JP2001296805A - 熱収縮性ラベル用トップコート組成物及び熱収縮性ラベル - Google Patents

熱収縮性ラベル用トップコート組成物及び熱収縮性ラベル

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JP2001296805A
JP2001296805A JP2000111352A JP2000111352A JP2001296805A JP 2001296805 A JP2001296805 A JP 2001296805A JP 2000111352 A JP2000111352 A JP 2000111352A JP 2000111352 A JP2000111352 A JP 2000111352A JP 2001296805 A JP2001296805 A JP 2001296805A
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Etsutaka Uno
悦孝 卯野
Takahiro Nakagawa
貴弘 中川
Akira Shintani
彰 新谷
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Fuji Seal Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラベルを容器等に被せて熱収縮させる工程な
どにおいて、ラベルに印刷された水性インキの滲みや剥
離を防止できる熱収縮性ラベル用トップコート組成物を
得る。 【解決手段】 本発明の熱収縮性ラベル用トップコート
組成物は、水性インキによる印刷が施された熱収縮性ラ
ベルの該水性インキ印刷層表面に塗布されるトップコー
ト組成物であって、耐水性又は耐アルカリ性樹脂と有機
溶剤とを含む。このトップコート組成物は、さらに着色
顔料を含んでいてもよい。前記耐水性又は耐アルカリ性
樹脂として例えば酸価40以下の樹脂を使用できる。ま
た、耐水性又は耐アルカリ性樹脂としてアクリル系樹脂
及びウレタン系樹脂から選択された少なくとも1種の樹
脂を使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インキによる
印刷が施された熱収縮性ラベルの該水性インキ印刷層表
面に塗布されるトップコート組成物、及び熱収縮性フィ
ルムの少なくとも片面に水性インキ印刷層及びトップコ
ート層がこの順に形成されている熱収縮性ラベルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴミ公害防止の目的で、飲料・酒
類、食品調味料や医薬品、化粧品等のガラス、プラスチ
ックや金属等の容器に装着するラベルとして、熱収縮性
フィルム(シュリンクフィルム)を用いたいわゆる熱収
縮性ラベルが多用されている。かかる熱収縮性ラベル用
のフィルムとして各種のプラスチックフィルムが開発さ
れ、被包装物に適したものを適宜選択して使用されるよ
うになってきている。
【0003】プラスチックフィルムを包装材料用として
使用する際には、装飾性を高めたり表面保護のためにプ
ラスチックフィルムに印刷が施される。最近では、この
印刷に用いる印刷インキに高度な性能や品質が求められ
ている。とりわけ、包装容器の美粧化や高級化のため、
基材となるプラスチックフィルムに対する接着性、印刷
適性及び熱収縮加工性の向上が要求されるので、これま
で印刷インキとして主に溶剤型インキが用いられてき
た。
【0004】しかし、溶剤型インキでは有機溶剤を多量
に含むため、引火爆発などの安全性、有機溶剤中毒など
の衛生性、大気汚染などの環境汚染性等の点での問題が
あった。そこで、これらの問題の解決法として水性イン
キが提唱されてきた。水性インキでは、プラスチックフ
ィルムが一般に水をはじくため、アンカーコート剤を塗
布することが行われるが、最近のアンカーコート剤の進
歩により、水性インキを用いた場合でも美粧性などの印
刷適性に優れた印刷を得ることが可能となってきた。と
ころが、このような技術を用いた場合でも、水性インキ
をシュリンクフィルムに印刷するためには、単に印刷可
能であるだけでなく、インキの化学的性質ならびに物理
的性質が熱収縮性ラベルとして使用されるための機能を
も具備していなければならない。より具体的には、例え
ばポリエチレンテレフタレート製ボトル(PETボト
ル)等の容器に被せて熱収縮させるときの変形に追従し
なければならない。このとき硬化皮膜の硬いインキを用
いると表面に微細なクラックを生じたり、剥離したりす
る。逆に硬化皮膜の柔らかいインキを用いると熱収縮に
追従はできるものの、フィルム面への密着性が低下しや
すくなるほか、加工中に皮膜が傷つきやすいなどの欠点
がある。そのため、熱収縮性ラベルに用いられるインキ
用の樹脂は、程よい物理的性質を有しなければならな
い。
【0005】その一方で水性インキであるためには、水
を主成分とする水系溶媒にインキ用樹脂が安定的に存在
していなくてはならない。インキ用樹脂が水系溶媒中で
不安定であれば、得られる水性インキの貯蔵安定性や印
刷適性が低く、適用が困難となる。従って、水性インキ
用の樹脂は水系溶媒中で安定な化学構造を有することが
要求される。
【0006】これらの諸機能を一つのインキ組成に付与
することは実際上困難であるが、一般的には、インキ用
樹脂について物理的性質を優先した化学構造とし、水系
溶媒中の安定性付与のために、例えば、カルボン酸アン
モニウム塩の形態にすることなどが通常行われる。この
ようなインキ用樹脂は、水系溶媒中ではカルボン酸アン
モニウム塩として存在し、塗布後の乾燥によりアンモニ
アが脱離してカルボン酸となることで、水不溶性のイン
キ皮膜を形成せしめる。しかしながら、かかる水不溶性
のインキ皮膜でも十分な耐水性は得難いものであった。
例えば、水性インキで裏面印刷を施した熱収縮性ラベル
を容器等に装着する際、熱収縮に用いるスチームが容器
とラベルの間に入り、水性印刷インキが膨潤して脆くな
り、滲むという問題が生じる。
【0007】また、上記熱収縮性ラベルを装着した容器
をベルトコンベアで搬送する際、ベルトコンベア表面に
摩擦防止のために塗布された界面活性剤溶液が容器とラ
ベルの間に入り込んで水性インキを溶かすこともある。
さらに、上記の容器は、通常中身を充填する前に弱アル
カリ性の温水で洗浄されるが、その際に洗浄水が容器と
ラベルとの間に滲入して水性インキを溶解し、印刷が剥
がれるという問題もある。このような問題は、印刷皮膜
が熱収縮時に大きなストレスを受けて剥がれやすくなっ
ており、しかも水やアルカリ水との接触の機会が多い熱
収縮性ラベルに特有の問題である。
【0008】なお、水性インキに用いる樹脂を例えば多
官能のアジリジン化合物、カルボジイミド化合物やヒド
ラジド化合物などの公知の硬化剤を用いて架橋構造とす
ることにより、耐水性の向上を図ることがある。しか
し、上記のような熱収縮時に要求される特性と耐水性の
何れをも十分に充足するものはない。また、シュリンク
フィルム表面に水性インキで印刷を施すこと自体が歴史
的に浅くかつ極めて希であり、上記のような問題点の存
在も知られていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ラベルを容器等に被せて熱収縮させる工程、容器内
部を洗浄する工程、ラベルを装着した容器等を搬送する
工程などにおいて、ラベルに印刷された水性インキの滲
みや剥離を防止できる熱収縮性ラベル用トップコート組
成物及び熱収縮性ラベルを提供することにある。本発明
の他の目的は、ラベル作製時の工程数や工程時間を増大
させることなく、またラベルの総厚みや総重量を増大さ
せることなく、ラベルに印刷された水性インキの水との
接触に起因する滲みや剥離を防止できる熱収縮性ラベル
用トップコート組成物及び熱収縮性ラベルを提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討した結果、シュリンクフィルム
に施された水性インキ印刷層の表面に特定の樹脂を含む
樹脂組成物を塗布すると、シュリンク工程、洗浄工程、
充填工程などにおいて、ラベルに施されている水性イン
キ印刷層のインキが膨潤して脆くなり滲んだり剥がれた
りするのを防止できることを見出し、本発明を完成し
た。
【0011】すなわち、本発明は、水性インキによる印
刷が施された熱収縮性ラベルの該水性インキ印刷層表面
に塗布されるトップコート組成物であって、耐水性又は
耐アルカリ性樹脂と有機溶剤とを含む熱収縮性ラベル用
トップコート組成物を提供する。このトップコート組成
物は、さらに着色顔料を含んでいてもよい。前記耐水性
又は耐アルカリ性樹脂として、酸価40以下の樹脂を使
用できる。また、前記耐水性又は耐アルカリ性樹脂とし
て、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂などを使
用できる。
【0012】本発明は、また、熱収縮性フィルムの少な
くとも片面に水性インキによる印刷が施され、且つ該水
性インキ印刷層の表面に耐水性又は耐アルカリ性樹脂か
らなるトップコート層が形成されている熱収縮性ラベル
を提供する。この熱収縮ラベルにおいて、トップコート
層が着色顔料を含んでいてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を必要
に応じて図面を参照しつつ説明する。なお、同一の部材
又は部分には同一の符号が付されている。図1は本発明
の熱収縮性ラベルの一例を示す概略断面図である。この
熱収縮性ラベルでは、熱収縮性フィルム1の表面に、水
性カラーインキ等の水性インキを印刷した水性インキ印
刷層2a及び水性白色インキを印刷した水性インキ印刷層
2bが形成され、これらの外側に最外層として透明なトッ
プコート層3が設けられている。
【0014】この例では、水性インキ印刷層2aは文字や
図形、模様等を表す層である。一方、水性インキ印刷層
2bは前記水性インキ印刷層2aにより表される文字や図
形、模様等の下地(背景)となる層であり、熱収縮性フ
ィルム1のほぼ全面に形成されている。また、トップコ
ート層3は、水性インキ印刷層2(2a,2b)を被覆して
形成されており、該水性インキ印刷層2(2a,2b)の保
護層として機能する。
【0015】熱収縮性フィルム1としては、熱により収
縮性を示すプラスチックフィルムであればよく、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート等からなるポリエステ
ルフィルム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等
からなるスチレン系フィルム、ポリプロピレン等のオレ
フィン系樹脂からなるオレフィン系フィルム、塩化ビニ
ル樹脂などが挙げられる。好ましい熱収縮性フィルム1
には、ポリエステルフィルムなどが挙げられる。
【0016】熱収縮性フィルム1は、例えば、フィルム
を構成する樹脂を含む樹脂組成物をTダイや環状ダイか
ら押出成形し、得られた未延伸シートを一軸又は二軸延
伸することにより製造できる。熱収縮性フィルム1の少
なくとも一方向X(主収縮方向)の熱収縮率は、各種容
器等への収縮密着性の点から、30%以上が好ましく、
さらに好ましくは50%以上である。また、熱収縮性フ
ィルム1の厚さは、ラベルの取扱性等を考慮して適宜選
択できるが、通常10〜100μm程度、好ましくは2
0〜60μm程度である。
【0017】熱収縮性フィルム1と水性インキ印刷層2
との間には、必要に応じて、前記2層間の接着性を高め
るため、アンカーコート層を設けてもよい。アンカーコ
ート層は公知乃至慣用のアンカーコート剤などにより形
成できる。
【0018】水性インキ印刷層2(2a,2b)の形成に用
いる水性インキとしては、グラビア印刷等に通常用いら
れる水性印刷インキを使用できる。この水性インキは、
その溶剤組成中に少なくとも5重量%の水を含み、アン
モニア水等のアルカリ水溶液又は水で希釈できるという
特徴を有する。
【0019】水性インキにおいてバインダーとしての機
能を担う樹脂成分(バインダー樹脂)としては、水に溶
解又は分散可能な樹脂であればよく、例えば、アクリル
系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリエチレンオキ
シド系樹脂、ポリN−ビニルピロリドン系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド樹脂、
アミノ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹
脂、セルロース系樹脂、合成ゴムその他の合成樹脂;ポ
リヌクレオチド、ポリペプチド、多糖類、天然ゴムなど
の天然高分子などを使用できる。これらの樹脂は単独で
又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0020】前記バインダー樹脂は、その分子構造に、
水に溶解若しくは分散するために必要な極性基を有す
る。代表的なバインダー樹脂として、分子内にカルボキ
シル基を有するアルカリ可溶性樹脂が挙げられる。この
樹脂はアンモニアや低分子量アミン化合物などによりア
ンモニウム塩又はアミン塩として使用されるが、印刷
後、乾燥によりアンモニアや低分子量アミンが脱離して
カルボキシル基が遊離化することにより水不溶性とな
る。
【0021】このような水性インキは、上記バインダー
樹脂と水を主体とする溶剤とをベヒクルの主成分とし、
これに、染料・顔料等の色素(例えば、フタロシアニン
ブルー、カーボンブラック、酸化チタンなど)、必要に
応じて、分散剤、水溶性増粘剤、ワックス、体質顔料、
消泡剤、安定剤、潤滑剤等の添加剤を加え、混合機等で
混練することにより得ることができる。前記水を主体と
する溶剤には、水、及び水と水混和性の有機溶剤との混
合溶剤が含まれる。前記水混和性の有機溶剤としては、
例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類等が
挙げられる。なお、ベヒクル中にケトンやエステル系有
機溶剤が少量(例えば2重量%未満)含まれていてもよ
い。
【0022】また、耐水性などの向上を目的として、例
えば、多官能のアジリジン化合物、カルボジイミド化合
物、ヒドラジド化合物などの公知の硬化剤を使用時に用
いてバインダー樹脂を架橋させることもできる。
【0023】好ましい水性インキには、ポリウレタン系
水性インキ、ポリアクリル酸系水性インキが含まれ、そ
の代表的な例として、例えば、商品名「アクワエコー
ル」(東洋インキ(株)製)、商品名「W−PACK」
(大日精化(株)製)、商品名「エコピュア」(サカタ
インクス(株)製)、商品名「ファインラップWPV」
(大日本インキ(株)製)などが挙げられる。
【0024】水性インキの印刷法としては、グラビア印
刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等の慣用の印刷法を
採用できるが、その中でもグラビア印刷が好ましい。水
性インキ印刷層2a及び2bは、そのデザイン等に応じ、そ
れぞれ単層及び多層の何れであってもよい。また、水性
インキ印刷層2bの色も白色に限らず任意の色にすること
ができる。通常は、白色を2回(2層)重ねて印刷した
り、黄色等の印刷後に白色を重ねて印刷する印刷方法な
どが多く使用される。なお、水性インキ印刷層2bは必ず
しも設ける必要はない。この場合には、ラベルを装着す
る容器等の色又は容器に充填された内容物の色が水性イ
ンキ印刷層2aにより表される文字等の背景色となる。
【0025】トップコート層3は耐水性又は耐アルカリ
性樹脂で構成されている。耐水性樹脂とは、水中に浸漬
しても変色、崩壊、懸濁、膨潤、溶解などの変化が生じ
ない樹脂であり、具体的には、樹脂を水中に常温で24
時間浸漬したとき、目視観察で上記の変化が認められな
い樹脂である。また、耐アルカリ性樹脂とは、アルカリ
水溶液に浸漬しても変色、崩壊、懸濁、膨潤、溶解など
の変化が生じない樹脂であり、具体的には、樹脂を5重
量%苛性ソーダ水溶液中に常温で24時間浸漬したと
き、目視観察で上記の変化が認められない樹脂である。
本発明では、特に耐アルカリ性樹脂が好ましい。
【0026】耐水性又は耐アルカリ性樹脂としては、一
般に、スルホン基、カルボキシル基、ホスホニウム基等
のアニオン性の官能基を含まないか又は含むとしてもそ
の含有量の極めて少ない樹脂が用いられる。このような
樹脂の代表例として、例えば、アクリル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。これ
らの樹脂は単独で又は2種以上組み合わせて使用でき
る。
【0027】樹脂中における前記アニオン性の官能基の
存在比率についてはいわゆる酸価(単位:mg−KOH
/g)が目安になる。樹脂の酸価は、好ましくは40以
下であり、より好ましくは20以下、さらに好ましくは
10以下である。樹脂の酸価が高くなると(すなわち前
記アニオン性官能基の存在比率が高くなると)、アルカ
リ耐性が低下するので好ましくない。
【0028】また、樹脂中に、エーテル結合、アルコー
ル性のヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、置換又は
無置換アミノ基及び第4級アンモニウム塩基を有する構
成単位が含まれていると、耐水性が低下しやすい。従っ
て、前記樹脂としては、これらの極性基を有する構成単
位(モノマー単位)が樹脂を構成する全モノマー単位の
10モル%以下、特に5モル%以下である樹脂が好まし
い。
【0029】前記耐水性又は耐アルカリ性樹脂のガラス
転移温度(Tg)は、好ましくは0〜100℃程度であ
る。ガラス転移温度が低くなると印刷面への密着性が低
下する傾向があるほか、加工中に皮膜が傷つきやすくな
るので好ましくない。ガラス転移温度が低くなると熱収
縮加工の時に表面に微細なクラックを生じたり、剥離し
たりする傾向があり好ましくない。樹脂のガラス転移温
度のより好ましい範囲は10〜70℃である。前記耐水
性又は耐アルカリ性樹脂として、例えば、油性印刷イン
キのバインダー樹脂として一般に用いられる樹脂などを
使用できる。
【0030】トップコート層3には、前記樹脂の他、必
要に応じて、消泡剤、帯電防止剤、スリップ剤、ブロッ
キング防止剤などの添加剤が含まれていてもよい。トッ
プコート層3の厚みは、乾燥後の厚みとして、一般に
0.1〜40μm程度、好ましくは0.2〜20μm程
度、さらに好ましくは0.3〜5μm程度である。厚み
が薄くなると十分な耐水性が確保しにくくなり、厚みが
厚すぎると熱収縮加工時に層の破壊が生じやすくなるの
で好ましくない。
【0031】トップコート層3は、前記耐水性又は耐ア
ルカリ性樹脂と有機溶剤とを含むトップコート組成物
を、水性インキ印刷層2上に、例えばグラビア印刷など
の公知の方法で塗布することにより形成できる。
【0032】有機溶剤としては、例えば、メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、
メトキシプロパノールなどのアルコール類(好ましく
は、炭素数1〜10程度の低分子量アルコール);ギ酸
エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸イソプロピルなどのエステル類(好まし
くは、炭素数2〜10程度の低分子量エステル);トル
エン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素
などの芳香族化合物;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族又は脂環式炭
化水素;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
などのケトン類;メチルt−ブチルエーテルなどのエー
テル類;これらの混合溶剤などが挙げられる。
【0033】これらの有機溶剤は、樹脂の種類によって
適宜選択できるが、中でもアルコール類又はエステル類
を主体とする有機溶剤、例えばアルコール類とエステル
類の総含有量が50重量%以上、特に80重量%以上で
ある有機溶剤が好ましい。アルコール類とエステル類の
総含有量が低いと、前工程で印刷された水性インキ印刷
層2が溶解、膨潤したり、美粧性が損なわれたりする恐
れがある。
【0034】前記トップコート層は必ずしもラベル全面
に設ける必要はなく、部分的に設けることもできる。例
えば、トップコート層をアルカリ性界面活性剤や水など
が付着しやすいラベル部分(例えば、ボトル下部に位置
する部分など)にのみ形成することも差し支えない。
【0035】前記トップコート組成物は、耐水性又は耐
アルカリ性樹脂と必要に応じて各種添加剤を前記有機溶
剤中、慣用の攪拌・混合手段を用いて均一になるまで攪
拌・混合することにより調製できる。
【0036】上記のような熱収縮性ラベルによれば、水
性インキ印刷層2が耐水性又は耐アルカリ性樹脂からな
るトップコート層3により被覆されているため、該ラベ
ルを容器等に被せて熱収縮させる工程や、その後の容器
内部を洗浄する工程、ラベルを装着した容器等を搬送す
る工程などにおいて、水やアルカリ水がラベルと容器等
の間に滲入しても、水性インキが滲んだり剥離したりし
ない。しかも、ラベルの熱収縮加工性、美粧性、印刷適
性等の諸物性を損ねることがない。さらに、トップコー
ト層3に種々の機能を付加して、インキ層のみでは達成
できない化学的性能や物理的性能を熱収縮性ラベルに付
与することも可能である。なお、本発明では、トップコ
ート層3を形成する際に有機溶剤を使用するものの、ト
ップコート層3は水性インキ印刷層2を水と接触する短
時間の間保護できる程度の厚みを有していればよいの
で、使用する有機溶剤の量は少ない量で済む。
【0037】図2は本発明の熱収縮性ラベルの他の例を
示す概略断面図である。この熱収縮性ラベルでは、熱収
縮性フィルム1の表面に、水性カラーインキ等の水性イ
ンキによる水性インキ印刷層2aが形成され、この外側に
最外層として不透明なトップコート層13が設けられてい
る。この例では、水性インキ印刷層2aは図1の例と同
様、文字や図形、模様等を表す層であるが、トップコー
ト層13は、前記の例のように水性インキ印刷層2aの保護
層として機能するほか、該水性インキ印刷層2aにより表
現される文字や模様の下地(背景)となる層、すなわち
印刷層の1つとして機能させることができる。
【0038】前記トップコート層13は、耐水性又は耐ア
ルカリ性樹脂と着色顔料とで構成されている。耐水性又
は耐アルカリ性樹脂としては、前記と同様のものを使用
できる。
【0039】着色顔料としては、公知の無機及び有機の
着色顔料を用いることができる。例えば、着色顔料とし
て、ファストエローGなどの黄顔料、ブリリアントカー
ミン6Bなどの赤顔料、フタロシアニンブルーなどの青
顔料、フタロシアニングリーンなどの緑顔料、カーボン
ブラックなどの黒色顔料、酸化チタンなどの白色顔料、
アルミニウムフレークなどの金属粉顔料、ブリリアント
スルホフラビンなどの昼光蛍光顔料などが挙げられる。
これらの着色顔料は単独で又は2以上を組み合わせて使
用できる。着色顔料の色は、水性インキ印刷層2aの色彩
等を考慮して適宜選択できる。例えば、水性インキ印刷
層2aが赤や黒などのカラーで印刷される場合には、トッ
プコート層13に白色顔料(例えば、酸化チタン)を配合
して白色の下地として機能させることができる。
【0040】着色顔料の配合量は、水性インキ印刷層2a
により表される文字等の下地としての機能を発揮しうる
量であれば特に制限されないが、ラベルを装着する容器
に充填する内容物の色が濃い場合には、この色を十分隠
蔽できる程度の着色顔料を使用するのが好ましい。着色
顔料の具体的な配合量としては、トップコート層13の樹
脂成分100重量部に対して1〜200重量部程度であ
る。より詳細には、比重の比較的小さい有機系又は無機
系の着色顔料にあっては1〜100重量部程度、比重の
比較的大きい無機系の着色顔料においては20〜200
重量部程度の範囲で適当に選択できる。
【0041】トップコート層13には、前記樹脂及び着色
顔料の他、必要に応じて、消泡剤、帯電防止剤、スリッ
プ剤、ブロッキング防止剤などの添加剤が含まれていて
もよい。トップコート層13の厚みは前記と同様である。
【0042】トップコート層13は、前記耐水性又は耐ア
ルカリ性樹脂と着色顔料と有機溶剤とを含む不透明なト
ップコート組成物を、水性インキ印刷層2a上に、例えば
グラビア印刷などの公知の方法で塗布することにより形
成できる。有機溶剤としては前記と同様のものを使用で
きる。
【0043】上記トップコート組成物は、前記耐水性又
は耐アルカリ性樹脂、着色顔料、有機溶剤、及び必要に
応じて各種添加剤を、順次若しくは一度に公知乃至慣用
の攪拌・混合手段を用いて、溶解又は分散させることに
より調製できる。攪拌・混合手段としては、例えば、デ
スパー、サンドミル、コロイドミル、アトライター、三
本ロール、ホモジナイザーなどが挙げられる。
【0044】上記トップコート組成物は、また、別途作
製された着色インキに上記の樹脂成分及び必要に応じて
各種添加剤を添加することにより得ることもできる。例
えば、熱収縮性フィルムの印刷用に用いられるインキ
に、前記樹脂のうち相溶性のある樹脂を添加して、上記
トップコート組成物を調製することができる。この方法
によれば、着色原料の分散工程が省略可能となり、効率
的である。
【0045】図2に示される熱収縮性ラベルによれば、
前記図1の熱収縮性ラベルと同様の作用効果が得られる
だけでなく、ラベル作製時の工程数や工程時間を増大さ
せることなく、またラベルの総厚みや総重量を増大させ
ることなく、シュリンク加工時などにおける水性インキ
の滲みや剥離を防止できるという大きな利益が得られ
る。より具体的には、例えば、従来7色の水性インキに
より7回印刷を行っていた場合には、最終の7回目の印
刷工程(文字や模様等の下地乃至背景となる層の印刷工
程)で用いる水性インキを上記本発明の不透明なトップ
コート組成物に置き換えて印刷するだけでよいので、ラ
ベル作製時の工程数やラベルの総厚み、総重量はほとん
ど変化しない。また、文字や模様の下地となる層を印刷
する最終の印刷工程では水性インキを多量に用いるの
で、水分の乾燥するのに時間を要していたのが、これを
上記有機溶剤を用いたトップコート組成物の塗布に置き
換えることで乾燥時間が短縮され、全体の工程時間が大
きく短縮される。なお、文字や模様等の下地となる層の
印刷を、隠蔽性を高めるため2回以上行う場合には、最
後の印刷を上記トップコート組成物の塗布に置き換えれ
ばよい。なお、この場合には最後の印刷を除く他の印刷
層が水性インキ印刷層2aとなる。
【0046】本発明の熱収縮性ラベルは、通常、所望の
幅の長尺帯状に切断し、印刷面を内側にして、熱収縮性
フィルム1のうち前記方向X(主収縮方向)が周方向と
なるように筒状に丸め、終端部を重ね合わせて溶剤や接
着剤、熱などにより接着した後、必要に応じて所望の長
さに切断して、筒状の熱収縮性ラベルとして使用され
る。
【0047】本発明の熱収縮性ラベルを装着する被装着
物としては、例えば、金属製容器、プラスチック製容
器、ガラス製容器等の容器などが挙げられる。熱収縮性
ラベルを容器(被装着物)に装着する方法としては、公
知乃至慣用の方法を適用できる。例えば、筒状に形成し
た熱収縮性ラベルを自動ラベル装着装置に供給し、必要
な長さに切断した後、通常内容物を充填した容器に外嵌
し、所定温度(例えば、80〜200℃程度)の熱風や
スチーム、又は赤外線等の輻射熱で加熱することによ
り、該熱収縮性ラベルを容器に装着できる。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。なお、「部」は「重量部」を、「%」は
「重量%」を意味する。
【0049】実施例1 アクリル系共重合樹脂溶液[商品名「アロセット520
1TR」(イソプロピルアルコール50%、メトキシプ
ロパノール20%、固形分30%);酸価10以下;日
本触媒(株)製]65部、酢酸エチル10部、及びイソ
プロピルアルコール25部を容器に入れ、均一になるま
で攪拌してトップコート組成物を調製した。なお、上記
アクリル系共重合樹脂溶液の乾燥固形物(樹脂成分)を
5%苛性ソーダ水溶液中に常温で24時間浸漬したとこ
ろ、変色、崩壊、懸濁、膨潤、溶解などの変化は生じな
かった。スチレン−ブタジエンブロック共重合体よりな
る横一軸熱収縮性フィルム(厚さ:55μm、収縮率:
温水90℃において縦方向−3%、横方向55%)の表
面に、水性印刷インキ(商品名「ファインラップWP
V」、大日本インキ化学工業(株)製)を用いて印刷し
た後、印刷面に上記トップコート組成物をワイヤーバー
で乾燥後の厚みが3μmになるように塗布し、常温で2
4時間養生して熱収縮性ラベルを得た。
【0050】実施例2 アクリル系共重合樹脂溶液[商品名「ダイヤナールGR
−5402」(イソプロピルアルコール55%、固形分
45%);酸価10以下;Tg46℃;三菱レーヨン
(株)製]45部、酢酸エチル10部、及びイソプロピ
ルアルコール45部を容器に入れ、均一になるまで攪拌
してトップコート組成物を調製した。このトップコート
組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、熱収縮性
ラベルを得た。なお、上記アクリル系共重合樹脂溶液の
乾燥固形物(樹脂成分)を5%苛性ソーダ水溶液中に常
温で24時間浸漬したところ、変色、崩壊、懸濁、膨
潤、溶解などの変化は生じなかった。
【0051】実施例3 アクリル系共重合樹脂溶液[商品名「NKポリマーOH
−29S−25」(イソプロピルアルコール70%、固
形分30%);酸価10以下;Tg60℃;新中村化学
工業(株)製]65部、酢酸エチル10部、及びイソプ
ロピルアルコール25部を容器に入れ、均一になるまで
攪拌してトップコート組成物を調製した。このトップコ
ート組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、熱収
縮性ラベルを得た。なお、上記アクリル系共重合樹脂溶
液の乾燥固形物(樹脂成分)を5%苛性ソーダ水溶液中
に常温で24時間浸漬したところ、変色、崩壊、懸濁、
膨潤、溶解などの変化は生じなかった。
【0052】実施例4 耐アルカリ性アクリル樹脂系インキ[商品名「OSM6
5」(白色インキ);大日精化(株)製]70部、酢酸
エチル10部、及びイソプロピルアルコール20部を容
器に入れ、均一になるまで攪拌して不透明なトップコー
ト組成物を調製した。このトップコート組成物を用いた
以外は実施例1と同様にして、熱収縮性ラベルを得た。
なお、上記耐アルカリ性アクリル樹脂系インキの乾燥固
形物(樹脂成分及び着色顔料を主体とする混合物)を5
%苛性ソーダ水溶液中に常温で24時間浸漬したとこ
ろ、変色、崩壊、懸濁、膨潤、溶解などの変化は生じな
かった。
【0053】実施例5 耐アルカリ性アクリル樹脂系インキ[商品名「OSM6
5」;大日精化(株)製]35部、アクリル系共重合樹
脂溶液[商品名「ダイヤナールGR−5402」(イソ
プロピルアルコール55%、固形分45%);酸価10
以下;Tg46℃;三菱レーヨン(株)製]35部、酢
酸エチル10部、及びイソプロピルアルコール20部を
容器に入れ、均一になるまで攪拌して不透明なトップコ
ート組成物を調製した。このトップコート組成物を用い
た以外は実施例1と同様にして、熱収縮性ラベルを得
た。なお、上記アクリル系共重合樹脂溶液の乾燥固形物
(樹脂成分)を5%苛性ソーダ水溶液中に常温で24時
間浸漬したところ、変色、崩壊、懸濁、膨潤、溶解など
の変化は生じなかった。
【0054】実施例6 耐アルカリ性アクリル樹脂系インキ[商品名「OSM6
5」;大日精化(株)製]35部、アクリル系共重合樹
脂溶液[商品名「NKポリマーOH−29S−25」
(イソプロピルアルコール70%、固形分30%);酸
価10以下;Tg60℃;新中村化学工業(株)製]3
5部、酢酸エチル10部、及びイソプロピルアルコール
20部を容器に入れ、均一になるまで攪拌して不透明な
トップコート組成物を調製した。このトップコート組成
物を用いた以外は実施例1と同様にして、熱収縮性ラベ
ルを得た。なお、上記アクリル系共重合樹脂溶液の乾燥
固形物(樹脂成分)を5%苛性ソーダ水溶液中に常温で
24時間浸漬したところ、変色、崩壊、懸濁、膨潤、溶
解などの変化は生じなかった。
【0055】比較例1 アルカリ可溶性アクリル系共重合樹脂[商品名「G−C
RYL6005」(固形分100%);酸価300;ヘ
ンケルジャパン(株)製]20部、酢酸エチル10部、
及びイソプロピルアルコール70部を容器に入れ、均一
になるまで攪拌してトップコート組成物を調製した。こ
のトップコート組成物を用いた以外は実施例1と同様に
して、熱収縮性ラベルを得た。なお、上記アルカリ可溶
性アクリル系共重合樹脂を5%苛性ソーダ水溶液中に常
温で24時間浸漬したところ、樹脂が溶解した。
【0056】比較例2 アルカリ可溶性アクリル系共重合樹脂[商品名「G−C
RYL5003」(固形分100%);酸価215;ヘ
ンケルジャパン(株)製]20部、酢酸エチル10部、
及びイソプロピルアルコール70部を容器に入れ、均一
になるまで攪拌してトップコート組成物を調製した。こ
のトップコート組成物を用いた以外は実施例1と同様に
して、熱収縮性ラベルを得た。なお、上記アルカリ可溶
性アクリル系共重合樹脂を5%苛性ソーダ水溶液中に常
温で24時間浸漬したところ、樹脂が溶解した。
【0057】比較例3 トップコート組成物を塗布しなかった点以外は、実施例
1と同様にして熱収縮性ラベルを得た。
【0058】評価試験 実施例及び比較例で得られた熱収縮性ラベルについて以
下の評価試験を行った。結果を表1に示す。 (印刷仕上がり状態)トップコート組成物を塗布した表
面(比較例3では水性インキ印刷層の表面)の性状及び
外観を目視により観察し、仕上がり状態を下記の基準で
評価した。 ○:良好 ×:不可
【0059】(熱収縮性試験)熱収縮性ラベルを、トッ
プコート層(比較例3では水性インキ印刷層)が内側と
なり、熱収縮性フィルムの主収縮方向が周方向となるよ
うに筒状に丸め、終端部を重ね合わせて接着剤で接着
し、筒状の熱収縮性ラベルとした。この筒状ラベルをポ
リエチレンテレフタレート製ボトル(PETボトル)の
胴部に被せ、熱風ドライヤーで熱風を吹き付けてPET
ボトルに密着させ、自然冷却した。装着したラベルを剥
がし、PETボトルに接触していたラベル表面を目視に
より観察し、熱収縮性を下記の基準で評価した。 ○:良好 ×:トップコート層又は水性インキ印刷層にクラックが
認められた
【0060】(耐アルカリ性試験)熱収縮性ラベルを1
0重量%苛性ソーダ水溶液に常温で24時間浸漬した
後、水で洗浄し、ラベル表面の性状及び外観を目視によ
り観察し、耐アルカリ性を下記の基準で評価した。 ○:異常なし ×:トップコート層又は水性インキ印刷層が溶解してい
【0061】(耐熱水性試験)熱収縮性ラベルを、トッ
プコート層(比較例3では水性インキ印刷層)が内側と
なり、熱収縮性フィルムの主収縮方向が周方向となるよ
うに筒状に丸め、終端部を重ね合わせて接着剤で接着
し、筒状の熱収縮性ラベルとした。この筒状ラベルをポ
リエチレンテレフタレート製ボトル(PETボトル)の
胴部に被せ、熱風ドライヤーで熱風を吹き付けてPET
ボトルに密着させた。このラベル付きボトルを90℃の
熱水中に3分間浸漬し、取り出して自然冷却した。装着
したラベルを剥がし、ラベル表面を指先で軽く擦り、変
化を目視により観察し、耐熱水性を下記の基準で評価し
た。 ○:異常なし ×:トップコート層又は水性インキ印刷層が剥離した
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、熱収縮性ラベルの水性
インキ印刷層表面に、耐水性又は耐アルカリ性樹脂を含
むトップコート組成物を塗布するので、該ラベルの美粧
性や印刷適性、熱収縮加工性を損ねることなく、シュリ
ンク加工時等の諸工程における水との接触に起因する水
性インキ印刷層の滲みや剥離を防止することができる。
また、着色顔料を含むトップコート組成物を用いる場合
には、トップコート層が水性インキ印刷層の保護層とし
ての役割だけでなく、文字や図形、模様などの下地(背
景)をなす印刷層としての役割も果たし得る。そのた
め、従来法における最終印刷工程に用いられる水性イン
キを前記トップコート組成物に置き換えて印刷すること
により、工程数を増やすことなく上記の効果が得られ、
省力化省エネルギー化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱収縮性ラベルの一例を示す概略断面
図である。
【図2】本発明の熱収縮性ラベルの他の例を示す概略断
面図である。
【符号の説明】
1 熱収縮性フィルム 2a,2b,2 水性インキ印刷層 3,13 トップコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 101:00 C08L 101:00 (72)発明者 新谷 彰 三重県名張市八幡字口入野1300番3 株式 会社フジシール名張工場内 Fターム(参考) 4F006 AA12 AA15 AA17 AA35 AB24 AB35 AB37 AB55 AB56 AB65 AB72 BA11 BA15 BA16 CA07 DA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性インキによる印刷が施された熱収縮
    性ラベルの該水性インキ印刷層表面に塗布されるトップ
    コート組成物であって、耐水性又は耐アルカリ性樹脂と
    有機溶剤とを含む熱収縮性ラベル用トップコート組成
    物。
  2. 【請求項2】 さらに着色顔料を含む請求項1記載の熱
    収縮性ラベル用トップコート組成物。
  3. 【請求項3】 耐水性又は耐アルカリ性樹脂が酸価40
    以下の樹脂である請求項1又は2記載の熱収縮性ラベル
    用トップコート組成物。
  4. 【請求項4】 耐水性又は耐アルカリ性樹脂がアクリル
    系樹脂及びウレタン系樹脂から選択された少なくとも1
    種の樹脂である請求項1〜3の何れかの項に記載の熱収
    縮性ラベル用トップコート組成物。
  5. 【請求項5】 熱収縮性フィルムの少なくとも片面に水
    性インキによる印刷が施され、且つ該水性インキ印刷層
    の表面に耐水性又は耐アルカリ性樹脂からなるトップコ
    ート層が形成されている熱収縮性ラベル。
  6. 【請求項6】 トップコート層が着色顔料を含んでいる
    請求項5記載の熱収縮性ラベル。
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