JP2001312529A - 検査容易化設計方法、集積回路の設計方法および集積回路 - Google Patents

検査容易化設計方法、集積回路の設計方法および集積回路

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JP2001312529A
JP2001312529A JP2000225574A JP2000225574A JP2001312529A JP 2001312529 A JP2001312529 A JP 2001312529A JP 2000225574 A JP2000225574 A JP 2000225574A JP 2000225574 A JP2000225574 A JP 2000225574A JP 2001312529 A JP2001312529 A JP 2001312529A
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Toshinori Hosokawa
利典 細川
Masayoshi Yoshimura
正義 吉村
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • G01R31/28Testing of electronic circuits, e.g. by signal tracer
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査容易化設計において、実際の集積回路の
テスト時間が大幅に短縮できるようにする。 【解決手段】 まず、集積回路を構成する各ブロック毎
にフルスキャン設計を行い、検査入力パターン生成を行
う(S11)。その後、まだ検査容易化設計が割り当て
られていないブロックを1つ選択し(S12)、フルス
キャン設計を割り当て(S14)、フルスキャン設計し
たときのパラレル検査入力パターン数が所定値を超える
(S15でYES)ブロックに、検査ポイントを挿入す
る(S16)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積回路に対し、
故障検査を行うための検査入力パターンを容易に生成す
るための検査容易化設計技術に属するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の集積回路の検査容易化設計方法の
1つとして、フルスキャン設計方法がある(コンピュー
タ・サインエンス・プレス発行の「デジタル・システム
ズ・テスティング・アンド・テスタブル・デザイン」参
照)。
【0003】フルスキャン設計は回路中のFFをすべて
スキャンFFに置き換え、シフトレジスタ状に接続した
設計で、テスト時にシフトレジスタを通じてFFの値の
設定、読み出しを自由に行うことができるので、スキャ
ンFFを外部入出力とみなせることができる。よって、
フルスキャン設計回路に対しては組合せ検査入力パター
ン生成アルゴリズムで容易に高い故障検出率を得る検査
入力パターンを生成することができる。
【0004】またもう1つの検査容易化設計にパーシャ
ルスキャン設計方法がある。パーシャルスキャン設計は
回路中の一部のFFをスキャンFFに置き換え、シフト
レジスタ状に接続した設計である。パーシャルスキャン
設計はフルスキャン設計に比べて、面積オーバヘッド、
遅延の劣化、消費電力を削減することができるが、一般
的に検査入力パターンを生成するために順序検査入力パ
ターン生成アルゴリズムが必要となり、高い故障検出率
を得るためには、スキャン化するFFの選択方法が重要
である。
【0005】パーシャルスキャン設計回路の検査入力パ
ターンを組合せ検査入力パターン生成アルゴリズムで生
成できるスキャン化FFの選択方法が提案され、フルス
キャン設計同様に高い故障検出率を得ることができるこ
とが報告されている(井上他「組合せATPGに基づく
RTLレベル部分スキャン設計法」(TECHNICAL REPORT
of IEICE, FTS96-67, 1997年2月、電子情報通信
学会のフォールトトレランス研究会発行参照)。
【0006】スキャン設計は、すでに存在するFFをス
キャンFFに置き換えて、シフトレジスタ状に接続する
検査容易化設計であったが、そのスキャン設計以外に、
回路の故障検出率を向上させることを目的とした検査ポ
イント挿入技術がある。具体的には、回路の可制御性
(回路中の信号線に“0”または“1”を設定するため
の難易度)または可観測性(回路中の信号線の値を観測
する難易度)が悪い信号線に検査ポイントを挿入する
(NAKAO et al.,"Accelerated Test Points Selection
Method for Scan-Based BIST" IEEE 1997 Asian Test S
ymposium 参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】半導体集積技術の進歩
に伴い、集積回路の微細化が益々進み、これにより、集
積回路中に含まれるFFの個数は大幅に増大している。
その一方で、集積回路の外部ピンの個数は、集積構造の
構造上、FFほどは増大せず、微増にとどまっている。
このため、上述したような現在主流のフルスキャン設計
では、1本のスキャンパス中に存在するスキャンFFの
個数が格段に増大している。このため、テスタでの検査
入力パターン数が、大幅に増大することになる。
【0008】図41はフルスキャン回路の一例を模式的
に示す図である。図41において、PI1,PI2およ
びPI3は外部入力、PO1およびPO2は外部出力、
FF1,FF2,FF3およびFF4はスキャンFF、
SIはスキャンイン、SOはスキャンアウトである。C
Kはクロック入力、SEはスキャンFF FF1〜FF
4の動作を切り替えるためのスキャンモード入力であ
る。
【0009】図42は図41に示すフルスキャン回路の
検査入力パターン生成モデルである。図42において、
スキャンFF FF1〜FF4の通常データ入力が疑似
外部出力PPO−FF1〜PPO−FF4に変換されて
おり、スキャンFF FF1〜FF4の出力が疑似外部
入力PPI−FF1〜PPI−FF4に変換されてお
り、回路全体が組み合わせ回路に変換されている。
【0010】図43は図42に示す検査入力パターン生
成モデルに対して生成した検査入力パターンである。図
43において、外部入力は“0”“1”で表され、外部
出力での期待値は“H”“L”で表される。図43に示
すような、検査入力パターン生成モデルに対する検査入
力パターンのことを、本明細書では「パラレル検査入力
パターン」ということにする。図43では、2個のパラ
レル検査入力パターンV1,V2が生成されており、パ
ラレル検査入力パターン数は「2」である。
【0011】実際に製造された集積回路はフルスキャン
設計回路であり、検査入力パターン生成モデルではない
ので、集積回路をテスタを用いて検査する際には、図4
3に示すようなパラレル検査入力パターンをそのまま検
査に用いることはできない。すなわち、検査入力パター
ン生成モデルに対して生成したパラレル検査入力パター
ンを、実際のフルスキャン設計回路の検査入力パターン
に変換する必要がある。
【0012】図44は図43に示すパラレル検査入力パ
ターンを実際のフルスキャン設計回路用に変換した検査
入力パターンである。図44において、“−”は検査入
力パターンを入力しないことを示し、クロックCKの立
ち上がりエッジはクロックが入力されたことを示し、
“*”は期待値比較を行わないことを示す。
【0013】まず、図43に示す第1のパラレル検査入
力パターンV1の疑似外部入力PPI−FF1〜PPI
−FF4の値を図41に示す各スキャンFF FF1〜
FF4に設定するために、図41の回路をシフトモード
にして(SE=1)、スキャンインSIに“0”“1”
“0”“1”を順に設定し、クロックCKを4回入力す
る。これにより、各スキャンFF FF1〜FF4に
は、“1”,“0”,“1”,“0”がそれぞれ設定さ
れる。
【0014】次に、図41の回路をキャプチャモードに
して(SE=0)、クロックCKを1回入力すると、各
スキャンFF FF1〜FF4にはそれぞれ、その通常
データ入力の値が設定される。この値をスキャンアウト
SOから読み出すためには、再びシフトモードにし、ス
キャンインSIから値を入力する必要がある。
【0015】次に、図43に示す第2のパラレル検査入
力パターンV2の疑似外部入力PPI−FF1〜PPI
−FF4の値を各スキャンFF FF1〜FF4に設定
するために、シフトモードにして(SE=1)、スキャ
ンインSIに“1”“0”“1”“0”を順に設定し、
クロックCKを4回入力する。これにより、各スキャン
FF FF1〜FF4には、“0”,“1”,“0”,
“1”がそれぞれ設定されるとともに、スキャンアウト
SOから、キャプチャモードのときに各スキャンFF
FF1〜FF4に設定された通常データ入力の値が、順
に観測される。すなわち、この動作によって、パターン
V1の外部出力が観測できるとともに、パターンV2の
外部入力を設定することができる。
【0016】このように、シフトモードとキャプチャモ
ードとを繰り返し実行し、全てのパラレル検査入力パタ
ーンを入力し、期待値比較を行う。
【0017】以上のことから、スキャン設計回路のテス
タでの検査入力パターン数は、次の式で表すことができ
る。 テスタでの検査入力パターン数=(パラレル検査入力パ
ターン数+1)×1本のスキャンパス中に存在するスキ
ャンFF数の最大値+パラレル検査入力パターン数
【0018】上式から分かるように、1本のスキャンパ
ス中に存在するスキャンFF数が大幅に増加すると、こ
れに伴い、テスタでの検査入力パターン数が格段に増加
する。このことは、実際の集積回路のテスト時間が長く
なることを意味し、ひいては、集積回路のコストの増大
を招くことになる。
【0019】また、デコーダ回路や、多数の入力変数を
用いる組合せ回路は、回路の大規模化に伴い、その検査
には膨大な数の検査入力パターンを必要とする。
【0020】さらに、パーシャルスキャン設計回路のテ
スタでの検査入力パターン数は、スキャン化率に大きく
左右されるが、一般的にフルスキャン設計回路に比べて
パラレル検査入力パターン数が多くなるので、フルスキ
ャン設計のテスト時間より、長くなる場合が多い。
【0021】前記の問題に鑑み、本発明は、検査容易化
設計方法として、実際の集積回路のテスト時間がより短
縮できるようにすることを課題とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明が講じた解決手段は、集積回路に
対し、検査入力パターンの生成を容易にするための検査
容易化設計を行う方法として、前記検査入力パターンの
個数がより少なくなるように、前記集積回路を構成する
各ブロック毎に、それぞれ、検査容易化設計を割り当て
る工程を備えたものである。
【0023】請求項1の発明によると、集積回路を構成
する各ブロックには、検査入力パターンの個数がより少
なくなるように、それぞれ、検査容易化設計が割り当て
られる。これにより、検査入力パターンの個数がより少
なくなるので、実際の集積回路のテスト時間をより短縮
することができる。
【0024】請求項2の発明では、前記請求項1の検査
容易化設計方法における検査容易化設計割り当て工程
は、各ブロックについてフルスキャン設計したときのパ
ラレル検査入力パターン数を求める第1の処理と、前記
第1の処理において求めたパラレル検査入力パターン数
が所定値を超える対象ブロックに対し、フルスキャン設
計を行いかつ検査ポイントを挿入する第2の処理と、前
記対象ブロック以外のブロックに対しフルスキャン設計
を行う第3の処理とを備えたものとする。
【0025】請求項3の発明では、前記請求項1の検査
容易化設計方法における検査容易化設計割り当て工程
は、各ブロックについてフルスキャン設計したときのパ
ラレル検査入力パターン数を求める第1の処理と、前記
第1の処理において求めたパラレル検査入力パターン数
が最大の対象ブロックに対しフルスキャン設計を行う第
2の処理と、前記対象ブロック以外のブロックに対し、
そのパラレル検査入力パターン数が前記第1の処理にお
いて求めた前記対象ブロックのパラレル検査入力パター
ン数を超えないように、パーシャルスキャン設計または
フルスキャン設計を行う第3の処理とを備えたものとす
る。
【0026】請求項4の発明では、前記請求項1の検査
容易化設計方法における検査容易化設計割り当て工程
は、各ブロックについてフルスキャン設計したときのパ
ラレル検査入力パターン数を求める第1の処理と、前記
第1の処理において求めたパラレル検査入力パターン数
が所定値を超える対象ブロックに対し、フルスキャン設
計を行いかつ検査ポイントを挿入する第2の処理と、前
記対象ブロックについてパラレル検査入力パターン数を
求める第3の処理と、前記対象ブロック以外のブロック
に対し、そのパラレル検査入力パターン数が前記第3の
処理において求めた前記対象ブロックのパラレル検査入
力パターン数を超えないように、パーシャルスキャン設
計またはフルスキャン設計を行う第4の処理とを備えた
ものとする。
【0027】請求項5の発明では、前記請求項1の検査
容易化設計方法における検査容易化設計割り当て工程
は、各ブロックについて検査容易化設計の種類とその検
査容易化設計の結果を表す結果情報とが格納された検査
容易化設計ライブラリを用い、かつ、各ブロックに対
し、前記検査容易化設計ライブラリから、故障検査に要
するテスト時間に係る評価関数に従って検査容易化設計
を選択する処理を備えているものとする。
【0028】請求項6の発明では、前記請求項5の検査
容易化設計方法における検査容易化設計ライブラリは、
前記結果情報として、スキャンFF数とパラレル検査入
力パターン数とを格納したものとする。
【0029】請求項7の発明では、前記請求項5の検査
容易化設計方法における評価関数は、各ブロックのスキ
ャンFF数の総和と各ブロックのパラレル検査入力パタ
ーン数の最大値との積であるものとする。
【0030】また、請求項8の発明が講じた解決手段
は、パーシャルスキャン化された集積回路に対し、検査
入力パターンの生成を容易にするための検査容易化設計
を行う方法として、前記集積回路において一のブロック
の出力と共通に接続されている複数のブロックの前記一
のブロックの出力と接続された各入力について、当該入
力から組合せ回路のみを通って到達可能でありかつスキ
ャンFFでないFFを探索するとともにその個数を求め
る第1の処理と、前記各入力から前記第1の処理におい
て求めたFFの個数が最大である入力を1個選択する第
2の処理と、前記各入力のうち前記第2の処理において
選択した入力以外の入力について前記第1の処理におい
て探索したFFを全てスキャンFFに置換する第3の処
理とを備えたものである。
【0031】また、請求項9の発明が講じた解決手段
は、集積回路に対し、検査入力パターンの生成を容易に
するための検査容易化設計を行う方法として、前記集積
回路が組合せ回路若しくはフルスキャン設計回路である
ときまたは前記集積回路を構成するブロックが組合せ回
路若しくはフルスキャン設計回路であるとき、当該集積
回路またはブロックについてそのパラレル検査入力パタ
ーン数が削減されるように検査ポイントの位置を求める
工程を備え、前記工程において求めた検査ポイントの位
置に検査回路を挿入するものである。
【0032】請求項10の発明では、前記請求項9の検
査容易化設計方法における検査ポイント位置を求める工
程は、選択した複数の外部出力に、共通の到達可能な外
部入力があるとき、この外部入力に前記複数の外部出力
のうちの1つのみが到達可能になるように、検査ポイン
トの位置を求める第1の処理を備えているものとする。
【0033】請求項11の発明では、前記請求項9の検
査容易化設計方法における検査ポイント位置を求める工
程は、選択した外部出力から到達可能な外部入力数が所
定値以上であるとき、到達可能な外部入力数が前記所定
値未満になるように、検査ポイントの位置を求める第1
の処理を備えているものとする。
【0034】請求項12の発明では、前記請求項10ま
たは11の検査容易化設計方法における検査ポイント位
置を求める工程は、前処理として、前記集積回路または
ブロックについて各外部出力の故障検出確率を算出する
処理を備え、算出した故障検出確率を用いて前記第1の
処理を実行する外部出力を選択するものとする。
【0035】請求項13の発明では、前記請求項10ま
たは11の検査容易化設計方法における検査ポイント位
置を求める工程は、前処理として、前記集積回路または
ブロックについて各外部出力から到達可能な外部入力数
を算出する処理を備え、算出した到達可能な外部入力数
を用いて前記第1の処理を実行する外部出力を選択する
ものとする。
【0036】請求項14の発明では、前記請求項9の検
査容易化設計方法における検査ポイント位置を求める工
程は、外部入力の値割当確率の最大値が所定値以下にな
るように、検査ポイントの位置を求めるものとする。
【0037】請求項15の発明では、前記請求項9の検
査容易化設計方法における検査ポイント位置を求める工
程は、前記集積回路またはブロックについて、各外部出
力の故障検出確率を算出する第1の処理と、各外部入力
について、当該外部入力から到達可能な外部出力につい
て前記第1の処理で算出した故障検出確率の総和を値割
り当て確率として算出する第2の処理とを備え、検査ポ
イントが挿入された信号線を外部入出力とみなしたと
き、各外部入力の値割り当て確率が所定値未満になるよ
うに、検査ポイントの位置を求めるものとする。
【0038】請求項16の発明では、前記請求項15の
検査容易化設計方法における検査ポイント位置を求める
際に、検査ポイントを挿入したと仮定したとき、値割り
当て確率の最大値が最も小さくなる位置を優先的に検査
ポイントの位置として決定するものとする。
【0039】請求項17の発明では、前記請求項15の
検査容易化設計方法における検査ポイントの位置を求め
る処理は、各外部出力の故障検出確率および各信号線の
値割り当て確率を計算する第1の処理と、代表信号線の
中から、前記第1の処理の計算結果に基づいて、検査ポ
イントを挿入する候補となる候補信号線を選択する第2
の処理と、前記第2の処理において選択された候補信号
線から検査ポイントを挿入する信号線を選択する第3の
処理とを備えたものとする。
【0040】請求項18の発明では、前記請求項17の
検査容易化設計方法における代表信号線は、ファンアウ
トステムであるものとする。
【0041】請求項19の発明では、前記請求項17の
検査容易化設計方法における代表信号線は、ファンアウ
トステムであり、かつ、その値割り当て確率が、外部出
力の故障検出率の最大値よりも大きく、外部入力の値割
り当て確率の最大値よりも小さいものとする。
【0042】請求項20の発明では、前記請求項17の
検査容易化設計方法における第2の処理は、各代表信号
線についてコスト計算を行い、計算したコスト値が大き
い代表信号線を優先して候補信号線として選択するもの
であり、前記コスト計算は、当該代表信号線に到達可能
な外部出力の集合を求め、この集合に属する各外部出力
について、これに到達可能であり、かつ、所定の閾値以
上の値割り当て確率を有する各外部入力の,その値割り
当て確率と前記閾値との差の和を求め、前記集合に属す
る各外部出力に係る前記和の総和をコスト値とするもの
とする。
【0043】請求項21の発明では、前記請求項17の
検査容易化設計方法における第3の処理は、各候補信号
線についてコスト計算を行い、計算したコスト値が大き
い候補信号線を優先して、検査ポイントを挿入する信号
線として選択するものであり、前記コスト計算は、当該
候補信号線に到達可能であり、かつ、所定の閾値以上の
値割り当て確率を有する外部入力の集合を求め、この集
合に属する各外部入力について、当該候補信号線を切断
することによって、到達不能となる外部出力の故障検出
確率の総和である削減量を求め、前記集合に属する各外
部入力に係る前記削減量の総和をコスト値とするものと
する。
【0044】また、請求項22の発明が講じた解決手段
は、検査容易化設計がなされた集積回路として、スキャ
ンFFと2入力セレクタとからなる検査回路が信号線に
挿入されており、かつ、前記2入力セレクタの選択信号
線を制御するためのスキャンFFを備えているものであ
る。
【0045】請求項23の発明では、前記請求項22の
集積回路におけるスキャンFFは、データ入力が前記2
入力セレクタが通常動作を行うときの選択信号の値に固
定され、かつリセット入力がスキャンテストのときに当
該スキャンFFのリセットの値がディスイネーブルとな
るように、構成されているものとする。
【0046】請求項24の発明では、前記請求項22の
集積回路におけるスキャンFFは、データ入力が前記2
入力セレクタが通常動作を行うときの選択信号の値に固
定されているものとする。
【0047】請求項25の発明では、前記請求項22の
集積回路におけるスキャンFFは、データ入力が信号線
と接続され、リセット入力がスキャンテストのときに当
該スキャンFFのリセットの値がディスイネーブルとな
るように構成されているものとする。
【0048】また、請求項26の発明が講じた解決手段
は、集積回路の設計方法として、前記集積回路を構成す
る各ブロックについて、検査容易化設計の種類と、その
検査容易化設計の結果を表す結果情報とが格納された検
査容易化設計ライブラリを用い、各ブロックに対し、前
記検査容易化設計ライブラリから、検査容易化設計を選
択する工程を備えたものである。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0050】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態に係る検査容易設計方法における処理の流れを
示すフローチャートである。図1において、S11は集
積回路を構成する各ブロック毎にフルスキャン設計を行
い、そのフルスキャン設計回路に対して検査入力パター
ン生成を行うとともに、各ブロックについて必要なパラ
レル検査入力パターンを算出するステップである。S1
2は全てのブロックに対して、以下のステップS13〜
S16を実行したか否かを判断するステップであり、Y
ESのときは処理を終了する一方、そうでないときはス
テップS13に進む。
【0051】S13はまだ検査容易化設計が割り当てら
れていないブロックを1つ選択するステップ、S14は
ステップS13で選択したブロックにフルスキャン設計
を割り当てるステップである。S15はステップS13
で選択したブロックをフルスキャン設計したときのパラ
レル検査入力パターンが所定値を超えるか否かを判定す
るステップであり、超えているときはステップS16に
進む一方、越えていないときはステップS12に戻る。
ステップS16はステップS13で選択したブロックの
フルスキャン回路に対して検査ポイント挿入を行うとと
もに、検査ポイント挿入後のフルスキャン回路に対して
パラレル検査入力パターン数を算出するステップであ
る。
【0052】図1のフローチャートに従って、本実施形
態に係る検査容易化設計方法について、具体的な回路を
例にとって、図2を参照して説明する。
【0053】図2(a)は本実施形態の対象となる集積
回路の一例である。図2(a)において、集積回路(L
SI)1は複数のブロックA,B,C,Dによって構成
されている。各ブロックA,B,C,Dは、コアまたは
IPであってもよい。
【0054】まずステップS11において、集積回路1
の各ブロックA,B,C,Dについて、それぞれフルス
キャン設計を行い、そのフルスキャン設計回路に対して
検査入力パターン生成を行う。図2(b)はこのフルス
キャン設計時の各ブロックのスキャンFF数および検査
入力パターン数を示す図である。ここでは、各ブロック
の故障検出率はそれぞれ十分に高いものとする。スキャ
ンパスの本数は、4とする。
【0055】次に、ステップS12〜S16において、
各ブロックA,B,C,Dについて、検査容易化設計の
割り当てを行う。ここでは、ステップS15における所
定値は1500とする。この所定値は、実際の集積回路
の故障検査に用いるテスタの検査入力パターン数の上限
値から設定する。例えば、テスタの検査入力パターン数
の上限値が15M(メガ)パターンであるとすると、ス
キャンパスの本数(4本)とスキャンFFの個数(40
000個)から、スキャンパスの平均FF数が1000
0個となるので、パラレル検査入力パターン数は、15
00パターン以下でなければならない。
【0056】ステップS15における所定値を1500
とし、パラレル検査入力パターン数が1500を越える
ブロックに対してステップS16で検査ポイントを挿入
するものとすると、パラレル検査入力パターン数(20
00)が1500を超えるブロックCのみが、検査ポイ
ント挿入の対象ブロックとなる。
【0057】ステップS16において、フルスキャン設
計されたブロックCに対して、検査ポイント挿入を行
い、検査ポイントを挿入したフルスキャン設計回路に対
して検査入力パターン生成を行う。この結果、図2
(c)に示すように、検査ポイント挿入数160(スキ
ャンFF数の増加分に相当する)のとき、パラレル検査
入力パターン数は1200になったものとする。
【0058】ここで、本実施形態の効果を従来と比較し
て示す。
【0059】従来のフルスキャン設計の場合、集積回路
のパラレル検査入力パターン数はブロックのパラレル検
査入力パターン数の最大値に支配される。このため、テ
スタでの検査入力パターン数は、ブロックのパラレル検
査入力パターン数の最大値×スキャンFF数の総和/ス
キャンパスの本数によって、およそ表すことができる。
すなわち、 2000×40000/4=20Mパターンと推定でき
る。
【0060】一方、本実施形態では、ブロックCに16
0個の検査ポイントを挿入したことによって、各ブロッ
クのパラレル検査入力パターン数の最大値が2000か
ら1200に減った。このため、テスタでの検査入力パ
ターン数は、 1200×40160/4=約12Mパターン と推定できる。このように、本実施形態によると、テス
タでの検査入力パターン数すなわち検査時間を大幅に短
縮することができる。
【0061】(第2の実施形態)図3は本発明の第2の
実施形態に係る検査容易化設計方法における処理の流れ
を示すフローチャートである。図3において、S21は
集積回路を構成する各ブロック毎にフルスキャン設計を
行い、そのフルスキャン設計回路に対して検査入力パタ
ーン生成を行うとともに、各ブロックについて必要なパ
ラレル検査入力パターンを算出するステップである。S
22は全てのブロックに対して、以下のステップS23
〜S27を実行したか否かを判断するステップであり、
YESのときは処理を終了する一方、そうでないときは
ステップS23に進む。
【0062】S23はまだ検査容易化設計が割り当てら
れていないブロックを1つ選択するステップ、S24は
ステップS23で選択したブロックのフルスキャン設計
時のパラレル検査入力パターン数が、各ブロックの中で
最大か否かを判定するステップである。パラレル検査入
力パターン数が最大のときはステップS25に進み、フ
ルスキャン設計を実行し、ステップS22に戻る。そう
でないときはステップS26に進む。
【0063】S26はステップS23で選択したブロッ
クに対してパーシャルスキャン設計を行うとともに、そ
のパーシャルスキャン設計回路に対してパラレル検査入
力パターン数を算出するステップである。ここで、故障
検出率は十分に高いものとする。また、回路構造上、パ
ーシャルスキャン設計を実行できない回路の場合は、フ
ルスキャン設計を行う。
【0064】S26はステップS25で設計したパーシ
ャルスキャン設計回路のパラレル検査入力パターン数
が、ステップS21で算出した各ブロックのフルスキャ
ン設計時のパラレル検査入力パターン数の最大値を超え
たか否かを判定するステップである。超えないときはス
テップS22に戻る一方、超えたときはステップS26
に戻る。このとき、ステップS26では、パラレル検査
入力パターン数を削減するために、パーシャルスキャン
設計回路中の最大順序深度がより浅くなるように、スキ
ャンFFの追加を行う。1個の縮退故障を検出するため
には、(回路の最大順序深度(外部入力から外部出力ま
での経路に存在するFFの個数の最大値)+1)以下の
パラレル検査入力パターンが必要であり、回路の最大順
序深度を浅くすることによって、パラレル検査入力パタ
ーン数を削減することができる。
【0065】図3のフローチャートに基づいて、本実施
形態に係る検査容易化設計方法について、具体的な回路
を例にとって、図2および図4を参照して説明する。
【0066】まずステップS21において、図2(a)
に示す集積回路1の各ブロックA,B,C,Dについ
て、それぞれフルスキャン設計を行い、そのフルスキャ
ン設計回路に対して検査入力パターン生成を行う。この
とき、各ブロックのスキャンFF数および検査入力パタ
ーン数は図2(b)に示すようになったものとする。こ
こでは、各ブロックの故障検出率はそれぞれ十分に高い
ものとする。
【0067】次に、ステップS22〜S27において、
各ブロックA,B,C,Dについて検査容易化設計の割
り当てを行う。ステップS24において、フルスキャン
時のパラレル検査入力パターン数が最大のブロックはブ
ロックCであるので、ブロックCについてはステップS
25において、フルスキャン設計を割り当てる。一方、
他のブロックA,B,Dについては、フルスキャン設計
時のパラレル検査入力パターン数が最大ではないので、
検査容易化設計の割り当てのために、ステップS26,
S27を実行する。
【0068】図4(a)〜(c)はそれぞれブロック
A,B,DについてのステップS26,S27の実行結
果を示す図である。
【0069】まずブロックAについて、図4(a)に示
すように、ブロック中の1000個のFFをスキャンF
Fに置換してパーシャルスキャン設計を行うと、パラレ
ル検査入力パターン数は3000になった(S26)。
このパラレル検査入力パターン数はブロックCのフルス
キャン設計時のパラレル検査入力パターン数(200
0)を超える(S27でYES)ので、スキャンFFの
追加を行った結果、スキャンFF数3000でパラレル
検査入力パターン数が1500になった(S26)。こ
のとき、パラレル検査入力パターン数(1500)はブ
ロックCのフルスキャン設計時のパラレル検査入力パタ
ーン数(2000)以下になったので、ブロックAのパ
ーシャルスキャン設計として、スキャンFF数3000
のものを確定させる。
【0070】次にブロックBについて、図4(b)に示
すように、ブロック中の3000個のFFをスキャンF
Fに置換してパーシャルスキャン設計を行うと、パラレ
ル検査入力パターン数は700になった(S26)。こ
のパラレル検査入力パターン数はブロックCのフルスキ
ャン設計時のパラレル検査入力パターン数(2000)
以下である(S27でNO)ので、ブロックBのパーシ
ャルスキャン設計として、スキャンFF数3000のも
のを確定させる。
【0071】次にブロックDについて、図4(c)に示
すように、ブロック中の5000個のFFをスキャンF
Fに置換してパーシャルスキャン設計を行うとパラレル
検査入力パターン数は7000になり、また8000個
のFFをスキャンFFに置換してパーシャルスキャン設
計を行うとパラレル検査入力パターン数は5000にな
り、さらに10000個のFFをスキャンFFに置換し
てパーシャルスキャン設計を行うと、パラレル検査入力
パターン数は3000になった(S26)。いずれの場
合も、パラレル検査入力パターン数はブロックCのフル
スキャン設計時のパラレル検査入力パターン数(200
0)を超える(S27でYES)ので、さらにスキャン
FFの追加が必要となる。最終的に、ブロック中の12
000個のFFをスキャンFFに置換することによっ
て、パラレル検査入力パターン数は1800になり(S
26)、ブロックCのフルスキャン設計時のパラレル検
査入力パターン数(2000)以下になる(S27でN
O)ので、ブロックDのパーシャルスキャン設計とし
て、スキャンFF数12000のものを確定させる。
【0072】ここで、従来のフルスキャン設計の場合、
第1の実施形態で述べたように、テスタでの検査入力パ
ターン数は、 2000×40000/4=20Mパターン と推定できる。これに対して、本実施形態では、フルス
キャン設計時のパラレル検査入力パターン数が最大であ
るブロックCに対してはフルスキャン設計を、これ以外
のブロックA,B,Dに対してはパーシャルスキャン設
計を割り当てることによって、集積回路1全体のスキャ
ンFF数が40000から26000(=3000+3
000+8000+12000)に減ったので、テスタ
での検査入力パターン数は、 2000×26000/4=約13Mパターン と推定できる。このように、本実施形態によると、テス
タでの検査入力パターン数すなわち検査時間を大幅に短
縮することができる。
【0073】(第3の実施形態)図5は本発明の第3の
実施形態に係る検査容易化設計方法における処理の流れ
を示すフローチャートである。図5において、S31は
集積回路を構成する各ブロック毎にフルスキャン設計を
行い、そのフルスキャン設計回路に対して検査入力パタ
ーン生成を行うとともに、各ブロックについて必要なパ
ラレル検査入力パターンを算出するステップである。S
32はパラレル検査入力パターン数が所定値を超えたブ
ロックに対して検査ポイント挿入を行うステップであ
る。ステップS31およびS32は、第1の実施形態に
係る方法に相当する。S33は全てのブロックに対し
て、以下のステップS34〜S37を実行したか否かを
判断するステップであり、YESのときは処理を終了す
る一方、そうでないときはステップS34に進む。
【0074】S34はまだ検査容易化設計が割り当てら
れていないブロックを1つ選択するステップ、S35は
ステップS34で選択したブロックがステップS32で
検査ポイント挿入を行ったブロックであるか否かの判定
を行うステップである。検査ポイント挿入を行ったブロ
ックであるときはステップS33に戻り、そうでないと
きはステップS36に進む。
【0075】S36はステップS34で選択したブロッ
クに対してパーシャルスキャン設計を行うとともに、そ
のパーシャルスキャン設計回路に対してパラレル検査入
力パターン数を算出するステップである。ここで、故障
検出率は十分に高いものとする。また、回路構造上、パ
ーシャルスキャン設計を実行できない回路の場合は、フ
ルスキャン設計を行う。
【0076】S37はステップS36で設計したパーシ
ャルスキャン設計回路のパラレル検査入力パターン数
が、ステップS32で検査ポイント挿入を行ったブロッ
クのパラレル検査入力パターン数の最大値を超えたか否
かを判定するステップである。超えないときはステップ
S33に戻る一方、超えたときはステップS36に戻
る。このとき、ステップS36では、パラレル検査入力
パターン数を削減するために、パーシャルスキャン設計
回路中の最大順序深度がより浅くなるように、スキャン
FFの追加を行う。第2の実施形態で述べたように、1
個の縮退故障を検出するためには、(回路の最大順序深
度(外部入力から外部出力までの経路に存在するFFの
個数の最大値)+1)以下のパラレル検査入力パターン
が必要であり、回路の最大順序深度を浅くすることによ
って、パラレル検査入力パターン数を削減することがで
きる。
【0077】図5のフローチャートに基づいて、本実施
形態に係る検査容易化設計方法について、具体的な回路
を例にとって、図2および図6を参照して説明する。
【0078】まずステップS31において、図2(a)
に示す集積回路1の各ブロックA,B,C,Dについ
て、それぞれフルスキャン設計を行い、そのフルスキャ
ン設計回路に対して検査入力パターン生成を行う。この
とき、各ブロックのスキャンFF数および検査入力パタ
ーン数は図2(b)に示すようになったものとする。こ
こでは、各ブロックの故障検出率はそれぞれ十分に高い
ものとする。
【0079】次にステップS32において、所定値を1
500とし、パラレル検査入力パターン数が1500を
超えるブロックに対して検査ポイントを挿入する。図2
(c)に示すように、パラレル検査入力パターン数(2
000)が1500以上であるブロックCに対して16
0個の検査ポイントを挿入する。検査ポイント挿入後の
フルスキャン設計回路のパラレル検査入力パターン数
は、1200になったものとする。
【0080】次にステップS33〜S37において、各
ブロックA,B,C,Dについて検査容易化設計の割り
当てを行う。ステップS35において、ブロックCにつ
いてはすでにステップS32で検査ポイント挿入が行わ
れているので、検査ポイント挿入のあるフルスキャン設
計が割り当てられているものとみなす。一方、他のブロ
ックA,B,Dについては、検査ポイント挿入が行われ
ていないので、検査容易化設計の割り当てのために、ス
テップS36,S37を実行する。
【0081】図6(a)〜(c)はそれぞれブロック
A,B,DについてのステップS36,S37の実行結
果を示す図である。
【0082】まずブロックAについて、図6(a)に示
すように、ブロック中の1000個のFFをスキャンF
Fに置換してパーシャルスキャン設計を行うと、パラレ
ル検査入力パターン数は3000になるものとする(S
36)。また、3000個のFFをスキャンFFに置換
してパーシャルスキャン設計を行うとパラレル検査入力
パターン数は1500に、4000個のFFをスキャン
FFに置換してパーシャルスキャン設計を行うとパラレ
ル検査入力パターン数は1300になるものとする。い
ずれの場合も、パラレル検査入力パターン数はブロック
Cの検査ポイント挿入済みフルスキャン設計時のパラレ
ル検査入力パターン数(1200)を超える(S37で
YES)ので、ステップS36に戻り、スキャンFFの
追加を行う。最終的に、5000個のFFをスキャンF
Fに置換してパーシャルスキャン設計するとパラレル検
査入力パターン数は1100になり、1200以下にな
る(S37でNO)ので、ブロックAのパーシャルスキ
ャン設計として、スキャンFF数5000のものを確定
させる。
【0083】次にブロックBについて、図6(b)に示
すように、ブロック中の3000個のFFをスキャンF
Fに置換してパーシャルスキャン設計を行うと、パラレ
ル検査入力パターン数は700になった(S36)。こ
のパラレル検査入力パターン数はブロックCの検査ポイ
ント挿入済みフルスキャン設計時のパラレル検査入力パ
ターン数(1200)以下である(S37でNO)の
で、ブロックBのパーシャルスキャン設計として、スキ
ャンFF数3000のものを確定させる。
【0084】次にブロックDについて、図6(c)に示
すように、ブロック中の5000個のFFをスキャンF
Fに置換してパーシャルスキャン設計を行うとパラレル
検査入力パターン数は7000になり、また8000個
のFFをスキャンFFに置換してパーシャルスキャン設
計を行うとパラレル検査入力パターン数は5000にな
り、さらに10000個のFFをスキャンFFに置換し
てパーシャルスキャン設計を行うとパラレル検査入力パ
ターン数は3000になり、また、12000個のFF
をスキャンFFに置換してパーシャルスキャン設計を行
うとパラレル検査入力パターン数は1800になった
(S36)。いずれの場合も、パラレル検査入力パター
ン数はブロックCの検査ポイント挿入済みフルスキャン
設計時のパラレル検査入力パターン数(1200)を超
える(S37でYES)ので、さらにスキャンFFの追
加が必要となる。最終的に、ブロック中の13000個
のFFをスキャンFFに置換することによって、パラレ
ル検査入力パターン数は1150になり(S36)、ブ
ロックCの検査ポイント挿入済みフルスキャン設計時の
パラレル検査入力パターン数(1200)以下になる
(S37でNO)ので、ブロックDのパーシャルスキャ
ン設計として、スキャンFF数13000のものを確定
させる。
【0085】ここで、従来のフルスキャン設計の場合、
第1の実施形態で述べたように、テスタでの検査入力パ
ターン数は、 2000×40000/4=20Mパターン と推定できる。これに対して、本実施形態では、ブロッ
クCに160個の検査ポイントを挿入したことによっ
て、そのパラレル検査入力パターン数が2000から1
200に減り、かつ、これ以外のブロックA,B,Dに
対してはパーシャルスキャン設計を割り当てることによ
って、集積回路1全体のスキャンFF数が40000か
ら29160(=5000+3000+8160+13
000)に減ったので、テスタでの検査入力パターン数
は、 1200×29160/4=約8.7Mパターン と推定できる。このように、本実施形態によると、テス
タでの検査入力パターン数すなわち検査時間を、さらに
大幅に短縮することができる。
【0086】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態に係る検査容易化設計方法は、各ブロックに対し、検
査容易化設計ライブラリから、故障検査に要するテスト
時間に係る評価関数に従って、検査容易化設計を選択
し、割り当てるものである。本実施形態では、検査容易
化設計ライブラリには、検査容易化設計の種類と、その
検査容易化設計の結果を表す結果情報としてのスキャン
FF数およびパラレル検査入力パターン数が格納されて
いるものとする。
【0087】図7は本実施形態に係る検査容易化設計方
法における処理の流れを示すフローチャートである。図
7において、S41は故障検査に要するテスト時間の評
価関数の最小値Zminを∞に初期化するステップ、S
42は検査容易化設計ライブラリに格納された各ブロッ
クの検査容易化設計の種類の、全ての組合せについて、
以下のステップS43〜S46を実行したか否かを判定
するステップである。全ての組合せについて処理を完了
したときは、ステップS47に進み、評価関数の値Zが
Zminとなる組み合わせを採用し、処理を終了する。
そうでないときは、ステップS43に進む。
【0088】S43は各ブロックについて、検査容易化
設計ライブラリから、1つの検査容易化設計を選択する
ステップである。ステップS43で選択される検査容易
化設計の組合せは、まだステップS44〜S46による
評価を行っていないものである。S44は上述した評価
関数の値Zを算出するステップ、S45は評価関数値Z
が最小値Zminよりも小さいか否かを判定するステッ
プである。評価関数値Zが最小値Zminよりも小さい
ときはステップS46に進み、ZminにZの値を代入
した後、ステップS42に戻る。そうでないときは、そ
のままステップS42に戻る。
【0089】ここで、評価関数は、各ブロックのスキャ
ンFF数の総和と、各ブロックのパラレル検査入力パタ
ーン数の最大値との積であるものとする。
【0090】図8は本実施形態に係る検査容易化設計ラ
イブラリの一例を示す図である。同図中、(a)〜
(d)はそれぞれ、図2(a)に示す集積回路1の各ブ
ロックA,B,C,Dについての検査容易化設計ライブ
ラリである。
【0091】図7のフローチャートに従って、本実施形
態に係る検査容易化設計方法を実行した結果、図8に示
す検査容易化設計ライブラリから選択される検査容易化
設計の組み合わせの中で評価関数値Zが最小になる組合
せは、A4,B3,C3,D2となる。このときの評価
関数値Zは、23360000となる。
【0092】ここで、従来のフルスキャン設計の場合、
第1の実施形態で述べたように、テスタでの検査入力パ
ターン数は、 2000×40000/4=20Mパターン と推定できる。これに対して、本実施形態では、検査容
易化設計ライブラリから、テスト時間の評価関数の値が
最小になる検査容易化設計の組合せ(A4、B3、C
3、D2)を選択することによって、パラレル検査入力
パターン数の最大値が2000から800に減り、か
つ、集積回路1全体のスキャンFF数が40000から
29200(=2000+3000+8200+160
00)に減ったので、テスタでの検査入力パターン数
は、 800×29200/4=約5.8Mパターン と推定できる。このように、本実施形態によると、テス
タでの検査入力パターン数すなわち検査時間をさらに大
幅に短縮することができる。
【0093】また、予め検査容易化設計ライブラリに検
査容易化情報を登録することによって、検査容易化設計
時間や検査入力パターン生成時間を短縮でき、またこれ
らの処理の手戻りを回避できるので、集積回路の設計期
間を短縮することができる。すなわち、図8に示すよう
な検査容易化設計ライブラリを用い、各ブロックに対
し、この検査容易化設計ライブラリから検査容易化設計
を選択し割り当てることによって、設計期間の短縮が実
現される。特に、将来的には、IPを用いた集積回路の
設計に有効である。
【0094】(第5の実施形態)図9は本発明の第5の
実施形態に係る検査容易化設計方法における処理の流れ
を示すフローチャートである。図9において、S51は
パーシャルスキャン設計された集積回路の全てのブロッ
クについて、以下のステップS52〜S58の処理を実
行したか否かの判定を行うステップであり、YESのと
きは処理を終了し、そうでないときはステップS52に
進む。ステップS52では、まだ処理していないブロッ
クを1個選択する。
【0095】S53はステップS52で選択したブロッ
クの全ての出力について、以下のステップS54〜S5
8の処理を完了したか否かを判定するステップである。
YESのときはステップS51に戻り、そうでないとき
はステップS54に進む。ステップS54では、まだ処
理していない出力を1個選択する。
【0096】S55はステップS54で選択した出力が
2個以上のブロックの入力に接続しているか否かを判定
するステップである。NOのときはステップS53に戻
る。一方、YESのときはステップS56に進み、接続
されている各入力について、出力側に探索したとき組合
せ回路のみをとおって到達可能な,スキャンFFでない
FFと、その個数を求める。そして、個数が最大の入力
を選択し(S57)、選択した入力以外の入力から到達
可能なFFをスキャンFFに置換する。
【0097】本実施形態に係る検査容易化設計方法につ
いて、図10を参照しながら説明を行う。図10におい
て、E,F,Gは集積回路内のブロックであり、11,
12,13はFFである。
【0098】第1〜第4の実施形態で説明したように、
集積回路のパラレル検査入力パターン数は、各ブロック
のパラレル検査入力パターン数の最大値によって支配さ
れる、と考えることができる。この前提としては、ブロ
ックの検査容易化設計としてパーシャルスキャン設計が
割り当てられたとき、ブロックの出力から組合せ回路部
分のみを通って到達可能なブロック内のFFは、必ずス
キャンFFに置換されていることを要する。
【0099】しかしながら、実際のパーシャルスキャン
設計された集積回路では、図10に示すように、例えば
送信側のブロックEの出力に、2個の受信側ブロック
F,Gの入力が接続しており、その入力にはそれぞれ、
当該入力から組合せ回路のみを通って到達可能であり、
かつ、スキャンFFでないFFが存在する場合がある。
この場合、集積回路全体を検査するとき、ブロックFの
検査入力パターンとブロックGの検査入力パターンとは
ともにブロックEを介して設定するので、ブロックFの
検査入力パターンとブロックGの検査入力パターンとに
異なる値を設定する場合には、値を同時に設定すること
ができない。このため、集積回路全体のパラレル検査入
力パターン数は、ブロックF単独やブロックG単独での
パラレル検査入力パターン数よりも、多くなる可能性が
ある。
【0100】そこで、本実施形態では、受信側ブロック
の入力が複数ある場合には、各入力について、当該入力
から組合せ回路のみを通って到達可能であり、かつ、ス
キャンFFでないFFとその個数とを求める(S5
6)。図10の場合には、ブロックFの入力から到達可
能なスキャンFFでないFFはFF11,12の2個で
あり、ブロックGの入力から到達可能なスキャンFFで
ないFFはFF13の1個である。
【0101】この場合、到達可能なFFの個数が最大と
なるのはブロックFの入力であり、ブロックGの入力の
方が到達可能なFFの個数が少ない(S57)ので、F
F13をスキャンFFに置換する(S58)。このスキ
ャン化により、ブロックGの検査の大部分はスキャンF
F13に値を設定することによって実行できるので、集
積回路のパラレル検査入力パターン数が各ブロックのパ
ラレル検査入力パターン数の最大値によって支配される
可能性が高くなる。これにより、テスタでの検査入力パ
ターン数を推定したとき、その推定値の誤差が小さくな
る。
【0102】(第6の実施形態)本発明の第6の実施形
態に係る検査容易化設計方法は、検査ポイントを挿入す
るものであり、かつ、集積回路やブロックについて、そ
のパラレル検査入力パターン数が削減されるように、挿
入する検査ポイントの位置を求めるものである。
【0103】図11は本実施形態に係る検査容易化設計
方法における処理の流れを示すフローチャートである。
図11において、S61は各外部出力について故障を検
出する割合rを算出するステップ、S62は故障検出確
率rが所定値以上の外部出力が複数存在するか否かを判
定するステップであり、複数存在するときはステップS
63に進む一方、そうでないときは処理を終了する。
【0104】S63は故障検出確率rが所定値以上の外
部出力を全て選択するステップ、S64はステップS6
3で選択した外部出力のうちの少なくとも2つから到達
可能である共通の外部入力が存在するか否かを判定する
ステップであり、存在するときはステップS65に進む
一方、そうでないときは処理を終了する。
【0105】S65はその共通の到達可能な外部入力が
1個の外部出力にのみ到達可能になるように、検査ポイ
ント挿入を行うステップ、S66は検査ポイントを挿入
した信号線を外部入出力に変更するステップである。検
査ポイント挿入を行った信号線は、等価的に外部入出力
とみなすことができる。
【0106】ここで、故障検出確率rは、その外部出力
から到達可能なゲート数の全ゲート数に対する割合によ
って、近似的に表すものとする。また、複数の外部出力
に到達可能なゲートについては、到達可能な外部出力の
数の逆数を、その個数として用いる。例えば、2個の外
部出力に到達可能なゲートの場合、故障検出確率の算出
においては、その個数を1/2と計数する。
【0107】図11のフローチャートに従って、本実施
形態に係る検査容易化設計方法について、具体的な回路
を例にとって、図12〜図15を参照して説明する。
【0108】図12(a)は検査ポイント挿入の対象と
なる組合せ回路である。集積回路を対象としてもよい
し、集積回路を構成するブロックを対象としてもよい。
図12(a)において、PI1〜PI9は外部入力、P
O1〜PO3は外部出力、A〜Oは組合せゲートを表
す。またフルスキャン設計回路についても、スキャンF
Fの出力を外部入力、通常データ入力を外部出力に変更
した組合せ回路によって、モデル化する。
【0109】まずステップS61において、外部出力P
O1,PO2,PO3について、故障検出確率すなわち
到達可能なゲート数の割合を求める。その結果を図12
(b)に示す。例えば外部出力PO1の場合、到達可能
なゲートはA,B,C,Dの4ゲートであるが、ゲート
Bは外部出力PO2からも到達可能であるので、その個
数を1/2とし、到達可能なゲート数を3.5(=3+
1/2)と算出する。この到達可能なゲート数を回路全
体のゲート数15で除した値が、故障検出確率となる。
【0110】次にステップS62,S63において、所
定値を30%とし、故障検出確率が30%以上の外部出
力であるPO2,PO3を選択する。
【0111】次にステップS64において、外部出力P
O2,PO3から共通の到達可能な外部入力があるか否
かを判定する。図12(c)に示すように、外部出力P
O2,PO3から共通の到達可能な外部入力として、外
部入力PI3,PI4,PI5,PI6が存在すると判
定する。
【0112】次にステップS65において、外部出力P
O2,PO3から共通の到達可能な外部入力がなくなる
ように、言い換えると、外部入力PI3,PI4,PI
5,PI6が外部出力PO2,PO3のいずれか一方に
のみ到達可能になるように、検査ポイントを挿入する。
【0113】図13は図12(a)の回路のうち外部出
力PO2,PO3から到達可能な組合せ回路部分のみを
示した図であり、この回路が検査ポイント挿入の対象部
分となる。各信号線上の丸で囲った外部出力名は、その
信号線から到達可能である外部出力を表す。図13に示
すように、ゲートKの出力信号線は外部出力PO2,P
O3の両方に到達可能であるが、その分岐先の2本の信
号線はそれぞれ、1個の外部出力にしか到達しない。そ
こでここでは、ゲートKの出力であり、ゲートGの入力
である信号線に検査ポイントを挿入する。また同様に、
ゲートJの出力信号線は外部出力PO2,PO3の両方
に到達可能であるが、その分岐先の2本の信号線はそれ
ぞれ、1個の外部出力にしか到達しない。そこでここで
は、ゲートJの出力であり、ゲートIの入力である信号
線に検査ポイントを挿入する。この2個の検査ポイント
の挿入によって、外部出力PO2,PO3から共通に到
達可能な外部入力は、なくなる。
【0114】次にステップS66において、検査ポイン
トを挿入した信号線を外部入出力に変更する。図14
(a)に示すように、新たな外部入力PI10,PI1
1および新たな外部出力PO4,PO5が追加される。
【0115】ステップS61に戻り、再び各外部出力P
O1〜PO5について故障検出確率を算出すると、図1
4(b)に示すような結果になり、ステップS62にお
いて、故障検出の割合が所定値である30%以上の外部
出力がPO2しか存在しないので、処理を終了する。
【0116】到達可能な共通の外部入力が多数存在する
と、異なる外部出力で検出する故障の検査入力パターン
が圧縮されない可能性が高い。したがって本実施形態の
ように、多くの故障を検出する可能性のある複数の外部
出力から到達可能な共通の外部入力を削除するように、
検査ポイントを挿入することによって、複数の外部出力
の検査入力パターン同士が無条件で圧縮できる。この結
果、組合せ回路全体のパラレル検査入力パターン数を削
減することができる。
【0117】なお、故障検出確率の代わりに、各外部出
力について、その外部出力から到達可能な外部入力数を
算出し、この到達可能な外部入力数を用いて、ステップ
S62,S63における外部出力の選択を行ってもよ
い。
【0118】図15は図12(a)の組合せ回路に対し
て、求めた検査ポイントの位置に検査回路が挿入された
回路を示す図である。図15において、21,22は検
査回路であり、検査回路21は検査用の2入力セレクタ
21aおよび検査用のスキャンFF21bによって構成
されており、検査回路22は検査用の2入力セレクタ2
2aおよび検査用のスキャンFF22bによって構成さ
れている。
【0119】25は2入力セレクタ21a,21bの選
択信号を制御するためのリセット付きのスキャンFFで
ある。26はスキャンインSIN、スキャンFF25,
22b,21bおよびスキャンアウトSOUTによって
構成されたスキャンパスである。スキャンFF25は、
データ入力Dが、2入力セレクタ21a,22aが通常
動作を行うときの選択信号の値に固定され、かつ、リセ
ット入力Rが、スキャンテストのときにスキャンFF2
5のリセットの値がディスイネーブルとなるように、構
成されている。テストモードは、スキャンテスト時はデ
ィスイネーブル(“1”)、通常動作時はイネーブル
(“0”)となる。スキャンFF25は、リセット入力
Rが“0”のとき、通常動作する。
【0120】従来では、回路中に検査回路を挿入したと
き、2入力セレクタの選択信号線はテストモードに固定
されていたため、セレクタ21aのA入力の信号線およ
びセレクタ22aのA入力信号線が検査不能となってい
た。これに対して、図15のように、セレクタ制御用の
スキャンFF25を設けたことによって、これらの検査
不能信号線が検査可能になる。通常動作時には、スキャ
ンFF25のリセットがアクティブになるため、2入力
セレクタ21a,22aはともに通常の信号線を選択す
る。
【0121】図16はスキャンFF25の他の構成例を
示す図である。同図中、(a)のスキャンFF25aで
は、データ入力Dが、2入力セレクタ21a,22aが
通常動作を行うときの選択信号の値に固定されている。
クロック1回で通常動作するので、テストモードピンが
不要になる。(b)のスキャンFF25Bでは、通常デ
ータ入力Dには、任意の信号線、例えば可観測性の悪い
信号線を接続することができ、故障検出率のさらなる向
上が実現される。
【0122】なお、図15に示すような、2入力セレク
タの選択信号を制御するためのスキャンFFを設ける構
成は、本実施形態以外の手法によって検査ポイントの位
置を求めた場合であっても、同様に適用可能である。
【0123】(第7の実施形態)本発明の第7の実施形
態に係る検査容易化設計方法も、第6の実施形態と同様
に、検査ポイントを挿入するものであり、かつ、集積回
路やブロックについて、そのパラレル検査入力パターン
数が削減されるように、挿入する検査ポイントの位置を
求めるものである。
【0124】図17は本実施形態に係る検査容易化設計
方法における処理の流れを示すフローチャートである。
図17において、S71は各外部出力について故障検出
確率rを算出するステップであり、第6の実施形態にお
けるステップS61と同様である。S72は故障検出確
率rが所定値以上であり、かつ、到達可能な外部入力数
が所定値以上の外部出力が存在するか否かを判定するス
テップであり、存在するときはステップS73に進む一
方、そうでないときは処理を終了する。
【0125】S73は故障検出確率rが所定値以上であ
り、かつ、到達可能な外部入力数が所定値以上である外
部出力を1個選択するステップ、S74はステップS7
3で選択した外部出力から到達可能な信号線の中で、到
達可能な外部入力数が最も多い信号線を1本選択し、検
査ポイントを挿入するステップ、S75は検査ポイント
を挿入した信号線を外部入出力に変更するステップであ
る。ステップS74において、到達可能な外部入力数が
最も多い信号線が複数本存在するときは、検査ポイント
挿入を行ったときの影響が多数の信号線に及ぶ可能性の
高いファンアウトステムを、優先的に選択する。
【0126】図17のフローチャートに従って、本実施
形態に係る検査容易化設計方法について、具体的な回路
を例にとって、図18〜図22を参照して説明する。
【0127】図18(a)は検査ポイント挿入の対象と
なる組合せ回路である。図18(a)において、PI1
〜PI6は外部入力、PO1,PO2は外部出力、A〜
Iは組合せゲートを表す。またフルスキャン設計回路に
ついても、スキャンFFの出力を外部入力、通常データ
入力を外部出力に変更した組合せ回路によって、モデル
化する。
【0128】今回は故障検出確率をゲートから求めてい
るが、信号線でも同様のことができる。まずステップS
71において、外部出力PO1,PO2について、故障
検出確率すなわち到達可能なゲート数の割合を求める。
その結果を図18(b)に示す。例えば外部出力PO2
の場合、到達可能なゲートはD,E,Hの3ゲートであ
るが、ゲートDは外部出力PO1からも到達可能である
ので、その個数を1/2とし、到達可能なゲート数を
2.5(=2+1/2)と算出する。この到達可能なゲ
ート数を回路全体のゲート数9で除した値が、故障検出
確率となる。
【0129】次にステップS72,S73において、故
障検出確率が40%以上でかつ到達可能な外部入力数が
5個以上の外部出力を選択するものとする。ここでは、
外部出力PO1を選択する。
【0130】次にステップS74において、検査ポイン
トを挿入する。図19は図18(a)の回路のうち外部
出力PO1から到達可能な組合せ回路部分のみを示した
図であり、この回路が検査ポイント挿入の対象部分とな
る。各信号線上の丸で囲った外部入力名はその信号線か
ら到達可能である外部入力を表す。図19において、到
達可能な外部入力数が5個未満でかつ最も多い(すなわ
ち4個)ゲートI,F間の信号線に検査ポイントを挿入
する。次にステップS75において、検査ポイントを挿
入した信号線を外部入出力に変更する。図20(a)に
示すように、新たな外部入力PI7および新たな外部出
力PO3が追加される。
【0131】ステップS71に戻り、再び各外部出力に
ついて故障検出確率を算出する。その結果を図20
(b)に示す。ステップS72,S73において、故障
検出確率が40%以上でありかつ到達可能な外部入力数
が5個以上の外部出力PO1が存在すると判定され、外
部出力POIが再び選択される。
【0132】次にステップS74において、検査ポイン
トを挿入する。図21は図20(a)の回路のうち外部
出力PO1から到達可能な組合せ回路部分のみを示した
図であり、この回路が検査ポイント挿入の対象部分とな
る。図21において、到達可能な外部入力数が5個未満
でかつ最も多い(すなわち3個)ゲートI,B間の信号
線に検査ポイントを挿入する。次にステップS75にお
いて、検査ポイントを挿入した信号線を外部入出力に変
更する。図22(a)に示すように、新たな外部入力P
I8および新たな外部出力PO4が追加される。
【0133】ステップS71に戻り、再び各外部出力に
ついて故障検出確率を算出する。その結果を図22
(b)に示す。ステップS72において、故障検出確率
が40%以上でかつ到達可能な外部入力数が5個以上の
外部出力が存在しないと判断され、処理を終了する。
【0134】ここで、ある外部出力に到達可能な外部入
力が多数存在すると、その外部出力で検出する故障の検
査入力パターンは到達可能な多くの外部入力に値を割り
当てる可能性が高く、このため、検査入力パターンの圧
縮も効率が悪くなる可能性が高い。したがって本実施形
態のように、多くの故障を検出する可能性があり、かつ
多数の到達可能な外部入力を持つ外部出力から到達可能
な外部入力数を削除するように、検査ポイントを挿入す
ることによって、多くの故障を検出する可能性のある外
部出力の検査入力パターンの圧縮効率を向上させること
ができる。この結果、組合せ回路全体のパラレル検査入
力パターン数を削減することができる。
【0135】また、外部入力の値割当確率の最大値が所
定値以下の値になるように、検査ポイントの挿入位置を
求めてもよい。ここで、外部入力割当確率とは、その外
部入力が到達可能な各外部出力についての故障検出確率
の総和である。
【0136】例えば、図18(a)の回路において、外
部入力PI1,PI2,PI3は外部出力PO1にのみ
到達可能であるので、その外部入力割当確率は72.2
%であり、外部入力PI4,PI5は外部出力PO1,
PO2の両方に到達可能であるので、その外部入力割当
確率は100%であり、外部入力PI6は外部出力PO
2にのみ到達可能であるので、その外部入力割り当て確
率は27.8%である。
【0137】いま、外部入力の値割当確率の最大値を8
0%以下の値にしたいとする。このために、ファンアウ
トステムのゲートに検査ポイントを挿入する。これは、
ファンアウトステムが到達可能な外部出力数を増やす原
因であるためである。ファンアウトステムであるゲート
B,Dに検査ポイントを挿入すると、図23のようにな
る。図23から分かるように、外部入力の値割当確率の
最大値は外部入力PI8の77.8%になる。
【0138】(第8の実施形態)本発明の第8の実施形
態に係る検査容易化設計方法も、第6の実施形態と同様
に、検査ポイントを挿入するものであり、かつ、集積回
路やブロックについて、そのパラレル検査入力パターン
数が削減されるように、挿入する検査ポイントの位置を
求めるものである。
【0139】図24は本発明の第8の実施形態に係る検
査容易化設計方法における処理の流れを示すフローチャ
ートである。図24において、S81は検査容易化設計
の対象となる集積回路またはブロックについて、各外部
出力の故障検出確率を算出するステップである。ここで
の故障検出確率は、第6の実施形態において定義された
ものとする。S82は各外部入力について、故障を検出
するときに値が割り当てられる確率を算出するステップ
である。値が割り当てられる確率は、その外部入力から
到達可能な外部出力の故障検出確率の総和によって算出
するものとし、この値を値割り当て確率と呼ぶ。S83
はある所定値以上の値割り当て確率をもつ外部入力が存
在するか否かを判定するステップである。もし存在すれ
ばステップS84へ進み、存在しないときは、処理を終
了する。
【0140】ステップS84では、全ての検査ポイント
挿入可能な信号線に対して処理が終了したかを判定し、
終了していればステップS86に、そうでなければステ
ップS85に進む。ステップS85では、検査ポイント
を仮に挿入し、挿入した検査ポイントを外部入出力とみ
なしたときの、各外部入力の値割り当て確率を算出し、
ステップS84に戻る。S86はステップS85で算出
した値割り当て確率を基にして、値割り当て確率の最大
値が最も小さくなる位置に、すなわち最も効果の高くな
る個所に、検査ポイントを挿入するステップである。ス
テップS87では、ステップS86で挿入した検査ポイ
ントを外部入出力として扱い、ステップS81に戻る。
【0141】回路中のある故障について検査パターンを
作成した場合、値が割り当てられる外部入力の個数が大
きいとき、用いる入力ピンが他の故障について作成され
た検査パターンとの間で重複する可能性が高くなる。こ
のため、検査パターンの圧縮が可能になる確率が低くな
り、パターン長が長く伸びる。本実施形態では、この点
に鑑み、外部入力への値割り当て確率がより下がるよう
に、検査ポイントの挿入位置を求める。
【0142】図24のフローチャートに基づいて、本実
施形態に係る検査容易化設計方法について具体的回路を
例にとって、図25を参照して説明する。図25(a)
は検査ポイント挿入対象の組み合わせ回路である。図2
5(a)において、PI1〜PI8は外部入力、PO1
〜PO3は外部出力、A〜Jは組み合わせゲート、
(1)〜(32)は検査ポイント挿入可能な信号線を示
す。なお、スキャン設計回路についても、スキャンFF
の出力を外部入力、通常データ入力を外部出力に変更し
た組み合わせ回路によってモデル化することができ、本
実施形態と同様に、検査ポイント挿入位置を決定するこ
とができる。
【0143】まずステップS81において、外部出力P
O1,PO2,PO3の故障検出確率、すなわち全体の
ゲート数に対する到達可能なゲート数の割合を求める。
図25(b)は求めた故障検出確率を示している。ここ
で例えば外部出力PO1に着目すると、外部出力PO1
から到達可能なゲートはA、B、Hの3ゲートである
が、ゲートAは外部出力PO1の他に外部出力PO2か
らも到達可能である。すなわち、外部出力PO1,PO
2でゲートAの故障を検出すると考え、外部出力PO1
ではゲートAの故障の1/2を検出するものとする。同
様に、ゲートBは外部出力PO1の他に外部出力PO
2,PO3からも到達可能であるので、外部出力PO1
ではゲートBの故障の1/3を検出するものとする。ま
たゲートHは、外部出力PO1からのみ到達可能である
ので、ゲートHの故障は全てPO1で検出すると考えら
れる。よって、外部入力PO1から到達可能なゲート数
の全ゲート数に対する割合は、全ゲート数が10である
ので、 [{(1/2)+(1/3)+1}/10]×100=
18.3(%) と求まる。他の外部出力PO2、PO3についても同様
に、故障検出確率を求めることができる。
【0144】次にステップS82において、故障を検出
する際に外部入力に値が割り当てられる確率、すなわち
外部入力から到達可能な外部出力についての故障検出確
率の総和を求める。図25(c)は求めた値割り当て確
率を示している。ここで例えば外部入力PI1に着目す
ると、外部入力PI1は外部出力PO1,PO2に到達
可能であるので、外部入力PI1の値割り当て確率は、
外部出力PO1,PO2の故障検出確率の総和すなわち
51.6%となる。他の外部入力PI2〜PI8につい
ても同様に、値割り当て確率を求めることができる。
【0145】次にステップS83において、ある所定値
以上の値割り当て確率を持つ外部入力が存在するか否か
を判定する。ここで、値割り当て確率の判定基準となる
所定値を70%とすると、外部入力PI2〜PI4につ
いては100%、外部入力PI5〜PI7については7
6.6%と所定値を越えているので、ステップS84に
進む。ステップS84において、まだ全ての検査ポイン
ト挿入可能箇所について処理を終了していないのでステ
ップS85に進む。
【0146】ステップS85では、全ての検査ポイント
挿入可能箇所に検査ポイントを仮に挿入し、挿入した検
査ポイントを外部入出力とみなしたとき、ステップS8
1,S82と同様に各外部入力の値割り当て確率を求め
る。図26(a)はステップS85で算出した検査ポイ
ント挿入箇所と挿入時の値割り当て確率の最大値を示
す。
【0147】ステップS86では、図26(a)の結果
を基に、実際に挿入する検査ポイント位置を決めて、検
査ポイントの挿入を行う。ここでは、値割り当て確率の
最大値が最も小さくなる信号線(26)を優先的に検査
ポイントの位置として決定し、検査ポイントを挿入する
ものとする。ステップS87では、ステップS86にお
いて信号線(26)に挿入した検査ポイントを外部入出
力とする。挿入後の回路は図26(b)に示される。そ
の後、ステップS81にもどる。
【0148】ステップS81において、各外部出力PO
1、PO2、PO3、PO4の故障検出確率を求める。
この結果、図27(a)に示すような故障検出確率が得
られる。ステップS82において、各外部入力の値割り
当て確率を求める。この結果、図27(b)に示すよう
な値割り当て確率が得られる。図25(c)と比べる
と、値割り当て確率の最大値が減少していることが分か
る。そしてステップS83において、値割り当て確率の
最大値が65%であり、所定値70%よりも小さいの
で、処理を終了する。
【0149】以上のように本実施形態によると、外部入
力への値割り当て確率が下がるように、信号線への検査
ポイントの挿入を行うことが可能になる。これにより、
回路中のある故障について検査パターンを作成した場合
に、値が割り当てられる外部入力の数が小さくなる可能
性が高くなり、他の検査パターンとの圧縮の可能性を高
めることができる。この結果、テスタでの検査時間を短
くすることができる。
【0150】なお、スキャン設計回路もスキャンFFの
出力を外部入力、通常データ入力を外部出力に変更した
組み合わせ回路でモデル化することが可能となり、本実
施の形態と同様に検査ポイント挿入信号線を決定するこ
とができる。
【0151】(第9の実施形態)ある一定の数(m個)
の検査ポイントを挿入することによって、回路(信号線
数:n本)中の外部入力の値割り当て確率の最大値を最
小化する問題を考える。このとき、その計算量はnから
mを選択する組み合わせの数になり、一般にnは数万以
上、mは数十以上であり、計算量が爆発する。そこで、
本実施形態では、次に示すようなヒューリスティックア
ルゴリズムによって、検査ポイントを選択する。
【0152】図28は本実施形態に係る検査ポイントを
選択するヒューリスティックアルゴリズムである。図2
8において、S91は検査ポイントの挿入個数の制限値
をm個としたときに、現在検査ポイントがm個選択され
ているか否かを判断する処理であり、検査ポイントがm
個選択されていれば、処理を終了し、それ以外の場合は
S92にすすむ。S92は回路中の外部出力の故障検出
確率と全信号線の値割り当て確率を計算する処理であ
る。S93は代表信号線の中からいくつかの候補信号線
を選択する処理である。S94は候補信号線から検査ポ
イントを挿入する信号線を選択する処理である。
【0153】図29は図28のステップS93の詳細な
アルゴリズムを示す図である。図29において、S93
aは回路中の全代表信号線について後述のコスト計算を
終了したか否かを判断する処理であり、終了したときは
S93gに進む一方、そうでないときはS93bに進
む。S93bはまだコスト計算を行っていない代表信号
線を1つ選択する処理である。S93cは代表信号線に
到達可能な外部出力の集合(第1の集合)を求める処理
である。
【0154】S93dは第1の集合中の全外部出力につ
いて処理が行われた否かを判定する処理である。全外部
出力について、処理が行われた場合はS93aに戻り、
それ以外の場合はS93eに進む。S93eは第1の集
合から外部出力を1個選択し、その外部出力から到達可
能な外部入力の集合(第2の集合)を求め、第2の集合
中の,値割り当て確率がある閾値(指定される)以上で
ある外部入力に対して、閾値との差の総和を計算する処
理である。S93fは第1の集合中の外部出力に対し
て、ステップS93eで計算した総和をさらに足し合わ
せた総数(コスト)を計算する処理である。S93gは
代表信号線からコストの大きい順に、検査ポイントを挿
入する候補信号線を指定数だけ選択する処理である。
【0155】図30は図28のステップS94の詳細な
アルゴリズムを示す図である。図30において、S94
aは全候補信号線について後述のコスト計算を終了した
か否かを判断する処理であり、終了したときはS94g
に進む一方、そうでないときはS94bに進む。S94
bはまだコスト計算を行っていない候補信号線を1つ選
択する処理である。S94cは候補信号線に到達可能で
かつ値割り当て確率がしきい値である外部入力の集合
(第3の集合)を作成する処理である。
【0156】S94dは第3の集合中の全外部出力につ
いて削減量を計算したか否かを判定する処理であり、計
算が完了したときはS94aに戻る一方、そうでないと
きはS94eにすすむ。S94eは第3の集合中の外部
入力を1つ選択し、候補信号線を切断したときに、その
外部入力から到達不可能になる外部出力の故障検出確率
の総和を計算する処理である。S94fは第3の集合中
の外部入力に対して、S94eで計算した総和をさらに
足し合わせた総数(コスト)を計算する処理である。S
94gは候補信号線のうち最もコストが大きいものを検
査ポイントを挿入する信号線として1つ選択する処理で
ある。
【0157】本実施形態に係るアルゴリズムについて、
具体的な回路を例にとって、説明する。
【0158】図31は本実施形態に係る検査ポイント選
択のヒューリスティックアルゴリズムを適用する組合せ
回路であり、PI1〜PI7は外部入力、PO1〜PO
4は外部出力、C1〜C18は組合せ論理ゲート、n1
〜n45は信号線である。ここでは、挿入する検査ポイ
ントは2個とし、候補信号線の本数は3(コスト値が同
数の場合はそれ以上になる)、値割り当て確率の閾値は
50%とする。
【0159】図32は図31の回路に対してステップS
92を実行した結果を示す図であり、同図中、(a)は
外部出力の故障検出確率、(b)は外部入力の値割り当
て確率の計算結果である。
【0160】ここで、ファンアウトステム(分岐元)で
あり、かつ、値割り当て確率が、外部出力の故障検出率
の最大値よりも大きく、外部入力の値割り当て確率の最
大値よりも小さい信号線を、代表信号線とする。図32
の結果から、ここでの代表信号線は、ファンアウトステ
ムであり、かつ、値割り当て確率が31.11%よりも
大きく100%よりも小さい信号線となる。具体的に
は、信号線n2,n4,n17,n27,n28,n3
5,n38が代表信号線となる。
【0161】検査ポイントの挿入によって、できるだけ
数多くの外部入力の値割り当て確率が減少することが好
ましい。この点で、ファンアウトステムは到達可能な外
部出力数が多くなる原因となる信号線であり、到達可能
な外部出力が多いということは、外部出力の故障検出確
率の減少によって、減少する外部入力数は多いと考えら
れる。また、外部入力や外部出力の近くのファンアウト
ステムに検査ポイントを挿入しても、値割り当て確率の
減少という観点からみて、ほとんど効果がない。このた
め、代表信号線の値割り当て確率の範囲を、外部出力の
故障検出率の最大値よりも大きく、外部入力の値割り当
て確率の最大値よりも小さい範囲とする。
【0162】図33は各代表信号線に対するコスト計算
(ステップS93)の結果を示す図である。信号線n2
を例にとって説明すると、到達可能な外部出力はPO
1,PO2(第1の集合)である。外部出力PO1に到
達可能な外部入力(第2の集合)のうち値割り当て確率
が閾値以上のものはPI2、PI6であり、その割り当
て確率と閾値との差の総和は、 (55.92−50)+(100−50)=55.92 となる。また外部出力PO2に到達可能な外部入力(第
2の集合)のうち値割り当て確率が閾値以上のものはP
I2,PI3,PI4,PI5,PI6であり、その割
り当て確率と閾値との差の総和は、 (55.92−50)+(68.89−50)+(6
8.89−50)+(68.89−50)+(100−
50)=112.59 となる。これらを足し合わせた総数すなわち信号線n2
のコストは、 55.92+112.59=168.51 と計算される。同様に、他の代表信号線についてもコス
トが計算される。図33の結果から、コスト値が大きい
信号線n4,n27,n38が候補信号線として選択さ
れる(S93g)。
【0163】図34は各候補信号線に対するコスト計算
(ステップS94)の結果を示す図である。信号線n2
7を例にとって説明すると、信号線n27に到達可能で
ありかつその値割り当て確率が閾値を超えている外部入
力はPI3,PI4,PI5である。まず外部入力PI
3について考えると、信号線n27を切断することによ
って、外部入力PI3から到達不可能になる外部出力は
PO2,PO3,PO4となり、外部入力PI3は大幅
な値割り当て確率の減少が見込める。すなわち、その削
減量は 23.71+22.59+22.59=68.89 と計算される。同様に、外部入力PI4,PI5につい
て削減量はそれぞれ68.89となる。これらを足し合
わせた総数すなわち信号線n27のコストは、 68.89+68.89+68.89=206.67 となる。同様に、他の候補信号線についても図34に示
すようにコスト計算が行われる。図34の結果から、コ
スト値が最も大きい候補信号線n27が検査ポイントを
挿入する信号線として選択される。
【0164】図35は信号線n27に検査ポイントを挿
入した回路モデルを示す図である。検査ポイントの挿入
によって、信号線n27はn27piとn27poとに
なり、それぞれ新たな外部入力PI8と外部出力PO5
に接続されている。
【0165】図36は図35の回路に対してステップS
92を実行した結果を示す図であり、同図中、(a)は
外部出力の故障検出確率、(b)は外部入力の値割り当
て確率の計算結果である。図36の結果から、ここでの
代表信号線は、ファンアウトステムであり、かつ、値割
り当て確率が30.98%よりも大きく82.60%よ
りも小さい信号線となる。具体的には、信号線n2,n
17,n28,n35,n38が代表信号線となる。
【0166】図37は各代表信号線に対するコスト計算
(ステップS93)の結果を示す図である。この場合、
コストの大きいものから3本を選択できなかったので5
本とも候補信号線とする。
【0167】図38は各候補信号線に対するコスト計算
(ステップS94)の結果を示す図である。図38の結
果から、コストが最も大きい信号線n35を検査ポイン
トを挿入する信号線として選択する。
【0168】図39は信号線n35に検査ポイントを挿
入した回路モデルを示す図である。検査ポイントの挿入
によって、信号線n35はn35piとn35poとに
なり、それぞれ新たな外部入力PI9と外部出力PO6
に接続されている。
【0169】図40は図39の回路に対して外部出力の
故障検出確率と外部入力の値割り当て確率を計算した結
果を示す図である。図40から分かるように、信号線n
27とn35に検査ポイントを挿入することによって、
外部入力の値割り当て確率の最大値を100%から4
7.17%に削減することができた。
【0170】以上のように本実施形態によると、検査ポ
イントを挿入する信号線を少ない計算量で効果的に選択
することができる。
【0171】
【発明の効果】以上のように本発明によると、パラレル
検査入力パターン数や、スキャンパス1本当たりのスキ
ャンFF数を削減することができるので、検査時におけ
るテスタでの検査入力パターン数を削減することができ
る。したがって、実際の集積回路の検査時間を大幅に短
縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る検査容易化設計
方法における処理の流れを示すフローチャートである。
【図2】(a)は検査容易化設計の対象となる集積回路
の一例を示す図、(b)は(a)に示す各ブロックのフ
ルスキャン設計時のスキャンFF数および検査入力パタ
ーン数を表す図、(c)は検査ポイント挿入後のブロッ
クCのスキャンFF数および検査入力パターン数を表す
図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る検査容易化設計
方法における処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】(a)〜(c)はそれぞれ図2(a)のブロッ
クA,B,Dについての、図3のフローのステップS2
6,S27の実行結果を示す図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る検査容易化設計
方法における処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】(a)〜(c)はそれぞれ図2(a)のブロッ
クA,B,Dについての、図5のフローのステップS3
6,S37の実行結果を示す図である。
【図7】本発明の第4の実施形態に係る検査容易化設計
方法における処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】(a)〜(d)は図2(a)の各ブロックにつ
いての検査容易化設計ライブラリである。
【図9】本発明の第5の実施形態に係る検査容易化設計
方法における処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】図9の処理の対象となるブロックの接続関係
を示す図である。
【図11】本発明の第6の実施形態に係る検査容易化設
計方法における処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図12】(a)は検査ポイント挿入の対象となる組合
せ回路を示す図、(b)は(a)の回路における各外部
出力の故障検出確率を示す図、(c)は(a)の外部出
力PO2,PO3から到達可能な外部入力を示す図であ
る。
【図13】図12(a)の回路のうち外部出力PO2,
PO3から到達可能な組み合わせ回路部分を示す図であ
る。
【図14】(a)は図13の回路において、検査ポイン
トを挿入した信号線が外部入出力に変更された結果を示
す図、(b)は(a)の回路における各外部出力の故障
検出確率を示す図である。
【図15】図12(a)の組合せ回路に対して、求めた
検査ポイントの位置に検査回路が挿入された回路を示す
図である。
【図16】(a),(b)はセレクタ制御用のスキャン
FFの他の構成例である。
【図17】本発明の第7の実施形態に係る検査容易化設
計方法における処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図18】(a)は検査ポイント挿入の対象となる組合
せ回路を示す図、(b)は(a)の回路における各外部
出力の故障検出確率を示す図である。
【図19】図18(a)の回路のうち外部出力PO1か
ら到達可能な組合せ回路部分のみを示した図である。
【図20】(a)は図19の回路において、検査ポイン
トを挿入した信号線が外部入出力に変更された結果を示
す図、(b)は(a)の回路における各外部出力の故障
検出確率を示す図である。
【図21】図20(a)の回路のうち外部出力PO1か
ら到達可能な組合せ回路部分のみを示した図である。
【図22】(a)は図21の回路において、検査ポイン
トを挿入した信号線が外部入出力に変更された結果を示
す図、(b)は(a)の回路における各外部出力の故障
検出確率を示す図である。
【図23】図18(a)の回路のファンアウトステムに
検査ポイントを挿入した結果を示す図である。
【図24】本発明の第8の実施形態に係る検査容易化設
計方法における処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図25】(a)は検査ポイント挿入対象の組み合わせ
回路、(b)は(a)の回路における各外部出力の故障
検出確率、(c)は(a)の回路における各外部入力の
値割り当て確率である。
【図26】(a)は検査ポイント挿入時の値割り当て確
率の最大値、(b)は図25(a)の回路において信号
線(26)に検査ポイントを挿入した結果の回路であ
る。
【図27】(a)は図26(b)の回路における各外部
出力の故障検出確率、(b)は図26(b)の回路にお
ける各外部入力の値割り当て確率である。
【図28】本発明の第9の実施形態に係る検査容易化設
計方法における処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図29】図28のフローにおけるステップS93の詳
細を示すフローである。
【図30】図28のフローにおけるステップS94の詳
細を示すフローである。
【図31】本発明の第9の実施形態に係る方法の対象と
なる組み合わせ回路を示す図である。
【図32】(a)は図31の回路における外部出力の故
障検出確率を示す図、(b)は図31の回路における外
部入力の値割り当て確率を示す図である。
【図33】図31の回路における代表信号線のコスト計
算結果を示す図である。
【図34】図31の回路における検査ポイント挿入候補
信号線のコスト計算結果を示す図である。
【図35】図31の回路において信号線n27に検査ポ
イントを挿入した回路モデルを示す図である。
【図36】(a)は図35の回路における外部出力の故
障検出確率を示す図、(b)は図35の回路における外
部入力の値割り当て確率を示す図である。
【図37】図35の回路における代表信号線のコスト計
算結果を示す図である。
【図38】図35の回路における検査ポイント挿入候補
信号線のコスト計算結果を示す図である。
【図39】図35の回路において信号線n35に検査ポ
イントを挿入した回路モデルを示す図である。
【図40】(a)は図39の回路における外部出力の故
障検出確率を示す図、(b)は図39の回路における外
部入力の値割り当て確率を示す図である。
【図41】フルスキャン回路の一例を模式的に示す図で
ある。
【図42】図41に示すフルスキャン回路の検査入力パ
ターン生成モデルである。
【図43】図42に示す検査入力パターン生成モデルに
対して生成した検査入力パターンである。
【図44】図43に示すパラレル検査入力パターンを実
際のフルスキャン設計回路用に変換した検査入力パター
ンである。
【符号の説明】
1 集積回路 11〜13 FF 21,22 検査回路 21a,22a 2入力セレクタ 21b,22b スキャンFF 25,25A,25B スキャンFF

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集積回路に対し、検査入力パターンの生
    成を容易にするための検査容易化設計を行う方法であっ
    て、 前記検査入力パターンの個数がより少なくなるように、
    前記集積回路を構成する各ブロック毎に、それぞれ、検
    査容易化設計を割り当てる工程を備えたことを特徴とす
    る検査容易化設計方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の検査容易化設計方法にお
    いて、 前記検査容易化設計割り当て工程は、 各ブロックについて、フルスキャン設計したときのパラ
    レル検査入力パターン数を求める第1の処理と、 前記第1の処理において求めたパラレル検査入力パター
    ン数が所定値を超える,対象ブロックに対し、フルスキ
    ャン設計を行い、かつ、検査ポイントを挿入する第2の
    処理と、 前記対象ブロック以外のブロックに対し、フルスキャン
    設計を行う第3の処理とを備えたものであることを特徴
    とする検査容易化設計方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の検査容易化設計方法にお
    いて、 前記検査容易化設計割り当て工程は、 各ブロックについて、フルスキャン設計したときのパラ
    レル検査入力パターン数を求める第1の処理と、 前記第1の処理において求めたパラレル検査入力パター
    ン数が最大の,対象ブロックに対し、フルスキャン設計
    を行う第2の処理と、 前記対象ブロック以外のブロックに対し、そのパラレル
    検査入力パターン数が、前記第1の処理において求めた
    前記対象ブロックのパラレル検査入力パターン数を超え
    ないように、パーシャルスキャン設計またはフルスキャ
    ン設計を行う第3の処理とを備えたものであることを特
    徴とする検査容易化設計方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の検査容易化設計方法にお
    いて、 前記検査容易化設計割り当て工程は、 各ブロックについて、フルスキャン設計したときのパラ
    レル検査入力パターン数を求める第1の処理と、 前記第1の処理において求めたパラレル検査入力パター
    ン数が所定値を超える,対象ブロックに対し、フルスキ
    ャン設計を行い、かつ、検査ポイントを挿入する第2の
    処理と、 前記対象ブロックについて、パラレル検査入力パターン
    数を求める第3の処理と、 前記対象ブロック以外のブロックに対し、そのパラレル
    検査入力パターン数が、前記第3の処理において求めた
    前記対象ブロックのパラレル検査入力パターン数を超え
    ないように、パーシャルスキャン設計またはフルスキャ
    ン設計を行う第4の処理とを備えたものであることを特
    徴とする検査容易化設計方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の検査容易化設計方法にお
    いて、 前記検査容易化設計割り当て工程は、 各ブロックについて、検査容易化設計の種類と、その検
    査容易化設計の結果を表す結果情報とが格納された検査
    容易化設計ライブラリを用い、かつ、 各ブロックに対し、前記検査容易化設計ライブラリか
    ら、故障検査に要するテスト時間に係る評価関数に従っ
    て、検査容易化設計を選択する処理を備えていることを
    特徴とする検査容易化設計方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の検査容易化設計方法にお
    いて、 前記検査容易化設計ライブラリは、前記結果情報とし
    て、スキャンFF数と、パラレル検査入力パターン数と
    を格納したものであることを特徴とする検査容易化設計
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の検査容易化設計方法にお
    いて、 前記評価関数は、各ブロックのスキャンFF数の総和
    と、各ブロックのパラレル検査入力パターン数の最大値
    との積であることを特徴とする検査容易化設計方法。
  8. 【請求項8】 パーシャルスキャン化された集積回路に
    対し、検査入力パターンの生成を容易にするための検査
    容易化設計を行う方法であって、 前記集積回路において、一のブロックの出力と共通に接
    続されている複数のブロックの,前記一のブロックの出
    力と接続された各入力について、当該入力から組合せ回
    路のみを通って到達可能であり、かつ、スキャンFFで
    ないFFを探索するとともに、その個数を求める第1の
    処理と、 前記各入力から、前記第1の処理において求めたFFの
    個数が最大である入力を、1個選択する第2の処理と、 前記各入力のうち、前記第2の処理において選択した入
    力以外の入力について、前記第1の処理において探索し
    たFFを、全てスキャンFFに置換する第3の処理とを
    備えたことを特徴とする検査容易化設計方法。
  9. 【請求項9】 集積回路に対し、検査入力パターンの生
    成を容易にするための検査容易化設計を行う方法であっ
    て、 前記集積回路が組合せ回路若しくはフルスキャン設計回
    路であるとき、または前記集積回路を構成するブロック
    が組合せ回路若しくはフルスキャン設計回路であると
    き、当該集積回路またはブロックについて、そのパラレ
    ル検査入力パターン数が削減されるように、検査ポイン
    トの位置を求める工程を備え、 前記工程において求めた検査ポイントの位置に、検査回
    路を挿入することを特徴とする検査容易化設計方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の検査容易化設計方法に
    おいて、 前記検査ポイント位置を求める工程は、 選択した複数の外部出力に、共通の到達可能な外部入力
    があるとき、この外部入力に前記複数の外部出力のうち
    の1つのみが到達可能になるように、検査ポイントの位
    置を求める第1の処理を備えていることを特徴とする検
    査容易化設計方法。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の検査容易化設計方法に
    おいて、 前記検査ポイント位置を求める工程は、 選択した外部出力から、到達可能な外部入力数が所定値
    以上であるとき、到達可能な外部入力数が前記所定値未
    満になるように、検査ポイントの位置を求める第1の処
    理を備えていることを特徴とする検査容易化設計方法。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載の検査容易
    化設計方法において、 前記検査ポイント位置を求める工程は、 前処理として、前記集積回路またはブロックについて、
    各外部出力の故障検出確率を算出する処理を備え、算出
    した故障検出確率を用いて、前記第1の処理を実行する
    外部出力を選択することを特徴とする検査容易化設計方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項10または11記載の検査容易
    化設計方法において、 前記検査ポイント位置を求める工程は、 前処理として、前記集積回路またはブロックについて、
    各外部出力から到達可能な外部入力数を算出する処理を
    備え、算出した到達可能な外部入力数を用いて、前記第
    1の処理を実行する外部出力を選択することを特徴とす
    る検査容易化設計方法。
  14. 【請求項14】 請求項9記載の検査容易化設計方法に
    おいて、 前記検査ポイント位置を求める工程は、 外部入力の値割当確率の最大値が所定値以下になるよう
    に、検査ポイントの位置を求めるものであることを特徴
    とする検査容易化設計方法。
  15. 【請求項15】 請求項9記載の検査容易化設計方法に
    おいて、 前記検査ポイント位置を求める工程は、 前記集積回路またはブロックについて、各外部出力の故
    障検出確率を算出する第1の処理と、 各外部入力について、当該外部入力から到達可能な外部
    出力について前記第1の処理で算出した故障検出確率の
    総和を、値割り当て確率として算出する第2の処理とを
    備え、 検査ポイントが挿入された信号線を外部入出力とみなし
    たとき、各外部入力の値割り当て確率がより小さくなる
    ように、検査ポイントの位置を求めるものであることを
    特徴とする検査容易化設計方法。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の検査容易化設計方法
    において、 検査ポイント位置を求める際に、検査ポイントを挿入し
    たと仮定したとき、各外部入力の値割り当て確率の最大
    値が最も小さくなる位置を、優先的に、検査ポイントの
    位置として決定することを特徴とする検査容易化設計方
    法。
  17. 【請求項17】 請求項15記載の検査容易化設計方法
    において、 検査ポイントの位置を求める処理は、 各外部出力の故障検出確率および各信号線の値割り当て
    確率を計算する第1の処理と、 代表信号線の中から、前記第1の処理の計算結果に基づ
    いて、検査ポイントを挿入する候補となる候補信号線を
    選択する第2の処理と、 前記第2の処理において選択された候補信号線から、検
    査ポイントを挿入する信号線を選択する第3の処理とを
    備えたことを特徴とする検査容易化設計方法。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の検査容易化設計方法
    において、 前記代表信号線は、ファンアウトステムであることを特
    徴とする検査容易化設計方法。
  19. 【請求項19】 請求項17記載の検査容易化設計方法
    において、 前記代表信号線は、ファンアウトステムであり、かつ、
    その値割り当て確率が、外部出力の故障検出率の最大値
    よりも大きく、外部入力の値割り当て確率の最大値より
    も小さいものであることを特徴とする検査容易化設計方
    法。
  20. 【請求項20】 請求項17記載の検査容易化設計方法
    において、 前記第2の処理は、 各代表信号線についてコスト計算を行い、計算したコス
    ト値が大きい代表信号線を優先して候補信号線として選
    択するものであり、 前記コスト計算は、 当該代表信号線に到達可能な外部出力の集合を求め、 この集合に属する各外部出力について、これに到達可能
    であり、かつ、所定の閾値以上の値割り当て確率を有す
    る各外部入力の,その値割り当て確率と前記閾値との差
    の和を求め、 前記集合に属する各外部出力に係る前記和の総和を、コ
    スト値とするものであることを特徴とする検査容易化設
    計方法。
  21. 【請求項21】 請求項17記載の検査容易化設計方法
    において、 前記第3の処理は、 各候補信号線についてコスト計算を行い、計算したコス
    ト値が大きい候補信号線を優先して、検査ポイントを挿
    入する信号線として選択するものであり、 前記コスト計算は、 当該候補信号線に到達可能であり、かつ、所定の閾値以
    上の値割り当て確率を有する外部入力の集合を求め、 この集合に属する各外部入力について、当該候補信号線
    を切断することによって、到達不能となる外部出力の故
    障検出確率の総和である削減量を求め、 前記集合に属する各外部入力に係る前記削減量の総和
    を、コスト値とするものであることを特徴とする検査容
    易化設計方法。
  22. 【請求項22】 検査容易化設計がなされた集積回路で
    あって、 スキャンFFと2入力セレクタとからなる検査回路が、
    信号線に挿入されており、かつ、 前記2入力セレクタの選択信号線を制御するためのスキ
    ャンFFを備えていることを特徴とする集積回路。
  23. 【請求項23】 請求項22記載の集積回路であって、 前記スキャンFFは、 データ入力が、前記2入力セレクタが通常動作を行うと
    きの選択信号の値に固定され、かつ、リセット入力が、
    スキャンテストのときに当該スキャンFFのリセットの
    値がディスイネーブルとなるように、構成されているこ
    とを特徴とする集積回路。
  24. 【請求項24】 請求項22記載の集積回路において、 前記スキャンFFは、 データ入力が、前記2入力セレクタが通常動作を行うと
    きの選択信号の値に固定されていることを特徴とする集
    積回路。
  25. 【請求項25】 請求項22記載の集積回路において、 前記スキャンFFは、 データ入力が、信号線と接続され、リセット入力が、ス
    キャンテストのときに当該スキャンFFのリセットの値
    がディスイネーブルとなるように、構成されていること
    を特徴とする集積回路。
  26. 【請求項26】 集積回路の設計方法であって、 前記集積回路を構成する各ブロックについて、検査容易
    化設計の種類と、その検査容易化設計の結果を表す結果
    情報とが格納された検査容易化設計ライブラリを用い、 各ブロックに対し、前記検査容易化設計ライブラリか
    ら、検査容易化設計を選択する工程を備えたことを特徴
    とする集積回路の設計方法。
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