
トとすれば、十分な高張力が得られ、特に高強度繊維を
用いたベルトの場合にはさらに軽量化し得る利点がある
(請求項5)。
【0043】また、該高張力ベルトの紙との接触面が所
定以上の平滑性を有し(望ましくは最大粗さ3.2S程
度)、該高張力ベルトは該加熱ロール周囲を周回するよ
うにすれば、紙表面を十分に平滑化しうる(請求項
6)。また、該高張力ベルトを該加熱ロールに押し付け
るシューをそなえていることや(請求項7)、該高張力
ベルトを、該連続紙と接触する前に予熱される金属ベル
トとすることで(請求項8)、カレンダ処理後の紙をよ
り高平滑度にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるカレンダ処理装
置を示す概略側面図である。
【図2】本発明の第2実施形態にかかるカレンダ処理装
置を示す概略側面図である。
【図3】本発明の第3実施形態にかかるカレンダ処理装
置を示す概略側面図である。
【図4】本発明の第4実施形態にかかるカレンダ処理装
置を示す概略側面図である。
【図5】本発明の第4実施形態の変形例にかかるカレン
ダ処理装置を示す概略側面図である。
【図6】本発明の第5実施形態にかかるカレンダ処理装
置を示す概略側面図である。
【図7】本発明の第6実施形態にかかるカレンダ処理装
置を示す概略側面図である。
【図8】従来技術のソフトニップカレンダを示す概略側
面図である。
【符号の説明】
1 紙(連続紙) 2,3 紙面 10,30 ベルトループ 11 加熱ロール 12 加熱ロール表面 13 加熱手段 14 高張力ベルト 15 送ロール 16 蛇行制御用ロール 17 テンションロール 18,29,31〜33 搬送ロール 19,20 アクチュエータ 21 ニップ部 22 加圧用潤滑液供給部 23 潤滑液供給部 24 シュー 25 潤滑液溜り 26 金属ベルト 27 誘導加熱装置 28 加熱ロール間ニップ 29,31〜33 搬送ロール 100、200,300,400,500,600,7
00 カレンダ処理装置(ベルトカレンダ) 111 紙 112 加熱ロール 113 加熱手段 114 加熱ロール表面 115 ゴム巻ロール 116 ポリマー層 117 金属円筒 118,119 紙面 120 ニップ部 800 ソフトニップカレンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 眞田 晃 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社紙・印刷機械事業部内 (72)発明者 信本 俊行 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社紙・印刷機械事業部内 (72)発明者 金子 康二 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社紙・印刷機械事業部内 Fターム(参考) 3J103 AA02 BA02 FA12 GA33 4L055 CF42 CF44 CH02 CH03 EA20 FA14 FA16 FA22 GA16 GA17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 約80〜300℃に加熱される金属表面
    を持つ加熱ロールと、付加された張力によって、加熱乾
    燥処理した連続紙を該加熱ロールに押し付ける高張力ベ
    ルトとをそなえていることを特徴とする、カレンダ処理
    装置。
  2. 【請求項2】 上記の加熱ロール及び高張力ベルトを複
    数組そなえ、該連続紙の各面がいずれかの加熱ロールと
    接するように配置されていることを特徴とする、請求項
    1記載のカレンダ処理装置。
  3. 【請求項3】 2個の加熱ロールが互いに圧接すること
    によって1つのニップ部を形成し、該ニップ部において
    もカレンダ処理を行なうことを特徴とする、請求項2記
    載のカレンダ処理装置。
  4. 【請求項4】 該加熱ロールを複数個そなえ、上記複数
    の加熱ロールを1枚の該高張力ベルトで加圧することを
    特徴とする、請求項1記載のカレンダ処理装置。
  5. 【請求項5】 該高張力ベルトは、高強度繊維を用いた
    ベルトまたは金属ベルトであることを特徴とする、請求
    項1〜4のいずれかの項に記載のカレンダ処理装置。
  6. 【請求項6】 該高張力ベルトの紙との接触面が所定以
    上の平滑性を有し、該高張力ベルトは該加熱ロール周囲
    を周回することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか
    の項に記載のカレンダ処理装置。
  7. 【請求項7】 該高張力ベルトを該加熱ロールに押し付
    けるシューをそなえていることを特徴とする、請求項1
    〜6のいずれかの項に記載のカレンダ処理装置。
  8. 【請求項8】 該高張力ベルトは、該連続紙と接触する
    前に予熱される金属ベルトであることを特徴とする、請
    求項1〜7のいずれかの項に記載のカレンダ処理装置。
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