JP2001314725A - 排ガス冷却方法および排ガス冷却装置 - Google Patents
排ガス冷却方法および排ガス冷却装置Info
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- JP2001314725A JP2001314725A JP2000140514A JP2000140514A JP2001314725A JP 2001314725 A JP2001314725 A JP 2001314725A JP 2000140514 A JP2000140514 A JP 2000140514A JP 2000140514 A JP2000140514 A JP 2000140514A JP 2001314725 A JP2001314725 A JP 2001314725A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E20/00—Combustion technologies with mitigation potential
- Y02E20/30—Technologies for a more efficient combustion or heat usage
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 迅速に水滴の蒸発を完了でき、少ない滞留時
間でも未蒸発水滴を発生させない、安定した排ガス冷却
を行うことができる排ガス冷却方法および排ガス冷却装
置を提供すること。 【解決手段】 排ガスを水噴霧により乾式で冷却する方
法であって、100℃以上かつ1kgf/cm2 以上の
熱水を排ガスに噴霧することにより、排ガスを所定温度
またはこれ以下に冷却する。
間でも未蒸発水滴を発生させない、安定した排ガス冷却
を行うことができる排ガス冷却方法および排ガス冷却装
置を提供すること。 【解決手段】 排ガスを水噴霧により乾式で冷却する方
法であって、100℃以上かつ1kgf/cm2 以上の
熱水を排ガスに噴霧することにより、排ガスを所定温度
またはこれ以下に冷却する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却、加熱、溶融
等の各種操作から排出される排ガスやその他の高温ガス
の排ガス冷却方法および排ガス冷却装置に関するもので
ある。
等の各種操作から排出される排ガスやその他の高温ガス
の排ガス冷却方法および排ガス冷却装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】焼却炉等から排出された800℃以上の
高温排ガスは、ボイラやエコノマイザ等の熱エネルギー
回収手段を経て、250〜350℃程度に冷却され、後
段の電気集塵器等の集塵器に導入されて処理されてい
た。ところが、ごみ焼却を代表として様々な分野で、猛
毒であるダイオキシン類が300℃付近の温度において
生成することが知られるようになり、300℃付近の集
塵処理は敬遠され、200℃以下でバグフィルタを用い
た低温集塵が主流となってきた。
高温排ガスは、ボイラやエコノマイザ等の熱エネルギー
回収手段を経て、250〜350℃程度に冷却され、後
段の電気集塵器等の集塵器に導入されて処理されてい
た。ところが、ごみ焼却を代表として様々な分野で、猛
毒であるダイオキシン類が300℃付近の温度において
生成することが知られるようになり、300℃付近の集
塵処理は敬遠され、200℃以下でバグフィルタを用い
た低温集塵が主流となってきた。
【0003】排ガスを200℃以下にするためには、ボ
イラ等により熱回収された250〜350℃程度の排ガ
スを、スプレーノズルを用いた冷水噴霧によりさらに冷
却する方法が用いられている。すなわち、ボイラと集塵
器の間に減温塔を設置して、ダイオキシン類の発生の少
ない200℃以下の低温化を実施するケースが増えてい
る。減温塔でのスプレーノズルによる冷水噴霧は、冷水
と空気の二流体、または冷水のみの一流体で、それぞれ
数kgf/cm2 程度の噴射圧で噴霧されるので、水が
霧状化し、排ガスとの接触面積が大きくなるので、廃水
が生じることなく蒸発が効果的に行われるものである。
イラ等により熱回収された250〜350℃程度の排ガ
スを、スプレーノズルを用いた冷水噴霧によりさらに冷
却する方法が用いられている。すなわち、ボイラと集塵
器の間に減温塔を設置して、ダイオキシン類の発生の少
ない200℃以下の低温化を実施するケースが増えてい
る。減温塔でのスプレーノズルによる冷水噴霧は、冷水
と空気の二流体、または冷水のみの一流体で、それぞれ
数kgf/cm2 程度の噴射圧で噴霧されるので、水が
霧状化し、排ガスとの接触面積が大きくなるので、廃水
が生じることなく蒸発が効果的に行われるものである。
【0004】図8は従来の排ガス冷却方法の一例を示す
模式図である。工水(冷水)は、工水ヘッダー10から
工水供給弁11、冷水ポンプ30、流量調整弁9を介し
て一流体スプレーノズル14に供給され、一流体式スプ
レーノズル14の先端で霧化された水滴は排ガス中に噴
霧され、蒸発潜熱により排ガスは冷却される。図9は、
図8の一流体式スプレーノズル14に代えて、空気を同
時に噴霧する二流体式スプレーノズル20を採用した場
合を示す模式図で、空気噴霧のために、コンプレッサ1
9、空気量調整弁18、空気供給ライン17を増設した
ものである。
模式図である。工水(冷水)は、工水ヘッダー10から
工水供給弁11、冷水ポンプ30、流量調整弁9を介し
て一流体スプレーノズル14に供給され、一流体式スプ
レーノズル14の先端で霧化された水滴は排ガス中に噴
霧され、蒸発潜熱により排ガスは冷却される。図9は、
図8の一流体式スプレーノズル14に代えて、空気を同
時に噴霧する二流体式スプレーノズル20を採用した場
合を示す模式図で、空気噴霧のために、コンプレッサ1
9、空気量調整弁18、空気供給ライン17を増設した
ものである。
【0005】さて、霧状化された噴霧水滴は、例えば2
0〜500μm程度の粒径であるが、もちろん、蒸発時
間を短縮するためには、粒径が小さい方がよく、噴射圧
力を上昇させたり、水と空気の気水比(空気噴射量/水
噴射量)を上昇させるなどで、噴霧粒径を小さくするこ
とができる。排ガスを冷却するために必要な排ガスの滞
留時間は、噴霧水滴の蒸発に要する時間によってほぼ決
定され、水滴径や温度によって異なるが、例えば150
℃以下と相対的に低温まで冷却する場合には、およそ5
〜10秒程度の滞留時間が必要であった。
0〜500μm程度の粒径であるが、もちろん、蒸発時
間を短縮するためには、粒径が小さい方がよく、噴射圧
力を上昇させたり、水と空気の気水比(空気噴射量/水
噴射量)を上昇させるなどで、噴霧粒径を小さくするこ
とができる。排ガスを冷却するために必要な排ガスの滞
留時間は、噴霧水滴の蒸発に要する時間によってほぼ決
定され、水滴径や温度によって異なるが、例えば150
℃以下と相対的に低温まで冷却する場合には、およそ5
〜10秒程度の滞留時間が必要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、冷水を
噴霧する際は、例えば、空気と冷水の二流体スプレーノ
ズルを用いるか、または、冷水のみの一流体スプレーノ
ズルを用いて、水滴を微細化して噴霧していたが、これ
ら冷水を噴霧する際の水滴径は十分小さいとはいえず、
すなわち、水滴の蒸発に要する時間が相対的に長くなっ
ていた。また、20℃といったような冷水を噴霧するた
めに、水滴が沸騰蒸発する100℃の温度に到達するま
でにもある程度の時間を要して、結果として水滴の完全
蒸発に、より多くの時間を要していた。このように水滴
の蒸発時間が相対的に長いため、噴霧した水滴が減温塔
内で必ずしも完全に蒸発できない不具合を生じていた。
完全蒸発できなかった未蒸発水滴は、塔内壁面の濡れ、
これに伴う湿りダストの生成・堆積・固着、ダスト排出
困難、などの深刻な問題を誘発していた。
噴霧する際は、例えば、空気と冷水の二流体スプレーノ
ズルを用いるか、または、冷水のみの一流体スプレーノ
ズルを用いて、水滴を微細化して噴霧していたが、これ
ら冷水を噴霧する際の水滴径は十分小さいとはいえず、
すなわち、水滴の蒸発に要する時間が相対的に長くなっ
ていた。また、20℃といったような冷水を噴霧するた
めに、水滴が沸騰蒸発する100℃の温度に到達するま
でにもある程度の時間を要して、結果として水滴の完全
蒸発に、より多くの時間を要していた。このように水滴
の蒸発時間が相対的に長いため、噴霧した水滴が減温塔
内で必ずしも完全に蒸発できない不具合を生じていた。
完全蒸発できなかった未蒸発水滴は、塔内壁面の濡れ、
これに伴う湿りダストの生成・堆積・固着、ダスト排出
困難、などの深刻な問題を誘発していた。
【0007】逆に、これらの問題を回避するためには、
未蒸発水滴を発生させないように、滞留時間を長くして
装置を大型化すればよいが、設備費が著しく増大する欠
点があった。あるいは、この問題を回避するために、噴
霧水滴径を相対的に小さくする、例えば、二流体噴霧の
場合、スプレーノズルの気水比を必要以上に上昇させる
か、一流体噴霧の場合、噴霧圧力を必要以上に上昇させ
るなどして実施すればよいが、効果は必ずしも十分でな
いことと、別途、気水比増大による空気コンプレッサ増
設、高圧ポンプの採用などの設備費増大を伴ってしまう
という問題があった。これらの問題は、排ガスを例えば
150℃以下と相対的に低温まで冷却する場合に、一層
顕著なものとなっていた。
未蒸発水滴を発生させないように、滞留時間を長くして
装置を大型化すればよいが、設備費が著しく増大する欠
点があった。あるいは、この問題を回避するために、噴
霧水滴径を相対的に小さくする、例えば、二流体噴霧の
場合、スプレーノズルの気水比を必要以上に上昇させる
か、一流体噴霧の場合、噴霧圧力を必要以上に上昇させ
るなどして実施すればよいが、効果は必ずしも十分でな
いことと、別途、気水比増大による空気コンプレッサ増
設、高圧ポンプの採用などの設備費増大を伴ってしまう
という問題があった。これらの問題は、排ガスを例えば
150℃以下と相対的に低温まで冷却する場合に、一層
顕著なものとなっていた。
【0008】本発明は、これら従来の冷水噴霧による排
ガス冷却の問題点を回避するためになされたもので、迅
速に水滴の蒸発を完了でき、少ない滞留時間であっても
未蒸発水滴を発生させない安定した排ガス冷却を得ると
共に、低温であっても、相対的に小さな冷却空間で排ガ
スを効率よく冷却できると同時に、未蒸発水滴による湿
りダスト堆積等の問題を回避することができる優れた排
ガス冷却方法と排ガス冷却設備を提供することを目的と
する。
ガス冷却の問題点を回避するためになされたもので、迅
速に水滴の蒸発を完了でき、少ない滞留時間であっても
未蒸発水滴を発生させない安定した排ガス冷却を得ると
共に、低温であっても、相対的に小さな冷却空間で排ガ
スを効率よく冷却できると同時に、未蒸発水滴による湿
りダスト堆積等の問題を回避することができる優れた排
ガス冷却方法と排ガス冷却設備を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る排ガス冷却
方法および排ガス冷却装置は、次のように構成したもの
である。 (1) 排ガスを水噴霧により乾式で冷却する方法であ
って、100℃以上かつ1kgf/cm2 以上の熱水を
排ガスに噴霧することにより、この排ガスを所定温度ま
たはこれ以下に冷却する。 (2) 上記(1)の排ガス冷却方法であって、排ガス
に噴霧する熱水が、140℃以上または3.5kgf/
cm2 以上である。
方法および排ガス冷却装置は、次のように構成したもの
である。 (1) 排ガスを水噴霧により乾式で冷却する方法であ
って、100℃以上かつ1kgf/cm2 以上の熱水を
排ガスに噴霧することにより、この排ガスを所定温度ま
たはこれ以下に冷却する。 (2) 上記(1)の排ガス冷却方法であって、排ガス
に噴霧する熱水が、140℃以上または3.5kgf/
cm2 以上である。
【0010】(3) 上記(1)または(2)の排ガス
冷却方法であって、排ガスに噴霧する熱水は、付属する
施設で熱交換により得られた140℃以上または3.5
kgf/cm2 以上の蒸気を過熱源として製造されたも
のである。 (4) 上記(1)または(2)の排ガス冷却方法であ
って、排ガスに噴霧する熱水は、外部過熱手段により貯
留した冷水を過熱して製造されたものである。 (5) 上記(1)〜(4)の排ガス冷却方法であっ
て、排ガスに熱水を噴霧する手段として、一流体式スプ
レーノズルを用いる。
冷却方法であって、排ガスに噴霧する熱水は、付属する
施設で熱交換により得られた140℃以上または3.5
kgf/cm2 以上の蒸気を過熱源として製造されたも
のである。 (4) 上記(1)または(2)の排ガス冷却方法であ
って、排ガスに噴霧する熱水は、外部過熱手段により貯
留した冷水を過熱して製造されたものである。 (5) 上記(1)〜(4)の排ガス冷却方法であっ
て、排ガスに熱水を噴霧する手段として、一流体式スプ
レーノズルを用いる。
【0011】(6) 上記(1)〜(4)の排ガス冷却
方法であって、排ガスに熱水を噴霧する手段として、二
流体式スプレーノズルを用い、熱水と同時に空気を噴霧
する。 (7) 上記(1)〜(6)の排ガス冷却方法であっ
て、上記(1)の所定温度が180℃である。 (8) 上記(7)の排ガス冷却方法であって、被冷却
排ガスの平均滞留時間が3秒以下となるように設計され
た容器に熱水を噴霧して排ガスを冷却する。
方法であって、排ガスに熱水を噴霧する手段として、二
流体式スプレーノズルを用い、熱水と同時に空気を噴霧
する。 (7) 上記(1)〜(6)の排ガス冷却方法であっ
て、上記(1)の所定温度が180℃である。 (8) 上記(7)の排ガス冷却方法であって、被冷却
排ガスの平均滞留時間が3秒以下となるように設計され
た容器に熱水を噴霧して排ガスを冷却する。
【0012】(9) 排ガスを水噴霧により乾式で冷却
する排ガス冷却設備であって、所定圧以上の熱水を製造
する熱水製造手段と、この熱水製造手段により製造され
た熱水を貯留する熱水タンクと、この熱水タンクに貯留
された熱水を熱水噴霧手段へ供給する熱水供給手段と、
この熱水供給手段により供給された熱水を排ガス中へ噴
霧する熱水噴霧手段と、この熱水噴霧手段より噴霧され
た熱水により排ガスを冷却するための排ガス冷却空間か
らなる。
する排ガス冷却設備であって、所定圧以上の熱水を製造
する熱水製造手段と、この熱水製造手段により製造され
た熱水を貯留する熱水タンクと、この熱水タンクに貯留
された熱水を熱水噴霧手段へ供給する熱水供給手段と、
この熱水供給手段により供給された熱水を排ガス中へ噴
霧する熱水噴霧手段と、この熱水噴霧手段より噴霧され
た熱水により排ガスを冷却するための排ガス冷却空間か
らなる。
【0013】(10) 上記(9)の熱水製造手段は、
所定圧以上の蒸気を、蒸気供給ラインを介して熱水タン
ク内に充満させた冷水または熱水中に導入することによ
り、所定圧以上の熱水を製造する手段である。 (11) 上記(9)の熱水製造手段は、熱水タンクに
装備された外熱式の過熱ヒータである。 (12) 上記(9)の熱水供給手段は、熱水タンク内
の熱水圧力をそのまま供給原動力とし、流量調整弁また
は圧力調整弁、熱水供給ラインからなる。 (13) 上記(9)の熱水噴霧手段は、一流体式スプ
レーノズルである。
所定圧以上の蒸気を、蒸気供給ラインを介して熱水タン
ク内に充満させた冷水または熱水中に導入することによ
り、所定圧以上の熱水を製造する手段である。 (11) 上記(9)の熱水製造手段は、熱水タンクに
装備された外熱式の過熱ヒータである。 (12) 上記(9)の熱水供給手段は、熱水タンク内
の熱水圧力をそのまま供給原動力とし、流量調整弁また
は圧力調整弁、熱水供給ラインからなる。 (13) 上記(9)の熱水噴霧手段は、一流体式スプ
レーノズルである。
【0014】(14) 上記(9)の熱水噴霧手段は、
二流体式スプレーノズルであり、熱水と同時に空気を噴
霧する。 (15) 上記(9)の排ガス冷却空間が、上記(1
3)または(14)に記載のスプレーノズルを装備した
排ガス減温塔である。 (16) 上記(15)の排ガス冷却設備が、200℃
以上の排ガスを180℃以下に冷却する排ガス冷却設備
であって、排ガスの滞留時間が3秒以下となるように排
ガス減温塔を設置した。
二流体式スプレーノズルであり、熱水と同時に空気を噴
霧する。 (15) 上記(9)の排ガス冷却空間が、上記(1
3)または(14)に記載のスプレーノズルを装備した
排ガス減温塔である。 (16) 上記(15)の排ガス冷却設備が、200℃
以上の排ガスを180℃以下に冷却する排ガス冷却設備
であって、排ガスの滞留時間が3秒以下となるように排
ガス減温塔を設置した。
【0015】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は排ガス処
理フローの代表例を示すブロック図である。1は排ガス
発生装置で、都市ごみ、汚泥、産業廃棄物、焼却残査、
汚染土壌などを処理する廃棄物焼却炉、廃棄物溶融炉、
廃棄物ガス化炉をはじめ、スクラップ溶解炉、電炉、転
炉、高炉、アルミ溶解炉などの各種金属精練炉、各種発
電ボイラ、各種化学薬品製造炉、その他、200℃以上
の排ガスを発生する装置を示す。
理フローの代表例を示すブロック図である。1は排ガス
発生装置で、都市ごみ、汚泥、産業廃棄物、焼却残査、
汚染土壌などを処理する廃棄物焼却炉、廃棄物溶融炉、
廃棄物ガス化炉をはじめ、スクラップ溶解炉、電炉、転
炉、高炉、アルミ溶解炉などの各種金属精練炉、各種発
電ボイラ、各種化学薬品製造炉、その他、200℃以上
の排ガスを発生する装置を示す。
【0016】2は排ガス発生装置1の下流側に設置した
熱回収装置で、高温排ガスの熱回収を行う蒸気式ボイ
ラ、その他の熱回収手段または冷却手段を指すが、省略
される場合もある。3は熱回収装置2の下流側に設置し
た排ガス冷却装置で、冷水噴霧式の排ガス減温塔、エコ
ノマイザ、ガスエアヒータ等の熱交換手段が用いられ
る。4は排ガス冷却装置3の下流側に設置した集塵装置
で、バグフィルタ、電気集塵器、慣性力集塵機、湿式集
塵機等、既存の集塵装置が用いられる。
熱回収装置で、高温排ガスの熱回収を行う蒸気式ボイ
ラ、その他の熱回収手段または冷却手段を指すが、省略
される場合もある。3は熱回収装置2の下流側に設置し
た排ガス冷却装置で、冷水噴霧式の排ガス減温塔、エコ
ノマイザ、ガスエアヒータ等の熱交換手段が用いられ
る。4は排ガス冷却装置3の下流側に設置した集塵装置
で、バグフィルタ、電気集塵器、慣性力集塵機、湿式集
塵機等、既存の集塵装置が用いられる。
【0017】次に、図1で示した排ガス冷却装置3を以
下に詳述する。図2は、実施の形態1の模式図で、排ガ
スを水噴霧により乾式で冷却する排ガス冷却装置を示し
ている。5は熱水タンク、6は熱水供給ライン、7は蒸
気供給ライン、8は圧力調整弁、9は流量調整弁、10
は工水ヘッダー、11は工水供給弁、12は蒸気ヘッダ
ー、13は排ガス冷却空間、14は一流体式スプレーノ
ズルである。
下に詳述する。図2は、実施の形態1の模式図で、排ガ
スを水噴霧により乾式で冷却する排ガス冷却装置を示し
ている。5は熱水タンク、6は熱水供給ライン、7は蒸
気供給ライン、8は圧力調整弁、9は流量調整弁、10
は工水ヘッダー、11は工水供給弁、12は蒸気ヘッダ
ー、13は排ガス冷却空間、14は一流体式スプレーノ
ズルである。
【0018】上記のように構成した実施の形態1の作用
を説明する。まず、図1に示す排ガス処理フローの作用
について説明する。排ガス発生装置1から排出される8
00℃以上の排ガスは、熱回収装置2で熱回収され、例
えば250〜350℃の温度となる。続いて、排ガス冷
却装置3により、集塵装置4に適した温度、例えば15
0〜200℃の温度まで排ガスは冷却されたあと、集塵
装置4に導入され、排ガス中の煤塵および酸性成分が除
去される。集塵装置4を経た排ガスは、脱硝塔(図示せ
ず)など別の排ガス処理装置に導入されて処理される
か、そのまま大気放散される。
を説明する。まず、図1に示す排ガス処理フローの作用
について説明する。排ガス発生装置1から排出される8
00℃以上の排ガスは、熱回収装置2で熱回収され、例
えば250〜350℃の温度となる。続いて、排ガス冷
却装置3により、集塵装置4に適した温度、例えば15
0〜200℃の温度まで排ガスは冷却されたあと、集塵
装置4に導入され、排ガス中の煤塵および酸性成分が除
去される。集塵装置4を経た排ガスは、脱硝塔(図示せ
ず)など別の排ガス処理装置に導入されて処理される
か、そのまま大気放散される。
【0019】次に、排ガス冷却装置3における作用を図
2を用いて説明する。付属施設内の工水ヘッダー10か
ら工水供給弁11を経て、熱水タンク5に工水(水道
水、ろ過水、冷水)を所定量充填する。その後、工水供
給弁11を閉とし、例えば熱回収装置2である蒸気式ボ
イラから発生する蒸気が貯留される蒸気ヘッダ12か
ら、蒸気供給ライン7と圧力調整弁8を介して、水の沸
点以上の例えば140℃以上または3.5kgf/cm
2 以上の蒸気を、冷水が充填されている熱水タンク5の
下部供給口(図示せず)に供給する。蒸気の顕熱により
冷水は過熱されて、熱水タンク5内で、水の沸点以上の
例えば140℃以上または3.5kgf/cm2 以上の
熱水が製造される。熱水の製造は、例えば立ち上げ初期
には熱水タンク5に工水を張り、蒸気を熱水タンク5の
下部から導入して過熱することにより得られ、通常時
は、噴霧する熱水の量に相当する蒸気を熱水タンク5に
連続的に導入すればよい。
2を用いて説明する。付属施設内の工水ヘッダー10か
ら工水供給弁11を経て、熱水タンク5に工水(水道
水、ろ過水、冷水)を所定量充填する。その後、工水供
給弁11を閉とし、例えば熱回収装置2である蒸気式ボ
イラから発生する蒸気が貯留される蒸気ヘッダ12か
ら、蒸気供給ライン7と圧力調整弁8を介して、水の沸
点以上の例えば140℃以上または3.5kgf/cm
2 以上の蒸気を、冷水が充填されている熱水タンク5の
下部供給口(図示せず)に供給する。蒸気の顕熱により
冷水は過熱されて、熱水タンク5内で、水の沸点以上の
例えば140℃以上または3.5kgf/cm2 以上の
熱水が製造される。熱水の製造は、例えば立ち上げ初期
には熱水タンク5に工水を張り、蒸気を熱水タンク5の
下部から導入して過熱することにより得られ、通常時
は、噴霧する熱水の量に相当する蒸気を熱水タンク5に
連続的に導入すればよい。
【0020】次に、熱水タンク5から、熱水が流量調整
弁9で流量調整され、熱水供給ライン6を介して熱水噴
霧手段である一流体式スプレーノズル14に供給され
る。上述の所定圧で一流体式スプレーノズル14に到達
した熱水は、フラッシュ蒸発作用等により、一流体スプ
レーノズル14の先端部で、瞬時に微細な水滴となっ
て、排ガス冷却空間13中の排ガス中に噴霧され、水滴
が蒸発されるとともに、この潜熱により排ガスが冷却さ
れる。なお、連続運転時には、一流体式スプレーノズル
14により、排ガス中に噴射された熱水の消費量に相当
する量の蒸気が、蒸気ヘッダー12から連続的に供給さ
れ、圧力調整弁8によりそのバランスが保たれる。
弁9で流量調整され、熱水供給ライン6を介して熱水噴
霧手段である一流体式スプレーノズル14に供給され
る。上述の所定圧で一流体式スプレーノズル14に到達
した熱水は、フラッシュ蒸発作用等により、一流体スプ
レーノズル14の先端部で、瞬時に微細な水滴となっ
て、排ガス冷却空間13中の排ガス中に噴霧され、水滴
が蒸発されるとともに、この潜熱により排ガスが冷却さ
れる。なお、連続運転時には、一流体式スプレーノズル
14により、排ガス中に噴射された熱水の消費量に相当
する量の蒸気が、蒸気ヘッダー12から連続的に供給さ
れ、圧力調整弁8によりそのバランスが保たれる。
【0021】このように、従来の冷水噴霧に代えて、水
の沸点温度以上の熱水(100℃以上かつ1kgf/c
m2 以上の熱水)を排ガスに噴霧するので、噴霧した熱
水はフラッシュ蒸発作用などにより、瞬時に微細な水滴
が得られ、水滴はより迅速に蒸発を完了させることが可
能となり、水滴の蒸発潜熱により、排ガス(被冷却ガ
ス)はより迅速に冷却され、未蒸発水滴を発生させない
安定した排ガス冷却を行うことができる。
の沸点温度以上の熱水(100℃以上かつ1kgf/c
m2 以上の熱水)を排ガスに噴霧するので、噴霧した熱
水はフラッシュ蒸発作用などにより、瞬時に微細な水滴
が得られ、水滴はより迅速に蒸発を完了させることが可
能となり、水滴の蒸発潜熱により、排ガス(被冷却ガ
ス)はより迅速に冷却され、未蒸発水滴を発生させない
安定した排ガス冷却を行うことができる。
【0022】排ガスに噴霧する熱水を、140℃以上ま
たは3.5kgf/cm2 以上とすれば、より圧力の高
い熱水が得られ、排ガスに噴霧する際のフラッシュ蒸発
作用を高めることができる。140℃以下または3.5
kgf/cm2 以下とすると、例えば、熱水噴霧手段と
して公知のスプレーノズルを採用する際に、十分な圧力
が得られないために、所望の噴霧水量が得られない場合
を生じることや、熱水噴霧手段に熱水を供給する流路な
どで放熱が発生した場合に、熱水の十分な霧化が得られ
にくくなる可能性があることにより推奨しないが、もち
ろん、100℃以上または1kgf/cm2 以上であれ
ば、程度がやや低いのみである。
たは3.5kgf/cm2 以上とすれば、より圧力の高
い熱水が得られ、排ガスに噴霧する際のフラッシュ蒸発
作用を高めることができる。140℃以下または3.5
kgf/cm2 以下とすると、例えば、熱水噴霧手段と
して公知のスプレーノズルを採用する際に、十分な圧力
が得られないために、所望の噴霧水量が得られない場合
を生じることや、熱水噴霧手段に熱水を供給する流路な
どで放熱が発生した場合に、熱水の十分な霧化が得られ
にくくなる可能性があることにより推奨しないが、もち
ろん、100℃以上または1kgf/cm2 以上であれ
ば、程度がやや低いのみである。
【0023】また、排ガス冷却を実施する施設が、例え
ば大型焼却炉や発電ボイラなどであれば、該施設内で発
電用、温水利用等に蒸気を熱交換により製造しているの
で、ここで得られた例えば過剰分の蒸気を熱水製造に供
すれば、新たに過熱源としての蒸気発生装置を設置する
ことなく、熱エネルギーを有効に利用できる利点がえら
れる。このとき、熱水製造の過熱源である蒸気は、14
0℃以上または3.5kgf/cm2 以上であることが
望ましく、この蒸気により熱水は過熱されて、140℃
以上または3.5kgf/cm2 以上の熱水を得ること
ができる。このように製造された熱水を排ガス冷却に用
いれば、熱エネルギーの有効利用が達成できる。さら
に、一流体式スプレーノズル14を用いて排ガスに熱水
を噴霧するので、スプレーノズルの先端から熱水が噴射
されるときにフラッシュ蒸発作用が効果的に働いて、一
流体式スプレーノズルによる従来の冷水噴霧では達成で
きなかった微細な水滴が瞬時に得られる。
ば大型焼却炉や発電ボイラなどであれば、該施設内で発
電用、温水利用等に蒸気を熱交換により製造しているの
で、ここで得られた例えば過剰分の蒸気を熱水製造に供
すれば、新たに過熱源としての蒸気発生装置を設置する
ことなく、熱エネルギーを有効に利用できる利点がえら
れる。このとき、熱水製造の過熱源である蒸気は、14
0℃以上または3.5kgf/cm2 以上であることが
望ましく、この蒸気により熱水は過熱されて、140℃
以上または3.5kgf/cm2 以上の熱水を得ること
ができる。このように製造された熱水を排ガス冷却に用
いれば、熱エネルギーの有効利用が達成できる。さら
に、一流体式スプレーノズル14を用いて排ガスに熱水
を噴霧するので、スプレーノズルの先端から熱水が噴射
されるときにフラッシュ蒸発作用が効果的に働いて、一
流体式スプレーノズルによる従来の冷水噴霧では達成で
きなかった微細な水滴が瞬時に得られる。
【0024】上記の説明においては、一流体式スプレー
ノズル14が一本の場合を例示したが、もちろん、必要
噴霧量等に応じて、熱水供給ライン6を分岐して複数本
設置してもよい。また、簡単のために説明を省略した
が、熱水タンク5には、例えば、蒸気の放散弁、水位
計、温度計、圧力計、排水バルブなどが必要に応じて配
設される。同様に、熱水供給ライン7には非接触型の流
量計、圧力計等が必要に応じて設置される。一流体式ス
プレーノズル14が複数本の場合も、各一流体式スプレ
ーノズル14ごとに圧力計、流量計等を設置してもよ
く、元ラインに一括して設置してもよいが、これらは適
宜採用される(以下の実施の形態2、3においても同
様)。
ノズル14が一本の場合を例示したが、もちろん、必要
噴霧量等に応じて、熱水供給ライン6を分岐して複数本
設置してもよい。また、簡単のために説明を省略した
が、熱水タンク5には、例えば、蒸気の放散弁、水位
計、温度計、圧力計、排水バルブなどが必要に応じて配
設される。同様に、熱水供給ライン7には非接触型の流
量計、圧力計等が必要に応じて設置される。一流体式ス
プレーノズル14が複数本の場合も、各一流体式スプレ
ーノズル14ごとに圧力計、流量計等を設置してもよ
く、元ラインに一括して設置してもよいが、これらは適
宜採用される(以下の実施の形態2、3においても同
様)。
【0025】[実施の形態2]図3は本発明の実施の形
態2の模式図である。なお、図2と同一部分には同じ符
号を付し、説明を省略する。図に示すように、熱水タン
ク5には、熱水製造手段である外部過熱式の過熱ヒータ
ー15、例えば電気ヒータが、熱水タンク5下部を覆う
ように設けてある。
態2の模式図である。なお、図2と同一部分には同じ符
号を付し、説明を省略する。図に示すように、熱水タン
ク5には、熱水製造手段である外部過熱式の過熱ヒータ
ー15、例えば電気ヒータが、熱水タンク5下部を覆う
ように設けてある。
【0026】上記のように構成した実施の形態2の作用
を説明する。まず、工水ヘッダー10から、ヘッダー圧
を利用して熱水タンク5に工水を送水し、熱水タンク5
に冷水を充填させる。次に、充填した冷水を過熱ヒータ
15により、所定圧以上に過熱して熱水を製造する。連
続運転時は、ヘッダー10ら熱水タンク5に連続的に送
水してもよいが、圧力が不足する場合は、送水ポンプ
(図示せず)を用いて、噴霧量に相当する量の工水を連
続的に送水してもよい。本発明によれば、外部過熱手段
として、例えば電気ヒータを用いて熱水タンク5に貯留
した冷水を過熱し熱水を製造するので、蒸気発生設備を
有しない場合であっても、容易に熱水を製造することが
できる。
を説明する。まず、工水ヘッダー10から、ヘッダー圧
を利用して熱水タンク5に工水を送水し、熱水タンク5
に冷水を充填させる。次に、充填した冷水を過熱ヒータ
15により、所定圧以上に過熱して熱水を製造する。連
続運転時は、ヘッダー10ら熱水タンク5に連続的に送
水してもよいが、圧力が不足する場合は、送水ポンプ
(図示せず)を用いて、噴霧量に相当する量の工水を連
続的に送水してもよい。本発明によれば、外部過熱手段
として、例えば電気ヒータを用いて熱水タンク5に貯留
した冷水を過熱し熱水を製造するので、蒸気発生設備を
有しない場合であっても、容易に熱水を製造することが
できる。
【0027】[実施の形態3]図4は本発明の実施の形
態3の模式図である。なお、図2、図3と同一部分には
同じ符号を付し、説明を省略する。実施の形態3は、図
2の一流体式スプレーノズル14に代えて、スプレーノ
ズルを空気と熱水とを同時に噴霧する二流体式としたも
のである。17は空気供給ライン、18は空気量調整
弁、19はコンプレッサ、20は二流体式スプレーノズ
ルである。上記のように構成した実施の形態3において
は、圧縮空気を得るためのコンプレッサ19より、空気
量調整弁18と空気供給ライン17を介して、二流体ス
プレーノズル20より空気と霧化された熱水が同時に噴
霧され、排ガスが冷却される。
態3の模式図である。なお、図2、図3と同一部分には
同じ符号を付し、説明を省略する。実施の形態3は、図
2の一流体式スプレーノズル14に代えて、スプレーノ
ズルを空気と熱水とを同時に噴霧する二流体式としたも
のである。17は空気供給ライン、18は空気量調整
弁、19はコンプレッサ、20は二流体式スプレーノズ
ルである。上記のように構成した実施の形態3において
は、圧縮空気を得るためのコンプレッサ19より、空気
量調整弁18と空気供給ライン17を介して、二流体ス
プレーノズル20より空気と霧化された熱水が同時に噴
霧され、排ガスが冷却される。
【0028】本実施の形態によれば、二流体式スプレー
ノズル20を用いて排ガスに熱水とともに空気を噴霧す
るので、熱水がフラッシュ蒸発により微細な水滴が得ら
れる作用を、空気流によりさらに助長させることが可能
で、より微細な水滴が得られる。空気と熱水の供給量の
比(気水比)は、冷水ノズルの場合は、例えば150以
上と大きくして空気量を増大させる必要があったが、熱
水を用いると、より少ない気水比でより微細な水滴が得
られる。
ノズル20を用いて排ガスに熱水とともに空気を噴霧す
るので、熱水がフラッシュ蒸発により微細な水滴が得ら
れる作用を、空気流によりさらに助長させることが可能
で、より微細な水滴が得られる。空気と熱水の供給量の
比(気水比)は、冷水ノズルの場合は、例えば150以
上と大きくして空気量を増大させる必要があったが、熱
水を用いると、より少ない気水比でより微細な水滴が得
られる。
【0029】[実施の形態4]図5は本発明の実施の形
態4の模式図である。なお、図2〜図4と同一部分には
同じ符号を付し、説明を省略する。実施の形態4は、排
ガス冷却空間として排ガス減温塔を採用した場合を示
し、その他の構成は図2の場合と同一とした。22は排
ガス減温塔、23は排ガス導入ダクト、24は排ガス排
出ダクト、25はダクト排出部である。
態4の模式図である。なお、図2〜図4と同一部分には
同じ符号を付し、説明を省略する。実施の形態4は、排
ガス冷却空間として排ガス減温塔を採用した場合を示
し、その他の構成は図2の場合と同一とした。22は排
ガス減温塔、23は排ガス導入ダクト、24は排ガス排
出ダクト、25はダクト排出部である。
【0030】一流体式スプレーノズル14は、円筒型の
排ガス減温塔22の上部テーパ部に、例えば4本(図5
では2本示してある)、同一断面上に等間隔に設置され
る。被冷却排ガスは、塔上部の排ガス導入ダクト23よ
り導入され、一流体式スプレーノズル14から噴射され
る微細な熱水水滴の蒸発潜熱により、排ガスが塔22内
に滞留する間に効果的に冷却され、冷却された排ガスは
排ガス減温塔22の下部の排ガス排出ダクト24より排
出される。なお、排ガスに含まれるダストは、ダスト排
出部25より系外に排出され、別途処理される。図5で
は一流体式スプレーノズル14を用いた場合を示した
が、もちろん、二流体式スプレーノズル20を用いても
よい。
排ガス減温塔22の上部テーパ部に、例えば4本(図5
では2本示してある)、同一断面上に等間隔に設置され
る。被冷却排ガスは、塔上部の排ガス導入ダクト23よ
り導入され、一流体式スプレーノズル14から噴射され
る微細な熱水水滴の蒸発潜熱により、排ガスが塔22内
に滞留する間に効果的に冷却され、冷却された排ガスは
排ガス減温塔22の下部の排ガス排出ダクト24より排
出される。なお、排ガスに含まれるダストは、ダスト排
出部25より系外に排出され、別途処理される。図5で
は一流体式スプレーノズル14を用いた場合を示した
が、もちろん、二流体式スプレーノズル20を用いても
よい。
【0031】本実施の形態によれば、排ガス冷却空間と
して、一流体式スプレーノズル14(または二流体式ス
プレーノズル20)を装備した排ガス減温塔22を用い
たので、所定時間の排ガス滞留時間が安定して得られて
噴霧水滴を効率よく蒸発させ、以て、効率のよい排ガス
冷却が達成できる。
して、一流体式スプレーノズル14(または二流体式ス
プレーノズル20)を装備した排ガス減温塔22を用い
たので、所定時間の排ガス滞留時間が安定して得られて
噴霧水滴を効率よく蒸発させ、以て、効率のよい排ガス
冷却が達成できる。
【0032】本発明の排ガス冷却方法を用いれば、排ガ
スの冷却温度を低温である180℃、さらに低温の15
0℃の温度まで、未蒸発水滴を発生させずに冷却するこ
とが可能である。言い換えると、冷水噴霧で排ガスを冷
却する従来の方法は、180℃の低温、特に150℃の
低温に冷却する際に、未蒸発水滴が生ずる不具合が顕著
であったが、熱水を噴霧して排ガスを冷却する本発明
は、この不具合を未然に防ぐことができる。すなわち、
より低温に排ガスを冷却する際に、本発明の熱水噴霧に
よる排ガス冷却が特に有効である。
スの冷却温度を低温である180℃、さらに低温の15
0℃の温度まで、未蒸発水滴を発生させずに冷却するこ
とが可能である。言い換えると、冷水噴霧で排ガスを冷
却する従来の方法は、180℃の低温、特に150℃の
低温に冷却する際に、未蒸発水滴が生ずる不具合が顕著
であったが、熱水を噴霧して排ガスを冷却する本発明
は、この不具合を未然に防ぐことができる。すなわち、
より低温に排ガスを冷却する際に、本発明の熱水噴霧に
よる排ガス冷却が特に有効である。
【0033】さて、被冷却ガスである排ガスに有機ハロ
ゲン化合物であるダイオキシンが含まれている場合、例
えば、廃棄物焼却炉・溶融炉、スクラップ溶解炉等の排
ガスの場合は、250〜350℃域の排ガス温度でダイ
オキシンが再合成されるというゆゆしき事実が判明して
いる。ところが、本発明者らの詳細な調査研究では、上
記範囲外の180〜250℃の温度であっても、程度は
小さいがダイオキシンが再合成されるという事実をつき
とめている。すなわち、ダイオキシン等の有機ハロゲン
化合物を含む排ガスは、180℃以下に速やかに冷却す
ることが必要であると思料される。逆に、180℃以下
に冷却することにより、排ガスに含まれるダイオキシン
等の有機ハロゲン化合物を発生させずに、抑制または低
減することが可能となる。すなわち、本発明によれば、
有機ハロゲン化合物であるダイオキシンを抑制または低
減できる180℃以下の低温域に、未蒸発水滴を誘発さ
せることなく、迅速に安定して冷却することが可能であ
る。
ゲン化合物であるダイオキシンが含まれている場合、例
えば、廃棄物焼却炉・溶融炉、スクラップ溶解炉等の排
ガスの場合は、250〜350℃域の排ガス温度でダイ
オキシンが再合成されるというゆゆしき事実が判明して
いる。ところが、本発明者らの詳細な調査研究では、上
記範囲外の180〜250℃の温度であっても、程度は
小さいがダイオキシンが再合成されるという事実をつき
とめている。すなわち、ダイオキシン等の有機ハロゲン
化合物を含む排ガスは、180℃以下に速やかに冷却す
ることが必要であると思料される。逆に、180℃以下
に冷却することにより、排ガスに含まれるダイオキシン
等の有機ハロゲン化合物を発生させずに、抑制または低
減することが可能となる。すなわち、本発明によれば、
有機ハロゲン化合物であるダイオキシンを抑制または低
減できる180℃以下の低温域に、未蒸発水滴を誘発さ
せることなく、迅速に安定して冷却することが可能であ
る。
【0034】次に、本発明を実施すれば、被冷却排ガス
の平均滞留時間が3秒以下となるように設計された容器
(例えば図5の例示では排ガス減温塔22)にて、熱水
を噴霧して排ガスを冷却することが可能となる。従来の
水噴霧による排ガス冷却では、180℃以下の温度に冷
却する際に、排ガス減温塔内で未蒸発水滴が発生しない
ように、排ガスの滞留時間を例えば5秒以上と大きくす
ることが多かった。あるいは、滞留時間をこれ以下に短
く設計した場合は未蒸発水滴が発生し、すでに述べた深
刻な問題を誘発するに至っていた。これに対し、本発明
の熱水噴霧による排ガス冷却方法を用いれば、微細な水
滴が得られて、ごく短い時間で水滴が完全蒸発して排ガ
ス冷却を達成できるので、180℃以下の低温に冷却す
る場合であっても、3秒以下で排ガスの冷却を完了する
ことができる。すなわち、被冷却排ガスの平均滞留時間
が3秒以下となるように設計された容器、例えば排ガス
減温塔に熱水を噴霧することにより、未蒸発水滴を誘発
することなく、安定した排ガス冷却が可能となる。ま
た、従来に対して排ガスの滞留時間を大幅に減少させる
ことができるので、排ガス冷却のための容器(例えば排
ガス減温塔)の著しい小型化が達成できる。
の平均滞留時間が3秒以下となるように設計された容器
(例えば図5の例示では排ガス減温塔22)にて、熱水
を噴霧して排ガスを冷却することが可能となる。従来の
水噴霧による排ガス冷却では、180℃以下の温度に冷
却する際に、排ガス減温塔内で未蒸発水滴が発生しない
ように、排ガスの滞留時間を例えば5秒以上と大きくす
ることが多かった。あるいは、滞留時間をこれ以下に短
く設計した場合は未蒸発水滴が発生し、すでに述べた深
刻な問題を誘発するに至っていた。これに対し、本発明
の熱水噴霧による排ガス冷却方法を用いれば、微細な水
滴が得られて、ごく短い時間で水滴が完全蒸発して排ガ
ス冷却を達成できるので、180℃以下の低温に冷却す
る場合であっても、3秒以下で排ガスの冷却を完了する
ことができる。すなわち、被冷却排ガスの平均滞留時間
が3秒以下となるように設計された容器、例えば排ガス
減温塔に熱水を噴霧することにより、未蒸発水滴を誘発
することなく、安定した排ガス冷却が可能となる。ま
た、従来に対して排ガスの滞留時間を大幅に減少させる
ことができるので、排ガス冷却のための容器(例えば排
ガス減温塔)の著しい小型化が達成できる。
【0035】以上の説明において、本発明に用いる一流
体式スプレーノズル14又は二流体式スプレー20は公
知のスプレーノズルでよく、噴霧流の形状がフルコーン
タイプ、ホロコーンタイプ、フラットタイプなどいずれ
であっても同等の効果が得られる。また、必要に応じ
て、パージ空気をノズルの周囲から排ガス中へ導入して
もよく、ノズルに保護管を設置してもよく、これらは適
宜採用することができる。
体式スプレーノズル14又は二流体式スプレー20は公
知のスプレーノズルでよく、噴霧流の形状がフルコーン
タイプ、ホロコーンタイプ、フラットタイプなどいずれ
であっても同等の効果が得られる。また、必要に応じ
て、パージ空気をノズルの周囲から排ガス中へ導入して
もよく、ノズルに保護管を設置してもよく、これらは適
宜採用することができる。
【0036】また、本発明に用いる排ガス減温塔22
は、円筒型で排ガスが上部から導入され下部から排出さ
れる型式を例示したが、排ガス流れが逆の場合や、排ガ
ス導入部を二重構造としたものや、その他各種形状の排
ガス減温塔が採用される。排ガス減温塔に付属するスプ
レーノズルは、上部のテーパー部に複数本設置すること
を例示したが、その他として側壁に設置してもよく、噴
霧流の中心部に設置してもよく、これらは運転の都合等
を考慮して適宜選択される。
は、円筒型で排ガスが上部から導入され下部から排出さ
れる型式を例示したが、排ガス流れが逆の場合や、排ガ
ス導入部を二重構造としたものや、その他各種形状の排
ガス減温塔が採用される。排ガス減温塔に付属するスプ
レーノズルは、上部のテーパー部に複数本設置すること
を例示したが、その他として側壁に設置してもよく、噴
霧流の中心部に設置してもよく、これらは運転の都合等
を考慮して適宜選択される。
【0037】本発明で言及した排ガスに含まれる有機ハ
ロゲン化合物とは、厚生省により清掃工場へのガイドラ
インが毒性換算値により指定されているダイオキシン
類、およびダイオキシン類の前駆物質、関連物質と称さ
れるクロロベンゼン、クロロフェノール、PCBなど
や、塩素以外のハロゲン元素で一部が置換されたこれら
化合物の総称である。さらに、ダイオキシン類とは、ポ
リジベンゾパラジオキシンとポリジベンゾフランの総称
であって、通常毒性換算濃度によって評価されるもので
ある。本発明においては、上記の有機ハロゲン化合物や
ダイオキシン類を単にダイオキシンと略記している場合
があることを付け加えておく。
ロゲン化合物とは、厚生省により清掃工場へのガイドラ
インが毒性換算値により指定されているダイオキシン
類、およびダイオキシン類の前駆物質、関連物質と称さ
れるクロロベンゼン、クロロフェノール、PCBなど
や、塩素以外のハロゲン元素で一部が置換されたこれら
化合物の総称である。さらに、ダイオキシン類とは、ポ
リジベンゾパラジオキシンとポリジベンゾフランの総称
であって、通常毒性換算濃度によって評価されるもので
ある。本発明においては、上記の有機ハロゲン化合物や
ダイオキシン類を単にダイオキシンと略記している場合
があることを付け加えておく。
【0038】
【実施例】(調査例)図6は本発明の効果の一例を示す
線図で、同一の一流体式スプレーノズルを用い、本発明
の熱水噴霧と従来の冷水噴霧で、噴霧水滴のザウター平
均径(面積平均径)を噴射圧力で比較した図である。図
6によると、熱水噴霧を実施した本発明は、従来の冷水
噴霧に対して平均径がいずれの噴射圧力でも半分以下と
小さく、水滴の完全蒸発に要する時間(排ガスの滞留時
間)が、例えば1/4以下と著しく小さくなることが判
明した。なぜならば、水滴の蒸発時間は、およそザウタ
ー径の二乗に比例することが先に判明しているからであ
る。
線図で、同一の一流体式スプレーノズルを用い、本発明
の熱水噴霧と従来の冷水噴霧で、噴霧水滴のザウター平
均径(面積平均径)を噴射圧力で比較した図である。図
6によると、熱水噴霧を実施した本発明は、従来の冷水
噴霧に対して平均径がいずれの噴射圧力でも半分以下と
小さく、水滴の完全蒸発に要する時間(排ガスの滞留時
間)が、例えば1/4以下と著しく小さくなることが判
明した。なぜならば、水滴の蒸発時間は、およそザウタ
ー径の二乗に比例することが先に判明しているからであ
る。
【0039】また、熱水の噴射圧を3.5kgf/cm
2 以下とすると、噴射圧が低いために噴霧水滴が急激に
大きくなる傾向があったが、もちろんこの範囲でも冷水
噴霧と比較して微細な水滴が得られ、本発明の優位さを
確認できた。逆に、熱水の噴射圧力を3.5kgf/c
m2 以上とすると、ほぼ100μm以下の微細な水滴が
安定して得られることが判明した。熱水の噴射圧力と熱
水の温度との関係では、3.5kgf/cm2 のとき、
ほぼ140℃となり、これは飽和蒸気圧曲線とほぼ一致
する。しかし、実際の運転では、放熱や噴射量の変動な
どにより、ややずれることもあるので注意を要する。
2 以下とすると、噴射圧が低いために噴霧水滴が急激に
大きくなる傾向があったが、もちろんこの範囲でも冷水
噴霧と比較して微細な水滴が得られ、本発明の優位さを
確認できた。逆に、熱水の噴射圧力を3.5kgf/c
m2 以上とすると、ほぼ100μm以下の微細な水滴が
安定して得られることが判明した。熱水の噴射圧力と熱
水の温度との関係では、3.5kgf/cm2 のとき、
ほぼ140℃となり、これは飽和蒸気圧曲線とほぼ一致
する。しかし、実際の運転では、放熱や噴射量の変動な
どにより、ややずれることもあるので注意を要する。
【0040】図7は本発明の別の一例を示す線図で、空
気を噴霧する同一の二流体式スプレーノズルを用い、本
発明の熱水噴霧と従来の冷水噴霧で、噴霧水滴のザウタ
ー平均径(面積平均径)を気水比(空気噴霧量/水噴霧
量)で比較した図である。図7によると、熱水噴射圧力
5kgf/cm2 のときに、平均水滴径が冷水噴霧時の
約半分と小さく、蒸発時間が大幅に短縮できる確証を得
た。噴射圧力を3.5kgf/cm2 とするとやや水滴
径が大きくなるが、冷水に対する優位さは十分大きく、
図6に示した圧力特性から説明することができる。
気を噴霧する同一の二流体式スプレーノズルを用い、本
発明の熱水噴霧と従来の冷水噴霧で、噴霧水滴のザウタ
ー平均径(面積平均径)を気水比(空気噴霧量/水噴霧
量)で比較した図である。図7によると、熱水噴射圧力
5kgf/cm2 のときに、平均水滴径が冷水噴霧時の
約半分と小さく、蒸発時間が大幅に短縮できる確証を得
た。噴射圧力を3.5kgf/cm2 とするとやや水滴
径が大きくなるが、冷水に対する優位さは十分大きく、
図6に示した圧力特性から説明することができる。
【0041】さて、図6、図7はザウター平均径につい
ての比較であるが、最大水滴径についても同様の結果が
得られた。ここで、水滴全体の最終的な完全蒸発時間を
評価するには、最大水滴径の大小で評価することがより
正確であるが、本発明者らの別の調査では、同一のスプ
レーノズルにおいては、最大径/ザウター平均径の比の
値は大きく変化せず、例えば2〜3の範囲の一定値をと
ることが多く、ザウター平均径を測定することにより最
大径をある程度正しく推定できるため、しばしば汎用さ
れるザウター平均径の記載のみとした。
ての比較であるが、最大水滴径についても同様の結果が
得られた。ここで、水滴全体の最終的な完全蒸発時間を
評価するには、最大水滴径の大小で評価することがより
正確であるが、本発明者らの別の調査では、同一のスプ
レーノズルにおいては、最大径/ザウター平均径の比の
値は大きく変化せず、例えば2〜3の範囲の一定値をと
ることが多く、ザウター平均径を測定することにより最
大径をある程度正しく推定できるため、しばしば汎用さ
れるザウター平均径の記載のみとした。
【0042】(実施例)次に、本発明の効果を示す実施
例を以下に示す。排ガス減温塔の試験装置を用いて、排
ガス冷却試験を実施した。試験条件として、排ガス温度
入口250℃、排ガス出口温度150℃となるように、
水噴霧量を調整して水噴霧を行った。また、スプレーノ
ズルからの噴霧水滴流の採取を行い、水滴径分布の測定
を行った。これらの試験条件と試験結果を表1に示す。
例を以下に示す。排ガス減温塔の試験装置を用いて、排
ガス冷却試験を実施した。試験条件として、排ガス温度
入口250℃、排ガス出口温度150℃となるように、
水噴霧量を調整して水噴霧を行った。また、スプレーノ
ズルからの噴霧水滴流の採取を行い、水滴径分布の測定
を行った。これらの試験条件と試験結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1中、実施例1は本発明の排ガス冷却方
法を実施し、一流体式スプレーノズルを用いて熱水を噴
霧した場合の試験結果である。実施例2は本発明の排ガ
ス冷却方法を実施し、二流体式スプレーノズルを用いて
熱水を噴霧した場合の試験結果である。比較例1は従来
の排ガス冷却方法を実施し、一流体式スプレーノズルを
用いて熱水を噴霧した場合の試験結果である。比較例2
は従来の排ガス冷却方法を実施し、二流体式スプレーノ
ズルを用いて熱水を噴霧した場合の試験結果である。
法を実施し、一流体式スプレーノズルを用いて熱水を噴
霧した場合の試験結果である。実施例2は本発明の排ガ
ス冷却方法を実施し、二流体式スプレーノズルを用いて
熱水を噴霧した場合の試験結果である。比較例1は従来
の排ガス冷却方法を実施し、一流体式スプレーノズルを
用いて熱水を噴霧した場合の試験結果である。比較例2
は従来の排ガス冷却方法を実施し、二流体式スプレーノ
ズルを用いて熱水を噴霧した場合の試験結果である。
【0045】なお、表1において、水滴径の測定は液浸
法を用いた。最大径はふるい上1%径にほぼ相当する。
また、表1において完全蒸発時間とは、水滴径分布、排
ガス温度、排ガス組成、噴射速度等を考慮して数値解析
を行った計算結果であり、必要な排ガス滞留時間に相当
する。但し、ガス流れに偏流を生じる場合は、安全係数
を乗じて滞留時間を設定する必要がある。また、未蒸発
水滴の有無は、熱電対を挿入し、温度が100℃近辺ま
たはこれ以下になることにより、未蒸発水滴有りを判断
できる。量の多い場合は布きれを挿入し、濡れ程度の観
察で判断できる。
法を用いた。最大径はふるい上1%径にほぼ相当する。
また、表1において完全蒸発時間とは、水滴径分布、排
ガス温度、排ガス組成、噴射速度等を考慮して数値解析
を行った計算結果であり、必要な排ガス滞留時間に相当
する。但し、ガス流れに偏流を生じる場合は、安全係数
を乗じて滞留時間を設定する必要がある。また、未蒸発
水滴の有無は、熱電対を挿入し、温度が100℃近辺ま
たはこれ以下になることにより、未蒸発水滴有りを判断
できる。量の多い場合は布きれを挿入し、濡れ程度の観
察で判断できる。
【0046】表1によると、本発明を実施した実施例
1、2は、いずれも従来技術による比較例1、2と比較
して、噴霧水滴の平均径および最大径が著しく小さく、
これに対応して完全蒸発時間も著しく小さくなった。滞
留時間3秒点、5秒点のいずれにおいても、本発明の実
施例は熱水であるため、やや水噴霧量は多くなるにもか
かわらず、未蒸発水滴を発生させることなく、効率のよ
い水滴の蒸発、すなわち、排ガス冷却を達成することが
できた。また、二流体式スプレーノズルを用いると、実
施例、比較例ともに噴霧水滴径が小さくなり、一流体式
スプレーノズルよりも二流体式スプレーノズルを用いる
方が優位であることが判明した。
1、2は、いずれも従来技術による比較例1、2と比較
して、噴霧水滴の平均径および最大径が著しく小さく、
これに対応して完全蒸発時間も著しく小さくなった。滞
留時間3秒点、5秒点のいずれにおいても、本発明の実
施例は熱水であるため、やや水噴霧量は多くなるにもか
かわらず、未蒸発水滴を発生させることなく、効率のよ
い水滴の蒸発、すなわち、排ガス冷却を達成することが
できた。また、二流体式スプレーノズルを用いると、実
施例、比較例ともに噴霧水滴径が小さくなり、一流体式
スプレーノズルよりも二流体式スプレーノズルを用いる
方が優位であることが判明した。
【0047】比較例1は、噴霧水圧が7kgf/cm2
と相対的に高いにもかかわらず噴霧水滴は極端に大き
く、一方、同じスプレーノズルを使用した実施例1は噴
霧水滴が十分小さくなり、一流体式スプレーノズルに代
えて二流体式スプレーノズルとした比較例2よりもその
効果は十分大きかった。このように、本発明によれば、
噴霧水滴を従来に対して十分小さくすることができ、以
て、排ガス冷却に要する排ガスの滞留時間を著しく減少
させることができ、排ガス冷却設備の小型化が達成でき
る確証を得た。言い換えると、従来、安定した排ガス冷
却が困難であった例えば150℃の低温であっても、相
対的に小さな冷却空間で排ガスを効率よく冷却でき、従
来発生した未蒸発水滴による湿りダスト堆積等の深刻な
問題を回避できることの確証が得られた。
と相対的に高いにもかかわらず噴霧水滴は極端に大き
く、一方、同じスプレーノズルを使用した実施例1は噴
霧水滴が十分小さくなり、一流体式スプレーノズルに代
えて二流体式スプレーノズルとした比較例2よりもその
効果は十分大きかった。このように、本発明によれば、
噴霧水滴を従来に対して十分小さくすることができ、以
て、排ガス冷却に要する排ガスの滞留時間を著しく減少
させることができ、排ガス冷却設備の小型化が達成でき
る確証を得た。言い換えると、従来、安定した排ガス冷
却が困難であった例えば150℃の低温であっても、相
対的に小さな冷却空間で排ガスを効率よく冷却でき、従
来発生した未蒸発水滴による湿りダスト堆積等の深刻な
問題を回避できることの確証が得られた。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、排ガスの水噴霧による
乾式冷却の際に、水の沸点以上の熱水を排ガスに噴霧す
るので、従来の冷水噴霧に比べてより微細な噴霧水滴が
得られ、より迅速に水滴の蒸発を完了でき、少ない滞留
時間であっても未蒸発水滴を発生させない安定した排ガ
ス冷却が可能となる。さらに、140℃以上または3.
5kgf/cm2 以上の熱水をスプレーノズルを用いて
噴霧冷却すれば、従来、安定した排ガス冷却が困難であ
った例えばダイオキシンの発生のない150℃の低温で
あっても、相対的に小さな冷却空間で排ガスを効率よく
冷却できると同時に、従来発生した未蒸発水滴による湿
りダスト堆積等の深刻な問題を回避することができる。
乾式冷却の際に、水の沸点以上の熱水を排ガスに噴霧す
るので、従来の冷水噴霧に比べてより微細な噴霧水滴が
得られ、より迅速に水滴の蒸発を完了でき、少ない滞留
時間であっても未蒸発水滴を発生させない安定した排ガ
ス冷却が可能となる。さらに、140℃以上または3.
5kgf/cm2 以上の熱水をスプレーノズルを用いて
噴霧冷却すれば、従来、安定した排ガス冷却が困難であ
った例えばダイオキシンの発生のない150℃の低温で
あっても、相対的に小さな冷却空間で排ガスを効率よく
冷却できると同時に、従来発生した未蒸発水滴による湿
りダスト堆積等の深刻な問題を回避することができる。
【0049】以下に、本発明の効果をさらに詳述する。 (1) 本発明は、排ガスを水噴霧により乾式で冷却す
る方法であって、100℃以上かつ1kgf/cm2 以
上の熱水を排ガスに噴霧することにより、この排ガスを
所定温度またはこれ以下に冷却するようにしたので、噴
霧した熱水はフラッシュ蒸発作用などにより瞬時に微細
な水滴となり、水滴はより迅速に蒸発を完了させること
が可能となり、水滴の蒸発潜熱により排ガスはより迅速
に冷却され、未蒸発水滴を発生させない安定した排ガス
冷却が可能となる。
る方法であって、100℃以上かつ1kgf/cm2 以
上の熱水を排ガスに噴霧することにより、この排ガスを
所定温度またはこれ以下に冷却するようにしたので、噴
霧した熱水はフラッシュ蒸発作用などにより瞬時に微細
な水滴となり、水滴はより迅速に蒸発を完了させること
が可能となり、水滴の蒸発潜熱により排ガスはより迅速
に冷却され、未蒸発水滴を発生させない安定した排ガス
冷却が可能となる。
【0050】(2) 上記(1)の排ガス冷却方法であ
って、排ガスに噴霧する熱水が140℃以上または3.
5kgf/cm2 以上であるのでより圧力の高い熱水が
得られ、排ガスに噴霧する際のフラッシュ蒸発作用を高
めることができ、以て、上記(1)に係る発明の効果が
より確実に得られる。
って、排ガスに噴霧する熱水が140℃以上または3.
5kgf/cm2 以上であるのでより圧力の高い熱水が
得られ、排ガスに噴霧する際のフラッシュ蒸発作用を高
めることができ、以て、上記(1)に係る発明の効果が
より確実に得られる。
【0051】(3) 上記(1)または(2)の排ガス
冷却方法において、排ガスに噴霧する熱水は、付属する
施設で熱交換により得られた140℃以上または3.5
kgf/cm2 以上の蒸気を過熱源として製造されたも
のなので、付属する施設で得られた例えば過剰分の蒸気
を熱水製造に供すれば、新たに過熱源としての蒸気発生
装置を設置することなく、熱エネルギーを有効に利用で
きる利点が得られる。このように製造された熱水を排ガ
ス冷却に用いるので、熱エネルギーの有効利用が達成で
きるとともに、上記(1)または(2)に係る発明の効
果が効果的に得られる。
冷却方法において、排ガスに噴霧する熱水は、付属する
施設で熱交換により得られた140℃以上または3.5
kgf/cm2 以上の蒸気を過熱源として製造されたも
のなので、付属する施設で得られた例えば過剰分の蒸気
を熱水製造に供すれば、新たに過熱源としての蒸気発生
装置を設置することなく、熱エネルギーを有効に利用で
きる利点が得られる。このように製造された熱水を排ガ
ス冷却に用いるので、熱エネルギーの有効利用が達成で
きるとともに、上記(1)または(2)に係る発明の効
果が効果的に得られる。
【0052】(4) 上記(1)または(2)の排ガス
冷却方法であって、排ガスに噴霧する熱水は、外部過熱
手段により貯留した冷水を過熱して製造されたものなの
で、蒸気発生設備を有しない場合であっても容易に熱水
を製造でき、以て、上記(1)または(2)に係る発明
の効果を得ることができる。
冷却方法であって、排ガスに噴霧する熱水は、外部過熱
手段により貯留した冷水を過熱して製造されたものなの
で、蒸気発生設備を有しない場合であっても容易に熱水
を製造でき、以て、上記(1)または(2)に係る発明
の効果を得ることができる。
【0053】(5) 上記(1)〜(4)の排ガス冷却
方法であって、排ガスに熱水を噴霧する手段として、一
流体式スプレーノズルを用いたので、一流体式スプレー
ノズルの先端から熱水が噴射されるときにフラッシュ蒸
発作用が効果的に働いて、一流体式スプレーノズルによ
る従来の冷水噴霧では達成できなかった微細な水滴が瞬
時に得られるので、上記(1)〜(4)の効果が確実に
得られる。
方法であって、排ガスに熱水を噴霧する手段として、一
流体式スプレーノズルを用いたので、一流体式スプレー
ノズルの先端から熱水が噴射されるときにフラッシュ蒸
発作用が効果的に働いて、一流体式スプレーノズルによ
る従来の冷水噴霧では達成できなかった微細な水滴が瞬
時に得られるので、上記(1)〜(4)の効果が確実に
得られる。
【0054】(6) 上記(1)〜(4)の排ガス冷却
方法であって、排ガスに熱水を噴霧する手段として二流
体式スプレーノズルを用い、熱水と同時に空気を噴霧す
るので、熱水がフラッシュ蒸発により微細な水滴が得ら
れる作用を空気流によりさらに助長させることが可能
で、より微細な水滴が得られる。空気と熱水の供給量の
比(気水比)は、冷水ノズルの場合は例えば150以上
と大きくして空気量を増大させる必要があったが、熱水
を用いると上記作用によりより少ない気水比でより微細
な水滴が得られる。これらの作用により、上記(1)〜
(4)の効果がより確実に得られる。
方法であって、排ガスに熱水を噴霧する手段として二流
体式スプレーノズルを用い、熱水と同時に空気を噴霧す
るので、熱水がフラッシュ蒸発により微細な水滴が得ら
れる作用を空気流によりさらに助長させることが可能
で、より微細な水滴が得られる。空気と熱水の供給量の
比(気水比)は、冷水ノズルの場合は例えば150以上
と大きくして空気量を増大させる必要があったが、熱水
を用いると上記作用によりより少ない気水比でより微細
な水滴が得られる。これらの作用により、上記(1)〜
(4)の効果がより確実に得られる。
【0055】(7) 上記(1)〜(6)の排ガス冷却
方法であって、上記(1)の所定温度が180℃以下で
あるので、排ガスに含まれるダイオキシン等の有機ハロ
ゲン化合物を発生させずに抑制または低減することが可
能となる。すなわち、本発明の熱水噴霧による排ガス冷
却方法は、有機ハロゲン化合物であるダイオキシンを抑
制または低減できる180℃以下の低温域に、未蒸発水
滴を誘発させることなく、迅速に安定して冷却すること
が可能である。
方法であって、上記(1)の所定温度が180℃以下で
あるので、排ガスに含まれるダイオキシン等の有機ハロ
ゲン化合物を発生させずに抑制または低減することが可
能となる。すなわち、本発明の熱水噴霧による排ガス冷
却方法は、有機ハロゲン化合物であるダイオキシンを抑
制または低減できる180℃以下の低温域に、未蒸発水
滴を誘発させることなく、迅速に安定して冷却すること
が可能である。
【0056】(8) 上記(7)の排ガス冷却方法であ
って、被冷却排ガスの平均滞留時間が3秒以下となるよ
うに設計された容器に熱水を噴霧して排ガスを冷却する
ので、未蒸発水滴を誘発することなく安定した排ガス冷
却が可能となる。また、従来に対して排ガスの滞留時間
を大幅に減少させることができるので、排ガス冷却のた
めの容器、例えば排ガス減温塔の著しい小型化が達成で
きる。
って、被冷却排ガスの平均滞留時間が3秒以下となるよ
うに設計された容器に熱水を噴霧して排ガスを冷却する
ので、未蒸発水滴を誘発することなく安定した排ガス冷
却が可能となる。また、従来に対して排ガスの滞留時間
を大幅に減少させることができるので、排ガス冷却のた
めの容器、例えば排ガス減温塔の著しい小型化が達成で
きる。
【0057】(9) 排ガスを水噴霧により乾式で冷却
する排ガス冷却装置であって、所定圧以上の熱水を製造
する熱水製造手段と、この熱水製造手段により製造され
た熱水を貯留する熱水タンクと、この熱水タンクに貯留
された熱水を熱水噴霧手段へ供給する熱水供給手段と、
この熱水供給手段により供給された熱水を排ガス中へ噴
霧する熱水噴霧手段と、この熱水噴霧手段より噴霧され
た熱水により排ガスを冷却するための排ガス冷却空間か
らなるので、上記(1)または(2)に係る発明の効果
が確実に得られる排ガス冷却設備を容易に構成できる。
する排ガス冷却装置であって、所定圧以上の熱水を製造
する熱水製造手段と、この熱水製造手段により製造され
た熱水を貯留する熱水タンクと、この熱水タンクに貯留
された熱水を熱水噴霧手段へ供給する熱水供給手段と、
この熱水供給手段により供給された熱水を排ガス中へ噴
霧する熱水噴霧手段と、この熱水噴霧手段より噴霧され
た熱水により排ガスを冷却するための排ガス冷却空間か
らなるので、上記(1)または(2)に係る発明の効果
が確実に得られる排ガス冷却設備を容易に構成できる。
【0058】(10) 上記(9)の熱水製造手段は、
所定圧以上の蒸気を蒸気供給ラインを介して熱水タンク
内に充満させた冷水または熱水中に導入することによ
り、所定圧以上の熱水を製造する手段であるので、上記
(9)に係る発明の効果はもとより、上記(3)に係る
発明の効果が確実に得られる排ガス冷却設備を容易に構
成できる。
所定圧以上の蒸気を蒸気供給ラインを介して熱水タンク
内に充満させた冷水または熱水中に導入することによ
り、所定圧以上の熱水を製造する手段であるので、上記
(9)に係る発明の効果はもとより、上記(3)に係る
発明の効果が確実に得られる排ガス冷却設備を容易に構
成できる。
【0059】(11) 上記(9)の熱水製造手段は、
熱水タンクに装備された外熱式の過熱ヒータであるの
で、上記(9)に係る発明の効果はもとより、上記
(4)に係る発明の効果が確実に得られる排ガス冷却設
備を容易に構成できる。
熱水タンクに装備された外熱式の過熱ヒータであるの
で、上記(9)に係る発明の効果はもとより、上記
(4)に係る発明の効果が確実に得られる排ガス冷却設
備を容易に構成できる。
【0060】(12) 上記(9)の熱水供給手段は、
熱水タンク内の熱水圧力をそのまま供給原動力とし、流
量調整弁または圧力調整弁、熱水供給ラインからなるの
で、熱水タンクの圧力を例えば3.5kgf/cm2 以
上の所定値とし、タンクに熱水供給ラインを接続すれ
ば、タンク内の熱水圧力を外部への供給原動力として熱
水を供給することが可能であるので、別途、供給のため
の噴霧ポンプなどを装備させる必要がなく、流量調整弁
または圧力調整弁を装備させるだけで簡便な供給手段を
得ることができる。そして、このように排ガス冷却設備
を構成すれば、上記(9)に係る発明の効果をより確実
に得ることのできる排ガス冷却設備を構成できる。
熱水タンク内の熱水圧力をそのまま供給原動力とし、流
量調整弁または圧力調整弁、熱水供給ラインからなるの
で、熱水タンクの圧力を例えば3.5kgf/cm2 以
上の所定値とし、タンクに熱水供給ラインを接続すれ
ば、タンク内の熱水圧力を外部への供給原動力として熱
水を供給することが可能であるので、別途、供給のため
の噴霧ポンプなどを装備させる必要がなく、流量調整弁
または圧力調整弁を装備させるだけで簡便な供給手段を
得ることができる。そして、このように排ガス冷却設備
を構成すれば、上記(9)に係る発明の効果をより確実
に得ることのできる排ガス冷却設備を構成できる。
【0061】(13) 上記(9)の熱水噴霧手段に、
一流体式スプレーノズルを用いたので、上記(9)に係
る発明の効果はもとより、上記(5)に係る発明の効果
が確実に得られる排ガス冷却設備を容易に構成できる。
一流体式スプレーノズルを用いたので、上記(9)に係
る発明の効果はもとより、上記(5)に係る発明の効果
が確実に得られる排ガス冷却設備を容易に構成できる。
【0062】(14) 上記(9)の熱水噴霧手段に、
二流体式スプレーノズルを用い、熱水と同時に空気を噴
霧するようにしたので、上記(9)に係る発明の効果は
もとより、上記(6)に係る発明の効果が確実に得られ
る排ガス冷却設備を容易に構成できる。
二流体式スプレーノズルを用い、熱水と同時に空気を噴
霧するようにしたので、上記(9)に係る発明の効果は
もとより、上記(6)に係る発明の効果が確実に得られ
る排ガス冷却設備を容易に構成できる。
【0063】(15) 上記(9)の排ガス冷却空間
が、上記(13)または(14)に記載のスプレーノズ
ルを装備させた排ガス減温塔であるので、所定時間の排
ガス滞留時間が安定して得られて噴霧水滴を効率よく蒸
発させ、以て、効率のよい排ガス冷却が達成できる。す
なわち、上記(9)に係る発明の効果をより確実に得ら
れる排ガス冷却設備を構成できる。
が、上記(13)または(14)に記載のスプレーノズ
ルを装備させた排ガス減温塔であるので、所定時間の排
ガス滞留時間が安定して得られて噴霧水滴を効率よく蒸
発させ、以て、効率のよい排ガス冷却が達成できる。す
なわち、上記(9)に係る発明の効果をより確実に得ら
れる排ガス冷却設備を構成できる。
【0064】(16) 上記(15)の排ガス冷却設備
が、200℃以上の排ガスを180℃以下に冷却する排
ガス冷却設備であって、排ガスの滞留時間が3秒以下と
なるように排ガス減温塔を設置したので、上記(15)
に係る発明の効果はもとより、上記(7)および(8)
に係る発明の効果を確実に得られる排ガス冷却設備を容
易に構成できる。
が、200℃以上の排ガスを180℃以下に冷却する排
ガス冷却設備であって、排ガスの滞留時間が3秒以下と
なるように排ガス減温塔を設置したので、上記(15)
に係る発明の効果はもとより、上記(7)および(8)
に係る発明の効果を確実に得られる排ガス冷却設備を容
易に構成できる。
【図1】 排ガス処理フローの一例を示すブロック図で
ある。
ある。
【図2】 本発明の実施の形態1の模式図である。
【図3】 本発明の実施の形態2の模式図である。
【図4】 本発明の実施の形態3の模式図である。
【図5】 本発明の実施の形態4の模式図である。
【図6】 一流体スプレーノズルの噴射圧力とザウター
平均径及び熱水温度との関係を示す線図である。
平均径及び熱水温度との関係を示す線図である。
【図7】 二流体式スプレーノズルの気水比とザウター
平均径との関係を示す線図である。
平均径との関係を示す線図である。
【図8】 従来の排ガス冷却装置の一例を示す模式図で
ある。
ある。
【図9】 従来の排ガス冷却装置の他の一例を示す模式
図である。
図である。
1 排ガス発生装置 2 熱回収装置 3 排ガス冷却装置 4 集塵装置 5 熱水タンク 6 熱水供給ライン 7 蒸気供給ライン 8 圧力調整弁 9 流量調整弁 10 工水ヘッダー 11 工水供給弁 12 蒸気ヘッダー 13 排ガス冷却空間 14 一流体式スプレーノズル 15 過熱ヒータ 17 空気供給ライン 18 空気量調整弁 19 コンプレッサ 20 二流体式スプレーノズル 22 排ガス減温塔 23 排ガス導入ダクト 24 排ガス排出ダクト 25 ダスト排出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K070 DA09 DA39 4F033 AA05 BA04 CA01 CA02 CA03 GA01 HA02 HA04 QA04 QB02Y QB03X QB12Y QB15X QC02 QC03 QC07 QD13 QE05 QF02X QF07Y QG33 QG35 QG38
Claims (16)
- 【請求項1】 排ガスを水噴霧により乾式で冷却する方
法において、100℃以上かつ1kgf/cm2 以上の
熱水を排ガスに噴霧することにより、該排ガスを所定温
度またはこれ以下に冷却することを特徴とする排ガス冷
却方法。 - 【請求項2】 排ガスに噴霧する熱水が、140℃以上
または3.5kgf/cm2 以上であることを特徴とす
る請求項1に記載の排ガス冷却方法。 - 【請求項3】 排ガスに噴霧する熱水は、付属する施設
で熱交換により得られた140℃以上または3.5kg
f/cm2 以上の蒸気を過熱源として製造されたもので
あることを特徴とする請求項1または2に記載の排ガス
冷却方法。 - 【請求項4】 排ガスに噴霧する熱水は、外部過熱手段
により貯留した冷水を過熱して製造されたものであるこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の排ガス冷却方
法。 - 【請求項5】 排ガスに熱水を噴霧する手段として、一
流体式スプレーノズルを用いたことを特徴とする請求項
1,2,3,4のいずれかに記載の排ガス冷却方法。 - 【請求項6】 排ガスに熱水を噴霧する手段として、二
流体式スプレーノズルを用い、熱水と同時に空気を噴霧
することを特徴とする請求項1,2,3,4のいずれか
に記載の排ガス冷却方法。 - 【請求項7】 請求項1の所定温度が180℃であるこ
とを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6のいずれ
かに記載の排ガス冷却方法。 - 【請求項8】 被冷却排ガスの平均滞留時間が3秒以下
となるように設計された容器に熱水を噴霧して排ガスを
冷却することを特徴とする請求項7に記載の排ガス冷却
方法。 - 【請求項9】 排ガスを水噴霧により乾式で冷却する排
ガス冷却装置であって、所定圧以上の熱水を製造する熱
水製造手段と、該熱水製造手段により製造された熱水を
貯留する熱水タンクと、該熱水タンクに貯留された熱水
を熱水噴霧手段へ供給する熱水供給手段と、該熱水供給
手段により供給された熱水を排ガス中へ噴霧する熱水噴
霧手段と、該熱水噴霧手段より噴霧された熱水により排
ガスを冷却するための排ガス冷却空間とからなることを
特徴とする排ガス冷却装置。 - 【請求項10】 熱水製造手段は、所定圧以上の蒸気
を、蒸気供給ラインを介して熱水タンク内に充満させた
冷水または熱水中に導入することにより、所定圧以上の
熱水を製造する手段であることを特徴とする請求項9記
載の排ガス冷却装置。 - 【請求項11】 熱水製造手段は、熱水タンクに装備さ
れた外熱式の過熱ヒータであることを特徴とする請求項
9記載の排ガス冷却装置。 - 【請求項12】 熱水供給手段は、熱水タンク内の熱水
圧力をそのまま供給原動力とし、流量調整弁または圧力
調整弁、熱水供給ラインからなることを特徴とする請求
項9記載の排ガス冷却装置。 - 【請求項13】 熱水噴霧手段は、一流体式スプレーノ
ズルであることを特徴とする請求項9記載の排ガス冷却
装置。 - 【請求項14】 熱水噴霧手段は、二流体式スプレーノ
ズルであり、熱水と同時に空気を噴霧することを特徴と
する請求項9記載の排ガス冷却装置。 - 【請求項15】 排ガス冷却空間が、一流体式スプレー
ノズルまたは二流体式スプレーノズルを装備した排ガス
減温塔であることを特徴とする請求項9記載の排ガス冷
却装置。 - 【請求項16】 200℃以上の排ガスを180℃以下
に冷却する排ガス冷却設備であって、排ガスの滞留時間
が3秒以下となるように排ガス減温塔を設置したことを
特徴とする請求項15記載の排ガス冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000140514A JP2001314725A (ja) | 2000-05-12 | 2000-05-12 | 排ガス冷却方法および排ガス冷却装置 |
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=18647796
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---|---|---|---|
JP2000140514A Withdrawn JP2001314725A (ja) | 2000-05-12 | 2000-05-12 | 排ガス冷却方法および排ガス冷却装置 |
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---|---|
JP (1) | JP2001314725A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019221009A1 (ja) * | 2018-05-17 | 2019-11-21 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | バイオマスバンカ及びこれを備えたボイラプラント |
WO2021149764A1 (ja) * | 2020-01-23 | 2021-07-29 | 積水化学工業株式会社 | 有機物質の製造方法、及び有機物質製造装置 |
-
2000
- 2000-05-12 JP JP2000140514A patent/JP2001314725A/ja not_active Withdrawn
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