JP2001295604A - ガスタービンのノズルセグメントに静翼空洞インサートを接合する方法 - Google Patents

ガスタービンのノズルセグメントに静翼空洞インサートを接合する方法

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JP2001295604A
JP2001295604A JP2000373653A JP2000373653A JP2001295604A JP 2001295604 A JP2001295604 A JP 2001295604A JP 2000373653 A JP2000373653 A JP 2000373653A JP 2000373653 A JP2000373653 A JP 2000373653A JP 2001295604 A JP2001295604 A JP 2001295604A
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vane
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スティーブン・セバスチャン・バージック
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General Electric Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービン内のノズル空洞内へのインサー
トの挿入性、並びにインサートとノズルとの結合部の強
度を改善すること。 【解決手段】 ガスタービン内のノズルセグメントのノ
ズル静翼を衝突冷却するための複数の開口を有するイン
サート（７０）を静翼の一端に挿入する。インサートの
先端を、インサートが挿通される静翼の他端近辺のリブ
をわずかに通り過ぎた位置に止める。インサートのこの
端をリブの内縁と合うように形成又はスエージングす
る。次いで、インサートをリブにろう付け又は溶接す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はノズルセグメントの
静翼空洞内で用いるインサートに関し、特に、ノズル静
翼空洞インサートとノズルとを互いに結合する方法に関
する。本発明は合衆国エネルギー省との契約第ＤＥ−Ｆ
Ｃ２１−９５ＭＣ３１１８７６号に基づく合衆国政府の
援助の下になされたものである。合衆国政府は本発明に
対して所定の権利を有する。
【０００２】
【従来の技術】最近のガスタービン設計において、ノズ
ルセグメントは通例タービンの回転軸線の周囲に環状列
をなすように配列される。ノズルセグメントの環状列
は、外側及び内側環状バンドと、両環状バンド間に延在
する複数の静翼を形成する。環状バンドと静翼はガスタ
ービンを貫通する高温ガス通路を部分的に画成する。各
ノズルセグメントは、外側バンド部分及び内側バンド部
分と、外側及び内側バンド部分の間に延在する一つ以上
のノズル静翼とからなる。最近のガスタービン設計で
は、冷却媒体、例えば蒸気が各ノズルセグメントに供給
される。蒸気冷却に適するように、各バンド部分は、タ
ービンを貫通する高温ガス通路を部分的に画成するノズ
ル壁と、ノズル壁から半径方向に隔てられそれとともに
一室を画成するカバーと、該室内に配置された衝突板と
を含む。衝突板はカバーとともにその片側に第１空洞を
画成し、この空洞は冷却蒸気入口から冷却蒸気を受入れ
る。衝突板はまたその反対側に沿ってかつノズル壁とと
もに第２空洞を画成する。衝突板は複数の開口を有し、
これにより冷却蒸気を第１空洞から第２空洞内に流して
ノズル壁を衝突冷却する。次いで冷却蒸気は静翼内の一
つ以上の空洞を半径方向内方に通流する。空洞の幾つか
にはインサートが含まれ、静翼の側壁を衝突冷却するた
めの複数の開口を有する。冷却蒸気はその後内側バンド
部分内の一室に入りそして流れの向きを逆に変えて衝突
板を半径方向外方に通流して内側バンドのノズル壁を衝
突冷却する。使用済み冷却媒体は静翼内の一空洞を通流
して戻り、ノズルセグメントの排出口に達する。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】過去の設計では、ノズ
ル空洞内へのインサートの挿入を、ノズルへの即座のか
つ容易な固定をもたらすのに十分なノズルとの境界を設
定するように、すなわち、インサートとノズルの鋳物
を、両部分の相互ろう付け又は相互溶接を容易にする境
界をもたらすのに必要な公差で設けるように行うことが
大いに困難であった。例えば、最近のノズル設計におけ
るインサートは、ノズルへの結合に用いられる一端に追
加されたバンドを有する。一つのこのような設計は、翼
形部空洞の周囲のボス上のノズル側壁バンドに取付ける
カラーを有する。第２の代表的なノズル設計は、翼形部
空洞内に鋳造したフラッシュリブを有し、このリブはイ
ンサートカラー用の結合点として役立つ。インサート
が、翼形部空洞に最初に入る端にカラーを有する場合、
これはインサートの挿入時に重大な間隙問題をひき起こ
す。２次的な問題は、インサートの複雑な３次元形状の
端部にカラーを形成することである。さらに、インサー
トをノズルにろう付け又は溶接することができるように
インサートのカラー端上に非常に狭い公差を取ることが
大いに望ましい。これはインサートの端へのカラーの追
加とともに非常に困難になる。なお、インサートとカラ
ーは両方ともたわみ板金で形成される。後者の設計の組
立て中、インサートはまた必然的に、カラーを手で変形
してノズルにはめ込む必要がある。カラー対ノズル結合
の公差が粗雑な場合、その結合部も非常に貧弱になる。
さらに、カラーは、それをノズルのフラッシュリブの形
状に合わせて変形するには剛性が高過ぎるので、大きな
間隙が発生するおそれがある。カラー対ノズル結合の粗
雑な公差の一例として、カラーとノズルとの間の間隙は
ろう付け結合部を設けるためには約５ミルでなければな
らないということを認識されたい。しかし、製造の観点
から、カラーとノズルの境界公差は±１５ミルとなり得
る。従って、カラーとノズルとの間隙は問題であり、手
作業で約５ミルの間隙を設けなければろう付けは事実上
不可能であり、そして製造の観点から、この間隙は繰返
し再現できない。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の好ましい実施形
態によれば、インサートの挿入性と、インサートとノズ
ルとの間の結合部の頑丈さはかなり改善される。加え
て、インサートを繰返し製造し得る度合いも同様に改善
される。上述のことを達成するために、ノズルは鋳物に
加えられたリブを有し、このリブはインサートとノズル
内壁との間の所望衝突冷却流間隙に対応する寸法を有す
る。板金製インサートは、ノズルに取付けるべきインサ
ート端部の周りに補助カラーを設けることなく形成され
る。空洞内にインサートを、その開端を先頭にしかつ空
洞の反対側の端から挿入することにより、インサートは
ノズルリブの内周に受入れられる。好ましくは、インサ
ート先端がノズルリブをわずかに越えるように、インサ
ートを空洞内に挿入する。次いで、リブと接するインサ
ート端部を境界とぴったり合うように形成することがで
きる。これは手作業によりあるいはマンドレルを用いる
ことにより達成され、こうして、インサート端部をリブ
の内縁に沿って効果的にスエージングし得る。次いで、
インサートをわずかに後退させることにより、間隙を減
らし、そしてインサートをその端縁の周囲でノズルリブ
にろう付け又はシーム溶接することができる。上述の工
程は従来の方法と比べてインサートの費用をかなり減ら
す。なぜなら、従来、カラーを製造し、インサートをア
センブリに挿入し、次いでカラーをノズルに溶接するた
めに、かなりの時間と努力と労力が費やされたからであ
る。
【０００５】本発明による好ましい実施形態では、ノズ
ルセグメントが外側及び内側バンドを有し、両バンドの
少なくとも一つが、ガスタービンを貫通する高温ガス通
路の一部分を画成しているノズル壁を含み、少なくとも
一つの静翼が高温ガス通路内に両バンド間に延在し、静
翼の壁が、静翼を貫通している少なくとも一つの空洞を
画成しており、空洞内のインサートが、静翼の壁から隔
てられ、そして空洞を画成している壁上に冷却媒体を流
すための複数の開口を有するようなガスタービンにおい
て、インサートを空洞内に固定する方法が提供され、こ
の方法は、（ａ）内側及び外側バンドの一方の付近に空
洞壁の周沿いにリブを形成し、その際リブを貫通してい
る開口を残存させる段階と、（ｂ）インサートを空洞内
に挿入する段階と、（ｃ）段階（ｂ）後、インサートの
一端をリブの貫通開口と実質的に合致するように形成す
る段階と、（ｄ）インサートの形成端とリブとを相互に
ろう付けする段階とからなる。
【０００６】
【発明の実施の形態】添付図面、特に図１に、総体的に
１０で表されたノズルセグメントが例示されており、ガ
スタービン軸線の周囲に配置された環状列のセグメント
（図示せず）の一部分を構成する。各ノズルセグメント
は、外側バンド１２と、内側バンド１４と、両バンド間
に延在する一つ以上の静翼１６とを含んでいる。ノズル
セグメントが環状列に配置された時、外側及び内側バン
ド１２、１４と静翼１６は、従来のように、ガスタービ
ンを貫通する高温ガス通路を部分的に画成する。外側及
び内側バンドと静翼は、冷却媒体例えば蒸気が外側バン
ド１２内の一室を通流し、静翼１６内の空洞を半径方向
内方に通流し、内側バンド１４内の一室を通流し、そし
て静翼を半径方向外方に通流して外側バンドに沿う出口
に達するように冷却媒体を流すことにより冷却される。
従って、バンド１２、１４の壁１８と、高温ガスにさら
される静翼１６の壁は冷却蒸気によって冷却される。冷
却媒体を外側バンドと静翼と内側バンドを通るように流
しそしてその流体を外側バンドの出口に戻す特定の構造
と機構は図示されていない。内側及び外側バンド内の衝
突板を内側及び外側バンドノズル壁の衝突冷却に用いそ
して静翼１６内のインサートを静翼壁の衝突冷却に用い
る代表的な冷却設計に関しては、本願出願人に譲渡され
た米国特許第５６３４７６６号を参照されたい。この米
国特許の開示内容は参照によりここに包含される。図１
に概略的に示したように、静翼１６は複数の空洞１７を
有し、これらの幾つかにインサート、例えばインサート
１８が挿入される。インサート１８は、静翼の内壁面を
衝突冷却するための貫通孔を有する。本発明はインサー
トを静翼１６内そしてその空洞内に固定する方法に関す
るものである。
【０００７】図２の先行技術について説明すると、ノズ
ル壁、例えば、外側バンドのノズル壁１２の一部分に設
けた静翼１６が示されており、この静翼内の空洞３０が
インサート３２を受入れる。この形態では、カラー３４
をインサート３２の端に設け、例えば、ろう付けし、そ
の後インサート３２を空洞３０内に挿入する。カラー３
４を固定したインサートは通例、矢印３６で示すように
空洞の反対側端部から空洞内に挿入される。前述のよう
に、静翼の周沿いにカラー３４の縁をリブ３８の縁に十
分合わせてろう付け結合部を形成できるようにすること
は非常に困難である。ろう付けを可能にするためにカラ
ー３４をリブ３８に合わせるにはかなりの労力が必要で
ある。さらに、結合部の頑丈さと再現性を保証すること
はできない。また、図示のように、インサートとカラー
の設置後に、中央貫通開口を有する流量規制板４０がイ
ンサートの端とカラー上に設けられ、冷却蒸気がインサ
ートに流入しそして矢印４２で示すように衝突孔を通っ
て静翼壁を冷却することを容易にする。
【０００８】他の従来の設計（図示せず）では、インサ
ートの端にろう付け又は溶接した流量規制板を有するイ
ンサートを静翼空洞内に挿入する。流量規制板を空洞に
挿通することはできないので、インサートは、流量規制
板を装着した端とは反対側の端から空洞内に挿入され
る。次いで、流量規制板は空洞開口周囲のノズル側壁の
縁にろう付け又はティグ溶接される。しかし、この種の
接合は、蒸気のような冷却媒体を用いるノズルセグメン
トでは使用できない。流量規制板とノズルとの間の結合
部近辺に金属が増加している隅肉域が存在するので、蒸
気によるこの区域の冷却は不十分になる。
【０００９】本発明の好ましい実施形態によれば、図３
と図４を参照するに、インサート７０が、インサートを
固定する端とは反対側の空洞開口の端に挿入される。こ
れは図４Ａに矢印７２で示してある。図４Ａに示すよう
に、インサート７０の最初に挿入された端７６はカラー
を持たず、そして概して、内側及び外側バンド部分の一
方、本例では外側バンド部分１２近辺の鋳造リブ７４の
内周輪郭に合うように形成されている。インサート７０
は、端７６が図４Ｂに示すようにリブ７４をわずかに越
えて突出するように、空洞内に挿入される。インサート
７０の端７６とリブ７４への接近は容易である。なぜな
ら、インサートの設置はノズルセグメントの対応バンド
用の衝突板とカバーの取付けの前に行われるからであ
る。
【００１０】インサート７０の端７６がリブ７４をわず
かに越えた状態で、インサートの端７６はリブ７４の内
周にほぼ合うように形成又はスエージングされる。イン
サートは非常に薄い金属、例えば、厚さが約３０ミルの
金属で形成されることを認識されたい。その結果、イン
サートの端の形成後、インサートを後退させると、その
端は図４Ｃに示すようにリブ７４の内周にほぼ合致す
る。図４Ｃに示した形態で、インサートはその周囲でろ
う付け又はシーム溶接される。ろう付け後、流量規制板
７８をインサートの端７６とリブ７４とにろう付けす
る。インサートの端７６の形成又はスエージングは、手
作業で、あるいはインサートの開端に入るマンドレルを
用いることにより、インサート端部を拡大してリブ７４
の内周に合わせるように行うことができることを認識さ
れたい。マンドレル７５が図４Ｂに例示されており、こ
れはインサート７０の端７６に挿入されてその端をリブ
７４近辺で形成する。
【００１１】以上、本発明の最適実施形態と考えられる
ものについて説明したが、本発明は開示した実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内で様々な改変
と対等構成が可能であることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図１】ノズルセグメントと、挿入予定のインサートの
概略斜視図である。
【図２】ノズルセグメント壁と静翼の断片断面図で、先
行技術による代表的なインサートノズル壁構成を示す。
【図３】図２と同様の図で、本発明の好ましい実施形態
によりノズルセグメントの壁に最終的に固定したインサ
ートを示す。
【図４Ａ】本発明の好ましい実施形態によりインサート
とノズルとを相互に固定する方法を概略的に示す。
【図４Ｂ】本発明の好ましい実施形態によりインサート
とノズルとを相互に固定する方法を概略的に示す。
【図４Ｃ】本発明の好ましい実施形態によりインサート
とノズルとを相互に固定する方法を概略的に示す。
【図４Ｄ】本発明の好ましい実施形態によりインサート
とノズルとを相互に固定する方法を概略的に示す。
【符号の説明】
１０ ノズルセグメント １２ 外側バンド １４ 内側バンド １６ 静翼 １７ 空洞 １８ ノズル壁 ３０ 空洞 ７０ インサート ７４ リブ ７５ マンドレル ７６ インサート先端 ７８ 流量規制板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ノズルセグメント（１０）が外側及び内
    側バンド（１２、１４）を有し、両バンドの少なくとも
    一つが、ガスタービンを貫通する高温ガス通路の一部分
    を画成しているノズル壁（１８）を含み、少なくとも一
    つの静翼が前記高温ガス通路内に両バンド間に延在し、
    前記静翼の壁が、前記静翼を貫通している少なくとも一
    つの空洞（１７）を画成しており、前記空洞内のインサ
    ート（７０）が、前記静翼の前記壁から隔てられ、そし
    て前記空洞を画成している前記壁上に冷却媒体を流すた
    めの複数の開口を有するようなガスタービンにおいて、
    前記インサートを前記空洞内に固定する方法であって、
    （ａ）前記内側及び外側バンドの一方の付近に前記空洞
    壁の周沿いにリブを形成し、その際前記リブを貫通して
    いる開口を残存させる段階と、（ｂ）前記インサートを
    前記空洞内に挿入する段階と、（ｃ）段階（ｂ）後、前
    記インサートの一端を前記リブの前記貫通開口と実質的
    に合致するように形成する段階と、（ｄ）前記インサー
    トの前記形成端と前記リブとを相互にろう付けする段階
    とからなる方法。
  2. 【請求項２】 前記挿入段階は前記インサートを前記空
    洞の前記リブとは反対側の端から挿入することを包含す
    る、請求項１記載の方法。
  3. 【請求項３】 前記挿入段階は、前記インサートを前記
    リブを越えて延在するように挿入し、その後前記インサ
    ートの前記端を形成しそしてその後前記インサートを前
    記リブと形が合うように後退させることを包含する、請
    求項１記載の方法。
  4. 【請求項４】 前記インサートを前記リブにシーム溶接
    することを包含する請求項１記載の方法。
  5. 【請求項５】 前記インサートを前記リブにろう付けす
    ることを包含する請求項１記載の方法。
  6. 【請求項６】 流量規制板を前記インサートと前記リブ
    の一方に固定することを包含する、請求項１記載の方
    法。
  7. 【請求項７】 前記形成段階は前記インサートの前記端
    を前記リブ開口と実質的に合致するようにスエージング
    することを包含する、請求項１記載の方法。
JP2000373653A 2000-04-11 2000-12-08 ガスタービンのノズルセグメントに静翼空洞インサートを接合する方法 Pending JP2001295604A (ja)

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