JP2001304114A - 往復動式真空ポンプ - Google Patents

往復動式真空ポンプ

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JP2001304114A JP2000120995A JP2000120995A JP2001304114A JP 2001304114 A JP2001304114 A JP 2001304114A JP 2000120995 A JP2000120995 A JP 2000120995A JP 2000120995 A JP2000120995 A JP 2000120995A JP 2001304114 A JP2001304114 A JP 2001304114A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁板の両側の差圧が数百Pa程度以下におい
ても確実に開閉する弁板を備え、更に弁板を開閉するよ
うに上下されるロッドのアクチュエータが気体の流路外
にあって排気抵抗とならないドライ型真空ポンプポンプ
を提供すること。 【解決手段】 吸気弁20の閉時に弁板40を弁座38
へ小さい所定の力で押圧するコイルバネ36と、開時に
はコイルバネ36の付勢に抗して弁板40を押し下げ弁
座38から離隔させるロッド22と、ロッド22の上端
部が挿入されるシリンダー状ガイド23が遊嵌され、同
ガイド23の壁を介してロッド22の先端部の軟鉄片2
1と磁気結合された大気側の環状の永久磁石24を環状
ディスク25と共に変位させるアクチュエータ30とか
らなり、そのソレノイドコイル28に流す直流電流をオ
ン・オフしてロッド22を上下させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は往復動式真空ポンプ
に関するものであり、更に詳しくは、油回転ポンプに代
わるドライポンプとして使用し得る真空ポンプに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、真空はあらゆる工業分野で利用さ
れているが、大気圧から排気して圧力1Pa程度の真空
を発生させるために使用される粗引きポンプは大部分が
油回転ポンプである。しかし、油回転ポンプには高真空
側へ油蒸気が逆流して真空系の質を低下させるという欠
点があることから、最近では油回転ポンプに代わり、油
やグリースを使用しないドライポンプが提案され、その
一部は既に商品化されている。
【0003】提案されているドライポンプのうち、往復
動ポンプにはピストンポンプ、ダイヤフラムポンプ、ベ
ローズポンプ等がある。ピストンポンプは吸気弁と排気
弁を備えたシリンダー内でピストンを往復動させて低圧
側のガスを高圧側へ圧縮移送するポンプである。ダイヤ
フラムポンプはピストンの代わりに薄い弾性体からなる
浅い椀状のダイヤフラムを往復動させ、これと筐体とで
囲まれた容積を変化させてポンプ作用を行わせるもので
ある。ダイヤフラムポンプは摺動部を必要としないが、
一般的には容積変化量を大きく取ることは困難である。
なお、本願出願人による特開平11ー159463号公
報の「ベローズ・ポンプ」において、本発明者等が開示
したベローズポンプは摺動部がなく、1回の往復動で移
送できる容積がダイヤフラムポンプよりも格段に大きい
ことを特徴とするものである。
【0004】往復動式の真空ポンプは一般的には複数個
のポンプ室を連結して所定の到達圧力を得るように作製
されているが、各ポンプ室の吸気口と排気口には逆流を
防ぐための弁が不可欠である。しかし、これらに使用さ
れている弁の多くは弁板の両側の圧力差で開閉する方式
のものであり、差圧が数百Pa程度の限界圧力以下では
弁板は開閉しなくなる。そのため、通常、この種の弁を
使用した往復動式真空ポンプの到達圧力は数百Pa程度
である。
【0005】上述のベローズ・ポンプや一部のピストン
ポンプ、ダイヤフラムポンプでは、数百Pa程度の限界
圧力以下でも弁が開閉するように、ベローズ、ピスト
ン、ダイヤフラムの往復動に同期させて開閉を外力で行
う方式の弁が採用されており、その駆動にはカム等を利
用した機械的方式やソレノイドコイルと強磁性体(また
は永久磁石)とを組み合わせた電磁的方式があるが、い
ずれも大型化したりコストがかさむという嫌いがあっ
た。
【0006】これに対して、本願出願人は特開平11ー
287187号公報において、圧力差が数百Pa程度の
限界圧力以下においても弁板の開閉を行わしめる駆動部
を設けた往復動式真空ポンプを開示した。図13は、そ
の実施例として示されているベローズポンプのポンプ室
110の吸気口部分の断面図であり、吸気弁120と共
に示されている。すなわち、ポンプ室110の吸気弁1
20は弁板142の開閉をそのシャフト143の下端の
ボビン144に巻装されるムービングコイル146と、
これに交差した磁束を発生させる永久磁石147、ヨー
ク148、149とを駆動部140として構成されてい
るものであり、ポンプ室110の側壁119を回動中心
118の回りに拡げ、畳み込む内容積の拡大、縮小に同
期させてムービングコイル146に流す直流の向きを変
えることにより流路123を弁板142によって開閉す
るようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の吸気弁120お
よび同様な排気弁を有するポンプ室110は、弁板14
2を含む可動部が数g以下の重量に作製されているの
で、105 Paから1Paの圧力範囲で作動する真空ポ
ンプを形成させることができ、油回転ポンプに代る小
型、低コストのドライ型の真空ポンプとして極めて有用
なものであるが、図13に見られるように、駆動部14
0が気体の流路となる取付短管121内に設けられてい
るので、駆動部140が排気時の抵抗になるほか、弁板
142がシャフト143、ボビン144の陣傘部144
aを介して、保持金具133に取り付けられたサスペン
ション145と一体化されており、サスペンション14
5の他端側は保持金具133に取り付けられているの
で、弁板142を含む可動部は軽量に作製されてはいる
が、ムービングコイル146における電流の向きの切り
換えと実際の弁板142の開閉に若干のタイムラグを生
じる。
【0008】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、弁板
の両側の圧力差が数百Pa程度の限界圧力以下において
も確実に高精度で開閉する弁板を備え、更には、弁板を
開閉させるアクチュエータが気体の流路外にあって排気
の抵抗とならない小型、低コストの往復動式真空ポンプ
を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は請求項1の
構成によって解決されるが、その解決手段を説明すれ
ば、請求項1の往復動式真空ポンプは、吸気弁および排
気弁を備えたポンプ室が外力によって内容積を拡大、縮
小されることによりポンプとして作用する往復動式真空
ポンプにおいて、吸気弁および排気弁のそれぞれが、弁
の閉時に弁板を小さい所定の力で弁座に押圧するバネ
と、一端部に強磁性体が取り付けられており、弁の開時
に他端部によってバネの付勢に抗して弁板を弁座から離
隔させるロッドと、ロッドの強磁性体に真空壁を介して
磁気結合された大気側の永久磁石と、弁板が開閉される
ように永久磁石を変位させるアクチュエータとからな
り、弁板の両側に生じる気体の圧力差が数百Pa程度の
限界圧力より大きい場合には弁板は主として気体の圧力
差によって開閉され、圧力差が限界圧力より小さい場合
には、弁板は、バネおよびアクチュエータによって、圧
力差による弁板の移動方向と同一方向へ移動されて開閉
されるものである。このような往復動式真空ポンプは、
105 Paから1Pa程度までの圧力範囲において吸気
弁および排気弁が精度高く確実に開閉され、かつアクチ
ュエータが気体の流路外にあって排気抵抗とならず、排
気性能の良好な小型のドライポンプとなる。
【0010】請求項1に従属する請求項2の往復動式真
空ポンプは、所定の力が、弁板の両側に気体の圧力差が
ない時の弁板の弁座への押圧力で示して5×10-2N以
下とされているものである。このような往復動式真空ポ
ンプは、その押圧力に対応して弁板を含む可動部が軽量
に作製されることもあり、弁板の両側に生じる圧力差が
限界圧力より僅かに大の場合にも弁板は圧力差によって
容易に開閉される。また、弁座への弁板の押圧力が小さ
いので、弁板の両側の圧力差が限界圧力またはそれ以下
においてバネによる付勢に抗して弁板を開閉させるアク
チュエータを小型化させる。請求項1に従属する請求項
3の往復動式真空ポンプは、弁板がロッドの他端部に遊
びを有して取り付けられているか、または他端部とは独
立して設けられており、少なくとも弁板の閉時には弁板
のみがバネによって弁座に押圧されるものである。この
ような往復動式真空ポンプは、弁板の閉時には弁板がバ
ネによって容易に弁座に押圧され、弁板の開時にはバネ
による付勢に抗して弁板がロッドを介しアクチュエータ
によって容易に開とされ、精度の高く開閉される。
【0011】請求項1に従属する請求項4の往復動式真
空ポンプは、永久磁石が環状に形成されており、ロッド
に取り付けられた強磁性体が真空壁内において大気側の
永久磁石と磁気結合されているものである。このような
往復動式真空ポンプは、環状の永久磁石の移動に伴い、
これに磁気結合された強磁性体がロッドと共に円滑に移
動して弁体を開閉する。請求項1に従属する請求項5の
往復動式真空ポンプは、アクチュエータがソレノイドコ
イル、棒状可動鉄心(強磁性体)および復帰コイルバネ
からなる電磁式アクチュエータであり、ポンプ室の内容
積の拡大、縮小に同期して前記ソレノイドコイルに流す
直流電流をオン・オフして前記棒状可動鉄心を前記ロッ
ドの長さ方向に移動させるものである。このような往復
動式真空ポンプは、弁板の開閉を高い精度でタイムラグ
をタイムラグを生じることなく制御し得る。
【0012】請求項1に従属する請求項6の往復動式真
空ポンプは、複数個のポンプ室が直列に接続されて、隣
接する上流側のポンプ室の排気弁からの排気が下流側の
ポンプ室の吸気弁へ吸入されるようになっており、かつ
上流側のポンプ室が内容積の縮小期にある時には下流側
のポンプ室は内容積の拡大期にあるように、相互に逆位
相に作動されるものである。このような往復動式真空ポ
ンプは、各ポンプ室によって大気圧からステップ状に真
空排気され1Pa程度の圧力に達する。請求項1に従属
する請求項7の往復動式真空ポンプは、ポンプ室がベロ
ーズポンプのポンプ室として適用されているものであ
る。このような往復動式真空ポンプは、ポンプ室となる
ベローズに比較的大きい気体移送量を持たせることがで
きるので、排気性能に優れた真空ポンプとなし得る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の往復動式真空ポンプは、
上述したように、吸気弁および排気弁のそれぞれが、弁
の閉時に弁板を小さい所定の力で弁座に押圧するバネ
と、一端部に強磁性体が取り付けられており、弁の開時
に他端部によってバネの付勢に抗して弁板を弁座から離
隔させるロッドと、ロッドの強磁性体に真空壁を介して
磁気結合された大気側の永久磁石と、弁板が開閉される
ように永久磁石を変位させるアクチュエータとからな
り、弁板の両側に生じる気体の圧力差が数百Pa程度の
限界圧力より大きい場合には弁板は主として気体の圧力
差によって開閉され、圧力差が限界圧力より小さい場合
には、弁板は、バネおよびアクチュエータによって、圧
力差による弁板の移動方向と同一方向へ移動されて開閉
されるものである。
【0014】弁板の両側の圧力差が限界圧力より僅かに
大きい場合にも、圧力差で弁板を開閉させるには、弁板
およびそのロッドを含む可動部が可及的に軽量であり、
かつ閉時において弁板を弁座に押圧する力が可及的に小
さいことを必要とする。そのような観点から、弁板の両
側に気体の圧力差がない時の弁板の押圧力を5×10 -2
N以下とすることが望ましい。そのような押圧力で弁板
を弁座に押圧するためには、弁板を含む可動部も必然的
に5g以下の軽量であることを要することになる。従っ
て、少なくとも弁板は合成樹脂または比重の小さい金属
で作製することが要請される。
【0015】上記のような押圧力はバネによって得るこ
とが簡便であり、介装の容易さからはコイルバネが最も
好ましい。すなわち、弁板の裏面とその裏面から若干離
隔した位置に設ける支持部との間に弾性定数が既知のコ
イルバネを介装することにより、弁板を所定の力で均等
に弁座へ押圧させることができる。勿論、これ以外の方
法によって所定の押圧力を得ることは何ら差し支えな
い。更には、弁板およびそのロッドを含む可動部を軽量
化することにより、弁板を開閉させるアクチュエータも
小型化される。
【0016】また、弁板はロッドと直接に結合されたも
のであってもよいが、弁板を弁座に押圧するバネに必要
な力がロッド分だけ増大するので、ロッドの他端部と弁
板とは遊びを有して連結されているか、または独立した
ものであることが望ましい。すなわち、後述の図6、図
10に示すように、弁の閉時には、弁板とロッドとが直
接に接触していない状態において、バネによって弁板を
弁座に押圧し、弁の開時にはロッドの他端部によってバ
ネの付勢に抗して弁板を押し下げるか又は引き上げて弁
座から離隔させるように各部材を構成することにより、
弁板を弁座に押圧するに要するバネの力も小さくなり、
またロッドを上下させるアクチュエータも小型化され
る。弁板を引き上げて弁座から離隔させる場合には、ロ
ッドと弁板とが連結されていなければならないので、弁
板とロッドとを遊びを有する連結とすることが必要であ
り、そのような連結は、図10に示した櫓状連結部にロ
ッドの下端部を遊挿させて抜け止めを設けることのほ
か、それ以外の如何なる方法を採用してもよく、例えば
ロッドの下端部と弁板とを鎖状に連結することによって
も得られる。
【0017】ロッドの一端部に取り付けられる強磁性体
は端面上に接合してもよく、また一端部の外周面にリン
グ状に嵌め込んでもよい。ロッドは真空壁からなるシリ
ンダ−状ガイド内で移動されるものであることが望まし
い。また磁気結合された大気側の永久磁石によって円滑
に移動されるには軽量であることを要するので合成樹脂
または比重の小さい金属によるものであることが望まし
い。また、ロッドを心振れなく移動させるには、ロッド
の外周面とシリンダ−状ガイドの内面とのクリアランス
を摩擦抵抗が生じない程度に小さくすることを要するの
で、ロッドの上端部とシリンダ−状ガイドの頂面との間
で気体の圧縮が生じないように、ロッドの両端間に通気
溝を設けることが望まれる。また、強磁性体と共にロッ
ドを移動させる大気側の永久磁石はロッドに平行な単数
または複数の棒状としてもよいが、ロッドのシリンダー
状ガイドが遊挿される環形状としてロッドの長さ方向に
変位させることによりロッドが最も安定して移動され
る。
【0018】永久磁石を変位させるアクチュエータは、
ソレノイドコイル、棒状可動鉄心(強磁性体)、および
復帰コイルバネからなる電磁式アクチュエータのソレノ
イドコイルに流す直流電流のオン・オフにより弁板を応
答性の良く開閉することができるので、好適に使用され
る。勿論、アクチュエータは電磁式以外の空気圧式、油
圧式であってもよく、また、カム機構によって永久磁石
を変位させる機械的なアクチュエータであってもよく、
アクチュエータの方式は限定されない。
【0019】
【実施例】以下、本発明の往復動式真空ポンプを実施例
によって図面を参照し具体的に説明する。
【0020】図12はベローズポンプの一例のポンプ室
10を示す斜視図であり、図12のAは側壁11、側壁
19を立てて置いた場合、図12のBは図12のAのポ
ンプ室10を横転させた場合を示す。ポンプ室10は近
似的な12面体からなり、その最大内容積は0.6L、
畳み込まれた時の内容積は0.03Lであり、圧縮比は
20とされている。ポンプ室10の側壁11には吸気口
11a、排気口11bが形成されており、それらには図
示を省略した吸気弁20、排気弁50が取り付けられ
る。そして図示しない駆動機構によって側壁19が固定
の側壁11との間で畳み込まれ拡げられることにより、
ポンプ室10の内容積が縮小、拡大されてポンプ作用を
行う。本発明の往復動式真空ポンプは、通常的には、上
記のようなポンプ室10の複数が直列または直列/並列
に連結されて所定の排気速度や到達圧力(真空度)を得
るように作製される。
【0021】図1はポンプ室10の吸気時(ベローズの
拡大時)における吸気弁20部分の断面図、図2は排気
時(ベローズの縮小時)における同様な断面図である。
また、図3は吸気弁20の破断斜視図である。ポンプ室
10は、図1、図2に示すように、固定された側壁板1
1に対して、他方の側壁板19が図示しない駆動機構に
よって回動中心18の回りに拡げられ畳み込まれて内容
積の拡大、縮小が行われる。それに伴って屈曲される回
動中心18に近いコーナー部16、およびコーナー部1
6に対向する畳み込み部17はウレタンゴムで作製さ
れ、側壁11、側壁19はアルミニウム合金で作製され
ており、両者は接合部において接着剤で強固かつ気密に
接合されている。このウレタンゴムに代えてフッ素ゴム
やエチレン・プロピレンゴム、ないしは超高分子量ポリ
エチレンとしてもよく、またアルミニウム合金に代えて
ステンレス鋼、チタン、耐蝕性のニッケル合金、ないし
は高強度樹脂(エンジニアリングプラスチックス)とし
てもよい。使用目的に応じて最も適切な材料が選択され
る。
【0022】ポンプ室10の側壁11に設けられている
吸気弁20は、図1に示すように、ポンプ室10内へ面
して設けられた弁座38に対し、弁板40がポンプ室1
0側において押圧され離隔されるように構成されてい
る。すなわち、側壁11の吸気口11aに弁板受け34
が設けられており、その上のカラー33を押え込むよう
に吸気弁20の取付L字管31が取り付けられている。
そして、取付L字管31はO−リング32を介してポン
プ室10の側壁11に図示を省略したボルトによって固
定されており、取付L字管31には弁座38が形成され
ている。図4は弁板受け34を示す拡大図であり、図4
のAは平面図、図4のBは図4のAにおける[B]−
[B]線方向の断面図である。すなわち、弁板受け34
は大略円筒形状に作製され、その上面には弁板40のス
トッパー34a、下面にはコイルスプリング36の支持
部34bが設けられており、その中央部は通気路35と
されている。
【0023】図5は弁板40の平面図であるが、弁板4
0の外周には4本の突起41が形成されており、弁板4
0の上面にはO−リング42が片側を露出させて嵌め込
まれている。そして、4本の突起41に挟まれる4か所
の空間は弁板40の開時における通気路45となる。弁
板40はポリカーボネートで作製されており、突起41
を含む弁板40の重量は約6×10-4kgと極めて軽量
である。また、弁板40と弁板受け34の支持部34b
との間にはコイルバネ36が両端部を係止されることな
くフリーに介装されており、図2に示すように、弁板4
0はコイルバネ36によっては付勢されて弁座38に押
圧され吸気口11aを閉とする。なお、コイルバネ36
の押圧力は(3〜5)×10-2Nである。更に、弁板4
0の上方には弁板40と独立したロッド22が設けられ
ており、このロッド22は、図1に示すように、コイル
バネ36による付勢に抗して下降されて弁板40を弁座
38から離隔させ、弁板受け34のストッパー34aに
当接するまで押し下げて吸気口11aを開とする。な
お、これらの時の各要素の動きは後述する。
【0024】ロッド22はポリカーボネート製であり軽
量とされているが、その上半部22aは太径とされて取
付L字管31と一体的な深絞り加工のシリンダー状ガイ
ド23内に挿入されており、ロッド22の上端面には強
磁性体である軟鉄片21が接合され、下端部には十字脚
22cが設けられている。また、軟鉄片21およびロッ
ド22の上半部22aには、それらの上下を連通させる
る2本の通気溝22tが形成されている。更には取付L
字管31から突出するシリンダー状ガイド23の外周面
にはロッド22の軟鉄片21と磁気結合された環状の永
久磁石24を保持する環状ディスク25が遊嵌されてお
り、環状ディスク25が永久磁石24と共にアーム27
によって上下されてロッド22を上下させるようになっ
ている。そして、アーム27は図3に示すように、電磁
式アクチュエータ30によって上下される。すなわち、
電磁式アクチュエータ30はそのケーシング30c内
に、ソレノイドコイル28と棒状可動鉄心29とが設け
られており、アーム27は十字孔ネジ29bによって棒
状可動鉄心29の上端部に固定されている。また、棒状
可動鉄心29の上端部と十字孔ネジ29bとの周囲に
は、ケーシング30cの上面とアーム27との間に復帰
バネ26が介装されている。
【0025】そして、ソレノイドコイル29に直流電流
を流すスイッチをオンにすると、棒状可動鉄心28が復
帰バネ26に抗してアーム27、永久磁石24と共に引
き下げられて、図1に示すように、永久磁石24に磁気
結合されている軟鉄片21と共にロッド22が下降され
て弁板40を押し下げることにより、吸気弁20は開け
られる。また、スイッチをオフにすると、図3におい
て、復帰バネ26が働いてアーム27および永久磁石2
4を押し上げ、軟鉄片21と共にロッド22を上昇させ
るので、図2に示すように、コイルバネ36が弁板40
を押し上げて吸気弁20は閉じられる。このような吸気
弁20のこのような開閉が、ポンプ室10の内容積の拡
大、縮小に同期して行われる。
【0026】図6は図1、図2に示した弁板40の開閉
に伴うコイルバネ36の伸縮、ロッド22の上昇と下降
を拡大して示す部分拡大断面図であり、図6のAは図1
に対応する吸気弁20の閉状態、図6のBは図2に対応
する吸気弁20の開状態を示す。すなわち、図6のAに
示すように、ポンプ室10の内容積が拡大される吸気時
には、弁板40がロッド22によって押し下げられ弁座
38から離隔されて吸気弁20は開となり、気体は取付
L字管31から弁板40の外周側の通気路45、および
弁板受け34の通気路35を経由してポンプ室10内へ
流入する。また、図6のBに示すように、ポンプ室10
の内容積が縮小される排気時には、ロッド22が弁板4
0から離れて上昇され、コイルバネ36によって弁板4
0がO−リング42を介して弁座38に押圧されて吸気
弁20は閉とされ、ポンプ室10から取付L字管31へ
の気体の逆流が阻止される。このような弁板40の開閉
は、弁板40の両側の圧力差が大である時には主として
圧力差またはそれによる気体の流れによって行われ、圧
力差が小である時には、上記の圧力差による弁板40の
移動方向と同一の方向へ移動するように、ポンプ室10
の内容積の拡大、縮小に同期してアクチュエータ30の
ソレノイドコイル28に矩形波の直流電流を流すことに
よって行われる。
【0027】すなわち、大気圧(≒1×105 Pa)か
ら数百Paまでの圧力範囲では、弁板40は軽量であ
り、コイルバネ36の押圧力も小さいので、弁板40の
両側に生ずる圧力差によって弁板40は容易に開閉され
る。例えば、弁板40に嵌め込まれているO−リング4
2で囲まれた部分の面積をSm2 とし、弁板40の両側
の圧力差を△pPaとすると、弁板40には(式1)で
示す力F1 Nが加わる。 F1 = △p・S (式1) 通常の往復動式ドライポンプでは、Sは(1〜3)×1
-42 に設定されるので、△pが103 Paの時に弁
板40には(1〜3)×10-1Nの力が作用する。これ
に対しコイルバネ36による弁板40の押圧力は(3〜
5)×10-2Nであるから、上記の△pが103 Paの
時に弁板40に作用する力の1/5から1/10であ
る。このことから、大気圧から数百Paまでの圧力範囲
内にある場合には、弁板40はその両側の圧力差によっ
て容易に開閉されることが理解されるであろう。
【0028】他方、数百Pa以下の圧力では、弁板40
の両側の圧力差による弁板40の開閉は期待できず、上
述したソレノイドコイル28に直流電流を流した時に発
生する電磁力によって開閉させる。ポンプ室10の排気
時には、図6のBに示すように、ロッド22が上昇さ
れ、弁板40がコイルバネ36によって付勢されO−リ
ング42を介し弁座38に押圧されて吸気弁20は閉と
される。この時、コイルバネ36は伸張状態にあり、弁
板45とロッド22の下端部の十字脚22cとは離隔さ
れている。すなわち、コイルバネ36は弁板40のみを
付勢して弁座38に押圧している。
【0029】そして、ポンプ室10の吸気時には、上述
したように、図3に示したアクチュエータ30のソレノ
イドコイル28に流す直流電流のスイッチがオンとされ
て棒状可動鉄心29が引き込まれ、アーム27を介して
永久磁石24を下降させることから、図6のAに示すよ
うに、この永久磁石24に磁気結合されている軟鉄片2
1と共にロッド22が下降され、弁板40はロッド22
の下端部の十字脚22cに押されることから、コイルバ
ネ36による付勢に抗して弁板受け34のストッパー3
4bに当接するまで下降される。この時、コイルバネ3
6は圧縮された状態となり、弁板40とロッド22の下
端部の十字脚22cとは接触する。なお本実施例のアク
チュエータ30は、電圧24Vで、0.2Aの直流電流
を流した時に、1〜2Nの力を発生する。弁板40を開
ける場合には、ソレノイドコイル28の直流電流のスイ
ッチをオフとして棒状可動鉄心29を上昇させることは
勿論である。
【0030】図11は、S=3×10-42 とした場合
の、弁板40の両側の圧力差△pを横軸とし、弁板40
に作用する力Fを縦軸として示す図である。図11に示
すように、弁板40にはコイルバネ36による押圧力
と、これとは向きが異なる力として、弁板40の両側の
圧力差△pによって生ずる力、および電磁式のアクチュ
エータ30による力がそれぞれ破線で示すように作用す
る。従って、弁板40には実線で示すような力が作用
し、圧力差△pが105 Paから1Paまでの全領域
で、弁板40はコイルバネ36による押圧力よりも十分
に大きい力で開閉される。すなわち、弁板40は圧力差
△pが103 Paより大きい場合(高圧側)には主とし
て圧力差によって生じる力で開閉され、圧力差△pが1
3 Paより小であり、圧力差によって開閉されない場
合(低圧側)には、主としてアクチュエータ30の電磁
力によって開閉される。アクチュエータ30の棒状可動
鉄心29によって上下される永久磁石24はロッド22
の軟鉄片21とシリンダー状カイド23の真空壁を隔て
て磁気結合されており、機械的には結合されていない
が、軟鉄片21は永久磁石24に殆ど遊びなしに追従し
て上下する。この磁気結合は弁板40の両側の圧力差△
pが5×103 Paになる時の力、すなわち、1.5N
より大きい力が作用すると外れる。
【0031】図7はポンプ室10の吸気時(ベローズの
拡大時)における排気弁50部分の断面図、図8は排気
時(ベローズの縮小時)における同様な断面図である。
また、図9は排気弁50の破断斜視図である。ポンプ室
10側から見て、排気弁50は弁体70と弁座68との
位置関係が吸気弁20とは逆になっており、そのことに
基づく若干の差異はあるが、基本的には同様に構成さ
れ、各構成要素も同様な材料からなっている。すなわ
ち、弁座68は側壁11の外面側に形成されており、弁
板70は弁座68の外側において押圧され離隔される。
図7に示すように、ポンプ室10の排気口11bとの間
にカラー63を挟んで、図4に示した弁板受け34と同
様な弁板受け64が設けられている。そして、取付L字
管61がカラー63を押え込むと共に、ポンプ室10の
側壁11に対して0−リング62を介し図示を省略した
ボルトによって固定されている。
【0032】排気弁50の弁板70は、図5に示した弁
板40と基本的には同様であるが、弁板70の開時には
持ち上げる必要があることから、上方のロッド52によ
って、吊り上げられるが固定はされないように連結され
ている。すなわち、図7、図8または後述の図10の
A、Bを参照して、弁板70の上面にはロッド52の下
端部を遊挿させる櫓状連結部73が形成されており、同
連結部73へ挿入されたロッド52の下端部には抜け止
め52cが取り付けられている。それ以外は吸気弁20
の弁板40と同様に構成されている。そして、弁板70
と弁板受け64の支持部64aとの間にはコイルバネ6
6が両端部を係止されることなくフリーに介装されてい
る。
【0033】そして、ロッド52はその先端部に軟鉄片
51が接合されており、取付L字管61から突出して設
けられたシリンダー状カイド53内へ挿入されている。
そしてシリンダー状ガイド53の外周面には、ロッド5
2の軟鉄片51と磁気結合された環状の永久磁石54を
保持する環状ディスク55が遊嵌されており、図9に示
すソレノイドコイル58と棒状可動鉄心59とからなる
アクチュエータ60によってロッド52が上下されるこ
とは吸気弁20の場合と同様である。
【0034】また、図10は図7、図8に示した弁板7
0の開閉に伴うコイルバネ66の伸縮、ロッド52の上
昇と下降を拡大して示す部分拡大断面図であり、図10
のAは図7に対応する排気弁50の開状態、図10のB
は図8に対応する排気弁50の閉状態を示す。すなわ
ち、図10のAに示すように、ポンプ室10の内容積が
拡大される吸気時には、ロッド52が下降されて櫓状連
結部73では遊びを生じる状態とされ、弁板70は伸長
するコイルバネ66によって弁座68に押圧されて排気
弁50は閉とされることから、取付L字管61からポン
プ室10内への気体の逆流が阻止される。
【0035】また図10のBに示すように、ポンプ室1
0の内容積が縮小される排気時にはロッド52が上昇さ
れ、ロッド52の抜け止め52cが弁板70の櫓状連結
部73を引上げるので、弁板70がコイルバネ66によ
る付勢に抗して弁座68から離隔されて排気弁50は開
となり、ポンプ室10内の気体は弁板70の外周側から
弁板受け64の通気路を経て取付L字管61内へ排気さ
れる。そして、このような弁板70の開閉が、弁板70
の両側の圧力差が数百Pa程度の限界圧力以上の時には
主として圧力差によって行われ、弁板70の両側の圧力
差が限界圧力以下の時にはアクチュエータ60によって
行われることは、吸気弁20の場合と同様である。
【0036】吸気弁20と排気弁50は、上述したよう
に、気体の圧力が105 Paから1Paまでの広い圧力
範囲で開閉可能となっているが、ポンプ室10の圧縮比
は上述したように20であることから、ポンプ室10が
単独の往復動式真空ポンプの場合は大気圧(≒1×10
5 Pa)からの到達圧力は5×103 Pa程度となる。
しかし、このようなポンプ室10の4基を直列に連結し
た往復動式真空ポンプ、すなわち隣接する上流側のポン
プ室101 の排気口を下流側のポンプ室102の吸気口
に連結された真空ポンプを、一方のポンプ室101 が内
容積の拡大期にある時は他方のポンプ室102 は内容積
の縮小期にあるように作動させることにより、到達圧力
は1Pa程度となり、油回転ポンプに十分に代替が可能
な能力を示す。
【0037】本発明の実施の形態による往復動式真空ポ
ンプは以上のように構成され作用するが、勿論、本発明
はこれに限られることなく、本発明の技術的思想に基づ
いて種々の変形が可能である。
【0038】例えば本実施の形態においては、直列に連
結した全てのポンプ室の吸気弁と排気弁が、弁板を閉じ
るためのコイルバネ、弁板を開けるための強磁性体を備
えたロッド、強磁性体に磁気結合された永久磁石および
永久磁石を変位させる電磁的アクチュエータを備えてい
る場合を例示したが、大気側となるポンプ室において弁
板の両側の圧力差が数百Paの限界圧力以上であること
が明白である場合には、弁板を開閉させるコイルバネや
ロッド、永久磁石やアクチュエータを省略してもよい。
また本実施の形態においては、105 Paから1Paの
圧力領域において開閉可能な吸気弁および排気弁をベロ
ーズポンプのポンプ室に適用した場合を例示したが、実
施例で説明したような吸気弁および排気弁が適用された
往復動式のダイヤフラムポンプやピストンポンプも本発
明の往復動式真空ポンプに含まれる。
【0039】また本実施の形態においては、ポンプ室が
直列に連結された往復動式真空ポンプを例示したが、ポ
ンプ室を並列に連結したものや、直列かつ並列に連結し
たものも本発明の往復動式真空ポンプに含まれる。また
本実施の形態においては、ポンプ室の内容積の拡大、縮
小に同期させて、ロッドを上下させるアクチュエータの
ソレノイドコイルに流す直流電流のスイッチをオン・オ
フさせるとしたが、具体的には、ポンプ室の内容積の拡
大、縮小を光電センサーや圧力センサーによって検出
し、それに同期させて直流電流をオン・オフするスイッ
チを備えた制御回路を設けることによって行われる。
【0040】
【発明の効果】本発明の往復動式真空ポンプは以上に説
明したような形態で実施され、次ぎに記載するような効
果を奏する。
【0041】請求項1の往復動式真空ポンプによれば、
弁板の両側の圧力差が数百Pa程度の限界圧力より小さ
い場合にもポンプ室の内容積の拡大、縮小に同期して確
実に開閉される吸気弁、排気弁を備えているので、ポン
プ室は105 Paから1Paの圧力領域において真空排
気が可能であり、また吸気弁、排気弁の弁板のロッドの
作動を大気側のアクチュエータで行なうようにしている
ので、アクチュエータが排気の抵抗となることなく、こ
れらのポンプ室を直列に連結することにより、油回転ポ
ンプに代わり得る小型、低コストで到達圧力が1Pa程
度のドライ型真空ポンプが得られる。
【0042】請求項2の往復動式真空ポンプによれば、
バネによる弁板の弁座への押圧力を弁板の両側に圧力差
がない時の値で示して5×10-2N以下としているの
で、それに応じて弁板は軽量とされ、バネの付勢力に抗
して弁板を弁座から離隔させるロッド、およびロッドを
移動させるアクチュエータを小型化させる。請求項3の
往復動式真空ポンプによれば、弁板がロッドに遊びを有
して取り付けられているか、またはロッドと独立して設
けられており、少なくとも弁板の閉時には弁板のみがバ
ネによって押圧されるのでバネの押圧力を更に小とする
ことができ、それに伴ってバネの付勢力に抗して弁板を
弁座から離隔させるロッド、およびロッドを移動させる
アクチュエータを更に小型化させる。
【0043】請求項4の往復動式真空ポンプによれば、
ロッドに取り付けられた強磁性体と磁気結合されている
永久磁石を、ロッドのシリンダー状ガイドが挿通される
環状となっているので、ロッドが安定して円滑に移動さ
せる。請求項5の往復動式真空ポンプによれば、ロッド
を移動させるアクチュエータがソレノイドコイルと棒状
可動鉄心との組み合わせからなる電磁的なものとされて
いるので、ポンプ室の内容積の拡大、縮小に同期してコ
イルに流す直流電流の向きを変えることよって、弁を容
易に精度高く開閉し得る。
【0044】請求項6の往復動式真空ポンプによれば、
複数個のポンプ室が直列に連結されているので、各ポン
プ室では大気圧から順にステップ状に真空排気されて到
達圧力が1Pa程度の油回転ポンプに代わるドライ型の
真空ポンプとなる。請求項7の往復動式真空ポンプによ
れば、ポンプ室としてのベローズは比較的大きい圧縮比
とすることができるので、到達圧力が1Pa程度の油回
転ポンプに代わるドライ型ポンプが比較的容易に得られ
るる。
【図面の簡単な説明】
【図1】べローズポンプのポンプ室の吸気時における吸
気弁部分の断面図である。
【図2】ポンプ室の排気時における吸気弁部分の断面図
である。
【図3】吸気弁の破断斜視図である。
【図4】弁板受けを示す図であり、Aは平面図、BはA
における[B]− [B]線方向の断面図である。
【図5】弁板の平面図である。
【図6】吸気弁の部分拡大断面図であり、Aは吸気時、
Bは排気時を示す。
【図7】ポンプ室の吸気時における排気弁部分の断面図
である。
【図8】ポンプ室の排気時における排気弁部分の断面図
である。
【図9】排気弁の破断斜視図である。
【図10】排気弁の部分拡大断面図であり、Aは吸気
時、Bは排気時を示す。
【図11】弁板の両側の圧力差と弁板に作用する力との
関係を示す図である。
【図12】べローズポンプのポンプ室の一例を示す斜視
図であり、Aは側壁を立てて置いた場合、BはAの姿勢
を横転させた場合を示す。
【図13】従来例のべローズポンプにおけるポンプ室の
吸気弁部分の断面図である
【符号の説明】
10 ポンプ室 11 側壁 19 側壁 20 吸気弁 21 軟鉄片 22 ロッド 23 シリンダー状ガイド 24 永久磁石 26 復帰バネ 27 アーム 28 ソレノイドコイル 29 棒状可動鉄心 30 アクチュエータ 31 取付L字管 34 弁板受け 36 コイルバネ 38 弁座 40 弁板 50 排気弁 51 軟鉄片 52 ロッド 53 シリンダー状ガイド 54 永久磁石 56 復帰バネ 57 アーム 58 ソレノイドコイル 59 棒状可動鉄心 60 アクチュエータ 61 取付L字管 64 弁板受け 66 コイルバネ 68 弁座 70 弁板 73 櫓状連結部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気弁および排気弁を備えたポンプ室が
    外力によって内容積を拡大、縮小されることによりポン
    プとして作用する往復動式真空ポンプにおいて、 前記吸気弁および前記排気弁のそれぞれが、前記弁の閉
    時に弁板を小さい所定の力で弁座に押圧するバネと、一
    端部に強磁性体が取り付けられており、前記弁の開時に
    他端部によって前記バネの付勢に抗して前記弁板を前記
    弁座から離隔させるロッドと、前記ロッドの前記強磁性
    体に真空壁を介して磁気結合された大気側の永久磁石
    と、前記弁板が開閉されるように前記永久磁石を変位さ
    せるアクチュエータとからなり、 前記弁板の両側に生じる気体の圧力差が数百Pa程度の
    限界圧力より大きい場合には前記弁板は主として気体の
    圧力差によって開閉され、前記圧力差が前記限界圧力よ
    り小さい場合には、前記弁板は、前記バネおよび前記ア
    クチュエータによって、圧力差による前記弁板の移動方
    向と同一方向に移動されて開閉されることを特徴とする
    往復動式真空ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記所定の力が前記弁板の両側に気体の
    圧力差がない時の前記弁板の前記弁座への押圧力で示し
    て5×10-2N以下とされている請求項1に記載の往復
    動式真空ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記弁板が前記ロッドの他端部に遊びを
    有して取り付けられているか、または前記他端部とは独
    立して設けられており、少なくとも前記弁板の閉時には
    前記バネによって前記弁板のみが前記弁座に押圧される
    請求項1または請求項2に記載の往復動式真空ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記永久磁石が環状に形成されており、
    前記ロッドに取り付けられた前記強磁性体が前記真空壁
    内において前記永久磁石と磁気結合されている請求項1
    から請求項3までの何れかに記載の往復動式真空ポン
    プ。
  5. 【請求項5】 前記アクチュエータがソレノイドコイ
    ル、棒状可動鉄心(強磁性体)、および復帰コイルバネ
    からなる電磁式アクチュエータであり、前記ポンプ室の
    内容積の拡大、縮小に同期して前記ソレノイドコイルに
    流す直流電流をオン・オフして前記棒状可動鉄心を前記
    ロッドの長さ方向に移動させる請求項1から請求項4ま
    での何れかに記載の往復動式真空ポンプ。
  6. 【請求項6】 複数個の前記ポンプ室が直列に動続され
    て、隣接する上流側の前記ポンプ室の前記排気弁からの
    排気が下流側の前記ポンプ室の前記吸気弁へ吸入される
    ようになっており、かつ上流側の前記ポンプ室が内容積
    の縮小期にある時には下流側の前記ポンプ室は内容積の
    拡大期にあるように、相互に逆位相に作動される請求項
    1から請求項5までの何れかに記載の往復動式真空ポン
    プ。
  7. 【請求項7】 前記ポンプ室がベローズポンプのポンプ
    室として適用されている請求項1から請求項6までの何
    れかに記載の往復動式真空ポンプ。
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EP2354546B1 (de) * 2010-02-09 2019-06-12 Vacuubrand Gmbh + Co Kg Membranvakuumpumpe

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