JP2001289573A - 温水手段及び局部洗浄装置 - Google Patents

温水手段及び局部洗浄装置

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JP2001289573A
JP2001289573A JP2000099842A JP2000099842A JP2001289573A JP 2001289573 A JP2001289573 A JP 2001289573A JP 2000099842 A JP2000099842 A JP 2000099842A JP 2000099842 A JP2000099842 A JP 2000099842A JP 2001289573 A JP2001289573 A JP 2001289573A
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hot water
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heating
heat exchange
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Hidefumi Fujimoto
英史 藤本
Eiji Fukuzawa
英司 福澤
Kazuyuki Watanabe
一幸 渡辺
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ローコスト、コンパクトで安全性、信頼性の
高い局部洗浄装置用の温水装置を提供する。 【解決手段】 入水口と出湯口とが連通した熱交換手段
と温水生成する加熱手段と加熱量制御手段を備えた局部
洗浄装置において、入水口から出湯口に向かって水の流
速が漸次あるいは段階的に増加し、伝熱量がアップする
熱交換手段を備えたことを特徴とする局部洗浄装置用の
温水装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に水を所定温度
に加熱する局部洗浄装置用の温水手段に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、円筒状や平板状の基材の内部に薄
肉状の発熱体を埋設し、基材の内外面や表裏面に通水し
て温水を生成する温水装置が提案されている。(特開平
10−318605公報など)
【0003】実開平2−106546には、電気ヒータ
を有する温水タンクにおいて、筒状のタンク本体と、該
タンク本体内に挿入された螺旋部材とを備え、該螺旋部
材によって螺旋状の水路が形成されていることを特徴と
した温水タンクが提案されている。
【0004】特開平9−60093には、供給水をヒー
タにより加熱して温水にする水加熱槽を有する温水洗浄
装置において、水加熱槽はその中にヒータによる加熱部
材を有し、その槽内壁面と加熱部材外壁面との間隙部を
略均一寸法になるように配置し、上側上面部材および下
側底面部材によって槽を形成し、上面部材には温水流出
口、底面部材には水流入口を設け、水流入口からの供給
水を加熱部材外壁面の周囲を螺旋状に通過させ、供給水
を加熱し温水流出口から温水を流出させる温水洗浄装置
が提案されている。
【0005】実開平1−120581には、水の流入部
と温水の流出部とを備えたタンク本体の内部に、ヒータ
を備えた加熱部が設けられている温水タンクにおいて、
タンク本体の内周面と加熱部との間に渦巻状の隔壁が設
けられ、該隔壁にり、流入部から加熱部に至る渦巻状の
温水通路とが形成されている温水タンクが提案されてい
る。
【0006】実開平4−9484には、給水タンクから
の供給水を発熱体により加熱し、その加熱された洗浄水
を噴射ノズルより局部に噴射する衛生洗浄装置におい
て、発熱体に螺旋状の放熱フィンを取り付け、これらの
発熱体及び放熱フィンを放熱フィンに近接する内径のパ
イプにて覆い、そのパイプの両端に給水口と排水口を設
け、給水口を給水タンクに連結し、排水口を送水ホース
を介して噴射用ノズルに連結し、給水タンクからの供給
水が発熱体の螺旋状の放熱フィンを沿いながら受熱し、
加熱されて噴射することを特徴とした衛生洗浄装置が提
案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
10−318605公報に記載のような温水生成方法に
おいては、概して水と加熱部との接触面積が小さく、水
を効率よく加熱するためには所望の温水温度に比べて加
熱部の表面温度は非常に高い場合がある。このため、高
度な電力制御手段や万一の高温吐水防止手段などを付加
しなければ、温度の安定性や安全性に関して信頼性が得
られないといった課題があった。
【0008】加熱部と水との接触箇所においては、加熱
部の温度が所望の温水温度に比べてかなり高く、加熱部
の表面温度が100℃近くまで達し、この近傍では水が
沸騰状態となり、熱交換器に金属材料が使われた場合な
どには経年時、孔食による漏水、漏電が生じたり、水あ
かの析出が促進され通水路が目詰まりし圧損の増大によ
る流量低下、最悪の場合断水や水アカの堆積により水へ
の熱伝達効率が低下するといった課題があった。
【0009】また、実開平4−9484には棒状の発熱
体と外筒の間に発熱体の長さ方向に螺旋状の放熱フィン
を形成し瞬間湯沸器方式が提案されているが、螺旋フィ
ンを増やして伝熱効率を上げようとすると圧損が増加す
るし、圧損を減らそうとして螺旋フィン間の距離をあけ
ると伝熱効率が低下したりサイズが大きくなったりする
不具合がある。また、発熱体温度を高くすると上記のよ
うに、発熱体の耐食性、水アカによる詰まりといった不
具合が出てくる。このように従来技術ではコンパクトに
しようとすると目詰まりや耐食性といった信頼性の点で
課題があった。また、信頼性を上げるために安全手段な
どを付加するとローコストでなくなるといった課題があ
った。
【0010】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、コンパクト、ローコストで安全性、信頼性の
高い局部洗浄装置用の温水装置を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明では、入水口と出湯口とが連通した熱交換
手段と、温水生成する加熱手段と、加熱量制御手段とを
備えた温水手段において、入水口から出湯口に向かって
水の流速が漸次あるいは段階的に増加し、伝熱量が増加
する熱交換手段を備えたことを特徴とする温水手段を提
供する。
【0012】これによれば、熱交換器の内部の通水路の
壁と接触する近傍の水は壁との摩擦などにより、水流の
速度が主流に比べて遅い流域ができ、熱交換器の通水路
の壁からの熱エネルギーが水流に伝わりにくい境界領域
が存在し、この領域では水の熱伝導率が律束となり効率
よく熱伝達できない。本発明では、入水口から出湯口に
向かって通水路の断面積を漸次あるいは段階的に小さく
して流速を上げることで、この熱が伝わりにくい領域を
限りなく薄くし、熱が伝わりやすくすることができる。
【0013】また、一般に伝熱量は、熱伝達率×伝熱面
積×温度差で与えられるが、通水路が出湯口に近づくほ
ど水温は上昇し熱交換壁との温度差が減少し、伝熱効率
が次第に低下することになる。本発明のように、熱交換
器の出湯口あたりなどの水温と熱交換器温度の差が小さ
い領域で次第に流速が速くなれば、この領域での熱伝達
効率が向上し伝熱量を確保できる。これによって、従来
にくらべて同様な温水昇温幅にも関わらず熱交換器容積
を減少でき、トイレ空間のようにコンパクトが要求され
る箇所では好適である。特に局部洗浄装置ではデザイン
性が近年とみに求められたり、さらなるコンパクト要求
や各種の大便器、特に外国製便器への取付を容易に可能
とするためには局部洗浄装置本体のコンパクト化が求め
られており、この要求に答えることができる。
【0014】第2の発明では、前記熱交換手段内の通水
路の断面形状が略矩形で、出湯口に向かうにつれ断面形
状の長辺/短辺比が略1から遠ざかることを特徴とする
第1の発明に記載の温水手段を提供する。
【0015】これによれば、断面形状の長辺/短辺比が
略1のまま断面積を減じて水の流速を速めた場合にくら
べて、低圧損でより効率よく熱を水に伝えることができ
る。これは、通水路の断面形状の長辺と短辺のうち伝熱
面積を広くとれる長辺の通水路壁と水の流れの距離が短
く、水の主流が前記通水路の壁と接触する近傍の熱が伝
わりにくい領域を限りなく薄くし、熱が伝わりやすくな
るためである。
【0016】第3の発明では、前記通水路が多数並列に
設けられたことを特徴とする第1の発明又は第2の発明
に記載の温水手段を提供する。
【0017】これによれば、熱交換器での圧損が低くで
きる。一般に圧損は、水の流速の2乗に比例するため多
数並列に通水路を配設するとこれらの通水路に水が分流
でながれ一本の通水路に流れる水量が減少し低圧損とで
きる。これによって、上水などが低水圧地域や屋上に貯
水タンクのある高層建造物の上階や低圧型電気温水器か
ら給水する場合には所望の水量を確保できないといった
問題を解消できる。
【0018】第4の発明では、前記通水路内の壁間にさ
らに通水路断面積が略同一となるように分岐する壁を配
設したことを特徴とする第1の発明乃至第3の発明のい
ずれかに記載の温水手段を提供する。
【0019】これによれば、圧損が問題ないレベルであ
れば通水路内の任意の壁間にさらに通水路断面積が略同
一となるように分岐壁を設けてもよい。これによって、
伝熱面積が増えさらに伝熱効率が増し、さらなるコンパ
クト化がはかれる。
【0020】第5の発明では、前記通水路がその通水路
長の総和が略1〜100mであることを特徴とする第1
の発明乃至第4の発明のいずれかに記載の温水手段を提
供する。
【0021】これによれば、通水路長の総和を略1〜1
00m、より好ましくは、略8〜20mにすることによ
って加熱手段からの熱エネルギーが水に効率よく伝達で
きるようになり、ヒーター温度を人体にとって危険な温
度域まで上げずとも所望の温水温度とできるので、本質
的に安全な温水装置にできる。通水路長の総和は、長け
れば長いほど所望の温度に近づきよいが、長すぎると圧
損が増えたり容積が大きくなったりする不具合がでる。
また、これによってコストアップとなる。
【0022】第6の発明では、前記通水路がスパイラル
状に配設されたことを特徴とする第1の発明乃至第5の
発明のいずれかに記載の温水手段を提供する。
【0023】これによれば、コンパクトな容積の中に所
望の通水路長を確保でき、さらに中央近辺では通水路の
幅を小さくできコンパクトでありながら上記を満足する
構成とできる。さらに、入口側の通水路幅は広く次第に
狭くなるため、特に多数の通水路を並列に設けた場合に
は、一本の通水路に水流が集中するといった不具合を防
止できる。
【0024】第7の発明では、前記入水口が略外側で、
なおかつ出湯口が略中央よりで水の流れが次第に中央に
向かって流れることを特徴とする第1の発明乃至第6の
発明のいずれかに記載の温水手段を提供する。
【0025】これによれば、熱交換器と温水温度の差が
小さくなる出湯口近傍での熱伝達効率が向上し、所望の
伝熱量を確保しやすくなる。さらに、上記スパイラル状
通水路の向きと入水した水の流れる方向は、同方向でも
逆方向でも適宜使用できる。特に、逆方向の場合には入
水口近傍の通水路に水流が集中することなく均等に通水
路に流れ込むようにできる。
【0026】第8の発明では、前記出湯口から吐出する
温水温度と熱交換器の温度が略同一であることを特徴と
する第1の発明乃至第7の発明のいずれかに記載の温水
手段を提供する。
【0027】これによれば、従来型の瞬間式では使用者
が吐水開始操作後にマイコン制御などで水流量、圧力、
水位などを検知することで水が流れていることを確認判
断して、ヒータ加熱を開始していた。万一上記水の流れ
検知手段が故障し、水が流れていないにもかかわらず流
れていると誤った判断がなされると、ヒータ加熱により
熱交換器内部の水は沸騰状態になっているにもかかわら
ず、一般に水温検知手段は熱交換手段の出湯口に配設さ
れヒータ温度そのものを制御しているのではないので、
この近傍の水温は低い状態のままとなり、ヒータが熱暴
走し人体にとって危険な状態となる。また、この状態が
続くと装置の火災といった最悪の事態となることもあり
得る。
【0028】また、吐水のON,OFFを使用者が繰り
返し行うと、たとえば、吐水OFFの直後にはヒータO
FFになったにもかかわらず、若干冷水が熱交換手段内
部に流れ込み、続けざまに吐水ONにすると一瞬の間ノ
ズルから冷水が吐出し、使用者の局部を急に冷水が刺激
し、精神衛生上苦痛をあたえることがあった。
【0029】また、逆に吐水OFFになったにもかかわ
らず、ヒータの発熱部の温度は一般的に150℃以上ま
で上昇していることがあり、ヒータOFFになってもヒ
ータの持つ熱容量(残熱)により、熱交換器内部の水は
加熱され再度使用者が吐水ONすると熱い湯がノズルか
ら噴出し使用者のデリケートな局部をやけどさせるとい
った危険性もあった。
【0030】これに対して、本発明では熱交換手段温度
と温水吐出温度とを略同一あるいは略ある一定の温度差
となるように設計したことで、水の流れを検知せずと
も、たとえば、使用者の着座を検知してヒータONした
り、人体検知手段で使用者が入室した時点でヒータON
することもできる。あるいは、使用者によるマニュアル
SWで常時ONとしてもよい。貯湯にくらべて容積が小
さいので放熱も小さく省エネとなる。これによって、使
用者の吐水操作時にはヒータ、熱交換手段、熱交換手段
内部の水も充分所望の温度になっており、いきなり冷水
がでるといった不具合がなくなる。なお、熱交換手段か
らノズル先端までの残水は、熱交換手段を装置本体のノ
ズル収納近傍に置けば暖められる。また、局部洗浄前に
ノズルクリーニング、捨て水、便器ボウル面プレ洗浄に
用いても良い。また、使用者の吐水操作時に給水手段と
連動してヒータONしてもよい。
【0031】さらに、水が流れていなくても加熱できる
ので、たとえば冬場の夜など装置内の水が凍って温水装
置や周辺の配管などが割れたりする問題に対して、水抜
きで対処したり、専用のヒーターを付けたりしている
が、本装置では常時加熱手段をONすることも可能で内
部が凍ることはなく利用できる。
【0032】第9の発明では、前記加熱手段が自己温度
制御機能を有していることを特徴とする第1の発明乃至
第8の発明のいずれかに記載の温水手段を提供する。
【0033】これによれば、電子制御手段など高価な制
御はいらず、加熱機能と自己温度制御機能が可能でロー
コストで部品点数が減らせることで、信頼性の高いもの
となる。また、PTCヒータは、万一故障しても熱暴走
することがなく加熱できない不良モードとなるので、本
質的に安全となる。それにより、ヒータ近傍の樹脂材料
に難燃グレードや高耐熱グレードを使わなくても良くコ
ストダウンに寄与できる。
【0034】また、PTCの利点は温度が上がりすぎる
と自身で電力を制御してそれ以上の温度上昇をコントロ
ールすることで、たとえば熱交換手段と加熱手段を熱結
合して使用した場合、ある一カ所が熱結合不足でたとえ
ば空気層があったりすると通常の加熱手段ではその箇所
だけ熱を熱交換手段に伝えられず、どんどん温度上昇し
異常加熱が起き加熱手段が電気絶縁破壊や割れたり燃焼
したりといった装置の重要な信頼性を損なう結果となり
やすいが、本発明ではPTC加熱手段内のどの箇所でも
個々に自己温度制御機能を有しているので、ヒートスポ
ットは本質的に起きず安全に使用できる。
【0035】また、局部洗浄する温水温度を変更したい
場合には、簡易電子温度制御で加熱手段と熱交換手段の
温度制御を行う場合には、制御手段の温度設定を任意に
変更できるようにしておけばよいが、自己温度制御機能
を有した加熱手段の場合には温度を一定に保つ動作をす
るため、吐水温水温度を変更したい場合には、温水手段
の後段で水と混合調整する手段を設けて温度微調整して
もよい。
【0036】第10の発明では、前記加熱手段が均熱手
段を介して熱交換手段と熱結合されていることを特徴と
する第1の発明乃至第9の発明のいずれかに記載の温水
手段を提供する。
【0037】これによれば、加熱手段が熱交換手段の全
面になくても均熱手段を介して熱交換手段に熱を拡散で
きるので、加熱手段はコンパクトでよく、加熱手段のロ
ーコスト化に寄与できる。また、均熱板によって熱交換
手段の均熱化がはかれ所望の温度を得やすくなる。
【0038】さらに、加熱手段が大面積を加熱しなけれ
ばならない場合などでは、入水口近くでは加熱手段の温
度が下がり気味で、出湯口近くでは温度が上がり気味に
なりやすく、たとえば加熱手段にセラミック製のものを
用いた場合などでは、加熱手段内の温度ムラによる熱膨
張差で熱ストレスが生じ、セラミック製加熱手段が割れ
てしまうといった不具合を解消できる。
【0039】さらには、加熱手段と熱交換手段の間の熱
結合が不十分で一カ所空気層などが、この間にあったり
するとそこだけ熱が伝わらず、加熱手段の一部だけ異常
加熱を起こす(ヒートスポット)危険性も防げ信頼性を
増すことができる。
【0040】熱的結合手段としては、ロー付けやハンダ
付けなどの溶接、導電性熱伝導性接着剤、絶縁性熱伝導
接着剤、シリコーングリースなどのゲル状粘着材などが
好適に使用できる。
【0041】均熱手段としては、熱伝導率の良い銅、グ
ラファイト、アルミ、BN、ALN、SiCなど用いて
もよいし、ヒートパイプのようにさらに熱伝導、熱輸送
性の高い手段を用いれば好適である。特に、ループ式の
ような平板状にでき均熱輸送ができるものが好適であ
る。
【0042】第11の発明では、前記加熱手段と熱交換
手段に蓄熱手段が熱結合されたことを特徴とする第1の
発明乃至第10の発明のいずれかに記載の温水手段を提
供する。
【0043】これによれば、特に均熱手段を利用すれば
蓄熱手段との熱の出し入れが速やかに行えるので、セミ
貯湯のように熱エネルギーのみ蓄熱し、温水が必要な時
に瞬間で温水を生成できるので、従来たとえば40℃で
貯湯した場合などでは、1日も経てば雑菌が繁殖すると
いった不具合がなく、局部洗浄においては炎症を防止で
き衛生的に使用できる。蓄熱のみでもヒータ併用でもよ
い。また、通常の貯湯タンク容量よりコンパクト化でき
るので、放熱による熱エネルギーのロスが少なくでき省
エネとなる。
【0044】瞬間式においても、加熱手段の補助熱エネ
ルギーとして使える。例えば日本国内の一般家庭で使用
できる電力容量は1500W以下のことが多く、おのず
と昇温可能温度は水量によって制限される。(たとえ
ば、1200Wの電力で流量0.7L/分の水の昇温温
度範囲は入水温度プラス略25℃であり、冬時期の入水
温度が5度以下の場合、出湯温度は30℃にしか到達せ
ず物足りない場合がある。)本発明のように、蓄熱エネ
ルギーを速やかに取り出せれば、瞬間電力プラス蓄熱エ
ネルギー加熱で電力と蓄熱量に応じて、昇温範囲や水量
を設定できる。
【0045】水道水の圧力の耐圧は熱交換手段のみでよ
く、蓄熱部は耐圧構造が必要なくローコスト化に寄与で
きる。特に、従来貯湯方式が大容量の場合には貯湯タン
クを耐圧構造にするとコスト並びに大きく重くなり実用
的でなかった。たとえば、従来の電気温水器などでは水
道圧を減圧し、ゲージ圧で1kg/cm2以下でしか使えず配
管が長くなったりして圧損があると所望の流量が得られ
なかった。圧力がほしい場合には、加圧ポンプを併用し
ていた。本発明によりこのような不具合を解消でき、使
用者は刺激感のある洗浄行為を行える。
【0046】また、蓄熱槽は断熱保温できる構造が好ま
しい。たとえば、ステンレス製などの真空断熱壁を持っ
た容器であれば、一度所望の温水温度とすれば一昼夜以
上略一定の温度を保ち、従来保温のためのエネルギーが
ほぼ必要なくなる。これは、上記のように蓄熱槽が耐圧
構造である必要がないことから比較的にローコストで実
現できる。たとえば、熱交換手段を真空ロー付け法で組
立てる場合など、必然的に高真空中でロー付けするため
自ずと真空容器は作れることになる。
【0047】また、蓄熱材としては潜熱型を利用すれば
溶解時あるいは凝固時に略一定の温度とでき、所望の温
水温度とその温度と略同一にした熱交換手段とあいまっ
て一定温度の温水を供給できる。たとえば、パラフィン
は分子量を選べば略40℃で溶融、凝固点を繰り返すこ
とができる。蓄熱槽中に均熱手段があれば、大容量の蓄
熱材とも速やかに熱の出し入れができ局部洗浄装置だけ
にかぎらず、蓄熱瞬間式温水装置などに利用できる。
【0048】また、過冷却型の蓄熱材を使えば一度溶解
させておけば、凝固点より温度が下がっても蓄熱材は固
まらずに過冷却の状態とでき、電気刺激や圧力、機械刺
激、温度刺激などを与えると凝固を開始し蓄熱した熱エ
ネルギーを放出し始める。これを利用すれば、保温の必
要がなく省エネ型蓄熱温水装置とできる。
【0049】第12の発明では、前記熱交換手段の水と
接する面の少なくとも最表面にSi酸化物及び/又は炭
酸Caで構成された、水アカに対して難付着性あるいは
易剥離性の層が形成されたことを特徴とする第1の発明
乃至第11の発明のいずれかに記載の温水装置を提供す
る。
【0050】これによれば、熱交換手段の通水路の断面
面積を小さくできコンパクトな熱交換手段とすることが
できる。難付着性あるいは易剥離性の層としては、シリ
コーン系、フッ素系、フルオロアルキル基を有するシラ
ン化合物などや溶融Snメッキなどが好適に使用でき
る。これらの材料の持つ特性として、その表面エネルギ
ーが低く他の物質と接しても互いに引き合う力が弱く、
付きにくくまた付いてもとれやすくなる性質を利用した
ものである。
【0051】第13の発明では、前記熱交換器の上流側
にプレフィルターを配設したことを特徴とする第1の発
明乃至第12の発明のいずれかに記載の温水手段を提供
する。
【0052】これによれば、上水、井水や大便器洗浄用
の貯水タンクの水をポンプ加圧して流れ込んできた赤さ
び、配管工事時などの金属片、スライムやカビなどの微
生物由来の異物などをトラップでき熱交換器の通水路と
りわけ出湯部の詰まりを未然に防げる。また、適宜フィ
ルタのクリーニングができるように脱着できる構造が使
用できる。プレフィルタとしては、金属金網メッシュ、
焼結金属多孔体、フェルト状金属などや、その他有機樹
脂製でも適宜使用できる。Cu、Zn、Agなど抗菌機
能を有した成分を含んだ金属が好適である。あるいは、
抗菌剤として抗菌金属、無機系抗菌剤、有機系抗菌剤を
含んだ樹脂でも良い。抗菌機能付与によりフィルタ面で
の菌の増殖を抑制でき、たとえばフィルタ面でスライム
が発生しフィルタが目詰まりするといったトラブルを未
然に防止できる。
【0053】第14の発明では、入水口から出湯口に至
る通水路がその途上において複数の通水路に分岐され、
その分岐された通水路の断面積が、分岐された通水路の
最上流部から最下流部に向かって漸次減少する通水路を
有する熱交換手段と、該熱交換手段に当接する加熱手段
と、該加熱手段の加熱量を制御する加熱量制御手段と、
を有する温水手段を提供する。
【0054】本発明によれば、入水口から出湯口に向か
って水が流れていくにしたがって、流速が漸次増加し、
伝熱量を増加させることができる。
【0055】また、本発明に係る構成要件と、前記各発
明に係る構成要件とを適宜組み合わせることにより、そ
れらの効果を併せ持った温水手段を提供することもでき
る。
【0056】第15の発明では、第1の発明乃至第14
の発明のいずれかに記載の温水手段を備えた局部洗浄装
置を提供する。
【0057】これによれば、コンパクトが要求されるト
イレ空間の、しかも便座に組み込まれた温水洗浄便座に
おいては好適である。
【0058】また、近年洗浄水の節水化、高機能化、た
とえばマッサージ機能などは、水流を間欠状に供給する
ことで局部近辺を刺激し便意促進効果をもたらす。局部
は、温度に対して他の部位に比べて鋭敏な感覚を持ち、
安定した温水温度の維持が必要で、水流が間欠状など急
激に変化し温水温度を安定に制御するには高度な制御が
不可欠であった。そのため、高価な電子制御手段を搭載
した高価な装置となっていた。本発明によれば、熱交換
器温度と出湯温度を略同一とすることも可能で簡便でロ
ーコストな制御で安定した水温が供給できる利点があ
る。
【0059】その他、本発明を利用した温水装置として
は、これに限らず大便器、小便器の洗浄、各種人体洗浄
用、食器洗浄機などに好適に使用できる。
【0060】また、本装置の構成の加熱手段を冷却手段
とすれば、逆に効率のよい冷水装置ともできる。冷水と
温水を交互に使用して血行促進などに好適に使用でき
る。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、本発明の局部洗浄装置用の
温水装置について説明する。なお、局部洗浄装置の構成
は従来より周知であるため、図示および詳細は省略す
る。
【0062】(温水装置の第一実施例)図1、2、3、
4に、本発明にかかる温水装置の第一実施例を示す。図
1は、本温水装置の外観図であり、入水口2から入った
水は加熱手段4によって加熱された熱交換手段3の中で
漸次あるいは段階的に流速が上昇し、所望の温水温度ま
で昇温し出湯口1から取り出される。
【0063】図2は、上記を水平面でカットした内部構
造を説明する図で、入水口2から入った水は熱交換器内
の通水路への導入路7を周回しながら、多数並列に並ん
だ通水路9中にそれぞれ入って行く。本実施例では導入
路7での周回方向とスパイラル状通水路9の開口方向は
逆を向いている。これは、通水路9が多数並列に並んで
いるため、入水口2に近い箇所の通水路9にのみ水が流
れるのを防ぐためである。
【0064】図3は、上記を垂直方向にカットした説明
図である。熱交換手段3と熱交換手段構成部品5は、シ
ール手段10を中間に介して接合されている。接合方法
は、ボルト締結や接着など利用できる。あるいは、シー
ル手段を介さず直接溶接シールしてもよい。熱交換手段
3の下部に加熱手段4が熱結合されている。
【0065】熱結合の方法としては、ロー付けやハンダ
付けなどの溶接、導電性熱伝導性接着剤、絶縁性熱伝導
接着剤、シリコーングリースなどのゲル状粘着材などが
好適に使用できる。
【0066】加熱手段と加熱量制御手段としては、PT
Cヒーターのように自己温度制御機能を有するものを使
用するのが好適である。また、セラミックヒーターやマ
イカヒーター、あるいはフィルムヒーターなどと加熱量
制御手段として電子制御温度調節を組み合わせて使用し
てもよい。セラミックヒーターの場合には、直接水と接
するような構造とすることができる。
【0067】図4は、本発明の通水路の形状の説明図で
ある。入水口側の開口部16は矩形をしており、高さ一
定で次第に横幅が狭まりながら、しかも次第に折り曲げ
られ、出湯口側開口部17に達する。ここで、縦壁方向
が長辺で横壁方向が短辺でその長辺/短辺比が次第に上
昇する。本通水路内を水が進むにつれ、通水路の断面積
は減少することで水の流速が上昇しする。スパイラル状
熱交換壁6の水と接する面の略近傍では、水への伝熱は
水の熱伝導率が律速となり熱が伝わりにくい状態だが、
水の流速が上昇することで、この熱が伝わりにくい状態
が緩和され効率よく伝熱されるようになる。また、横壁
方向が次第に減少するので水の主流が熱が伝わりにくい
熱交換壁の水と接する面の略近傍を流れ、さらにこの領
域を減少させるので、さらに効率よく熱伝達でき熱交換
器のコンパクト化に寄与する。
【0068】通水路の断面形状は矩形に限らず、台形、
三角形、楕円、あるいは、星型など通水路断面積にくら
べて断面形状の外周囲の長さが大きい形状が有利であ
る。あるいは、これらの形状が組み合わされた形状でも
よいし、三次元網目構造のように通水路が幾重にも屈曲
する複雑形状をしていても好適である。。特に、通水路
断面積/外周囲の長さの比が略1/4以下であると好適
である。
【0069】これら熱交換手段内部の製造方法として
は、板状の金属をプレスで成形し、ロー付けで接合して
もよいし、図2に示す形状を鍛造プレスやダイキャスト
で一体成形してもよい。
【0070】図5は、本発明のその他の例で樹脂製熱交
換手段構成部品5に入水口2と出湯口1が形成されてい
る。
【0071】図6は、本発明のその他の例で出湯口1が
下方に形成されている。これによれば、加熱手段4にさ
らに近い箇所から出湯でき、より精密な温度を得られや
すい。また、凍結防止用に熱交換手段内部の水抜きを実
施する場合には好適である。特に、通水路が並列に多数
形成されていれば、容易に水抜きができる。また、入水
口が下方にあってもよく適宜設計すれば良い。
【0072】図7は、本発明のその他の例で入水口2か
ら入った水は熱交換器内の通水路への導入路7を周回し
ながら、多数並列に並んだ通水路9中にそれぞれ入って
行く。本実施例では導入路7での周回方向とスパイラル
状通水路9の開口方向は同方向を向いている。これは、
通水路9の入水口側の開口部16の断面積が比較的に小
さい場合に採用できる。これによれば、水の流れを遮る
ことなくスムーズに水は通水路9へと導かれる。
【0073】図8は、本発明のその他の例で入水口2が
略中央に配設し、外側に向かって水は流れ次に折り返し
てから略中央に配設した出湯口1に向かって流れる例で
ある。これによれば、二層構造とする壁12により通水
路長が2倍となり、その分熱交換手段の外径を小さくで
きコンパクトにできる。加熱手段4は両面でも片面でも
適宜利用できる。
【0074】図9は、本発明のその他の例で熱交換手段
3の外形が四角の場合である。局部洗浄装置において
は、その本体のコンパクト化が求められており、他の機
能要素との最適形状の組合せで効率よく限られたスペー
スに納める必要があり、このような形状も可能である。
その他円筒型でもよい。
【0075】図10は、本発明のその他の例で熱交換手
段3の外形が四角で内部の通水路9がストレートで、隣
り合った通水路の壁6の間に通水路を分岐する壁11を
配設した例である。これによれば、通水路の設計にあた
って入水路側の通水路開口部の横幅が比較的大きい場合
には、圧損が大きくなりすぎない範囲で、上記隣り合っ
た通水路の壁6の間に通水路を分岐する壁11を設ける
ことで、前記縦壁方向が長辺で横壁方向が短辺とした場
合の、その長辺/短辺比を大きくでき伝熱効率を上げる
ことができる。また、通水路の総長も長くなりより効果
的である。
【0076】図11は、本発明の効果を説明するための
図で、熱交換手段内部の通水路断面形状がそれぞれ円
形、正方形、長方形(矩形)で、流量を0.7L/分で
一定とし、通水路断面形状が円形、正方形の場合には、
断面形状を相似のまま通水路断面積を拡大あるいは縮小
した。また、長方形においては縦壁を一定のまま、横壁
の幅を変化させた時の結果である。なお、通水路長は1
20mmで一本のみである。
【0077】図中の横軸は圧力損失を、縦軸は熱伝達係
数と伝熱面積の積を表している。これは、水に熱エネル
ギーが伝わる基本式として知られている次式からわかる
ように、 伝熱量=熱伝達係数×伝熱面積×温度差 温度差が同様とした場合に、伝熱性能を比較する指標と
して、熱伝達係数と伝熱面積の積を用いた。
【0078】図からわかるように、低圧損時には、円
形、正方形の通水路断面形状では、通水路断面積を減少
させても、伝熱性能を比較する指標は増加せず、圧損だ
けが増えることがわかる。長方形においては縦壁を一定
のまま、横壁の幅を変化させた時には、ある圧損を極小
値としてその前後で熱性能を比較する指標は増加してい
ることがわかる。また、高圧損になるにつれ、長方形の
方が性能良くなっている。
【0079】図12は、本発明の効果を説明するための
図で、熱交換手段内部の通水路断面形状が円形、正方
形、長方形(矩形)で、流量を0.7L/分で一定と
し、矩形においては縦壁を一定のまま、横壁の幅を変化
させた時の結果である。なお、通水路長は120mm/
本が並列に100本並んだ場合を示す。縦軸は、長辺/
短辺比を変化させた時の熱伝達係数と伝熱面積の積を表
している。
【0080】図13は、図12において横軸を水の流れ
る早さ(線速)とした場合を説明するための図である。
【0081】図14は、同様に図12において横軸を圧
損とした場合を説明するための図である。
【0082】図11の場合と同様に、縦/横比(長辺/
短辺比)が略1より遠ざかるにつれ、性能が向上してい
る。また、正方形、円形では圧損、線速が変化しても性
能の向上はないことがわかる。これは、通水路が100
本並列に並んでおり、流れが略層流となっているためで
あると思われる。
【0083】図15は、本発明の効果を説明するための
図で、熱交換手段内部の通水路断面形状が長方形(矩
形)で、流量を0.3L/分で一定とし、矩形において
横壁の幅を一定のまま、縦壁の高さを変化させた時の結
果である。なお、通水路長は800mm/本が1本の場
合を示す。縦軸は、長辺/短辺比を変化させた時の熱伝
達係数と伝熱面積の積を表している。
【0084】図16は、図15において横軸を縦/横比
(長辺/短辺比)とした場合を説明するための図であ
る。
【0085】図17は、図15において横軸を圧損とし
た場合を説明するための図である。
【0086】これら図からわかるように、通水路の断面
形状が矩形で縦/横比(長辺/短辺比)が略1を境に1
から遠ざかるほど、あるいは圧損、線速がある値を境に
上記熱伝達率h×伝熱面積の積が大きくなり伝熱効率が
よくなることがわかる。この場合、たとえば縦/横比が
略1より大きき点で急激に変化しているのは、流れが乱
流と層流の変位点と思われる。
【0087】長辺/短辺比を大きくするには、前記縦壁
の高さを大きく横壁の幅を小さくするほかに、逆に横壁
の幅を大きく縦壁の高さを小さくすることでもよい。局
部洗浄装置内部のスペースにあった設計に対応すればよ
い。
【0088】また、高さ方向を大きくすれば内部に多量
の水を貯蔵でき、貯湯式の温水装置にもできる。
【0089】(温水装置の第二実施例)図18は、本発
明の効果を説明するための図で、入水口の断面形状の横
幅が2.5mm、高さ5mmで40mmの長さのあと、
断面形状の横幅が1.5mm、高さ5mmで40mmの
長さのあと、断面形状の横幅が0.5mm、高さ5mm
で40mmの長さで出湯口と連なる段階的に通水路断面
積が減少し、水の流速が上昇する通水路が、並列に10
0孔並んだ場合の評価結果である。なお、通水路の壁厚
みは0.1mm、流量0.7L/分、入水温度15℃
で、1200Wの電力の範囲内で略40℃一定に上面か
らのみ加熱した。熱交換手段の材質は銅製とした。
【0090】図中、横軸は通水路長の総長を表し、縦軸
は出湯口での温水温度を表している。また、比較例とし
て、入水口の断面形状の正方形で縦横幅が1mmのまま
長さ120mmの通水路が100孔並列に並んだ場合と
性能比較した。
【0091】結果からわかるように、比較例に比べて略
1/2の通水路総長でも同様な温水温度が得られる。ま
た、この時の熱交換手段の容積は、本発明/比較例=1
/1同等であった。つまり、比較例で同様の性能を得る
には容積が倍必要なことになり、本発明でコンパクト化
をはかれることになる。これは、出湯口に近づくほど通
水路の横幅を減じるので、熱交換手段として図1などに
示すような形状とでき、コンパクトになる。
【0092】なお、本例では熱交換手段として銅を用
い、上面からのみ加熱した。この場合、熱伝導率と板厚
みにより下方まで熱が伝わらない場合があり、たとえ
ば、SUSを用いた場合、壁の板厚みを厚くする、縦壁
高さを小さく横幅を広くする、加熱手段の両面あるいは
全面から加熱するなど適宜設計することが必要である。
【0093】(温水装置の第三実施例)図19は、本発
明のその他の例で熱交換手段3と加熱手段4の間に均熱
手段13を熱結合した例である。これによれば、加熱手
段4の大きさは熱交換手段3に比べて小さくてよい。と
くに、セラミック製加熱手段などでは大きなサイズとな
ると組み合わせる熱交換手段との熱膨張差でセラミック
が割れてしまう問題や両者の表面は微妙にうねり完全に
接触しない場合が多く、熱がうまく熱交換手段に伝わら
ないだけでなくヒートスポットができその箇所だけ異常
加熱する場合がある。これらの対策として好適に利用で
きる。
【0094】均熱手段としては、熱伝導率の良い銅、グ
ラファイト、アルミやBN、ALN、SiC、フッ化グ
ラファイトなど電気絶縁性と熱良導性を兼ね備えた材料
も用いてもよいし、ヒートパイプのようにさらに熱伝
導、熱輸送性の高い手段を用いれば好適である。特に、
ループ式のような平板状にでき均熱輸送ができるものが
好適である。
【0095】(温水装置の第四実施例)図20は、本発
明のその他の例で通水路の断面形状が略三角形をした例
である。このような場合にも、前記長辺/短辺の比を大
きくすることが有効で、この場合たとえば三角形の底辺
を短辺、高さを長辺とすればよい。中央に向かって、長
辺/短辺の比を大きくする構造として好適であり、製造
上もたとえば、プレスで波板を作り、出湯口1に近い方
を束ねていけば図に例示するような構造とできる。ま
た、通水路はストレートだけでなくスパイラル状になっ
ていればさらに好適である。
【0096】(温水装置の第五実施例)図21は、本発
明のその他の例で通水路が連続した壁でなく分散状に配
設されて例である。これによれば、水は分散状に配設さ
れた壁6間をぬうように蛇行しながら流れ、通水路長の
総長を長くできる。さらに中央に近づくほど壁間は狭ま
るので流速が増し効率よく伝熱できる。
【0097】(温水装置の第六実施例)図22は、本発
明のその他の例で蓄熱手段と組み合わせた例である。加
熱手段4に熱結合された熱交換手段3上にさらに蓄熱槽
14が熱結合されている。さらに、蓄熱槽14内は均熱
手段13が配設され、加熱手段4に熱結合された熱交換
手段3からの熱エネルギーを均熱手段13が、蓄熱槽1
4内の蓄熱材に速やかに熱を伝える役割を担っている。
蓄熱槽14が小容量の場合には、この均熱手段13は省
略もできるが、大容量になるほどその効果は大きくな
る。局部洗浄装置以外の温水装置にも利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一態様を示す外観図である。
【図2】 図1の内部断面図である。
【図3】 図1の別角度からの内部断面図である。
【図4】 図1の通水路の説明図である。
【図5】 本発明のその他の一態様を示す入水口と出湯
口の配設に関わる内部断面図である。
【図6】 本発明のその他の一態様を示す加熱手段と出
湯口の配設に関わる内部断面図である。
【図7】 本発明のその他の一態様を示す入水口と通水
路の向きの配設に関わる内部断面図である。
【図8】 本発明のその他の一態様を示す通水路が二層
構造となる内部断面図である。
【図9】 本発明のその他の一態様を示す内部断面図で
ある。
【図10】 本発明のその他の一態様を示す内部断面図
である。
【図11】 本発明の効果を示すグラフである。
【図12】 本発明の効果を示すグラフである。
【図13】 本発明の効果を示すグラフである。
【図14】 本発明の効果を示すグラフである。
【図15】 本発明の効果を示すグラフである。
【図16】 本発明の効果を示すグラフである。
【図17】 本発明の効果を示すグラフである。
【図18】 本発明の効果を示すグラフである。
【図19】 本発明のその他の一態様を示す加熱手段が
均熱手段を介して熱交換手段と熱結合している内部断面
図である。
【図20】 本発明のその他の一態様を示すカット図で
ある。
【図21】 本発明のその他の一態様を示すカット図で
ある。
【図22】 本発明のその他の一態様を示す蓄熱と組み
合わせたカット図である。
【図23】 所望の温水温度と熱交換手段の温度が略同
一を説明する概念図である。
【図24】 本発明の構成を説明するブロック図であ
る。
【図25】 従来技術の構成を説明するブロック図であ
る。
【符号の説明】
1…出湯口 2…入水口 3…熱交換手段本体 4…加熱手段 5…熱交換手段構成部品 6…スパイラル状熱交換壁 7…熱交換器内の通水路への導入路 8…水流の流れ 9…通水路 10…シール手段 11…通水路を分岐する壁 12…通水路を二層構造とする壁 13…均熱手段 14…蓄熱槽 15…通水路 16…通水路の入水口側の開口部 17…通水路の出湯口側の開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D038 JB03 JH02 3L103 AA05 AA37 BB50 CC02 DD14 DD52

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入水口と出湯口とが連通した熱交換手段
    と、温水生成する加熱手段と、加熱量制御手段とを備え
    た温水手段において、入水口から出湯口に向かって水の
    流速が漸次あるいは段階的に増加し、伝熱量が増加する
    熱交換手段を備えたことを特徴とする温水手段。
  2. 【請求項2】 前記熱交換手段内の通水路の断面形状が
    略矩形で、出湯口に向かうにつれ断面形状の長辺/短辺
    比が略1から遠ざかることを特徴とする請求項1に記載
    の温水手段。
  3. 【請求項3】 前記通水路が多数並列に設けられたこと
    を特徴とする請求項1〜2に記載の温水手段。
  4. 【請求項4】 前記通水路内の壁間にさらに通水路断面
    積が略同一となるように分岐する壁を配設したことを特
    徴とする請求項1〜3に記載の温水手段。
  5. 【請求項5】 前記通水路がその通水路長の総和が略1
    〜100mであることを特徴とする請求項1〜4に記載
    の温水手段。
  6. 【請求項6】 前記通水路がスパイラル状に配設された
    ことを特徴とする請求項1〜5に記載の温水手段。
  7. 【請求項7】 前記入水口が略外側で、なおかつ出湯口
    が略中央よりで水の流れが次第に中央に向かって流れる
    ことを特徴とする請求項1〜6に記載の温水手段。
  8. 【請求項8】 前記出湯口から吐出する温水温度と熱交
    換器の温度が略同一であることを特徴とする請求項1〜
    7に記載の温水手段。
  9. 【請求項9】 前記加熱手段が自己温度制御機能を有し
    ていることを特徴とする請求項1〜8に記載の温水手
    段。
  10. 【請求項10】 前記加熱手段が均熱手段を介して熱交
    換手段と熱結合されていることを特徴とする請求項1〜
    9に記載の温水手段。
  11. 【請求項11】 前記加熱手段と熱交換手段に蓄熱手段
    が熱結合されたことを特徴とする請求項1〜10に記載
    の温水手段。
  12. 【請求項12】 前記熱交換手段の水と接する面の少な
    くとも最表面にSi酸化物及び/又は炭酸Caで構成さ
    れた、水アカに対して難付着性あるいは易剥離性の層が
    形成されたことを特徴とする請求項1〜11に記載の温
    水装置。
  13. 【請求項13】 前記熱交換器の上流側にプレフィルタ
    ーを配設したことを特徴とする請求項1〜12に記載の
    温水手段。
  14. 【請求項14】 入水口から出湯口に至る通水路がその
    途上において複数の通水路に分岐され、その分岐された
    通水路の断面積が、分岐された通水路の最上流部から最
    下流部に向かって漸次減少する通水路を有する熱交換手
    段と、 該熱交換手段に当接する加熱手段と、 該加熱手段の加熱量を制御する加熱量制御手段と、 を有する温水手段。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14に記載の温水手段を備
    えた局部洗浄装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101524932B1 (ko) * 2013-09-24 2015-06-02 주식회사 동양매직 세척수 저장부를 포함하는 온수 세정기

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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