JP2001294495A - ペースト肥料 - Google Patents

ペースト肥料

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JP2001294495A
JP2001294495A JP2000105912A JP2000105912A JP2001294495A JP 2001294495 A JP2001294495 A JP 2001294495A JP 2000105912 A JP2000105912 A JP 2000105912A JP 2000105912 A JP2000105912 A JP 2000105912A JP 2001294495 A JP2001294495 A JP 2001294495A
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urea
diurea
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Yasutoshi Nakajima
康甫 中島
Kiichi Machitani
喜市 町谷
Akio Fukuoka
章男 福岡
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MITSUI TOUATSU HIRYO KK
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    • C05C9/02Fertilisers containing urea or urea compounds containing urea-formaldehyde condensates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G5/00Fertilisers characterised by their form
    • C05G5/10Solid or semi-solid fertilisers, e.g. powders
    • C05G5/18Semi-solid fertilisers, e.g. foams or gels

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度な粘度を有し潅注施肥機等によ
り好適に施肥が可能な緩効性のペースト肥料を提供す
る。 【解決手段】 アセトアルデヒドと尿素を酸触媒の存
在下に反応させ、次いで得られた反応液を中和してなる
クロチリデンダイウレアを含有するスラリーを直接肥料
成分として含有させてペースト肥料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペースト肥料、よ
り詳しくはクロチリデンダイウレア含有ペースト肥料に
関し、適度な粘度を有するため、特に潅注施肥機等によ
り好適に施肥が可能なペースト肥料に関する。
【0002】
【従来の技術】ペースト肥料とは、側条施肥栽培用等に
開発された、固体肥料と液体肥料との中間の濃厚なソー
ス状(若しくはスラリー状)の複合肥料である。ペース
ト肥料は、適度な流動性を有するので、ポンプ輸送が可
能であって、側条施肥田植機や畑用潅注ペースト施肥機
等の潅注ノズルから、所定の施肥量を、対象作物の根圏
の任意の施肥位置に直接正確に注入することが可能であ
り、これにより所望の高濃度局所施肥が実現される。ま
たその有する適度な粘度のため、施肥位置からの流亡が
少なく、かなりの減肥、従って窒素負荷等が大幅に低減
されるので、環境保全型肥料としても有効であり、近年
注目されている。
【0003】通常ペースト肥料は、例えば尿素等の窒素
成分、リン酸アンモニウム等のリン成分、塩化カリウム
等のカリ成分に、水、キサンタンガムやベントナイト等
の懸濁安定剤(又は増粘剤)、さらに所望により有機成
分としてアルコール醗酵副産濃縮液等の有機液体原料を
加えて、粉砕・撹拌・混合することにより製造されてい
る。
【0004】しかして、ペースト肥料は、一般には速効
性であるが、これを緩効性にすることにより、肥効の持
続性を確保し、一回の施肥により、追肥をも不要にする
ことが強く求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このためには、ペース
ト肥料中の窒素成分である尿素等を、より緩効性の窒素
肥料で置換することが試みられているが、この試みの実
現は、予想に反し、実際には容易ではない。例えば、尿
素の全部又は一部を、緩効性窒素肥料であるジシアンジ
アミド及び/又はウレアホルムで置換することが提案さ
れているが、本発明者らが検討したところによれば、こ
の場合、ペースト肥料の粘度が急激に上昇し、例えば、
ジシアンジアミドの3.9質量%濃度においてさえ、8
000cp(800Pa・s)にも達し、潅注ノズルに
よる注入が困難となる。そして濃度がさらに増すと、ペ
ースト肥料の粘度は一層増加して、全体が練歯磨き状に
なって仕舞い、ノズルが完全に閉塞するという問題があ
る。すなわち、ジシアンジアミド及び/又はウレアホル
ム等は、かかる粘度上昇の問題があるため、ペースト肥
料中に充分多量には配合することは困難である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる緩
効性化に伴う粘度の異常な上昇を防止する観点から鋭意
検討した結果、アセトアルデヒドと尿素からクロチリデ
ンダイウレアを製造する方法において、生成したクロチ
リデンダイウレアを含有する反応液を、そのまま緩効性
窒素成分として使用した場合は、全く意外なことに、得
られるペースト肥料の粘度が殆ど上昇せず、きわめて扱
いやすいペースト肥料となりうるという事実を見出し
た。本発明は、かかる知見によりなされるに到ったもの
である。
【0007】本発明に従えば、請求項に記載されている
以下の発明が提供される。請求項1に記載のペースト肥
料は、アセトアルデヒドと尿素を酸触媒の存在下に反応
させ、次いで得られた反応液を中和してなる反応生成物
を肥料成分として含有することを特徴とするペースト肥
料である。
【0008】また請求項2に記載のペースト肥料の製造
方法は、アセトアルデヒドと尿素を酸触媒の存在下に反
応させ、得られた反応液を中和して反応生成物を含むス
ラリーを得、当該反応生成物を含むスラリーを肥料成分
として配合することを特徴とするクロチリデンダイウレ
ア含有ペースト肥料の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0010】本発明のペースト肥料は、アセトアルデヒ
ドと尿素を酸触媒の存在下に反応させて得られる縮合物
であるクロチリデンダイウレア(2−オキソ−4−メチ
ル−6−ウレイドヘキサヒドロピリミジン)を肥料成分
として含有するものであるがクロチリデンダイウレア
(通常、CDUと略記される。)は、 (1) 式、〔化
1〕で表現される構造を有する化合物である。
【0011】
【化1】
【0012】クロチリデンダイウレアは、肥料取締法
(昭和25年、法律第127号)施行規則第七条の二に
おいて、登録の有効期間が6年である普通肥料の一つと
して規定されているもので、窒素分28〜32質量%を
含む白色結晶性粉末であり、吸湿性が少なく、かつ水に
対する溶解度が少ない緩効性肥料として広く利用されて
いる。
【0013】しかして、クロチリデンダイウレアの製造
方法に関しては、古くから各種の方法が公知であり、例
えば、酸性条件下に、水あるいは水と有機溶媒からなる
媒体中で、クロトンアルデヒドと尿素を反応させる方
法、アセトアルドールと尿素を反応させる方法、アセト
アルデヒドと尿素を反応させる方法等が知られている
(例えば、特公昭39−28338号、特公昭44−3
824号)。いずれも、反応の進行につれて、生成クロ
チリデンダイウレアが析出・沈殿するので、濾過・水洗
・乾燥して白色結晶状の製品とするものである。
【0014】本発明においては、アセトアルデヒドと尿
素を、以下の式 (2) 、 (3) 、〔化2〕に従い酸触媒
の存在下に反応せしめ、クロチリデンダイウレアを生成
させる。
【0015】
【化2】
【0016】すなわち、まずアセトアルデヒド(a)と
尿素(b)とから付加化合物(アセトアルデヒドモノウ
レイン)(c)が式 (2) により生成し、この付加化合
物(c)が式 (3) により縮合して2量体であるクロチ
リデンダイウレア(d)となると考えられる。クロチリ
デンダイウレアは、白色の結晶として析出して、系はス
ラリー状となる。
【0017】従って、中間生成物である、付加化合物
(アセトアルデヒドモノウレイン)(c)の生成を抑
え、最終生成物であるクロチリデンダイウレアの収率を
上げるためには、必然的に、アセトアルデヒドに対して
尿素を過剰モル使用することが必要であり、少なくとも
1モル倍以上、好ましくは2モル倍以上、更には3モル
倍以上使用することも可能である。
【0018】従来技術においては、クロチリデンダイウ
レアは、反応液から結晶として濾過分離して、水洗・乾
燥後肥料成分に使用する。従って、過剰モル使用した尿
素(又は未反応の尿素)は、濾液中に残留し、そのまま
すべてロスになって仕舞い、非常に不経済であるという
問題があった。
【0019】これに対して本発明においては、アセトア
ルデヒドと尿素を酸触媒の存在下に反応させて得られた
反応生成物(クロチリデンダイウレア)を含むスラリー
そのものを、ペースト肥料の肥料成分として配合使用す
るものである。従って、過剰モル使用した尿素は、反応
終了後のスラリー中に残存するものの、これはそのま
ま、ペースト肥料中の速効性肥効成分として充分にその
機能を果たしうるものであるから、何ら問題となるもの
ではない。以上のごとく、本発明において尿素の量は、
充分過剰モルとなるように設定することが可能であり、
通常尿素/アセトアルデヒドのモル比は、1〜3、好ま
しくは1〜2程度とすることができる。
【0020】反応温度は、通常0〜100℃、好ましく
は60〜100℃である。温度があまり低いと、反応に
長時間を要するため実際的ではなく、あまり温度が高い
場合は、尿素の加水分解等の副反応が併発するため好ま
しくない。
【0021】反応時間は、モル比や反応温度等の条件に
よっても変わりうるが、通常1〜3時間、好ましくは1
〜2時間程度で充分であり、アセトアルデヒド基準の収
率として80〜95%程度が得られる。
【0022】反応は、酸触媒の存在下に進行するが、酸
触媒としては、具体的に、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等
の鉱酸、蟻酸、酢酸等の有機酸が使用可能である。本発
明においては、反応終了後に、アルカリを添加してこれ
らの酸を中和するが、その中和生成物が肥料として利用
できる形態であることが好ましく、従って、酸触媒とし
ては、塩酸、硫酸、硝酸、又はリン酸等の鉱酸であるこ
とが好ましい。
【0023】なお、中和に使用されるアルカリとして
は、特に限定するものではないが、中和された形態が肥
料の有効成分となる観点から、アンモニア又は水酸化カ
リウムであることが好ましい。中和は、通常、生成液の
pHが4〜7程度になるようにアルカリを添加する。
【0024】酸触媒の使用量は、酸の種類によっても異
なるが、例えば硫酸を使用する場合は、仕込み原料総重
量(アセトアルデヒド溶液+尿素溶液+硫酸)の1〜2
0質量%程度である。
【0025】実際の反応操作は、これに限定されるもの
ではないが、例えば以下のようにして行われる。
【0026】まず、所定の温度に加熱された尿素の飽
和溶液を調製する。尿素は、飽和溶液として使用する方
が、最終製品中に残留する水分を減少させることができ
るためより好ましい。
【0027】次いで、上記溶液に、所定量の酸を触媒
として添加し、撹拌しながら所定量のアセトアルデヒド
を加えて、加熱下に反応を開始させる。
【0028】引続き上記反応液を所定の温度に保持し
ながら反応を進行させる。反応が進行するにつれて生成
したクロチリデンダイウレアは、白色の結晶として析出
し、反応液はスラリー状となる。
【0029】反応終了後、アルカリを添加して反応液
を中和し、クロチリデンダイウレアを含有するスラリー
が得られる。
【0030】本発明においては、上記により得られた反
応生成物を含有するスラリーを、そのまま肥料成分とし
て配合してペースト肥料とする。
【0031】ペースト肥料として配合する成分として
は、上記クロチリデンダイウレア含有スラリーと共に、
所望により例えば、尿素、硫酸アンモニウム等の窒素成
分;リン酸アンモニウム、リン酸カリウム等のリン成
分;塩化カリウム、硫酸カリウム等のカリ成分;その他
さらに苦土、ホウ素等の肥料成分に、水、及び増粘剤
(懸濁安定剤)として、ベントナイト、アタパルジャイ
ト等の粘土類;グアガム、キサンタンガム、ローカスビ
ーンガム等の天然多糖類;メチルセルロース、カルボキ
シルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリア
クリルアミド、ポリエチレングリコール、リグニンスル
ホン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、澱粉等が使
用される。増粘剤の添加量は、ペースト肥料の粘度が1
00〜2000cP(10〜200Pa・s)程度にな
るように調整することが好ましい。これらの成分に、さ
らに所望により、有機成分としてアルコール醗酵副産濃
縮液等の有機液体原料を加えて、粉砕・撹拌・混合する
ことによりペースト肥料とするのである。
【0032】なお、上記クロチリデンダイウレア含有ス
ラリーは、所望により、これを化成肥料の造粒時等の乾
燥前の製造工程において直接供給することにより、単独
で、あるいは、当該スラリーを化成肥料原料等と混合し
て造粒・乾燥することにより、粒状のクロチリデンダイ
ウレア含有肥料とすることも可能である。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。実施
例中、%とあるのは、特に断りなき限り質量%である。
また、植生試験に用いたポットは、100cm2 ×7c
m高さのノイバウエルポットである。なお、粘度は、B
型粘度計により測定した値である。
【0034】〔製造例1〕 ( クロチリデンダイウレア含有ペースト肥料の製造 )
【0035】10リットルの撹拌槽型ガラス製反応容器
に尿素1200g及び水2000gを仕込み、これに濃
硫酸100gを添加して、温度を18℃においてアセト
アルデヒド780gを滴下した。反応熱により系内の温
度は、40℃以上に上昇するが、そのまま70℃になる
まで加温を続けた。この時点で反応液は白濁し、生成し
たクロチリデンダイウレアが沈殿した。さらにこの温度
で撹拌下に1.5時間反応を続行し、反応を完結させ
た。これに25%アンモニア水300g添加して反応液
を中和した。生成したクロチリデンダイウレア結晶の一
部を濾過分離して、元素分析を行った。結果は、以下の
ごとくであった。
【0036】 分析値: C=41.6%、H=7.4%、N=32.
8% 計算値; C=41.9%、H=7.0%、N=32.
5%
【0037】結晶の融点は、248〜252℃であり、
またKBr錠剤により透過法でIRスペクトルをクロチ
リデンダイウレア試薬のIRチャートと比較したが両者
は完全に一致した。
【0038】得られた反応液約4400gに、キサンタ
ンガム12gを添加混合し、充分撹拌して分散させ、ク
ロチリデンダイウレア25%を含有するペースト肥料約
4410gを得た。このペースト肥料の粘度は、122
0cP(122Pa・s)であり、一ヶ月間放置試験後
も、物性の変化は無く、かつ、分離等も起こすことの無
い、極めて安定したペースト肥料であることが確認され
た。
【0039】〔植生試験1〕 ( ポット試験)上記クロチリデンダイウレア含有ペース
ト肥料を用い、下記条件による植生試験を実施した。
【0040】(1) 使用土壌:千葉県茂原市六ツ野畑土
壌(土性;砂壌土、pH;6.01、EC;74.3μ
s/cm)を使用
【0041】(2) 試供作物:小松菜(品種;新黒葉小
松菜) (3) 肥料設計:以下のとおり。
【0042】試験区 ポット一個当たり、窒素分として、上記製造例1で得ら
れたペースト肥料を、それぞれN分が、100mg、2
00mg、300mg、及び400mgの量となるよう
にし、かつ、これら全てについて、P25 が200m
g、K2 Oが100mgとなるように施用し、上記供試
作物について、生育状態の試験(小松菜の地上部の生体
重の測定)を行った。
【0043】対照区 上記(i)試験区におけるペースト肥料に変え、N分と
して硫酸アンモニウムを用いた他は、全て同様の試験を
行った。
【0044】比較区 上記(i)試験区におけるペースト肥料に変え、N分と
して尿素を用いた他は、全て同様の試験を行った。
【0045】参考区 上記(i)試験区におけるペースト肥料に変え、N分と
して、100%純度のクロチリデンダイウレアを用いた
他は、全て同様の試験を行った。
【0046】(4) 栽培方法: a)播種 10月20日 b)間引き 10月27日 c)最終試験 11月11日
【0047】(5) 試験結果:上記に従い、各々の試験
区、対照区及び比較区の植生試験の結果(植生した小松
菜の地上部の生体重量測定結果)を、表1に示した。表
1から明らかなように、製造例1で得られたクロチリデ
ンダイウレア含有ペースト肥料を使用した場合の小松菜
の生育は、対照区、比較区及び参考区に比して、同等
か、若しくはそれ以上であることが確認された。
【0048】
【表1】
【0049】〔植生試験2〕 ( 実証圃場試験)上記製造例1で得られたペースト肥料
を用いて、下記条件により実証圃試験を実施した。
【0050】 (1)実証圃場: 千葉県長南郡笠森の圃場 土壌の理化学性は以下のとおりである: 土性 埴壌土 pH(水浸出値) 6.42 pH(塩化カリ出値) 5.26 EC(電気伝導度) 70 μs/cm 有効態リン酸 11 mg/100 g乾土 リン酸吸収係数 820 mg/100 g乾土 アンモニア態窒素 1.5 mg/100 g乾土 硝酸態窒素 1.2 mg/100 g乾土 置換性カリ 44 mg/100 g乾土 置換性苦土 92 mg/100 g乾土 置換性石灰 355 mg/100 g乾土 Fe23 0.53%
【0051】 (2)供試作物: 水稲 (品種「コシヒカリ」)
【0052】 (3) 実証圃場試験に用いたペースト肥料以外の肥料一覧: (イ)肥料−A(重過リン酸石灰肥料) a)登録番号 輸第5794号 b)保証成分量 可溶性リン酸 44% (内水溶性リン酸 38%)
【0053】 (ロ)肥料−B(塩化カリ肥料) a)登録番号 輸第1880号 b)保証成分量 水溶性カリ 60%
【0054】 (ハ)肥料−C(複合肥料) a)登録番号 生第71501 b)保証成分量 窒素全量 12% (内アンモニア性窒素 10%) 可溶性リン酸 18% (内水溶性リン酸 15%) 水溶性カリ 15%
【0055】 (ニ)肥料−D(窒素質肥料) a)登録番号 生第219号 b)保証成分量 窒素全量 46%
【0056】 (ホ)肥料−E(液体複合肥料) a)登録番号 生第77489号 b)保証成分量 窒素全量 12% (内アンモニア性窒素 3.5%) 可溶性リン酸 12% (内水溶性リン酸 10%) 水溶性カリ 12%
【0057】(4)施肥設計:10当たりの元肥施肥成
分量が10アール当たり窒素成分で4.8kgになるよ
う、さらに全てのP2 Oは、10kg及びK2 0は、1
0kgとなるように施用量を各試験とも調整し栽培を行
った。
【0058】試験区 上記製造例1で得られたペースト肥料にP25 及びK
2 O成分を配合し、窒素全量12%、可溶性リン酸12
%、水溶性カリ12%を含有するペースト肥料としたも
のを、側条施肥田植え機を用いて田植えと同時に潅注ノ
ズルにより注入施用した。注入は、ノズルが閉塞するこ
ともなく極めて容易に実施することができた。
【0059】施肥の量は、10アール当たり40kgを
使用し、不足のリン酸は、上記肥料−Aの重過リン酸石
灰を11.8kg、カリは、上記肥料−Bの塩化カリを
8.7kg、田植え前7日に全面施肥した。その内訳
は、元肥成分量で窒素全量4.8kg、可溶性リン酸1
0kg、水溶性カリ10kgである。なお、追肥は省略
した。
【0060】対照区−1 前述の試験区に用いたペースト肥料に代えて、肥料−C
の複合肥料・窒素全量12%、可溶性リン酸18%、水
溶性カリ15%の複合肥料により、試験区の施肥窒素成
分量の75%に当たる量を施用した。またリン酸、カリ
は、試験区の元肥成分量にあわせた量を田植え前7日に
肥料−Cの複合肥料とともに施した。
【0061】元肥に施した量は、肥料−Cの複合肥料を
30kg、不足のリン酸は、肥料−Aの重過リン酸石灰
を10.5kg、カリは、肥料−Bの塩化カリを9.2
kg田植え前7日にそれぞれ全面施肥した。元肥の施肥
成分量は、窒素全量3.6kg、可溶性リン酸10k
g、水溶性カリ10kgである。
【0062】追肥は、田植え後71日目に穂肥として試
験区の窒素成分の量に合わせる為に試験区の施肥窒素成
分量の25%に当たる量を施した。
【0063】追肥に用いた上記肥料−Dは、窒素46%
を保証する尿素を用いた。施した尿素は、10アール当
たり2.6kgであるが、均一散布が出来るように、あ
らかじめ乾燥させ2mm径の篩を通過させた山砂10k
gを均一混合し調製したものを施した。追肥の施肥成分
量は、窒素全量1.2kgである。
【0064】対照区−2 前述の試験区に用いたペートスト肥料に代えて、肥料−
Eの液体複合肥料・窒素全量12%、可溶性リン酸12
%、水溶性カリ12%の液体複合肥料により、試験区の
施肥窒素成分75%に当たる量を側条施肥田植え機を用
いて田植えと同時に施用した。
【0065】施肥の量は、10アール当たり30kgを
使用し、不足のリン酸は、肥料−Aの重過リン酸石灰を
14.5kg、カリは肥料−Bの塩化カリを10.7k
g、田植え前7日に全面施肥した。その内訳は、元肥成
分量で窒素全量3.6kg、可溶性リン酸10kg、水
溶性カリ10kgである。
【0066】追肥は、対照区−1と同様に調製したもの
を田植え後71日目に穂肥として施した。追肥の施肥成
分量は、窒素全量1.2kgである。
【0067】(5)耕種の概要: a)元肥施用 4月23日 b)田植え 4月30日 c)穂肥 7月10日 d)収穫日 8月24日 e)調査日 9月 3日
【0068】(6)実証圃試験結果:上記試験の結果
を、試験区、対照区−1及び対照区−2のそれぞれにつ
いて以下に示す。
【0069】 中間生育結果(田植え後40日) 表2に示したとおりである。
【0070】
【表2】
【0071】 収穫物調査結果 表3に収穫物の籾重量等を、表4に収量及び品質を示
す。
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】
【0074】(注)表3において、食味は、ケット社製
測定機により測定し、また良質格付け評価は、静岡精機
製作所製水稲玄米品質判定機を使用し測定した。
【0075】製造例1で得られたペースト肥料を用いて
水稲「コシヒカリ」を実際に本田にて栽培試験を実施し
たが試験区の結果は、米づくりの慣行として実際に行わ
れている対照区−1及び対照区−2の肥培管理と比較し
収量、品質等がほぼ同等か、若しくはそれ以上であるこ
とが確認された。
【0076】製造例1で得られたペースト肥料は、緩効
性窒素肥料を含み穂肥を省略した水稲の側条施肥田植え
機により移植する際に、同時に潅注ノズルから注入施肥
することが可能であった。従って追肥を省略することが
できる省力型肥料であることが確認された。
【0077】また、このペースト肥料については、畑用
潅注ペースト施肥機により潅注試験を行ったが、畑作物
の灌注施肥(局所施肥)の肥料としても、同様に潅注ノ
ズルから容易に注入できることが確認された。
【0078】以上のごとく、本発明のペースト肥料は、
高濃度局所施肥により肥料の利用率が高く、かつ環境保
全型肥料として効果が高い肥料であると言える。
【0079】〔製造例2〕 ( クロチリデンダイウレア含有ペースト肥料の製造 )1
0リットルの撹拌槽型ガラス製反応容器に尿素1200
g及び水2000gを仕込み、これに濃塩酸100gを
添加して、温度を18℃においてアセトアルデヒド78
0gを滴下した。反応熱により系内の温度は、40℃以
上に上昇するが、そのまま70℃になるまで加温を続け
た。この時点で反応液は白濁し、生成したクロチリデン
ダイウレアが沈殿した。さらにこの温度で撹拌下に1.
5時間反応を続行し、反応を完結させた。これに25%
アンモニア水300g添加して反応液を中和した。生成
したクロチリデンダイウレア結晶の一部を濾過分離し
て、元素分析を行った。結果は、以下のごとくであっ
た。
【0080】 分析値: C=42.4%、H=7.0%、N=31.
4% 計算値; C=41.9%、H=7.0%、N=32.
5%
【0081】結晶の融点は、247〜251℃であり、
またKBr錠剤により透過法でIRスペクトルを、クロ
チリデンダイウレア試薬のIRチャートと比較したが両
者は完全に一致した。
【0082】得られた反応液約4400gに、キサンタ
ンガム12gを添加混合し、充分撹拌して分散させ、ク
ロチリデンダイウレア25%を含有するペースト肥料約
4410gを得た。このペースト肥料の粘度は、120
0cP(120Pa・s)であり、一ヶ月間放置試験後
も、物性の変化は無く、かつ、分離等も起こすことの無
い、極めて安定したペースト肥料であることが確認され
た。
【0083】〔植生試験3〕この製造例2で得られたク
ロチリデンダイウレア含有ペースト肥料を用い、植生試
験1(ポット試験)と同様な植生試験を行った。試験区
の結果は、対照区及び比較区の結果と比較したが、ほぼ
同等の結果が得られることが確認された。
【0084】また、このペースト肥料について、畑用潅
注ペースト施肥機により潅注試験を行ったが、畑作物の
灌注施肥(局所施肥)の肥料としても、同様に潅注ノズ
ルから容易に注入できることが確認された。
【0085】〔製造例3〕 ( クロチリデンダイウレア含有ペースト肥料の製造 )1
0リットルの撹拌槽型ガラス製反応容器に尿素1200
g及び水2000gを仕込み、これにリン酸490gを
添加して、温度を18℃においてアセトアルデヒド78
0gを滴下した。反応熱により系内の温度は、40℃以
上に上昇するが、そのまま70℃になるまで加温を続け
た。この時点で反応液は白濁し、生成したクロチリデン
ダイウレアが沈殿した。さらにこの温度で撹拌下に1.
5時間反応を続行し、反応を完結させた。これに25%
アンモニア水300g添加して反応液を中和した。生成
したクロチリデンダイウレア結晶の一部を濾過分離し
て、元素分析を行った。結果は、以下のごとくであっ
た。
【0086】 分析値: C=42.2%、H=7.0%、N=31.
5% 計算値; C=41.9%、H=7.0%、N=32.
5%
【0087】結晶の融点は、248〜251℃であり、
またKBr錠剤により透過法でIRスペクトルを、クロ
チリデンダイウレア試薬のIRチャートと比較したが両
者は完全に一致した。
【0088】得られた反応液約4800gに、キサンタ
ンガム13gを添加混合し、充分撹拌して分散させ、ク
ロチリデンダイウレア25%を含有するペースト肥料約
4810gを得た。このペースト肥料の粘度は、118
0cP(118Pa・s)であり、一ヶ月間放置試験後
も、物性の変化は無く、かつ、分離等も起こすことの無
い、極めて安定したペースト肥料であることが確認され
た。
【0089】〔植生試験4〕 (ポットによる植生試験)この製造例3で得られたクロ
チリデンダイウレア含有ペースト肥料を用い、植生試験
1(ポット試験)と同様な植生試験を行った。試験区の
結果は、対照区及び比較区の結果と比較したが、ほぼ同
等の結果が得られることが確認された。また、このペー
スト肥料について、畑用潅注ペースト施肥機により潅注
試験を行ったが、畑作物の灌注施肥(局所施肥)の肥料
としても、同様に潅注ノズルから容易に注入できること
が確認された。
【0090】
【発明の効果】上記実施例の結果からも明らかなよう
に、アセトアルデヒドと尿素を酸触媒の存在下に反応さ
せ、次いで得られた反応液を中和してなるクロチリデン
ダイウレア含有スラリーを肥料成分として配合した本発
明のペースト肥料は、植物に対して何らの植害を与える
ことのない、有効な緩効性肥料である。
【0091】また、本発明のペースト肥料は、畑作物等
の灌注施肥(局所施肥)の肥料として、粘度の異常な上
昇を伴なわないと云う特徴を有する。従って、側条施肥
田植機や畑用潅注ペースト施肥機等の潅注ノズルから容
易に注入できるものであり、高濃度局所施肥が可能で、
窒素負荷等が大幅に低減され、環境保全型肥料として有
効な肥料であると言える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福岡 章男 東京都中央区日本橋大伝馬町11番8号 三 井東圧肥料株式会社内 Fターム(参考) 4H061 AA01 AA02 BB17 FF05 GG28 GG29 HH03 HH46 JJ04 KK01 KK02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセトアルデヒドと尿素を酸触媒の存在
    下に反応させ、次いで得られた反応液を中和してなる反
    応生成物を肥料成分として含有することを特徴とするペ
    ースト肥料。
  2. 【請求項2】 アセトアルデヒドと尿素を酸触媒の存在
    下に反応させ、得られた反応液を中和して反応生成物を
    含むスラリーを得、当該反応生成物を含むスラリーを肥
    料成分として配合することを特徴とするクロチリデンダ
    イウレア含有ペースト肥料の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3216336A1 (de) * 2016-03-09 2017-09-13 Hauert HBG Dünger AG Düngemittel, verfahren und vorrichtung zum dosierten abgeben eines düngemittels

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3216336A1 (de) * 2016-03-09 2017-09-13 Hauert HBG Dünger AG Düngemittel, verfahren und vorrichtung zum dosierten abgeben eines düngemittels

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