JP2001301696A - 騒音低減構造 - Google Patents

騒音低減構造

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JP2001301696A
JP2001301696A JP2000122772A JP2000122772A JP2001301696A JP 2001301696 A JP2001301696 A JP 2001301696A JP 2000122772 A JP2000122772 A JP 2000122772A JP 2000122772 A JP2000122772 A JP 2000122772A JP 2001301696 A JP2001301696 A JP 2001301696A
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noise
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Keizo Tokunaga
啓三 徳永
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロペラのブレードの空力騒音や機体外板の
フローノイズを低減させる騒音低減構造に関する。 【解決手段】 航空機の機体外板20の表面20aには
全面に柔毛材1が接着材2で密に接着されている。柔毛
材1は、鳥の羽毛、柔らかい繊維、ぬいぐるみ用のボ
ア、等よりなり、外板表面が見えない程度に密に接着す
る。外板表面において空気流により柔毛材1が変動し、
その隙間に流れが入り込み、境界層に発生する渦流を乱
し、渦流により発生するフローノイズを低減させるので
機体外板20から内部へ伝わる巡航中のフローノイズの
影響を少なくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は騒音低減構造に関
し、航空機が巡航中に機体表面から発生するフローノイ
ズや、プロペラのブレード表面から発生する空力騒音を
低減するようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】航空機、ヘリコプタ、或いは風洞、等で
用いられているプロペラのブレード表面、機体の外板表
面は剛体材料で構成されており、回転や飛行の際には空
力騒音やフローノイズが発生する。これら騒音はブレー
ド表面や機体表面に発達する乱流境界層から発生するた
めに生ずるものである。図4はブレードの表面を示す図
で、(a)はブレードの断面図、(b)はブレードの表
面の境界層の状態を示す図である。(a)に示すように
ブレード10は回転することにより空気11の流れの影
響を受け、表面に発達する境界層により(b)に示すよ
うに境界層音12が発生する。(b)に示すように、空
気の流速V1 は、ブレード表面10から主流の速度にな
るまでの間で急激に流速V1 が変化する境界層が形成さ
れ、背後には渦流に伴う境界層音12が発生する。
【0003】図5は航空機の機体外板表面の状況を示
し、外板20の表面20aにおいても、上記と同様に飛
行中に外板表面20aの空気の流速V2 は、表面20a
から主流速になるまでの間に乱流境界層が発達し、渦流
に伴うフローノイズ22が発生する。フローノイズ22
は外板表面20aから外板20、内部補強材21を伝播
して機体内部に伝わり不快な機内騒音の原因となってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
航空機のブレードや機体外板の表面には乱流境界層が発
生し、ブレードにおいては大きな空力騒音となり、又、
機体においてはフローノイズとなって機体内へ伝わり、
不快な騒音源となっている。現在のところ、このような
空力騒音やフローノイズを低減させるような構造は開発
されてなく、何らかの有効な手段の実現が望まれてい
た。
【0005】そこで本発明では、空中を移動する物体、
即ち、ブレードや機体外板の表面を柔毛材で覆うことに
より、ブレードの表面を滑面でない面とし、又、機体表
面も気流に直接接触しない表面として空力騒音やフロー
ノイズを低減させる騒音低減構造を提供することを課題
としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために、次の(1)〜(5)の手段を提供する。
【0007】(1)空中を回転、移動又は飛行する物体
の外表面に柔毛材を密に取付けて表面を覆うことを特徴
とする騒音低減構造。
【0008】(2)空中を回転、移動又は飛行する物体
の外表面に柔毛材を密に取付ける構造であって、同柔毛
材はシートに密に接着され、同シートを前記物体外表面
に接着して構成されることを特徴とする騒音低減構造。
【0009】(3)前記柔毛材は鳥の羽毛からなること
を特徴とする(1)又は(2)記載の騒音低減構造。
【0010】(4)前記物体はプロペラのブレードであ
る(1)又は(2)記載の騒音低減構造。
【0011】(5)前記物体は航空機の機体である請求
項1又は2記載の騒音低減構造。
【0012】本発明の(1)においては、物体の外表面
には柔毛材で覆われているので、表面の柔毛材は空気流
により変動し、この隙間に空気流が入り込み境界層で発
生する渦流を乱すことにより、渦流により発生する騒音
を低減させる効果を有する。一般に物体の表面には空気
流れの境界層が生じ、境界層により生ずる渦流により騒
音が発生するが、本発明のように物体表面を柔毛材で覆
うことにより空気の流れが物体の表面に直接触れること
なく、境界層により生ずる騒音が低減する。
【0013】本発明の(2)では柔毛材はシートに接触
され、このシートで物体の外表面を覆うので、上記
(1)の発明と同様に騒音が低減する効果を有すると共
に、更に、柔毛材は物体の直接取付けるのではなく、別
の場所でシートに接着してから、物体にシートを接着す
るので、加工が容易となる利点がある。又、本発明の
(3)では、柔毛材が鳥の羽毛からなっており、羽毛は
細くて柔らかな材料であって取付けも容易であり騒音低
減効果も大きい。
【0014】本発明の(4)では、物体がプロペラのブ
レードであり、ブレードの表面を柔毛材で覆うことによ
り、プロペラ作動中に境界層から発生する空力騒音を低
減することができる。又、本発明の(5)では、物体が
航空機の機体であり、機体表面を柔毛材で覆うことによ
り機体外板が直接気流に接することなく、境界層に発生
するフローノイズが低減される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の第1形態に係る騒音低減構造を示し、(a)はプロ
ペラのブレード断面図であり、ブレード10の表面10
aを柔毛材1で覆った構造としたものである。(b)は
柔毛材で覆った場合の詳細なブレードの断面図であり、
ブレード10の表面には柔毛材1が密に接着材2で接着
され全外面を覆っている。
【0016】柔毛材1としては、鳥の羽毛、ミンクの
毛、繊毛のような細くて柔らかな繊維、ぬいぐるみ玩具
用のボア、等からなり外表面に隙間が見えない程度に接
着し、ブレード表面が滑面でないようにする。柔毛材1
の長さはあまり長くなると空力性能上好ましくないので
長くても10mm以下が好ましい。このような構造にする
ことにより、(b)に示すように、表面において、空気
の流速V01により柔毛材1が変位し、その隙間を空気が
流れたりして柔毛材1と境界層との干渉により、境界層
に発生する渦流が乱されて領域4に発生しようとするプ
ロペラ作動中の空力騒音が低減する。
【0017】図2は本発明の実施の第1形態の騒音低減
構造を航空機の機体外板に適用した例であり、(a)は
機体の断面図、(b)は外板の詳細な断面図である。
(a)において、機体20の外板20には表面に密に柔
毛材1が接着材2で接着されており、柔毛材1は外板表
面20aの隙間が見えない程度に機体全表面を覆い、あ
たかも鳥の羽毛のような状態にしている。
【0018】このような機体の外表面は、(b)に示す
ように、外板表面20aに柔毛材1が密に接着され、表
面近くでは空気の流速V02により柔毛材1が変動し、そ
の隙間に空気の流れが入り込んで流れが乱され、かつ、
機体外板20に空気が直接接触することがなくなる。こ
れにより境界層に発生する渦流が乱されて、発生しよう
とするフローノイズが低減することになる。航空機のフ
ローノイズは、航空機の離着陸時にはあまり発生せず、
高度飛行中に発生するものであり、このような機体外表
面の構造により、航空機の巡航中に発生するフローノイ
ズを著しく低減することができる。
【0019】図3は本発明の実施の第2形態に係る騒音
低減構造の機体外板の断面図である。本実施の第2形態
においては、柔毛材1をシート5に予め接着材2で接着
しておき、シート5を外板20の表面に接着した構成で
あり、その他の構成は図2に示す実施の第1形態と同じ
である。シート5の材質としては布繊維、化学繊維が用
いられる。このような構造にしても実施の第1形態と同
じ効果が得られるものであり、更に柔毛材1を機体20
に直接接着するのではなく、予め別の場所でシート5に
柔毛材1を接着加工できるので加工が容易となる利点を
有する。
【0020】なお、本発明は上記の実施の第1,第2形
態ではプロペラのブレード、航空機の機体外板に適用し
た例で説明したが、本発明は、エアコンのファン、等を
はじめ地上での一般機械の回転体で空力騒音を発生する
構造、地上で走行する車両、等にも適用することがで
き、回転や走行に伴い発生する空力騒音を大幅に低減さ
せることができるものである。
【0021】
【発明の効果】本発明の騒音低減構造は、(1)空中を
回転、移動又は飛行する物体の外表面に柔毛材を密に取
付けて表面を覆うことを特徴としている。このような構
成により、物体表面を柔毛材で覆うことにより空気の流
れが物体の表面に直接触れることなく、境界層により生
ずる騒音が低減する。
【0022】又、本発明の(2)は、空中を回転、移動
又は飛行する物体の外表面に柔毛材を密に取付ける構造
であって、同柔毛材はシートに密に接着され、同シート
を前記物体外表面に接着して構成されることを特徴とし
ている。このような構成では、柔毛材はシートに接触さ
れ、このシートで物体の外表面を覆うので、上記(1)
の発明と同様に騒音が低減する効果を有すると共に、更
に、柔毛材は物体の直接取付けるのではなく、別の場所
でシートに接着してから、物体にシートを接着するの
で、加工が容易となる利点がある。又、本発明の(3)
では、柔毛材が鳥の羽毛からなっており、羽毛は細くて
柔らかな材料であって取付けも容易であり騒音低減効果
も大きい。
【0023】本発明の(4)では、物体がプロペラのブ
レードであり、ブレードの表面を柔毛材で覆うことによ
り、プロペラ作動中に境界層から発生する空力騒音を低
減することができる。又、本発明の(5)では、物体が
航空機の機体であり、機体表面を柔毛材で覆うことによ
り機体外板が直接気流に接することなく、境界層に発生
するフローノイズが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る騒音低減構造を
プロペラのブレードに適用した例を示し、(a)はプロ
ペラのブレードの断面図、(b)はブレード表面の詳細
な断面図である。
【図2】本発明の実施の第1形態に係る騒音低減構造を
航空機の機体に適用した例を示し、(a)は機体の断面
図、(b)は機体外板の詳細な断面図である。
【図3】本発明の実施の第2形態に係る騒音低減構造の
断面図である。
【図4】従来のプロペラのブレード断面を示し、(a)
はブレードの断面図、(b)はブレード表面の流れの境
界層を示す図である。
【図5】従来の航空機の機体外板表面の流れの境界層を
示す図である。
【符号の説明】
1 柔毛材 2 接着材 5 シート 10 ブレード 10a ブレード表面 20 外板 20a 外板表面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空中を回転、移動又は飛行する物体の外
    表面に柔毛材を密に取付けて表面を覆うことを特徴とす
    る騒音低減構造。
  2. 【請求項2】 空中を回転、移動又は飛行する物体の外
    表面に柔毛材を密に取付ける構造であって、同柔毛材は
    シートに密に接着され、同シートを前記物体外表面に接
    着して構成されることを特徴とする騒音低減構造。
  3. 【請求項3】 前記柔毛材は鳥の羽毛からなることを特
    徴とする請求項1又は2記載の騒音低減構造。
  4. 【請求項4】 前記物体はプロペラのブレードである請
    求項1又は2記載の騒音低減構造。
  5. 【請求項5】 前記物体は航空機の機体である請求項1
    又は2記載の騒音低減構造。
JP2000122772A 2000-04-24 2000-04-24 騒音低減構造 Withdrawn JP2001301696A (ja)

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Date Code Title Description
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