JP2001288341A - 光学活性ポリチオフェン複合体とその製造方法 - Google Patents

光学活性ポリチオフェン複合体とその製造方法

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JP2001288341A
JP2001288341A JP2000107154A JP2000107154A JP2001288341A JP 2001288341 A JP2001288341 A JP 2001288341A JP 2000107154 A JP2000107154 A JP 2000107154A JP 2000107154 A JP2000107154 A JP 2000107154A JP 2001288341 A JP2001288341 A JP 2001288341A
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Michiya Fujiki
道也 藤木
Hiroshi Nakajima
寛 中島
Kou Julian
ジュリアン・コウ
Chuhyo Cho
中標 張
Masao Motonaga
雅郎 本永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い光応答性を示し、明確な光応答反応を示
す、容易に調製することのできる新しい光学活性高分子
材料を提供する。 【解決手段】 異なる構造を有する少なくとも2種類以
上のポリチオフェン誘導体を含有する光学活性ポリチオ
フェン複合体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、光学活性
ポリチオフェン複合体とその製造方法に関するものであ
る。さらに詳しくは、この出願の発明は、その組成に応
じて円二色性スペクトル信号が反転する、光学活性ポリ
チオフェン複合体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】近年、情報の高速転送と高密
度記録化技術の確立が求められている中、金属に比べ軽
量で、分子設計により様々な性質を与えることが可能な
導電性の高分子材料が注目されている。とくにデバイス
の分野においてはエレクトロニクスから光エレクトロニ
クスの時代へと移行し、最近では次世代超高速高密度記
録分子素子工学をになうフォトニクス関連の研究が大変
重視されている。これらの要請に応えるもののひとつと
して光応答性高分子材料がある。
【0003】しかし、光応答性を有する無機化合物は数
多く知られており、既に一部で実用化されているのに対
して、有機化合物、とくに高分子材料では未だに実用化
されうるような結果が得られていないのが実情である。
【0004】高分子材料をこのような光学材料として応
用するためには、機械的強度、熱安定性、繰り返し耐久
性、高速応答性、高感度性、読み出し時の構造破壊がな
いなどの多くの特性が要求される。とくに関心の高い高
分子材料を用いた情報記録媒体として使用するために
は、さらに、常温におけるオン・オフ的な高い光応答性
や広い波長領域での吸収が求められる。
【0005】これらの特性を有する高分子材料の設計
が、多方面で検討されているが、すべての要求特性を満
足するような単一の高分子を合成することは、非常に困
難である。特に、新規な構造を有する高分子材料の開発
は、合成手順の確立から高分子物性の最適化まで、様々
な課題を克服していく必要があるため、実用化の目処の
たつものは、未だに報告されていない。そこで、多くの
場合は、光応答性高分子材料の要求特性と類似した特性
を有する既知の高分子材料を基に、例えば、側鎖に特殊
な官能基を導入する、特性の異なる複数の高分子を共重
合させるなどの手法が、より現実的なアプローチとして
進められている。
【0006】ポリチオフェン誘導体は、広いπ共役系を
有することが知られており、古くから導電性樹脂として
注目を集めてきた高分子材料の一つである。近年は、そ
の光学特性への関心が高まっており、とくに、チオフェ
ン環の3−位に炭素数4以上の置換または非置換のアル
キル鎖を有するポリチオフェン誘導体は、有機溶媒に可
溶で取り扱いが容易であることから、高分子半導体、高
分子導電体、エレクトロクロミック材料、電界発光材
料、非線形光学材料などの応用を指向した多くの研究例
が報告されている。
【0007】しかし、ポリチオフェン誘導体が上記のよ
うな光学材料として実用化されるためには、いくつかの
課題が残されている。その一つに、光応答速度の向上が
ある。従来のポリチオフェンは、例えば側鎖の光学活性
置換基の存在により、コンホメーションの変化に基づく
応答を示したが、その速度は十分とは言い難く、変化も
あまり明確に検出されなかった。また、繰り返し耐久性
が低いなどの問題点も指摘されていたのが実情である。
【0008】そこで、前述のとおり、側鎖に様々な置換
基を導入する、立体構造を変化させるといった手法が検
討されてきたが、現在のところ、大きな効果は見出され
ていない。
【0009】この出願の発明は、以上のとおりの事情に
鑑みてなされたものであり、従来技術の限界を克服し、
高い光応答性を示し、明確な光応答反応を示す、容易に
調製することのできる新しい光学活性な高分子材料を提
供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、まず第1には、異なる構
造を有する2種類以上のポリチオフェン誘導体を含有
し、少なくとも1種のポリチオフェン誘導体がキラルで
あることを特徴とする光学活性ポリチオフェン複合体を
提供する。
【0011】第2には、この出願の発明は、上記の光学
活性ポリチオフェン複合体において、ポリチオフェン誘
導体の少なくとも1種は、キラルな炭素原子を持つ炭化
水素基を有していることをその態様として提供する。
【0012】さらに、この出願の発明は、第3には、異
なる構造を有する2種以上のポリチオフェン誘導体を、
各々その良溶媒に溶解した後、混合し、得られた混合溶
液に貧溶媒を加え、混合溶液中のポリチオフェン誘導体
を共凝集させることを特徴とする請求項1または2のい
ずれかの光学活性ポリチオフェン複合体の製造方法をも
提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】この出願の発明の光学活性ポリチ
オフェン複合体は、異なる構造を有する少なくとも2種
類以上のポリチオフェン誘導体を含有するものである。
【0014】この場合のポリチオフェン誘導体として
は、次の一般式(1);
【0015】
【化1】
【0016】(R1、R2は、同一または別異に、置換ま
たは非置換の環状または非環状の炭化水素基、O、N、
Sを含む環状、非環状の置換基、もしくはハロゲン原
子、水素原子を示し、nは2〜100の整数を示す)で
表される化合物であれば、どのようなものであってもよ
い。ただし、この出願の発明の光学活性ポリチオフェン
複合体では、含有されるポリチオフェン誘導体の少なく
とも1種は、上記の一般式(1)において、R1、R
2が、同一または別異に、キラルな置換基でなければな
らない。例えば、より好ましくは、キラルな炭素原子を
持つ炭化水素基を有するポリチオフェン誘導体とする。
【0017】含有される少なくとも1種のポリチオフェ
ン誘導体がキラルな化合物であれば、含有される他のポ
リチオフェン誘導体は、キラルな化合物であっても、ア
キラルな化合物であってもよい。
【0018】また、上記の一般式(1)においては、R
1、R2は、上記のとおり、同一または別異に、様々な置
換基とすることができる。好ましくは、R1が水素、R2
が置換または非置換の、主鎖が炭素数4以上であるアル
キル基である。このようなポリチオフェン誘導体として
は、例えば、ポリ[3−ブチルチオフェン]、ポリ[3
−ペンチルチオフェン]、ポリ[3−ヘキシルチオフェ
ン]、ポリ[3−ヘプチルチオフェン]、ポリ[3−オ
クチルチオフェン]、ポリ[3−(S)−2−メチルブ
チルチオフェン]、ポリ[3−(S)−2−メチルオク
チルチオフェン]などが例示される。
【0019】さらに、この出願の発明の光学活性ポリチ
オフェン複合体において、含有されるこれらのポリチオ
フェン誘導体の分子量は、特に限定されず、要求される
ポリチオフェン複合体の強度や製膜性等の特性に応じて
選択できる。例えば、重量平均分子量を1,000〜
1,000,000の範囲とすることができる。また、
この出願の発明の光学活性ポリチオフェン複合体では、
これを構成する各チオフェン誘導体は、分子量を一定に
してもよいし、各チオフェン誘導体毎に異なる分子量の
ものを選択してもよい。
【0020】そして、この出願の発明の光学活性ポリチ
オフェン複合体は、これらの種々のポリチオフェン誘導
体群の中から、2種類以上を選択して製造することがで
きる。
【0021】この出願の発明の光学活性ポリチオフェン
複合体の製造方法としては、少なくとも2種類のポリチ
オフェン誘導体を任意の組成で含有するポリチオフェン
複合体が得られれば、とくに限定されることはない。好
ましくは、上記のとおりの異なる構造を有する少なくと
も2種類のポリチオフェン誘導体を、各々良溶媒に溶解
し、混合した後、得られた混合溶液にポリチオフェン誘
導体の貧溶媒を添加する方法が例示される。この方法で
は、混合溶液中の複数種類のポリチオフェンが、任意の
組成で共凝集体となる。
【0022】この出願の発明の光学活性ポリチオフェン
複合体は、これを構成する、異なる構造を有するポリチ
オフェン誘導体の組成によって、光学特性が変化するこ
とを特徴としている。したがって、以上のような光学活
性ポリチオフェン複合体の製造方法においては、各ポリ
チオフェン誘導体の添加量は、必要に応じて適宜変更す
ることができる。
【0023】また、各ポリチオフェン誘導体の良溶媒
は、ポリチオフェン誘導体を溶解することができるもの
であれば、どのようなものであってもよく、とくに限定
されない。例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、ベ
ンゼン、トルエンなどが考慮される。好ましくは、一般
的にポリチオフェンの溶解性が高く、沸点が比較的低い
(つまり、溶媒の除去が容易な)クロロホルムである。
ポリチオフェン誘導体溶液の濃度はとくに限定されず、
ポリチオフェン誘導体によって各々変えてもよいし、混
合するすべてのポリチオフェン誘導体について、一定濃
度に統一してもよい。各ポリチオフェン誘導体の混合比
を明確にし、操作を簡便にするためには、一定濃度の溶
液を調製し、添加する溶液の体積比により組成比を求め
ることが好ましい。
【0024】この発明の光学活性ポリチオフェン複合体
の製造方法においては、ポリチオフェン混合液に添加す
る貧溶媒は、ポリチオフェン誘導体がほとんど、あるい
は、全く溶解しない溶媒で、溶液中で用いられるポリチ
オフェン誘導体の良溶媒と相分離せず、完全に混合でき
るものであればどのようなものであってもよい。例え
ば、メタノール、エタノールなどの低級アルコールやヘ
キサンなどの有機溶媒が例示される。好ましくは、低級
アルコールである。
【0025】貧溶媒の添加量は、良溶媒および貧溶媒の
種類や、ポリチオフェン誘導体の種類によって変更でき
るものであり、とくに限定されないが、ポリチオフェン
混合溶液に対して貧溶媒が大過剰であることが好まし
い。例えば、(ポリチオフェン溶液/貧溶媒)が(1/
9)とするとよい。これは、貧溶媒の量があまり少なす
ぎると、複合体が形成されない恐れがあるためである。
また、貧溶媒を添加する際には、ゆっくりと添加する
と、溶解性の低い化合物から析出してしまい複合体が得
られない場合があるので、すばやく、一度に添加するこ
とが好ましい。
【0026】この出願の発明の光学活性ポリチオフェン
複合体の製造方法としては、以上のとおり、共凝集体と
して得る方法が最も好ましいが、他にも様々な方法が適
用できる。例えば、少なくとも2種類のポリチオフェン
誘導体を各々良溶媒に溶解し、得られた溶液を混合した
後、突沸しないように注意しながら、溶媒をすばやく蒸
発させ、光学活性ポリチオフェン複合体を微結晶の混合
として得る方法が挙げられる。また、少なくとも2種類
のポリチオフェン誘導体を各々良溶媒に溶解し、得られ
た溶液を、平板などの平面上に塗布、あるいは、型に注
入した後、溶媒を除去して薄膜とする方法も考慮され
る。この方法では、1種のポリチオフェン誘導体薄膜を
作製した後、その上に再び別のポリチオフェン誘導体溶
液を流し、溶媒を除去して薄膜を作製し、多層膜構成体
としてもよいし、個々に薄膜とした各ポリチオフェン誘
導体を重ねあわせて多層膜構成体としてもよい。このと
き、各層におけるポリチオフェン誘導体の含量比の違い
によって、ポリチオフェン複合体の光学特性が変化す
る。
【0027】以上のとおりのポリチオフェン複合体の製
造方法は、室温中で容易に実施することができるが、温
度は、特に限定されない。ただし、光学的測定を行う場
合などは温度の影響を受け易いので、一定の温度、好ま
しくは、15〜30℃、より好ましくは、室温付近に恒
温する。
【0028】以下、実施例を示し、この発明の実施の形
態について、さらに詳しく説明する。
【0029】
【実施例】以下の化学式(A)、(B)、(C)に示し
た各ポリチオフェン誘導体;
【0030】
【化2】
【0031】を、それぞれクロロホルム中に、濃度が1
×10-3[mol/L](Th−繰り返し単位)になるように
溶解し、ポリ[3−オクチルチオフェン](a)、ポリ
[3−(S)−2−メチルブチルチオフェン](b)、
およびポリ[3−(S)−2−メチルオクチルチオフェ
ン](c)の溶液を得た。 <実施例1> ポリ[3−オクチルチオフェン]・ポリ
[3−(S)−2−メチルブチルチオフェン]複合体
(I)の調製 上記の方法で調製した(a)および(b)を、それぞれ
(a)/(b)(体積比)が、100/0、90/1
0、80/20、70/30、60/40、50/5
0、40/60、30/70、20/80、10/90
となるように、混合した。各混合溶液を0.5ml取
り、それぞれに4.5mlのオクタノールをすばやく流
し込んだところ、上記の各組成比のポリチオフェン複合
体(I)が得られた。
【0032】得られた複合体(I)の円二色性(CD)
スペクトルおよび紫外可視吸収(UV)スペクトルを図
1に示した。また、任意の波長(475nm、565n
m)におけるCDスペクトルのピーク強度と複合体
(I)組成の関係を図2に示した。さらに、複合体
(I)の偏光分散(ORD)とUVスペクトルを図3に
示した。
【0033】図1より、CDスペクトルが、複合体
(I)中の(A)/(B)の組成に応じて反転すること
が明らかになった。また、UVスペクトルは、複合体
(I)中の(A)量が減少し(B)量が増大するほど、
475[nm]におけるUVスペクトルのピーク強度が大き
くなることが分かった。反対に、565[nm]におけるU
Vスペクトルのピーク強度は、小さくなった。
【0034】また、図2からは、複合体(I)における
(B)の量が0%〜約50%の範囲では、波長475n
mにおけるCDスペクトルは(+)であり、約50%〜
100%では、(−)となることが示された。一方、5
35nmにおいては、(+)(−)がこれとは全く反対
となった。
【0035】さらに、図3からは、複合体(I)におけ
る(A)量の減少(つまり(B)量の増大)に伴って、
正負のコットン効果が反転することが示された。 <実施例2> ポリ[3−オクチルチオフェン]・ポリ
[3−(S)−2−メチルオクチルチオフェン]複合体
(II)の調製 実施例1と同様の方法で(a)と(c)を混合し、種々
の組成比のポリチオフェン複合体(II)を調製した。
【0036】得られた複合体のCDおよびUVスペクト
ルを図4に、任意の波長(475nm、565nm)に
おけるCDスペクトルのピーク強度と複合体(II)組
成の関係を図5に示した。
【0037】図4より、CDスペクトルは、複合体(I
I)における(A)/(C)の組成に応じて反転するこ
とが明らかになった。また、UVスペクトルでは、複合
体(II)の中の(A)量が減少し(C)量が増大する
ほど、475[nm]におけるUVスペクトルのピーク強度
が大きくなることが分かった。反対に、565[nm]にお
けるUVスペクトルのピーク強度は、小さくなった。
【0038】また、図5からは、複合体(II)におけ
る(C)の量が0%〜約80%の範囲では、波長475
nmにおけるCDスペクトルは(+)であり、約80%
〜100%では、(−)となることが示された。一方、
535nmにおいては、(+)(−)がこれと全く逆の
挙動を示した。 <実施例3> ポリ[3−(S)−2−メチルブチルチ
オフェン]・ポリ[3−(S)−2−メチルオクチルチ
オフェン]複合体(III)の調製 実施例1と同様の方法で(b)と(c)を混合し、種々
の組成比のポリチオフェン複合体(III)を調製し
た。
【0039】得られた複合体(III)のCDおよびU
Vスペクトルを図6に、任意の波長(465nm、55
7nm)におけるCDスペクトルのピーク強度と複合体
(III)組成の関係を図7に示した。
【0040】図6より、CDスペクトルは、複合体(I
II)の組成に応じて反転することが明らかになった。
また、UVスペクトルについては、複合体(III)中
の(B)の量が増大するほど、557[nm」におけるピ
ーク強度が大きくなることが示された。
【0041】さらに、図7より、複合体(III)にお
ける(B)の量が0%〜約20%の領域では、波長46
5nmのCDスペクトルが(−)であり、約20%〜1
00%の領域では、(+)となることが示された。一
方、557nmにおいては、(+)(−)がこれと全く
反対の挙動を示すことが明らかになった。
【0042】以上の実施例1〜3より、この出願の発明
の光学活性ポリチオフェン複合体では、該複合体を構成
するポリチオフェン誘導体の種類や、各ポリチオフェン
誘導体の組成に応じて、旋光性が反転することが明らか
になった。
【0043】とくに、各ポリチオフェン誘導体の組み合
せが、キラル−キラル、キラル−アキラル化合物の場合
においても、それぞれ組成に応じて円二色性が反転する
ことは、これまでに例をみないものである。
【0044】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、少なくとも2種のポリチオフェン誘導体を含有す
る、新しい光学活性ポリチオフェン複合体が提供され
た。このポリチオフェン複合体は、各ポリチオフェン誘
導体の組成に応じて、CDスペクトルが反転する物質で
あり、極めて有用性が高い。この発明によって提供され
る光学活性ポリチオフェン複合体は、容易に調製するこ
とができるだけでなく、光応答性が高く、明確なスペク
トルの反転を示すことから、光記録材料としての応用が
期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例における、ポリ[3−オクチ
ルチオフェン]・ポリ[3−(S)−2−メチルブチル
チオフェン]複合体(I)の円二色性スペクトルと紫外
可視吸収スペクトルを示した図である。
【図2】この発明の実施例における、ポリ[3−オクチ
ルチオフェン]・ポリ[3−(S)−2−メチルブチル
チオフェン]複合体(I)の組成比と任意の波長におけ
る円二色性スペクトルのピーク強度の関係を示した図で
ある。
【図3】この発明の実施例における、ポリ[3−オクチ
ルチオフェン]・ポリ[3−(S)−2−メチルブチル
チオフェン]複合体(I)の旋光分散(ORD)および
紫外可視吸収スペクトルを示した図である。
【図4】この発明の実施例における、ポリ[3−オクチ
ルチオフェン]・ポリ[3−(S)−2−メチルオクチ
ルチオフェン]複合体(II)の円二色性スペクトルと
紫外可視吸収スペクトルを示した図である。
【図5】この発明の実施例における、ポリ[3−オクチ
ルチオフェン]・ポリ[3−(S)−2−メチルオクチ
ルチオフェン]複合体(II)の組成比と任意の波長に
おける円二色性スペクトルのピーク強度の関係を示した
図である。
【図6】この発明の実施例における、ポリ[3−(S)
−2−メチルブチルチオフェン]・ポリ[3−(S)−
2−メチルオクチルチオフェン]複合体(III)の円
二色性スペクトルと紫外可視吸収スペクトルを示した図
である。
【図7】この発明の実施例における、ポリ[3−(S)
−2−メチルブチルチオフェン]・ポリ[3−(S)−
2−メチルオクチルチオフェン]複合体(III)の組
成比と任意の波長における円二色性スペクトルのピーク
強度の関係を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジュリアン・コウ 神奈川県厚木市長谷1182−1−1−201 (72)発明者 張 中標 神奈川県厚木市長谷1182−1−1−103 (72)発明者 本永 雅郎 神奈川県厚木市長谷1169−2 シャンロッ ク厚木303号室 Fターム(参考) 4F070 AA58 FA04 FA17 4J002 CE001 CE002 GP00 GQ00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる構造を有する2種類以上のポリチ
    オフェン誘導体を含有し、少なくとも1種のポリチオフ
    ェン誘導体がキラルであることを特徴とする光学活性ポ
    リチオフェン複合体。
  2. 【請求項2】 ポリチオフェン誘導体の少なくとも1種
    は、キラルな炭素原子を持つ炭化水素基を有している請
    求項1の光学活性ポリチオフェン複合体。
  3. 【請求項3】 異なる構造を有する2種以上のポリチオ
    フェン誘導体を、各々その良溶媒に溶解した後、混合
    し、得られた混合溶液に貧溶媒を加え、混合溶液中のポ
    リチオフェン誘導体を共凝集させることを特徴とする請
    求項1または2のいずれかの光学活性ポリチオフェン複
    合体の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100345888C (zh) * 2004-11-01 2007-10-31 中国科学院化学研究所 一种支链共轭聚噻吩衍生物材料及其制备方法

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CN100345888C (zh) * 2004-11-01 2007-10-31 中国科学院化学研究所 一种支链共轭聚噻吩衍生物材料及其制备方法

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