JP2001277098A - 研磨装置および研磨方法 - Google Patents

研磨装置および研磨方法

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JP2001277098A
JP2001277098A JP2000091494A JP2000091494A JP2001277098A JP 2001277098 A JP2001277098 A JP 2001277098A JP 2000091494 A JP2000091494 A JP 2000091494A JP 2000091494 A JP2000091494 A JP 2000091494A JP 2001277098 A JP2001277098 A JP 2001277098A
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retainer ring
polishing
polishing apparatus
polished
plate member
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JP2000091494A
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English (en)
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Norio Okuya
憲男 奥谷
Nobuo Yasuhira
宣夫 安平
Katsuki Shingu
克喜 新宮
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リテーナリングを上下移動させる簡単かつ機
械的摺動部が不必要でありダストが発生しない構造のリ
テーナリング押圧手段を有する研磨装置および研磨方法
を提供する。 【解決手段】 片面を保持部材1で保持されるとともに
周囲をリテーナリング3で囲まれた円板状の被研磨材1
1を研磨材21に押圧し、保持部材1に設けられたリテ
ーナリング押圧手段6によりリテーナリング3を研磨材
21に押圧するとともに、被研磨材11を研磨材21に
対して相対的に移動させて研磨する研磨装置において、
保持部材1に、被研磨材11の研磨面に平行に取り付け
られた薄肉の板部材19を設けて、リテーナリング3を
板部材19により片持ち支持した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨装置に関す
る。特に、ウエハ、ガラス基板、電子部品等の表面に積
層配線を行う工程において、配線などによる回路の上に
形成された中間絶縁層の表面に生じた凸状部などを研磨
砥粒を供給しながら研磨して平坦化する場合のような精
密研磨を行う研磨装置および研磨方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の研磨装置として、特開平10−5
8309号において開示されている、図7に示す研磨装
置がある。上面に研磨パッド101を貼った定盤100
とトップリング112とを有し、トップリング112
は、スポンジなどの弾性体からなるバックシート113
を介して基板102を所定の力で研磨パッド101に押
圧する。この研磨装置は、基板102を収容する凹部を
有するトップリング112の周囲にリテーナリング10
7を上下動自在に配置し、該リテーナリング107を研
磨パッド101に対して押圧する押圧手段(不図示)を
設け、押圧手段の押圧力を可変にしたものである。これ
により、被研磨材102や研磨条件に応じてリテーナリ
ング107が研磨パッド101に最適な押圧力を与える
ようにして、基板102の周縁部における研磨量の過不
足を防止し、平坦度の高い研磨を行い、平坦且つ鏡面化
することができる。
【0003】この研磨装置は、リテーナリング107と
基板102を別々に研磨パッド101に最適な押圧力に
より押圧して、基板102の周縁部における研磨量の過
不足を少なくできる。しかし、リテーナリング107と
基板102の間の隙間寸法に比べ研磨パッド101が押
圧力により変形を受ける変形寸法は遥かに小さいため、
基板102の平坦性を向上できる効果としては十分では
なかった。また、リテーナリング107の上下移動を実
現するため構造が複雑になると共に、機械的摺動部が必
要になり、これからダストが発生し、基板102の研磨
品質に対し重大な影響を及ぼすことになる。このダスト
の発生防止の為には、更に複雑な構造が必要になるとい
う問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題点に鑑みてなされたもので、リテーナリングを上下
移動させる簡単かつ機械的摺動部が不必要でありダスト
が発生しない構造のリテーナリング押圧手段を有する研
磨装置および研磨方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段として、本発明は、片面を保持部材で保持される
とともに周囲をリテーナリングで囲まれた円板状の被研
磨材を研磨材に押圧し、前記保持部材に設けられたリテ
ーナリング押圧手段により前記リテーナリングを前記研
磨材に押圧するとともに、被研磨材を研磨材に対して相
対的に移動させて研磨する研磨装置において、前記保持
部材に、被研磨材の研磨面に平行に取り付けられた薄肉
の板部材を設けて、前記リテーナリングを前記板部材に
より片持ち支持したものである。
【0006】前記発明では、前記保持部材は、被研磨材
の研磨面に平行に取り付けられた薄肉の板部材を有し、
前記リテーナリングを前記板部材により片持ち支持した
ことにより、リテーナリングの水平方向における変位に
対しては、板部材の湾曲による弾性力により変位が防止
されて高剛性であり、リテーナリングの水平方向の位置
が変化しない。また、リテーナリングの垂直方向におけ
る偏位に対しては、薄肉の板部材により容易に変化して
低剛性であり、小さな力によってもリテーナリングを垂
直方向に動かすことができる。
【0007】前記板部材は、ドーナツ板状であって、外
周部分において前記保持部材に支持され、内周部分によ
り前記リテーナリングを片持ち支持することが好まし
い。このように、板部材は、ドーナツ板状であって外周
部分においてベースに支持され、板部材の内周部分によ
りリテーナリングを片持ち支持することにより、リテー
ナリングを全体に渡って均一に支持できる。また、薄い
板厚の板部材であっても板部材に作用する捩れ荷重が板
部材に対する圧縮荷重になることなく、常に引張荷重と
なり、板部材が破壊的に大きく変形する捩れ座屈が発生
しにくい。
【0008】前記リテーナリング押圧手段は、バルーン
状に構成された弾性体からなり、当該弾性体に前記流体
を注入して膨張させ、前記リテーナリングを押圧するこ
とが好ましい。このように、バルーン状に構成された弾
性体からなるリテーナリング押圧部に流体を注入して膨
張させ、リテーナリングを押圧することにより、リテー
ナリングを所望の圧力に調整可能な押圧する圧力で押圧
することができる。また、リテーナリング押圧部は、摺
動部分を必要としない。
【0009】前記弾性体は、ドーナツ形状であることが
好ましい。このように、リテーナリング押圧部がドーナ
ツ形状であることにより、リテーナリング押圧部に流体
を注入して、リテーナリングを全体に渡って均一に押圧
することができる。
【0010】前記板部材の内周部分と外周部分に円周に
沿った複数の穴を形成し、該穴を介して嵌合する凹凸部
を前記リテーナリングと前記保持部材に形成して、当該
凹凸部において前記板部材の穴を挟持することが好まし
い。このように、板部材の内周部分と外周部分に円周に
沿った穴を形成し、穴に嵌合する凹凸部をリテーナリン
グとベースに形成して、凹凸部において板部材の穴を挟
持することにより、板部材は、リテーナリングとベース
を円周方向に沿った接触部分を介して水平方向において
支持して、接触部分において水平方向に作用される力は
均一に分散される。これにより、板部材の座屈による変
形を低減させることができる。
【0011】前記穴に、前記板部材の半径方向に対向し
て突出する爪形状の突出部を設け、当該突出部は、前記
凸部を半径方向に弾性支持することが好ましい。このよ
うに、突出する爪形状の突出部を設け、穴にリテーナリ
ングおよびベースの凸部を嵌合させると凸部により突出
部は変形され、突出部は、凸部を水平方向に弾性支持す
る。これにより、加工時に作用される水平方向の力に対
して突出部は変形して、座屈による変形を防止すること
ができる。
【0012】前記リテーナリングの凸部は、対向する前
記突出部のうち半径方向内側外側いずれか一方から支持
され、前記ベースの凸部は、前記リテーナリングの凸部
が支持される方向とは反対側から支持されることが好ま
しい。このように、リテーナリングの凸部は、対向する
突出部のうち半径方向内側外側いずれか一方から支持さ
れ、ベースの凸部は、リテーナリングの凸部が支持され
る方向とは反対側から支持されることにより、いずれの
凸部においても片側のみ板部材に接触するので、リテー
ナリングを取り外すとき、突出部を弾性的に変形させる
だけで板部材を塑性変形させることなく、容易にリテー
ナリングを取り外しできる。
【0013】また、前記課題を解決するための手段とし
て、本発明は、片面を保持部材で保持されるとともに周
囲をリテーナリングで囲まれた円板状の被研磨材を研磨
材に押圧し、前記保持部材に設けられたリテーナリング
押圧手段により前記リテーナリングを前記研磨材に押圧
するとともに、被研磨材を研磨材に対して相対的に移動
させて研磨する研磨方法において、前記リテーナリング
を被研磨材の研磨面に平行に前記保持部材に取り付けら
れた薄肉の板部材により片持ち支持し、バルーン状に構
成された弾性体からなる前記リテーナリング押圧手段の
当該弾性体に流体を注入して膨張させ、前記リテーナリ
ングを押圧しつつ、前記被研磨材を前記研磨材により研
磨するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面にしたがって説明する。
【0015】図1は、本発明にかかる研磨装置の概略構
成図を示す。この研磨装置は、保持ベース1と、定盤2
と、リテーナリング3とからなる。
【0016】前記保持ベース1は、図2に示すように、
円柱部1aと該円柱部1aの下端に一体に設けられた円
板部1bとからなり、前記円板部1bの下部に一体に設
けられた円柱形状のウエハベース4を有する。前記保持
ベース1は、前記円柱部1aを円筒形状のハウジング5
の内側に下側から挿入され、図示しない制御装置により
上下移動と水平回転可能に前記ハウジング5に保持され
る。さらに、前記円板部1bは、外周部分にリテーナリ
ング押圧部6と下方に延びる変位制御部7を有する。
【0017】前記ウエハベース4は、圧縮エアーが通る
バックプレッシャー流路8を内部に有し、前記バックプ
レッシャー流路8は、前記ウエハベース4の下面に開口
部8aを有する。また、前記ウエハベース4は、その下
面に前記バックプレッシャー流路8から排出される圧縮
エアーの一部を溜めるくぼみからなるエアー溜まり9を
有する。また、前記ウエハベース4は、その下面外周部
に両面テープなどにより取り付けられる環状のリップシ
ール10を有し、研磨されるウエハ11を前記リップシ
ール10の下側に保持して前記ウエハ11とウエハベー
ス4の下面との間に略密閉空間12を形成する。さら
に、図4に示すように、円柱形状の側面に開口部4aを
有し、該開口部4aに超純水を外側に噴出する洗浄ノズ
ル13を有する。
【0018】前記リテーナリング押圧部6は、前記円板
部1bの外周部分下面において円周方向に沿った開口部
6aが形成され、該開口部6aに下向きに圧縮エアーが
送り出されるようにエアー流路15を有する。前記エア
ー流路15は、圧力調整用のリリーフ弁14を有する。
また、前記リテーナリング押圧部6は、約0.1mmの
厚さのシリコンゴム板などの弾性体からなるドーナツ板
形状のバルーン状弾性体16が前記開口部6aを塞ぐよ
うに、その内周部分と外周部分をドーナツ形状の押え板
17a、bにより前記円板部1bの下面に取り付けられ
ている。前記バルーン状弾性体16は、前記エアー流路
15から圧縮空気が送り出されたとき膨張するようにな
っている。
【0019】前記変位制御部7は、円筒形状の円筒形状
部7aと該円筒形状部7aの下端から内側に延びる突状
部7bとからなり、連結部18を介して、不図示のボル
トなどにより前記円板部1bの外周部下面に固定されて
いる。また、前記変位制御部7は、図3に示すように、
上面に円周方向に沿った複数の凸部7cを一定間隔で有
して、前記連結部18は、前記凸部7cが嵌合する凹部
18aを下面に有する。前記変位制御部7と前記連結部
18の間には、連結板19が挟持されて前記連結部18
上面から挿入されるボルトにより当該連結板19に一体
に固定されている。
【0020】前記連結板19は、ドーナツ板状で約0.
1mmの厚さのステンレス板もしくはハステロイ板などの
耐食性材料からなる板であり、内周部分に円周方向に沿
った前記複数の内周穴19aと、外周部分に同様に円周
方向に沿った前記変位制御部7の凸部7cが嵌合される
複数の外周穴19bと、円周方向に等間隔で半径方向に
放射状に設けられた複数の放射状穴19cとが形成され
ている。前記放射状穴19cは、前記連結板19が容易
に円錐台形状に変形可能なように形成されている。前記
内周穴19aの内側縁と前記外周穴19bの外周縁は、
それぞれ爪形状の爪状部19d、19eを有する。図6
に示すように、前記変位制御部7の凸部7cは、前記外
周穴19bを通して連結部18の凹部18aに嵌合され
ると、半径方向外側において爪状部19dが変形して圧
入嵌め(例えば圧入代約0.1mm)となり、半径方向
内側において隙間嵌め(例えば隙間代約0.1mm)と
なるように形成されている。
【0021】前記定盤2は、上端に開口部2aを有する
円筒形状であり、前記開口部2aを密閉するステンレス
板などからなるダイアフラム20を有する。前記ダイア
フラム20の上面には、前記ウエハ11を研磨する研磨
パッド21が両面テープなどを用いて接着固定されてい
る。前記ダイアフラム20は、下面に段部20aを有
し、内側が外周部(約0.4mm)に比べて薄く、約0.
2mmの厚さに形成されている。また、前記ダイアフラム
20は、ボルトにより前記定盤2に固定され、前記研磨
パッド21は、ボルトにより固定部材22を介して前記
定盤2に固定されている。
【0022】前記リテーナリング3は、前記ウエハ11
より僅かに(約0.1mm)大きい内径を有して、下端
内周面に内側に突出する約5mmの段部3aを有する円
筒形状である。前記リテーナリング3は、前記連結板1
9の内周部分を連結板23で挟持してボルトにより一体
に固定されている。また、前記リテーナリング3は、図
3に示すように、上端面に円周方向に沿った凹部3bと
外周面外側に突出する突部3cを有する。前記連結部2
3は、前記凹部3bに嵌合する凸部23aを下面に有す
る。また、前記リテーナリング3下面には、圧縮エアー
の流出路として放射状の溝3d(例えば円周に渡って等
間隔で幅2mm深さ2mmに形成された24本の溝)が
形成されている。図6に示すように、前記連結部23の
凸部23aは、前記内周穴19aを通して前記リテーナ
リング3の凹部3bに嵌合されると、半径方向内側にお
いて爪状部19eが変形して圧入嵌め(例えば圧入代約
0.1mm)となり、半径方向外側において隙間嵌め
(例えば隙間代約0.1mm)となるように形成されて
いる。
【0023】さらに、本発明にかかる研磨装置は、図1
に示すように、前記バックプレッシャー流路8を通り前
記ウエハ11の背面側の前記略密閉空間12に供給され
る圧縮エアーの圧力を制御する精密電子レギュレータ2
4と、前記エアー流路15を通り前記バルーン状弾性体
16の背面側に供給される圧縮エアーの圧力を制御する
精密電子レギュレータ25と、前記ダイアフラム20を
介して前記研磨パッド21の背面側に供給される圧縮エ
アーの圧力を制御する精密電子レギュレータ26と、そ
れぞれの精密電子レギュレータの圧力を、不図示の圧力
センサにより測定された測定値に基づいてあらかじめ設
定された値にバランス制御するバランスコントローラ2
7とを有する。
【0024】次に、前記構成からなる研磨装置の動作に
ついて説明する。
【0025】図5に示すように、保持ベース1が上昇し
た状態で、精密電子レギュレータ25により制御された
極く弱い圧力(例えば0.05kg/cm2)の圧縮エ
アーによりバルーン状弾性体16を膨張させて、リテー
ナリング3を突部3cが変位制御部7の突状部7bに当
接するまで下降させる。このとき、約0.1mmの厚さ
のシリコンゴム板からなるバルーン状弾性体16は、低
い圧力の圧縮エアーによっても膨張するとともに、リテ
ーナリング3は、連結板19に片持ち支持されているの
で水平方向には高剛性であるが上下方向には低剛性であ
るので、バルーン状弾性体16により押圧され容易に下
降する。不図示のウエハ搬入搬出用ロボットによりウエ
ハ11が、研磨パッド21の上面中央に搬入載承された
後、ウエハベース4の略密閉空間12が、精密電子レギ
ュレータ24により負圧にされ、ウエハ11をウエハベ
ース4下側に吸着する。
【0026】ウエハ搬入搬出用ロボットが、退避した
後、精密電子レギュレータ26により制御して例えば
0.1kg/cm2の圧力で研磨パッド21を押圧して
から、ウエハベース4を、ウエハ11の研磨面が研磨パ
ッド21に接触するまで下降させる。このとき、リテー
ナリング3は、研磨パッド21によって上側に押圧さ
れ、ウエハ11の研磨面とリテーナリング3の下面が同
一平面上になるまで上昇する。
【0027】ウエハ11の研磨面とリテーナリング3の
下面と研磨パッド21の上面とが同一平面上に一致した
状態で、研磨パッド21に作用されている圧力(0.1
kg/cm2)と釣り合うようにウエハ11に垂直な押
圧力を発生する略密閉空間12を正圧に精密電子レギュ
レータ24が制御するとともに、精密電子レギュレータ
25により圧縮エアーを0.1kg/cm2の圧力でバ
ルーン状弾性体16に注入加圧して、リテーナリング3
を研磨パッド21に押圧する。さらに、バランスコント
ローラ27は、ウエハ11とリテーナリング3と研磨パ
ッド21のそれぞれを押圧する圧力を0.1kg/cm
2にバランス制御する。ウエハ11は、背面から圧縮エ
アーにより押圧されて研磨パッド21の上面に倣い、研
磨パッド21は、ダイアフラム20により押圧されて変
形してウエハ11の研磨面に倣い、圧力が、研磨面にお
いて均一にかかる。また、ダイアフラム20の内側部分
は、外周部分に比べて薄いので、圧縮エアーにより容易
に膨張して、研磨パッド21のウエハ11と接触する面
を平坦にすることができる。
【0028】その後、研磨パッド21とウエハベース4
を例えば並進公転運動などにより相対的に移動させ、所
定の相対速度(例えば1000mm/秒)まで徐々に高
めると同時に、バランスコントローラ27が圧力バラン
スを予め設定された値にバランス制御して、精密電子レ
ギュレータ24、25、26の圧縮エアー制御圧を所定
の圧力(例えば0.4kg/cm2)まで高め、ウエハ
11の研磨面とリテーナリング3の下面が同一平面上に
維持された状態でウエハ11を研磨する研磨プロセスが
行われる。このとき、ウエハ11は、リテーナリング3
と研磨パッド21が互いに押圧し合い釣り合っているの
で、リテーナリング3の外側へ飛び出しが防止される。
また、ウエハ11の研磨面とリテーナリング3の下面が
同一平面上に維持された状態で研磨されるので、平坦性
に優れた研磨が行なえる。また、ウエハ11の反りなど
により、圧縮エアーが略密閉空間12におけるリップシ
ール10から流出した場合、リテーナリング3の下面に
設けられた放射状の溝3dからリテーナリング3の外側
に排出される。これにより、リテーナリング3内側の圧
縮エアーによる押圧力が乱されることなく、ウエハ11
を均一に押圧することができる。また、ウエハ11と研
磨パッド21の研磨面から外に出た研磨液も、圧縮エア
ーの気流効果によって排出することができる。これによ
り、研磨により高温化した研磨液が凝固することなく、
スクラッチの発生を防止することができる。
【0029】図6に示すように、連結板19の内周穴1
9aの半径方向内側の爪状部19eは、連結部23の凸
部23aを半径方向外側に弾性支持し、外周穴19bの
半径方向外側の爪状部19dは、変位制御部7の凸部7
cを半径方向内側に弾性支持する。これにより、リテー
ナリング3が、研磨パッド21との間に作用される摩擦
水平力により水平方向へ変位することを防止するととも
に、常にリテーナリング3に対するセンタリングを行な
い、所定の位置に位置決めすることができる。
【0030】また、前記研磨プロセスは、ウエハ11の
研磨状況を見ながら変更可能になっている。例えば、ウ
エハ11の外周部において研磨する量を減少させたいと
きは、リテーナリング3を押圧する圧力を高めることに
より応えることができる。また、研磨液の乾燥凝集を防
止する目的で、圧縮エアーの流出する流体量を少なくさ
せた場合にも、ウエハ11を押圧する圧力とリテーナリ
ング3を押圧する圧力を等しく維持させることにより、
研磨面とリテーナリングの下面を同一平面上に維持する
ことができる。また、ウエハ11の反り等により圧縮エ
アーが所定量以上に流出してウエハ11を研磨パッド2
1に押圧する圧力が減少したとき、リテーナリング3を
押圧する圧力と研磨パッド21を押圧する圧力を減少さ
せてウエハ11を押圧する圧力と所定の割合に保持する
ことができる。
【0031】前記の研磨プロセスが終了すると、研磨パ
ッド21とウエハベース4の相対的移動を停止させ、ウ
エハ11とリテーナリング3を例えば0.05kg/c
2の圧力で押圧するように精密電子レギュレータ2
4、25の圧力を制御して、ウエハベース4は、ウエハ
搬入搬出用ロボットがウエハ11を搬出できる所定の位
置まで上昇する。このとき、リテーナリング3は、変位
制御部7の突状部7bに軽く当接するまで下降し、ウエ
ハ11は、ウエハベース4から離れて研磨パッド21上
面に残る。このウエハ11をウエハ搬入搬出用ロボット
が搬出した後、洗浄ノズル13から超純水を噴出させ、
リテーナリング3の内周面とリップシール10とで構成
される隅部近傍に溜まった研磨液の洗浄除去が行なわれ
る。このとき、超純水は、リテーナリング3が下降した
ことによってウエハベース4との間にできた隙間から、
表面張力が作用しない状態で下側に容易に排出される。
【0032】また、研磨によってリテーナリング3が磨
耗した場合、連結板19の内周穴19aの半径方向内側
の爪状部19eと、外周穴19bの半径方向外側の爪状
部19dとを弾性変形範囲内において曲げることによっ
て、容易にリテーナリング3の交換が行える。さらに、
リテーナリング3を取り付けたとき、爪状部19dによ
り適切な位置にリテーナリング3がセンタリングされ
る。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、リテーナリングを水平方向に取り付けられた
板部材を介して片持ち支持することにより、水平方向に
おいて高剛性にかつ垂直方向において低剛性に支持する
ことができる。リテーナリングは水平方向に変位しない
のでリテーナリングの位置が一定でありロボットによる
ウエハの把持が容易となる。また、小さな力によっても
リテーナリングが上下移動可能であり、リテーナリング
を上下方向へ固定する摺動部分を必要としない。
【0034】特に、板部材の内周部分と外周部分に円周
に沿った穴を形成し、穴に嵌合する凹凸部により板部材
の穴を挟持することにより、板部材は、リテーナリング
とベースを円周方向に沿った接触部分を介して水平方向
において支持して、接触部分において水平方向に作用さ
れる力は均一に分散されるので、板部材の座屈による変
形を低減させることができる。
【0035】特に、板部材の穴において対向して突出す
る爪形状の突出部を設け、穴にリテーナリングおよびベ
ースの凸部を嵌合させることにより、加工時に作用され
る水平方向の力に対して突出部は変形して、座屈による
変形を防止することができるとともに、板部材の穴を加
工するときの加工誤差によりおこる凸部を凹部に嵌合さ
せるときの凹部と穴の位置との不具合を突出部が弾性変
形することによって解消して、リテーナリングを所望の
位置に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかる研磨装置の概略構
成図。
【図2】 本発明の実施形態にかかる研磨装置の一部拡
大破断正面図。
【図3】 図2の研磨装置の一部拡大分解斜視図。
【図4】 図2の一部拡大図。
【図5】 図4の研磨装置の動作の一例を示した図。
【図6】 図3の研磨装置を組み立てた状態を示した
図。
【図7】 従来の研磨装置の一部拡大破断図。
【符号の説明】
1 保持ベース 2 定盤(研磨材押圧手段) 3 リテーナリング 4 ウエハベース(被研磨材押圧手段) 6 リテーナリング押圧部(リテーナリング押圧手段) 7 変位制御部 8 バックプレッシャー流路 10 リップシール 11 ウエハ(被研磨材) 12 略密閉空間 13 洗浄ノズル 15 エアー流路 16 バルーン状弾性体 17 押え板 19 連結板 20 ダイアフラム 21 研磨パッド(研磨材) 24 精密電子レギュレータ(被研磨材押圧力制御手
段) 25 精密電子レギュレータ(リテーナリング押圧力制
御手段) 26 精密電子レギュレータ(研磨材押圧力制御手段) 27 バランスコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新宮 克喜 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3C058 AA09 AA12 AA14 AB04 BA05 BB04 CA01 CB01 CB05 DA17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面を保持部材で保持されるとともに周
    囲をリテーナリングで囲まれた円板状の被研磨材を研磨
    材に押圧し、前記保持部材に設けられたリテーナリング
    押圧手段により前記リテーナリングを前記研磨材に押圧
    するとともに、被研磨材を研磨材に対して相対的に移動
    させて研磨する研磨装置において、 前記保持部材に、被研磨材の研磨面に平行に取り付けら
    れた薄肉の板部材を設けて、前記リテーナリングを前記
    板部材により片持ち支持したことを特徴とする研磨装
    置。
  2. 【請求項2】 前記板部材は、ドーナツ板状であって、
    外周部分において前記保持部材に支持され、内周部分に
    より前記リテーナリングを片持ち支持したことを特徴と
    する請求項1に記載の研磨装置。
  3. 【請求項3】 前記リテーナリング押圧手段は、バルー
    ン状に構成された弾性体からなり、当該弾性体に流体を
    注入して膨張させ、前記リテーナリングを押圧すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の研磨装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性体は、ドーナツ形状であること
    を特徴とする請求項3に記載の研磨装置。
  5. 【請求項5】 前記板部材の内周部分と外周部分に円周
    に沿った複数の穴を形成し、該穴を介して嵌合する凹凸
    部を前記リテーナリングと前記保持部材に形成して、当
    該凹凸部において前記板部材の穴を挟持することを特徴
    とする請求項4に記載の研磨装置。
  6. 【請求項6】 前記穴に、前記板部材の半径方向に対向
    して突出する爪形状の突出部を設け、当該突出部は、前
    記凸部を半径方向に弾性支持することを特徴とする請求
    項5に記載の研磨装置。
  7. 【請求項7】 前記リテーナリングの凸部は、対向する
    前記突出部のうち半径方向内側外側いずれか一方から支
    持され、前記保持部材の凸部は、前記リテーナリングの
    凸部が支持される方向とは反対側から支持されることを
    特徴とする請求項6に記載の研磨装置。
  8. 【請求項8】 片面を保持部材で保持されるとともに周
    囲をリテーナリングで囲まれた円板状の被研磨材を研磨
    材に押圧し、前記保持部材に設けられたリテーナリング
    押圧手段により前記リテーナリングを前記研磨材に押圧
    するとともに、被研磨材を研磨材に対して相対的に移動
    させて研磨する研磨方法において、 前記リテーナリングを被研磨材の研磨面に平行に前記保
    持部材に取り付けられた薄肉の板部材により片持ち支持
    し、 バルーン状に構成された弾性体からなる前記リテーナリ
    ング押圧手段の当該弾性体に流体を注入して膨張させ、
    前記リテーナリングを押圧しつつ、前記被研磨材を前記
    研磨材により研磨する研磨方法。
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