JP2001300928A - コンクリート構造物自動成型機の型枠及びその調整方法 - Google Patents

コンクリート構造物自動成型機の型枠及びその調整方法

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JP2001300928A
JP2001300928A JP2000119455A JP2000119455A JP2001300928A JP 2001300928 A JP2001300928 A JP 2001300928A JP 2000119455 A JP2000119455 A JP 2000119455A JP 2000119455 A JP2000119455 A JP 2000119455A JP 2001300928 A JP2001300928 A JP 2001300928A
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Kazuo Adachi
和男 足立
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SUEHIRO SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 難易度の高いコンクリート構造物の機械施工
のための出来形の良好な型枠を提供する。 【構成】 機体に設置した型枠内に生コンクリートを投
入しながら走行して同一断面形状の長尺コンクリート構
造物を連続成型するコンクリート構造物自動成型機の型
枠3であって、圧力センサによる生コンクリートの圧力
分布解析によって該型枠3の内壁の要調整部に生コンク
リートの圧力を減衰する圧力減衰調整板21aまたは/
及び生コンクリートの圧力を高める圧力増加調整板21
b若しくは可変圧力調整板21cが装着されている構成
であり、これにより施工現場における実打設における脱
型時の圧力を0に近づけて良好な出来形のコンクリート
構造物を製作可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一断面形状の長
尺コンクリート構造物の成型を連続的に機械施工するコ
ンクリート構造物自動成型機(以下、単に自動成形機と
も称する。)に使用される型枠とその調整方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年になってようやく道路の中央分離帯
構造物やU字溝等の排水構造物の施工を自動成型機で機
械施工することが標準化されつつある。この機械施工は
施工現場または工場で生コンクリートを自動成型機の下
部または側部に設置された型枠(移動型枠)に投入しな
がらゆっくりと走行させ、前記型枠により同一断面形状
の長尺コンクリート構造物を連続的に自動成型する施工
法であり、本願出願人が先に開発したものである。その
自動成型機の構成は例えば特許第1076230号や特
許第1172916号に開示されている。
【0003】図5に示される自動成型機1について概説
すると、その機体下部に型枠3が設置してあり、該型枠
3は天端板5及び左右の側面板7、7からなり、下面9
及び前面11は開放されている。また、後面も開放され
て出口13となっている。天端板5の一部は開口されて
おり、ここにホッパ15が型枠3と一体に連設されてい
る。型枠3の後部は実際の成型を行う型枠成型部4とな
っている。符号14は型枠成型部4の入口、16は路
盤、17はホッパ15より投入される生コンクリート、
18は車輪であり、矢印はコンクリート構造物自動成型
機1の進行方向である。なお、上記自動成型機1には他
に締め固め用のバイブレーターが型枠3に添設され、生
コンクリートをホッパ15に運ぶベルトコンベア等の供
給装置が別途付設される。
【0004】上記自動成型機1による施工は、通常の手
打設での型枠設置、取り外し、生コンクリート打設等を
省略して直接に連続成型するという効率の面で画期的な
施工法であるが、その反面、型枠から即脱型される工法
であることから通常は自立性を高めた固練りの生コンク
リートを利用するのであるが、それでも脱型後の生コン
クリートの自立性不足による拡がりや余残圧(その殆ど
は生コンクリート内部に4〜6%連行される連行空気に
よる)による沈下等の出来形変形が生じる恐れが大き
い。したがって、施工対象のコンクリート構造物は低背
構造物(概ね高さ40cm以下)でその断面は無筋台形
構造を基本として設定する必要があり、高背構造物や複
雑な断面形状の構造物及び有筋構造物に対しては不良成
型のリスクを伴う。
【0005】而して、(1)複雑断面形状や不安定形状
は不向きであって、成形断面は単純で台形状のような安
定構造であることを要件とすること。(2)低背構造物
では脱型後の生コンクリートの変形は僅かで良好な仕上
がりとなり得るが、高背構造物になると天端出来形不良
が発生してしまうこと。また、壁構造の場合は天端、側
面とも表面の高い平坦性が求められるのであるが、脱型
後の不等沈下、内部残圧による変形のため出来形不良と
なりやすいこと。(3)通常、施工時に僅かに型枠前部
を上げて(型枠天場を傾斜させて)天場加圧することに
より型枠内部の生コンクリートの充填効果が促進するよ
うに施工するのであるが、有筋構造物においては鉄筋が
障害物となって均一な充填効果が得られず出来形不良に
なりやすいこと、等が要改善点として挙げられるのであ
る。
【0006】ところが、最近になって上記自動成型機に
よる施工が注目され始めて、施工難度の高い複雑断面の
長尺コンクリート構造物や高背構造物の施工需要が増え
る傾向にあり、前述のような脱型後の出来形不良を如何
に防ぐかが大きな課題となっている。
【0007】本願出願人は、上記施工難度の高いコンク
リート構造物の機械施工実現のための基礎研究として、
圧力センサを利用した施工中の型枠内の生コンクリート
の圧力変動を調査し、脱型後の出来形変形との関連を研
究してきた。以下、本明細書にいう生コンクリートの圧
力とは、(生コンクリート自重)+(バイブレーター振
動)+(型枠天場傾斜)の総和とした時、型枠成型部4
の各所に加わる生コンクリート保持エネルギーを圧力値
に置き換えて調査されるものである。
【0008】そして特許第2852734号に記載され
ているように、理想圧力分布は図1における型枠3の出
口13からLの距離(およそ10cm)中に入った位置
で生コンクリート17の圧力が0(mgf)になるよう
に型枠成型部4の入口14の圧力を初期設定するもので
あることを明らかにし、図6に示されるように型枠成型
部4の前部4a、中部4b、後部4cに区分したそれぞ
れの適所a〜iに配置した圧力センサ20を用いた型枠
3内の生コンクリートの圧力分布測定によって、生コン
クリート17の圧力を理想圧力分布(理論圧力分布とも
称する。)になるように成型速度や前記型枠成型部4の
入口14での生コンクリートの圧力を調整するという手
法を開発した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】連続成型施工時の成型
状況を具体的に考察すると、図5の自動成型機1に供給
される生コンクリート17はホッパ15を経由して型枠
成型部4の入口14に入り、型枠成型部前部4aでは既
に生コンクリート17に図示されない締め固め用のバイ
ブレーターによる振動圧力と生コンクリートの自重によ
る初期充填圧力が加えられている。これはより密実な構
造とすることで、自立性の促進、仕上がり面の向上を目
標としているもので、更に前述のように天端部の安定化
を目指して型枠前部を上げて機械重量を利用した天端板
5による天端加圧を行い充填効果を高めている。これら
の手段によって単純断面では比較的容易に機械のセット
(成型速度等)、バイブレーター振動強度等の調整で出
来形管理が可能である。前記特許第2852734号に
記載されている調整法は主に型枠成型部4の入口14の
型枠成型部前部4aでの圧力の初期設定を前記手法によ
って行い、型枠の出口13での脱型時の生コンクリート
の無圧化を図るものであった。
【0010】しかしながら、複数天端のあるような複雑
断面では各部での初期加圧量が異なるため、型枠3の出
口13での無圧化が実現されない結果、脱型時の各部残
圧量の違いによる出来形変形が発生してしまう。また、
鉄筋入りの構造では前述のように型枠前面での勾配付け
をして天端加圧すると鉄筋位置が生コンクリートの圧力
により微妙にずれることが指摘され、単純な天端加圧や
初期加圧量の調整では対応できないという問題点があ
る。
【0011】上記考察から、施工現場における脱型時の
型枠3の出口13での生コンクリートの無圧化を実現す
るには、型枠3自身の内部形状を調整して成型時の生コ
ンクリートの圧力分布を理想圧力分布に近づけることが
ポイントになることが判る。
【0012】ここで上記型枠3について概説すると、型
枠は鉄製であり、高精度の加工がなされている平行な逆
U形状を基本とし、以下の製作上の特質を有する。
(1)型枠3の製作においては平行精度が極度に要求さ
れ、全ての製作精度は±0.5mmで管理製作されてい
る。(2)生コンクリート17に接する天場板5、側板
7とも対摩耗を考慮して最低厚み6mmで製作されてお
り、製作時での熱歪みを極力抑えるために補強板は少な
くしている。(3)天場板5、側板7に強度を持たせた
モノコック仕様のため、一度製作された型枠3に対して
はガスバーナーによる切断や電気溶接を行うと歪みが発
生することから寸法誤差の修正等は原則としてできない
という制約がある。(4)複雑断面の場合は製作日数が
かかり、工場完成試験で目標の出来形が得られない場合
は再度新規製作が必要となる。(5)生コンクリート1
7は地域によって使用される砂、砂利、混和剤等が異な
るので全国一様の品質ではない。したがって、現地での
生コンクリートの品質特性差による成型時の自立性状が
相違するので出来形不良が生じやすく、その場合は再度
の新規型枠製作を余儀なくされることがある。
【0013】上記のような型枠3の自由度の狭い一発勝
負的な設計、製作を如何に無駄なく簡素化し、現場での
機械施工時に生コンクリート17の圧力を理想圧力分布
に近づけるかが課題となる。
【0014】なお、上記(5)の生コンクリートの性状
の地域差問題については、微妙な生コンクリートの品質
変化に対して型枠をその都度製作していられないのが現
状であって、むしろ型枠は全国域で共用するのを前提と
して、標準の生コンクリートの自立性を想定して型枠設
計し、施工現場にて調整可能にするのが望ましいことは
言うまでもない。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、 (1)機体に設置した型枠内に生コンクリートを投入し
ながら走行して同一断面形状の長尺コンクリート構造物
を連続成型するコンクリート構造物自動成型機の型枠で
あって、該型枠の内壁に生コンクリートの圧力を減衰さ
せる圧力減衰調整板が装着されていることを特徴とする
コンクリート構造物自動成型機の型枠を提供する。 (2)また、機体に設置した型枠内に生コンクリートを
投入しながら走行して同一断面形状の長尺コンクリート
構造物を連続成型するコンクリート構造物自動成型機の
型枠であって、該型枠の内壁に生コンクリートの圧力を
高める圧力増加調整板が装着されていることを特徴とす
るコンクリート構造物自動成型機の型枠を提供する。 (3)また、機体に設置した型枠内に生コンクリートを
投入しながら走行して同一断面形状の長尺コンクリート
構造物を連続成型するコンクリート構造物自動成型機の
型枠であって、該型枠の内壁面の生コンクリートの圧力
を検出する圧力センサが配置されるとともに自動または
手動の可動手段を備える可変圧力調整板が型枠内に配置
されて、成型時に前記圧力センサの検出値に応じて前記
可変圧力調整板の位置が制御されることを特徴とするコ
ンクリート構造物自動成型機の型枠を提供する。 (4)さらに、機体に設置した型枠内に生コンクリート
を投入しながら走行して同一断面形状の長尺コンクリー
ト構造物を連続成型するコンクリート構造物自動成型機
の型枠の圧力センサを用いた調整方法であって、第1
に、複数の圧力センサを型枠の適所に配置し、第2に、
前記型枠に生コンクリートを試験的に投入して前記圧力
センサによって型枠の圧力分布データを取得して予め求
められた理論圧力値からの誤差量を求め、第3に、前記
誤差量のデータに基づいて要調整部を定めて理論圧力値
に近似するように圧力調整板を装着して圧力分布を調整
し、第4に、現場において実供給される生コンクリート
の試験施工の圧力分布データを取得して該データに基づ
いて要調整部を定めて理論圧力値に近似するように前記
圧力調整板を調整または新規に圧力調整板を装着して圧
力分布を調整することを特徴とするコンクリート構造物
自動成型機の型枠の調整方法を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係るコンクリート構造物
自動成型機の型枠及びその調整方法を図面を基に説明す
る。なお、型枠の説明対象として図5、図6に示した型
枠3を基にする。
【0017】図1に示されるように標準として製作され
た型枠3に圧力センサ20を図6の配置に取り付け、標
準生コンクリートによる試験打設を実施し、型枠3に調
整前の固有の圧力分布データデータ集積装置23によっ
て取得してパーソナルコンピュータ24によって予め求
められた理論圧力値からの誤差量を求めるCP解析の後
に、生コンクリートの圧力の要調整部を定め、型枠3の
出口14(正確には型枠成型部4の後部4cの終端部の
圧力センサg、h、i)で生コンクリート内残留圧力が
0(mgf)に近似するように例えば図2の(a)正面
断面図、(b)側面断面図に示されるように型枠3の要
調整部に圧力調整板21(圧力減衰調整板21aまたは
圧力増加調整板21b)を設置して目標値を達成する。
これは型枠3の完成時の追加圧力調整であり、型枠3の
製作の精度誤差を補正する追加工程である。次に、施工
現場に搬入後、実供給される現地の生コンクリートにお
いて試験施工を実施し同様の圧力分布測定からの解析に
より、目標値に達しない要調整部に対して現地固有の圧
力調整板を追加する。
【0018】次に、上記圧力調整板21による圧力調整
について説明すると、基本的に型枠3の圧力センサ20
の設置された各点において、理論圧力分布値と比較して
その誤差量がプラス域は圧力減衰を要するので圧力減衰
調整板21aの設置、マイナス域は圧力増加を要するの
で圧力増加調整板21bを設置する調整となる。なお、
圧力調整板21は型枠3における設置場所、形状、寸
法、他の圧力調整板との相対位置関係等によって型枠3
に対して圧力減衰作用を付与したり圧力増加作用を付与
したりする。
【0019】次に、上記要調整部の設定の手順を(1)
基礎圧力分布設定調整、(2)初期充填圧力分布設定調
整、(3)有筋構造物の場合、(4)現場施工圧力分布
設定調整に分けて説明する。
【0020】(1)基礎圧力分布設定調整 型枠3の完成時に実施する圧力検査、調整作業である。
型枠成形部4における前部4a、中部4b、後部(終端
部)4cの天場及び側面表面に発生する圧力値より平行
段を1系統として理論値からの誤差量を解析する。
【0021】一般に、発生圧力は前部から出口に向かい
1次式に近い減衰傾向を示す(但し、前部バイブレータ
ー干渉域では振動加圧係数、出口付近では大気放出減衰
係数等を考慮する。)。これは圧力減衰の要素となる型
枠3の生コンクリート17との摩擦抵抗による減衰であ
り全域に一定に作用しているためである。それと個々の
圧力値と理論値を比較することで、型枠製作での誤差、
圧力減衰の目標達成度を見て不良箇所を確定する。圧力
誤差量に基づきそれに対応した減衰、または加圧させる
調整部を作成、追加設置する。
【0022】例えば、図3は高さ100cm、幅17c
m、成型部4の長さ120cmの型枠3を成型速度12
0cm/分で調整前に試験施工した場合の天場部の圧力
センサa(入口部設置;細実線)、d(入口から35c
mに設置;破線)、g(出口から10cmに設置;太実
線)による生コンクリート圧力(単位[mgf])を縦
軸に、横軸に時間をとった測定結果である。
【0023】圧力曲線はかなり波打っているがこれはバ
イブレータによる機体の振動の影響が現れたものであ
る。特に注目すべきは出口13付近の圧力センサgの値
が40〜60mgfと高く、中部に位置する圧力センサ
dの値が高く入口14の圧力センサaと近い点である。
調整の視点は上記中部4bにある圧力センサdの値を引
き下げて、出口13に近い圧力センサgの値を0に近づ
けることにある。そこで、適当な寸法形状の圧力減衰調
整板21aを型枠3の圧力センサaとdの中間辺りに図
2に示されるように設置して再度測定すると図4の測定
結果を得た。本図より出口付近の圧力センサgの圧力が
0〜20mgfと0圧力に近似していることが判り、圧
力減衰調整板21aによる圧力調整の効果が実証され
る。
【0024】(2)初期充填圧力分布設定調整 型枠完成時に実施する圧力検査、調整作業である。初期
充填圧力とは生コンクリート自重、バイブレーター振動
により発生する型枠成型部前部4aに加わる圧力であ
り、複数系統にわたる場合には初期充填圧力を調整する
必要があり、理論初期充填圧力と実前部圧力値、実終端
部圧力値に基づきそれに対応した初期減衰、または初期
加圧させる圧力調整板を作成、追加設置する(ゲート圧
力調整という)。
【0025】(3)有筋構造物の施工の場合 鉄筋が入る有筋構造物では、内部圧力を加えることで鉄
筋のずれが発生するので型枠前部を少し上げた機械重量
による天端加圧ができない。したがって初期充填圧力に
依存する施工となるが、現場条件により天場付近での負
圧の発生、横鉄筋下部の空洞化現象等が心配されるた
め、初期充填圧力をより高く保って施工する結果、終端
部での残圧の影響により脱型後の生コンクリートが膨張
変形を起こしやすい。またこの変形は鉄筋での膨張疎外
部と無筋自由膨張部が鉄筋のピッチ毎に繰り返し発生す
るので、出来形平坦性がとれない。そこで、有鉄筋圧力
分布設定を行う。即ち、横配置筋、鉄筋間隔の高さに合
わせ細かく多数の調査系統を設置し、圧力調査をした上
で、要調整部を設定し圧力調整板を配置する。このよう
にして実圧力の解析結果から各点に個々の領域について
細かな圧力調整板を設置することで出来形の安定性が飛
躍的に向上する。
【0026】(4)現場施工圧力分布設定調整 上記各設定調整が完了した型枠を施工現場に移動し実打
設での施工圧力を調査する。実打設では内部圧力が現地
生コンクリート品質、空気混入量、床盤への生コンクリ
ート浸透等により減衰率が変化するためである。予め型
枠完成時の調整作業で理論圧力を有しているので、圧力
誤差も大きく外れることはなく僅かな調整となる。
【0027】次に、前述の圧力調整板21の意味、形
状、素材、設置について説明すると、これは型枠3内で
故意に圧力を調整する一つの手段であって要調整部を断
面積変化させるものである。その素材は生コンクリート
流動に対して耐摩耗性の高く、形状加工しやすい素材で
あれば何でもよく、例えば鉄材、硬質プラスチック等が
挙げられる。形状は、必要補正誤差値と周辺圧力値によ
り決定されるので、長方体、半楕円体の他如何なる形状
も想定される。取り付けについては、ビス止め設置を基
本とするが、鉄材使用時では型枠熱歪みを防いだ点付け
溶接をする場合もある。また、超強度接着材の使用も可
能である。
【0028】なお、念のために付言すると、初期充填圧
力設定調整のための圧力調整板21は初期充填圧力減衰
を目的としているもので、生コンクリート流入方向が大
きく影響する。これは練り混ぜた生コンクリートは水の
ような液体ではなく圧力の方向性を有する半流体である
ためである。型枠3における生コンクリート流入部の投
入口部に設置し目標圧力に制御するもので、それによる
生コンクリートの流入阻害、堆積発生のない形状とす
る。遮蔽板構造であり、素材は鉄材によるものが多いが
暫定時の設置では木材等による設置もあり、生コンクリ
ート流動による摩耗変形が少ない材質であれば素材の制
限はない。
【0029】次に、上記(4)の現場施工圧力分布設定
調整については、自動または手動の可動手段を備える可
変圧力調整板を型枠3内に配置されて、成型時に前記圧
力センサ20の検出値に応じて前記可変圧力調整板の位
置を制御するように構成してもよい。簡便な方法では、
人力により可変調整する方式であり圧力調整板21を可
変調整ボルト等により干渉域を変化させる。また、現場
施工での圧力調査に基づく追加調整を実打設時にリアル
タイムに可変調整可能とすることで理論圧力分布を得る
ことができる。例えば、圧力センサ20を型枠3に常時
取り付け、その圧力値により演算処理された結果を油
圧、空気、電気等の駆動媒体を経由して可動手段を備え
た可変圧力調整板を自動制御させる。これにより施工現
場にて供給される生コンクリート17の品質の変動に微
妙に速やかに対処可能となるので、難易度の高い構造物
施工においては飛躍的に出来形精度が改善される。
【0030】
【発明の効果】本発明に係るコンクリート構造物自動成
型機の型枠及びその調整方法では、型枠の製作段階の圧
力調整及び施工現場での実打設における圧力調整を可能
とし、精度の高い良好な機械施工の型枠を提供できる。
【0031】また、複雑断面等の難易度の高いコンクリ
ート構造物の機械施工の出来形不良を飛躍的に低減し信
頼性の高い機械施工を実現するという優れた効果を有す
る。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る圧力センサを配置した型枠によ
って型枠内の生コンクリートの圧力分布を解析するシス
テムである。
【図2】 本発明に係る圧力調整板を取り付けた型枠の
断面図である。
【図3】 本発明に係る型枠を調整前に試験施工した場
合の天場部の生コンクリート圧力の時間変化の測定結果
である。
【図4】 調整後に試験施工した場合の天場部の生コン
クリート圧力の時間変化の測定結果である。
【図5】 従来の自動成型機を説明する図である。
【図6】 型枠における型枠成型部に配置した圧力セン
サの配置図である。
【符号の説明】
1 コンクリート構造物自動成型機 3 型枠 4 型枠成型部 4a 前部 4b 中部 4c 後部(終端部) 5 天端板 7 側面板 9 下面 11 前面 13 出口 14 入口 15 ホッパ 16 路盤 17 生コンクリート 20 圧力センサ 21 圧力調整板 21a 圧力減衰調整板 21b 圧力増加調整板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体に設置した型枠内に生コンクリート
    を投入しながら走行して同一断面形状の長尺コンクリー
    ト構造物を連続成型するコンクリート構造物自動成型機
    の型枠であって、該型枠の内壁に生コンクリートの圧力
    を減衰させる圧力減衰調整板が装着されていることを特
    徴とするコンクリート構造物自動成型機の型枠。
  2. 【請求項2】 機体に設置した型枠内に生コンクリート
    を投入しながら走行して同一断面形状の長尺コンクリー
    ト構造物を連続成型するコンクリート構造物自動成型機
    の型枠であって、該型枠の内壁に生コンクリートの圧力
    を高める圧力増加調整板が装着されていることを特徴と
    するコンクリート構造物自動成型機の型枠。
  3. 【請求項3】 機体に設置した型枠内に生コンクリート
    を投入しながら走行して同一断面形状の長尺コンクリー
    ト構造物を連続成型するコンクリート構造物自動成型機
    の型枠であって、該型枠の内壁面の生コンクリートの圧
    力を検出する圧力センサが配置されるとともに自動また
    は手動の可動手段を備える可変圧力調整板が型枠内に配
    置されて、成型時に前記圧力センサの検出値に応じて前
    記可変圧力調整板の位置が制御されることを特徴とする
    コンクリート構造物自動成型機の型枠。
  4. 【請求項4】 機体に設置した型枠内に生コンクリート
    を投入しながら走行して同一断面形状の長尺コンクリー
    ト構造物を連続成型するコンクリート構造物自動成型機
    の型枠の圧力センサを用いた調整方法であって、第1
    に、複数の圧力センサを型枠の適所に配置し、第2に、
    前記型枠に生コンクリートを試験的に投入して前記圧力
    センサによって型枠の圧力分布データを取得して予め求
    められた理論圧力値からの誤差量を求め、第3に、前記
    誤差量のデータに基づいて要調整部を定めて理論圧力値
    に近似するように圧力調整板を装着して圧力分布を調整
    し、第4に、現場において実供給される生コンクリート
    の試験施工の圧力分布データを取得して該データに基づ
    いて要調整部を定めて理論圧力値に近似するように前記
    圧力調整板を調整または新規に圧力調整板を装着して圧
    力分布を調整することを特徴とするコンクリート構造物
    自動成型機の型枠の調整方法。
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