JP2001288295A - 生分解性組成物およびその成形物 - Google Patents
生分解性組成物およびその成形物Info
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- JP2001288295A JP2001288295A JP2000100699A JP2000100699A JP2001288295A JP 2001288295 A JP2001288295 A JP 2001288295A JP 2000100699 A JP2000100699 A JP 2000100699A JP 2000100699 A JP2000100699 A JP 2000100699A JP 2001288295 A JP2001288295 A JP 2001288295A
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 自然環境での使用において優れた耐水性と湿
潤強度を示し、可撓性が高く、使用後速やかに生分解さ
れる、安価な生分解性組成物及びその成形物を提供す
る。 【解決手段】 コーングルテンミール及び天然ゴムを主
成分とする生分解性組成物。特に、コーングルテンミー
ル:天然ゴムで30:70〜70:30の範囲が良く、
更に、生分解性可塑剤を含有しても良い。これらは、紙
に含浸したり、溶融成形して使用できる。
潤強度を示し、可撓性が高く、使用後速やかに生分解さ
れる、安価な生分解性組成物及びその成形物を提供す
る。 【解決手段】 コーングルテンミール及び天然ゴムを主
成分とする生分解性組成物。特に、コーングルテンミー
ル:天然ゴムで30:70〜70:30の範囲が良く、
更に、生分解性可塑剤を含有しても良い。これらは、紙
に含浸したり、溶融成形して使用できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然環境での使用
において優れた耐水性と湿潤強度を示し、可撓性が高
く、使用後速やかに生分解される、生分解性樹脂組成物
およびその成形物に関するものである。
において優れた耐水性と湿潤強度を示し、可撓性が高
く、使用後速やかに生分解される、生分解性樹脂組成物
およびその成形物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保護に向けた認識が深まるな
かでプラスチック廃棄物の処理問題が重要視され、溶融
成形方法でフィルム、シート、容器とし農業、園芸用途
向けに使用するものについては、自然界で容易に分解す
る生分解性樹脂を、あるいは溶融紡糸方法で繊維化した
不織布等の使い捨て用途向けに使用するものについて
は、コンポスト化が可能な生分解性樹脂を原料として用
いる気運が高まっている。こうした状況下、各種の生分
解性脂肪族ポリエステル樹脂が溶融成形、溶融紡糸のた
めの用途としても開発されているが、価格が高く普及す
るには至っていない。また、生分解性脂肪族ポリエステ
ル樹脂を用いた場合の問題点として、生分解速度が樹脂
の化学構造と成形方法に由来する高次構造の影響を受け
るため、生分解速度を制御することが難しく、環境中で
使用した場合、必要な期間物性を維持させて、その後速
やかに分解させるような生分解速度の調整ができないこ
とが挙げられる。一方、天然物を原料とする多糖類系、
蛋白質系は、生分解性と安全性に加えて価格が安く再生
産可能なことから期待されているが、現在までのとこ
ろ、生分解性ポリエステル樹脂並みの成形加工性、物性
を有するものが得られていない。
かでプラスチック廃棄物の処理問題が重要視され、溶融
成形方法でフィルム、シート、容器とし農業、園芸用途
向けに使用するものについては、自然界で容易に分解す
る生分解性樹脂を、あるいは溶融紡糸方法で繊維化した
不織布等の使い捨て用途向けに使用するものについて
は、コンポスト化が可能な生分解性樹脂を原料として用
いる気運が高まっている。こうした状況下、各種の生分
解性脂肪族ポリエステル樹脂が溶融成形、溶融紡糸のた
めの用途としても開発されているが、価格が高く普及す
るには至っていない。また、生分解性脂肪族ポリエステ
ル樹脂を用いた場合の問題点として、生分解速度が樹脂
の化学構造と成形方法に由来する高次構造の影響を受け
るため、生分解速度を制御することが難しく、環境中で
使用した場合、必要な期間物性を維持させて、その後速
やかに分解させるような生分解速度の調整ができないこ
とが挙げられる。一方、天然物を原料とする多糖類系、
蛋白質系は、生分解性と安全性に加えて価格が安く再生
産可能なことから期待されているが、現在までのとこ
ろ、生分解性ポリエステル樹脂並みの成形加工性、物性
を有するものが得られていない。
【0003】他方、印刷用紙、包装紙等に広く用いられ
ている木材パルプ等からなる繊維シートは、セルラーゼ
によって生分解が進むため、ほとんどすべての土壌中で
優れた生分解性を有することが知られているが、耐水性
がなく、自然環境で使用するためには、プラスチックス
と複合化して使用されている。しかしプラスチックに
は、一般的には生分解性がなく、自然環境下で使用する
のには適しているとはいえない。そのため、生分解性脂
肪族ポリエステルを繊維或いは粉末にして木材パルプ等
からなる繊維シートに組み合わせ加熱処理することで、
生分解性を維持しつつ耐水性、成形性等を繊維シートに
付与する提案がなされている。例えば、特開平5−31
1600号公報にはポリカプロラクトンを使用すること
が、また特開平6−345944号公報、特開平8−2
69888号公報には各種脂肪族ポリエステルを使用す
ることが提案されているが、脂肪族ポリエステルは価格
が高く、安価な紙素材に適用するには価格面から難し
い。また、生分解性脂肪族ポリエステルを木材パルプ等
からなる繊維シートに、押出しコーティングすること、
或いは生分解性脂肪族ポリエステルをエマルジョンにし
て塗布することも同様に開示されているが、価格面から
普及するに到っていない。
ている木材パルプ等からなる繊維シートは、セルラーゼ
によって生分解が進むため、ほとんどすべての土壌中で
優れた生分解性を有することが知られているが、耐水性
がなく、自然環境で使用するためには、プラスチックス
と複合化して使用されている。しかしプラスチックに
は、一般的には生分解性がなく、自然環境下で使用する
のには適しているとはいえない。そのため、生分解性脂
肪族ポリエステルを繊維或いは粉末にして木材パルプ等
からなる繊維シートに組み合わせ加熱処理することで、
生分解性を維持しつつ耐水性、成形性等を繊維シートに
付与する提案がなされている。例えば、特開平5−31
1600号公報にはポリカプロラクトンを使用すること
が、また特開平6−345944号公報、特開平8−2
69888号公報には各種脂肪族ポリエステルを使用す
ることが提案されているが、脂肪族ポリエステルは価格
が高く、安価な紙素材に適用するには価格面から難し
い。また、生分解性脂肪族ポリエステルを木材パルプ等
からなる繊維シートに、押出しコーティングすること、
或いは生分解性脂肪族ポリエステルをエマルジョンにし
て塗布することも同様に開示されているが、価格面から
普及するに到っていない。
【0004】一方、近年生分解性プラスチックとして知
られるようになった(C.M.Buchanan e
t.al.、J.Appl.Poly.Sci.、4
7、1709(1993)他)セルロースアセテート、
セルロースプロピオネートは、豊富な天然物であるセル
ロースをアセチル化、プロピオニル化することによって
合成されるので、生分解性樹脂としては安価であり、安
全性も高く、更にはアセチル基、プロピオニル基が生分
解の過程で加水分解されるとセルロースと本質的に同じ
になり、セルロース繊維シートと複合化するのには最適
なものであるが、融点が熱分解温度に近接しているため
溶融成形加工が困難なため、可塑剤を配合した組成物と
して使用する必要があり、加工性の点から満足するもの
が得られていない。
られるようになった(C.M.Buchanan e
t.al.、J.Appl.Poly.Sci.、4
7、1709(1993)他)セルロースアセテート、
セルロースプロピオネートは、豊富な天然物であるセル
ロースをアセチル化、プロピオニル化することによって
合成されるので、生分解性樹脂としては安価であり、安
全性も高く、更にはアセチル基、プロピオニル基が生分
解の過程で加水分解されるとセルロースと本質的に同じ
になり、セルロース繊維シートと複合化するのには最適
なものであるが、融点が熱分解温度に近接しているため
溶融成形加工が困難なため、可塑剤を配合した組成物と
して使用する必要があり、加工性の点から満足するもの
が得られていない。
【0005】多糖類系のうちの澱粉系は、澱粉に変性ポ
リビニルアルコール等を組み合わせて成形加工性を付与
した生分解性樹脂が知られているが、変性ポリビニルア
ルコールは天然物ではなく、また耐水性が不十分であ
る、生分解性速度が遅いことから日用雑貨、産業資材等
に幅広く使用するには、適切な材料とは言えない(特開
平3−31333号公報、特開平3−79645号公報
等)。
リビニルアルコール等を組み合わせて成形加工性を付与
した生分解性樹脂が知られているが、変性ポリビニルア
ルコールは天然物ではなく、また耐水性が不十分であ
る、生分解性速度が遅いことから日用雑貨、産業資材等
に幅広く使用するには、適切な材料とは言えない(特開
平3−31333号公報、特開平3−79645号公報
等)。
【0006】多糖類系以外の天然物を利用した樹脂とし
ては、蛋白質系、天然ゴム系が知られている。このう
ち、蛋白質系については、耐水性を有する小麦グルテン
を使用した熱可塑性樹脂(特開平2−67109号公
報、特開平5−17591号公報等)、同じくトウモロ
コシ蛋白を使用した熱可塑性樹脂(特開平6−1257
18号公報、特開平6−192577号公報等)が知ら
れているが、蛋白質単独及び/又は可塑剤の系では、圧
縮成形、射出成形程度の成形加工性しか有しておらず、
さらに可撓性が不十分なため、厚手の構造体向けに検討
されているに過ぎない。また、これら蛋白質系を塗料と
して、食品、医薬品に使用する試みもあるが(特表平4
−502102号公報、特開平4−217625号公報
等)、物性、価格等の点から用途が限定されている。一
方、ゼラチン、カゼインは、木材パルプからなる繊維シ
ートと複合化することが古くから行われているが、耐水
性、湿潤強度が不十分なため自然環境で使用される用途
には向いていない。天然ゴム系については、合成ポリマ
ーとともに紙に含浸する(特開平6−16834号公
報)、澱粉、蛋白質、脂肪族ポリエステルを生分解性促
進剤として配合して粘着剤に使用する(特開平7−26
219号公報)技術が知られているが、生分解速度の点
からは改善の余地が残されている。
ては、蛋白質系、天然ゴム系が知られている。このう
ち、蛋白質系については、耐水性を有する小麦グルテン
を使用した熱可塑性樹脂(特開平2−67109号公
報、特開平5−17591号公報等)、同じくトウモロ
コシ蛋白を使用した熱可塑性樹脂(特開平6−1257
18号公報、特開平6−192577号公報等)が知ら
れているが、蛋白質単独及び/又は可塑剤の系では、圧
縮成形、射出成形程度の成形加工性しか有しておらず、
さらに可撓性が不十分なため、厚手の構造体向けに検討
されているに過ぎない。また、これら蛋白質系を塗料と
して、食品、医薬品に使用する試みもあるが(特表平4
−502102号公報、特開平4−217625号公報
等)、物性、価格等の点から用途が限定されている。一
方、ゼラチン、カゼインは、木材パルプからなる繊維シ
ートと複合化することが古くから行われているが、耐水
性、湿潤強度が不十分なため自然環境で使用される用途
には向いていない。天然ゴム系については、合成ポリマ
ーとともに紙に含浸する(特開平6−16834号公
報)、澱粉、蛋白質、脂肪族ポリエステルを生分解性促
進剤として配合して粘着剤に使用する(特開平7−26
219号公報)技術が知られているが、生分解速度の点
からは改善の余地が残されている。
【0007】したがって、十分な耐水性、湿潤強度及び
可撓性を有し自然環境で使用するのに適したもので、か
つ生分解性有する安価で再生産可能な組成物及びその成
形物は、具現化するには到っていない。
可撓性を有し自然環境で使用するのに適したもので、か
つ生分解性有する安価で再生産可能な組成物及びその成
形物は、具現化するには到っていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、自然環境での使用において優れた耐水性と湿潤強度
を示し、可撓性が高く、使用後速やかに生分解される、
安価な生分解性組成物及びその成形物を提供することに
ある。
は、自然環境での使用において優れた耐水性と湿潤強度
を示し、可撓性が高く、使用後速やかに生分解される、
安価な生分解性組成物及びその成形物を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる現状に
鑑み、生分解性を有し安価で再生産可能な天然物を用い
て、自然界での使用に耐える耐水性、湿潤強度を満足す
る生分解性組成物を開発するため、トウモロコシ粒から
澱粉を分離した残さでトウモロコシ蛋白を主成分とする
コーングルテンミールを使用することを考えた。コーン
グルテンミールは、ゼインとグルテリンと呼ばれる2種
類の蛋白質と少量の澱粉、油脂等からなり、このうち配
合量の多いゼインは疎水性アミノ酸を多く含むため耐水
性を有することが知られている。コーングルテンミール
に少量含まれる澱粉は、澱粉分解酵素、生澱粉分解酵素
等で容易に除去することができるので、蛋白質の配合量
を高めた改質コーングルテンミールとして使用すること
も可能である。このコーングルテンミールは脆弱で単独
では使用できないが、多価アルコールのような可塑剤を
加えることで、厚手の堅い構造体になることは知られて
いるが、水に浸すと脆弱なものとなり、自然環境での使
用において優れた耐水性と湿潤強度を得ることはできな
い。そこで、生分解性を有し安価で再生産可能でかつ生
分解速度を調整することが可能な化合物をブレンドする
ことを考え、鋭意検討した結果、天然ゴムがコーングル
テンミールと良好にブレンドできること、また天然ゴム
の生分解性速度は一般に遅いため、生分解速度の早いコ
ーングルテンミールと配合することで全体の生分解速度
を調整できることを見出し、本発明を完成するに到っ
た。コーングルテンミールが天然ゴムと優れた生分解性
組成物を形成できる理由は明確ではないが、天然ゴムは
末端に蛋白質、脂質を有し、これがコーングルテンミー
ルとの界面で相溶化剤的な働きをして、安定な海島構造
を維持するためと推定される。
鑑み、生分解性を有し安価で再生産可能な天然物を用い
て、自然界での使用に耐える耐水性、湿潤強度を満足す
る生分解性組成物を開発するため、トウモロコシ粒から
澱粉を分離した残さでトウモロコシ蛋白を主成分とする
コーングルテンミールを使用することを考えた。コーン
グルテンミールは、ゼインとグルテリンと呼ばれる2種
類の蛋白質と少量の澱粉、油脂等からなり、このうち配
合量の多いゼインは疎水性アミノ酸を多く含むため耐水
性を有することが知られている。コーングルテンミール
に少量含まれる澱粉は、澱粉分解酵素、生澱粉分解酵素
等で容易に除去することができるので、蛋白質の配合量
を高めた改質コーングルテンミールとして使用すること
も可能である。このコーングルテンミールは脆弱で単独
では使用できないが、多価アルコールのような可塑剤を
加えることで、厚手の堅い構造体になることは知られて
いるが、水に浸すと脆弱なものとなり、自然環境での使
用において優れた耐水性と湿潤強度を得ることはできな
い。そこで、生分解性を有し安価で再生産可能でかつ生
分解速度を調整することが可能な化合物をブレンドする
ことを考え、鋭意検討した結果、天然ゴムがコーングル
テンミールと良好にブレンドできること、また天然ゴム
の生分解性速度は一般に遅いため、生分解速度の早いコ
ーングルテンミールと配合することで全体の生分解速度
を調整できることを見出し、本発明を完成するに到っ
た。コーングルテンミールが天然ゴムと優れた生分解性
組成物を形成できる理由は明確ではないが、天然ゴムは
末端に蛋白質、脂質を有し、これがコーングルテンミー
ルとの界面で相溶化剤的な働きをして、安定な海島構造
を維持するためと推定される。
【0010】即ち、前記課題を解決するため、本発明は
以下の(1)〜(6)の構成を採用する。 (1)コーングルテンミール及び天然ゴムを主成分とす
る生分解性組成物。
以下の(1)〜(6)の構成を採用する。 (1)コーングルテンミール及び天然ゴムを主成分とす
る生分解性組成物。
【0011】(2)コーングルテンミールと天然ゴムと
の重量比率が、コーングルテンミール:天然ゴムで3
0:70〜70:30の範囲である前記(1)に記載の
生分解性組成物。
の重量比率が、コーングルテンミール:天然ゴムで3
0:70〜70:30の範囲である前記(1)に記載の
生分解性組成物。
【0012】(3)更に、生分解性可塑剤を含有する前
記(1)または(2)のいずれかに記載の生分解性組成
物。
記(1)または(2)のいずれかに記載の生分解性組成
物。
【0013】(4)セルロース繊維又は生分解性プラス
チックスからなるシートまたは成形体表面に、前記
(1)〜(3)のいずれかに記載の生分解性組成物から
なる層が形成されている生分解性成形物。
チックスからなるシートまたは成形体表面に、前記
(1)〜(3)のいずれかに記載の生分解性組成物から
なる層が形成されている生分解性成形物。
【0014】(5)セルロース繊維からなるシートまた
は成形体に、(1)〜(3)のいずれかに記載の生分解
性組成物が含浸されている生分解性成形物。
は成形体に、(1)〜(3)のいずれかに記載の生分解
性組成物が含浸されている生分解性成形物。
【0015】(6)前記(1)〜(3)のいずれかに記
載の生分解性組成物を溶融押出しして形成される生分解
性成形物。
載の生分解性組成物を溶融押出しして形成される生分解
性成形物。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明で使用するコーングルテン
ミールは、ウェットミリングによるコーンスターチの製
造工程で、外皮、胚芽及び澱粉を分離した部分の乾燥残
さであり、代表的な例として、ゼイン、グルテリンと呼
ばれる蛋白質が60〜80重量%、澱粉が10〜20重
量%、残り脂質、色素、植物繊維等からなる混合物であ
る。コーングルテンミールに含まれる澱粉は、ゼイン、
グルテリンとは相溶性がなく、これら蛋白質に対しては
填料、顔料的な作用となるため、α,β−アミラ−ゼ、
グルコアミラーゼ等の酵素を用いた分解、もしくは熱水
による抽出等で除去して、改質コーングルテンミールと
して使用することもできる。
ミールは、ウェットミリングによるコーンスターチの製
造工程で、外皮、胚芽及び澱粉を分離した部分の乾燥残
さであり、代表的な例として、ゼイン、グルテリンと呼
ばれる蛋白質が60〜80重量%、澱粉が10〜20重
量%、残り脂質、色素、植物繊維等からなる混合物であ
る。コーングルテンミールに含まれる澱粉は、ゼイン、
グルテリンとは相溶性がなく、これら蛋白質に対しては
填料、顔料的な作用となるため、α,β−アミラ−ゼ、
グルコアミラーゼ等の酵素を用いた分解、もしくは熱水
による抽出等で除去して、改質コーングルテンミールと
して使用することもできる。
【0017】更に、澱粉を除去したコーングルテンミー
ルから、pH<11.5以下のアルカリ水溶液でグルテ
リンを除去してゼインを主成分として使用することも可
能であるが、ややコスト高になる。
ルから、pH<11.5以下のアルカリ水溶液でグルテ
リンを除去してゼインを主成分として使用することも可
能であるが、ややコスト高になる。
【0018】コーングルテンミールは、乾燥して水分含
有量10重量%程度の粉末状ものが一般的であるが、乾
燥前の固形分濃度10重量%程度のスラリー、或いはス
ラリーを粉砕したものを使用することができる。また、
コーングルテンミール、改質コーングルテンミールは、
酸、アルカリ、溶剤を用いて変性させて用いることもで
きる。一方、コーングルテンミールの蛋白質とよく似た
蛋白質を有する天然物素材に小麦グルテンと呼ばれるも
のがあり、やや高価であるが、コーングルテンミールに
一部置き換えて使用することもできる。
有量10重量%程度の粉末状ものが一般的であるが、乾
燥前の固形分濃度10重量%程度のスラリー、或いはス
ラリーを粉砕したものを使用することができる。また、
コーングルテンミール、改質コーングルテンミールは、
酸、アルカリ、溶剤を用いて変性させて用いることもで
きる。一方、コーングルテンミールの蛋白質とよく似た
蛋白質を有する天然物素材に小麦グルテンと呼ばれるも
のがあり、やや高価であるが、コーングルテンミールに
一部置き換えて使用することもできる。
【0019】天然ゴムは、ゴム樹から得られるラテック
ス中にゴム粒子として存在し、ゴム分の濃度30〜40
重量%、粒子径は大きいもので0.1〜0.5μmと言
われている。ラテックス中のゴム粒子の主成分は、シス
−1,4−ポリイソプレンで、平均重合度は5000程
度であるが、ゴム粒子表面はフォスフォリピッド、蛋白
質の層で包まれていると言われている。本発明の生分解
組成物は、この天然ゴムラテックスをゴム分60重量%
程度に濃縮し、保存剤としてアンモニア等を加えられて
いるもの、或いは天然ゴムラテックス中のゴム粒子を凝
固させて分離、乾燥させたいわゆる生ゴムと呼ばれるも
のを使用することができる。
ス中にゴム粒子として存在し、ゴム分の濃度30〜40
重量%、粒子径は大きいもので0.1〜0.5μmと言
われている。ラテックス中のゴム粒子の主成分は、シス
−1,4−ポリイソプレンで、平均重合度は5000程
度であるが、ゴム粒子表面はフォスフォリピッド、蛋白
質の層で包まれていると言われている。本発明の生分解
組成物は、この天然ゴムラテックスをゴム分60重量%
程度に濃縮し、保存剤としてアンモニア等を加えられて
いるもの、或いは天然ゴムラテックス中のゴム粒子を凝
固させて分離、乾燥させたいわゆる生ゴムと呼ばれるも
のを使用することができる。
【0020】コーングルテンミールと天然ゴムとの配合
は、コーングルテンミールと生ゴムをこの分野で通常使
用される混練機で加熱して混合する方法、コーングルテ
ンミールスラリー或いはスラリーを粉砕したものと天然
ゴムラテックスを攪拌し均一にする方法、コーングルテ
ンミールスラリー或いはスラリーを粉砕したものと天然
ゴムラテックスを攪拌し均一にしたものを凝集させる方
法等を用いることができる。
は、コーングルテンミールと生ゴムをこの分野で通常使
用される混練機で加熱して混合する方法、コーングルテ
ンミールスラリー或いはスラリーを粉砕したものと天然
ゴムラテックスを攪拌し均一にする方法、コーングルテ
ンミールスラリー或いはスラリーを粉砕したものと天然
ゴムラテックスを攪拌し均一にしたものを凝集させる方
法等を用いることができる。
【0021】天然ゴムの配合量は、30〜70重量%が
好ましく、30重量%未満では、そのままでは所定の耐
水性、湿潤強度及び可撓性が得られず、他の樹脂や可塑
剤などの配合を要する。また、70重量%を越えると生
分解速度が遅くなり、速やかな生分解性を要求される場
合には問題となる。また、天然ゴムと同じイソプレンを
繰り返し単位にもつ合成ポリイソプレンは、天然ゴムと
同様な生分解性を有しているので天然ゴムの一部に置き
換えて使用することも可能である。
好ましく、30重量%未満では、そのままでは所定の耐
水性、湿潤強度及び可撓性が得られず、他の樹脂や可塑
剤などの配合を要する。また、70重量%を越えると生
分解速度が遅くなり、速やかな生分解性を要求される場
合には問題となる。また、天然ゴムと同じイソプレンを
繰り返し単位にもつ合成ポリイソプレンは、天然ゴムと
同様な生分解性を有しているので天然ゴムの一部に置き
換えて使用することも可能である。
【0022】本発明の生分解性組成物を塗料として使用
する場合は、分散剤として、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースNa
塩等のセルロース誘導体、多糖類系ガム、カゼイン、ゼ
ラチン等の蛋白質或いはポリビニルアルコールを使用す
ることができる。
する場合は、分散剤として、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースNa
塩等のセルロース誘導体、多糖類系ガム、カゼイン、ゼ
ラチン等の蛋白質或いはポリビニルアルコールを使用す
ることができる。
【0023】コーングルテンミールと天然ゴムを主成分
とする生分解性組成物の生分解性、機械的物性を調整す
るために可塑剤を配合することは好ましい。この場合使
用できる可塑剤としては、生分解性であれば特に制限が
なく、例えばエチレングリコール、グリセリン等の多価
アルコール、ジエチルアジペート、ジエチルサクシネー
ト、グリセリンモノアセテート、グリセリンジアセテー
ト、グリセリントリアセテート、グリセリンモノラウレ
ート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノリ
ノレート等の脂肪族エステル、尿素、オクタデシルエチ
レンウレア等のウレア類、ラウリル酸、オレイン酸、リ
ノレン酸等の高級脂肪酸及びその脂肪族低級アルコール
エステル、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸等の有機酸、
ロジン、ロジンエステル、ワックス、ロウ、シェラッ
ク、テルペン等の天然物、ヒマシ油、ゴマ油、大豆油等
の油脂、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等で平均分子量2000以下のポリエーテル、ポ
リエチレンアジペートジオール、ポリエチレンサクシネ
ートジオール等の2塩基酸とグリコールからなり平均分
子量2000以下のポリアルキレンアルカノエートポリ
オール、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラク
トントリオール等で平均分子量2000以下のポリカプ
ロラクトンポリオール等、或いは天白質の変性剤として
知られる脂肪酸塩、脂肪族スルフォン酸塩、脂肪族リン
酸塩、脂肪族アミン塩等の低分子脂肪族塩等が挙げら
れ、1種類以上を組み合わせて使用することができる。
可塑剤の配合量に関しては、コーングルテンミールと天
然ゴムの合計重量100重量部に対して40重量部以下
の範囲が好ましい。また、硫黄化合物、タンニン等の架
橋剤も少量は配合することができる。
とする生分解性組成物の生分解性、機械的物性を調整す
るために可塑剤を配合することは好ましい。この場合使
用できる可塑剤としては、生分解性であれば特に制限が
なく、例えばエチレングリコール、グリセリン等の多価
アルコール、ジエチルアジペート、ジエチルサクシネー
ト、グリセリンモノアセテート、グリセリンジアセテー
ト、グリセリントリアセテート、グリセリンモノラウレ
ート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノリ
ノレート等の脂肪族エステル、尿素、オクタデシルエチ
レンウレア等のウレア類、ラウリル酸、オレイン酸、リ
ノレン酸等の高級脂肪酸及びその脂肪族低級アルコール
エステル、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸等の有機酸、
ロジン、ロジンエステル、ワックス、ロウ、シェラッ
ク、テルペン等の天然物、ヒマシ油、ゴマ油、大豆油等
の油脂、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等で平均分子量2000以下のポリエーテル、ポ
リエチレンアジペートジオール、ポリエチレンサクシネ
ートジオール等の2塩基酸とグリコールからなり平均分
子量2000以下のポリアルキレンアルカノエートポリ
オール、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラク
トントリオール等で平均分子量2000以下のポリカプ
ロラクトンポリオール等、或いは天白質の変性剤として
知られる脂肪酸塩、脂肪族スルフォン酸塩、脂肪族リン
酸塩、脂肪族アミン塩等の低分子脂肪族塩等が挙げら
れ、1種類以上を組み合わせて使用することができる。
可塑剤の配合量に関しては、コーングルテンミールと天
然ゴムの合計重量100重量部に対して40重量部以下
の範囲が好ましい。また、硫黄化合物、タンニン等の架
橋剤も少量は配合することができる。
【0024】上記コーングルテンミール、天然ゴム及び
可塑剤からなる本発明の生分解性組成物に加えて、物性
を改良する目的で生分解性高分子を配合することは可能
である。この場合配合可能な高分子として、脂肪族ポリ
エステルでは、ポリアルキレンアルカノエート、ポリα
−ヒドロキシ酸、ポリβ−ヒドロキシアルカノエート、
ポリω−ヒドロキシアルカノエート等を挙げられる。多
糖類系では、アセチルセルロース、プロピオニルセルロ
ース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等
のセルロース誘導体、アセチル澱粉、プロピオニル澱
粉、酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉等の澱粉誘導体、キチ
ン、キトサン、アルギン酸、ペクチン、リグニン、ゼラ
チン、カゼイン、小麦グルテン、大豆タンパク、アラビ
アガム等の天然物、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリエチレンビニリアルコール、ポリエチレン酢
酸ビニル等の本質的生分解性が知られる合成高分子が挙
げられる。これら高分子の配合量は、耐水性、湿潤強度
等の物性を損なわない範囲であることが好ましい。
可塑剤からなる本発明の生分解性組成物に加えて、物性
を改良する目的で生分解性高分子を配合することは可能
である。この場合配合可能な高分子として、脂肪族ポリ
エステルでは、ポリアルキレンアルカノエート、ポリα
−ヒドロキシ酸、ポリβ−ヒドロキシアルカノエート、
ポリω−ヒドロキシアルカノエート等を挙げられる。多
糖類系では、アセチルセルロース、プロピオニルセルロ
ース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等
のセルロース誘導体、アセチル澱粉、プロピオニル澱
粉、酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉等の澱粉誘導体、キチ
ン、キトサン、アルギン酸、ペクチン、リグニン、ゼラ
チン、カゼイン、小麦グルテン、大豆タンパク、アラビ
アガム等の天然物、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリエチレンビニリアルコール、ポリエチレン酢
酸ビニル等の本質的生分解性が知られる合成高分子が挙
げられる。これら高分子の配合量は、耐水性、湿潤強度
等の物性を損なわない範囲であることが好ましい。
【0025】本発明の生分解性組成物に、特定の物性を
改良する目的で熱劣化防止、熱着色防止用の安定剤とし
て弱有機酸、フェノール化合物、エポキシ化合物、フォ
スファイト化合物、チオフォスファイト化合物等を単独
または2種類以上混合して添加してもよい。また、その
他酸化チタン等の無機系光分解促進剤、有機酸系の生分
解促進剤、滑剤、帯電防止剤、潤滑剤等の添加剤、炭酸
カルシウム、クレー、タルク等の無機顔料、生分解性の
粉末、繊維を配合することは何らさしつかえない。
改良する目的で熱劣化防止、熱着色防止用の安定剤とし
て弱有機酸、フェノール化合物、エポキシ化合物、フォ
スファイト化合物、チオフォスファイト化合物等を単独
または2種類以上混合して添加してもよい。また、その
他酸化チタン等の無機系光分解促進剤、有機酸系の生分
解促進剤、滑剤、帯電防止剤、潤滑剤等の添加剤、炭酸
カルシウム、クレー、タルク等の無機顔料、生分解性の
粉末、繊維を配合することは何らさしつかえない。
【0026】本発明のコーングルテンミール、天然ゴ
ム、可塑剤、各種添加剤の混合に際して、ニーダー、2
軸混練機、ロールミル、バンバリーミキサー、カウレス
ホモミキサー等通常使用されているものなら乾式、湿
式、加熱式を問わず特に制限はなく用いられる。なお、
本発明の生分解性組成物を熱可塑性樹脂として使用する
場合は、混練物は、ストランドダイ等を用いてストラン
ドとし、その後ペレタイザーでペレットにしておくこと
が好ましいこともある。
ム、可塑剤、各種添加剤の混合に際して、ニーダー、2
軸混練機、ロールミル、バンバリーミキサー、カウレス
ホモミキサー等通常使用されているものなら乾式、湿
式、加熱式を問わず特に制限はなく用いられる。なお、
本発明の生分解性組成物を熱可塑性樹脂として使用する
場合は、混練物は、ストランドダイ等を用いてストラン
ドとし、その後ペレタイザーでペレットにしておくこと
が好ましいこともある。
【0027】本発明の生分解性組成物は、セルロース繊
維又は生分解性プラスチックスからなるシートまたは成
形体表面に、層を形成して使用することができ、また、
セルロース繊維からなるシートまたは成形体に含浸して
使用することができる。更には、生分解性組成物を溶融
押出してシーまたは成形体に成形することができる。以
下では、主として、シート表面に層を形成する方法、シ
ートに含浸する方法、シート状に成形する方法を例とし
て述べるが、対象物が成形体であっても、同様に成形で
きる。
維又は生分解性プラスチックスからなるシートまたは成
形体表面に、層を形成して使用することができ、また、
セルロース繊維からなるシートまたは成形体に含浸して
使用することができる。更には、生分解性組成物を溶融
押出してシーまたは成形体に成形することができる。以
下では、主として、シート表面に層を形成する方法、シ
ートに含浸する方法、シート状に成形する方法を例とし
て述べるが、対象物が成形体であっても、同様に成形で
きる。
【0028】本発明の生分解性組成物をセルロース繊維
シートからなる支持体と複合するには、シート状支持体
上に積層する方法及びシート状支持体中に存在させる方
法がある。このうち、積層する方法としては、生分解性
組成物を水分散液にしてシート状支持体上に塗布する、
シートを溶融押出成形する際に支持体上に押出す、シー
トを成形後に支持体とラミネートする等通常用いられて
いる方法を使用することができる。また、シート状支持
体中に存在させる方法は、シート状支持体を生分解性組
成物の水分散液に浸す、セルロース繊維シートを形成す
る際に生分解性組成物を予め配合する等通常用いられて
いる方法を用いるできる。
シートからなる支持体と複合するには、シート状支持体
上に積層する方法及びシート状支持体中に存在させる方
法がある。このうち、積層する方法としては、生分解性
組成物を水分散液にしてシート状支持体上に塗布する、
シートを溶融押出成形する際に支持体上に押出す、シー
トを成形後に支持体とラミネートする等通常用いられて
いる方法を使用することができる。また、シート状支持
体中に存在させる方法は、シート状支持体を生分解性組
成物の水分散液に浸す、セルロース繊維シートを形成す
る際に生分解性組成物を予め配合する等通常用いられて
いる方法を用いるできる。
【0029】セルロース繊維等からなるシート状支持体
については、特に制限なく、上質紙、コート紙等各種の
紙を用いることができる。本発明で使用されるセルロー
ス繊維としては、機械パルプ(MP)、熱機械パルプ
(TMP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広
葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未晒クラフ
トパルプ(NUKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(L
UKP)等の木材パルプ、ケナフ、リンター、ワラ等の
非木材パルプ、生分解性脂肪族ポリエステル系短繊維か
ら少なくとも1種類を選択することができる。
については、特に制限なく、上質紙、コート紙等各種の
紙を用いることができる。本発明で使用されるセルロー
ス繊維としては、機械パルプ(MP)、熱機械パルプ
(TMP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広
葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未晒クラフ
トパルプ(NUKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(L
UKP)等の木材パルプ、ケナフ、リンター、ワラ等の
非木材パルプ、生分解性脂肪族ポリエステル系短繊維か
ら少なくとも1種類を選択することができる。
【0030】本発明の生分解性組成物を、セルロース繊
維シートの代わりに、ポリアルキレンアルカノエート、
ポリα−ヒドロキシ酸、ポリβ−ヒドロキシアルカノエ
ート、ポリω−ヒドロキシアルカノエート等脂肪族ポリ
エステルからなるシート上の少なくとも片面に積層する
こともできる。この場合、本発明の生分解性組成物と積
層することで、生分解性の制御、低コスト化を図ること
ができる。生分解性組成物からなる成形体における生分
解性組成物は、セルロース繊維シート100重量部に対
して5〜100重量部が好ましい。100重量部を越え
ると生分解性複合シートの生産性が低下し、5重量部未
満であると所望の耐水性、湿潤強度が得られず好ましく
ない。
維シートの代わりに、ポリアルキレンアルカノエート、
ポリα−ヒドロキシ酸、ポリβ−ヒドロキシアルカノエ
ート、ポリω−ヒドロキシアルカノエート等脂肪族ポリ
エステルからなるシート上の少なくとも片面に積層する
こともできる。この場合、本発明の生分解性組成物と積
層することで、生分解性の制御、低コスト化を図ること
ができる。生分解性組成物からなる成形体における生分
解性組成物は、セルロース繊維シート100重量部に対
して5〜100重量部が好ましい。100重量部を越え
ると生分解性複合シートの生産性が低下し、5重量部未
満であると所望の耐水性、湿潤強度が得られず好ましく
ない。
【0031】本発明の生分解性組成物とセルロース繊維
シートとの複合に関し、予め作製されたセルロース繊維
シートの少なくとも片面に、生分解性組成物の水分散液
を塗布する方法において、塗布に使用されるコーターと
しては、通常この分野で使用されるバーコーター、ブレ
ードコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコ
ーター、オフセットグラビアコーター等が挙げられる。
塗布する場合、効率よく耐水性を実現するために、セル
ロース繊維シート表面に予め生分解性を有する下塗り層
を設け、その上に水分散液を塗布し、表面付近に多く存
在させることも有効な方法である。一方、含浸させる場
合は、例えば適当時間含浸させた後、ロールの間を通過
させて余分な水分散液を絞りとる方法を用いることがで
きる。
シートとの複合に関し、予め作製されたセルロース繊維
シートの少なくとも片面に、生分解性組成物の水分散液
を塗布する方法において、塗布に使用されるコーターと
しては、通常この分野で使用されるバーコーター、ブレ
ードコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコ
ーター、オフセットグラビアコーター等が挙げられる。
塗布する場合、効率よく耐水性を実現するために、セル
ロース繊維シート表面に予め生分解性を有する下塗り層
を設け、その上に水分散液を塗布し、表面付近に多く存
在させることも有効な方法である。一方、含浸させる場
合は、例えば適当時間含浸させた後、ロールの間を通過
させて余分な水分散液を絞りとる方法を用いることがで
きる。
【0032】本発明の生分解性組成物を水分散液として
使用する場合、コーングルテンミールの粒子径を細かく
するこのが望ましく、機械粉砕法、凍結粉砕法、溶剤法
(良溶剤へ溶解した後、貧溶剤で沈殿させ、回収後乾
燥)等この分野で広く使用されている方法により、平均
粒径5μm以下にするのが適当である。
使用する場合、コーングルテンミールの粒子径を細かく
するこのが望ましく、機械粉砕法、凍結粉砕法、溶剤法
(良溶剤へ溶解した後、貧溶剤で沈殿させ、回収後乾
燥)等この分野で広く使用されている方法により、平均
粒径5μm以下にするのが適当である。
【0033】本発明の生分解性組成物からなるシートの
製造は、公知の押出成形機において加熱溶融した後、T
ダイ或いはリングダイから押出し、押出された溶融物を
引取り装置、空気圧等により延展させる方法が使用でき
る。シート状支持体上に直接シート押出す場合は一般的
にはTダイが用いられる。溶融押出成形の際の温度は、
ダイ内部の温度をいい、溶融押出成形温度の設定につい
ては、生分解性組成物の熱安定性が低下し、熱分解が顕
著にならない程度で80〜180℃程度が好ましい。ま
た、溶融押出成形する樹脂の溶融押出成形温度における
溶融粘度は、剪断速度100sec-1において、100
0〜50000ポイズ程度が好ましい。本発明の生分解
性組成物から製造されるシートは、100μm以下の厚
みを有するものである。
製造は、公知の押出成形機において加熱溶融した後、T
ダイ或いはリングダイから押出し、押出された溶融物を
引取り装置、空気圧等により延展させる方法が使用でき
る。シート状支持体上に直接シート押出す場合は一般的
にはTダイが用いられる。溶融押出成形の際の温度は、
ダイ内部の温度をいい、溶融押出成形温度の設定につい
ては、生分解性組成物の熱安定性が低下し、熱分解が顕
著にならない程度で80〜180℃程度が好ましい。ま
た、溶融押出成形する樹脂の溶融押出成形温度における
溶融粘度は、剪断速度100sec-1において、100
0〜50000ポイズ程度が好ましい。本発明の生分解
性組成物から製造されるシートは、100μm以下の厚
みを有するものである。
【0034】本発明の生分解性組成物とセルロース繊維
シートからなる支持体の接着性が不十分な場合は、両者
の間に接着層を設けることができる。この場合接着層を
構成する樹脂は、生分解性を有していれば特に制限な
く、酸化澱粉、カチオン化澱粉等の多糖類、ゼラチン、
カゼイン等の蛋白質、ポリビニルアルコール系樹脂等の
合成樹脂等を単独もしくは2種類以上を組み合わせて使
用することができる。このうち、ポリビニルアルコール
系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂と澱粉系のブレン
ド等のように生分解性に加えて溶融成形加工性を有して
いれば、共押出しにより接着層を設けるとと同時に本発
明の生分解性組成物からなるシートをシート状基材上に
積層することができる。
シートからなる支持体の接着性が不十分な場合は、両者
の間に接着層を設けることができる。この場合接着層を
構成する樹脂は、生分解性を有していれば特に制限な
く、酸化澱粉、カチオン化澱粉等の多糖類、ゼラチン、
カゼイン等の蛋白質、ポリビニルアルコール系樹脂等の
合成樹脂等を単独もしくは2種類以上を組み合わせて使
用することができる。このうち、ポリビニルアルコール
系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂と澱粉系のブレン
ド等のように生分解性に加えて溶融成形加工性を有して
いれば、共押出しにより接着層を設けるとと同時に本発
明の生分解性組成物からなるシートをシート状基材上に
積層することができる。
【0035】本発明の生分解性組成物は、熱安定性を有
する範囲内で溶融成形加工を行える場合には、押出成
形、射出成形、ブロー成形等により、フィルム、シー
ト、容器等の製造に利用できる。また、メルトブロー、
スパンボンド(登録商標)等の溶融紡糸方法により、フ
ィラメント、織布、不織布等の製造に利用こともでき
る。さらに、別の基材と組み合わせて多層フィルム、複
合フィラメント等に複合化することも可能である。ま
た、熱安定性の点から、溶融成形性に乏しい場合には、
適当な溶剤に溶かして、フィルム、繊維に成形すること
もできる。
する範囲内で溶融成形加工を行える場合には、押出成
形、射出成形、ブロー成形等により、フィルム、シー
ト、容器等の製造に利用できる。また、メルトブロー、
スパンボンド(登録商標)等の溶融紡糸方法により、フ
ィラメント、織布、不織布等の製造に利用こともでき
る。さらに、別の基材と組み合わせて多層フィルム、複
合フィラメント等に複合化することも可能である。ま
た、熱安定性の点から、溶融成形性に乏しい場合には、
適当な溶剤に溶かして、フィルム、繊維に成形すること
もできる。
【0036】生分解性は土壌中に埋設するか、或いはJ
IS−K−6950に準拠して、重量減少等から評価す
ることは可能であるが、この試験は易分解性試験方法な
ので、本質的生分解性を調べるにあたっては、ASTM
−D−5338あるいは生分解性組成物として使用され
ている化合物に馴化した微生物を含む土壌、活性汚泥等
の制御された環境を用いることもできる。
IS−K−6950に準拠して、重量減少等から評価す
ることは可能であるが、この試験は易分解性試験方法な
ので、本質的生分解性を調べるにあたっては、ASTM
−D−5338あるいは生分解性組成物として使用され
ている化合物に馴化した微生物を含む土壌、活性汚泥等
の制御された環境を用いることもできる。
【0037】本発明では、自然環境での使用において優
れた耐水性、湿潤強度及び可撓性を示し、生分解速度を
ある程度制御可能な生分解性組成物及びその成形物を極
めて安価かつ生産性が高い方法で得ることができ、従来
ビニル系高分子をはじめとする合成高分子のペレット、
ラッテクスを溶融成形加工、塗布することで製造されて
きた緩衝材、ゴミ袋、ラベル、トレー、卵パック、プラ
スチックダンボール、防湿、耐水包材等の容器包装分
野、育苗ポット、飼料袋、肥料袋、ベタ掛けシート、マ
ルチ等の農業資材分野、コンクリート型枠、補強材、結
露防止フィルム等の建材分野、野外ポスター、広告等の
印刷基材分野等の環境中で使用される用途から日用品に
至る広い分野に適用できる。
れた耐水性、湿潤強度及び可撓性を示し、生分解速度を
ある程度制御可能な生分解性組成物及びその成形物を極
めて安価かつ生産性が高い方法で得ることができ、従来
ビニル系高分子をはじめとする合成高分子のペレット、
ラッテクスを溶融成形加工、塗布することで製造されて
きた緩衝材、ゴミ袋、ラベル、トレー、卵パック、プラ
スチックダンボール、防湿、耐水包材等の容器包装分
野、育苗ポット、飼料袋、肥料袋、ベタ掛けシート、マ
ルチ等の農業資材分野、コンクリート型枠、補強材、結
露防止フィルム等の建材分野、野外ポスター、広告等の
印刷基材分野等の環境中で使用される用途から日用品に
至る広い分野に適用できる。
【0038】
【実施例】以下実施例、比較例により本発明を更に詳し
く説明するが、これらに限定されるものではない。 <実施例1>コーングルテンミール(王子コーンスター
チ製)の水分散液をサンドグラインダー処理して、平均
粒子径2.5μm、固形分濃度10重量%として、コー
ングルテンミール水分散液Aとした。次にコーングルテ
ンミール水分散液A120gに対して、天然ゴムラテッ
クス(固形分濃度60重量%、ハイアンモニアグレー
ド)13gを配合し、カウレスホモミキサーで5分間1
000rpmで攪拌して均一な生分解性組成物水分散液
Bを得た。前記生分解性水分散液Bをポリプロピレンシ
ート上に塗布量が50g/m2になるように塗布した
後、105℃の乾燥機で5分間乾燥し、剥離して、生分
解性シートとした。得られた生分解性シートの耐水性、
湿潤強度、引張り強度、伸度は以下に示す方法で評価し
た。
く説明するが、これらに限定されるものではない。 <実施例1>コーングルテンミール(王子コーンスター
チ製)の水分散液をサンドグラインダー処理して、平均
粒子径2.5μm、固形分濃度10重量%として、コー
ングルテンミール水分散液Aとした。次にコーングルテ
ンミール水分散液A120gに対して、天然ゴムラテッ
クス(固形分濃度60重量%、ハイアンモニアグレー
ド)13gを配合し、カウレスホモミキサーで5分間1
000rpmで攪拌して均一な生分解性組成物水分散液
Bを得た。前記生分解性水分散液Bをポリプロピレンシ
ート上に塗布量が50g/m2になるように塗布した
後、105℃の乾燥機で5分間乾燥し、剥離して、生分
解性シートとした。得られた生分解性シートの耐水性、
湿潤強度、引張り強度、伸度は以下に示す方法で評価し
た。
【0039】<実施例2>前記コーングルテンミール水
分散液A120gに対して、天然ゴムラテックス(固形
分濃度60重量%、ハイアンモニアグレード)10g、
グルセリン1g、尿素1gを配合し、カウレスホモミキ
サーにより5分間1000rpmで攪拌して均一な生分
解性組成物水分散液Cを得た。生分解性水分散液Cをポ
リプロピレンシート上に塗布量が50g/m2になるよ
うに塗布した後、105℃の乾燥機で5分間乾燥し、剥
離して、実施例1と同様に生分解性シートとした。
分散液A120gに対して、天然ゴムラテックス(固形
分濃度60重量%、ハイアンモニアグレード)10g、
グルセリン1g、尿素1gを配合し、カウレスホモミキ
サーにより5分間1000rpmで攪拌して均一な生分
解性組成物水分散液Cを得た。生分解性水分散液Cをポ
リプロピレンシート上に塗布量が50g/m2になるよ
うに塗布した後、105℃の乾燥機で5分間乾燥し、剥
離して、実施例1と同様に生分解性シートとした。
【0040】<実施例3>カナダ標準フリーネス(以下
CSFと略す)で520mlに叩解したNBKPからな
り、JIS−P−8209に準じて坪量80g/m2に
なるように作製したセルロース繊維シート上に、前記生
分解性組成物水分散液Bをメイヤーバーを用いて、塗布
量20g/m2になるように塗布した後、105℃の乾
燥機で5分間乾燥し、生分解性シートを得た。
CSFと略す)で520mlに叩解したNBKPからな
り、JIS−P−8209に準じて坪量80g/m2に
なるように作製したセルロース繊維シート上に、前記生
分解性組成物水分散液Bをメイヤーバーを用いて、塗布
量20g/m2になるように塗布した後、105℃の乾
燥機で5分間乾燥し、生分解性シートを得た。
【0041】<実施例4>カナダ標準フリーネス(以下
CSFと略す)で520mlに叩解したNBKP100
重量部からなり、JIS−P−8209に準じて坪量8
0g/m2になるように作製したセルロース繊維シート
を、前記生分解性水分散液Bに浸して、含浸量20g/
m2になるように含浸した後、105℃の乾燥機で5分
間乾燥し、生分解性シートを得た。
CSFと略す)で520mlに叩解したNBKP100
重量部からなり、JIS−P−8209に準じて坪量8
0g/m2になるように作製したセルロース繊維シート
を、前記生分解性水分散液Bに浸して、含浸量20g/
m2になるように含浸した後、105℃の乾燥機で5分
間乾燥し、生分解性シートを得た。
【0042】<実施例5>コーングルテンミール(王子
コーンスターチ製)180gに対して、天然ゴム(スモ
ークドシートグレード)12gを配合し、120℃に加
温したニーダーミキサー(東洋精機(株)製ラボプラス
トミル)により5分間60rpmで混合して均一な生分
解性組成物を得た。この生分解性組成物を120℃に加
温したプレスを用いて、50g/m2の生分解性シート
とした。
コーンスターチ製)180gに対して、天然ゴム(スモ
ークドシートグレード)12gを配合し、120℃に加
温したニーダーミキサー(東洋精機(株)製ラボプラス
トミル)により5分間60rpmで混合して均一な生分
解性組成物を得た。この生分解性組成物を120℃に加
温したプレスを用いて、50g/m2の生分解性シート
とした。
【0043】<比較例1>実施例1で使用したコーング
ルテンミール水分散液Aをポリプロピレンシート上に塗
布量が50g/m2になるように塗布した後、105℃
の乾燥機で5分間乾燥し、剥離して、生分解性シートと
した。
ルテンミール水分散液Aをポリプロピレンシート上に塗
布量が50g/m2になるように塗布した後、105℃
の乾燥機で5分間乾燥し、剥離して、生分解性シートと
した。
【0044】<比較例2>実施例1で使用した天然ゴム
ラテックス(固形分濃度60重量%、ハイアンモニアグ
レード)をポリプロピレンシート上に塗布量が50g/
m2になるように塗布した後、105℃の乾燥機で5分
間乾燥し、剥離して、生分解性シートとした。
ラテックス(固形分濃度60重量%、ハイアンモニアグ
レード)をポリプロピレンシート上に塗布量が50g/
m2になるように塗布した後、105℃の乾燥機で5分
間乾燥し、剥離して、生分解性シートとした。
【0045】<比較例3>カナダ標準フリーネス(以下
CSFと略す)で520mlに叩解したNBKPを用
い、JIS−P−8209に準じて坪量100g/m2
になるようにセルロース繊維シートを作製した。
CSFと略す)で520mlに叩解したNBKPを用
い、JIS−P−8209に準じて坪量100g/m2
になるようにセルロース繊維シートを作製した。
【0046】<評価方法> (1)耐水性は、生分解性シートを20℃の水中でスタ
ーラーにより1時間ゆっくりと攪拌した後、外観から3
段階に評価した。(○:変化なし、△:やや白化した、
×:白化して崩壊した) (2)強度、引張強度、引張伸度、湿潤引張強度(5分
水に浸漬)は、JIS−K−7113に準拠して測定し
た。 (3)生分解性複合シートは、縦横10cm巾にカット
した後、東京都江東区の野外の土中(東京都江東区東雲
1丁目10番6号、王子製紙(株)敷地内)25cmの
深さに埋設し、1、3、6、9、12ヶ月経過後に取り
出し、形態変化、重量変化から3段階に評価した(○:
形態変化、重量減少とも著しい、△:形態変化、重量変
化が認められる、×:形態変化、重量変化が認められな
い)。 実施例、比較例に用いたコーングルテンミール、天然ゴ
ムの配合量、可塑剤の種類、配合量、得られた生分解性
シートの耐水性、湿潤強度、引張り強度、伸度、生分解
性を表1に示した。
ーラーにより1時間ゆっくりと攪拌した後、外観から3
段階に評価した。(○:変化なし、△:やや白化した、
×:白化して崩壊した) (2)強度、引張強度、引張伸度、湿潤引張強度(5分
水に浸漬)は、JIS−K−7113に準拠して測定し
た。 (3)生分解性複合シートは、縦横10cm巾にカット
した後、東京都江東区の野外の土中(東京都江東区東雲
1丁目10番6号、王子製紙(株)敷地内)25cmの
深さに埋設し、1、3、6、9、12ヶ月経過後に取り
出し、形態変化、重量変化から3段階に評価した(○:
形態変化、重量減少とも著しい、△:形態変化、重量変
化が認められる、×:形態変化、重量変化が認められな
い)。 実施例、比較例に用いたコーングルテンミール、天然ゴ
ムの配合量、可塑剤の種類、配合量、得られた生分解性
シートの耐水性、湿潤強度、引張り強度、伸度、生分解
性を表1に示した。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明は、自然環境での使用において優
れた耐水性と湿潤強度を示し、可撓性が高く、使用後速
やかに生分解される生分解性複合シートを提供するとい
う効果を奏する。本発明の実施例1〜5は、耐水性、湿
潤強度、可撓性及び生分解性において優れた物性を有し
ているのに対して、比較例1のフィルムは脆弱であり、
比較例2は生分解速度が遅く、比較3は耐水性、湿潤強
度がなく、自然環境で使用するのには適していない。
れた耐水性と湿潤強度を示し、可撓性が高く、使用後速
やかに生分解される生分解性複合シートを提供するとい
う効果を奏する。本発明の実施例1〜5は、耐水性、湿
潤強度、可撓性及び生分解性において優れた物性を有し
ているのに対して、比較例1のフィルムは脆弱であり、
比較例2は生分解速度が遅く、比較3は耐水性、湿潤強
度がなく、自然環境で使用するのには適していない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/00 C08K 5/00 C08L 89/00 ZAB C08L 89/00 ZAB Fターム(参考) 4F006 AA02 AA12 AB02 AB05 BA10 CA06 4F071 AA11 AA70 AF02 AF15 AF21 AF52 AH01 AH05 BB06 BC01 4F072 AB03 AD01 AD02 AG06 AK16 4J002 AC01X AD03W AE033 AE053 AF013 AF023 CF033 CF193 CH023 EC046 EC056 EF056 EH046 EH056 EH126 ET016 EV256 EW046 FD026 FD030 FD090 GA00 GG01 GG02
Claims (6)
- 【請求項1】 コーングルテンミール及び天然ゴムを主
成分とする生分解性組成物。 - 【請求項2】 コーングルテンミールと天然ゴムとの重
量比率が、コーングルテンミール:天然ゴムで30:7
0〜70:30の範囲である請求項1に記載の生分解性
組成物。 - 【請求項3】更に、生分解性可塑剤を含有する請求項1
または請求項2のいずれかに記載の生分解性組成物。 - 【請求項4】 セルロース繊維又は生分解性プラスチッ
クスからなるシートまたは成形体表面に、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の生分解性組成物からなる層が
形成されている生分解性成形物。 - 【請求項5】 セルロース繊維からなるシートまたは成
形体に、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の生分解
性組成物が含浸されている生分解性成形物。 - 【請求項6】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
生分解性組成物を溶融押出しして形成される生分解性成
形物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000100699A JP2001288295A (ja) | 2000-04-03 | 2000-04-03 | 生分解性組成物およびその成形物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000100699A JP2001288295A (ja) | 2000-04-03 | 2000-04-03 | 生分解性組成物およびその成形物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=18614860
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---|---|---|---|
JP2000100699A Pending JP2001288295A (ja) | 2000-04-03 | 2000-04-03 | 生分解性組成物およびその成形物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001288295A (ja) |
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RU2770926C1 (ru) * | 2021-07-01 | 2022-04-25 | Иван Васильевич Захаров | Способ производства биоразлагаемой тары на основе волокнистого полуфабриката и биомодифицированного глютена |
-
2000
- 2000-04-03 JP JP2000100699A patent/JP2001288295A/ja active Pending
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US8277718B2 (en) | 2007-12-13 | 2012-10-02 | Nuclear Engineering, Ltd. | Biodegradable film or sheet, process for producing the same, and composition for biodegradable film or sheet |
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JP2021505514A (ja) * | 2018-03-28 | 2021-02-18 | エルジー・ケム・リミテッド | 溶出制御型肥料 |
JP7005098B2 (ja) | 2018-03-28 | 2022-01-21 | エルジー・ケム・リミテッド | 溶出制御型肥料 |
US11332413B2 (en) | 2018-03-28 | 2022-05-17 | Lg Chem, Ltd. | Controlled-release fertilizers |
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