JP2001305443A - 光スイッチ装置 - Google Patents

光スイッチ装置

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JP2001305443A
JP2001305443A JP2000121306A JP2000121306A JP2001305443A JP 2001305443 A JP2001305443 A JP 2001305443A JP 2000121306 A JP2000121306 A JP 2000121306A JP 2000121306 A JP2000121306 A JP 2000121306A JP 2001305443 A JP2001305443 A JP 2001305443A
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optical path
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Shigeru Nakamura
茂 中村
Takeshi Hojo
武 北條
Takao Murakoshi
尊雄 村越
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Tokimec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数の入力端及び出力端を同時に切り替える
ことができる極めて小型の光スイッチ装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 互いに平行な複数の光路に沿って配置さ
れた入力端及び出力端が接続されるように構成された光
スイッチ装置において、隣接する2つの光路に対応して
少なくとも1個の光スイッチが設けられ、該光スイッチ
は、上記2つの光路上に配置される閉位置と上記2つの
光路より偏奇して配置される開位置の間を移動可能であ
り、上記閉位置では、上記2つの光路の第1の光路から
の光は第2の光路に導かれ上記2つの光路の第2の光路
からの光は第1の光路に導かれ、上記開位置では、上記
2つの光路の第1の光路からの光は第1の光路に導かれ
上記2つの光路の第2の光路からの光は第2の光路に導
かれるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の光路を経由
する光を同時並行的に切り替えるための極めて小型の光
スイッチ装置に関する。本発明は特に、入力側の光路と
出力側の光路が同数であり且つ両者が同一線上にあるN
対N型の光スイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8を参照して従来の光スイッチ装置の
例を説明する。図8に示す例は2対2型の光スイッチ装
置70であり、入力側に互いに直交する2本の入力端1
01、102が接続され、出力側に互いに直交する2本
の出力端201、202が接続されている。入力端及び
出力端は例えば光ファイバ端である。第1の入力端10
1と第2の出力端202の光軸は、第1の光路X1 に沿
って配置され、第2の入力端102と第1の出力端20
1の光軸は、第1の光路X1 に垂直な第2の光路X2
沿って配置されている。光スイッチ装置は光路に対して
45度の角度にて傾斜した鏡71を有し、鏡71は図示
の矢印のように光路に対して45度の角度にて傾斜した
線に沿って移動することができるように構成されてい
る。鏡71は両面に反射面を有する。
【0003】図示のように、鏡71が閉位置にあると
き、第1の入力端101からの光は第1の光路X1 、鏡
71及び第2の光路X2 を経由して第1の出力端201
に導かれ、第2の入力端102からの光は第2の光路X
2 、鏡71及び第1の光路X1を経由して第2の出力端
202に導かれる。鏡71が開位置にあるとき、第1の
入力端101からの光は第1の光路X1 を経由して第2
の出力端202に導かれ、第2の入力端102からの光
は第2の光路X2 を経由して第1の出力端201に導か
れ。
【0004】図9を参照して従来の光スイッチ装置の他
の例を説明する。図9に示す例はN対N型(N=5)の
光スイッチ装置80であり、入力側に互いに平行な5本
の入力端101、102、103、104、105が接
続され、出力側に互いに平行な5本の出力端201、2
02、203、204、205が接続されている。入力
端及び出力端は例えば光ファイバ端である。入力側の光
路と出力側の光路は互いに直交しており、各交点上に鏡
81が配置されている。これらの25個の鏡81は光路
に対して45度の角度にて傾斜して配置されている。鏡
81は基板上に装着され、直立又は転倒することができ
る。図9では、直立した鏡を実線にて示し、転倒した鏡
を破線にて示す。
【0005】図示のように各行及び列において1個の鏡
のみをを直立させ他の4個の鏡は転倒させる。従って2
5個の鏡のうち5個の鏡が直立する。直立させる5個の
鏡の選択方法は5×4×3×2×1=60通りある。即
ち5本の入力端101、102、103、104、10
5と5本の出力端201、202、203、204、2
05の組み合わせは、60通りある。
【0006】近年、マイクロマシン技術を使用して極め
て微小な光スイッチ装置を製造する試みがなされてい
る。マイクロマシン技術には、エッチング等を利用した
微細加工技術、蒸着等を利用した金属薄膜製造技術等の
半導体製造技術が含まれる。例えば、シリコン基板に微
小な凹凸、鏡及びその駆動装置を形成する。駆動装置
は、駆動力として弾性力、静電支持力又は電磁力及びそ
れらの組み合わせを使用する。
【0007】これらの微小な光スイッチ装置の例とし
て、例えば米国AT&T社による例(L.Y.Lin 、E. Gol
dstein、R.W.Tkach 、"Free-space micromachined opti
cal switches with sub-millisecond switching time f
or large scale optical crossconnect"、IEEE Photo.
Tech. Lett. Vol.10(1998)、p.525-527 )、スイス国ニ
ューシャテル大学による例(C .Marxer、N.F.de Rooj
i 、IEEE J.LightwaveTech.(1999) 、p.2.)がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の光スイッチ装置
では、入力側の光路と出力側の光路とは互いに直交して
いる。従って、入力側の光路と出力側の光路が同一直線
上にある場合には使用することができなかった。
【0009】従来の光スイッチ装置では、鏡の駆動機構
が複雑であり、微小な光スイッチ装置を構成することが
困難であった。
【0010】従って本発明の目的は、入力側の光路と出
力側の光路が同一直線上にある場合において、入力端と
出力端を切り替えるための光スイッチを提供することを
目的とする。
【0011】本発明の目的は、多数の入力端と出力端を
同時に且つ迅速に切り替えるための光スイッチ装置を提
供することを目的とする。
【0012】本発明の目的は、極めて小型の光スイッチ
装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によると、互いに
平行な複数の光路に沿って配置された入力端及び出力端
が接続されるように構成された光スイッチ装置におい
て、上記複数の光路のうち隣接する2つの光路に対応し
て少なくとも1個の光スイッチが設けられ、該光スイッ
チは、上記2つの光路上に配置される閉位置と上記2つ
の光路より偏奇して配置される開位置の間を移動可能で
あり、上記閉位置では、上記2つの光路の第1の光路か
らの光は第2の光路に導かれ上記2つの光路の第2の光
路からの光は第1の光路に導かれ、上記開位置では、上
記2つの光路の第1の光路からの光は第1の光路に導か
れ上記2つの光路の第2の光路からの光は第2の光路に
導かれるように構成されている。
【0014】更に本発明によれば、上記光スイッチは1
対の光学素子を含み、該光学素子の各々は2つの反射面
を有する。
【0015】従って光スイッチを切り替えることによっ
て、複数の入力端と出力端を同時に且つ迅速に切り替え
ることができる。
【0016】本発明によれば、互いに平行な複数の光路
に沿って配置された入力端及び出力端が接続されるよう
に構成された光スイッチ装置において、上記入力端及び
出力端は同数であり且つ上記入力端及び出力端の各々は
同一光路に沿って配置され、上記複数の光路のうち隣接
する2つの光路に対応して少なくとも1個の光スイッチ
が設けられ、該光スイッチは本体と該本体に設けられた
1対の光学素子と上記本体を片持ち支持する支持部材と
上記本体を駆動する駆動装置とを有し、上記1対の光学
素子は上記隣接する2つの光路上に配置される閉位置と
上記隣接する2つの光路より偏奇して配置される開位置
の間を移動することができるように構成されている。
【0017】更に、上記少なくとも1個の光スイッチは
単一の基板に形成されている。上記駆動装置は静電支持
力を使用して駆動力を生成するように構成されている。
従って極めて小型の光集積回路型の光スイッチ装置を提
供することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1を参照して本発明の光スイッ
チ装置の第1の例を説明する。本例の光スイッチ装置は
2対2型の光スイッチ装置301であり、入力側に互い
に平行な2本の入力端101、102が接続され、出力
側に互いに平行な2本の出力端201、202が接続さ
れている。第1の入力端101及び出力端201の光軸
は同一線上、即ち第1の光路X1 に沿って配置され、第
2の入力端102及び出力端202の光軸は同一線上、
即ち第2の光路X2 に沿って配置されている。
【0019】光スイッチ装置301は1対の光学素子3
14、316を有し、これらは光路X1 、X2 に平行な
中心軸線に対して対称的に配置されている。各光学素子
は、向かい合う側、即ち内側に、2個の反射面を有す
る。2個の反射面は光路X1 、X2 に垂直な軸線に対し
て対称的に配置されている。
【0020】2個の光学素子314、316は光路
1 、X2 に対して垂直方向に、同時に、移動すること
ができる、即ち、図1Aに示す閉位置と図1Bに示す開
位置の間を移動することができる。閉位置では第1及び
第2の光学素子314、316はそれぞれ第1及び第2
の光路X1 、X2 上に配置され、開位置では第1及び第
2の光学素子314、316はそれぞれ第1及び第2の
光路X1 、X2 より偏奇して配置される。
【0021】図1Aの閉位置では、第1の入力端101
からの光S1は、第1の光路X1 を経由し、第1の光学
素子314の入力側の反射面を反射し、第2の光学素子
316の出力側の反射面を反射し、第2の光路X2 を経
由して第2の出力端202に導かれる。同様に、第2の
入力端102からの光S2は、第2の光路X2 を経由
し、第2の光学素子316の入力側の反射面を反射し、
第1の光学素子314の出力側の反射面を反射し、第1
の光路X1 を経由して第1の出力端201に導かれる。
【0022】図1Bの開位置では、第1の入力端101
からの光S1は、第1の光路X1 を経由しそのまま第1
の出力端201に導かれる。同様に、第2の入力端10
2からの光S2は、第2の光路X2 を経由しそのまま第
2の出力端202に導かれる。
【0023】光学素子314、316の各反射面におけ
る入射光線と反射光線のなす角θは2個の反射面のなす
角に等しく、2個の光路X1 、X2 間の距離をL、2個
の反射面によって光路X1 、X2 が切り取られる長さを
Bとすると、tan(θ−90°)=B/Lの関係があ
る。
【0024】図2を参照して本発明の第2の例を説明す
る。本例の光スイッチ装置は3対3型の光スイッチ装置
であり、入力側に互いに平行な3本の入力端101、1
02、103が接続され、出力側に互いに平行な3本の
出力端201、202、203が接続されている。第1
の入力端101及び出力端201の光軸は第1の光路X
1 に沿って配置され、第2の入力端102及び出力端2
02の光軸は第2の光路X2 に沿って配置され、第3の
入力端103及び出力端203の光軸は第3の光路X3
に沿って配置されている。
【0025】本例の光スイッチ装置は、3個の光スイッ
チを有する。第1及び第2の光スイッチ301、302
は第1及び第2の光路X1 、X2 に対応して配置され、
第3の光スイッチ303は第2及び第3の光路X2 、X
3 に対応して配置されている。各光スイッチは図1を参
照して説明した光スイッチ装置301と同様の構成を有
し、1対の光学素子314、316を含み、開位置と閉
位置の間を移動する。
【0026】本例の場合、3本の入力端101、10
2、103と3本の出力端201、202、203の組
み合わせは3×2×1=6通りある。本例の光スイッチ
装置の場合、各光スイッチは開位置と閉位置の2通りが
可能であり、従って3個の光スイッチ301、302、
303の開閉状態は2×2×2=8通りある。この8通
りの場合のうち、3通りの場合に、光の経路は同一とな
る。従って、3個の光スイッチの開閉状態は8通りある
が、光の経路は6通りである。
【0027】図2Aは第1、第2及び第3の光スイッチ
301、302、303のいずれもが閉位置にある場合
を示す。この場合、第1の入力端101からの光S1
は、第1の光路X1 、第1の光スイッチ301、第2の
光路X2 、第3の光スイッチ303及び第3の光路X3
を経由して第3の出力端203に導かれる。第2の入力
端102からの光S2は、第2の光路X2 、第1の光ス
イッチ301、第1の光路X1 、第2の光スイッチ30
2及び第2の光路X2 を経由して第2の出力端202に
導かれる。第3の入力端103からの光S3は、第3の
光路X3 、第3の光スイッチ303、第2の光路X2
第2の光スイッチ302及び第1の光路X 1 を経由して
第1の出力端201に導かれる。
【0028】図2Bは第1の光スイッチ301が開位置
にあり、第2及び第3の光スイッチ302、303が閉
位置にある場合を示す。この場合、第1の入力端101
からの光S1は、第1の光路X1 、第2の光スイッチ3
02及び第2の光路X2 を経由して第2の出力端202
に導かれる。第2の入力端102からの光S2は、第2
の光路X2 、第3の光スイッチ303及び第3の光路X
3 を経由して第3の出力端203に導かれる。
【0029】第3の入力端103からの光S3は、図2
Aに示す場合と同様であり、第3の光路X3 、第3の光
スイッチ303、第2の光路X2 、第2の光スイッチ3
02及び第1の光路X1 を経由して第1の出力端201
に導かれる。
【0030】ここでは、図2Aの第1、第2及び第3の
光スイッチ301、302、303のいずれもが閉位置
にある場合と図2Bの第1の光スイッチ301が開位置
にあり且つ第2及び第3の光スイッチ302、303が
閉位置にある場合を説明したが、他の4通りの場合の説
明は省略する。
【0031】図3を参照して本発明の第3の例を説明す
る。本例の光スイッチ装置は4対4型の光スイッチ装置
であり、入力側に互いに平行な4本の入力端101、1
02、103、104が接続され、出力側に互いに平行
な4本の出力端201、202、203、204が接続
されている。第1の入力端101及び出力端201の光
軸は第1の光路X1 に沿って配置され、第2の入力端1
02及び出力端202の光軸は第2の光路X2 に沿って
配置され、第3の入力端103及び出力端203の光軸
は第3の光路X3 に沿って配置され、第4の入力端10
4及び出力端204の光軸は第4の光路X4 に沿って配
置されている。
【0032】本例の光スイッチ装置は、5個の光スイッ
チを有し、これらは図示のようにX字形に配置されてい
る。即ち、第1及び第2の光路X2 に沿って2個の光ス
イッチ301、302が配置され、第2及び第3の光路
3 に沿って1個の光スイッチ303が配置され、第3
及び第4の光路X4 に沿って2個の光スイッチ304、
305が配置されている。
【0033】本例の場合、4本の入力端101、10
2、103、104と4本の出力端201、202、2
03、204の組み合わせは4×3×2×1=24通り
ある。本例の光スイッチ装置の場合、各光スイッチは開
位置と閉位置の2通りが可能であり、従って5個の光ス
イッチ301〜305の開閉状態は2×2×2×2×2
=32通りある。この32通りの場合のうち、8組の場
合にて、光の経路が同一となる。従って、5個の光スイ
ッチ301〜305の開閉状態の場合は32通りある
が、光の経路は24通りである。
【0034】図3Aは5個の光スイッチ301〜305
のいずれもが閉位置にある場合を示す。この場合、第1
の入力端101からの光S1は、第1の光路X1 、第1
の光スイッチ301、第2の光路X2 、第3の光スイッ
チ303、第3の光路X3 、第5の光スイッチ305及
び第4の光路X4 を経由して第4の出力端204に導か
れる。第2の入力端102からの光S2は、第2の光路
2 、第1の光スイッチ301、第1の光路X1 、第2
の光スイッチ302及び第2の光路X2 を経由して第2
の出力端202に導かれる。第3の入力端103からの
光S3は、第3の光路X3 、第4の光スイッチ304、
第4の光路X4 、第5の光スイッチ305及び第3の光
路X3 を経由して第3の出力端203に導かれる。第4
の入力端104からの光S4は、第4の光路X4 、第4
の光スイッチ304、第3の光路X3 、第3の光スイッ
チ303、第2の光路X2 、第2の光スイッチ302及
び第1の光路X1 を経由して第1の出力端201に導か
れる。
【0035】図3Bは第1の光スイッチ301が開位置
にあり且つ第2、第3、第4及び第5の光スイッチ30
2〜305が閉位置にある場合を示す。この場合、第1
の入力端101からの光S1は、第1の光路X1 、第2
の光スイッチ302及び第2の光路X2 を経由して第2
の出力端202に導かれる。第2の入力端102からの
光S2は、第2の光路X2 、第3の光スイッチ303、
第3の光路X3 、第5の光スイッチ305及び第4の光
路X4 を経由して第4の出力端204に導かれる。第3
の入力端103からの光S3は、第3の光路X3 、第4
の光スイッチ304、第4の光路X4 、第5の光スイッ
チ305及び第3の光路X3 を経由して第3の出力端2
03に導かれる。第4の入力端104からの光S4は、
第4の光路X4 、第4の光スイッチ304、第3の光路
3 、第3の光スイッチ303、第2の光路X2 、第2
の光スイッチ302及び第1の光路X1 を経由して第1
の出力端201に導かれる。
【0036】ここでは、図3Aの5個の光スイッチ30
1〜305のいずれもが閉位置にある場合と図3Bの第
1の光スイッチ301が開位置にあり且つ第2、第3、
第4及び第5の光スイッチ302〜305が閉位置にあ
る場合を説明したが、他の22通りの場合の説明は省略
する。
【0037】一般にN本の入力端及び出力端に接続され
る光スイッチ装置において、光スイッチの必要な個数に
ついて考察する。N本の入力端とN本の出力端を接続す
る組み合わせはN!=N×(N−1)×・・・ ×2×1通
りある。M個の光スイッチを設けた場合、各光スイッチ
は開位置と閉位置の2つの場合が可能であるから、M個
の光スイッチの開閉位置の組み合わせは2のM乗通りあ
る。従ってM個の光スイッチの開閉位置の組み合わせに
よってN本の入力端とN本の出力端を接続する組み合わ
せの全てをカバーするためには次の関係が必要である。
【0038】
【数1】N!≦2M
【0039】図1の例のように、入力端及び出力端が2
本の場合は、光スイッチを1 個設ければよく、図2の例
のように、入力端及び出力端が3本の場合は、光スイッ
チを3個、図3の例のように、入力端及び出力端が4本
の場合は、光スイッチを5個、設ける必要がある。例え
ば、入力端及び出力端が5本の場合は、光スイッチを7
個、入力端及び出力端が6本の場合は、光スイッチを1
0個、入力端及び出力端が7本の場合は、光スイッチを
13個設ける必要がある。
【0040】図4及び図5を参照して本発明による光ス
イッチ装置の例を説明する。図4に示すように、本例の
光スイッチ装置は基板10に形成された3個の光スイッ
チ301、302、303を含み、図2に示した例に対
応している。光スイッチ装置には入力側の3本の光ファ
イバ端101、102、103と出力側の3本の光ファ
イバ端201、202、203が接続されるように構成
されている。これらの光ファイバ端を接続するための接
続機構は図示されていないが、例えば適当な接着剤によ
って接着されてよい。
【0041】本例の光スイッチ装置の製造方法について
は後に説明するが、基板10及び光スイッチ301、3
02、303は単一の材料、例えば単結晶ケイ素より形
成される。即ち、基板及び光スイッチの各構成部は、接
着剤等を使用することなく、単一の板材をエッチング加
工することによって形成される。本例の光スイッチ装置
の寸法は極めて小さく、例えば縦及び横の寸法は10m
m以下であってよく、好ましくは5〜8mmであり、高
さは5mm以下であってよく、好ましくは2〜3mmで
ある。
【0042】光スイッチ301、302、303は同一
構造を有し、以下ではその1つ301について説明す
る。図5に示すように、光スイッチ301は本体12と
本体12の上面12Aに設けられた1対の光学素子1
4、16と本体12を矢印方向に駆動するための駆動装
置30とを有する。光学素子14、16の各々は2つの
反射面14A、14B、16A、16Bを有する。本体
12は直方体であってよいが、図示のようにコの字形断
面を有するフレーム部材によって構成されてよい。
【0043】本体12は2本の支持部材22、24によ
って片持ち支持されている。支持部材22、24の他端
は基板10に接続されている。支持部材22、24は図
示のように断面が縦長の薄板状に形成されており、実質
的に横方向にのみ撓むが縦方向には撓まない。支持部材
22、24が撓むことによって、本体12は図示の矢印
のように横方向に移動する。
【0044】駆動装置30は本体12を移動させるため
の駆動力を生成する。本体12に駆動力が作用すると、
本体12を支持している支持部材22、24が撓み、本
体12は矢印方向に移動する。本例の場合、この駆動力
は静電支持力である。勿論、駆動力として、静電支持力
以外の力、例えば電磁力が使用されてもよい。
【0045】図4に示すように、本体12は基板10の
溝11内に且つ溝11の内面に接触しないように配置さ
れている。溝11の1つの側面11Aは、本体12の移
動に対してストッパとして機能する。即ち、本体12に
駆動力が作用すると、本体12は矢印方向に移動する
が、本体12の側面が溝11の側面11Aに当接するこ
とによって、本体12の移動は制限される。
【0046】図6を参照して駆動装置30の構成及び動
作を説明する。駆動装置30は第1の電極支持部材31
とその両側に配置された第2及び第3の電極支持部材3
2、33とを有する。第1の電極支持部材31は本体1
2の側面12Aに接続され、第2及び第3の電極支持部
材32、33は基板10(図5)に接続されている。各
電極支持部材31、32、33は図示のように多数の板
状突起31A、31B、32A、33Aを有する。
【0047】第1の電極支持部材31の第1の板状突起
31Aと第2の電極支持部材32の板状突起32Aは互
い違いに配置され、且つ、互いに他に対して隔置されて
いる。同様に第1の電極支持部材31の第2の板状突起
31Bと第3の電極支持部材33の板状突起33Aは互
い違いに配置され、且つ、互いに他に対して隔置されて
いる。従って、第1の電極支持部材21の第1の板状突
起31Aと第2の電極支持部材32の板状突起32Aに
よって第1のコンデンサ群が構成され、第1の電極支持
部材21の第2の板状突起31Bと第3の電極支持部材
33の板状突起33Aによって第2のコンデンサ群が構
成される。
【0048】各コンデンサによって生成される静電支持
力によって駆動力が生成される。コンデンサを構成する
2つの電極間に電圧を印加することによって、2つの電
極間に電位差の2乗に比例した静電支持力が発生し、そ
れによって両者は互いに引き合う。
【0049】例えば図6に示すように、第1の電極支持
部材31の板状突起31A、31Bを接地し、電圧を0
ボルトとする。第2の電極支持部材32の板状突起32
AにV0 +VD の電圧を印加し、第3の電極支持部材3
3の板状突起33AにV0 −VD の電圧を印加する。こ
こに、V0 はバイアス電圧、VD は偏差電圧である。第
1の電極支持部材31と第2の電極支持部材32の間の
静電支持力は、第1の電極支持部材31と第3の電極支
持部材33の間の静電支持力に比べて大きく、従って、
第1の電極支持部材31は第2の電極支持部材32方向
に引き寄せられる。この力はV0 バイアス電圧と偏差電
圧VD の積に比例する。
【0050】図6Bに示すように、第1の電極支持部材
31の板状突起31A、31Bの電圧を0ボルトとし、
第2の電極支持部材32の板状突起32Aに電圧V0 −
VDを印加し、第3の電極支持部材33の板状突起33
Aに電圧V0 +VD を印加する。第1の電極支持部材3
1と第2の電極支持部材32の間の静電支持力は、第1
の電極支持部材31と第3の電極支持部材33の間の静
電支持力に比べて小さい。従って、第1の電極支持部材
31は第3の電極支持部材33方向に引き寄せられる。
【0051】第1の電極支持部材31が第2の電極支持
部材32方向又は第3の電極支持部材33方向に引き寄
せられることによって本体12を支持する支持部材2
2、24が撓み、本体12が移動する。その結果、本体
12に設けられた1対の光学素子14、16が光路に垂
直な方向に移動する。
【0052】図7を参照して入力端及び出力端の光ファ
イバ端について説明する。光ファイバ端は、通常、シン
グルモード光ファイバ端であるが、本例では、シングル
モード光ファイバ端にGI型(グレーデッドインデック
ス型)マルチモード光ファイバ端が接続されている。図
3Aは通常の光ファイバ端、即ちシングルモード光ファ
イバ端101を示す。シングルモード光ファイバは中心
のコア101aと周囲のクラッド101bを含み、その
外側に皮膜( 図示なし) が設けられている。コア101
aの外径は例えば、数μm〜数十μmであり、クラッド
101bの外径は例えば、100〜200μmである。
コア101aを伝播した光は光ファイバ端より外部に伝
播するとき、図示のように所定の拡がり角θを有する。
従って、入力端より出力された光が出力端に到達するま
でに、光束の径が大きくなり、入力端に対する出力端の
位置合わせが困難となる。
【0053】図3Bはシングルモード光ファイバ端10
1にGI型マルチモード光ファイバ端101Aが接続さ
れた本発明の例を示す。GI型マルチモード光ファイバ
101Aでは、コア101A−aの外径が、シングルモ
ード光ファイバのコア101aの外径より大きく、例え
ば、数倍〜数十倍である。GI型マルチモード光ファイ
バ101Aのコア101A−a内を伝播する光束の径
は、破線にて示すように、比較的大きな周期λを有す
る。GI型マルチモード光ファイバ101Aの長さは、
そのコア101A−a内を伝播する光束の径が最大とな
る位置にて切断端を有するように選択される。
【0054】コア101A−a内を伝播する光束の周期
(光束の径の最大点と次の最大点の間の距離)をλとす
ると、GI型マルチモード光ファイバ101Aの長さは
(n+1/2)λ(n:整数)である。
【0055】こうして、シングルモード光ファイバ端
に、長さ(n+1/2)λ(n:整数)のGI型マルチ
モード光ファイバ101Aを接続することによって、コ
ア101A−aの径を有する平行光線が得られる。
【0056】図1〜図5に示した例において、入力端及
び出力端のシングルモード光ファイバ端にGI型マルチ
モード光ファイバ端を接続することによって、入力端と
出力端の位置合わせの許容値が大きくなり、位置合わせ
作業が簡単化されることができる。
【0057】本例の光スイッチ装置の製造方法について
説明する。本例の光スイッチ装置はマイクロマシン技
術、即ち半導体装置の製造分野にて使用されている、エ
ッチング、金属薄膜形成技術等を使用することによって
製造される。先ず、ケイ素、好ましくは単結晶ケイ素か
らなる基板が用意される。この基板よりエッチングによ
って光スイッチの本体12、光学素子14、16、支持
部材22、24、電極支持部材31、32、33等が形
成され、金属薄膜形成技術によって、電極パターン及び
配線パターンが形成される。
【0058】以上本発明の実施例について詳細に説明し
てきたが、本発明は上述の実施例に限ることなく本発明
の要旨を逸脱することなく他の種々の構成が採り得るこ
とは当業者にとって容易に理解されよう。
【0059】
【発明の効果】本発明の光スイッチ装置によると、同一
線上にある入力端と出力端を任意の組み合わせによって
且つ迅速に接続することができる利点がある。
【0060】本発明の光スイッチ装置によると、入力端
及び出力端の光路に対して直交する方向に光スイッチの
支持部材及び駆動機構を設けることができるから、多数
の光スイッチ素子を同一基板上に配置することができる
利点がある。
【0061】本発明の光スイッチ装置によると、多数の
入力端及び出力端を任意の組み合わせによって且つ迅速
に接続することができる利点がある。
【0062】本発明の光スイッチ装置によると、単一の
材料より構成されるから、高精度且つ耐久性のある利点
がある。
【0063】本発明の光スイッチ装置によると、極めて
小型の光スイッチ装置を提供することができる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光スイッチ装置の第1の例を示す図で
ある。
【図2】本発明の光スイッチ装置の第2の例を示す図で
ある。
【図3】本発明の光スイッチ装置の第3の例を示す図で
ある。
【図4】本発明の光スイッチ装置の斜視図である。
【図5】図4の光スイッチ装置の一部詳細を示す図であ
る。
【図6】図4の光スイッチ装置の駆動装置の動作を説明
するための図である。
【図7】本発明の光スイッチ装置に接続する光ファイバ
端の構造を説明するための説明図である。
【図8】従来の光スイッチ装置の例を説明するための図
である。
【図9】従来の光スイッチ装置の例を説明するための説
明図である。
【符号の説明】
10・・・ 基板、11・・・ 溝、 12・・・ 本体、 14,
16・・・ 光学素子、 22, 24・・・ 支持部材、 30
・・・ 駆動装置、 31, 32, 33・・・ 電極支持部材、
71,81・・・ 鏡、 101〜105・・・ 入力端、
201〜205・・・ 出力端、 301〜305・・・ 光ス
イッチ、 314, 316・・・ 光学素子、
フロントページの続き (72)発明者 村越 尊雄 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 Fターム(参考) 2H041 AA15 AA16 AB13 AC06 AZ02 AZ08 5K002 BA06 CA12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行な複数の光路に沿って配置さ
    れた入力端及び出力端が接続されるように構成された光
    スイッチ装置において、 上記複数の光路のうち隣接する2つの光路に対応して少
    なくとも1個の光スイッチが設けられ、該光スイッチ
    は、上記2つの光路上に配置される閉位置と上記2つの
    光路より偏奇して配置される開位置の間を移動可能であ
    り、上記閉位置では、上記2つの光路の第1の光路から
    の光は第2の光路に導かれ上記2つの光路の第2の光路
    からの光は第1の光路に導かれ、上記開位置では、上記
    2つの光路の第1の光路からの光は第1の光路に導かれ
    上記2つの光路の第2の光路からの光は第2の光路に導
    かれるように構成されていることを特徴とする光スイッ
    チ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光スイッチ装置におい
    て、上記光スイッチは1対の光学素子を含み、該光学素
    子の各々は2つの反射面を有することを特徴とする光ス
    イッチ装置。
  3. 【請求項3】 互いに平行な複数の光路に沿って配置さ
    れた入力端及び出力端が接続されるように構成された光
    スイッチ装置において、上記複数の光路のうち隣接する
    2つの光路に対応して少なくとも1個の光スイッチが設
    けられ、該光スイッチは本体と該本体に設けられた1対
    の光学素子と上記本体を片持ち支持する支持部材と上記
    本体を駆動する駆動装置とを有し、上記1対の光学素子
    は上記隣接する2つの光路上に配置される閉位置と上記
    隣接する2つの光路より偏奇して配置される開位置の間
    を移動することができるように構成されていることを特
    徴とする光スイッチ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の光スイッチ装置におい
    て、上記少なくとも1個の光スイッチは単一の基板に形
    成されていることを特徴とする光スイッチ装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の光スイッチ装置におい
    て、上記駆動装置は静電支持力を使用して駆動力を生成
    するように構成されていることを特徴とする光スイッチ
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003057569A (ja) * 2001-06-07 2003-02-26 Sumitomo Electric Ind Ltd 光スイッチ及び光スイッチアレイ
KR100715497B1 (ko) 2004-07-01 2007-05-08 광주과학기술원 분할 브이형 마이크로미러가 구비된 멤스형 광가감기

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003057569A (ja) * 2001-06-07 2003-02-26 Sumitomo Electric Ind Ltd 光スイッチ及び光スイッチアレイ
KR100715497B1 (ko) 2004-07-01 2007-05-08 광주과학기술원 분할 브이형 마이크로미러가 구비된 멤스형 광가감기

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