JP2001301007A - 薄い低倍率発泡シートの成形法と成形用サイジングブロック - Google Patents

薄い低倍率発泡シートの成形法と成形用サイジングブロック

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JP2001301007A JP2000116238A JP2000116238A JP2001301007A JP 2001301007 A JP2001301007 A JP 2001301007A JP 2000116238 A JP2000116238 A JP 2000116238A JP 2000116238 A JP2000116238 A JP 2000116238A JP 2001301007 A JP2001301007 A JP 2001301007A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面が平滑な未発泡層を有する厚みが2mm以
下で発泡倍率が1.4〜3.0倍の発泡シートを成形す
る方法とそれのサイジングブロックを提供すること。 【解決手段】 T−ダイ1から押し出されたシート状材
料2の両面が、T−ダイ1の下流側の僅かに離れた位置
にして、かつ前記シート状材料2を両側から挟むように
対向配置された第1および第2サイジングブロック体4
a、4bの表面に、該両サイジングブロック体4a、4
bに形成の複数の微狭溝7a、7bと、これら微狭溝と
連通の減圧吸引縦孔8a、8bを介して吸引接触せら
れ、かつ通過しつつ複数の冷却媒体流路5a、5b、6
a、6bを循環する冷却媒体により冷却固化されて、未
発泡状態の平滑なスキン層を有する厚み2mm以下で、発
泡倍率が1.4〜3.0倍の発泡シート3が成形され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面が平坦なスキ
ン層を有する、厚みが2mm以下で発泡倍率が1.4〜
3.0倍のプラスチック等の熱可塑性樹脂材料発泡シー
トをコンパクトにして、かつ安価に成形する方法とそれ
のサイジングブロックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性プラスチック等のシー
ト、フィルムの押出成形においてはT−ダイ法が広く用
いられている。しかしながら、T−ダイ法で発泡ガスを
有するプラスチック等の発泡シートを押出成形すること
は困難であった。これは、プラスチック等の材料は、押
出機からT−ダイ系内に存在する間は内圧によって実質
的に未発泡状態に保持されているが、一度T−ダイ出口
から大気中に押し出されると圧力の拘束から解放され
て、発泡が一気に進み、シート材料は三次元状に急膨張
し、この時シート材料の、特に流れに対して直角方向に
おける膨張の吸収が難しく、所謂コルゲート状の波打ち
現象が生じるため、平滑な表面、均一な厚みおよび均質
な発泡状態を得ることは困難であることに起因してい
た。
【0003】更に、厚みが薄いシートの場合には、T−
ダイからの押し出し直後のエアギャップ区間において、
強度不足による垂れ下がりやシート切れが発生し易く、
成形をより困難にする。この現象は発泡倍率が低いシー
トの押し出しにおいても同様に生じる。従って、厚みが
薄く、かつ発泡倍率の低い発泡シートのT−ダイ法によ
る押出成形は更に難易度を高めるものであった。
【0004】また、溶融したプラスチック等の熱可塑性
樹脂材料中に混在、分布する発泡ガスは、押出機からT
−ダイ系の中で潤滑剤の役割を果たし、見かけ上、材料の
溶融粘度を低下させている。発泡ガスが多い程、即ち発
泡倍率が高い程、その効果は顕著に現れる。高発泡倍率
を有するシートの押出成形においては、発泡ガス量も多
いため、見かけ上の粘度低下効果が高く、成形温度を下
げても押出機への動力負荷上昇幅は低く抑えられ、低温
成形が可能となる。溶融材料の温度が低い程、該材料の
発泡セル捕捉率は高く、該材料内でより均一に分散し、
発泡シートにおいては、発泡セルの均一、均質化を進め
る上、T−ダイから押し出された後のシート強度をも増
加させ、その後の冷却固化工程を容易にするのみなら
ず、より平滑なシートをももたらすものである。
【0005】しかしながら、発泡倍率の低い溶融材料の
シートでは、逆に粘度低下効果が低く、押出機の動力負
荷への制約から低下可能な成形温度範囲も狭く、結果と
して成形温度は望ましいレベルよりも高くせざるを得な
かった。高目の成形温度は、発泡セルの均一、均質分
散、シートの強度と平滑および冷却速度に関してマイナ
スの効果をもたらして、押出成形を困難にし、また、薄
い発泡シートの場合は、前述のように、垂れ下がりやシ
ート切れが生じ易くて押出成形を更に難しくしていた。
【0006】発泡倍率が極めて低いシートでは、発泡セ
ルの分布比率が少ないため、シート強度の低下が余りな
く、シートの垂れ下がりや切れも起こり難く、また、T
−ダイ押し出し後の膨張率も低いことにより押出成形は
比較的容易に実施可能である。
【0007】T−ダイ押出法が特に困難なのは、発泡倍
率が1.4〜3.0倍の範囲で、かつシート厚みが2mm
以下の場合である。この条件を有するシート成形におい
ては、T−ダイ押し出し後、所謂コルゲート現象が生じ
易く、かつ溶融張力の不足したシートに、平滑なスキン
層を付与しなければならないという困難な問題を抱えて
いるのである。そこで、これらの解決を目的として、T
−ダイから押し出されたシート表面をロールや金属ベル
トを用いて冷却固化する発泡シートの成形方法が提案さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ロール
法では、ロール径を小さくするとエアギャップは狭くで
きるものの、ロール自体の強度が不足し、撓み易くなる
という問題点を有している。逆にロール径を大きくする
と、ロールの強度不足は解消されるものの、エアギャッ
プが広くなって、シートの強度不足が顕在化し、シート
の垂れ下がりやシート切れが起こり易くなる上、シート
表面の冷却固化が遅れ、ロールタッチするまでの間に発
泡セルがガス圧によって成長し、所謂コルゲート状の波
打ち現象が生じるだけでなく、発泡セルの連続化が進行
したり、更には成長した発泡セルがシート表面に到達し
て穴明け現象や表面粗れをも招き易いという問題点があ
った。
【0009】また、片面ロール接触方式では、発泡シー
トの非接触面の冷却が不足するのみならず、シート厚み
方向における押え力も期待でき得ない。また、二本ロー
ル圧着方式では、圧着時間と圧着面積が限られており、
連続して均一な冷却と押え力とをシートに十分に付与す
ることができなかった。
【0010】また、金属ベルト方式は、均一な冷却と押
え力とをシートに付与することはできるものの、ベルト
駆動ロールが大きく、エアギャップを狭くできないため
に、シートの垂れ下がりやシート切れが発生し易いこ
と、冷却遅延による発泡セルの過成長が生じ易いこと、
ロールとロールとの間において、上下ベルト間隙を一定
に保持しにくいこと等の問題点を持っており、平面が平
滑なスキン層と均一な発泡セルを有する薄く、かつ発泡
倍率の低いシートを製造するには多くの問題点を抱えて
いた。更にこの金属ベルト方式では、装置自体が大型化
して複雑となり、設備費が高額になるだけでなく、維持
管理費も嵩むという問題点もあった。
【0011】本発明は、このような従来の技術が有する
問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところ
は、平面の平滑性に優れたスキン層と、均一性が良好な
発泡セルとを有するプラスチック等の熱可塑性樹脂材料
の厚み2mm以下で発泡倍率1.4〜3.0倍の発泡シー
トを成形する方法とそのサイジングブロックを提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的のため、請求項
1に係る発明は、発泡ガスを含有するプラスチック等の
熱可塑性樹脂材料をT−ダイよりシート状に押し出し
て、厚みが2mm以下で発泡倍率が1.4〜3.0倍の発
泡シートを成形する方法であって、前記T−ダイの下流
側の僅かに離れた位置にして、かつ該T−ダイから押し
出されたシート状材料の両面を両側から挟んで接触する
ように対向配置された第1および第2サイジングブロッ
ク体間を通過する前記シート状材料の両面を、前記T−
ダイより押し出された後速やかに、外部の吸引減圧機構
と連なる前記第1および第2サイジングブロック体の各
吸引縦孔と各微狭溝を介して前記第1および第2サイジ
ングブロック体の表面に吸引接触させ、両界面の密着度
を高めることにより前記第1および第2サイジングブロ
ック体の各冷却媒体流路内を循環する冷却媒体による冷
却速度を高め、かつ前記シート状材料の両面の平滑度を
も高め、発泡セルの実質的な成長を阻止して平滑なスキ
ン層を形成させて前記の厚みと発泡倍率とを有する発泡
シートを成形することを特徴とするものである。
【0013】請求項2に係る発明は、発泡ガスを含有す
るプラスチック等の熱可塑性樹脂材料をT−ダイよりシ
ート状に押し出して、厚みが2mm以下で発泡倍率が1.
4〜3.0倍の発泡シートを成形するためのサイジング
ブロックであって、前記T−ダイの下流側の僅かに離れ
た位置にして、かつ前記T−ダイから押し出されたシー
ト状材料の両面を両側から挟んで接触するように対向配
置された第1および第2サイジングブロック体と、該第
1および第2サイジングブロック体間の間隙を全幅に亘
って調節する調節機構とを含み、該第1および第2サイ
ジングブロック体には、その前記シート状材料と接触す
る面側にその両端部を残して、前記シート状材料の流れ
方向と直交する方向に適宜の間隔を有して複数の微狭溝
が設けられるとともに、これら微狭溝と連通し、かつ外
部の吸引減圧機構と連なる複数の吸引縦孔が設けられ、
更に各吸引縦孔と干渉しない部位にはその全幅に亘って
両サイジングブロック体の表面を冷却する冷却媒体が流
れる複数の冷却媒体流路が設けられ、前記第1および第
2サイジングブロック体間を通過する前記シート状材料
の両面を、前記T−ダイより押し出された後速やかに前
記吸引減圧機構と連なる各吸引縦孔と各微狭溝を介して
前記第1および第2サイジングブロック体表面に吸引接
触させ、両界面の密着度を高めることにより前記各冷却
媒体流路内を循環する冷却媒体による冷却速度を高め、
かつ前記シート状材料の両面の平滑度をも高め、発泡セ
ルの実質的な成長を阻止して平滑なスキン層を形成させ
て前記の厚みと発泡倍率とを有する発泡シートを成形す
る構成を特徴とするものである。
【0014】請求項3に係る発明は、前記第1および第
2サイジングブロック体における前記各微狭溝が、それ
ぞれ独立した両端部と中央部との3部屋型に形成され
て、個々の微狭溝はそれぞれ独立した減圧状態に調整可
能とされていることを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照し説明する。図1は本発明に係るサイジングブロ
ックの一例での概略正面図、図2は概略平面図で、各冷
却媒体流路の配管系を示し、図3は両サイジングブロッ
ク体の概略側断面図である。これら図において、発泡ガ
スを含有するプラスチック等の熱可塑性樹脂材料は押出
機(図示しない)内で加熱され、可塑化溶融し、均質に
混練混合された状態で押出機先端に連結のT−ダイ1に
流入し、次いで、該T−ダイ1内でシート状に付形され
た後、T−ダイ1から押し出され、この押し出されたシ
ート状材料2は、本サイジングブロックを介して平滑な
スキン層が形成された厚みが2mm以下で発泡倍率が1.
4〜3.0倍の発泡シート3とされる。
【0016】本サイジングブロックは、金属製の一対の
第1および第2サイジングブロック体と、該第1および
第2サイジングブロック体間の間隙を全幅に亘って調節
する調節機構とを含んでいる。
【0017】第1サイジングブロック体4aと第2サイ
ジングブロック体4bは同等であって、平面視四角形状
を呈し、これら第1および第2サイジングブロック体4
a、4bは、T−ダイ1の下流側にして、かつT−ダイ
1の出口から極く僅か離れた位置に、T−ダイ1から押
し出されたシート状材料2の両面を両側から挟んで接触
するように対向配置されている。
【0018】第1および第2サイジングブロック体4
a、4bがT−ダイ出口から極く僅か離れた位置に配置
されているのは、所謂コルゲート状の波打ち現象を発生
させることなく、表面が平滑なスキン層を得るために、
T−ダイ1より押し出された後、短時間のうちに本発泡
状態のシート両面を、希望する温度に設定されたサイジ
ングブロック体4a、4bに接触させ、速やかに冷却固
化を進行させる必要があることと、サイジングブロック
体4a、4bの温度場をT−ダイ1のそれから独立させ
るためからである。
【0019】なお、図示の実施例においては、T−ダイ
1と両サイジングブロック体4a、4bは水平に配置さ
れているが、これに限定されず、縦方向に配置してもよ
いことは勿論である。
【0020】図2および図3に示されているように、サ
イジングブロック体4a、4bのシート状材料2側の側
面近傍には、全幅に亘ってやや小径の1本の冷却媒体流
路5a、5bと、適宜の間隔を有してやや大径の4本の
冷却媒体流路6a、6bが設けられ、これら冷却媒体流
路5a、5b、6a、6bの内部には、図2に示された
後述の配管系をもって温調された水、油等の冷却媒体が
流れ、サイジングブロック体4a、4bの温度を所定の
レベルに保持している。
【0021】サイジングブロック体4a、4bのシート
材料2側の壁面にして、かつ各冷却媒体流路5a、5
b、6a、6b間におけるシート状材料2の流れに対す
る直交方向全幅に亘り、それぞれその両端部を残して幅
方向3部屋型の微狭溝7a、7bが設けられるととも
に、各微狭溝7a、7bの溝奥底部には、該微狭溝7
a、7bと連通する吸引縦孔8a、8bが幅方向に複数
(4個ずつ3列で計12個)設けられ、これら吸引縦孔
8a、8bには後述する圧力調整弁と減圧吸引機構が連
結されている。
【0022】なお、吸引縦孔8a、8bにおけるシート
状材料2と接触する下端流出側にはやや大きなR面部9
a、9bが形成され、吸引接触時にシート状材料2が引
っ掛からないようになっている。
【0023】両サイジングブロック体4a、4bにおけ
る冷却媒体流路は図2に示された配管系をもって接続さ
れている。なお、第1サイジングブロック体4aと第2
サイジングブロック体4bの配管系は同じであるため、
第1サイジングブロック体4aにつき説明し、第2サイ
ジングブロック体4bについての説明は省略する。
【0024】図2において、シート状材料2の流入側で
ある冷却媒体流路5aには、サイジングブロック体4a
に取り付けられた温度センサ10により検温され、かつ
温度調節ユニット11内の温度コントローラ12によっ
て所定の温度に調整保持された冷却媒体が、バルブ、媒
体温度計が付設された配管13、14を介して循環し、
また、各冷却媒体流路6aには、サイジングブロック体
4aに取り付けられた温度センサ15により検温され、
かつ温度調節ユニット16内の温度コントローラ17に
よって所定の温度に調整保持された冷却媒体が、バル
ブ、媒体温度計が付設された配管18、マニフォルド1
9、各分岐配管20、21、マニフォルド22、配管2
3を介して循環するようになっている。
【0025】そして、シート状材料2が流入する側の冷
却媒体流路5a、5bの冷却媒体温度は、シート状材料
2により早く未発泡状態のスキン層を生成させるため、
シート状材料2の流出側の各冷却媒体流路6a、6bの
冷却媒体温度よりも低目に設定されている。
【0026】なお、各冷却媒体流路は、特に図示しない
が、貫通孔に代えて、両サイジングブロック体の表面に
刻設された溝内に冷却管路を設けて、該冷却管路表面を
シート状材料2の表面に直接接触させるようにすること
も可能であり、この場合、より多量の熱移動が生じて、
シート状材料2の冷却温度が一層高められ、スキン層の
生成も早められる。この冷却管路の刻設溝において、該
冷却管路のシート状材料2の下流側に冷却管路に対して
僅かな間隙を設け、該間隙を減圧狭溝として用いてもよ
い。
【0027】図5に示されているように、各吸引縦孔8
a、8bの先には、微狭溝7a、7bを介してシート状
材料2を吸引してサイジングブロック体4a、4bの表
面に接触させるため、減圧吸引機構が連結されている。
【0028】減圧吸引機構は、減圧ポンプ24、中間タ
ンク25、バルブ、圧力計が付設された配管26、各分
岐配管27、28から構成され、図5においては、第1
サイジングブロック体4aの配管系が概略的に示され、
第2サイジングブロック体4bについては同じであるた
め、吸引縦孔8bだけを線図的に表わし、それの配管系
は図示を省略してある。
【0029】このようにして、微狭溝7a、7bは減圧
吸引機構により所定の減圧レベルに保持されるが、微狭
溝7a、7bはその中央部と両端部とではそのレベルが
異なり、中央部近傍の方がより強く保持される傾向にあ
る。それ故、本実施例においては、微狭溝は、両サイジ
ングブロック体4a、4bの幅方向において3部屋型に
設けられ、各部屋はそれぞれ独立した減圧レベルに調整
可能とされている。これにより、シート状材料2は幅方
向に亘り、両サイジングブロック体4a、4bに対して
ほぼ同等の密着度を得ることができる。
【0030】また、3部屋型微狭溝7a、7bによっ
て、シート状材料2の表面冷却固化層が薄い入口側微狭
溝内の減圧レベルを低目に設定することができる。
【0031】第1サイジングブロック体4aと第2サイ
ジングブロック体4bとの間隔をその全幅に亘って調節
する間隙調節機構は、図1および図2に概略的に示され
ているように、4本の支持脚(図示しない)を有するベ
ースフレーム29の左右両端に回転可能に立設配置さ
れ、かつその中央部を境にして上下でネジ方向が逆向き
となっている昇降ネジ杆30と、第1サイジングブロッ
ク体4aの上面の左右両端中央部位と、第2サイジング
ブロック体4bの下面の左右両端中央部位にそれぞれ固
着されたブロック状の昇降ハウジング31、これら昇降
ハウジング31にそれぞれ内装され、かつ昇降ネジ杆3
0と螺合するナット部材32と、昇降ネジ杆30を正逆
回転させるモータ駆動部33および該駆動部33の回転
力を受けて昇降ネジ杆30を回転させるチェーン駆動等
の駆動伝導部34から構成され、シート状材料2の厚み
や発泡倍率が異なった場合には、モータ駆動部33の回
転による両駆動伝導部34、34の駆動を介して両昇降
ネジ杆30が正(逆)回転し、第1サイジングブロック
体4aが上昇(下降)すると共に第2サイジングブロッ
ク体4bが下降(上昇)して、両サイジングブロック体
4a、4b間の間隙が適宜に調節できるようになってい
る。
【0032】次に作用について説明する。発泡ガスを含
有するプラスチック等の熱可塑性樹脂材料は、T−ダイ
1からシート状に押し出されると、大気圧下に解放さ
れ、三次元状に膨張を開始する。第1および第2サイジ
ングブロック体4a、4bは、T−ダイ1から僅かに離
れた位置に配置されているので、エアギャップが極めて
短く、T−ダイ1から押し出されたシート材料2は、所
定の間隙に設定されている第1サイジングブロック体4
aと第2サイジングブロック体4b間に直ぐに流入す
る。
【0033】厚み方向にも膨張し、両サイジングブロッ
ク体4a、4b間に流入したシート材料2は、その両面
を各冷却媒体流路5a、5b、6a、6bを循環する冷
却媒体により所定の温度レベルに設定、保持された両サ
イジングブロック体4a、4bの表面に速やかに接触さ
せ、冷却固化を開始する。このようにT−ダイ1から押
し出された後、極く短時間のうちに温度が低下するた
め、シート状材料2の両面は急速に冷却固化が進行し、
発泡セルの成長が妨げられ、その両面には未発泡スキン
層が生成する。この冷却を受ける間、シート状材料2は
両サイジングブロック体4a、4bの微狭溝7a、7b
および吸引縦孔8a、8bを介して外部の減圧吸引機構
により減圧吸引され、両サイジングブロック体4a、4
bの表面との密着度を増す。
【0034】微狭溝7a、7bからの減圧吸引は、シー
ト状材料2の両面薄層がほぼ冷却固化した状態で行われ
るので、該シート状材料2の両面を傷付けることなく、
逆に両サイジングブロック体4a、4b表面への密着度
を高め、ために両面の平滑度と冷却除去熱量をも高め、
スキン層の仕上げをより早く達成させるものである。
【0035】このように平滑性に優れたスキン層の早期
生成は、シート材料2の内部において、進行している発
泡に伴う幅方向への膨張変形を抑制して、所謂コルゲー
ト状の波打ち現象の発生を妨げるだけでなく、シート材
料2の厚みの均一性をも高め、シート材料2の内部によ
り均質な発泡状態をもたらす。
【0036】このようにして平滑なスキ層が形成された
シート材料2は、補助冷却ロール35を経て厚み2mm以
下で、発泡倍率1.4〜3.0倍の発泡シート3として
引取装置(図示しない)へと進む。
【0037】
【発明の効果】しかして、本発明によれば、T−ダイか
ら押し出されたシート状材料の両面を速やかに冷却で
き、同時に減圧微狭溝を介して該シート材料の両サイジ
ングブロック体への密着度を高めることにより、冷却速
度を上げてスキン層を早期に生成させるとともに、シー
ト材料の幅方向への膨張変形を抑制し、表面スキン層の
平滑度、厚みの均一度および発泡セルの均質性に優れ
た、厚さが2mm以下で発泡倍率が1.4〜3.0倍の発
泡シートを成形することができる。
【0038】また、本発明は構造が簡単で、かつコンパ
クトであるため、製造コストおよび維持管理コスト共に
安価であり、コストパフォーマンスにおいても優れたサ
イジングブロックを提供し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサイジングブロックの一例での概
略正面図である。
【図2】概略平面図で、各冷却媒体流路の配管系を示
す。
【図3】両サイジングブロック体の概略側断面図であ
る。
【図4】微狭溝の部分拡大断面図である。
【図5】両サイジングブロック体を断面して示す減圧吸
引機構における配管説明図である。
【符号の説明】
1 T−ダイ 2 シート状材料 3 発泡シート 4a、4b サイジングブロック体 5a、5b、6a、6b 吸引縦孔 7a、7b 微狭溝 11、16 温度調節ユニット 13、14、18、23 配管 19、22 マニフォルド 20、21 分岐配管 24 減圧ポンプ 26 配管 27、28 分岐配管 29 ベースフレーム 30 昇降ネジ杆 31 昇降ハウジング 32 ナット部材 33 モータ駆動部 34 駆動伝導部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 雅彦 神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目14−27 株式会社ジー・エム・エンジニアリング 内 Fターム(参考) 4F207 AB02 AG01 AG20 AK02 AM32 KA01 KA11 KA14 KK77 KK78 KL74 KL84

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡ガスを含有するプラスチック等の熱
    可塑性樹脂材料をT−ダイよりシート状に押し出して、
    厚みが2mm以下で発泡倍率が1.4〜3.0倍の発泡シ
    ートを成形する方法であって、 前記T−ダイの下流側の僅かに離れた位置にして、かつ
    該T−ダイから押し出されたシート状材料の両面を両側
    から挟んで接触するように対向配置された第1および第
    2サイジングブロック体間を通過する前記シート状材料
    の両面を、前記T−ダイより押し出された後速やかに、
    外部の吸引減圧機構と連なる前記第1および第2サイジ
    ングブロック体の各吸引縦孔と各微狭溝を介して前記第
    1および第2サイジングブロック体の表面に吸引接触さ
    せ、両界面の密着度を高めることにより前記第1および
    第2サイジングブロック体の各冷却媒体流路内を循環す
    る冷却媒体による冷却速度を高め、かつ前記シート状材
    料の両面の平滑度をも高め、発泡セルの実質的な成長を
    阻止して平滑なスキン層を形成させて前記の厚みと発泡
    倍率とを有する発泡シートを成形することを特徴とする
    薄い低倍率発泡シートの成形法。
  2. 【請求項2】 発泡ガスを含有するプラスチック等の熱
    可塑性樹脂材料をT−ダイよりシート状に押し出して、
    厚みが2mm以下で発泡倍率が1.4〜3.0倍の発泡シ
    ートを成形するためのサイジングブロックであって、 前記T−ダイの下流側の僅かに離れた位置にして、かつ
    前記T−ダイから押し出されたシート状材料の両面を両
    側から挟んで接触するように対向配置された第1および
    第2サイジングブロック体と、 該第1および第2サイジングブロック体間の間隙を全幅
    に亘って調節する調節機構とを含み、 前記第1および第2サイジングブロック体には、その前
    記シート状材料と接触する面側にその両端部を残して、
    前記シート状材料の流れ方向と直交する方向に適宜の間
    隔を有して複数の微狭溝が設けられるとともに、これら
    微狭溝と連通し、かつ外部の吸引減圧機構と連なる複数
    の吸引縦孔が設けられ、更に各吸引縦孔と干渉しない部
    位にはその全幅に亘って両サイジングブロック体の表面
    を冷却する冷却媒体が流れる複数の冷却媒体流路が設け
    られ、 前記第1および第2サイジングブロック体間を通過する
    前記シート状材料の両面を、前記T−ダイより押し出さ
    れた後速やかに前記吸引減圧機構と連なる各吸引縦孔と
    各微狭溝を介して前記第1および第2サイジングブロッ
    ク体表面に吸引接触させ、両界面の密着度を高めること
    により前記各冷却媒体流路内を循環する冷却媒体による
    冷却速度を高め、かつ前記シート状材料の両面の平滑度
    をも高め、発泡セルの実質的な成長を阻止して平滑なス
    キン層を形成させて前記の厚みと発泡倍率とを有する発
    泡シートを成形する構成を特徴とする薄い低倍率発泡シ
    ートの成形用サイジングブロック。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2サイジングブロック
    体における前記各微狭溝が、それぞれ独立した両端部と
    中央部との3部屋型に形成されて、個々の微狭溝はそれ
    ぞれ独立した減圧状態に調整可能とされていることを特
    徴とする請求項2の薄い低倍率発泡シートの成形用サイ
    ジングブロック。
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