JP2001312991A - イオン注入装置用内部保護部材及びイオン注入装置 - Google Patents

イオン注入装置用内部保護部材及びイオン注入装置

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JP2001312991A JP2000128179A JP2000128179A JP2001312991A JP 2001312991 A JP2001312991 A JP 2001312991A JP 2000128179 A JP2000128179 A JP 2000128179A JP 2000128179 A JP2000128179 A JP 2000128179A JP 2001312991 A JP2001312991 A JP 2001312991A
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Keiichi Goto
圭一 後藤
Makoto Kawai
信 川合
Kazuyoshi Tamura
和義 田村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体基板に不純物を打ち込む際、コンタミ
ネーションを防止するとともに、不純物を所望量で正確
に打ち込むことができ、また、メンテナンスが容易なイ
オン注入装置を提供する。 【解決手段】 イオン注入装置の内部に取り付けられる
保護部材であって、不純物がドーピングされた半導体材
料からなることを特徴とするイオン注入装置用内部保護
部材。例えば、シリコン基板11に不純物を注入する場
合は、該不純物がドーピングされたシリコンからなる保
護部材14を装置1の内壁12に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオンビームを用
いるイオンビーム処理装置、特に、半導体デバイス用の
イオン注入装置及びイオン注入装置に用いる内部保護部
材に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子を作製するに際し、半導体基
板に不純物をドーピングする技術としてイオン注入法が
知られている。イオン注入法は、ドーピングしたい物質
をイオンビームとして基板に打ち込む方法であり、不純
物を基板表面から拡散させる熱拡散法と比較して、不純
物注入量の精密制御や回路パターンの精度が向上するな
どの利点を有するため、半導体素子に要求される特性が
年々高度になるにつれて中心的な技術になってきてい
る。イオンビームを発生するイオン源には様々な方式が
あるが、通常この種の装置では、アーク放電などによ
り、注入する物質をプラズマ状態にし、そこからイオン
を静電的に引き出す方式が用いられている。
【0003】図3はイオン注入装置の一例の概略を示し
ている。図3に示すように、イオン引き出し電極3によ
りイオン源2から引き出されたイオンは、真空状態の装
置内部において質量分析器4に導かれ、ここで分析スリ
ット5を通過させて必要なイオンのみを得る。分析され
たイオンは加速管6に入り、集束レンズ7によってシャ
ープなビーム20に整形され、走査電極8によって垂直
及び水平に走査される。このようにイオンビーム20が
装置1内を進行する際、装置内部の残留ガスと衝突して
中性粒子が生成され、イオン注入の均一性を悪化させる
ため、走査電極8に電圧をかけてイオンビーム20の進
行方向が数度曲げられ、さらにマスク9、ファラデーカ
ップ10を通って、基板11に到達する構造となってい
る。
【0004】このようにイオン源2から発生したイオン
は、真空状態に保たれたイオン注入装置1内で基板11
に打ち込まれる。打ち込む不純物注入量を精密に制御す
ることにより、所望の特性を有する半導体素子の作製が
可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】イオン注入装置1は、
質量分析器4等の上記各構成要素のほか、イオン生成室
13も含め、一般にステンレス(SUS)等で作製され
ており、内壁12に関してもステンレス等の金属で作製
されている。
【0006】このような従来の装置を用いてイオン注入
処理する場合、イオン生成室13でプラズマ化されたイ
オンを引き出してイオンビーム20とし、さらに質量分
析器4や集束レンズ7などを通過してイオンが基板11
に到達するまでに、ビーム20の散乱などによって内壁
12が損傷を受け、これによってFe、Cr等の本来不
要な金属イオンが発生し、基板11に混入して金属汚染
(コンタミネーション)を引き起こしてしまうという問
題がある。従来はこのようにイオンビーム20によって
内壁12が損傷を受けたり、汚れが付着してしまった場
合には、クリーニングを行うか部品を交換するといった
メンテナンスが必要であり、装置の稼動率をダウンさせ
る要因となっていた。
【0007】このような問題に対し、特開平5−325
874号公報には、コンタミネーションを低減させる装
置として、質量分析部の内壁をシリコン板で覆ったイオ
ン注入装置が開示されている。このようなイオン注入装
置を用いれば、イオンビームによる質量分析部の内壁の
スパッタが防止されるとともに、内壁部を覆うシリコン
板がスパッタされてシリコン基板に注入されてもほとん
ど問題とならないとされている。
【0008】特開平5−325874号公報に開示され
ているイオン注入装置では、質量分析器部内壁を覆う板
の材質がイオン注入される基板と同じシリコンであるた
め、質量分析器を構成するステンレス材が直接スパッタ
される場合に比べ、コンタミネーションの問題はかなり
改善される。しかしながら、イオン注入装置の内壁等に
散乱するイオンビームまで考慮されていないため、特に
精密な制御が要求される近年のイオン注入処理に対して
は、コンタミネーションの防止が十分でない場合があ
る。
【0009】また、質量分析器を構成するFe等に代わ
ってシリコンがシリコン基板内に混入されるため、コン
タミネーションの防止効果はあるものの、本来、シリコ
ン基板に打ち込まれるべきものはイオン源により発生さ
せる不純物であることが十分考慮されていない。さら
に、ゲルマニウムやGaP等からなる他の半導体基板に
イオン注入処理を行う場合に関しては全く考慮されてい
ない。したがって本発明では、半導体基板に不純物を打
ち込む際、コンタミネーションを防止するとともに、不
純物を所望量で正確に打ち込むことができ、また、メン
テナンスが容易なイオン注入装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、イオン注入装置の内部に取り付け
られる保護部材であって、不純物がドーピングされた半
導体材料からなることを特徴とするイオン注入装置用内
部保護部材が提供される(請求項1)。具体的には、前
記ドーピングされている不純物として、O、P、As、
Sb、BまたはAl、また、前記半導体材料として、シ
リコン、ゲルマニウム、GaP、InPまたはGaAs
とすることができる(請求項2)。
【0011】イオン注入装置により半導体基板に所望量
の不純物を打ち込む際、イオン注入装置内部においてイ
オンビームにより損傷を受ける部分を、上記のように不
純物がドーピングされた半導体材料からなる保護部材で
覆えば、散乱したイオンビームにより保護部材が損傷を
受けても、基板の材質と同種のイオンと共に基板に打ち
込まれる不純物と同種のイオンが発生するだけであるた
め、微細なレベルでコンタミネーションを防ぐことがで
きると共に、所望量の不純物を極めて厳密にコントロー
ルして打ち込むことができる。
【0012】例えば、ボロン(B)をシリコン基板に打
ち込む際、ボロンがドーピングされているシリコンから
なる保護部材、つまり処理される基板と同じ材質である
保護部材を選択してイオン注入装置の内壁に取り付けて
イオン注入を行えば、イオン源から生じるイオンビーム
の一部が保護部材を損傷しても、そこから発生するイオ
ンはシリコンと微量のボロンとなる。したがって、コン
タミネーションとなることが無い上、ボロンの打ち込み
量を厳密に調整することができる。
【0013】保護部材の材質としてシリコンを使用する
場合、シリコンの比抵抗は、0.001〜50Ω・cm
の範囲にあることが好ましい(請求項3)。イオン注入
処理されるシリコン基板の多くは、その比抵抗が上記範
囲にあるので、入手が容易であるほか、イオン注入処理
する多くのシリコン基板と同等の性質を有するので好ま
しい。
【0014】さらに、保護部材の材質としてシリコンを
使用する場合、シリコンの酸素濃度が、5〜30ppm
aの範囲にある保護部材とすることもできる(請求項
4)。上記範囲内の酸素濃度を有するシリコンは、特
に、重金属のゲッタリング効果を有するので、たとえイ
オン注入装置の内壁の保護部材で覆われていない部分か
ら重金属イオンが発生しても、保護部材内にゲッタリン
グして、コンタミネーションを一層効果的に低減するこ
とができる。
【0015】さらに本発明によれば、イオン源からイオ
ンを引き出してイオンビームを発生させて基板に不純物
を打ち込むイオン注入装置であって、該イオン注入装置
の内壁の少なくとも一部が、前記基板と同種の材質から
なり、かつ前記基板に打ち込まれる不純物がドーピング
されている保護層で覆われていることを特徴とするイオ
ン注入装置が提供される(請求項5)。また、イオン注
入装置により不純物が注入される基板はシリコン単結晶
ウエーハである場合がほとんどなので、前記保護層の材
質もシリコンとすることが好ましい(請求項6)。な
お、保護層としては、前記本発明にかかる保護部材を用
いることができる(請求項7)。
【0016】このようにイオン注入装置の内壁を、イオ
ン注入される基板と同種の材質からなり、かつ基板に打
ち込まれる不純物と同種の不純物がドーピングされてい
る保護層で覆うことで、散乱したイオンビームにより保
護層が損傷を受けても、基板の材質と同種のイオンと、
基板に打ち込まれる不純物と同種のイオンが発生するだ
けであるため、処理される基板へのコンタミネーション
を防ぐことができると共に、打ち込む不純物注入量を精
度良く制御することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について具体的に説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0018】本発明に係るイオン注入装置用保護部材
は、不純物がドーピングされた半導体材料からなること
を特徴としている。具体的な半導体材料としては、最も
一般的なシリコンをはじめ、ゲルマニウムのような元素
半導体、あるいはGaP、InPまたはGaAsのよう
な化合物半導体を使用できる。また、これらの半導体に
ドーピングされる不純物としては、O、P、As、S
b、BまたはAlを挙げることができるが、これらに限
定されない。
【0019】上記のような不純物がドーピングされた半
導体材料からなる保護部材をイオン注入装置に用いる場
合、例えば、シリコン基板にボロンを打ち込む場合に
は、イオン注入される半導体基板と同じ材質となるシリ
コンにボロンをドープさせた保護部材を用いれば、効果
的にコンタミネーションを防止できる上、シリコン基板
に所望量の不純物を正確に打ち込むことができる。
【0020】本発明に係る保護部材の材質としてシリコ
ンを用いる場合、その比抵抗が、0.001〜50Ω・
cmの範囲にあることが好ましく、特に0.001〜1
0Ω・cmであることが好ましい。イオン注入処理され
るシリコン基板の多くは、その比抵抗が上記範囲にあ
り、特に0.001〜10Ω・cmの範囲のシリコン基
板は容易に得ることができるのでコスト面でも有利であ
る。また、保護部材を、イオン注入処理するほとんどの
シリコン基板と材質のみならず、電気的に同等の性質を
有するものとすれば、より効果的にコンタミネーション
を防ぐことができるとともに、シリコン基板に対する電
気的な影響を最小限に抑えることができる。
【0021】さらに、シリコン製の保護部材とする場
合、シリコン中の酸素濃度は、5〜30ppmaにする
ことが好ましい。酸素がシリコン中にドープされている
と、例えば本発明に係る保護部材が取り付けられていな
い部分がイオンビームにより損傷を受けてFe、Cr等
の重金属イオンが発生したり、その他の汚染源より重金
属が発生したとしても、保護部材中の酸素によりゲッタ
リングされて、コンタミネーションを一層低減する効果
がある。なお、酸素濃度が5ppma未満であると、ゲ
ッタリング効果が十分得られず、また、30ppmaを
超えると酸素析出欠陥が過剰に発生し、それに起因する
パーティクルが増加するおそれがあるので、酸素濃度は
上記範囲にあることが好ましい。
【0022】本発明に係る保護部材の作製方法に関して
は、保護部材を構成する半導体単結晶成長時に不純物を
ドーピングする通常の方法を適用できる。すなわち、チ
ョクラルスキー法(CZ法)、フローティングゾーン法
(FZ法)等により単結晶を製造する際、融液内に所望
量の不純物を添加して単結晶棒を製造し、これをスライ
スして円板状の基板とし、さらに必要に応じ、これを取
り付け位置に合わせて適当な形状に切断することで本発
明に係る保護部材を得ることができる。また、保護部材
の別の作製方法として、半導体単結晶成長後に不純物を
ドーピングすることもできる。なお、本発明にかかる保
護部材を構成する半導体材料は単結晶に限定されず、多
結晶を用いることもできる。
【0023】ここで、保護部材中にドープする不純物と
して酸素を選択する場合には、CZ法により単結晶を製
造するのが好適である。CZ法では通常石英ルツボを用
いるので、製造される半導体単結晶中に酸素を容易にド
ープすることができるし、製造中の石英ルツボの回転数
等を制御することによって正確にドープされる酸素濃度
を調整できるからである。
【0024】さらに本発明では、イオン注入装置の内壁
の少なくとも一部が、処理される基板と同種の材質から
なり、かつ基板に打ち込まれる不純物がドーピングされ
ている保護層で覆われているイオン注入装置が提供され
る。このようなイオン注入装置としては、例えば、不純
物がドーピングされた半導体材料からなる前記した保護
部材を保護層として用い、イオン注入装置の内壁に取り
付けることで提供される。
【0025】図1は、本発明に係る保護部材を設けたイ
オン注入装置の一例を示している。保護部材14を取り
付ける位置としては、図1のように内壁12全体に設け
ることができる。このように内壁全体に適用すれば内壁
12の損傷によるコンタミネーションを確実に防ぐこと
ができるが、材料コスト等を考慮し、少なくともイオン
ビーム20によって損傷を受ける部分だけに取り付ける
ようにしても、十分効果を得ることができる。
【0026】また、本発明の保護部材14は、内壁12
だけでなく、装置内部の各構成要素のうち、イオンビー
ム20により損傷を受ける部分であれば、どの位置でも
設けることができる。具体的には、質量分析器4の内側
面のほか、分析スリット5、加速管6、走査電極8等に
おけるイオンビーム20に暴露される部分に取り付ける
ことができ、これにより、より一層微細なレベルで基板
のコンタミネーションを防止することができる。
【0027】保護部材の取り付け方法としては、保護部
材をボルト等で所定の位置に固定できれば特に限定され
ないが、コンタミネーションをより確実に防ぐため、保
護部材の材質と同じ材質からなるボルト等で取り付ける
ことが好ましい。例えば、前記したようにシリコンから
なる保護部材を装置の内壁に取り付ける場合、保護部材
及び内壁の所定の位置にネジ孔を設け、シリコン製のボ
ルトで保護部材を取り付けることができる。このように
ボルトで保護部材を取り付ければ、保護部材が損傷して
取り換える際、容易に作業することができるので、メン
テナンスの点でも有利である。
【0028】以上、保護層として本発明に係る保護部材
を取り付けたイオン注入装置を説明したが、保護層とし
ては、不純物が打ち込まれる基板と同種の材質からな
り、かつ該基板に打ち込まれる不純物がドーピングされ
ていればよく、前記保護部材に限定されない。例えば、
イオン注入装置の内壁に所望の不純物を混入したシリコ
ンを溶射するなどして保護層を形成させることもでき
る。
【0029】いずれの形態で保護層を設けるにせよ、不
純物が打ち込まれる基板と同じ半導体材料からなり、か
つその不純物がドーピングされた保護層、つまりイオン
注入される基板と同じ材質となる保護層で内壁が覆われ
た本発明の装置を用いてイオン注入を行えば、微細なレ
ベルでコンタミネーションを防止できる上、基板に所望
量の不純物を正確に打ち込むことができる。また、従来
の装置のように、装置の壁面自体が損傷することもな
く、多数の半導体基板に対して、均一な注入量で不純物
を打ち込むことができる。したがって、歩留りが向上す
る上、装置のメンテナンス時間を短縮し、部品交換頻度
の低減などが可能になるので、装置の稼動率が格段に向
上し、生産効率を上げることができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例を示して本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。イオン注入装置の内壁面に、ボロンがドープされた
P型で比抵抗が5Ω・cmであるシリコン単結晶からな
る板状部材を取り付けて保護層を設けた。これにより図
1に示されるような装置1の内壁12がシリコン保護層
14で被覆されたイオン注入装置とした。このシリコン
製の保護部材を具備した装置と、保護部材を有しておら
ず、内壁がステンレスからなる従来の装置をそれぞれ用
いてシリコン基板へのイオン注入を行い、不純物注入量
の均一性を比較した。
【0031】具体的には、目標値に対する不純物注入量
のバラツキ(%)について、100枚処理毎に1枚の抜
き取り検査を行った。不純物注入量は基板の抵抗を測定
することで換算した。なお、注入した不純物はボロンで
あり、基板は5インチ径のシリコン基板を用いた。その
結果を図2に示す。
【0032】図2によると、保護部材を具備しない従来
の装置を使用した場合、基板への不純物注入量は、特に
処理枚数が増加するに連れ、目標値に対してバラツキが
大きくなり、3000枚処理時には11%になった。こ
れはステンレス製の内壁が次第に損傷を受け、Fe等の
金属がシリコン基板に混入したためと思われる。一方、
内壁をボロンがドープされたシリコン製の保護部材で被
覆した本発明に係る装置を使用した場合には、不純物注
入量は目標値に近い値でほぼ一定しており、3000枚
処理後においてもバラツキが大きく変動することがなか
った。したがって、処理枚数が増加しても、均一な不純
物注入が可能であることが分かる。
【0033】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本
発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的
に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、
いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0034】例えば上記では、主にシリコン基板にイオ
ン注入する場合について本発明を説明したが、それに限
定されず、イオン注入する半導体基板とそれに打ち込む
不純物に応じて保護部材、あるいは保護層を装置内部に
設けたイオン注入装置を使用することで、コンタミネー
ションの防止と同時に不純物注入量の厳密な制御を行う
ことができる。
【0035】
【発明の効果】本発明では、イオン注入される基板と同
種の半導体材料にその不純物がドーピングされている保
護部材を提供するものである。この保護部材を内壁等の
装置内部に設けたイオン注入装置を用いて不純物のイオ
ン注入を行えば、操作中にプラズマビーム等が分散して
も、装置の内壁が損傷されることはない。したがって、
不純物が注入される基板には、装置内壁自体を構成する
Fe、Cr等による汚染が生じず、保護部材から基板と
同じ半導体材料と打ち込まれるべき不純物が混入される
だけであるので、コンタミネーションの防止と同時に不
純物注入量の厳密な制御を行うことができる。その結
果、歩留りが向上し、メンテナンス時間も短縮できるの
で、稼動率が向上し、部品交換のコストも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る保護部材が取り付けられたイオン
注入装置の一例の概略図である。
【図2】シリコン基板中の不純物注入量のバラツキを示
すグラフである。
【図3】一般的なイオン注入装置の一例の概略図であ
る。
【符号の説明】
1…イオン注入装置、 2…イオン源、 3…イオン引
き出し電極、 4…質量分析器、 5…分析スリット、
6…加速管、 7…集束レンズ、 8…走査電極、
9…マスク、 10…ファラデーカップ、 11…基
板、 12…内壁、 13…イオン生成室、 14…保
護部材(保護層)、 20…イオンビーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/265 603 H01L 21/265 603C (72)発明者 田村 和義 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社群馬事業所内 Fターム(参考) 4G077 AA02 AB01 AB03 BA04 CF10 EB01 5C034 CC16 CC19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン注入装置の内部に取り付けられる
    保護部材であって、不純物がドーピングされた半導体材
    料からなることを特徴とするイオン注入装置用内部保護
    部材。
  2. 【請求項2】 前記ドーピングされている不純物が、
    O、P、As、Sb、BまたはAlであって、前記半導
    体材料が、シリコン、ゲルマニウム、GaP、InPま
    たはGaAsであることを特徴とする請求項1に記載の
    イオン注入装置用内部保護部材。
  3. 【請求項3】 前記保護部材を構成する半導体材料がシ
    リコンであって、該シリコンの比抵抗が、0.001〜
    50Ω・cmの範囲にあることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載のイオン注入装置用内部保護部材。
  4. 【請求項4】 前記保護部材を構成する半導体材料がシ
    リコンであって、該シリコンの酸素濃度が、5〜30p
    pmaの範囲にあることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3のいずれか1項に記載のイオン注入装置用内部保
    護部材。
  5. 【請求項5】 イオン源からイオンを引き出してイオン
    ビームを発生させて基板に不純物を打ち込むイオン注入
    装置であって、該イオン注入装置の内壁の少なくとも一
    部が、前記基板と同種の材質からなり、かつ前記基板に
    打ち込まれる不純物がドーピングされている保護層で覆
    われていることを特徴とするイオン注入装置。
  6. 【請求項6】 前記保護層の材質が、シリコンからなる
    ことを特徴とする請求項5に記載のイオン注入装置。
  7. 【請求項7】 前記保護層として、請求項1ないし請求
    項4のいずれか1項に記載の保護部材を用いたことを特
    徴とする請求項5または請求項6に記載のイオン注入装
    置。
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