JP2001304823A - 光ファイバひずみ計測方法およびその装置 - Google Patents

光ファイバひずみ計測方法およびその装置

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JP2001304823A JP2000123290A JP2000123290A JP2001304823A JP 2001304823 A JP2001304823 A JP 2001304823A JP 2000123290 A JP2000123290 A JP 2000123290A JP 2000123290 A JP2000123290 A JP 2000123290A JP 2001304823 A JP2001304823 A JP 2001304823A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ひずみ計測に最適な入射パルス光を用いて計
測されたブリルアン散乱光のパワースペクトルに対し
て、ピークパワー周波数を精度良く決定すること。 【解決手段】 変換ステップが、時間領域において電界
包絡線が直線的に立上がった後に立下がる三角波振幅変
調を行って連続した信号光をパルス光に変換する変換ス
テップであって、演算ステップが、光ファイバに沿った
長さ方向の各計測点について、光周波数を変数としてブ
リルアン散乱光のパワーの計測値をソートする第1のス
テップと、計測されたパワーに含まれる計測誤差を、決
定すべきパワースペクトルのピーク周波数、ピーク値、
半値全幅を変数に含んだ形で記述し、全計測周波数につ
いての計測誤差の2乗和が最小になる条件からピーク周
波数を決定する第2のステップと、求めるべき長さ方向
の全ての計測点についてピーク周波数を繰り返し決定す
る第3のステップとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバをセン
サとして用い、その長さ方向についてひずみを連続的に
計測する光ファイバひずみ計測方法およびその装置に関
し、より詳細には、コンクリートや鉄鋼構造物、地盤な
どの計測対象にセンシング用の光ファイバを固定して、
計測対象に生じているひずみを固定されているセンシン
グ用光ファイバで計測するのに利用される光ファイバひ
ずみ計測方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ひずみの計測に一般的に用いられ
ているものとしてひずみゲージがある。このひずみゲー
ジは、空間分解能が数mmから数cm程度のゲージ長と
同程度と高く、簡単に局所的なひずみを高精度に計測す
ることができるという利点がある。しかしながら、計測
はゲージが取り付けられた離散点であり、連続した計測
には多くのゲージを密に取り付ける必要がある。また、
信号線を兼ねた電力線を介してゲージに給電する必要が
あり、多点計測ではその電力線の取り扱いが煩雑であ
る。さらに落雷などの電磁雑音の影響を受けるなどの欠
点がある。それに対して光ファイバひずみ計測方法で
は、光ファイバに沿って連続的に数kmから数10km
にわたる長距離計測が可能であるとともに、上述したよ
うな電磁雑音の影響を受けないという利点がある。
【0003】このように、ひずみゲージは注目すべきひ
ずみの発生位置が既知あるいは予想可能であり、かつ計
測範囲が狭い場合に適し、光ファイバひずみ計測技術は
ひずみ発生位置が未知で広範囲の計測が要求される場合
に適している。このような特長から、光ファイバひずみ
計測技術はトンネルなどの大型構造物や堤防などの土木
構造物への適用が期待されている。
【0004】図1は、従来の光ファイバひずみ計測装置
の一例として、光ファイバ歪測定装置(特願平8−24
3760号「光ファイバ歪測定装置」)を示す図であ
る。この光ファイバひずみ計測装置において、1は光
源、2は光分岐器、3は光周波数シフタ、4はパルス化
装置、5は光方向性結合器、6は光合波器、7は光検出
器、8は信号処理部、10〜17は光ファイバ、18は
信号線である。
【0005】光源1は、一定の光周波数の連続光を発生
するもので、単一波長の連続光を出射するものである。
光分岐器2は、発生された連続光を信号光と参照光とに
分岐するもので、入射端が光源1と光ファイバ11によ
って接続され、光源1から出射された連続光を2つの出
射端に強度比1対1で出射するものである。光分岐器2
から出射される一方の分岐光を信号光と呼び、もう一方
の分岐光を参照光と呼ぶことにする。
【0006】光周波数シフタ3は、光ファイバ内で発生
する微弱なブリルアン散乱光のパワーを高感度に検出す
るために、後述する光検出器7でコヒーレント検波を行
うために挿入されているものであり、その入射端は光分
岐器2の一方の出射端と光ファイバ12で接続されてい
る。この光周波数シフタ3は、入射される信号光の光周
波数を後述のブリルアン周波数シフト分だけシフトさせ
る。パルス化装置4は、連続した信号光をパルス光に変
換するもので、その入射端と光周波数シフタ3の出射端
とは光ファイバ13で接続されている。このパルス化装
置4は、入射光を時間領域において電界が矩形波になる
振幅変調を行い、時間幅10ns〜1μs程度のパルス
光に変換する。
【0007】光方向性結合器5は、パルス光をセンシン
グ用光ファイバ10に入射するとともに光ファイバ10
で発生したブリルアン散乱光を出射するものであり、入
射端、入出射端、出射端を有し、入射端から入射された
光を入出射端から出射し、入出射端から入射された光を
出射端から出射する。光方向性結合器5の入射端は、パ
ルス化装置4と光ファイバ14で接続され、パルス光が
入射される。光方向性結合器5から出射された光は、セ
ンシング用光ファイバ10に入射される。この出射され
た光により、センシング用光ファイバ10内で生じた後
方散乱光がこの入出射端に入射する。
【0008】光合波器6は、出射されたブリルアン散乱
光と信号光とを合波するもので、2つの入射端と1つの
出射端を有する。光合波器6の一方の入射端と前述した
光分岐器2の出射端とは光ファイバ15によって接続さ
れ、もう一方の入射端と光方向性結合器5の出射端とが
光ファイバ16で接続されている。これにより光合波器
6にはセンシング用光ファイバ10から出射される後方
散乱光と、光分岐器2から出射される参照光とが入射さ
れ、ここでこれらは合波される。光検出器7は、合波光
を検出して電気信号に変換しブリルアン散乱光のパワー
を計測してそのスペクトルを得る手段であり、入射光に
対してコヒーレント検波を行い、この入射光パワーを電
力に変換して出力する光検出器である。光検出器7の入
射端は光合波器6の出射端と光ファイバ17で接続され
ている。
【0009】信号処理部8は、得られた散乱光パワース
ペクトルに対して演算処理を行うためのもので、検出さ
れた散乱光パワーに演算処理を行い、センシング用光フ
ァイバ10に生じたひずみを求める。
【0010】上述した構成において、光源1から出射さ
れた連続光は光分岐器2に入射され、信号光と参照光と
に分岐される。この信号光は光周波数シフタ3に入射さ
れ、光周波数がシフトされる。光周波数シフタ3より出
射された光はパルス化装置4に入射され、時間幅が10
ns〜1μs程度のパルス光に変換される。パルス化装
置4から出射されたパルス光は、光方向性結合器5を通
過してセンシング用光ファイバ10に入射される。
【0011】パルス光がセンシング用光ファイバ10に
入射されると、このセンシング用光ファイバ10中でレ
イリー散乱やブリルアン散乱を受け、後方散乱光が生じ
る。この後方散乱光は光方向性結合器5と光ファイバ1
6を介して光合波器6の一方の入射端に入射される。
【0012】前述した光分岐器2から出射された参照光
は、光ファイバ15を介して光合波器6へ入射され、前
述した後方散乱光と合波される。光合波器6から出射さ
れる合波光は、光検出器7に入射されてコヒーレント検
波され、受信されたパワーに対応した検出信号が光検出
器7から信号処理部8に出力される。
【0013】次に、ブリルアン散乱光の特性とひずみと
の関係について説明し、その後で従来の演算方法につい
て述べる。ブリルアン散乱光は、物質に入射した光が物
質中を伝搬する際に、物質に屈折率の周期的変化を起こ
しながら散乱されて入射端に戻る光であり、上述した装
置を用いると自然ブリルアン後方散乱光のパワーP
B(z,ν)は次のように与えられる。
【0014】
【数1】
【0015】
【数2】
【0016】
【数3】
【0017】
【数4】
【0018】ここで、zは光ファイバに沿ったパルス光
入射端からの距離、νは自然ブリルアン後方散乱光の光
周波数、cは真空中での光速、n0 は光ファイバの屈折
率、Pは入射パルス光の全パワー、αZ は光ファイバの
減衰係数である。g(ν,ν B )はブリルアン利得スペ
クトルであり、式(2)で表わされるローレンツ関数で
与えられる。νB はg(ν,νB )がピークパワーhと
なるときの光周波数であり、wはg(ν,νB )の半値
全幅である。p12 ,λ,ρ,vA はそれぞれ光ファイバ
の光弾性係数、入射光の波長、光ファイバの密度、光フ
ァイバ中での音速である。tはパルス光を入射してから
その散乱光を検出するまでの時間である。式(1)の最
後の項は、光ファイバ内での減衰のために散乱光パワー
が散乱位置zに依存して指数関数的に減衰していくこと
を示している。式(2)において、g(ν,νB )の形
状はzに依存しないと仮定している。
【0019】光周波数がf0 のパルス光を入射し、それ
によってピーク周波数がνB のブリルアン散乱光が生じ
たとする。この差sB (=f0 −νB )はブリルアル周
波数シフトと呼ばれ、次式で与えられる。
【0020】
【数5】
【0021】ただしvA
【0022】
【数6】
【0023】で与えられる。ここで、Eはヤング率、κ
はポアソン比である。光ファイバにひずみが発生する
と、式(6)の関係にしたがってvA が変化し、その結
果式(5)のsB も変化する。したがって、f0 を一定
に保つと、ひずみの変化に応じてνB が変化することに
なる。このνB の変化は、光ファイバに作用している応
力によって生じるひずみの大きさと比例関係があること
が見出されている。(T.Horiguchi,T.Kurashima,and M.
Tateda "Tensile strain dependence of Brillouinfreq
uency shift in silica optical fibers," IEEE Photon
ics Technol.Lett.,Vol.1, No.5,pp.107-108,1989.5)
そこで、予め、ひずみεの変化Δεと、ブリルアン散乱
光パワースペクトルのピーク周波数νB の変化ΔνB
の関係を求めておくことにより、得られたνB の値から
ひずみεを求めることができる。ひずみの計測点、すな
わちセンシング用光ファイバ10の入射端からの距離z
は、パルス光を光ファイバに入射してからブリルアン散
乱光を検出するまでの時間tからz=ct/(2n0
で求められる。また空間分解能Δzは、光ファイバに入
射するパルス光時間をτとすると、Δz=cτ/(2n
0 )で与えられる。
【0024】このようにブリルアン散乱光を利用したひ
ずみ計測技術では、ひずみ散乱光のパワースペクトルの
ピーク周波数νB から間接的に求められるので、ひずみ
計測精度を向上させるためには、ピーク周波数νB を高
精度に決定しなければならない。
【0025】以下、図2を参照しながら、具体的にこれ
までに提案されたνB の算出方法について説明する。
【0026】従来の方法の第1ステップは、センシング
用光ファイバに沿った各計測点について、光周波数を変
数として解析を行うための準備をするステップであり、
各計測点について、光周波数を変数として、計測された
ブリルアン散乱光のパワーをソートするステップであ
る。前述したように従来の装置では、光周波数を固定し
てパルス光を入射し、そのブリルアン散乱光のパワーを
計測する。そして次に光周波数をある所定量だけ変化さ
せて再び光周波数を固定し、散乱光パワーを計測するこ
とを繰り返す。この処理によって、各光周波数について
計測点を変数としたパワーが得られるので、これをもと
に各計測点毎に、光周波数を変数としたパワーデータを
得る。以下ではこのステップをソートとよぶ。より具体
的には、i番目の計測点までの距離をzi (i=1〜
I,Iは全計測点数)、j番目の光周波数をνj (j=
1〜J,Jは全計測周波数点数)、その時のパワーの計
測値を
【0027】
【外1】
【0028】とすると、まずνj を所定の光周波数値に
セットし、zi を変化させて
【0029】
【外2】
【0030】を計測し、z1 までの計測が終わったとこ
ろでνj を次の光周波数へと変化させνJ まで計測を行
っていく。本ステップでは、あるzi を選択・固定し、
νj について
【0031】
【外3】
【0032】をソートするステップである。その結果得
られた
【0033】
【外4】
【0034】は、同一のzi を有しνj を変数としてソ
ースされたものであること、また各z i について独立に
処理がなされることから、表記を簡単化するために以下
ではこれを
【0035】
【外5】
【0036】と書くこととする。
【0037】第2ステップは、第1ステップにおいて得
られたパワー
【0038】
【外6】
【0039】に対して、前述のブリルアン散乱光のパワ
ースペクトルを与えるピーク周波数ν B を算出するステ
ップである。式(2)はνについての非線形関数である
ため、解析解は得られない。そこで、以下のように線形
化して解く方法が提案されている。(C N Pannell,J Dh
liwayo,D J Webb,"How to estimate the accuracy of a
Brillouin distributed temperature sensor,"Proc.OF
S'97,pp.524-527,1997)この方法では、式(2)の逆数
をとり、評価関数Er として
【0040】
【数7】
【0041】を考える。ここで、係数a1 ,a2 ,a3
はそれぞれ、
【0042】
【数8】
【0043】
【数9】
【0044】
【数10】
【0045】であり、Wj は逆数をとったことによる変
化を避けるための重み、σj はパワーの計測値に含まれ
るノイズの標準偏差である。また計測値の全体に対して
あてはめ計算を行うのではなく、通常はあるしきい値を
設定しそれ以上の値を有するピーク周波数近傍に対して
あてはめ計算を行うので、その計算に用いる部分をあら
ためてj(=1〜J)で表わす。簡単のためにσj が一
定とすると、(9),(10)よりνB は、
【0046】
【数11】 と求められる。式(7)を最小化する条件から、最小2
乗法を用いてa2 ,a3を求め、この結果を式(11)
に代入することによりνB を算出する。
【0047】第3ステップは光ファイバに沿った求める
べき全ての計測点について第2ステップを繰り返すステ
ップである。すなわち、zi 変化させながら
【0048】
【外7】
【0049】から
【0050】
【外8】
【0051】を得て、z1 まで第2ステップを繰り返す
ステップである。
【0052】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上説
明した方法では、入射パルス光の時間幅が十分に長く、
散乱光のパワースペクトルが式(2)で表されるローレ
ンツ関数で与えられる場合が想定されている。しかし、
空間分解能を上げるためにパルス光の時間幅を短くして
いくと、散乱光のパワースペクトルはローレンツ関数と
は異なり、パワーが広範囲に分布するようになることが
実験的に確認されている。(A.Fellay,L.Thevenaz,M.Fa
cchini,M.Nikles,and P.A.Robert,“Distributed sensi
ng using stimulated Brillouin scattering:towards u
ltimate resolution,”in Proc.OFS'97,pp324-327,199
7)また、このパワースペクトルの広がりは理論的にも
示されており、その結果としてパルス幅が10ns程度
以下になると、ピーク周波数νB の決定精度すなわちひ
ずみ計測精度がパルス幅に逆比例して急激に劣化するこ
とも明らかにされている。(H.Naruse,and M.Tateda,
“Trade-off between the spatial and frequency reso
lution in measuring the power spectrum of the Bril
louin backscattered light in an optical fiber,”Ap
pl.Opt.,vol.38,no.31,pp6516-6521,1999.)
【0053】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、ひずみ計測に最適
な入射パルス光形状を提供するとともに、その入射パル
ス光を用いて計測されたブリルアン散乱光のパワースペ
クトルに対して、そのピークパワー周波数を精度良く決
定することのできる光ファイバひずみ計測方法およびそ
の装置を提供することにある。
【0054】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、一定の
光周波数の連続光を発生する発生ステップと、発生され
た連続光を信号光と参照光に分岐する分岐ステップと、
連続した信号光をパルス光に変換する変換ステップと、
パルス光を光ファイバに入射するとともに光ファイバで
発生したブリルアン散乱光を出射する出射ステップと、
出射されたブリルアン散乱光と信号光とを合波する合波
ステップと、合波光を検出して電気信号に変換し、ブリ
ルアン散乱光のパワーを計測してそのスペクトルを得る
取得ステップと、得られたパワースペクトルからそのピ
ーク周波数を演算処理して求める演算ステップとからな
り、光ファイバに発生している長さ方向のひずみを求め
る光ファイバひずみ計測方法において、前記演算ステッ
プが、光ファイバに沿った長さ方向の各計測点につい
て、光周波数を変数としてブリルアン散乱光のパワーの
計測値をソートする第1のステップと、計測されたパワ
ーに含まれる計測誤差を、決定すべきパワースペクトル
のピーク周波数、ピーク値、半値全幅を変数に含んだ形
で記述し、全計測周波数についての計測誤差の2乗和が
最小になる条件からピーク周波数を決定する第2のステ
ップと、求めるべき長さ方向の全ての計測点について前
記ピーク周波数を繰り返し決定する第3のステップとを
有することを特徴とするものである。
【0055】また、請求項2に記載の発明は、一定の光
周波数の連続光を発生する発生手段と、発生された連続
光を信号光と参照光に分岐する分岐手段と、連続した信
号光をパルス光に変換する変換手段と、パルス光を光フ
ァイバに入射するとともに光ファイバで発生したブリル
アン散乱光を出射する光結合手段と、出射されたブリル
アン散乱光と信号光とを合波する合波手段と、合波光を
検出して電気信号に変換しブリルアン散乱光のパワーを
計測してそのスペクトルを得る取得手段と、得られたパ
ワースペクトルからそのピーク周波数を演算処理して求
める演算手段とからなり、光ファイバに発生している長
さ方向のひずみを求める光ファイバひずみ計測装置にお
いて、前記演算手段が、光ファイバに沿った長さ方向の
各計測点について、光周波数を変数としてブリルアン散
乱光のパワーの計測値をソートする第1の手段と、計測
されたパワーに含まれる計測誤差を、決定すべきパワー
スペクトルのピーク周波数、ピーク値、半値全幅を変数
に含んだ形で記述し、全計測周波数についての計測誤差
の2乗和が最小になる条件からピーク周波数を決定する
第2の手段と、求めるべき長さ方向の全ての計測点につ
いて前記ピーク周波数を繰り返し決定する第3手段とを
有することを特徴とするものである。
【0056】
【発明の実施の形態】まず、ひずみ計測に最適な入射パ
ルス光形状を理論的に求め、次に計測されたパワーを、
その入射パルス光によって生じる自然ブリルアン後方散
乱光のパワースペクトルにあてはめる方法について説明
する。
【0057】時間領域において、図3に示すように電界
包絡線EL (t)が変化する入射パルス光を考える。こ
の場合、EL ( t)は以下のようにモデル化される。
【0058】(1)EL (t)はt=0に関して対称で
ある。すなわち、EL (t)=EL(−t)である。 (2)パルスの電界をその最大値で正規化して表す。す
なわち、EL (0)=1、EL (−∞)=EL (∞)=
0とする。 (3)パルス幅をその電界の半値全幅τで定義する。す
なわち、EL (−τ/2)=EL (τ/2)=1/2で
ある。 (4)E(t)が0から1に立上がったり、1から0に
立下がるのに要する時間、すなわち立上がり/下がり幅
をΔτとする。 (5)立上がりの場合には、0≦EL (t)≦1/2を
開始区間、1/2≦E L (t)≦1を終了区間と呼び、
逆に立下がりの場合には、1≧EL (t)≧1/2を開
始区間、1/2≧EL (t)≧0を終了区間と呼ぶ。両
区間での電界は(−τ/2,1/2)または (τ/2,
1/2)に関して点対称とする。 (6)開始と終了区間の急岐さをm次関数(曲率パラメ
ータm)で与える。 (7)立上がり開始/下がり終了区間では上に凸でな
い、立上がり終了/下がり開始区間では下に凸でない、
すなわちm≧1とする。m=1は電界が直線的に立上が
る/下がる波形、m=∞はステップ的に立上がる/下が
る矩形波を与える。 (8)入射光は図3に示した振幅変調のみを受け、周波
数変調は受けていない。 (9)パルスの持続時間中、パルスは一定の光周波数f
0 である。
【0059】この場合、入射パルス光の電界E(t)
は、
【0060】
【数12】
【0061】で与えられる。ここで、iは虚数単位であ
る。T1 ,T2 はそれぞれ立下がり開始、終了時刻であ
り、
【0062】
【数13】
【0063】
【数14】
【0064】である。このパルス光のパワースペクトル
P (f,f0 )は、
【0065】
【数15】
【0066】で与えられる。ここで、fは入射光につい
ての光周波数を表わす変数である。一例として、τが
1,10,100nsの場合について、曲率パラメータ
mを変化させてPP (f,f0 )を算出した結果を図4
に示す。図4の横軸βとパラメータrは、それぞれ以下
の式(16),(17)で定義される正規化入射光周波
数と立上がり/下がり幅である。
【0067】
【数16】
【0068】
【数17】
【0069】ここで、0≦r≦1であり、r=0が矩形
波である。PP (f,f0 )の半値全幅はτに逆比例す
るため、PP (f,f0 )はτが十分大きい場合にはf
0 のまわりの狭いスペクトルとなり、逆にτが小さくな
ると広い周波数に分布するようになる。またその分布
は、τの値が同じ場合には、mが大きくなるほど、すな
わち立上がり/下がり幅が急峻になるほど広がり、矩形
波のパワースペクトルで最も広がっている。図4より、
τが10ns程度以上になると、急峻さのパワースペク
トルに与える影響は無視できるようになることがわか
る。
【0070】ここで以下の2つのことを仮定して、自然
ブリルアン後方散乱光のパワースペクトルを求める。
【0071】(1)ポンプ光の消耗がない、すなわち入
射パルス光から発生した自然ブリルアン後方散乱光への
エネルギーの伝達量が無視できる。 (2)光ファイバ中の多くの散乱点で発生したブリルア
ン後方散乱光の電界には互いに位相相関がなく、このた
め後方散乱光のパワーに関して重ね合せの原理が成り立
つ。別な言い方をすると、他の場所で生じた後方散乱光
によるブリルアン利得への影響は無視でき、このブリル
アン利得によってスペクトルが狭くなる効果が無視でき
る。
【0072】入射パルス光とブリルアン後方散乱光のパ
ワースペクトルの関係を図5に示す。入射光周波数fに
対応するブリルアン後方散乱光は、中心周波数f−sB
にもつローレンツ関数になる。sB は前述したブリルア
ン周波数シフトであり、f0とνB の差である。上述の
仮定により、自然ブリルアン後方散乱光の周波数に依存
する因子H(ν)は、
【0073】
【数18】
【0074】で与えられる。rが0.5と1の場合につ
いて、τを1,10,100nsとして、mを変化させ
ながら式(18)より算出した自然ブリルアン後方散乱
光のパワースペクトルを図6に示す。いずれのτとrに
ついても、m=1が最も狭いスペクトルを与え、mが大
きくなるにつれて広がったスペクトルを与える。この計
算において、式(2)のローレンツ関数の半値全幅wの
値には、実験で得られた81.4MHzを用いた。図6
の横軸αと縦軸は、それぞれ、式(19)で定義される
正規化周波数と、パワースペクトルのピーク値H(0)
で正規化した値である。
【0075】
【数19】
【0076】図7は、rが0.5と1の場合について、
τとmを変化させて得られたブリルアン散乱光のパワー
スペクトルの広がりを求めたものである。図7の縦軸
は、図6より数値的に算出した半値全幅Wを上述のwで
正規化した値である。図7では、τ≦10nsのときは
1nsごとに、τ≧10nsのときは10nsごとにW
/wの値を算出し、それらを直線で結んで示している。
この結果より、W/wの値は、τ>100nsではmの
値にかかわらずほぼ1に収束しており、τが略10ns
までは1.5程度まで緩やかに変化している。それに対
し、τ<10nsではτの減少とともに急激に大きくな
っていく。また、mが1に近づくにつれて、同一空間分
解能を与えるパルス光であってもその散乱光パワースペ
クトルの半値全幅は小さくなり、この効果はrが1に近
づくほど大きくなることがわかる。
【0077】上述の散乱光パワースペクトルの解析に基
づいて、観測されたブリルアン後方散乱光に重畳してい
るノイズによって生じるピークパワー周波数計測誤差に
ついて見積もる。光電変換によって得られる電気信号パ
ワーは、受信光パワーの2乗に比例した値であるので、
受信光のパワースペクトルの最大値H(0)を信号H
S 、電気信号パワーのノイズの2乗平均値をHN とする
と、信号対雑音比SNRは(HS /HN2 で与えられ
る。
【0078】ピークパワー周波数近傍において、自然ブ
リルアン後方散乱光のパワースペクトルH(α)を2次
関数で近似し、H(α)+HN の最大値がα=Δα(≠
0)で観測されたとする。この場合、ピークパワー周波
数計測誤差Δα,HS ,HNの関係は、
【0079】
【数20】
【0080】で与えられるため、Δαは、
【0081】
【数21】
【0082】と求められる。ここでpは、パルス幅τ、
立上がり/下がり幅Δτ、急峻さmによって決まる定数
である。式(15)と(18)に基づいて解析的にpを
求めるかわりに、図6に示したようにτとmを変化させ
てパワースペクトルを求め、求められた各曲線について
パワーがピークパワーから10%減少する周波数を読み
取りpを数値的に算出した。このpの値と、SNRの値
として10dBを式(21)に代入してΔαを求めた。
その結果を表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】矩形波の場合の解析結果(H.Naruse,and
M.Tateda,“Trade-off between thespatial and freque
ncy resolution in measuring the power spectrum of
theBrillouin backscattered light in an optical fib
er,”Appl.Opt.,vol.38,no.31,pp.6516-6521,1999)に
基づいて、τが1,10,100nsのときのΔαを算
出すると、それらはそれぞれ10.51,1.45,
0.78であった。表1より、これらの算出結果と今回
の数値計算結果とは、ほぼ一致していることが確認され
る。τの値にかかわらず、正規化立上がり/下がり幅r
が1に近づくにつれて、また、mが1に近づくにつれて
計測誤差が小さくなることがわかる。この結果、rとm
が1である三角波の場合に計測誤差が最小になることが
予想される。すなわち、三角波が最適な入射パルス光の
形状であると考えられる。
【0085】これまではrが0.5と1の場合について
の解析だったので、mを1としてrを変化させた場合に
ついて解析する。この場合、式(15)を考慮して、式
(18)の積分を実行すると、パワースペクトルH
(α)として
【0086】
【数22】
【0087】が得られるので、これより解析的に正規化
ピークパワー周波数計測誤差Δαは次のように求められ
る。
【0088】
【数23】
【0089】ただし、X,Yは、
【0090】
【数24】
【0091】
【数25】
【0092】
【数26】
【0093】である。Aが大きく連続光とみなせる場合
には、Δαはrの値によらず、
【0094】
【数27】
【0095】となり、立上がり/下がり幅や急峻さの影
響を受けない。一方、Aが小さい場合には、
【0096】
【数28】
【0097】と近似でき、r=0を代入すると矩形波の
解析結果に一致することが確認される。この結果は、Δ
αはτと√(1+r2 )に逆比例し、r=1である三角
波のときピーク周波数計測誤差は最小になり、矩形波の
場合の1/√2になるとことを示している。
【0098】したがって、空間分解能を向上させるため
にパルス幅を短くすることは、ブリルアン散乱光のパワ
ースペクトルを広がらせることになり、その結果とし
て、ピークパワー周波数決定精度を低下させることにな
る。その低下の程度は、入射光のパルス波形に依存し、
矩形波の場合に最も著しく、パルス幅が1nsの誤差は
100nsの誤差の13.3倍になる。一方、三角波の
場合にはパルス幅によらずに劣化の程度は最も小さく、
パルス幅が短い場合にはその誤差は矩形波の誤差の1/
√2倍になる。このことから、三角波による計測が最も
高い精度を与えると結論される。
【0099】以上の解析により、最適な入射パルス光の
形状と、それによって生じるブリルアン後方散乱光のパ
ワースペクトル
【0100】
【数29】
【0101】が得られた。以下では、本解析で得られた
パワースペクトルに、計測されたパワーをあてはめる方
法について説明する。
【0102】あてはめ方法として、ここでは共役勾配法
を例にとって説明する。共役勾配法は制約なしの代表的
な非線形最適化手法の一つであり、関数e=q(y)を
最小にするyを逐次近似法の形で求める手法である。
(茨木俊秀、福島雅夫,“最適化の手法,”共立出版,
1996)この方法では第k近似解をyk とした場合、
これにΔyk の修正を加えて次の第k+1近似解yk+1
【0103】
【数30】
【0104】と更新していく。この更新の際、Δyk
修正量μk と修正方向ベクトルdk との積として
【0105】
【数31】
【0106】と与え、これらのμk ,dk を次のように
して決定する。ここでは、dk として共役方向ベクトル
を用いることとする。この場合、e=q(y)が2次関
数であるとすると、共役方向ベクトルdk は、勾配方向
ベクトルsk すなわち
【0107】
【数32】
【0108】を用いて、
【0109】
【数33】
【0110】と表せる。ただし、上式においてd1 =s
1 である。一方、修正量μk についてはdk を用いて関
【0111】
【数34】
【0112】と考え、μk >0の条件下でφ(μk )を
最小化する値として求める。このようにして決定された
μk ,dk からΔyk を算出し、さらにこの結果を式
(30)に代入する一連の繰り返し計算により、近似解
の精度を次々に上げていく。関数eの極小点においては
【0113】
【数35】
【0114】となるので、式(35)の条件を満たすま
で繰り返し計算を行ない、eの極小点を数値的に算出す
る。
【0115】上記の共役勾配法を用いた場合のあてはめ
計算方法を説明する。今、j番目の計測光周波数をνj
で、そこで計測されたパワーを
【外9】
【0116】で表わし、評価関数Fr として
【0117】
【数36】
【0118】を考える。ここでJは計測に用いた光周波
数の数であるため予め与えられる。上述のyk ,sk
それぞれ
【0119】
【数37】
【0120】
【数38】
【0121】となるので、実際にrk の成分であるv
B ,h,wの勾配方向のベクトル∂Er/∂vB ,∂Er
/∂h,∂Er /∂wを計算すると、以下のようにな
る。
【0122】
【数39】
【0123】
【数40】
【0124】
【数41】
【0125】ただし、
【0126】
【数42】
【0127】
【数43】
【0128】
【数44】
【0129】である。
【0130】以下、図8を用いて本発明の実施例を具体
的に説明する。装置構成については、従来技術のパルス
化装置4において、連続した信号光を電界が三角波形状
を有するパルス光に変換すること以外は従来のものと同
様である。
【0131】本発明の第1ステップは従来の方法の第1
ステップと同じで、センシング用光ファイバに沿った各
計測点について、光周波数を変換として計測されたブリ
ルアン散乱光のパワー
【0132】
【外10】
【0133】をソートするステップであり、本ステップ
では、各計測点において、光周波数についてソートした
パワー
【0134】
【外11】
【0135】を得るステップである。
【0136】第2ステップは、計測されたパワーに含ま
れる計測誤差を、ピーク周波数νB、ピーク値h、半値
全幅wとを変数に含んだ形で、電界が三角波形状を有す
るパルス光を光ファイバに入射した際に生じる自然ブリ
ルアン散乱光のパワースペクトルを記述し、計測値
【0137】
【外12】
【0138】に対し、その全計測周波数についての計測
誤差が最小になる条件からνB を得るステップである。
なお、
【0139】
【外13】
【0140】は従来の技術で説明したように、jのうち
しきい値以上のパワーを有する部分である。決定すべき
変数νB ,h,wを含んだ形で記述したブリルアン散乱
光の周波数分布H(ν)を表す式(19),(26),
(29)と、全計測周波数について計測されたパワーに
含まれる計測誤差の合計を表す式(36)に対し、共役
勾配法等を用いてその計測誤差を最小化するνB ,h,
wを求める。そして、このνB からひずみを算出する。
【0141】第3ステップは、求めるべき全ての計測点
のデータについて第2ステップを繰り返すステップであ
る。
【0142】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、、
一定の光周波数の連続光を発生する発生ステップと、発
生された連続光を信号光と参照光に分岐する分岐ステッ
プと、連続した信号光をパルス光に変換する変換ステッ
プと、パルス光を光ファイバに入射するとともに光ファ
イバで発生したブリルアン散乱光を出射する出射ステッ
プと、出射されたブリルアン散乱光と信号光とを合波す
る合波ステップと、合波光を検出して電気信号に変換
し、ブリルアン散乱光のパワーを計測してそのスペクト
ルを得る取得ステップと、得られたパワースペクトルか
らそのピーク周波数を演算処理して求める演算ステップ
とからなり、光ファイバに発生している長さ方向のひず
みを求める光ファイバひずみ計測方法において、演算ス
テップが、光ファイバに沿った長さ方向の各計測点につ
いて、光周波数を変数としてブリルアン散乱光のパワー
の計測値をソートする第1のステップと、計測されたパ
ワーに含まれる計測誤差を、決定すべきパワースペクト
ルのピーク周波数、ピーク値、半値全幅を変数に含んだ
形で記述し、全計測周波数についての計測誤差の2乗和
が最小になる条件からピーク周波数を決定する第2のス
テップと、求めるべき長さ方向の全ての計測点について
ピーク周波数を繰り返し決定する第3のステップとを有
するので、入射パルス光の形状とそれによって生じる自
然ブリルアン後方散乱光パワースペクトルとの間の関係
を解析し、同一の空間分解能を得るための最適な入射パ
ルス光形状を提供することができるとともに、ひずみ計
測精度を決定することができ、自然ブリルアン後方散乱
光パワーが最大になるピーク周波数を算出するあてはめ
方法を提供することができる。これにより、高空間分解
能計測の際に、従来に比べ、ひずみ計測誤差を1/√2
に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術による光ファイバを用いたひずみ測
定装置の一例を説明した図である。
【図2】計測されたブリルアン散乱光のピーク周波数を
算出するための従来方法を説明するための図である。
【図3】入射パルス光の電界包絡線の形状を説明するた
めの図である。
【図4】入射パルス光のパワースペクトルを説明するた
めの図である。
【図5】入射パルス光とそれによって生じるブリルアン
散乱光のパワースペクトルの関係を説明するための図で
ある。
【図6】入射パルス光形状に対するブリルアン後方散乱
光のパワースペクトルを説明するための図である。
【図7】入射パルス光の形状とブリルアン後方散乱光の
正規化半値全幅との関係を説明するための図である。
【図8】本発明によってピーク周波数を算出する方法を
説明するための図である。
【符号の説明】
1 光源 2 光分岐器 3 光周波数シフタ 4 パルス化装置 5 光方向性結合器 6 光合波器 7 光検出器 8 信号処理部 10〜17 光ファイバ 18 信号線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の光周波数の連続光を発生する発生
    ステップと、発生された連続光を信号光と参照光に分岐
    する分岐ステップと、連続した信号光をパルス光に変換
    する変換ステップと、パルス光を光ファイバに入射する
    とともに光ファイバで発生したブリルアン散乱光を出射
    する出射ステップと、出射されたブリルアン散乱光と信
    号光とを合波する合波ステップと、合波光を検出して電
    気信号に変換し、ブリルアン散乱光のパワーを計測して
    そのスペクトルを得る取得ステップと、得られたパワー
    スペクトルからそのピーク周波数を演算処理して求める
    演算ステップとからなり、光ファイバに発生している長
    さ方向のひずみを求める光ファイバひずみ計測方法にお
    いて、 前記変換ステップが、時間領域において電界包絡線が直
    線的に立上がった後に立下がる三角波振幅変調を行って
    連続した信号光をパルス光に変換する変換ステップであ
    って、 前記演算ステップが、 光ファイバに沿った長さ方向の各計測点について、光周
    波数を変数としてブリルアン散乱光のパワーの計測値を
    ソートする第1のステップと、 計測されたパワーに含まれる計測誤差を、決定すべきパ
    ワースペクトルのピーク周波数、ピーク値、半値全幅を
    変数に含んだ形で記述し、全計測周波数についての計測
    誤差の2乗和が最小になる条件からピーク周波数を決定
    する第2のステップと、 求めるべき長さ方向の全ての計測点について前記ピーク
    周波数を繰り返し決定する第3のステップとを有するこ
    とを特徴とする光ファイバひずみ計測方法。
  2. 【請求項2】 一定の光周波数の連続光を発生する発生
    手段と、発生された連続光を信号光と参照光に分岐する
    分岐手段と、連続した信号光をパルス光に変換する変換
    手段と、パルス光を光ファイバに入射するとともに光フ
    ァイバで発生したブリルアン散乱光を出射する光結合手
    段と、出射されたブリルアン散乱光と信号光とを合波す
    る合波手段と、合波光を検出して電気信号に変換しブリ
    ルアン散乱光のパワーを計測してそのスペクトルを得る
    取得手段と、得られたパワースペクトルからそのピーク
    周波数を演算処理して求める演算手段とからなり、光フ
    ァイバに発生している長さ方向のひずみを求める光ファ
    イバひずみ計測装置において、 前記変換手段が、時間領域において電界包絡線が直線的
    に立上がった後に立下がる三角波振幅変調を行って連続
    した信号光をパルス光に変換する変換手段であって、 前記演算手段が、 光ファイバに沿った長さ方向の各計測点について、光周
    波数を変数としてブリルアン散乱光のパワーの計測値を
    ソートする第1の手段と、 計測されたパワーに含まれる計測誤差を、決定すべきパ
    ワースペクトルのピーク周波数、ピーク値、半値全幅を
    変数に含んだ形で記述し、全計測周波数についての計測
    誤差の2乗和が最小になる条件からピーク周波数を決定
    する第2の手段と、 求めるべき長さ方向の全ての計測点について前記ピーク
    周波数を繰り返し決定する第3手段とを有することを特
    徴とする光ファイバひずみ計測装置。
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