JP2001288749A - 盛土施工の管理方法および管理装置 - Google Patents

盛土施工の管理方法および管理装置

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JP2001288749A JP2000102224A JP2000102224A JP2001288749A JP 2001288749 A JP2001288749 A JP 2001288749A JP 2000102224 A JP2000102224 A JP 2000102224A JP 2000102224 A JP2000102224 A JP 2000102224A JP 2001288749 A JP2001288749 A JP 2001288749A
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Shiyuushiyo Ueno
修昌 植野
Tamotsu Matsui
保 松井
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DAINIPPON CONSTRUCTION
Dai Nippon Construction
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DAINIPPON CONSTRUCTION
Dai Nippon Construction
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 盛土の締固め度を示す管理パラメータに基づ
いて、盛土施工を管理する管理方法および管理装置にお
いて、管理作業の時間および労力を低減できるととも
に、管理精度および信頼性を高め得て、また管理可能な
深度が限定されないものを提供する。 【解決手段】 管理装置10を、電極11A〜11D、
比抵抗計測装置本体12、演算装置13から構成する。
盛土1上の複数地点において、見かけ比抵抗の測定を行
い、収集された見かけ比抵抗測定データの分散に基づい
て、空気間隙率を算出する。この空気間隙率を管理パラ
メータとして、盛土の施工管理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、盛土の品質を示す
指標に基づいて盛土施工を管理する管理方法および管理
装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】土木構造物建設において盛土をする場合
には、盛土の品質管理(具体的には、締固め度の管理)
をする必要がある。このような盛土施工の管理において
は、盛土の品質(具体的には締固め度)を示す指標が用
いられる。このような指標として、土の密度比が用いら
れることが多く、具体的な密度測定方法としては、例え
ば、砂置換法、突き砂法、水置換法、コアカッター法等
が採用されていた。
【0003】しかしながら、これらの方法は、いずれも
測定地点の地盤を掘り起こす等の作業が必要となる(例
えば、砂置換法では、掘り起こした分の地盤質量と、掘
り起こされた穴に埋め立てられた砂の容積から地盤の密
度を計測する)ので、測定に時間とコストがかかるう
え、測定作業が重労働となる。
【0004】このため、近年では、RI計器を用いたR
I法が多く用いられるようになってきている。このRI
法では、先端部に放射線源を備えた線源棒を、この先端
部を下側にして測定地盤内に打ち込む。そして、放射線
源から放射された放射線(ガンマ線、中性子線)を地表
に設置した検出器で測定し、放射線のエネルギー減少率
から地盤の密度、含水量等を算出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このR
I法でも、地中に線源棒を打ち込む工程と、放射線を測
定する工程の2工程があり、測定にはある程度以上の時
間を要し、短時間で多数地点の計測データを収集するこ
とはできない。このため、盛土の品質管理は、一つの測
定地点を代表としてなされることになり、盛土全体の締
固め度を適切に管理できている保証はない。
【0006】また、測定深度が深まった場合に精密な測
定をするためには放射線源から放射される放射線強度を
強めなければならないが、放射線強度を強めるのには限
界(例えば法律による規制)がある。このため、せいぜ
い30cm程度の深さまでしか精密な測定を行うことは
できず、近年、多くなってきている厚層撒きだしの盛土
施工の場合には、撒きだされた層の最深部付近の品質管
理はできないことになってしまう。
【0007】さらに、近年では盛土に岩塊等の多種多様
な材料が使われるようになってきているが、例えば岩塊
に対しては線源棒の打ち込みはできないから、その地点
ではRI法による測定ができないことになる。
【0008】本発明は、このような問題点に着目してな
されたもので、盛土の品質(締固め度)を示す指標(管
理パラメータ)に基づいて、盛土施工を管理する管理方
法および管理装置において、管理作業の時間および労力
を低減できるとともに、管理精度および信頼性を高め得
て、また管理可能な深度が限定されないものを提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、盛土の
見かけ比抵抗に基づいて盛土の品質を示す管理パラメー
タを算出するとともに、前記管理パラメータが目標値に
達するように盛土の締固め作業を行うことを特徴とする
盛土施工の管理方法。
【0010】第2の発明では、前記管理パラメータは、
盛土の複数地点で測定された見かけ比抵抗の測定データ
の分散に基づいて算出された空気間隙率である。
【0011】第3の発明では、盛土施工の管理装置にお
いて、盛土の見かけ比抵抗を測定する比抵抗測定手段
と、この比抵抗測定手段により測定された測定データに
基づいて盛土の品質を示す管理パラメータを算出する管
理パラメータ算出手段とを備えた。
【0012】第4の発明では、前記比抵抗測定手段は、
測定地点上に設置される導電性ゴム製の電極を備えた。
【0013】
【発明の作用および効果】第1の発明の管理方法および
第3の発明の管理装置によれば、盛土の品質(締固め
度)を管理するための管理パラメータは、盛土の見かけ
比抵抗に基づいて算出されるが、見かけ比抵抗の測定
は、比較的短時間で容易に行うことができ、また測定深
度が深まった場合でも比較的容易に行うことができる。
したがって、管理作業の時間および労力を低減できると
ともに、深い深度の管理も可能となり、厚層撒きだしの
盛土施工においても適切な管理を行える。
【0014】第2の発明では、管理パラメータである空
気間隙率は、盛土の複数地点で測定された見かけ比抵抗
の測定データに基づいて算出されるので、複数の測定地
点における盛土の状態を反映したものと言え、盛土全体
の品質を表すものとしての信頼性が高いものとなる。
【0015】第4の発明では、比抵抗測定手段は導電性
ゴム製の電極を備えているので、電極の設定作業は電極
を測定地点に設置するだけで済み、また電極を軽量化で
きる。したがって、測定作業の労力を低減できるととも
に、多数地点での測定を短時間で行うことが可能とな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の実施の形態について説明する。
【0017】図1は、本実施の形態の管理方法を説明す
るための説明図である。
【0018】図示されるように、盛土1は、地表2にも
られた土を締固め機械3で締固めて構築される。この場
合、土は適当な層厚で順次撒き出されていき、各層毎に
必要な締固め度が得られるまで、締固め機械3による締
固め(転圧)作業がなされることになる。そして、締固
めが十分になされたか否かは、管理装置10により測定
され、管理される。
【0019】管理装置10は、4つの電極11A、11
B、11C、11Dと、比抵抗計測装置本体12と、演
算装置13とからなるもので、盛土1の見かけ比抵抗R
aを測定し、この比抵抗Raの測定データに基づいて、
盛土1の空気間隙率vaを算出するものである。ここ
で、空気間隙率vaは、盛土1の管理パラメータとなる
もので、締固め度が高まるほど小さな値となる。
【0020】盛土1の構築および管理手順は、以下の
〜による。 盛土施工の準備作業として、試験盛土を実施する。こ
の試験盛土において、管理の基準となる空気間隙率va
の目標値を設定する。なお、目標値設定の具体的方法に
ついては後述する。 盛土1を構成する土を、試験盛土で決められた層厚で
撒き出す。 撒き出された層全体について一通りの締固め作業を行
う。 締固められた盛土1上の複数地点において見かけ比抵
抗Raの測定を行い、これらの測定データに基づいて、
盛土1の空気間隙率vaを算出する。 算出された空気間隙率vaが目標値に達していれば、
上記(1)に戻り、つぎの層の撒き出しを行う。一方、
空気間隙率vaが目標値に達していなければ、締固めが
不十分であるから、〜の作業を繰り返す。
【0021】つぎに、管理装置10による見かけ比抵抗
Ra測定について詳しく説明する。
【0022】図2に示すように、管理装置10の電極1
1A〜11Dは、盛土1の測定地点上に、等間隔aで並
べて設置される。ここで、間隔aは、見かけ比抵抗の測
定深度に対応するもので、撒きだしの厚みに対応する値
としておけばよい。
【0023】両端に配置された電極11Aと11Dは電
流電極であり、それぞれ比抵抗計測装置本体12内の電
源15の負極側と正極側に電気的に接続される。電源1
5は、電圧可変型のもので、電流計16により計測され
る電流値が所定値Iとなるように、電圧調整されるよう
になっている。
【0024】電極11A、11Dの内側に設置される電
極11B、11Cは電位電極であり、比抵抗計測装置本
体12内の電圧計17により、これらの電位電極11
B、11C間の電位差Vが計測される。
【0025】計測地点における盛土1の見かけ比抵抗R
aは、比抵抗計測装置本体12と電気的に接続された演
算装置13において、 Ra=K・I/V…(1) として算出される。ここで、Kは電極配置係数であり、
本実施の形態では電極が等間隔aによる配置(ウェンナ
ー配列)とされていることから、 K=2π・a…(2) である。このようにして測定された見かけ比抵抗Ra
は、地表からの深度a程度までの領域一帯の比抵抗を反
映したものといえる。
【0026】このような見かけ比抵抗Raの測定は、盛
土1上の複数の測定地点においてなされ、それらの測定
データは演算装置13に集約される。この場合、測定は
盛土1表面の全体にわたるような広い範囲で行われ、多
数の測定データが収集されることが望ましい。
【0027】図3、図4には、管理装置10の具体的構
成(特に電極部)の一例を示す。
【0028】図3、図4に示すように、電極11(図3
の電極11A〜11D)は、同一の構成、同一の大きさ
の縦長の長方形板状の部材であって、下層側(盛土1
側)から順に、導電性ゴム電極板21、通電網22、凹
凸吸収用スポンジ23、固定板24を積層して構成され
る。
【0029】導電性ゴム電極板21は、電極本体となる
もので、板状の導電性ゴムからなり、盛土1の測定地点
表面に配置される。この場合、導電性ゴム電極板21
は、ゴム製であるので、盛土表面の凹凸に沿った形で変
形し、底面部が測定地点表面に完全な接触を保って設置
されることになる。
【0030】通電網22は、導電性ゴム電極板21の上
面に張り巡らされたメッシュ状の導線網であり、コネク
タ25を介して比抵抗計測装置本体12に接続される。
【0031】固定板24は、導電性ゴム電極板21と測
定地点表面との接触を確保するための荷重を上面側から
負荷した場合にも耐えられるような剛性を持った板状部
材(例えば木製板)である。そして、固定板24上面に
荷重が負荷された場合には、導電性ゴム電極板21側と
固定板24との間に配置された凹凸吸収用スポンジ23
が変形することにより、導電性ゴム電極板21側の変形
分が吸収されるようになっている。
【0032】このように構成された各電極11A〜11
Dは、図4に示すように、電流電極部11Aと電位電極
部11Bは、固定部材31、32により、中心線(幅方
向の中心)間の距離が所定間隔aとなるように、略平行
に連結される。同様に、電流電極部11Dと電位電極部
11Cは、固定部材33、34により、中心線間の距離
が所定間隔aとなるように、略平行に連結される。ここ
で、固定部材31〜34は、いずれも電極間の距離aを
固定するのに必要な剛性をもった部材(例えば木製の部
材)であって、各電極の固定板24の上に固定されてい
る。
【0033】電位電極部11B、11Cは、所定の長さ
の連結ロープ35、36を介して連結される。そして、
連結ロープ35、36が真横方向に弛みなく張られたと
きには、電位電極11B、11Cは、中心線(幅方向の
中心)間の距離が所定間隔aとなるように、平行に配置
されるようになっている。すなわち、連結ロープ35、
36が真横方向に弛みなく張られたときには、4つの電
極は、電流電極部11A、電位電極部11B、電位電極
部11C、電流電極部11Dの順で平行に整列し、かつ
各電極部は間隔aをもって配列されることになる。
【0034】比抵抗測定時には、連結ロープ35、36
を真横方向に弛みなく張った状態として、盛土1の測定
地点表面上に、電流電極部11A、電位電極部11B、
電位電極部11C、電流電極部11Dを、間隔aで平行
に配置する。そして、各電極の導電性ゴム電極板21の
裏面全体が測定地点表面に完全に接触するように、固定
板24の上から適当な荷重をかけ(例えば、人が乗
り)、電流電極11A、11B間に所定の電流を流すこ
とにより、見かけ比抵抗の測定を行う。
【0035】このように、図3、図4に示すような導電
性ゴム製の電極を用いれば、電極11は盛土1の測定地
点表面に設置するだけでよいので、地盤に打ち込まれる
電極棒タイプの電極を採用した場合と比較して、電極設
置にかかる時間と労力を大幅に削減できる。また、導電
性ゴムを主体とする電極11は軽量に構成できるので、
軽量の比抵抗計測装置本体12および演算装置13と組
み合わせることにより、多数の測定地点に次々と持ち運
んで比抵抗測定を行い、短時間に多数のデータを収集す
ることができる。本発明では、管理パラメータである空
気間隙率vaを算出するために複数の計測地点における
見かけ比抵抗Raの測定が必要となるので、図3、図4
に示すような導電性ゴムからなる電極を採用すること
は、特に有効である。
【0036】なお、図3、図4の形態は一つの例示であ
って、本発明の管理装置における比抵抗測定手段は、盛
土1の見かけ比抵抗を測定できるものであれば特に限定
されるものではない。例えば、従来から地盤構造(地盤
の粒度、間隙率、地下水、飽和度等)を推定するために
用いられていた比抵抗計測装置(例えば電極棒を用いる
もの)を本発明に適用することも当然に可能である。
【0037】つぎに、見かけ比抵抗Raに基づく空気間
隙率vaの算出について詳しく説明する。
【0038】土の空気間隙率vaは、見かけ比抵抗Ra
の変動係数Cv=σ/Xm(σは標準偏差、Xmは分布
の平均値)に対して、図5に示すような一定の相関関係
(抵抗変動係数Cvが小さくなるにしたがって、空気間
隙率vaが低くなる関係)を持っている。このため、こ
のva−Cv関係を試験盛土によりあらかじめ求めてお
く。
【0039】この場合、試験盛土における見かけ比抵抗
Raの分布が正規分布であると仮定すると、全サンプル
の95%はXm±2σ内に分布し、データ分布範囲R
は、 R=4σ …(3) となるから、比抵抗変動係数Cvは、 Cv=(R/Xm)/4 …(4) となる。したがって、盛土1について実測された見かけ
比抵抗Raのデータの最小値Ra1と最大値Ra2によ
れば、データ分布範囲Rは、 R=Ra2−Ra1 …(5) であり、分布の平均値Xmは、 Xm=(Ra1+Ra2)/2 …(6) であるから、式(5)、式(6)で算出された値を、式
(4)代入すれば、その空気間隙率vaに対応する試験
盛土の比抵抗変動係数Cvが得られる。
【0040】現場施工においては、このように試験盛土
により求めたva−Cv関係に基づいて、盛土1の締固
め度の管理パラメータである空気間隙率vaを、盛土1
について実測された比抵抗変動係数Cvから算出する。
具体的には、比抵抗変動係数の実測値Cvが空気間隙率
の目標値varに対応する比抵抗変動係数の目標値Cv
a以下となるまで、締め固め作業を実行する。
【0041】つぎに、このように比抵抗変動係数Cvに
基づいて空気間隙率vaを求めることができる理論的根
拠について詳しく説明する。
【0042】土の比抵抗は、土粒子および間隙水の比抵
抗とこれらの電気的接触状態により決まる。この場合、
土粒子および間隙水自体の比抵抗は締固めによっても一
定であるから、締固めによる比抵抗の変化は、土粒子お
よび間隙水の電気的接触状態の変化を反映したものと考
えられる。すなわち、締固めにより土粒子および間隙水
相互の接触面積が増加し、土中を通る電流の密度が締固
め前に比較して相対的に低下する。このことは、より電
流が流れやすくなったことを意味しており、土の比抵抗
は低下することになる。
【0043】図6には、試験盛土における各転圧回数
(0回、2回、…、64回)毎の見かけ比抵抗Raと空
気間隙率vaとの関係を示したものである(サンプル数
n=210)。この関係は単純な一次相関ではなく、締
固めによる空気間隙率vaの変化に応じて見かけ比抵抗
Raの確率密度関数が変化するものとなっている。具体
的に、空気間隙率vaが小さくなるほど、見かけ比抵抗
Raの分散は小さくなる。これは、空隙の多い土では、
土粒子および間隙水の電気的接触状態のとりうる自由度
が大きいため、測定される見かけ比抵抗Raの分散が大
きくなるからと考えられる。そして、空隙の減少ともに
この自由度も減少し(したがって、見かけ比抵抗Raの
分散も減少し)、飽和土(空気間隙率va=0%の土)
では、すべての土粒子および間隙水が電気的に連結す
る。これは、いわば自由度ゼロの状態であり、飽和土の
比抵抗は各材料毎に一義的に決まるものと思われる。
【0044】図7には、このような試験盛土におけるR
a−va関係を模式的に示す。図示されるように、丸印
で示すデータポイントは、一定の範囲内に分布し、締固
めが進むと(空気間隙率vaが小さくなると)、この範
囲は狭くなるとともに、見かけ比抵抗Raも減少する。
【0045】図8には、このようなRa−va関係を、
データの分布範囲および確率密度関数の変化として、模
式的に示している。ここで、図の左側のグラフは材料A
の分布範囲および確率密度関数を示し、図の右側のグラ
フは材料Bの分布範囲を示している。なお、空気間隙率
va毎の見かけ比抵抗Raの分布は正規分布であると仮
定し、Raの分布範囲はXm±2σ(全サンプルの95
%が分布する範囲、σは標準偏差)としている。
【0046】図から分かるように、空気間隙率vaに対
する見かけ比抵抗Raの分布範囲自体は、材料の土粒子
固有の見かけ比抵抗によるものであるので、材料毎に異
なるものとなり、空気間隙率vaが0%となったところ
で見かけ比抵抗Raは、その材料固有の一義的な値に収
束する。
【0047】図5に示したva−Cv関係は、このよう
な試験盛土の測定データに基づいて、各空気間隙率va
に対する見かけ比抵抗Raの分布の変動係数Cv(=σ
/Xm)を求めることにより得られる。
【0048】以上のように、本発明においては、試験盛
土のデータにおいてva−Cv関係を求めておくことに
より、現場施工された盛土1の見かけ比抵抗変動係数C
vを測定(算出)すれば、盛土1の全体的な空気間隙率
vaを評価できることになる。言い換えれば、従来の管
理方法(例えば、上述した砂置換法、突き砂法、水置換
法、コアカッター法、RI法等)が、ある代表点により
盛土の品質を評価するもの(すなわち、盛土全体の均質
性を暗黙裏に仮定しているもの)であるのに対し、本発
明では多数の見かけ比抵抗Raの測定データを基に、こ
の測定データの分散を問題とすることにより、盛土の不
均質性自体を評価することができる。すなわち、本発明
の管理方法によれば、見かけ比抵抗Raはいわば無次元
化され、土の締固め状態の変化以外の要因(土の含水比
変化、ミクロ的に見た盛土材料の粒度組成の変化など)
による見かけ比抵抗Raの変化の影響が取り除かれてい
ると考えられる。したがって、盛土1の全体について、
信頼性の高い品質管理を行い得る。
【0049】この場合、見かけ比抵抗Raの測定は短時
間で容易に行うことができるので、多数のデータを測定
したとしても、測定に時間がかかることはない。特に、
上記図3、図4のような導電性ゴム電極板製の比抵抗測
定装置を用いれば、電極の設置およびその後の測定は極
めて短時間で行うことができ、盛土1の管理パラメータ
取得は極めて短時間で行うことができる。
【0050】また、見かけ比抵抗Raの測定は測定深度
による制限がない(例えば上記実施の形態では、電極間
隔aを測定深度と等しく設定することにより任意の深度
まで測定できる)ので、盛土施工が厚層撒きだしの場合
であっても、適切な品質管理を行い得る。
【0051】また、見かけ比抵抗Raの測定は、例えば
上記導電性ゴム電極板を用いることにより、盛土の材料
によらずに実行できる。したがって、盛土材料として岩
塊等を用いた場合でも、適切な品質管理を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における盛土および管理装
置を示す説明図である。
【図2】同じく管理装置の電極および比抵抗計測装置を
示す説明図である。
【図3】同じく電極部の形態の一例を示す説明図であ
る。
【図4】同じく電極部の形態の一例を示す説明図であ
る。
【図5】比抵抗変動係数と空気間隙率の相関関係を示す
特性図である。
【図6】転圧回数毎の空気間隙率と見かけ比抵抗の実験
データを示す図である。
【図7】空気間隙率に対する見かけ比抵抗分布の関係を
模式的に表した説明図である。
【図8】空気間隙率に対する見かけ比抵抗の分布範囲と
確率密度関数を模式的に表した説明図である。
【符号の説明】
1 盛土 3 締固め機械 10 管理装置 11A〜11D 電極 12 比抵抗計測装置 13 演算装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】盛土の見かけ比抵抗に基づいて盛土の品質
    を示す管理パラメータを算出するとともに、 前記管理パラメータが目標値に達するように盛土の締固
    め作業を行うことを特徴とする盛土施工の管理方法。
  2. 【請求項2】前記管理パラメータは、盛土の複数地点で
    測定された見かけ比抵抗の測定データの分散に基づいて
    算出された空気間隙率であることを特徴とする請求項1
    に記載の盛土施工の管理方法。
  3. 【請求項3】盛土の見かけ比抵抗を測定する比抵抗測定
    手段と、 この比抵抗測定手段により測定された測定データに基づ
    いて盛土の品質を示す管理パラメータを算出する管理パ
    ラメータ算出手段と、 を備えたことを特徴とする盛土施工の管理装置。
  4. 【請求項4】前記比抵抗測定手段は、測定地点上に設置
    される導電性ゴム製の電極を備えたことを特徴とする請
    求項3に記載の盛土施工の管理装置。
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