JP2001305436A - 線毛の画像形成方法 - Google Patents

線毛の画像形成方法

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JP2001305436A JP2000128968A JP2000128968A JP2001305436A JP 2001305436 A JP2001305436 A JP 2001305436A JP 2000128968 A JP2000128968 A JP 2000128968A JP 2000128968 A JP2000128968 A JP 2000128968A JP 2001305436 A JP2001305436 A JP 2001305436A
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直樹 長谷川
Sayaka Konno
さやか 金野
Tomoya Kitano
智哉 北野
Shigeto Magai
成人 真貝
Motoyasu Sagawa
元保 佐川
Masami Sato
雅美 佐藤
Akira Sakurada
晃 桜田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生体内における繊毛の形態及び動態を肉眼で観
察可能な、繊毛を画像として形成する方法を提供する。 【解決手段】照明光を、繊毛2を有する細胞組織15,
17に対して、その繊毛2の表面でフレネル反射を起こ
すように照射し、そのフレネル反射光18を観察光学系
7に導き、観察光学系7に導いた繊毛2からのフレネル
反射光18の像を拡大し、かつ、繊毛が運動する速度以
上の速度で走査しながら受光素子で受光し、受光した画
像情報を肉眼で観察可能な媒体に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気道の細胞組織の
上皮層に存在する微細な線毛の画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】線毛上皮細胞は、気管支や鼻腔などの気
道の非特異的防御機構として非常に重要な粘液輸送機能
の主役を担っている。上気道の粘膜上皮は、ほぼすべて
線毛上皮細胞で覆われており、線毛上皮細胞の異常は気
道の様々な病態形成に重要な役割を果たしていると考え
られている。
【0003】線毛上皮細胞について、図9に示す気管支
壁の層構造を示す部分横断面図及び図10に示す線毛上
皮細胞組織の部分縦断面図を用いて説明する。なお、図
9は、於保健吉、雨宮隆太著「気管支ファイバースコピ
ー その手技と所見の解析気管支ビデオスコピーとその
解説 第6版」(医学書院)の第66頁に掲載されてい
る図に基づくものである。気管支壁は、図9に示すよう
に、気管支内腔より線毛円柱上皮細胞31と基底膜32
を有する上皮層33、弾力繊維束34を有する上皮下層
35、平滑筋(束)36を有する筋層37、その外層で
軟骨層41より内側の筋外層39、軟骨40からなる軟
骨層41及び軟骨周囲層42などの層、及び気管支腺3
8で構成されている。
【0004】上皮層33は、図10に示すように、基底
膜32、線毛円柱上皮細胞31、線毛43で構成されて
おり、その上を粘液44で覆われている。線毛円柱上皮
細胞31は、内部に核45を備えた、長さが約100μ
m程度の透明な円柱状の細胞であって、基底膜32の上
に存在している。線毛43は、直径が0.1〜0.2μ
m、長さが約数μm程度の無色透明な毛状物体であっ
て、各々の線毛円柱上皮細胞31の上部に数百本存在し
ている。粘液44は、線毛円柱上皮細胞31の上部から
約6μm程度までがゲル状でさらにその上部が固体状に
なっている。そして、線毛43は、線毛運動として、ゲ
ル状の粘液44の中でムチ状に横振動を繰り返してい
る。
【0005】この上皮層33は透明であるため、内視鏡
光学系などを用いて生体における気管支粘膜上皮を観察
した場合、照明光は、上皮層33を含む細胞組織を約
0.5mm透過する。このため実際に観察されるのは、
上皮層33より下層の細胞組織内にある色を持つ弾力繊
維束34や、小血管などである。
【0006】ところで、気道上皮の細胞は癌化の過程で
線毛が消失するという特徴を持っている。このため、線
毛の有無が悪性腫瘍の判定や、患部の特定に重要な役割
を果たすものと考えられる。しかし、上述のように線毛
上皮細胞は透明であるため、従来の方法では前癌病変で
あっても線毛の消失を肉眼で観察することが難しい。
【0007】従来、線毛を観察する方法には、生体内か
ら摘出した細胞組織を蛍光塗料で染色し、これにレーザ
ー光を照射しながら内視鏡で蛍光観察する方法や、線毛
の動きによる光の透過率や周波数などの信号の測定値の
変化より間接的に運動状態を調べる方法や、培養細胞を
利用して、透過照明により線毛による散乱光を観察する
方法など、培養組織の観察方法や、生体組織の運動につ
いて光を用いた入出力信号の変化から間接的に調べる方
法がある。
【0008】現在、線毛は癌化するプロセスで消失する
ことがわかっているが、その他の疾患による線毛の形態
及び運動の変化は解明されていない。これは、内視鏡な
どによる生体組織の線毛観察が困難であったためと思わ
れる。疾患と生体組織の線毛の形態・動態の変化を明ら
かにすることができ、ある程度のデータを蓄積すること
ができれば、病態の確定診断の一助になると考えられ
る。
【0009】これは、気管支の分野にとどまらず、耳鼻
科分野や産婦人科分野などでも応用ができると考えられ
ている。また、薬物による線毛の動態の変化についての
観察も現在のところ培養細胞でのみしか行なわれていな
いが、生体内での肉眼による線毛観察が可能になれば、
薬物の効果確認をするのみでなく、動物実験における新
薬開発に大きく貢献すると考えられる。
【0010】このように呼吸器疾患との相関を研究する
上では、生体内の細胞組織の線毛運動を直接画像として
観察できることが重要である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来は、上述
のように、生体内において線毛を肉眼で観察すること
は、全く考えられていなかった。従来の方法では、細胞
組織の線毛を肉眼で観察するためには、生体より観察対
象の一部の細胞組織を採取し、それを観察用容器に移し
た後に、顕微鏡などを用いて観察していた。
【0012】しかし、それでは、観察対象の極く一部に
ついて観察しただけであるため、広範囲にわたる観察及
び病変の正確な特定ができない。また、観察対象となる
細胞組織を採取することが必須であるため、被検者の肉
体的負担及び観察者の作業負担が大きくなってしまう。
【0013】そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑
みて、生体内における線毛の形態及び動態を肉眼で観察
可能な、線毛を画像として形成する方法を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の微細な線毛を画
像として形成する方法は、照明光を、線毛を有する細胞
組織に対して、その線毛表面でフレネル反射を起こすよ
うに照射し、そのフレネル反射光を観察光学系に導き、
観察光学系に導いた線毛からのフレネル反射光の像を拡
大し、かつ、線毛が運動する速度以上の速度で走査しな
がら受光素子で受光し、受光した画像情報を肉眼で観察
可能な媒体に表示することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】実施例の説明に先立ち、本発明を
なすに至った経緯および本発明の原理について説明す
る。上述のように、従来の観察手法を用いた内視鏡観察
では、生体内での線毛運動を肉眼で確認できなかった。
本件出願人は、内視鏡を用いて、動物の切除肺、人間の
摘出肺を観察したところ、観察像に光の揺れが生じてい
ることを確認した。観察画面において、偶然にハレーシ
ョンを起こしたような白い輝点が見えることがある。こ
の白い輝点部分について観察倍率を段階的に上げて観察
したところ、所定の倍率以上にしたときに、白い輝点部
分がちらちらと揺れていることが確認できた。
【0016】一般には、この白い輝点は、上皮下層部の
観察の邪魔になるものと認識されており、また内視鏡に
おける観察倍率も輝点のゆれを確認できるほどに高いも
のではなかったため、従来の観察においては、この輝点
部分を観察するという着想は全くなされていなかった。
しかし、本件出願人は、この白い輝点部分について観察
倍率を上げて観察することで、この白い輝点の揺れが、
線毛そのものあるいは線毛の運動による粘膜層の運動で
あることを明らかにした。経内視鏡的に線毛の動きを確
認したのは世界で初めてのことであり、学術的に大きな
意味を持つものである。
【0017】また、本件出願人は、実体顕微鏡を用い
て、動物及び人の切除肺を観察した。実体顕微鏡を用い
た場合には、内視鏡よりも高倍率(14インチモニター
上で500倍)にして線毛を観察できることが分かっ
た。具体的には、動物実験においてハレーションを起こ
した部分を更に拡大することにより、ハレーションの中
で運動している構造物(線毛)が確認できた。そして、
この構造物の運動には、周期性、方向性といった特徴が
認められた。
【0018】従って、照明光を線毛を有する細胞組織に
対して、ハレーションを起こすように照射し、そのハレ
ーションを起こした反射光を観察光学系に導き、さらに
その光の像を所定の倍率以上の観察倍率で拡大すれば、
線毛を肉眼で観察することが可能になる。
【0019】本発明において、生体細胞を観察する場合
の照明手段としては、反射照明を用いる。なお、照明光
には、単色光、白色光、可視域以外の光のいずれを用い
てもよい。また、ハレーションを起こさせる照明手法と
しては、線毛と粘液の屈折率の差によりその境界面で発
生するフレネル反射光を利用し、線毛運動による反射光
の揺らぎにより運動状態を観察する。また、線毛運動を
視覚的に捕らえるために、ハイスピードカメラなどを用
いて、線毛運動周波数よりも高い周波数で高速でスキャ
ンしながら線毛からの反射光を受光するようにする。ま
た、線毛の形態及び動態を肉眼で観察するために、TV
モニターやオシロスコープなどの視覚で観察可能な媒体
を介して受光した信号を画像表示する。
【0020】ここで、フレネル反射を広範囲にわたって
生じさせるためには、照明光の入射光と、その入射光が
被観察物体で反射して観察系に入射する、直接反射光と
がなす角度が45°以上(好ましくは50°〜70°)
になるようにする。入射光と直接反射光とがなす角度を
広くとる方法としては、顕微鏡など、被観察物体に対す
る観察距離が比較的大きい光学装置の場合には、観察系
の軸に対して照明系の軸を傾ける。この場合、照明系の
軸の傾きを可変にすれば、被観察物体の凹凸に応じてフ
レネル反射を起こしやすい角度に調整できる。また、内
視鏡など、被観察物体に対する観察距離が比較的小さい
光学装置の場合には、観察系と照明系の軸位置のずれを
利用して、直接反射光がなす角度が大きくなるように観
察距離を調整する。
【0021】なお、被観察物体で反射して観察系を通る
光のうちフレネル反射を起こした部位の光が最も光強度
が強く、明るい。そこで、上記入射光と直接反射光とが
なす角度の調整に際し観察系を通る光の強度を測定し、
その強度からフレネル反射の有無及び程度を判断するよ
うにしてもよい。
【0022】また、ハレーションを起こした範囲から、
微細な線毛の形態や動態を肉眼で捕らえることができる
ようにするためには、従来20〜30倍程度であった観
察倍率を70倍以上にする。この観察倍率は、撮影倍率
と表示倍率とで定まる。例えば、撮像素子上での撮像倍
率を0.6倍としたときは、撮像素子で撮像した画像情
報のTVモニタ上での表示倍率は14インチモニタでは
124倍にする。また、微細な線毛を画像として鮮明に
再現するためには、撮像素子としては、対象範囲を観察
に必要な倍率で拡大して表示する際には、表示系の分解
能に近い精細画像を得るために、より高画素、高解像度
のCCDを用いるのが好ましい。
【0023】第1実施例 図1は本発明による線毛の観察方法の第1実施例に用い
る、顕微鏡下で線毛を観察する場合の光学装置の構成概
念図である。本実施例では、動物等の体内より切除した
生体組織などの試料1を傾斜角度を調整自在に構成され
たステージ2上に固定する。光源3よりファイバ4を介
して試料1に光を照射し、その直接反射光5を顕微鏡6
を介して対物レンズ及び結像レンズなどで構成される観
察系7を経由して撮像素子8に撮像し、カメラコントロ
ールユニット9で信号処理を施した後、モニタ10に画
像を出力する。
【0024】この場合、ファイバ4及びステージ2の傾
斜角度を調整して、試料1の観察したい領域で照明光1
1が、顕微鏡6の観察系7を介して観察可能な直接反射
光5を形成し、試料1の線毛部位でフレネル反射を効率
良く生じさせることができる所望の反射角度θ1にす
る。なお、生体内を観察する場合は、ステージ2は無い
ので、ファイバ4の傾斜角度を調整することによって上
記フレネル反射を効率良く生じさせることができる所望
の反射角度θ1にする。
【0025】図2は図1の光学装置を用いて、線毛を有
する細胞組織に対して照明光を照射したときの光の反射
状態を示す状態説明図である。気管支の線毛12は上皮
細胞13の上部に形成され、粘液14で覆われており、
矢印A方向に鞭を打つように振動している。従来の観察
では、ファイバ4の位置からの照明光は上皮下層15で
散乱した光16が観察系7を介して上皮下層15の像と
して観察される。一方、上皮下層15より上部の線毛1
2を含む細胞組織(上皮層17)は、無色透明であるた
めファイバ4の位置からの照明光は殆ど透過してしまい
観察されない。
【0026】無色透明な粘液14に覆われた線毛12を
観察するためには、粘液14と線毛12との屈折率差を
利用し、粘液14と線毛12との境界面でフレネル反射
を起こさせるようにし、発生したフレネル反射光を観察
系7に導いて可視化する。
【0027】このとき、フレネル反射光の光強度を強く
するには、反射界面の法線に対して、入射角度を大きく
とる。例えば、図2において、従来、通常の観察状態の
ファイバ4の照明軸を適宜傾けて符号4'の向きに傾斜
させて、入射光と直接反射光18とがなす角度θ1を4
5°以上に大きくとって被観察物体に照射し、その反射
光18を観察系7を介して、図1の撮像素子8で撮像
し、カメラコントロールユニット9で信号処理を施した
後、モニタ10に画像を出力する。
【0028】ここで、直接反射光18と散乱光16が同
時に観察される低倍率の条件下においては、上皮下層1
5の画像上に反射光18による明るい範囲R(図1参
照)が部分的にハレーションを起こしているように観察
される。この場合、通常、観察画像と反射像との境界部
分S(図1参照)は、線毛運動により反射光の強度が周
期的に変化している。すなわち、線毛12表面でハレー
ションを起こした反射光は光強度が最も強く、線毛12
を透過して上皮下層15で反射した散乱光は線毛12表
面でハレーションを起こした反射光に比べて暗くなる
が、線毛12の運動により、ハレーションを起こす部位
も変化する。本実施例では、この境界部の変化を利用し
て、その変化を画像で観察するようにしたので、線毛の
有無を識別することができる。
【0029】図3〜6は本実施例の観察方法を用いて、
線毛を有する細胞組織の観察画像を示す写真であり、図
3は30倍、図4は150倍、図5は500倍、図6は
500倍(いずれも14インチモニタ上の倍率)の観察
倍率で観察している。図3〜6に示すように、低倍率で
観察する場合には、ハレーションを起こしているように
見えるRの領域を拡大していくと、線毛12が周期的
に、ネットワーク状に運動している様子が観測されるよ
うになる。
【0030】第2実施例 図7は本発明による線毛の観察方法の第2実施例に用い
る、内視鏡下で線毛を観察する場合の照明方法の要部説
明図である。本実施例では、生体内を観察しており、図
中、19は内視鏡、20は照明系、21は観察系、22
は気管支をそれぞれ示している。なお、本実施例におい
ても図1の観察装置と同様に、内視鏡の観察系を経由し
た被観察物体からの反射光を、撮像素子で撮像し、カメ
ラコントロールユニットで信号処理を施した後、モニタ
に画像信号を出力する(図7において省略)。
【0031】本実施例のように内視鏡下で観察する場合
には、照明系20と観察系21のパララックスWを利用
して、入射光と直接反射光18とがなす角度を図7(a)
に示すθ2から図7(b)に示すθ2'のように広くするこ
とができる。
【0032】内視鏡の挿入外径の大きさには、気管支な
ど被観察対象となる生体の観察部位の観察スペースが狭
いことを考慮すればそれ程大きくすることができないた
め、入射光と直接反射光18とがなす角度を広げようと
してもパララックスWを大きくするには制約がある。ま
た、上述のように、線毛の形態・動態を観察するには、
ハレーションを起こしているように見える領域を拡大し
て観察できるようにする、即ち、観察倍率を拡大する必
要がある。
【0033】そこで、現実的に最も簡単な方法として
は、図7(b)に示すように、照明系20と観察系21と
のパララックスWを変えないで、観察光学系の最も被観
察物体側の面から被観察物体までの距離を図7(a)のX
から図7(b)のYへと小さくすれば、パララックスWの
制約と観察倍率の拡大とを同時に満たして入射光と直接
反射光18とがなす角度をθ2からθ2'へと広げるこ
とができる。
【0034】第3実施例 図8は本発明による線毛の観察方法の第3実施例に用い
る、内視鏡下で線毛を観察する場合の照明方法の要部説
明図である。本実施例では、生体内を観察しており、図
中、23は側視内視鏡、24は照明系、25は観察系、
26はプリズム、27は気管支の側壁をそれぞれ示して
いる。なお、本実施例においても図1の観察装置と同様
に、内視鏡の観察系を経由した被観察物体からの反射光
を、撮像素子で撮像し、カメラコントロールユニットで
信号処理を施した後、モニタに画像信号を出力する(図
8において省略)。
【0035】気管支の側壁など、長孔状の非観察物体の
側方にある線毛を観察する場合には、図8(a)に示すよ
うに、プリズム26により観察系25を経由した観察光
の向きを変換することで側視観察できるように構成され
た側視内視鏡23を用いる。このように構成された側視
内視鏡23において、図8(b)に示すように、照明系2
4を、直接反射光の角度をθ3からθ4へと広く取るこ
とができるように構成する。そのためには観察系25の
入射面と照明系24の出射面との距離を離して配置する
とともに、照明系24の出射面の向きを、照明系24か
ら被観察物体である気管支の側壁27に対する入射角度
が極力傾斜した向きに調整できるようにする。
【0036】その他、上記各実施例においては、線毛運
動を視覚的に捕らえるために、ハイスピードカメラなど
を用いて、線毛運動周波数よりも高い周波数で高速でス
キャンしながら線毛からの反射光を受光する。また、ハ
レーションを起こした範囲から、微細な線毛の形態や動
態を肉眼で捕らえることができるようにするために、観
察倍率を70倍以上にする。
【0037】本発明の上記各実施例はこのように構成し
たので、照明光が照射された被観察物体の線毛部位はハ
レーションを起こした状態で観察され、撮像素子で受光
された画像情報に拡大など信号処理が施され、モニタに
線毛の形態及び動態が画像として表示される。従って、
上記各実施形態の方法によれば、線毛を切除組織のみな
らず、生体内においても肉眼で観察することができる。
このため、前癌病変の診断や病変の範囲を特定でき、動
物実験における新薬開発に大きく貢献できる。
【0038】以上説明したように、本発明による線毛の
画像形成方法は、特許請求の範囲に記載された特徴のほ
かに下記に示すような特徴も備えている。 (1)線毛とその上部を覆う粘液との屈折率の差により
その境界面で発生するフレネル反射光を利用し、線毛運
動による反射光の揺らぎにより運動状態を観察すること
を特徴とする請求項1に記載の線毛の画像形成方法。
【0039】(2)前記照明光の入射光と、その入射光
が被観察物体で反射して観察系に入射する、直接反射光
とがなす角度が45°以上になるようにしたことを特徴
とする請求項1又は上記(1)に記載の線毛の画像形成
方法。
【0040】(3)被観察物体に対する観察距離が比較
的大きい光学装置において、軸の傾きが可変である照明
系を用いて、前記観察系の軸に対して該照明系の軸を傾
けることで、被観察物体の凹凸に応じてフレネル反射を
起こしやすい角度に調整することを特徴とする請求項
1,上記(1),(2)のいずれかに記載の線毛の画像
形成方法。
【0041】(4)被観察物体に対する観察距離が比較
的小さい光学装置において、観察系と照明系の軸位置の
ずれを利用して、直接反射光がなす角度が大きくなるよ
うに観察距離を調整することを特徴とする請求項1,上
記(1),(2)のいずれかに記載の線毛の画像形成方
法。
【0042】(5)入射光と直接反射光とがなす角度の
調整に際し観察系を通る光の強度を測定し、その強度か
らフレネル反射の有無及び程度を判断することを特徴と
する請求項1,上記(1)〜(4)のいずれかに記載の
線毛の画像形成方法。
【0043】(6)ハイスピードカメラを用いて、線毛
運動周波数よりも高い周波数でもってスキャンしながら
線毛からの反射光を受光するようにしたことを特徴とす
る請求項1,上記(1)〜(5)のいずれかに記載の線
毛の画像形成方法。
【0044】(7)ハレーションを起こした範囲から、
微細な線毛の形態や動態を肉眼で捕らえることができる
ように観察倍率を70倍以上にしたことを特徴とする請
求項1,上記(1)〜(6)のいずれかに記載の線毛の
画像形成方法。
【0045】(8)撮像素子として、高画素、高解像度
のCCDを用いることを特徴とする請求項1,上記
(1)〜(7)のいずれかに記載の線毛の画像形成方
法。
【0046】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、気道など
線毛を有する細胞組織の線毛、特に生体内の線毛の形態
及び動態を肉眼で観察することができる。このため、前
癌病変および癌病変の診断や病変の範囲を特定でき、動
物実験による新薬開発に大きく貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による線毛の観察方法の第1実施例に用
いる、顕微鏡下で線毛を観察する場合の光学装置の構成
概念図である。
【図2】図1の光学装置を用いて、線毛を有する細胞組
織に対して照明光を照射したときの光の反射状態を示す
状態説明図である。
【図3】本実施例の観察方法を用いて、線毛を有する細
胞組織の観察画像を示す写真である。
【図4】本実施例の観察方法を用いて、線毛を有する細
胞組織の観察画像を図3より観察倍率を上げて示す写真
である。
【図5】本実施例の観察方法を用いて、線毛を有する細
胞組織の観察画像を図4より観察倍率を上げて示す写真
である。
【図6】本実施例の観察方法を用いて、線毛を有する細
胞組織の観察画像を図5と同じ観察倍率で示す写真であ
る。
【図7】本発明による線毛の観察方法の第2実施例に用
いる、内視鏡下で線毛を観察する場合の照明方法の要部
説明図である。
【図8】本発明による線毛の観察方法の第3実施例に用
いる、内視鏡下で線毛を観察する場合の照明方法の要部
説明図である。
【図9】気管支壁の層構造を示す部分横断面図である。
【図10】線毛上皮細胞組織の部分縦断面図である。
【符号の説明】
1 試料 2 ステージ 3 光源 4 ファイバ 5 直接反射光 6 顕微鏡 7 観察系 8 撮像素子 9 カメラコントロールユニット 10 モニタ 11 照明光 12 線毛 13 上皮細胞 14 粘液 15 上皮下層 16 散乱光 17 線毛12を含む細胞組織(上皮層) 18 直接反射光 19 内視鏡 20 照明系 21 観察系 22 気管支 23 側視内視鏡 24 照明系 25 観察系 26 プリズム 27 気管支の側壁 31 線毛円柱上皮細胞 32 基底膜 33 上皮層 34 弾力線繊維束 35 上皮下層 36 平滑筋(束) 37 筋層 38 気管支腺 39 筋外層 40 軟骨 41 軟骨層 42 軟骨周囲層 43 線毛 44 粘液 45 核
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 500193178 桜田 晃 宮城県仙台市青葉区星陵町4−1 東北大 学加齢医学研究所 (72)発明者 長谷川 直樹 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 金野 さやか 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 北野 智哉 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 真貝 成人 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 佐川 元保 宮城県仙台市青葉区星陵町4−1 東北大 学加齢医学研究所 (72)発明者 佐藤 雅美 宮城県仙台市青葉区星陵町4−1 東北大 学加齢医学研究所 (72)発明者 桜田 晃 宮城県仙台市青葉区星陵町4−1 東北大 学加齢医学研究所 Fターム(参考) 2H040 BA09 CA03 CA11 CA12 GA00 GA11 4C061 AA01 AA04 AA07 AA08 AA11 AA12 AA13 AA15 AA16 BB01 CC06 DD00 FF40 NN01 PP11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光を、線毛を有する細胞組織に対し
    て、その線毛表面でフレネル反射を起こすように照射
    し、そのフレネル反射光を観察光学系に導き、観察光学
    系に導いた線毛からのフレネル反射光の像を拡大し、か
    つ、線毛が運動する速度以上の速度で走査しながら受光
    素子で受光し、受光した画像情報を肉眼で観察可能な媒
    体に表示するようにしたことを特徴とする線毛の画像形
    成方法。
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