JP2001299336A - ワクチン及び診断用抗原としての安定で毒性のないフラビウイルス様粒子の作製 - Google Patents

ワクチン及び診断用抗原としての安定で毒性のないフラビウイルス様粒子の作製

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JP2001299336A JP2000130250A JP2000130250A JP2001299336A JP 2001299336 A JP2001299336 A JP 2001299336A JP 2000130250 A JP2000130250 A JP 2000130250A JP 2000130250 A JP2000130250 A JP 2000130250A JP 2001299336 A JP2001299336 A JP 2001299336A
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英二 小西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遺伝子組換え技術を利用して日本脳炎ウイル
ス遺伝子の一部を細胞に導入し、ヌクレオカプシドを含
まない細胞外粒子(EP)を産生する細胞系を確立する
こと。 【解決手段】 フラビウイルスの前駆膜蛋白(prM)
遺伝子及び外被膜蛋白(E)遺伝子を含むDNAを動物
細胞にトランスフェクションすることにより得られる、
細胞外粒子(EP)を発現する動物細胞。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、日本脳炎などのフ
ラビウイルスE抗原を発現する細胞に関する。さらに詳
細には、本発明は、日本脳炎などのフラビウイルスのp
rMをコードする塩基配列中に変異を導入した組み換え
DNAを有することを特徴とするフラビウイルスE抗原
を発現する細胞に関する。
【0002】
【従来の技術】ウイルス性疾患に対するワクチンおよび
診断用抗原の多くは通常、感染性ウイルスそのものを材
料として作製するため、その製造過程には感染の危険性
や高価格などの問題点が伴う。遺伝子組換え技術を利用
して抗原性及び免疫原性に関与する部分のウイルス遺伝
子を発現する細胞系を樹立することにより上記問題点は
解消することができる。このような発現系では、ウイル
ス感染細胞における生合成経路を利用して、抗原性及び
免疫原性が本物のウイルス蛋白質と同等である組み換え
ウイルス蛋白質が産生される。これは、成熟過程で細胞
膜を利用するエンベロープウイルスの場合は特に当ては
まる。真核細胞を利用したウイルス様粒子形態のウイル
ス表面蛋白質の産生は幾つかのエンベロープウイルスで
報告されている(Allison, S.L.他, 1995、J.Virol. 6
9, 5816-5820; Baumert, T.F.他, 1999, Gastroentero
logy. 117, 1397-1407; Betenbaugh, M.他, 1995, Viru
s.Res. 38, 111-124; Luo, L.,他, 1990, Virology. 17
9, 874-880; Maeda,J他, 1999, Virology 169, 354-36
4; McGuigan,L.C.他, 1993, Vaccine.11:675-678; Pinc
us,S.他, 1992, Vilorogy.187:290-297; Qiu,Z.他, 199
4, J.Virol.68:4086-4091)。成熟ビリオンが細胞から
放出されるエンベロープウイルスの生物学的性質に基づ
き、本物の蛋白質と同様に合成されたこれらの組み換え
ウイルス蛋白質は細胞外形態で得ることができるが、こ
れは純粋な抗原又は免疫原の産生のために重要な要件で
ある。
【0003】本発明者らは、組み換えウイルス蛋白質産
生のモデルとして組み換えフラビウイルスの1種である
日本脳炎(JE)ウイルスを研究してきた(Konishi,E.
他,1991, Virology 185, 401-410; Konishi,E.他,199
2, Virology 188, 714-720;Konishi,E.他,1993, J.Vir
ol. 67, 1672-1675; Konishi,E.他,1996, J.Med.Viro
l. 48, 76-79; Konishi,E.他,1997, Vaccine 15, 281-
286; Mason,P.W.他,1991, Virology 180, 294-32-167
5)。フラビウイルスビリオンは、エンベロープ(E)糖
蛋白質及びグルコシル化されていない膜(M)蛋白質を
含む脂質二重層で囲まれたヌクレオカプシド構造から構
成される(Chambers,T.J.他, 1990, Ann.Rev.Microbio
l.44,649-688)。E蛋白質は受容体結合及び膜融合の役
割を担い、また多くの抗原防御エピトープを有する主要
な表面蛋白質である(Heinz,F.X.1986, Adv.Virus Res.
31,103-168)。M蛋白質は、グリコシル化前駆体であ
る前駆膜(prM)として感染細胞に見られる。脊椎動
物細胞のビリオン成熟化プロセスにおいて、prM及び
E蛋白質が繋がっている小胞体膜の一部はヌクレオカプ
シドをアセンブリーして、エキソサイトーシス経路の内
腔で感染性の低いプロビリオン形態で蓄積する(Chambe
rs,T.J.他, 1990, Ann.Rev.Microbiol.44,649-688)。
ビリオン成熟化の間に、prMは、主としてトランスゴ
ルジネットワーク中に存在する細胞性プレテアーゼ(フ
リン)によって切断されてMになる。prM/M及びE
のオリゴマー化の変化で達成される成熟のための切断
は、未成熟のビリオンが感染性、赤血球凝集(HA)活
性及び融合活性などの生物学的機能を発揮するのに必須
なプロセスである(Stadler,K.,他,1997, Journal of V
irology, 71,8475-8481)。
【0004】本発明者らは、日本脳炎ウイルスのprM
及びE遺伝子を発現する細胞が、遺伝子送達用のワクシ
ニアウイルスベクターを用いた系でサブウイルス細胞外
粒子(EP)を産生できることを実証した(Konishi,E.
他,1991, Virology, 185, 401-410; Mason,P.W.他, 19
91, Virology 180, 294-305)。前駆膜蛋白(prM)
及び外被膜蛋白(E)をコードする組み換えワクシニア
ウイルス(vP829)に感染したHeLa細胞から得
られるEPを生化学的及び形態学的に分析した結果、日
本脳炎ウイルス感染細胞から回収した培養液中に存在す
る低密度の赤血球凝集素粒子と類似の、ヌクレオカプシ
ドを含まない脂質二重層に埋没したprM/M及びEを
含む約20nm径の球状の膜から構成される空のウイル
ス粒子であることが判明した(Konishi,E.,他, 1992, V
irology 188, 714-720)。モノクローナル抗体のパネル
を利用した抗原性分析により、EPに含まれるEは日本
脳炎ウイルスビリオンに含まれる本物のEと同様の立体
配置を有していることが判明した(Konishi,E.,他, 199
3, J.Virol. 67, 1672-1675)。マウス実験により、E
Pは中和抗体及び防御免疫を誘導できることが示された
(Konishi,E.,他, 1992, Virology 188, 714-720)。ま
た、抗原としてEPを使用したELISAの結果は、ヒ
ト血清を使用した中和試験の結果と相関しており、この
組み換え抗原が免疫診断薬として有用であることが示さ
れた(Konishi,E.,他, 1996, J.Med.Virol., 48, 76-7
9)。しかし、vP829感染細胞の培養液から精製し
たEPは、感染性ウイルスを含む少量のワクシニア抗原
が混入する欠点があった(図1)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ベクターウイルス由来
の抗原性及び/又は感染性粒子の混入は、遺伝子送達の
ためにウイルスベクターを使用する系では回避できない
問題であるが、この問題は非ウイルスベクターであるプ
ラスミドを使用する遺伝子送達によって解決することが
できる。連続発現系の樹立は安全性及び収率の観点から
ウイルス蛋白質の産生の理想的手段である。
【0006】細胞の生存活性の損失を生じることなく抗
原を安定的に産生できる細胞は、ウイルスベクターを使
用する一過性の細胞系より多量の蛋白質を産生できる可
能性がある。しかしEP産生細胞株を作製する際には、
本物の粒子と同様のEPの生合成プロセスにより同等の
抗原性及び免疫原性のみならず、別の生物学的機能とし
てEP発現細胞の融合をもたらす可能性がある融合活性
をも導かれる可能性があるという問題がある。フラビウ
イルスE蛋白質の融合活性は感染細胞を用いた系(Higg
s,S.他, 1991, Arch.Virol.119, 119-133; 及びUeba,N.
他, 1977, J.Gen.Virol. 34, 369-373)、並びに精製ビ
リオン(Guirakhoo, F.,他, 1991, J.Gen.Virol. 72, 1
323-1329; Higgs,S.他, 1991, Arch.Virol.119, 119-
133; 及びSummers,P.L.,他, 1989, Virus. Res. 12, 38
3-392)及びEP(Schalich,J.S.他, 1996, J.Virol.7
0:4549-4557)を用いた系とで報告されている。EP発
現細胞の融合は十分な量のEPを連続的に発現する細胞
株の樹立にとって本質的な障害である。
【0007】本発明が解決しようとする課題は、遺伝子
組換え技術を利用してフラビウイルス遺伝子の一部を細
胞に導入し、ヌクレオカプシドを含まない細胞外粒子
(EP)を産生する細胞系を確立することである。より
具体的には、本発明が解決しようとする課題は、日本脳
炎ウイルスのprM遺伝子とE遺伝子を含むプラスミド
を細胞にトランスフェクトし、細胞外粒子(EP)を連
続的に発現する細胞を樹立することである。
【0008】本発明者らは上記課題を解決するために鋭
意検討した結果、prMから膜蛋白(M)を割断する特
異的割断部位のアミノ酸配列を人為的に変化させること
により、日本脳炎ウイルス様粒子を連続的に発現する細
胞クローンを樹立することに成功し、本発明を完成する
に至った。
【0009】即ち、本発明によれば、フラビウイルスの
前駆膜蛋白(prM)遺伝子及び外被膜蛋白(E)遺伝
子を含むDNAを動物細胞にトランスフェクションする
ことにより得られる、細胞外粒子(EP)を発現する動
物細胞が提供される。好ましくは、本発明の動物細胞
は、フラビウイルスの前駆膜蛋白(prM)遺伝子及び
外被膜蛋白(E)遺伝子を含む組み換えDNAを、該ウ
イルスの表面蛋白が保持する膜融合活性が阻害されるよ
うに保持する。好ましくは、本発明の動物細胞は、フラ
ビウイルスの前駆膜蛋白(prM)遺伝子及び外被膜蛋
白(E)遺伝子を含む組み換えDNAであって、prM
から膜蛋白(M)への割断を阻害するように、prMを
コードする塩基配列中のフリン割断部位の塩基配列に変
異を導入した組み換えDNAを動物細胞にトランスフェ
クションすることにより得られる。
【0010】好ましくは、本発明の動物細胞は、組み換
えDNAを動物細胞にトランスフェクションした後に選
択培地を用いずにクローニングを行うことにより得られ
る。好ましくは、本発明の動物細胞は哺乳類由来の細胞
であり、特に好ましくはCHO細胞である。好ましく
は、フラビウイルスは日本脳炎ウイルスである。
【0011】好ましくは、フラビウイルスの前駆膜蛋白
(prM)遺伝子及び外被膜蛋白(E)遺伝子を含む組
み換えDNAは、下記の何れかである。 (1)配列番号1又は2に記載の塩基配列を有するDN
A;または (2)配列番号1又は2に記載の塩基配列において1か
ら数個の塩基が置換、欠失、付加および/または挿入さ
れた塩基配列を有するDNAであって、動物細胞にトラ
ンスフェクションすることにより細胞外粒子(EP)を
発現する細胞を樹立することができるDNA。好ましく
は、本発明の動物細胞は、細胞外粒子(EP)を連続的
に発現する。本発明の動物細胞の一例は、受託番号FE
RM P−17818を有する細胞である。
【0012】本発明の別の側面によれば、下記の何れか
の組み換えDNAが提供される。 (1)配列番号1に記載の塩基配列を有するDNA;ま
たは (2)配列番号1に記載の塩基配列において1から数個
の塩基が置換、欠失、付加および/または挿入された塩
基配列を有するDNAであって、動物細胞にトランスフ
ェクションすることにより細胞外粒子(EP)を発現す
る細胞を樹立することができるDNA。
【0013】本発明のさらに別の側面によれば、フラビ
ウイルスの前駆膜蛋白(prM)遺伝子及び外被膜蛋白
(E)遺伝子を含む組み換えDNAであって、prMか
ら膜蛋白(M)への割断を阻害するように、prMをコ
ードする塩基配列中のフリン割断部位の塩基配列に変異
を導入した組み換えDNAを動物細胞にトランスフェク
ションすることを特徴とする、細胞外粒子(EP)を発
現する動物細胞の作成方法が提供される。本発明のさら
に別の側面によれば、本発明の動物細胞を培養し、その
培養液中に外被膜蛋白(E)抗原又は細胞外粒子(E
P)を蓄積することを特徴とする、フラビウイルスの外
被膜蛋白(E)抗原又は細胞外粒子(EP)の調製方法
が提供される。
【0014】本発明のさらに別の側面によれば、本発明
の動物細胞が産生するフラビウイルスの外被膜蛋白
(E)抗原又は細胞外粒子(EP)が提供される。上記
フラビウイルスの外被膜蛋白(E)抗原又は細胞外粒子
(EP)は、好ましくは、ワクチン又は診断薬として使
用される。本発明のさらに別の側面によれば、本発明の
動物細胞が産生するフラビウイルスの外被膜蛋白(E)
抗原又は細胞外粒子(EP)を含む、ウイルスワクチン
が提供される。本発明のさらに別の側面によれば、本発
明の動物細胞が産生するフラビウイルスの外被膜蛋白
(E)抗原又は細胞外粒子(EP)を含む診断薬が提供
される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施方法及び実施
態様について詳細に説明する。本発明の動物細胞は、日
本脳炎ウイルスなどのフラビウイルスの前駆膜蛋白(p
rM)遺伝子及び外被膜蛋白(E)遺伝子を含むDNA
を動物細胞にトランスフェクションすることにより得ら
れる、細胞外粒子(EP)を発現する動物細胞である。
【0016】本発明で用いる組み換えDNAは、日本脳
炎ウイルスなどのフラビウイルスの前駆膜蛋白(pr
M)遺伝子及び外被膜蛋白(E)遺伝子を含む。該組み
換えDNAには、さらにprMシグナル配列、プロモー
ター、SV40由来でない複製起点、カナマイシン耐性
遺伝子等の抗生物質耐性遺伝子、および免疫刺激配列を
有していてもよい。これらの配列および遺伝子の取得方
法については、E.Konishi他、Jounal of Virology, 199
8,Vol.72,No.6, p.4925-4930などに記載されている。
より具体的には、E.Konishi他、Jounal of Virology, 1
998,Vol.72,No.6,p.4925-4930においてpCDNA3J
EMEと命名されているプラスミド(配列番号2に配列
を記載する)を使用することができ、またはこのプラス
ミドを出発材料として用いて、該プラスミドに本明細書
中以下に説明するような変異を導入することにより、本
発明で用いる組み換えDNAを構築することができる。
プロモーターとしては、好ましくは構成性プロモーター
が挙げられ、具体例としては、例えば、サイトメガロウ
イルス(CMV)由来、ラウス肉腫ウイルス(RSV)
由来、あるいは単純ヘルペスウイルス(HSV)由来の
プロモーターなどのウイルス由来の強力なプロモーター
が挙げられる。
【0017】複製起点の種類は特に限定されず、例え
ば、ウイルス、細菌などの原核細胞、酵母または動物細
胞などの真核細胞由来の複製起点が挙げられる。抗生物
質耐性遺伝子の種類も特に限定されず、カナマイシン耐
性遺伝子、テトラサイクリン遺伝子などが挙げられる。
【0018】本発明で用いる組み換えDNAの一つは、
prMから膜蛋白(M)への割断を阻害するように、p
rMをコードする塩基配列中のフリン割断部位の塩基配
列に変異が導入されていることを特徴とする。prMを
コードする塩基配列中のフリン割断部位については、図
2、図3および図4に示す。本発明においては、フリン
によるpr/M割断部位のアミノ酸配列RSRRをTS
RRに置換するように変異を導入することが好ましい。
【0019】本発明で用いる組み換えDNAの好ましい
具体例としては、(1)配列番号1に記載の塩基配列を
有するDNA;または(2)配列番号1に記載の塩基配
列において1から数個の塩基が置換、欠失、付加および
/または挿入された塩基配列を有するDNAであって、
動物細胞にトランスフェクションすることにより細胞外
粒子(EP)を連続的に発現する細胞を樹立することが
できるDNA;が挙げられる。
【0020】上記において、「塩基配列において1から
数個の塩基が置換、欠失、付加および/または挿入され
た塩基配列」とは、該塩基配列において、例えば1〜2
0個、好ましくは1〜15個、より好ましくは1〜10
個、さらに好ましくは1〜5個の任意の数の塩基が欠
失、置換、付加および/または挿入された塩基配列を意
味する。配列番号1に記載の塩基配列に対して変異を導
入するための方法としては、部位特異的変異誘発法が最
も適している。化学合成、突然変異誘発などの当分野で
既知の任意の方法、例えば、配列番号1の塩基配列を有
する組み換えDNAに対し、変異原となる薬剤と接触作
用させる方法、紫外線を照射する方法、遺伝子工学的手
法等を用いて行うことも可能である。
【0021】本発明の細胞は、上記のような組み換えD
NAを動物細胞にトランスフェクションすることにより
得られる細胞であり、細胞外粒子(EP)を連続的に発
現することができる。組み換えDNAの動物細胞へのト
ランスフェクションは公知の方法で行うことができ、エ
レクトロポレーション法、リン酸カルシウム法、リポフ
ェクション法等をあげることができる。宿主細胞である
動物細胞の種類も特には限定されないが、例えば、ヒト
(例えば、HeLa細胞等)又はサル(例えば、COS
細胞等)等の霊長類由来の細胞、ハムスター(例えば、
CHO細胞等)、ラット又はマウス(3T3細胞等)な
どの齧歯類由来の細胞などが挙げられる。好ましい細胞
の一例は、CHO細胞である。
【0022】次いで、組み換えDNAをトランスフェク
ションした細胞から、所望の細胞外粒子(EP)を連続
的に発現する動物細胞をクローニングする。細胞のクロ
ーニングは、限界希釈法など当業者に公知の方法により
行うことができる。本発明の細胞は好ましくは、選択培
地を用いずに限界希釈法によりクローニングすることが
できる。
【0023】発現蛋白質の細胞外への放出については、
ELISAなどにより検出できる。例えば、サンドイッ
チELISAは、ウサギ抗日本脳炎ウイルス血清で感作
したマイクロプレートウエル内で、検体(細胞培養
液)、外被膜蛋白(E)に対するモノクロナール抗体
(J3-11B9)あるいはフラビウイルスに対する過剰免疫
マウス腹水(HMAF)、アルカリフォスファターゼ標識抗
マウスIgG、パラニトロフェニールリン酸を順次反応さ
せることにより行うことができる。最終的に得られた吸
光度を既知の濃度の抗原で得られた標準曲線と比較し
て、E抗原量を算出することができる。上記のようにし
てクローニングされた細胞外粒子(EP)を連続的に発
現する本発明の動物細胞の一例としては、受託番号FE
RM P−17818を有する動物細胞が挙げられる。
【0024】本発明の細胞からは感染生物の混入が全く
ない状態で、比較的大量の抗原が採取できる。細胞培養
液から精製したEPはマウスに免疫原性を示し、致死量
の攻撃からマウスを防御したことから、サブユニットワ
クチンへの応用が期待される。また、細胞培養液をポリ
エチレングリコール処理して濃縮したEPを0.1%トリト
ンX-100に溶解して得られた抗原液は、ELISA用抗
原として有用であることが明らかにされた。
【0025】遺伝子から発現された蛋白を混入物少なく
回収するために、発現蛋白が細胞の外に放出されること
が重要である。ウイルス粒子が感染細胞から放出される
という生物現象から、組換え蛋白を本来のウイルス蛋白
生合成と同じ機序で発現させることが細胞外への放出を
可能にする。したがって、この手法で産生されるウイル
ス様粒子は本来のウイルスと同様の表面蛋白を有し、同
様の生物活性をもつ。これが、ウイルス様粒子が高い免
疫原性、防御効力をもち、診断用抗原としても適する理
論的根拠である。しかし、ウイルスの表面蛋白は細胞に
侵入するための膜融合活性をも有しており、ウイルス様
粒子を産生する細胞株または細胞クローンを樹立する際
の大きな障害となる。樹立過程で細胞同士が融合し、結
果として細胞が生存できない。
【0026】本発明においては、ウイルス様粒子連続発
現細胞株樹立の傷害となる融合活性を、抗原性や免疫原
性を損なわずして、阻止する工夫を取り入れた。フラビ
ウイルスにおいて細胞内の未成熟ウイルス粒子は、その
表面にprMとEのヘテロダイマーが存在し、感染性、
赤血球凝集活性、融合活性などの生物活性は低い。成熟
の過程で、ゴルジ装置に分布する酵素フリンによりpr
Mが膜蛋白(M)に割断され、E蛋白の配置転換によ
り、上記のウイルス生物活性が出現すると考えられてい
る。したがって、prMのMへの割断を阻害することに
より融合活性を抑制することが可能である。
【0027】prMのMへの割断を阻害する方法には、
まずフリンの活性を抑えることが考えられる。この目的
には、(1)フリンはpHの高い条件では活性が低いので、p
Hの高い条件で細胞を培養する、(2)フリンの特異的阻害
剤を投与する、(3)フリンを保有しない細胞株を使用す
るなどの手段を用いることができる。一方、基質側の構
造を変化させてフリンに対して抵抗性とする手段も考え
られる。これは、蛋白の割断部位にある特徴あるアミノ
酸モチーフを人為的に変化させることにより達成され
る。本発明者らは、pHの高い培養液(pH8)に馴化したC
HO-K1細胞にprM及びE遺伝子を導入し、発現細胞の多
く含まれる細胞株を作製したが、この細胞は継代を繰り
返すうちに発現率が低下し最終的に維持できなかった。
おそらく高いpHにおける培養条件下におけるJE抗原の
発現が細胞毒性として相乗的に働いたものと思われる。
ウイルス様粒子を連続的に発現する細胞においては、ウ
イルス蛋白の合成、粒子形成、粒子の放出などの過程が
アポトーシスを含む細胞毒性と関与すると考えられる。
したがって、細胞にストレスを与える系においては目的
の細胞樹立は困難であると思われる。
【0028】本発明では、prMからMを割断する特異
的部位のアミノ酸配列を人為的に変化させることによ
り、フラビウイルス様粒子連続発現細胞クローンの樹立
に成功した。この細胞クローンは長期の継代においても
発現を続けた。
【0029】本発明はまた、上記した本発明の動物細胞
を培養し、その培養液中に外被膜蛋白(E)抗原又は細
胞外粒子(EP)を蓄積することを特徴とする、フラビ
ウイルスの外被膜蛋白(E)抗原又は細胞外粒子(E
P)の調製方法、並びに本発明の動物細胞が産生するフ
ラビウイルスの外被膜蛋白(E)抗原又は細胞外粒子
(EP)にも関する。本発明の動物細胞は、細胞外粒子
(EP)を連続的に発現することができので、通常の条
件下で細胞を培養し、その培養液を回収することで該外
動物細胞が産生するフラビウイルスの外被膜蛋白(E)
抗原又は細胞外粒子(EP)を回収することができる。
【0030】本発明の動物細胞の培養に用いる培地とし
ては、動物細胞の培養に通常使用する市販の培地(例え
ば、イーグルのMEM培地、ダルベッコのMEM培地
等)にBSA及び/又は血清(例えば、ウシ胎児血清
等)などを適宜添加したものを使用できる。細胞を適当
な期間だけ培養した後、培養液に含まれるフラビウイル
スの外被膜蛋白(E)抗原又は細胞外粒子(EP)をポ
リエチレングリコール等を用いて濃縮した後、遠心分離
などにより分画し、各分画に含まれる抗原量をELIS
Aなどにより測定し、多量の抗原を含む分画を精製分画
として使用することができる。
【0031】上記のようにして得られる本発明の動物細
胞が産生するフラビウイルスの外被膜蛋白(E)抗原又
は細胞外粒子(EP)はワクチン又は診断薬として使用
することができる。本明細書において、「ワクチン」と
いう用語は免疫応答を生じ得る物質を意味する。フラビ
ウイルスの外被膜蛋白(E)抗原又は細胞外粒子(E
P)は、フラビウイルス疾患ワクチンとして使用でき、
具体的には、フラビウイルス感染予防ワクチン、フラビ
ウイルス感染によるウイルス疾患発症の予防ワクチン、
並びにフラビウイルス疾患の治療ワクチンとして使用す
ることができる。
【0032】即ち、本発明は、本発明の動物細胞が産生
するフラビウイルスの外被膜蛋白(E)抗原又は細胞外
粒子(EP)を含むフラビウイルス疾患ワクチンにも関
する。本発明のワクチンはヒト、ブタ又はウマなどの哺
乳動物に投与され、投与を受けた動物にはフラビウイル
ス疾患に対する免疫が生じる。本発明のE抗原又はEP
を投与された宿主体内では体液性免疫及び細胞性免疫が
喚起され、フラビウイルス疾患に対する免疫が生じるこ
とになる。体液性免疫、特に中和抗体が喚起されること
はフラビウイルス疾患の発症や進行の抑制にも有用であ
ることから、本発明のフラビウイルス疾患ワクチンを用
いる免疫は、フラビウイルス疾患の予防のみでなく治療
にも役立つものである。
【0033】本発明のワクチンは、例えば、薬学的に許
容可能な担体またはアジュバンドと一緒に配合して医薬
組成物の形態で提供することができる。本発明で用いる
ことができる薬学的に許容可能な担体とは、生体の免疫
担当細胞がワクチン抗原を認識するのに適したものであ
る。
【0034】医薬組成物を調製するために用いることが
できる免疫用アジュバントは当技術分野で周知である。
当業者は、医薬組成物を形成するための適切なアジュバ
ントを適宜選択することができる。本発明のワクチン
は、カプセル剤、懸濁液、エリキシル剤又は溶液のよう
な任意の投与形態で用いることができる。
【0035】単回投与量のワクチンを含む医薬組成物を
調製するために担体物質と組み合わせるべき蛋白質の量
は、一般的には、投与経路および投与方法、抗原蛋白質
の安定性および活性(免疫原性)、被験者の性別、年
齢、体重、全体的な健康状態、予防または治療の対象と
なるフラビウイルスのタイプ等を含む多くの要因に依存
する。投与すべきワクチンの量はまた、薬学的に許容可
能な担体およびアジュバンドの種類および量にも依存す
る。
【0036】本発明のワクチンをヒト、ブタ又はウマな
どの哺乳動物に投与する場合、フラビウイルス疾患の予
防または治療に有効な量及び方法で投与される。また、
追加免疫接種を行うことも可能である。
【0037】また、本発明は、本発明の動物細胞が産生
するフラビウイルスの外被膜蛋白(E)抗原又は細胞外
粒子(EP)を含む診断薬にも関する。本発明の動物細
胞が産生するフラビウイルスの外被膜蛋白(E)抗原又
は細胞外粒子(EP)は、ELISA用抗原として使用
できることから、フラビウイルス疾患患者の診断薬とし
ても有用である。より具体的には、ELISA、RIA
などの免疫学的診断法に使用することができる。以下の
実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実
施例によって限定されることはない。
【0038】
【実施例】(方法) 1.細胞及び培養条件 CHO−K1細胞(Konishi, E.,他, 1997, Vaccine 1
5, 281-286)、HeLa細胞(Konishi, E.,他, 1991,
Virology 185, 401-410)及びC6/36細胞(Konish
i, E.,他, 1997, Virology 188, 714-720)は、10%
非働化ウシ胎児血清(FBS)、非必須アミノ酸、カナ
マイシン(60μg/ml)を含むイーグルの最小必須
培地(MEM)で37℃で5%CO2及び95%空気の
調湿環境下で生育させた。Vero細胞(Konishi, E.,
他, 1991, Virology 185, 401-410)は非必須アミノ酸
を含まない以外は同一条件下で生育させた。感染後にH
eLa、C6/36及びVero細胞で使用した維持培
地は、10%FBSを0.1%のウシ血清アルブミンに
変更した培地である。F細胞は、細胞を約2×10 4
胞/mlの低濃度で接種し、細胞が16〜32細胞から
なるコロニーに生育した時点で継代することによって維
持した。EP回収の際には、細胞を約2×105細胞/
mlで接種し、培養2日以内にほぼ100%のコンフル
エントを達成した。
【0039】2.ウイルス及び感染条件 日本脳炎ウイルスのプロトタイプ中山株及び強毒性北京
P3株は既報の通りである(Mason,P.W.他, 1991, Viro
logy 180, 294-305)。日本脳炎ウイルス(中山株)の
prMのシグナル配列、prM及びEをコードする組み
換えワクシニアウイルス(Konishi,E.他, 1991, Virolo
gy 185, 401-410でvP829と命名)を使用して、ウ
イルスベクターを使用した一過性の系によりEP調製物
を産生した。親ワクシニアウイルスであるvP410
(Konishi,E.他, Virology, 185, 401-410)をvP82
9のコントロールとした。HeLa単層細胞にvP82
9又はvP410を2PFU/細胞の感染頻度(m.
o.i.)で感染させ、維持培地中で37℃で24時間
保温し、感染した培養液を回収した。Vero細胞及び
C6/36単層細胞に日本脳炎ウイルスの中山株を5P
FU/細胞の感染頻度(m.o.i.)で感染させ、維
持培地中で37℃で48時間保温し、感染した培養液を
回収した。感染マウス脳乳剤は、中山株の種ウイルスを
4週齢の離乳ICRマウスの頭蓋内に接種し、脳炎の症
状を呈する死亡直前のマウスから脳を採取し、脳を7.
5%BSAを含むリン酸生理食塩水(PBS)中で麻酔
し、20%の乳剤を作製することにより調製した。
【0040】3.プラスミドの作製 pcJEMEは、市販のpcDNA3ベクター(Invitrogen社)
に、日本脳炎ウイルス中山株のprMとE遺伝子を組み
込んだものである(図2)。pcJEMEの構築は既報の通り
である(Konishi, E., et al (1998) J. Virol. 72, 49
25-4930)(配列番号2にpcJEMEの塩基配列を示す)。
ベクターにはネオマイシン耐性遺伝子があり、トランス
フェクト後の細胞の選択に使用できるきるように設計さ
れている。フリンによるpr/M割断部位をコードする
遺伝子に部位特異的突然変異を誘発して(図3)、アミ
ノ酸配列RSRRをTSRRに置換することにより、p
rMが割断されにくくなるように設計したのがpcJEEP
である(図2)。pcJEEPは、pcJEMEからPCR法を利
用して部位特異的変異誘発法により構築した(Higuchi,
R.他, 1988, Nucleic.Acid.Res., 16, 7351-7367)。フ
リン切断部位はアミノ酸配列RXXR(ここで、Rはア
ルギニン残基であり、Xは任意のアミノ酸残基である)
のモチーフを有する。第4位置のアルギニンをスレオニ
ンに置換すると(RXXRからTXXRへ)鳥型インフ
ルエンザウイルスの赤血球凝集素をフリン耐性にするこ
とが報告されているので、pr/M切断部位に変異を導
入して、アミノ酸配列RSRRをTSRRに置換した。
上記変異を有する領域をPCRで増幅した後、変異した
DNAをEcoRI及びEcoRVで切断し、pcJEMEのEcoRI及びE
coRVの間に挿入してpcJEEPを構築した。pcJEEPの塩
基配列を図4から図6、及び配列番号1に示す。
【0041】4.抗体及び血清 Eに対するモノクローナル抗体(J3-11B9、J3-10E1、J3
-11H7、J3-12H11)及びMに対するモノクローナル抗体
(J2-2F1)、過剰免疫マウス腹水(HMAF)の形で得
たポリクローナル抗JEウイルス抗体は既報の通りであ
る(Mason,P.W.,他, 1989, J.Gen.Virol.70, 2037-204
9)。ヒト血清試料は既報の通りである(Konishi,E.他,
1996, J.Med.Virol.48, 76-79)。15検体のワクチン
接種前の血清と30検体のワクチン接種後の血清を使用
してELISA抗原としてEPを評価した。
【0042】5.トランスフェクション及び細胞の選択 pcJEME あるいはpcJEEPをCHO−K1細胞にトランス
フェクトした。0.5-1μgのDNAを、リポポリアミン
(Transfectam(Biosepra社))を用い、単層細胞と6
時間37℃に保温してトランスフェクションを行った。
トランスフェクト後、細胞は標準法(Ausubel,F.M.他,
1994, Current Protocols in Molecular Biology, John
Wiley & Sons, Inc. New York)に準じてE抗原の発現
について選択した。選択培地は、400μg/ml(この
濃度はネオマイシン感受性CHO−K1細胞を3週間以
内に殺す濃度である)のネオマイシン(ジェネティシ
ン、G418)を添加した生育培地である。E抗原の発現
は、モノクローナル抗体(J3−11B9)又はポリク
ローナル(HMAF)抗体を使用した免疫化学染色法に
より調べた(以下を参照)。クローン化細胞を継代して
染色する便宜上、並びに完全な細胞を単離するために、
トランスフェクションした細胞のクローニングは96ウ
エルマイクロプレートの1ウエル当たり0.2〜1細胞
まで限界希釈することによっても行った。
【0043】6.EP、ビリオン及びSHA粒子の精製 ほぼ100%コンフルエントまで生育したF細胞培養液
をPBSで3回洗浄し、維持培地(0.1%BSA、非
必須アミノ酸、カナマイシン(60μg/ml)を添加
したイーグルのMEM)で37℃で22〜28時間保温
した。HeLa細胞及びVero細胞に各々vP829
及び日本脳炎ウイルスを感染させ、維持培地で保温し
た。F細胞、vP829感染HeLa細胞及び日本脳炎
ウイルス感染Vero細胞の各々から回収した培養液
を、ポリエチレングリコール(分子量約6000Da)
(10%)及びNaCl(1.9%)と一緒に2時間、
氷水中で保温した。10,000rpmで30分間遠心
することにより得られた沈殿を少量のTN緩衝液(10
mMのTris−HCl、pH7.5、100mMのN
aCl)に懸濁した。遠心により不溶物を除去した後、
10〜40%の連続ショ糖密度勾配(w/w、TN緩衝
液で調製)の上にのせ、4℃で35,000rpmで3
時間遠心した。画分を回収し、E抗原量をELISA
(以下を参照)により調べ、精製EP、ビリオン及びS
HA粒子分画を同定した。
【0044】7.免疫化学染色 細胞は冷メタノール及びアセトン(50%:50%)の
混合液で固定し、乾燥した。単層の細胞を正常ウマ血清
(1%)を含有するPBSで、次いでモノクローナル又
はポリクローナル抗体で保温した。抗原−抗体反応は、
ビオチン化抗マウスIgG(H鎖又はL鎖特異的)、A
BC(アビジン−ビオチン化酵素複合体)試薬、及びV
IP基質(Vector Laboratories,Inc., Burlingame, C
A)を用いて検出した。
【0045】8.E抗原の定量のためのELISA E抗原定量のためのサンドイッチELISA法は既報の
方法に準じて行った(Konishi, E.,他, 1985, J.Virol.
Methods. 12, 279-285)。ウサギ抗日本脳炎ウイルス過
剰免疫血清を0.1Mの炭酸ナトリウム(ELISAコ
ーティング緩衝液;pH9.6)で1:10,000に
希釈したもので感作した96ウエルマイクロプレートの
ウエル内で0.05%Tween20及び1%BSAを含むP
BSで希釈した試験試料を保温した。ウエルは次いで、
モノクロナール抗体(J3-11B9)の1,1000希釈
液、及びアルカリフォスファターゼ標識抗マウスIgGの
1:2000希釈液と保温した。ウエルに付着した酵素
活性は、0.01%のMgCl2を含有する10%ジエ
タノールアミン(pH9.8)中の1mg/mlのp−
ニトロフェニルホスフェートを用いて測定した。抗原値
は、試験試料及び標準抗原液を用いて得た吸光度から計
算し、ng/mlの単位でE蛋白質量を表した。標準抗
原液は、vP829感染HeLa細胞の培養液から得た
EPをPEG濃縮により調製し、含有E蛋白質量を、ク
ーマシーブリリアントブルー染色により標準BSA試料
と比較して推定した。
【0046】9.ヒト血清における日本脳炎ウイルスに
対する抗体の定量のためのELISA 日本脳炎ウイルスに対するIgG抗体を定量するために
通常のELISAを、既報の方法に準じて行った(Koni
shi, E.,他, 1996, J.Med.Virol. 48, 76-79)。簡単に
述べると、マイクロプレートを、1ウエル当たり30n
gのEを含むEP抗原で感作した。EP抗原は、F細胞
又はvP829感染細胞の培養液をPEGで沈殿し、
0.1%TritonX-100を含有するELISAコーティン
グ緩衝液に溶解することによって得た。vP829由来
の抗原に対する対照は、親ウイルスvP410を感染さ
せたHeLa細胞の培養液から同一の手順で調製した。
感作したプレートを試験血清の1:1000希釈液、ア
ルカリホスファターゼ標識抗ヒトIgG(ガンマ鎖特異
的;Zimed laboratories,Inc. So, San Fransisco, C
A)の1:1000希釈液、及び1mg/mlのp−ニ
トロフェニルホスフェートと保温した。vP829由来
の抗原を用いるELISAのために、vP829−及び
vP410−由来の抗原を用いて得た吸光度の差を日本
脳炎ウイルス抗原に特異的な抗体価とみなした。
【0047】10.ウエスタンブロット分析 ドデシル硫酸ナトリウム含有ポリアクリルアミドゲル電
気泳動(SDS−PAGE)、ウエスタンブロッティン
グ、及び、免疫化学染色は既報の方法に準じて行った
(Konishi, E.,他, 1992, Virology, 188, 714-720)。
簡単に述べると、試料を標準Laemmliゲルで還元条件下
で電気泳動し、蛋白質をポリビニリデンジフルオリド膜
(Millipore Corporation, Bedford, MA)に移し、J2
−2F1又はJ3−11B9、アルカリホスファターゼ
標識抗マウスIgG、そしてニトロブルーテトラゾリウム
/5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェー
ト(NBT/BCIP)基質とインキュベーションする
ことにより検出した。
【0048】11. マウスの免疫誘導及び攻撃実験 F細胞由来のEPの免疫原性を調べるために、3週令の
雌ICRマウスに、1μgのEを含むF細胞又はvP82
9由来の精製EP画分を皮下注入により1回又は2週間
間隔で2回接種した。これらの免疫原はフロイドの完全
アジュバンド、又は2回目の接種では不完全アジュバン
ドで乳化した。vP829感染HeLa細胞の培養液か
ら精製したEP画分中に残存する少量の感染性ワクシニ
アウイルスは既報の通り0.06%バイナリーエチレン
イミンで不活化した(Konishi, E.,他, 1992, Virolog
y, 188, 714-720)。対照としては、マウスにアジュバ
ンドで乳化したTN緩衝液を皮下接種し、または3×1
6PFUの中山株を腹腔内注入によりワクチン接種した。
免疫後2〜3週目に血清を採取し、プールして抗体価を
測定した。また攻撃実験のために、免疫感作したマウス
に100,000LD50のJEウイルスのP3株を腹腔内
接種し、3週間生死を観察した。
【0049】12.HA試験、プラークアッセイ及び中
和試験 HA試験はClarke及びCasals(Clarke,D.H.他, Am.J.Tr
op.Med.Hyg.7, 561-573)の方法を修正して行った。ウ
イルス力価はVero細胞単層上で既報の通り測定した
(Konishi, E.,他, 1991, Virology, 185, 401-410)。
免疫マウスで誘起した中和抗体は中山株を用いて既報の
通り滴定した(Konishi, E.,他, 2000,Vaccine, 18, 11
33-1139)。中和力価はプラーク数の90%の減少を生
じさせる最大血清希釈倍数として表した。
【0050】<結果> 1.日本脳炎ウイルスE抗原連続発現細胞クローンの樹
立 図7に細胞樹立の過程を大まかに示す。pcJEMEをトラン
スフェクトしたCHO-K1細胞には、トランスフェクト直後
には5-10%の発現細胞が観察されたが、ネオマイシンに
よる選択の後、発現細胞は見られなくなった。ネオマイ
シン選択と同時に限界希釈によりクローニングしても発
現細胞は得られなかった。この時、融合細胞が多数観察
されたので、産生されたEPの持つ融合活性が原因の1
つと考えられる。prMの割断部位に突然変異を導入し
たpcJEEPを用いた場合においても、ネオマイシン選択
ではpcJEME同様発現細胞は得られなかった。しかし、ネ
オマイシン非存在下でクローニングを繰り返した結果、
クローン内の発現細胞率が順次上昇し、4回のクローニ
ングの後に90%以上の細胞が発現するクローン(F細
胞と称する)を得ることができた。ここで得られたF細
胞は、平成12年4月19日付でFERM P−178
18として、工業技術院生命工学工業技術研究所、日本
国茨城県つくば市東1丁目1番3号に寄託されている。
一方、ネオマイシン非存在下でpcJEMEを用いた場合、6
回のクローニングを経ても、クローン内の発現細胞率は
10-30%にとどまった。
【0051】2.F細胞における発現の持続性 表1は、発現細胞率と、培養液中に放出されるE抗原量
を継代ごとに測定した結果であり、F細胞のサブクロー
ン3種類および凍結保存したF細胞について調べた結果
である。凍結保存を経験しても少なくとも10代までは、
80%前後の発現細胞率であり、E抗原放出量も維持し
た。
【0052】
【表1】
【0053】3.培養液中におけるE抗原の蓄積 F細胞から産生されたE抗原を精製するために、培養液
中のBSA濃度によるE抗原放出量への影響を調べた
(図8)。ほぼ100% コンフルエントにまで生育したF
細胞の培養液を各濃度のBSAを含む培養液と交換し、
24時間後の培養液に含まれるE抗原量を測定した。その
結果、E抗原放出量に差は見られなかった。BSAの含
まれない培養液においても、ほぼ同量のE抗原が認めら
れた。
【0054】図9は、7日間の培養中に蓄積されたE抗
原量の推移を表したものである。BSA無添加培養液を
用いた条件(〇で表示)において、5日間の培養で1日培
養の約4倍のE抗原が蓄積された。この5日間培養液の
E抗原量は約200ng/mlで、F細胞1x107個あたり約1μg
のE抗原を産生していることになる。なお、10%FBS添加
培養液(●で表示)においては、BSA添加培養液また
は無添加培養液よりはるかに多いE抗原の蓄積量を示し
た。E抗原の精製を必要としない場合には、10%FBS添加
培養液が有用である。
【0055】4.従来の感染性抗原との収量比較 表2に示したように、F細胞がBSA無添加培養液中に
1日間に放出するE抗原量は、日本脳炎ウイルス感染細
胞培養液や日本脳炎ウイルス感染マウス脳乳剤に含まれ
るビリオンのE抗原量とほぼ同等であった。
【0056】
【表2】
【0057】5.細胞から放出されたE抗原の生化学的
解析 表3は、日本脳炎ウイルス感染C6/36細胞、vP8
29感染HeLa細胞と、F細胞それぞれの培養液をシ
ョ糖密度勾配遠心により分析した結果である。日本脳炎
ウイルス感染C6/36細胞に見られる感染力価のピー
クがビリオン(感染性ウイルス粒子)で、感染性はなく
E抗原とHA活性のみのピークがSHA(slowly-sedim
enting hemagglutinin)粒子の分画であると考えられ
る。vP829感染HeLa細胞と、F細胞の培養液
は、このSHAと同じ位置にE抗原のピークが来てお
り、同じ密度のEPが産生されたことを示す。F細胞由
来のEPにHA活性が検出されなかったのは、pr/M
割断部位に誘発突然変異を導入したためと考えられる。
F細胞由来のEPをPEGで濃縮しても、HA活性は認め
られず、vP829由来のEPと比べ、1/1000未満の
活性であった。
【0058】
【表3】
【0059】図10は、F細胞とvP829感染HeL
a細胞の培養液を、PEGにより沈殿させて得られたEP
を免疫ブロット法により解析した結果である。E蛋白お
よびprM蛋白は、それぞれのEPにおいて同じ分子量
を示した。M蛋白がF細胞の方に見られなかったのは、
pr/M割断が起こらなかったためと考えらる。以上の
結果は、F細胞から産生されたEPは、vP829から
産生されたEPおよび日本脳炎ウイルス感染C6/36
細胞から放出されたSHAと生化学的に類似しているこ
とを示す。
【0060】6.EPの免疫原性 マウス免疫実験の結果を表4に示す。1μgのE抗原量
を含むF細胞由来精製EPを接種したICRマウスにおい
て、免疫から2週間後の血清中の中和抗体価は検出限界
以下であったが、105LD50の日本脳炎ウイルス P3株によ
る攻撃後、50%のマウスが生き残り、生残マウスの中和
抗体価は>1:1280であった。vP829由来の精製E
Pにより免疫したマウスの生残率は29%であり、同等の
防御免疫誘導能をもつことを示す。
【0061】
【表4】
【0062】7.診断用抗原への適用性 次に、F細胞由来のEPが診断用抗原として適用できる
かどうかを調べるために、ウエルあたり30ngで感作し
たプレートを用いて、ヒトの血清45検体を対象にEL
ISAを行った。vP829由来のEPを用いて得られ
た結果と、相関係数0.981(P<0.001)の相
関関係が、また中和試験と0.651(P<0.00
1)の相関関係が認められた。中和試験の定性的一致率
も100%となり、ELISA用抗原として使用できる
ことが示された。
【0063】<考察>日本脳炎ウイルスのような溶菌感
染を生じるウイルスの遺伝子産物には、アポトーシスを
誘導する能力を含めて宿主細胞への毒性が存在すると考
られている。従って、ウイルス抗原を連続的に発現する
細胞は、細胞増殖を阻止しないレベルの毒性で抗原を発
現しているようである。EP産生細胞では、形態形成に
関与する複数のプロセス(例えば、蛋白質合成、粒子形
成およびその放出)が細胞毒性に重要であると思われ
る。F細胞からの平均放出量(生育培地交換の1日後で
107細胞から1.5μg)より高いE抗原放出量を連
続的に産生するクローンを探索している過程において、
平均放出量よりも約2から4倍高いレベルでE抗原を放
出するF細胞のサブクローンが見出された。しかし、こ
れらのサブクローンにおけるE抗原の放出量は1回の継
代後に10〜20%程度まで著しく減少した(データは
示さず)。本明細書に記載したF細胞の特徴から見て、
連続発現細胞クローンは組み換えウイルス蛋白質の生合
成レベル(及び細胞毒性)と宿主細胞生存能力との間の
バランスがとれた場合にのみ樹立されることが分かる。
このバランスは、日本脳炎ウイルス持続感染細胞内で維
持されるバランスに類似している(Fu,D.W.,他, 1996,
Biologicals. 24,225-233; Liao,C.L.,他, 1998, J.Vir
ol. 72, 9844-9854; 及びShah,P.S.,他, J.Med.Res.85,
481-491)。日本脳炎ウイルス持続感染は、日本脳炎ウ
イルスによる最初の溶菌感染から生き延びた細胞の数%
から樹立することができる(Liao,C.L.,他, 1998, J.Vi
rol. 72, 9844-9854)。同様に、F細胞は、pcJEEPによ
るトランスフェクション後にprM/E毒性から生き延
びた細胞クローンの数%から生成したものである。これ
は、発現レベルと細胞生存性とのバランスの下に連続発
現状態が確立されるという考えを支持するものである。
【0064】そのようなバランス下で、ウイルス抗原の
発現レベル及び/又は細胞増殖は培養条件で付与される
「ストレス」により影響を受けるようである。培地交換
後の3日間に蓄積した107個のF細胞からのE放出量
は、10%FBSを含有する生育培地でF細胞を維持し
た場合は2.8μgであったが、0.1%BSAを含む
維持培地を使用した場合は、約3分の1(0.9μg)
であった。F細胞はCHO−K1細胞の培養に用いた生
育培地に適合しているため、培地成分の変化により付与
されたストレスによりEPの収率が減少した可能性が高
い。同様に、F細胞ではカナマイシンを補充した培地に
適合しているため、1ml当たり100単位のペニシリ
ン及び100μgのストレプトマイシンを含む培地に移
した場合、発現細胞の割合は1回の継代の後に10%未
満まで減少した。さらに、血清を含まない培地(CD−
CHO培地、Life Technologies)を使用した浮遊培養
系では細胞は全く生育せず、F細胞に対するストレスの
影響が観察された。F細胞に見られたこれらの特徴は、
細胞に対するストレスの付加によりウイルス蛋白質の毒
性が増大し、収率及び/又は生存能力が減少することを
示している。
【0065】哺乳動物細胞に構築物をトランスフェクシ
ョンし、G418で選択することはpcDNA3を用い
る場合の一般的操作であるが、本実施例ではG418選
択を使用して細胞株を樹立する試みは全て失敗した。細
胞生育に有利な遺伝子をトランスフェクションした細胞
は抗生物質耐性遺伝子を用いることにより選択できる
が、この選択法は細胞に送達される外来遺伝子が細胞生
育に有利でない場合には必ずしも成功しないと考られ
る。prM及びE遺伝子産物の細胞毒性に加えてG41
8により付加されたストレスが多分、prM/E発現細
胞の生存能力を低下させ、ネオマイシン耐性遺伝子を発
現するがprM/E遺伝子を発現しないためにより高い
生存能力を有する細胞により選択されることになる。最
近、本発明者らは、他の日本脳炎ウイルス遺伝子の一つ
であるNS1を連続して発現する細胞株を、NS1のシ
グナル配列及びNS1遺伝子をコードするpcDNA3
プラスミドをCHO−K1細胞にトランスフェクション
することによって、作製した。これらのトランスフェク
ション細胞では、G418の存在下での限界希釈クロー
ニング法により、NS−1発現細胞を高い比率で含有す
る細胞クローンを得ることができた。これは、G418
の非存在下でのクローニングによってのみ樹立されたF
細胞とは異なる。異なる日本脳炎ウイルス遺伝子を発現
する2種の細胞クローンがこれらの別個の特徴を有する
ことは、日本脳炎ウイルスprM及びE遺伝子の産物は
NS1遺伝子の産物よりも毒性が高く、連続発現細胞に
おいて収率と生存性のバランスが異なることを示唆して
いる。
【0066】本発明者らは、prM/E遺伝子産物の融
合活性が、G418を使用しなくても発現細胞を高比率
で含有する細胞クローンを作製できなかった主要な原因
であることを見出した。融合活性を排除する第1の直接
的方法はE分子上の融合エピトープを修飾することであ
る。しかし、修飾によりE蛋白質の立体構造が変化して
しまい、その抗原性及び免疫原性が変化してしまう可能
性がある。フリンによるprM/M切断及びその後のM
/Eオリゴマー化の抑制はEの抗原性及び免疫原性を変
化させることなく融合活性を減少させるための理想的手
段である。pH依存性であるフリン活性を抑制する予備
的試みとして、高pH緩衝液(50mMのTris-HCl、p
H8)をトランスフェクション細胞の培地に単に添加し
た。過去に、この方法を使用してMに対して高比率のp
rMを有する非感染性ビリオンが得られている(Shapir
o, D.他, 1972, Virology 50, 906-911)。pH8で生
育するように適合したCHO−K1細胞を使用して、発
現細胞を高比率で一時的に含有する細胞集団を得た。こ
の高比率は2回の継代以上は維持されなかったが(多
分、prM/E毒性に加えて高pHにより付与されるス
トレスのために)、トランスフェクション細胞を高pH
に露出することにより発現細胞集団が増加することは、
pr/M切断の抑制が連続発現細胞を樹立するのに有用
な方法であることを示唆するものであり、このような前
提に基づき、本発明者らは物質の分子構造をフリン耐性
型に変化させることを試みた。本発明により、インビト
ロ部位特異的変異誘発法によりpr/M切断部位におけ
るアミノ酸配列の変更によりフラビウイルスEPを連続
的に発現する細胞クローンを樹立できることが実証され
た。
【0067】F細胞は高比率の発現細胞を維持したが、
サブクローンは何れも100%の発現細胞を示す水準に
は達しなかった。数回クローニングした細胞は日本脳炎
ウイルスprM及びE遺伝子をコードする遺伝子カセッ
トを常に含む均質な遺伝子型を有していると考られる。
従って、発現により特定されるクローニングした細胞の
表現型が異質であることは、これらの細胞は時々未知の
機構により検出できないレベルまで発現を減少する場合
があることを示している。非発現状態の単一細胞から増
殖したクローン化細胞は高比率の発現細胞を含む一方、
発現状態の細胞に由来するクローン化細胞は低比率の非
発現細胞を含む可能性がある。検出できないレベルから
検出できるレベルへの発現の変化は、生存能力を維持す
るために毒性蛋白質を連続的に発現する細胞の特徴と言
えるのかもしれない。この現象は数回のクローニング後
でも約80%発現細胞を含む、本発明者が最近樹立した
日本脳炎ウイルスNS1を発現する細胞でも見られた。
【0068】様々なウイルス研究のために連続発現系が
使用されてきたが、抗原及び免疫原として十分なレベル
で細胞外ウイルス様粒子を連続的に発現する細胞の作製
はこれまで報告されていない。本発明者らが樹立したF
細胞では、蛋白質を含まない培地での日本脳炎ウイルス
EPの収率は日本脳炎ウイルスに感染した培養液及びマ
ウス脳乳剤に含まれたビリオンの量と同等であった。F
細胞からのEPの収率が高いこと、並びにそれらの抗原
性及び免疫原性を鑑み、それらはワクチン及び免疫診断
試薬として有用であることが実証された。ヒトbcl−
2を連続的に発現する細胞中で日本脳炎ウイルスによる
持続感染を確立できたという報告があるので、抗アポト
ーシス剤の補助によりEPの収率を高めることができる
可能性がある。応用分野に加えて、粒子形態のウイルス
蛋白質を産生する細胞クローンはフラビウイルスの形態
形成の基礎研究にも貢献する。さらに、ウイルス蛋白質
合成および宿主の生存能力のバランスの上に連続的な発
現が確立しているという特徴はフラビウイルスの病原性
の研究のための細胞モデルをも提供するものである。
【0069】
【発明の効果】本発明により、日本脳炎ウイルスなどの
フラビウイルスE抗原を連続的に発現する細胞が提供さ
れることになった。本発明の細胞は、日本脳炎ウイルス
などのフラビウイルスE抗原の発現を持続することがで
き、培養液中にE抗原の蓄積し、vP829から産生さ
れたEPおよび日本脳炎ウイルス感染C6/36細胞か
ら放出されたSHAと生化学的に類似したEPを産生す
る。本発明の細胞が産生するEPは、マウスにおいて防
御免疫を誘導し、また診断用抗原として(ELISA用
抗原として)適用可能である。
【0070】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Eiji KONISHI <120> A cell which expresses E antigen of Japanese Encephalitis Virus <130> A01188A <160> 2
【0071】 <210> 1 <211> 7486 <212> DNA <213> Artificial DNA <400> 1 gacggatcgg gagatctccc gatcccctat ggtcgactct cagtacaatc tgctctgatg 60 ccgcatagtt aagccagtat ctgctccctg cttgtctctt ggaggtcgct gagtagtgcg 120 cgagcaaaat ttaagctaca acaaggcaag gcttgaccga caattgcatg aagaatctgc 180 ttagggttag gcgttttgcg ctgcttcgcg atgtacgggc cagatatacg cgttgacatt 240 gattattgac tagttattaa tagtaatcaa ttacggggtc attagttcat agcccatata 300 tggagttccg cgttacataa cttacggtaa atggcccgcc tggctcaccg cccaacgacc 360 cccgcccatt gacgtcaata atgacgtatg ttcccatagt aacgccaata gggactttcc 420 attgacgtca atgggtggac tatttacggt aaactgccca cttggcagta catcaagtgt 480 atcatatgcc aagtacgccc cctattgacg tcaatgacgg taaatggccc gcctggcatt 540 atgcccagta catgacctta tgggactttc ctacttggca gtacatctac gtattagtca 600 tcgctattac catggtgatg cggttttggc agtacatcaa tgggcgtgga tagcggtttg 660 actcacgggg atttccaagt ctccacccca ttgacgtcaa tgggagtttg ttttggcacc 720 aaaatcaacg ggactttcca aaatgtcgta acaactccgc cccattgacg caaatgggcg 780 gtaggcgtgt acggtgggag gtctatataa gcagagctct ctggctaact agagaaccca 840 ctgcttactg gcttatcgaa attaatacga ctcactatag ggagacccaa gcttggtacc 900 gagctcggat ccactagtaa cggccgccag tgtgctggaa ttcaccatgg aaggctcaat 960 catgtggctc gcgagcttgg cagttgtcat agcctgcgca ggagccatga agttgtcaaa 1020 tttccagggg aagcttttga tgaccgtcaa caacacggac attgcagacg ttatcgtgat 1080 tcccacctca aaaggagaga acagatgttg ggtccgggca atcgacgtcg gctacatgtg 1140 tgaggacact atcacgtacg aatgtcctaa gctcaccatg ggcaatgatc cagaggacgt 1200 ggactgttgg tgtgacaacc aagaagtcta cgtccaatat ggacggtgca cgcggaccag 1260 gcattccaag actagtagga gatccgtgtc ggtccaaaca catggggaga gttcactagt 1320 gaataaaaaa gaggcttggc tggattcaac gaaagccaca cgatacctca tgaaaactga 1380 gaactggatc gtaaggaatc ctggctatgc tttcctggcg gcgatacttg gctggatgct 1440 tggcagtaac aacggtcaac gcgtggtatt caccatcctc ctgctgttgg tcgctccggc 1500 ttacagtttc aactgtctgg gaatgggcaa tcgtgacttc atagaaggag ccagtggagc 1560 cacttgggtg gacttggtgc tagaaggaga cagctgcttg acaattatgg caaacgacaa 1620 accaacattg gacgtccgca tgatcaacat cgaagctgtc caacttgctg aggtcagaag 1680 ttactgctat catgcttcag tcactgatat ctcgacggtg gctcggtgcc ccacgactgg 1740 agaagctcac aacgagaagc gagctgatag tagctatgtg tgcaaacaag gcttcactga 1800 tcgtgggtgg ggcaacggat gtggactttt cgggaaggga agcattgaca catgtgcaaa 1860 attctcctgc accagtaagg cgattgggag aacaatccag ccagaaaaca tcaaatacga 1920 agttggcatt tttgtgcatg gaaccaccac ttcggaaaac catgggaatt attcagcgca 1980 agttggggcg tcccaggcgg caaagtttac agtaacaccc aatgctcctt cgataaccct 2040 taaacttggt gactacggag aagtcacact ggactgtgag ccaaggagtg gactaaacac 2100 tgaagcgttt tacgtcatga ccgtggggtc aaagtcattt ttggtccaca gggaatggtt 2160 tcatgatctc gctctccctt ggacgccccc ttcgagcaca gcgtggagaa acagagaact 2220 cctcatggaa tttgaagagg cgcacgccac aaaacagtcc gttgttgctc ttgggtcaca 2280 ggaaggaggc ctccatcagg cgttggcagg agccatcgtg gtggagtact caagctcagt 2340 gaagttaaca tcaggccacc taaaatgcag gctgaaaatg gacaaactgg ctctgaaagg 2400 cacaacctat ggcatgtgca cagaaaaatt ctcgttcgcg aaaaatccgg cggacactgg 2460 tcacggaaca gttgtcattg 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agaaccagct ggggctctag ggggtatccc cacgcgccct 3360 gtagcggcgc attaagcgcg gcgggtgtgg tggttacgcg cagcgtgacc gctacacttg 3420 ccagcgccct agcgcccgct cctttcgctt tcttcccttc ctttctcgcc acgttcgccg 3480 gctttccccg tcaagctcta aatcggggca tccctttagg gttccgattt agtgctttac 3540 ggcacctcga ccccaaaaaa cttgattagg gtgatggttc acgtagtggg ccatcgccct 3600 gatagacggt ttttcgccct ttgacgttgg agtccacgtt ctttaatagt ggactcttgt 3660 tccaaactgg aacaacactc aaccctatct cggtctattc ttttgattta taagggattt 3720 tggggatttc ggcctattgg ttaaaaaatg agctgattta acaaaaattt aacgcgaatt 3780 aattctgtgg aatgtgtgtc agttagggtg tggaaagtcc ccaggctccc caggcaggca 3840 gaagtatgca aagcatgcat ctcaattact cagcaaccag gtgtggaaag tccccaggct 3900 ccccagcagg cagaagtatg caaagcatgc atctcaatta gtcagcaacc atagtcccgc 3960 ccctaactcc gcccatcccg cccctaactc cgcccagttc cgcccattct ccgccccatg 4020 gctgactaat tttttttatt tatgcagagg ccgaggccgc ctctgcctct gagctattcc 4080 agaagtagtg aggaggcttt tttggaggcc taggcttttg caaaaagctc ccgggagctt 4140 gtatatccat tttcggatct gatcaagaga caggatgagg atcgtttcgc atgattgaac 4200 aagatggatt gcacgcaggt tctccggccg cttgggtgga gaggctattc ggctatgact 4260 gggcacaaca gacaatcggc tgctctgatg ccgccgtgtt ccggctgtca gcgcaggggc 4320 gcccggttct ttttgtcaag accgacctgt ccggtgccct gaatgaactg caggacgagg 4380 cagcgcggct atcgtggctg gccacgacgg gcgttccttg cgcagctgtg ctcgacgttg 4440 tcactgaagc gggaagggac tggctgctat tgggcgaagt gccggggcag gatctcctgt 4500 catctcacct tgctcctgcc gagaaagtat ccatcatggc tgatgcaatg cggcggctgc 4560 atacgcttga tccggctacc tgcccattcg accaccaagc gaaacatcgc atcgagcgag 4620 cacgtactcg gatggaagcc ggtcttgtcg atcaggatga tctggacgaa gagcatcagg 4680 ggctcgcgcc agccgaactg ttcgccaggc tcaaggcgcg catgcccgac ggcgaggatc 4740 tcgtcgtgac ccatggcgat gcctgcttgc cgaatatcat ggtggaaaat ggccgctttt 4800 ctggattcat cgactgtggc cggctgggtg tggcggaccg ctatcaggac atagcgttgg 4860 ctacccgtga tattgctgaa gagcttggcg gcgaatgggc tgaccgcttc ctcgtgcttt 4920 acggtatcgc cgctcccgat tcgcagcgca tcgccttcta tcgccttctt gacgagttct 4980 tctgagcggg actctggggt tcgaaatgac cgaccaagcg acgcccaacc tgccatcacg 5040 agatttcgat tccaccgccg ccttctatga aaggttgggc ttcggaatcg ttttccggga 5100 cgccggctgg atgatcctcc agcgcgggga tctcatgctg gagttcttcg cccaccccaa 5160 cttgtttatt gcagcttata atggttacaa ataaagcaat agcatcacaa atttcacaaa 5220 taaagcattt ttttcactgc attctagttg tggtttgtcc aaactcatca atgtatctta 5280 tcatgtctgt ataccgtcga cctctagcta gagcttggcg taatcatggt catagctgtt 5340 tcctgtgtga aattgttatc cgctcacaat tccacacaac atacgagccg gaagcataaa 5400 gtgtaaagcc tggggtgcct aatgagtgag ctaactcaca ttaattgcgt tgcgctcact 5460 gcccgctttc cagtcgggaa acctgtcgtg ccagctgcat taatgaatcg gccaacgcgc 5520 ggggagaggc ggtttgcgta ttgggcgctc ttccgcttcc tcgctcactg actcgctgcg 5580 ctcggtcgtt cggctgcggc gagcggtatc agctcactca aaggcggtaa tacggttatc 5640 cacagaatca ggggataacg caggaaagaa catgtgagca aaaggccagc aaaaggccag 5700 gaaccgtaaa aaggccgcgt tgctggcgtt tttccatagg ctccgccccc ctgacgagca 5760 tcacaaaaat cgacgctcaa gtcagaggtg gcgaaacccg acaggactat aaagatacca 5820 ggcgtttccc cctggaagct ccctcgtgcg ctctcctgtt ccgaccctgc cgcttaccgg 5880 atacctgtcc gcctttctcc cttcgggaag cgtggcgctt tctcaatgct cacgctgtag 5940 gtatctcagt tcggtgtagg tcgttcgctc caagctgggc tgtgtgcacg aaccccccgt 6000 tcagcccgac cgctgcgcct tatccggtaa ctatcgtctt gagtccaacc cggtaagaca 6060 cgacttatcg ccactggcag cagccactgg taacaggatt agcagagcga ggtatgtagg 6120 cggtgctaca gagttcttga agtggtggcc taactacggc tacactagaa ggacagtatt 6180 tggtatctgc gctctgctga agccagttac cttcggaaaa agagttggta gctcttgatc 6240 cggcaaacaa accaccgctg gtagcggtgg tttttttgtt tgcaagcagc agattacgcg 6300 cagaaaaaaa ggatctcaag aagatccttt gatcttttct acggggtctg acgctcagtg 6360 gaacgaaaac tcacgttaag ggattttggt catgagatta tcaaaaagga tcttcaccta 6420 gatcctttta aattaaaaat gaagttttaa atcaatctaa agtatatatg agtaaacttg 6480 gtctgacagt taccaatgct taatcagtga ggcacctatc tcagcgatct gtctatttcg 6540 ttcatccata gttgcctgac tccccgtcgt gtagataact acgatacggg agggcttacc 6600 atctggcccc agtgctgcaa tgataccgcg agacccacgc tcaccggctc cagatttatc 6660 agcaataaac cagccagccg 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【0072】 <210> 2 <211> 7486 <212> DNA <213> Artificial DNA <400> 2 gacggatcgg gagatctccc gatcccctat ggtcgactct cagtacaatc tgctctgatg 60 ccgcatagtt aagccagtat ctgctccctg cttgtctctt ggaggtcgct gagtagtgcg 120 cgagcaaaat ttaagctaca acaaggcaag gcttgaccga caattgcatg aagaatctgc 180 ttagggttag gcgttttgcg ctgcttcgcg atgtacgggc cagatatacg cgttgacatt 240 gattattgac tagttattaa tagtaatcaa ttacggggtc attagttcat agcccatata 300 tggagttccg cgttacataa cttacggtaa atggcccgcc tggctcaccg cccaacgacc 360 cccgcccatt gacgtcaata atgacgtatg ttcccatagt aacgccaata gggactttcc 420 attgacgtca atgggtggac tatttacggt aaactgccca cttggcagta catcaagtgt 480 atcatatgcc aagtacgccc cctattgacg tcaatgacgg taaatggccc gcctggcatt 540 atgcccagta catgacctta tgggactttc ctacttggca gtacatctac gtattagtca 600 tcgctattac catggtgatg cggttttggc agtacatcaa tgggcgtgga tagcggtttg 660 actcacgggg atttccaagt ctccacccca ttgacgtcaa tgggagtttg ttttggcacc 720 aaaatcaacg ggactttcca aaatgtcgta acaactccgc cccattgacg caaatgggcg 780 gtaggcgtgt acggtgggag gtctatataa gcagagctct ctggctaact agagaaccca 840 ctgcttactg gcttatcgaa attaatacga ctcactatag ggagacccaa gcttggtacc 900 gagctcggat ccactagtaa cggccgccag tgtgctggaa ttcaccatgg aaggctcaat 960 catgtggctc gcgagcttgg cagttgtcat agcctgcgca ggagccatga agttgtcaaa 1020 tttccagggg aagcttttga tgaccgtcaa caacacggac attgcagacg ttatcgtgat 1080 tcccacctca aaaggagaga acagatgttg ggtccgggca atcgacgtcg gctacatgtg 1140 tgaggacact atcacgtacg aatgtcctaa gctcaccatg ggcaatgatc cagaggacgt 1200 ggactgttgg tgtgacaacc aagaagtcta cgtccaatat ggacggtgca cgcggaccag 1260 gcattccaag cgaagcagga gatccgtgtc ggtccaaaca catggggaga gttcactagt 1320 gaataaaaaa gaggcttggc tggattcaac gaaagccaca cgatacctca tgaaaactga 1380 gaactggatc gtaaggaatc ctggctatgc tttcctggcg gcgatacttg gctggatgct 1440 tggcagtaac aacggtcaac gcgtggtatt caccatcctc ctgctgttgg tcgctccggc 1500 ttacagtttc aactgtctgg gaatgggcaa tcgtgacttc atagaaggag ccagtggagc 1560 cacttgggtg gacttggtgc tagaaggaga cagctgcttg acaattatgg caaacgacaa 1620 accaacattg gacgtccgca tgatcaacat cgaagctgtc caacttgctg aggtcagaag 1680 ttactgctat catgcttcag tcactgatat ctcgacggtg gctcggtgcc ccacgactgg 1740 agaagctcac aacgagaagc gagctgatag tagctatgtg tgcaaacaag gcttcactga 1800 tcgtgggtgg ggcaacggat gtggactttt cgggaaggga agcattgaca catgtgcaaa 1860 attctcctgc accagtaagg cgattgggag aacaatccag ccagaaaaca tcaaatacga 1920 agttggcatt tttgtgcatg gaaccaccac ttcggaaaac catgggaatt attcagcgca 1980 agttggggcg tcccaggcgg caaagtttac agtaacaccc aatgctcctt cgataaccct 2040 taaacttggt gactacggag aagtcacact ggactgtgag ccaaggagtg gactaaacac 2100 tgaagcgttt tacgtcatga ccgtggggtc aaagtcattt ttggtccaca gggaatggtt 2160 tcatgatctc gctctccctt ggacgccccc ttcgagcaca gcgtggagaa acagagaact 2220 cctcatggaa tttgaagagg cgcacgccac aaaacagtcc gttgttgctc ttgggtcaca 2280 ggaaggaggc ctccatcagg cgttggcagg agccatcgtg gtggagtact caagctcagt 2340 gaagttaaca tcaggccacc taaaatgcag gctgaaaatg gacaaactgg ctctgaaagg 2400 cacaacctat ggcatgtgca cagaaaaatt ctcgttcgcg aaaaatccgg cggacactgg 2460 tcacggaaca gttgtcattg aactttccta ctctgggagt gatggccctt gcaaaattcc 2520 gattgtctcc gttgcgagcc tcaatgacat gacccccgtc gggcggctgg tgacagtgaa 2580 ccccttcgtc gcgacttcca gcgccaactc aaaggtgcta gtcgagatgg aacccccctt 2640 cggagactcc tacatcgtag ttggaagggg agacaagcag attaaccacc attggcacaa 2700 ggctggaagc acgctgggca aagccttttc aacgactttg aagggagctc aaagactggc 2760 agcgttgggc gacacagcct gggactttgg ctctattgga ggggttttca actccatagg 2820 gaaagccgtt caccaagtgt ttggtggtgc cttcagaaca ctcttcgggg gaatgtcttg 2880 gatcacacaa gggctaatgg gggccctact actctggatg ggcgttaacg cacgagaccg 2940 atcaattgct ttggccttct tagccacagg aggtgtgctc gtgttcttag cgaccaatgt 3000 gcatgcttaa ctcgagcatg catctagagg gccctattct atagtgtcac ctaaatgcta 3060 gagctcgctg atcagcctcg actgtgcctt ctagttgcca gccatctgtt gtttgcccct 3120 cccccgtgcc ttccttgacc ctggaaggtg ccactcccac tgtcctttcc taataaaatg 3180 aggaaattgc atcgcattgt ctgagtaggt gtcattctat tctggggggt ggggtggggc 3240 aggacagcaa gggggaggat tgggaagaca atagcaggca tgctggggat gcggtgggct 3300 ctatggcttc tgaggcggaa agaaccagct ggggctctag ggggtatccc cacgcgccct 3360 gtagcggcgc attaagcgcg gcgggtgtgg tggttacgcg cagcgtgacc gctacacttg 3420 ccagcgccct agcgcccgct cctttcgctt tcttcccttc ctttctcgcc acgttcgccg 3480 gctttccccg tcaagctcta aatcggggca tccctttagg gttccgattt agtgctttac 3540 ggcacctcga ccccaaaaaa cttgattagg gtgatggttc acgtagtggg ccatcgccct 3600 gatagacggt ttttcgccct ttgacgttgg agtccacgtt ctttaatagt ggactcttgt 3660 tccaaactgg aacaacactc aaccctatct cggtctattc ttttgattta taagggattt 3720 tggggatttc ggcctattgg ttaaaaaatg agctgattta acaaaaattt aacgcgaatt 3780 aattctgtgg aatgtgtgtc agttagggtg tggaaagtcc ccaggctccc caggcaggca 3840 gaagtatgca aagcatgcat ctcaattact cagcaaccag gtgtggaaag tccccaggct 3900 ccccagcagg cagaagtatg caaagcatgc atctcaatta gtcagcaacc atagtcccgc 3960 ccctaactcc gcccatcccg cccctaactc cgcccagttc cgcccattct ccgccccatg 4020 gctgactaat tttttttatt tatgcagagg ccgaggccgc ctctgcctct gagctattcc 4080 agaagtagtg aggaggcttt tttggaggcc taggcttttg caaaaagctc ccgggagctt 4140 gtatatccat tttcggatct gatcaagaga caggatgagg atcgtttcgc atgattgaac 4200 aagatggatt gcacgcaggt tctccggccg cttgggtgga gaggctattc ggctatgact 4260 gggcacaaca gacaatcggc tgctctgatg ccgccgtgtt ccggctgtca gcgcaggggc 4320 gcccggttct ttttgtcaag accgacctgt ccggtgccct gaatgaactg caggacgagg 4380 cagcgcggct atcgtggctg gccacgacgg gcgttccttg cgcagctgtg ctcgacgttg 4440 tcactgaagc gggaagggac tggctgctat tgggcgaagt gccggggcag gatctcctgt 4500 catctcacct tgctcctgcc gagaaagtat ccatcatggc tgatgcaatg cggcggctgc 4560 atacgcttga tccggctacc tgcccattcg accaccaagc gaaacatcgc atcgagcgag 4620 cacgtactcg gatggaagcc ggtcttgtcg atcaggatga tctggacgaa gagcatcagg 4680 ggctcgcgcc agccgaactg ttcgccaggc tcaaggcgcg catgcccgac ggcgaggatc 4740 tcgtcgtgac ccatggcgat gcctgcttgc cgaatatcat ggtggaaaat ggccgctttt 4800 ctggattcat cgactgtggc cggctgggtg tggcggaccg ctatcaggac atagcgttgg 4860 ctacccgtga tattgctgaa gagcttggcg gcgaatgggc tgaccgcttc ctcgtgcttt 4920 acggtatcgc cgctcccgat tcgcagcgca tcgccttcta tcgccttctt gacgagttct 4980 tctgagcggg actctggggt tcgaaatgac cgaccaagcg acgcccaacc tgccatcacg 5040 agatttcgat tccaccgccg ccttctatga aaggttgggc ttcggaatcg ttttccggga 5100 cgccggctgg atgatcctcc agcgcgggga tctcatgctg gagttcttcg cccaccccaa 5160 cttgtttatt gcagcttata atggttacaa ataaagcaat agcatcacaa atttcacaaa 5220 taaagcattt ttttcactgc attctagttg tggtttgtcc aaactcatca atgtatctta 5280 tcatgtctgt ataccgtcga cctctagcta gagcttggcg taatcatggt catagctgtt 5340 tcctgtgtga aattgttatc cgctcacaat tccacacaac atacgagccg gaagcataaa 5400 gtgtaaagcc tggggtgcct aatgagtgag ctaactcaca ttaattgcgt tgcgctcact 5460 gcccgctttc cagtcgggaa acctgtcgtg ccagctgcat taatgaatcg gccaacgcgc 5520 ggggagaggc ggtttgcgta ttgggcgctc ttccgcttcc tcgctcactg actcgctgcg 5580 ctcggtcgtt cggctgcggc gagcggtatc agctcactca aaggcggtaa tacggttatc 5640 cacagaatca ggggataacg caggaaagaa catgtgagca aaaggccagc aaaaggccag 5700 gaaccgtaaa aaggccgcgt tgctggcgtt tttccatagg ctccgccccc ctgacgagca 5760 tcacaaaaat cgacgctcaa gtcagaggtg gcgaaacccg acaggactat aaagatacca 5820 ggcgtttccc cctggaagct ccctcgtgcg ctctcctgtt ccgaccctgc cgcttaccgg 5880 atacctgtcc gcctttctcc cttcgggaag cgtggcgctt tctcaatgct cacgctgtag 5940 gtatctcagt tcggtgtagg tcgttcgctc caagctgggc tgtgtgcacg aaccccccgt 6000 tcagcccgac cgctgcgcct tatccggtaa ctatcgtctt gagtccaacc cggtaagaca 6060 cgacttatcg ccactggcag cagccactgg taacaggatt agcagagcga ggtatgtagg 6120 cggtgctaca gagttcttga agtggtggcc taactacggc tacactagaa ggacagtatt 6180 tggtatctgc gctctgctga agccagttac cttcggaaaa agagttggta gctcttgatc 6240 cggcaaacaa accaccgctg gtagcggtgg tttttttgtt tgcaagcagc agattacgcg 6300 cagaaaaaaa ggatctcaag aagatccttt gatcttttct acggggtctg acgctcagtg 6360 gaacgaaaac tcacgttaag ggattttggt catgagatta tcaaaaagga tcttcaccta 6420 gatcctttta aattaaaaat gaagttttaa atcaatctaa agtatatatg agtaaacttg 6480 gtctgacagt taccaatgct taatcagtga ggcacctatc tcagcgatct gtctatttcg 6540 ttcatccata gttgcctgac tccccgtcgt gtagataact acgatacggg agggcttacc 6600 atctggcccc agtgctgcaa tgataccgcg agacccacgc tcaccggctc cagatttatc 6660 agcaataaac cagccagccg gaagggccga gcgcagaagt ggtcctgcaa ctttatccgc 6720 ctccatccag tctattaatt gttgccggga agctagagta agtagttcgc cagttaatag 6780 tttgcgcaac gttgttgcca ttgctacagg catcgtggtg tcacgctcgt cgtttggtat 6840 ggcttcattc agctccggtt cccaacgatc aaggcgagtt acatgatccc ccatgttgtg 6900 caaaaaagcg gttagctcct tcggtcctcc gatcgttgtc agaagtaagt tggccgcagt 6960 gttatcactc atggttatgg cagcactgca taattctctt actgtcatgc catccgtaag 7020 atgcttttct gtgactggtg agtactcaac caagtcattc tgagaatagt gtatgcggcg 7080 accgagttgc tcttgcccgg cgtcaatacg ggataatacc gcgccacata gcagaacttt 7140 aaaagtgctc atcattggaa aacgttcttc ggggcgaaaa ctctcaagga tcttaccgct 7200 gttgagatcc agttcgatgt aacccactcg tgcacccaac tgatcttcag catcttttac 7260 tttcaccagc gtttctgggt gagcaaaaac aggaaggcaa aatgccgcaa aaaagggaat 7320 aagggcgaca cggaaatgtt gaatactcat actcttcctt tttcaatatt attgagacat 7380 ttatcagggt tattgtctca tgagcggata catatttgaa tgtatttagt aaaataaaca 7440 aataggggtt ccgcgcacat ttccccgaaa agtgccacct gacgtc 7486
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、日本脳炎ウイルス(中山株)のprM
-E遺伝子を含む組み換えワクシニアウイルスの模式図を
示す。
【図2】図2は、pcJEME及びpcJEEPの模式図を示す。
【図3】図3は、pcJEEPにおける変異(pr/M割断
部位のアミノ酸配列RSRRをTSRRに置換するよう
な変異)の導入を示す図である。
【図4】図4は、pcJEEPの塩基配列の一部(前半部
分)を示す。
【図5】図5は、pcJEEPの塩基配列の一部(中間部
分)を示す。
【図6】図6は、pcJEEPの塩基配列の一部(後半部
分)を示す。
【図7】図7は、本発明の日本脳炎ウイルスE抗原連続
発現細胞クローンの樹立の過程を示す模式図である。
【図8】図8は、培養液中のBSA濃度によるE抗原放
出量への影響を調べた図である。
【図9】図9は、7日間の培養中に蓄積されたE抗原量
の推移を示す図である。
【図10】図10は、F細胞とvP829感染HeLa
細胞の培養液を、PEGにより沈殿させて得られたEPを
免疫ブロット法により解析した結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12P 21/02 C12N 5/00 B //(C12N 5/10 15/00 ZNAA C12R 1:91) C12R 1:91) (72)発明者 ピーター・ダブリュー・メイソン フット・アンド・マウス・ディジーズ・リ サーチ・ユニット、プラムアイランドアニ マルディジーズセンター、アグリカルチャ ルリサーチサービス、ユナイテッドステー ツディパートメント・オブ・アグリカルチ ャー、ピーオーボックス848、グリーンポ ート、ニューヨーク、11944、米国 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA14 BA32 CA01 DA02 EA02 EA04 FA18 GA13 GA18 4B064 AG32 CA10 CA19 CC24 CE03 DA01 DA15 4B065 AA90X AB01 AC15 BA02 BA05 BA06 BD15 CA24 CA45 CA46 4C085 AA03 BA51 BA62 EE06 FF24 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 CA01 DA86 EA31 EA53 FA72 FA74 GA05 GA15

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラビウイルスの前駆膜蛋白(prM)
    遺伝子及び外被膜蛋白(E)遺伝子を含むDNAを動物
    細胞にトランスフェクションすることにより得られる、
    細胞外粒子(EP)を発現する動物細胞。
  2. 【請求項2】 フラビウイルスの前駆膜蛋白(prM)
    遺伝子及び外被膜蛋白(E)遺伝子を含む組み換えDN
    Aを、該ウイルスの表面蛋白が保持する膜融合活性が阻
    害されるように保持する、請求項1に記載の細胞外粒子
    (EP)を発現する動物細胞。
  3. 【請求項3】 フラビウイルスの前駆膜蛋白(prM)
    遺伝子及び外被膜蛋白(E)遺伝子を含む組み換えDN
    Aであって、prMから膜蛋白(M)への割断を阻害す
    るように、prMをコードする塩基配列中のフリン割断
    部位の塩基配列に変異を導入した組み換えDNAを動物
    細胞にトランスフェクションすることにより得られる、
    請求項1又は2に記載の動物細胞。
  4. 【請求項4】 組み換えDNAを動物細胞にトランスフ
    ェクションした後に選択培地を用いずにクローニングを
    行うことにより得られる、請求項1から3の何れか1項
    に記載の動物細胞。
  5. 【請求項5】 哺乳類由来の細胞である、請求項1から
    4の何れか1項に記載の動物細胞。
  6. 【請求項6】 CHO細胞である、請求項1から5の何
    れか1項に記載の動物細胞。
  7. 【請求項7】 フラビウイルスが日本脳炎ウイルスであ
    る、請求項1から6の何れか1項に記載の動物細胞。
  8. 【請求項8】 フラビウイルスの前駆膜蛋白(prM)
    遺伝子及び外被膜蛋白(E)遺伝子を含む組み換えDN
    Aが、下記の何れかである、請求項1から7の何れか1
    項に記載の動物細胞。 (1)配列番号1又は2に記載の塩基配列を有するDN
    A;または (2)配列番号1又は2に記載の塩基配列において1か
    ら数個の塩基が置換、欠失、付加および/または挿入さ
    れた塩基配列を有するDNAであって、動物細胞にトラ
    ンスフェクションすることにより細胞外粒子(EP)を
    発現する細胞を樹立することができるDNA。
  9. 【請求項9】 細胞外粒子(EP)を連続的に発現す
    る、請求項1から8の何れか1項に記載の動物細胞。
  10. 【請求項10】 受託番号FERM P−17818を
    有する、請求項1から9の何れか1項に記載の動物細
    胞。
  11. 【請求項11】 下記の何れかの組み換えDNA。 (1)配列番号1に記載の塩基配列を有するDNA;ま
    たは (2)配列番号1に記載の塩基配列において1から数個
    の塩基が置換、欠失、付加および/または挿入された塩
    基配列を有するDNAであって、動物細胞にトランスフ
    ェクションすることにより細胞外粒子(EP)を発現す
    る細胞を樹立することができるDNA。
  12. 【請求項12】 フラビウイルスの前駆膜蛋白(pr
    M)遺伝子及び外被膜蛋白(E)遺伝子を含む組み換え
    DNAであって、prMから膜蛋白(M)への割断を阻
    害するように、prMをコードする塩基配列中のフリン
    割断部位の塩基配列に変異を導入した組み換えDNAを
    動物細胞にトランスフェクションすることを特徴とす
    る、細胞外粒子(EP)を発現する動物細胞の作成方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項1から10の何れかに記載の動
    物細胞を培養し、その培養液中に外被膜蛋白(E)抗原
    又は細胞外粒子(EP)を蓄積することを特徴とする、
    フラビウイルスの外被膜蛋白(E)抗原又は細胞外粒子
    (EP)の調製方法。
  14. 【請求項14】 請求項1から10の何れか1項に記載
    の動物細胞が産生するフラビウイルスの外被膜蛋白
    (E)抗原又は細胞外粒子(EP)。
  15. 【請求項15】 ワクチン又は診断薬として使用する、
    請求項14に記載のフラビウイルスの外被膜蛋白(E)
    抗原又は細胞外粒子(EP)。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載のフラビウイルスの
    外被膜蛋白(E)抗原又は細胞外粒子(EP)を含む、
    ウイルスワクチン。
  17. 【請求項17】 請求項14に記載のウイルスの外被膜
    蛋白(E)抗原又は細胞外粒子(EP)を含む診断薬。
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