JP2001300364A - 液体噴・流出装置 - Google Patents

液体噴・流出装置

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JP2001300364A
JP2001300364A JP2000124005A JP2000124005A JP2001300364A JP 2001300364 A JP2001300364 A JP 2001300364A JP 2000124005 A JP2000124005 A JP 2000124005A JP 2000124005 A JP2000124005 A JP 2000124005A JP 2001300364 A JP2001300364 A JP 2001300364A
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liquid
container
compressed gas
valve
pressure
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Toichi Yamamoto
十一 山本
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Santec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作業現場近くに電源や液体の供給源が無く、ポ
ンプ・電源ケーブル等を用意せずとも洗浄等の作業を行
え、容器内の液体が無くなれば自動的に弁機構が閉じて
圧縮空気を留保し、繰返し使用が容易な液体噴・流出装
置の提供。 【解決手段】液体噴・流出装置において、圧縮気体2と
液体3を充填可能で、移動可能な大きさの密閉形容器1
に、液体噴・流出用ホース5を接続可能なバルブ付き継
ぎ手4を設けるとともに、充填した圧縮気体2だけでは
開かない弁機構6を設けて、該容器1内に充填した圧縮
気体2の圧力で、充填してある液体3がノズル7から噴
・流出し、容器1内の液体3が無くなった場合に弁7が
自動的に閉じて、圧縮気体2の流出を防止可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液体噴・流出装置に
関するものであり、ここで液体とは、水のような粘度の
低いものから油脂のような粘度の高いものを含み、例え
ば洗浄用液、塗装用液や、接着剤、油脂類その他の液体
によって、洗浄、塗装、接着または充填等の作業をする
場合に、作業場所近くに液体の供給源や電源等がなくて
も、上記液体を噴・流出させて洗浄や塗装等の作業を行
える装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】イ)液体噴・流出装置の代表例として洗
浄装置があり、これは例えば洗浄用液を機械等に噴・流
出させて洗浄するような場合に用いるものである。その
一般的な構造は、ポンプの吸入側に液体充填用ホースの
一端を接続し、吐出側にノズル付きの液体噴・流出用ホ
ースの一端を接続したものである。ポンプには各種のも
のがあるが通常は高圧洗浄用のプランジャーポンプが使
用される場合が多い。
【0003】上記洗浄装置の使用状態は、洗浄用液例え
ば水道水をタンクや水槽等に蓄えておき、液体充填用ホ
ースの他端を投入し、ポンプをモータで駆動させること
により、吐出側の液体噴・流出用ホース先端のノズルか
ら洗浄用液を噴・流出させ、洗浄作業を行うようにして
いる。
【0004】ロ)液体噴・流出装置の他の代表的な例と
して塗装装置がある。その構造は上記洗浄装置とほぼ同
じであるが、塗装用液は洗浄用液に比べて粘度が高いた
め、ここでのポンプには大きな口径で単気筒・長ストロ
ークなものが用いられる。ポンプの駆動には、モータの
代わりに空気駆動式シリンダーが用いられており、これ
はポンプ(ピストン)駆動を緩やかに行う必要があると
ともに、防爆構造にするためである。
【0005】ハ)なお、液体噴・流出装置としては、他
に接着剤塗布装置や油脂類充填装置もあるが、その構成
は上記ロ)の塗装装置とほぼ同じようなものになってお
り、そこで用いられているポンプの特徴もほぼ同じもの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】a)ところで、上記従
来の液体噴・流出装置の内で洗浄装置は、これを使用す
る場合に電源と洗浄用液の供給源とが必要になるので、
少なくともその一方から離れた場所では、洗浄装置を使
用するのが困難である。例えば建設現場等では、電源や
洗浄用液の供給源としての水道が、全くまたは特定場所
以外には確保されていない。そこで吐出側ホースを長く
したり、電源ケーブルを長くしたりしているが、ホース
やケーブルの管理や延長には手間と労力の問題がある
し、また長くするにも限界がある。
【0007】また例えばビルの屋上等に設置された既設
の空調装置や空調熱交換装置等は、定期的に洗浄するこ
とが望ましいが、電源や洗浄用液の供給源としての水道
の両方または一方を確保できない場合が多いため、必要
な洗浄作業を行えないことが少なくない。
【0008】b)他方、従来の塗装装置は、主として建
設現場や建物の内外での使用が多いが、塗装作業はほぼ
ホースの届く範囲内での作業である。しかし、建設工事
上で残ったわずかな部分の塗装や、点在する小規模な補
修必要箇所の塗装のために、塗装装置を移動させたりホ
ースを移設することは、コンクリートの養生やホースの
保護の上から好ましくなく、また効率の悪い作業となっ
ている。
【0009】c)なお、接着剤塗布装置や油脂類充填装
置も、上記のものと同様に、ホースを長くしたり、電源
ケーブルを長くしたりして用いているが、ホースやケー
ブルの管理や延長のための手間と労力の問題があるし、
長くすることに限界がある、等の問題点があった。
【0010】本発明は、上記従来の液体噴・流出装置が
もつ問題点の解決を課題としたものである。即ち本発明
の目的は、洗浄や塗装その他の作業現場近くに電源や液
体の供給源が無くても、また電気ケーブルやホースを延
長せずとも、液体を噴・流出させて洗浄や塗装等の作業
ができる、液体噴・流出装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る液体噴・流
出装置の第1は、圧縮気体2と液体3を各々充填可能
で、移動可能な大きさの密閉形容器1に、液体噴・流出
用ホース5cを接続可能なバルブ付き継ぎ手4を設ける
と共に、内部に充填した圧縮気体2だけの圧力では開か
ない弁機構6を設けて、該容器1内に圧縮気体2と液体
3を充填後に、液体噴・流出用ホース5cの液体止め弁
10を開いた際に、膨張する圧縮気体2の圧力で液体3
が先端のノズル9から噴・流出し、容器1内の液体3が
無くなれば、弁機構6が自動的に閉じて圧縮気体2の流
出を防止可能としたものである。
【0012】本発明に係る液体噴・流出装置の第2は、
圧縮気体2と液体3を各々充填可能で、移動可能な大き
さの密閉形容器1に、液体噴・流出用ホース5cを接続
可能なバルブ付き継ぎ手4を設けると共に、内部に充填
された液体3による浮力で開き、液体3が無くなれば閉
じる浮き子式の弁機構6を設けて、該容器1内に圧縮気
体2と液体3を充填後に、液体噴・流出用ホース5cの
液体止め弁10を開いた際に、膨張する圧縮気体2の圧
力で液体3が先端のノズル9から噴・流出し、容器1内
の液体3が無くなれば、浮力を受けぬ浮き子式の弁機構
6が自動的に閉じて圧縮気体2の流出を防止可能とした
ものである。
【0013】本発明に係る液体噴・流出装置の第3は、
圧縮気体2と液体3を各々充填可能で、移動可能な大き
さの密閉形容器1に、液体噴・流出用ホース5cを接続
可能なバルブ付き継ぎ手4を設けると共に、内部に充填
された圧縮気体2の圧力が予め設定した初期圧力以下の
場合は開かない重さの弁7をもつ重量式の弁機構6を設
けて、該容器1内に圧縮気体2と液体3を充填後に、液
体噴・流出用ホース5cの液体止め弁10を開いた際
に、膨張する圧縮気体2の圧力で液体3が先端のノズル
9から噴・流出し、容器1内の液体3が無くなり上記初
期圧力以下の気圧になれば、重量式の弁機構6が自動的
に閉じて圧縮気体2の流出を防止可能としたものであ
る。
【0014】本発明に係る液体噴・流出装置の第4は、
圧縮気体2と液体3を各々充填可能で、移動可能な大き
さの密閉形容器1に、液体噴・流出用ホース5cを接続
可能なバルブ付き継ぎ手4を設けると共に、内部に充填
した圧縮気体2の圧力が予め設定した初期圧力以下の場
合は開かない付勢力のスプリング8による弁7をもつス
プリング式の弁機構6を設けて、該容器1内に圧縮気体
2と液体3を充填後に、液体噴・流出用ホース5cの液
体止め弁10を開いた際に、膨張する圧縮気体2の圧力
で液体3が先端のノズル9から噴・流出し、容器1内の
液体3が無くなり上記初期圧力以下の気圧になれば、ス
プリング式の弁機構6が自動的に閉じて圧縮気体2の流
出を防止可能としたものである。
【0015】本発明に係る液体噴・流出装置の第5は、
圧縮気体2と液体3を各々充填可能で、移動可能な大き
さの密閉形容器1に、液体噴・流出用ホース5cを接続
可能なバルブ付き継ぎ手4を設けると共に、内部に充填
した圧縮気体2だけの圧力では開かない弁機構6を設け
て、該容器1内に圧縮気体2と液体3を充填後に、液体
噴・流出用ホース5cの液体止め弁10を開いた際に、
膨張する圧縮気体2の圧力で液体3が先端のノズル9か
ら噴・流出し、容器1内の液体3が無くなれば、弁機構
6が自動的に閉じて圧縮気体2の流出を防止可能とし、
かつ、上記容器1の上部寄り位置に、容器1内の気圧と
液体の量を示す圧力計兼レベルゲージ11を設け、容器
1内に圧縮気体2だけを予め設定した初期圧力まで充填
した際の表示を、液体量が0を示すものとし、その容器
1内に液体3も半分程度まで充填して気圧が増大した際
の表示を、液体量が満タンを示すものとしたものであ
る。
【0016】本発明に係る液体噴・流出装置の第6は、
圧縮気体2と液体3を各々充填可能で、移動可能な大き
さの密閉形容器1に、液体噴・流出用ホース5cを接続
可能なバルブ付き継ぎ手4を設けると共に、内部に充填
した圧縮気体2だけの圧力では開かない弁機構6を設け
て、該容器1内に圧縮気体2と液体3を充填後に、液体
噴・流出用ホース5cの液体止め弁10を開いた際に、
膨張する圧縮気体2の圧力で液体3が先端のノズル9か
ら噴・流出し、容器1内の液体3が無くなれば、弁機構
6が自動的に閉じて圧縮気体2の流出を防止可能とし、
かつ、容器1内の内底部寄りから、弁機構6を介してパ
イプ12を容器1外へ引き出し、先端にバルブ付き継ぎ
手4を設けると共に、容器1の上部寄りから伸びたパイ
プ26を、上記パイプ12の継ぎ手4寄り部分に三方向
弁23を介して接続したものである。
【0017】
【発明の実施の形態】上記構成の液体噴・流出装置にお
いて、密閉形容器1は例えばステンレス製その他の金属
製とすることが望ましく、またその形状は、製造の容易
さや強度上から球殻状(中空球状)であることが望まし
いが、必ずしもそれに限るものではない。また該容器1
は全体を1個として、圧縮気体2と液体3を一緒に充填
させておくことが望ましいが、別個に充填させるように
容器1を2個以上とすることも可能である。
【0018】圧縮気体2としては、例えば圧縮空気や圧
縮した不活性ガスを用いることが望ましく、また上記容
器1の容量は、持ち運びの便宜上から通常は20〜35
l程度のものがよいが、それに限らない。上記圧縮気体
2に圧縮空気を用いるなら、例えばモータ13等で駆動
するエアーコンプレッサ14で充填させればよいが、不
活性ガスとして例えば炭酸ガスやアルゴンガスを用いる
なら、それらが充填されているガスボンベから減圧して
移し替えればよい。
【0019】また上記で液体3とは、上記の如く、例え
ば水道水のような粘度の低いものから油脂のような粘度
の高いものを含み、例えば洗浄用液、塗装用液、接着剤
や油脂類等を含む意味である。
【0020】上記の弁機構6は、容器1内に充填した圧
縮気体2だけの圧力では開かないようにしたものであ
る。この弁機構6としては、例えば浮き子式の弁機構で
ある。これは、容器1内に液体3が充填されると、その
浮力を受けて浮き子式の弁7が開くが(例えば図13,
図14での実線参照)、容器1内に液体3が無くなり浮
力を受けないと下がって、自動的に閉じるものである
(上記(例えば図13,図14での二点鎖線参照)。こ
の浮き子式の弁7には、浮き子であるものは勿論のこ
と、それ以外でも浮力で浮き上がる弁を含むものとする
(例えば図13,図14参照)。
【0021】また上記弁機構6は重量式の弁機構として
もよい。これは、容器1内に充填した圧縮気体2の圧力
が予め設定した初期圧力以下では、押上げられず開かな
いような重さの弁7を用いたものである。予め設定した
初期圧力とは、容器1の大きさ・強度等を考慮して設計
段階で予め設定しておくものであり(例えば0.5MP
a=約5気圧)、容器1内の気圧が上記初期圧力以上に
なると弁7が押上げられて開き液が通過するが(例えば
図15での実線参照)、それ以下では押上げられず、該
弁7の重さで弁機構6が自動的に閉止するようにしてあ
る(例えば上記図15での二点鎖線参照)。
【0022】さらに上記弁機構6はスプリング式の弁機
構としてもよい。これは、容器1内に充填した圧縮気体
2の圧力が、予め設定した初期圧力以下では開かない付
勢力のスプリング8を用いた弁7を用いたものである。
容器1内が上記初期圧力以上の圧力になると、スプリン
グ8の付勢力が勝って弁7を移動して開き(例えば図1
6,図17での実線参照)、液が通過する。それ以下の
圧力ではスプリング8の付勢力で弁機構6が自動的に閉
止するようにしてある(例えば上記図16,図17での
二点鎖線参照)。
【0023】上記弁機構6の内、浮き子式や重量式の弁
機構は、液体3が水その他の粘度の低いものの場合に用
いればよく、スプリング式の弁機構6は、液体3が水そ
の他の粘度の低い場合は勿論のこと、塗料や接着剤や油
脂類の如く比較的粘度が高いものでも用いることが可能
である。
【0024】上記各弁機構6は、該弁機構6の種類やバ
ルブ付き継ぎ手4を設けた位置等によって、容器1の上
部寄りに設けたり、下部寄りに設ければよい。
【0025】上記圧力計兼レベルゲージ11は容器1の
上部寄り位置に設けてあり、容器1内の気圧と液体量を
示すものである。それには、例えばブルドン管式圧力計
を用いることが望ましい。これは、偏平断面の中空管を
湾曲状にして一端を容器1に連通し、容器1内の圧力の
変化による他端の変位を拡大指示させるものである。
【0026】上記圧力計兼レベルゲージ11の表示は、
容器1内に圧縮気体2だけを予め設定した初期気圧まで
充填した際に、液体量が0を示すものとし、その容器1
内に液体3も半分程度まで充填して気圧が約2倍になっ
た際に、液体量が満タンを示すようにしておくのがよ
い。
【0027】上記バルブ付き継ぎ手4は、ホース5を接
続する前は閉じており、接続することで開くバルブ付き
のものとするのがよく、特にワンタッチで着脱が可能な
急速継ぎ手を用いることが望ましい。該バルブ付き継ぎ
手4は、圧縮気体2または液体3の充填時と、液体3の
噴・流出時との両方で、ホース5を接続可能な兼用のも
のとしてもよいし、圧縮気体2の充填用、液体3の充填
用、液体3の噴・流出用の各ホース5毎に専用のものと
して別個に設けてもよい。
【0028】特に、弁機構6が浮き子式の場合は、圧縮
気体2または液体3の充填時と液体3の噴・流出時とに
弁7が作動可能であるから、該バルブ付き継ぎ手4も、
圧縮気体充填用ホース5a、液体充填用ホース5bまた
は液体噴・流出用ホース5cを、選択的に接続可能な兼
用のものにすることができる(例えば図1乃至図4参
照)。また、圧縮気体充填用ホース5aと流体噴・流出
用ホース5cのいずれかを選択的に接続可能なものと、
液体充填用ホース5bを接続可能なものとを別個に設け
てもよい(例えば図5,図6参照)。
【0029】上記容器1には、携帯用に把手20を設け
ておくことが望ましいが、それを別個に設けるものに限
らず、弁機構6を経たパイプ12を容器1外へ出し、そ
れを容器1の上部で水平状にして把手20としてもよい
(例えば図8,9参照)。またこの場合には、容器1上
部から上記パイプ12へ連通させて三方向弁23を設け
ることで、その切り換えによって液体3または気体2だ
けの噴・流出や、気体2と液体3を混合させて噴・流出
を行えるようにしてもよい。
【0030】上記容器1内への液体3の充填は、高圧ポ
ンプ22によりバブル付き継ぎ手4を介して行えばよい
が、それに限らない。液体3を充填し易く、また容器1
内の洗浄用の液体を流入・出し易くするために、容器1
側部に液体注入口24を、キャップ25付きで設けてお
いてもよい(例えば上記図8,図9参照)。
【0031】また上記容器1は、一体物としておくこと
が望ましいが、内部の洗浄が容易なように、上半部1a
と下半部1bを分離可能な二分割式としておいてもよい
(上記図10,図11,図12参照)。
【0032】なお、ノズル9は、洗浄用・塗装用・油脂
充填用等の用途に応じたものを選択すればよく、液体噴
・流出用ホース5cの先端部に設けてある。また該ノズ
ル9に近接して液止め弁10が設けてある。図で、17
は容器1の安全弁、18は脚部、19は把手、20は液
体槽、21は高圧ポンプを各々示す。
【0033】上記構成の本発明に係る液体噴・流出装置
の使用方法・作動状態の内で、使用のための準備として
は、容器1内へ圧縮気体2と液体3を充填しておく。
【0034】まず圧縮気体2の充填は、圧縮気体2とし
て空気を用いる場合には、充填用ホース5aを、容器1
に設けたそれを接続可能な専用または兼用のバルブ付き
継ぎ手4に接続し、エアコンプレッサ14を駆動して圧
縮気体2を供給し、容器1内へ充填させる(例えば図1
参照)。また圧縮気体2として不活性ガスを用いる場合
には、それが充填されたガスボンベから減圧して移し替
えればよい。
【0035】容器1に圧力計兼レベルゲージ11を設け
てあれば、容器1内へ充填された圧縮気体2が予め設定
した初期圧力になるまで充填されたことを確認して、充
填を停止させればよい。圧縮気体充填用ホース5aを外
せば、接続してあったバルブ付き継ぎ手4が閉じるか
ら、この際に圧縮気体2は容器1外へ流出しない。
【0036】上記の場合に、弁機構6が浮き子式で、バ
ルブ付き継ぎ手4が圧縮気体2と液体3の流入・出口を
兼用しているものでは、容器1内へ流入する圧縮気体2
が該弁機構6を通過する。その際、流入する圧縮気体2
の圧力で浮き子式の弁7が押上げられて開き、圧縮気体
2が容器1内へ供給される。圧縮気体2が予め設定した
初期圧力まで充填させた後に充填を止めると、浮き子式
の弁7が自重で下がって弁機構6が閉止し、この面でも
圧縮気体2が容器1外へ流出しない。
【0037】他方弁機構6が重量式やスプリング式のも
のは、予め設定した初期圧力まで圧縮気体2を容器1内
に充填させた後に充填を止めると、容器1内の気圧が予
め設定した初期圧力だけでは、該弁機構6の弁7の自重
またはスプリング8の付勢力の方が勝っているから、弁
機構6が閉止することになり、圧縮気体2が容器1外へ
流出しない。
【0038】次に、圧縮気体2を充填させた容器1内へ
液体3を充填するには、液体充填用ホース5bを、それ
を接続可能に設けた専用または兼用のバルブ付き継ぎ手
4に接続し、高圧ポンプ21を駆動させて液体3を容器
1内へ供給し、充填させればよい(例えば図2参照)。
【0039】上記液体3の容器1内への充填は、圧縮空
気2の充填と順序を逆に行ってもよい。また容器1の側
部にキャップ25付きの液体注入口24を設けたもの
(例えば上記図8,9参照)でも、エアコンプレッサ1
4やガスボンベから圧縮気体2を充填させる前に、液体
注入口24から先に液体3を注ぎ入れ、キャップ25を
すればよい。
【0040】液体3が容器1の全容積の例えば半分程度
まで充填されると、容器1内に充填されている圧縮気体
2の体積が約1/2に圧縮されるから、内部の気圧は先
の初期圧力から約2倍に増大する。例えば、初期圧力が
0.5MPaの場合には1.0MPa程度にまで増圧さ
れ、圧力計兼レベルゲージ11を設けてあれば、液体量
を示す表示が「満タン」を示す表示になる。
【0041】それを確認して高圧ポンプ21を止め、容
器1内への液体3の供給を停止させた後に、液体充填用
ホース5bを外せばよい。上記の液体3の充填時に、弁
機構6が浮き子式で液体3が該弁機構6を通過するもの
では、液体3の流入に伴う圧力で浮き子式の弁7が開い
ており、また流入を停止しても、充填された液体3の浮
力で弁7は上昇して開いている。上記バルブ付き継ぎ手
4のバルブが閉じているから、圧縮気体2や液体3の流
出はない。
【0042】他方弁機構6が重量式やスプリング式のも
のでは、液体3の充填で容器1内の圧縮気体2が圧縮さ
れて気圧が高まるから、各弁7はその重さまたはスプリ
ング8の付勢力に抗して移動し開いている。いずれの場
合も、上記バルブ付き継ぎ手4のバルブが閉じているか
ら、圧縮気体2や液体3の流出はない。
【0043】なお、噴・流出させる液体3の種類、特に
例えば塗料・接着剤や油脂類の如く粘度が高いもので
は、この装置を一度または数度の使用後に容器1内を洗
浄する必要が生じる場合がある。そのような場合は、予
め容器1が二分割式のものを用いるようにする。
【0044】容器1が二分割式のものでは、第1回目の
液体3の充填は、分離した状態の下半部1b内へ液体3
を注ぎ入れて上半部1aを被せて一体化すればよく(例
えば図10,図11参照)、2回目以降の液体3の充填
はバルブ付き継ぎ手4に液体充填用ホースを接続して行
えばよい。圧縮気体2の充填は、上記一体形のものと同
様に、気体充填用ホースを接続して行うことになる。
【0045】上記によって、本液体噴・流出装置を使用
するための準備が完了するから、後は該容器1を把手1
9を下げて携行したり車に積んで、洗浄その他の作業を
行う場所まで搬送して作業を行えばよい。作業現場が高
所や狭所でも、携帯式であるから容易に搬送できる。
【0046】洗浄その他の作業の現場では、液体噴・流
出用ホース5cを、それを接続可能に容器1に設けたバ
ルブ付き継ぎ手4に接続する。これで該継ぎ手4のバル
ブが開くので、充填された圧縮気体2の圧力で容器1外
へ出ようとする液体3は、上記の如く開いている弁機構
6を通過して噴・流出用ホース5cへ向かう。後は作業
者が、液体噴・流出用ホース5c先端のノズル9の液体
止め弁10を開けばよく、液体3はノズル9から噴・流
出して洗浄その他の作業を行える。
【0047】容器1内に液体3が残っている限り、弁機
構6が浮き子式の場合は弁7が浮力で浮いて開いたまま
であり、重量式またはスプリング式の場合は、容器1内
の気圧が初期圧力よりも大きく、弁7の自重やスプリン
グ8の付勢力よりも勝っており、弁機構6は開いたまま
であるから、液体3の噴・流出が継続して行われる。
【0048】洗浄その他の作業を途中で停止するには、
液体噴・流出用ホース5cの液体止め弁10を閉じれば
よく、弁機構6は開いているが容器1内の液体3はノズ
ル9から噴・流出しなくなる。液止め弁10が閉じるの
で、当然ながら圧縮気体2の流出もない。
【0049】液体3の噴・流出を続けることで、容器1
内の液体3の量が減少していくと、液面が低下してそれ
に伴い容器1内で圧縮気体2の体積が増大し、気圧が低
下していく。容器1に圧力計兼レベルゲージ11を設け
てあれば、液体量を示す表示が下がっていくから、容器
1内の液体3の残量を確認可能である。
【0050】さらに液体3の噴・流出を続けて、容器1
内に液体3がほぼ無くなった場合には、液面が一層低下
して内底面近くになり、また容器1内の圧縮気体2の圧
力も初期圧力またはそれに近い状態になる。
【0051】上記の場合に、弁機構6が浮き子式の場合
は、弁7が液体3による浮力を受けず降下するから、開
いていた該弁機構6は自動的に閉止される。これで、液
止め弁10が開いていたとしても、圧縮気体2が容器1
外へ流出することがなく、圧縮気体2は容器1内に留保
されることになる。
【0052】他方弁機構6が重量式やスプリング式の場
合にも、容器1内の圧縮気体2の圧力が初期圧力または
それに近い状態になることで、弁7の重量またはスプリ
ング8の付勢力が、容器1内の気圧より勝ることになる
から、いずれの場合も弁機構6は閉じる。これで、上記
浮き子式の弁機構6と同様に、圧縮気体2が容器1外へ
流出することはなく、圧縮気体2は容器1内に留保され
る。
【0053】本液体噴・流出装置を繰り返して使用した
い場合に、容器1内に圧縮気体2が留保されており、初
期圧力またはそれに近い状態で充填されたままである。
したがって、再使用時には液体3だけを容器1に充填す
ればよいから、再度の使用が容易・迅速に行える。
【0054】なお容器1が二分割式のものは、使用後に
容器1内を洗浄する必要が生じた場合に、二分割して内
部を洗浄すればよい。この場合も容器1を分離するまで
は、弁機構6により容器1内に圧縮気体2が留保されて
いるから、上記と同様に、液体3だけの充填で繰り返し
の使用が可能である。容器1を分離した際は容器1内の
圧縮気体2が失われるから、再使用時には圧縮気体2を
再充填すればよい。容器1を分離する際は安全上から、
内部の圧縮気体2を逃がした状態で行うのがよい。
【0055】上記いずれの場合でも、本発明に係る液体
噴・流出装置は、携帯式で作業場所へ容易に搬送可能で
あるし、作業場所の近くにポンプ作動用の電源や液体3
の供給源等が無くても良いし、洗浄作業等時にポンプや
液体3を供給するホースも不要なため、静かで清潔な環
境下で洗浄等の作業を行える。なお、液体3を搬送して
詰め替えるような場合にも、この容器1に充填した後に
上記と同様の方法で別の容器へ詰め替えることが可能で
ある。
【0056】
【実施例】図は本発明に係る液体噴・流出装置の実施例
を示すものであり、図1,図2,図3,図4で示すもの
は、容器1に設けたバルブ付き継ぎ手4を、圧縮気体充
填用ホース5aと、液体充填用ホース5bと、液体噴・
流出用ホース5cを、選択的に接続可能な兼用のもので
ある。
【0057】上記容器1は、ここではステンレス製で、
その形状は球殻状(中空球状)にプレス形成したものを
用いており、分割形ではなく一体形のものである。該容
器1の大きさは、ここでは携帯して搬送可能な大きさに
なるように、球の外径が約350mmで、容積が30l
程度になるように形成してある。
【0058】容器1の上部中央に、ここでは圧縮気体充
填用ホース5aと、液体充填用ホース5bと、噴・流出
用ホース5cを選択的に接続可能に兼用のバルブ付き継
ぎ手4を設けてある。該バルブ付き継ぎ手4は、常時は
閉じているが、上記各ホース5a,5b,5cのいずれ
かを接続することで開くものであり、ここではワンタッ
チで接続可能な急速継ぎ手を用いている。
【0059】上記圧縮気体充填用ホース5a、液体充填
用ホース5b、液体噴・流出用ホース5cの各一端部に
も、上記容器1のバルブ付き継ぎ手4へ接続可能な継ぎ
手17が付いている。
【0060】上記容器1には弁機構6を設けてあり、こ
こでは容器1内下部に、浮き子式の逆止弁7をもつ浮き
子式の弁機構を用いている。該浮き子式の弁機構6は、
容器1上部に設けたバルブ付き継ぎ手4から内下方へパ
イプ12を垂設して、その端部に連通して設けてある。
【0061】該浮き子式の弁機構6は、図13で示すよ
うに、球殻状の浮き子式の弁7を有するものである。こ
れは、容器1内へ圧縮気体2や液体3を充填時に、バル
ブ付き継ぎ手4からパイプ12を経て供給される圧縮気
体2や液体3の圧力で弁7が押し上げられて開く。また
容器1内へ液体3が充填された後は、それによる浮力で
弁7が上昇して開くが、液体3が無くなって浮力を受け
ない状態では閉じるようにしてある。この浮き子式の弁
7は、例えば図14で示した如く、浮力で浮き上がる板
状の弁7をヒンジで可回動としたものでもよい。
【0062】上記容器1の上部には圧力計兼レベルゲー
ジ11を設けてあり、容器1内の気圧を計ると共に、容
器1内の液体3の量を示すものである。ここでは、偏平
断面の中空管を湾曲状にして一端を容器1に連通し、容
器1内の圧力の変化による他端の変位を拡大指示させる
ブルドン管式圧力計を設けている。
【0063】上記圧力計兼レベルゲージ15の表示は、
ここでは容器1内へ圧縮気体2を上記初期圧力、0.5
MPa(約5気圧)だけ充填した場合に液体量が「0」
となるように表示し、該容器1内へ液体3を半分程度ま
で充填して、容器1内の内圧が初期圧力の約2倍の1.
0MPa(約10気圧)になった際に、液体量が満タン
の「10」を示すようにして、その間に等間隔目盛りを
付してある。
【0064】上記で容器1内へ充填する圧縮気体2とし
ては、ここでは圧縮空気を用いるようにしてあり、図1
で示す如く、上記圧縮気体充填用ホース5aの他端に、
モータ13で駆動するエアコンプレッサ14を接続して
ある。
【0065】また充填する液体3としては、ここでは洗
浄用液として水を用いるようにしてあり、図2で示す如
く、上記液体充填用ホース5bの他端に、液体槽21内
へ入れるフィルタ付きの吸引口を有するとともに、モー
ターで駆動される高圧ポンプ22を接続してある。
【0066】容器1内へ圧縮気体2と液体3とを充填後
は、図3で示すように各ホース5a,5bを外して、把
手20で下げて携帯すればよい。上記噴・流出用ホース
5cの他端には、液体噴・流出用のノズル7を有してお
り、かつノズル7寄りに噴・流出操作用の液体止め弁1
0を設けてある。
【0067】18は安全弁を示し、容器1の上部に設け
てあり、容器1内が過剰圧力となった際に圧縮気体を逃
がすものである。19は脚部を示し、容器1の下部に設
けてあり、容器1が転倒しないようにするものである。
20は把手を示し、容器1の両側部から上部に設けてあ
る。21は液体3の入った液体槽、22は液体3を容器
1へ供給する高圧ポンプを示している。
【0068】次ぎに、図5および図6は、本発明に係る
液体噴・流出装置の他の実施例を示すものである。上記
と同様な容器1の上部中央付近に、ここでは圧縮気体充
填用ホース5aと液体噴・流出用ホース5cを選択的に
接続可能な兼用のバルブ付き急速継ぎ手4を設けてあ
り、また下部中央付近に液体充填用ホース5bを接続可
能なバルブ付き急速継ぎ手4を設けてある。
【0069】上記容器1の内下部には、ここでも弁機構
6として浮き子式の7を設けてあるが、上部中央付近の
バルブ付き継ぎ手4と下部中央付近のバルブ付き継ぎ手
4との間を連通するようパイプ12を設けて、それを下
部寄りで分岐して弁機構6に連通させてある。
【0070】容器1内へ上記の場合と同様にして圧縮気
体2を充填後は、図5で示す如く、容器1内へ液体3を
充填させればよい。作業現場で液体3を噴・流出させる
場合は、図6で示す如く、液体噴・流出用ホース5cを
容器1の上部中央付近のバルブ付き継ぎ手4に接続して
おこなう。容器1内の液体7は、開いている該浮き子式
の弁機構6を経てパイプ12を通過するが、上部中央付
近のバルブ付き急速継ぎ手4が閉止されているから、下
部中央付近のバルブ付き急速継ぎ手4から、噴・流出用
ホース5cへ送られてノズル9から噴・流出する。
【0071】図7は本発明のさらに他の実施例を示すも
ので、ここでは容器1の下部中央付近に、圧縮気体充填
用ホース5aと、液体充填用ホース5bと、液体噴・流
出用ホース5cを、選択的に接続可能な兼用のバルブ付
き継ぎ手4を設けてある。またここでの弁機構6は、上
記と異なりパイプを介さず、直接に上記バルブ付き継ぎ
手4に連通させて設けてあり、かつここでの弁機構6は
図17で示す如く、スプリング8の付勢力で弁7が上方
へ閉じるようにしたものを用いている。該スプリング8
の付勢力は、容器1内の気圧が上記初期圧力2以下では
弁7が下がらぬ程度にしてある。
【0072】図8・図9はさらに別の実施例を示すもの
で、ここでは容器1内の内底部に設けた弁機構6に連通
したパイプ12を、容器1外へ引き出して上方で水平状
として、該水平状部分を把手20にすると共に、先端に
バルブ付き継ぎ手4を設け、かつ該継ぎ手4寄り部分に
三方向弁23を設けて、パイプ26を介して容器1上部
に連通させてある。
【0073】ここでの弁機構6は、上記図13で示した
浮き子式のものを用いており、また上記三方向弁23
は、液体3または気体2だけの噴・流出や、気体2と液
体3を混合させての流出を切り換えて行えるようにした
ものである。なお、該容器1の側部には、キャップ25
付きの液体注入口24を設けて、液体3の充填時にそこ
から注入れたり、また内部洗浄用液の流・入出を行える
ようにしてある。
【0074】さらに、図10・図11・図12は、本発
明の別の実施例を示しており、容器1を二分割式とした
ものである。これは、球殻状(中空球状)の容器1を、
上半部1aと下半部1bとの二分割式として、半球殻状
の上半部1aと下半部1bの各開口部外周に鍔部15
a,15bを設け、両鍔部15a,15b間にパッキン
グを挟んでクランプ16にて挟持・一体化可能としたも
のである。
【0075】図10・図11で示した実施例でのバルブ
付き継ぎ手4は、容器1の上半部1aの中央上部付近に
圧縮気体充填用ホース5aと液体噴・流出用ホース5c
を選択的に接続可能な兼用のものを設けてあり、また弁
機構6を介して容器1の内下部へパイプ12を垂設して
ある。ここでの弁機構6は、図16で示す如く、弁7が
閉じる下方へスプリング8で付勢するものを用いてお
り、該スプリング8の付勢力を、容器1内の気圧が上記
初期圧力2以下では弁7が上がらぬ程度にしてある。
【0076】また図12で示した実施例でのバブル付き
継ぎ手4は、二分割式の容器1の下半部1bの中央下部
付近に、弁機構6を介して、圧縮気体充填用ホース5a
と液体噴・流出用ホース5cを選択的に接続可能な兼用
のものを設けてある。ここでの弁機構6は、図17で示
す如く、弁7が閉じる上方へスプリング8で付勢するも
のを用いている。
【0077】図15は、弁機構6の他の例を示してお
り、重量式の弁機構のものである。ここでは容器1の上
部に、バルブ付き継ぎ手4に連通する如く設けるもの
で、その弁7の重さを、容器1内の圧縮気体2の圧力が
初期圧力以下の場合は、該弁7が押上げられずに二点鎖
線で示す位置にあって閉じており、容器1内に液体3が
あって初期圧力以上の圧力では、該弁7は重さに抗して
押上げられ、実線で示す如く開くようにしたものであ
る。
【0078】図示は省略するが、浮き子式の弁機構6を
用いる場合に、浮き子と弁とを別体として、両者間を連
結する部材を可回動に軸支し、テコの作用で弁の動きを
増幅するようにしてもよい。容器1と弁機構6との組合
わせも、上記実施例で示したものに限らないことは勿論
である。
【0079】
【発明の効果】以上で明かな如く、本発明に係る液体の
噴・流出装置は、シンプルな構成で携帯容易なものであ
り、洗浄作業等の作業現場近くに電源や液体の供給源が
無くても、またポンプを用意したり、電源ケーブルやホ
ースを引っ張らずとも、液体を噴・流出させて作業を行
うことができる。しかも、容器内に液体が無くなれば、
自動的に弁機構は閉じることができ、容器内の圧縮空気
の流出を防止できて、繰り返しの使用を容易・迅速に行
うことができる。
【0080】即ち、従来の洗浄装置等では、これを使用
する場合の近くに電源や液体の供給源が必要になるの
で、そのいずれかが無い場所では作業ができないし、ま
たそれらから離れた場所で作業をするには、電源ケーブ
ルやホースを長くしたりする必要があった。しかし、電
源ケーブルやホースの管理等に問題があると共に、長く
するにも限界があり、かつ作業効率が悪かった。またポ
ンプの作動による騒音も問題となった。
【0081】これに対して本発明に係る液体の噴・流出
装置では、 イ)作業前の準備として、電源や液体の供給源の有る場
所で容器内へ圧縮気体と液体を充填しておけば、この装
置を作業現場へ携帯する等により移送するだけで、容器
内に充填してある圧縮気体の圧力を利用して液体を噴・
流出させることができる。 イ)そのため、作業場所近くに電源や液体の供給源が無
くても、電源ケーブルやホースを引っ張ることもなく、
高所や狭い場所等でも液体を噴・流出させることがで
き、洗浄その他の作業を容易・迅速に行うことができ
る。
【0082】ロ)また、作業現場ではポンプが不要であ
るし、人力により加圧等を行う必要もないから、高所や
狭い場所等のように従来の洗浄装置等では作業が難しい
場所でも、液体を噴・流出させることができて洗浄その
他の作業を容易・迅速に、かつ静かに行うことができ
る。
【0083】ハ)さらに、本発明に係る液体の噴・流出
装置では、容器内へ充填した圧縮気体だけの圧力では開
かない弁機構を設けてある。そのため、容器内に充填し
た液体を使い切ったような場合に、弁機構が自動的に閉
じることになり、容器内に充填してある圧縮気体は容器
から流出せず、容器内に留保することができる。これに
より本発明の装置は、再度の使用時に液体を補充するだ
けでよいことになり、繰り返し使用を容易・迅速に行う
ことができる。
【0084】ニ)また、容器内の気圧と液体の量を示す
圧力計兼レベルゲージを設けて、圧縮気体だけを初期気
圧まで充填した際の表示を液体量が0を示すものとし、
液体も半分程度まで充填して気圧が増大した際の表示を
液体量が満タンを示すものとしてあれば、容器内の液体
の残量を確認できる。そのため、容器内へ液体や圧縮気
体の充填が容易・確実に行えるし、液体を噴・流出を効
率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液体噴・流出装置の実施例で、容
器内に圧縮気体を充填中の状態を示す概略縦断正面図で
ある。
【図2】図1で示したもので、容器内に液体を充填中の
状態を示す概略縦断正面図である。
【図3】図1で示したもので、容器内に圧縮気体と液体
を充填後の状態を示す概略縦断正面図である。
【図4】図1で示したもので、液体を噴・流出中の状態
を示す概略縦断正面図である。
【図5】本発明に係る液体噴・流出装置の他の実施例
で、容器内に液体を充填中の状態を示す概略縦断正面図
である。
【図6】図5で示したもので、液体を噴・流出中の状態
を示す概略縦断正面図である。
【図7】本発明に係る液体噴・流出装置のさらに他の実
施例で、液体を噴・流出中の状態を示す概略縦断正面図
である。
【図8】本発明に係る液体噴・流出装置の別の実施例
で、液体を噴・流出中の状態を示す概略縦断正面図であ
る。
【図9】図8で示したものについての一部切欠き拡大断
面図である。
【図10】本発明に係る液体噴・流出装置のさらに別の
実施例で、二分割式とした容器の上半部を取り外し、下
半部に液体を充填中の状態を示す概略縦断正面図であ
る。
【図11】図10で示したもので、液体を噴・流出中の
状態を示した概略縦断正面図である。
【図12】本発明に係る液体噴・流出装置の異なる実施
例で、液体を噴・流出中の状態を示す概略縦断正面図で
ある。
【図13】本発明に係る液体噴・流出装置で用いる浮き
子式の弁機構の実施例を示す一部切欠き正面図である。
【図14】本発明に係る液体噴・流出装置で用いる浮き
子式の弁機構の他の実施例を示す縦断正面図である。
【図15】本発明に係る液体噴・流出装置で用いる重量
式の弁機構の実施例を示す縦断正面図である。
【図16】本発明に係る液体噴・流出装置で用いるスプ
リング式の弁機構の実施例を示す縦断正面図である。
【図17】本発明に係る液体噴・流出装置で用いるスプ
リング式の弁機構の他の実施例を示す縦断正面図であ
る。
【符号の説明】
1−容器 1a−上半部 1b−下半部 2−圧縮気体 3−液体 4−バルブ付き継ぎ手 5−ホース 5a−圧縮気体充填用ホース 5b−液体充填用ホース 5c−液体噴・流出用ホース 6−弁機構 7−弁 8−スプリング 9−ノズル 10−液止め弁 11圧力計兼レベルゲージ 12−パイプ 13−モータ 14−エアコンプレッサ 15−鍔部 15a−鍔部 15b−鍔部 16−クランプ 17−継ぎ手 18−安全弁 19−脚部 20−把手 21−液体槽 22−高圧ポンプ 23−三方向弁 24−液体注入口 25−キャップ 26−パイプ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮気体2と液体3を各々充填可能で、移
    動可能な大きさの密閉形容器1に、 液体噴・流出用ホース5cを接続可能なバルブ付き継ぎ
    手4を設けると共に、 内部に充填した圧縮気体2だけの圧力では開かない弁機
    構6を設けて、 該容器1内に圧縮気体2と液体3を充填後に、液体噴・
    流出用ホース5cの液体止め弁10を開いた際に、膨張
    する圧縮気体2の圧力で液体3が先端のノズル9から噴
    ・流出し、容器1内の液体3が無くなれば、弁機構6が
    自動的に閉じて圧縮気体2の流出を防止可能とした、液
    体噴・流出装置。
  2. 【請求項2】圧縮気体2と液体3を各々充填可能で、移
    動可能な大きさの密閉形容器1に、 液体噴・流出用ホース5cを接続可能なバルブ付き継ぎ
    手4を設けると共に、 内部に充填された液体3による浮力で開き、液体3が無
    くなれば閉じる浮き子式の弁機構6を設けて、 該容器1内に圧縮気体2と液体3を充填後に、液体噴・
    流出用ホース5cの液体止め弁10を開いた際に、膨張
    する圧縮気体2の圧力で液体3が先端のノズル9から噴
    ・流出し、容器1内の液体3が無くなれば、浮力を受け
    ぬ浮き子式の弁機構6が自動的に閉じて圧縮気体2の流
    出を防止可能とした、液体噴・流出装置。
  3. 【請求項3】圧縮気体2と液体3を各々充填可能で、移
    動可能な大きさの密閉形容器1に、 液体噴・流出用ホース5cを接続可能なバルブ付き継ぎ
    手4を設けると共に、内部に充填された圧縮気体2の圧
    力が予め設定した初期圧力以下の場合は開かない重さの
    弁7をもつ重量式の弁機構6を設けて、 該容器1内に圧縮気体2と液体3を充填後に、液体噴・
    流出用ホース5cの液体止め弁10を開いた際に、膨張
    する圧縮気体2の圧力で液体3が先端のノズル9から噴
    ・流出し、容器1内の液体3が無くなり上記初期圧力以
    下の気圧になれば、重量式の弁機構6が自動的に閉じて
    圧縮気体2の流出を防止可能とした、液体噴・流出装
    置。
  4. 【請求項4】圧縮気体2と液体3を各々充填可能で、移
    動可能な大きさの密閉形容器1に、 液体噴・流出用ホース5cを接続可能なバルブ付き継ぎ
    手4を設けると共に、内部に充填した圧縮気体2の圧力
    が予め設定した初期圧力以下の場合は開かない付勢力の
    スプリング8による弁7をもつスプリング式の弁機構6
    を設けて、 該容器1内に圧縮気体2と液体3を充填後に、液体噴・
    流出用ホース5cの液体止め弁10を開いた際に、膨張
    する圧縮気体2の圧力で液体3が先端のノズル9から噴
    ・流出し、容器1内の液体3が無くなり上記初期圧力以
    下の気圧になれば、スプリング式の弁機構6が自動的に
    閉じて圧縮気体2の流出を防止可能とした、液体噴・流
    出装置。
  5. 【請求項5】圧縮気体2と液体3を各々充填可能で、移
    動可能な大きさの密閉形容器1に、 液体噴・流出用ホース5cを接続可能なバルブ付き継ぎ
    手4を設けると共に、 内部に充填した圧縮気体2だけの圧力では開かない弁機
    構6を設けて、 該容器1内に圧縮気体2と液体3を充填後に、液体噴・
    流出用ホース5cの液体止め弁10を開いた際に、膨張
    する圧縮気体2の圧力で液体3が先端のノズル9から噴
    ・流出し、容器1内の液体3が無くなれば、弁機構6が
    自動的に閉じて圧縮気体2の流出を防止可能とし、 かつ、上記容器1の上部寄り位置に、容器1内の気圧と
    液体の量を示す圧力計兼レベルゲージ11を設け、 容器1内に圧縮気体2だけを予め設定した初期圧力まで
    充填した際の表示を、液体量が0を示すものとし、その
    容器1内に液体3も半分程度まで充填して気圧が増大し
    た際の表示を、液体量が満タンを示すものとした、液体
    噴・流出装置。
  6. 【請求項6】圧縮気体2と液体3を各々充填可能で、移
    動可能な大きさの密閉形容器1に、 液体噴・流出用ホース5cを接続可能なバルブ付き継ぎ
    手4を設けると共に、 内部に充填した圧縮気体2だけの圧力では開かない弁機
    構6を設けて、 該容器1内に圧縮気体2と液体3を充填後に、液体噴・
    流出用ホース5cの液体止め弁10を開いた際に、膨張
    する圧縮気体2の圧力で液体3が先端のノズル9から噴
    ・流出し、容器1内の液体3が無くなれば、弁機構6が
    自動的に閉じて圧縮気体2の流出を防止可能とし、 かつ、上記容器1の上部寄り位置に、容器1内の気圧と
    液体の量を示す圧力計兼レベルゲージ11として、偏平
    断面の中空管を湾曲状にして一端を容器1に連通し、容
    器1内の気圧の変化による他端の変位を拡大指示させる
    ブルドン管式圧力計を設け、 容器1内に圧縮気体2だけを予め設定した初期圧力まで
    充填した際の表示を、液体量が0を示すものとし、その
    容器1内に液体3も半分程度まで充填して気圧が増大し
    た際の表示を、液体量が満タンを示すものとした、液体
    噴・流出装置。
  7. 【請求項7】圧縮気体2と液体3を各々充填可能で、移
    動可能な大きさの密閉形容器1に、 液体噴・流出用ホース5cを接続可能なバルブ付き継ぎ
    手4を設けると共に、 内部に充填した圧縮気体2だけの圧力では開かない弁機
    構6を設けて、 該容器1内に圧縮気体2と液体3を充填後に、液体噴・
    流出用ホース5cの液体止め弁10を開いた際に、膨張
    する圧縮気体2の圧力で液体3が先端のノズル9から噴
    ・流出し、容器1内の液体3が無くなれば、弁機構6が
    自動的に閉じて圧縮気体2の流出を防止可能とし、 かつ、容器1内の内底部寄りから弁機構6を介してパイ
    プ12を容器1外へ引き出し、その先端にバルブ付き継
    ぎ手4を設けると共に、容器1の上部寄りから外部へ伸
    ばしたパイプ26を、三方向弁23を介して上記パイプ
    12の継ぎ手4寄り部分に接続した、液体噴・流出装
    置。
  8. 【請求項8】バルブ付き継ぎ手4を、圧縮気体充填用ホ
    ース5aと、液体充填用ホース5bと、液体噴・流出用
    ホース5cを接続可能な各専用、または選択的接続可能
    な兼用にした、請求項1,2,3,4,5,6または7
    に記載の液体噴・流出装置。
  9. 【請求項9】容器1内に上記バルブ付き継ぎ手4に連通
    するパイプ12を設けて、その下部または上部に液体3
    が無くなれば閉じる弁機構6を設けた、請求項1,2,
    3,4,5,6または8に記載の液体噴・流出装置。
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