JP2001275479A - 多年性農作物の栽培方法 - Google Patents

多年性農作物の栽培方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地域の土壌特性に関係なく、連作障害や病害
の拡散もなく、長期にわたる親植物の栽培が必要な多年
性農作物の密植栽培が可能な栽培方法を提供する。 【解決手段】 火山性軽石であって、粒径が1〜5.6
mmの多孔性表面を有する粒子からなる粗土壌を、区画
された容器に充填して、多年性農作物植物体を個別に定
植することを特徴とする多年性農作物の栽培方法。培養
液を点滴掛流し式で供給し、多年性農作物がパイナップ
ルであり、培養液のpHが4〜8に調整され、区画され
た容器が温室内に配置され、区画された容器が直径約2
4cm、深さ約30cmで、軽石培地が約7リットル充
填され、底近傍側壁に排液孔が設けられていることが好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境破壊を伴わな
い、密植をきらう多年性農作物の栽培方法であって、特
に低木果樹や多年性草木の栽培方法に関する。更に詳し
くは、本発明は、特に、亜熱帯性等の環境調整を要す
る、例えば、パイナップルのような多年性農作物の栽培
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】温室栽培は、早生ミカン等を除き、従来
は単年度毎に収穫される植物(農作物)に適用されてき
た。温室栽培は、むしろポット栽培に向くが、植物から
培地への影響があるため、1収穫毎に培地の交換が必要
であった。このため、通常、多年性植物は、露地で栽培
されることが常識的である。例えば、沖縄における亜熱
帯性多年性植物であるパイナップル等は、やせた酸性土
壌である露地で栽培されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】沖縄においてパイナッ
プルを栽培すると、1)酸性土壌地域に限定される。
2)栽培期間(植付→収穫)が、2〜2.5年を要す
る。3)収穫時期が夏期(7〜8月)に集中する。4)
数年毎に表土更新を要する。なぜならは、連作障害が起
こるからである。連作障害での代表的な病気は、イチョ
ウ病やシングサレ病である。5)表土更新により、表土
流出及び河川と海域の赤土汚染がある。6)果重や果型
の不揃いが多い。7)糖度が不安定である。(低糖度、
10度前後)。8)濃薬と除草剤の多用のための栽培上
の制限があった。また、このため、9)輸入パイナップ
ルに対して優位性が無く、栽培面積が激減しているとい
う問題点があった。
【0004】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、地域の土壌特性によらず、連作障
害や病害の拡散がなく、高収率で、長期にわたる親植物
の栽培が必要な多年性農作物の密植栽培が可能な栽培方
法を提供することを目的とする。このような農作物は、
例えば、上記パイナップルであり、パイナップルの沖縄
での栽培に関して、表砂流出等の問題をも解決する方法
を提出することも目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の手段に
より上記の課題を解決することができた。 (1)火山性軽石であって、粒径が1〜5.6mmで多
孔性表面を有する粒子からなる粗土壌を、区画された容
器に充填して、多年性農作物植物体を個別に定植するこ
とを特徴とする多年性農作物の栽培方法。 (2)培養液を点滴掛流し式で供給することを特徴とす
る前記(1)記載の多年性農作物の栽培方法。 (3)前記の多年性農作物がパイナップルであることを
特徴とする前記(1)又は(2)記載の多年性農作物の
栽培方法。 (4)前記の培養液のpHが4〜8に調整されているこ
とを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項記載
の多年性農作物の栽培方法。
【0006】なお、本発明の好ましい実施態様として
は、以下のものがある。 (5)前記の区画された容器が温室内に配置されること
を特徴とする前記(1)又は(2)記載の栽培方法。 (6)前記区画された容器は、直径が約24cmで深さ
が約30cmであり、軽石培地が約7リットル充填され
ていて、底近傍側壁に排液孔が設けられているが、栽培
期間は通常閉止状態となっている容器であることを特徴
とする前記(1)〜(5)のいずれか1項記載の栽培方
法。 (7)前記温室は、雨水を雨水タンクへ貯蔵するための
構造を有し、雨水タンク中の雨水が栽培用の培養液の水
として利用されることを特徴とする前記(1)〜(6)
のいずれか1項記載の栽培方法。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
するが、本発明は前記したとおり、多孔性表面を有する
粒子からなる粗土壌を区画された容器に充填して、多年
性農作物植物体を個別に定植することを特徴とする栽培
方法である。多孔性表面を有する粒子からなる粗土壌に
は、有機系と無機系がある。有機系では、活性炭や木炭
などがある。炭でなくても多孔性表面を有する有機物は
ある。無機系では、軽石が代表的である。軽石でも成分
等の違いにより、いろいろな軽石がある。栽培に適して
いる軽石のひとつとして、シラスがある。シラスは栽培
に適した、通気係数、透水係数、陽イオン交換容量等々
の物理的性質及び化学的性質を有している。シラスのp
Hは、6前後である。
【0008】本明細書では、以下の実施の形態の説明に
おいて、粗土壌の一例として、軽石培地を用いて説明す
る。具体的にはパイナップルを、直径24cm程度、深
さ30cm程度のポットに約7リットルの軽石を充填し
た軽石培地に植付ける。軽石は、1〜5.6mm程度の
粒径のものが好ましい。1mm未満の粒径の軽石では、
透水係数及び通気係数が悪くなり、また5.6mmより
大きい粒径では、保水力が低下してしまうので具合が悪
い。ポットの底近傍側壁に排液孔を設けられているが、
栽培期間は通常時は閉止状態にしている。通常時は閉止
状態となっているので、培養液が無駄に流れることが無
い。必要に応じて、開口状態にすれば、溜まった培養液
を排出することができる。また、軽石培地に肥料成分が
バランス悪く存在したり、万が一病原菌が繁殖した場合
などでは、水等で洗い流すことができる。ポットの底か
ら高い位置に排液孔を設けることも、非常時の対策とし
ては有効である。
【0009】一般に、酸性土壌でパイナップルを栽培す
ると、数年以内で連作障害が発生する。連作障害での病
気は、イチョウ病やシングサレ病がある。軽石で栽培し
た場合には、連作障害がみられ無い。酸性土壌では、ポ
ット栽培した場合、連作障害が露地栽培に比べて早く出
る傾向にある。パイナップルを軽石培地でポット栽培し
た場合には、連作障害が全く無く、培地更新は10年以
上不要である。ポット栽培であれば、栽培地域が限定さ
れずに済む。酸性土壌地域でない地域においても、パイ
ナップルを栽培することが可能となる。
【0010】パイナップルを軽石培地でポット栽培を行
った場合、酸性土壌の露地で栽培を行った場合に比べ2
倍の密植ができる。軽石培地でのポット栽培では、ポッ
トを最密充填で配列できる。それに比べて、露地栽培で
は、雑草除去や肥料投入(有機肥料でも化学肥料でも)
の為のスペースが必要である。また根本的に、連作障害
を起こすので、密植にすると病気が蔓延してしまう。あ
る程度間隔をおいて植付する必要がある。それゆえに、
パイナップルの軽石培地でのポット栽培は、酸性土壌の
露地栽培に比べて、2倍の密植が可能となる。ポット栽
培の状況を図面により説明すると、図1は、栽培ポット
1の配列状況を示した平面図であり、通路5の間の栽培
域4内に直径約25cmの栽培ポット1が多数直線状で
かつ千鳥に配列している。栽培ポット1の少し上に点滴
チューブ2が配置されて、この点滴チューブ2はチュー
ブの上面に点滴穴3が約30cm間隔で設けられてお
り、点滴チューブ2中を通る培養液が点滴穴3から流れ
出て栽培ポット1に滴下するようになっている。培養液
の供給が厳密でなくてもよい場合には、このような簡単
な装置でよいが、供給を厳密にした方がよいときには液
の流量を規制するリミッターを設けることもできる。栽
培域4の幅は種々設定することができるが、両側の通路
5から手が届く範囲の関係から、図1では約120cm
に設定した場合を示す。
【0011】パイナップルの軽石培地でのポット栽培を
温室内で行うことにより、パイナップルを自然環境から
守り、栽培環境を調整することができる。また、培養液
を自由にコントロールできるので、灌水量及び施肥量を
最適にできる。温室でのパイナップルの軽石培地でのポ
ット栽培は、栽培期間が10〜12ヶ月である。それに
対し、酸性土壌の露地では、栽培期間が2〜2.5年で
ある。温室でのパイナップルの軽石栽培でのポット栽培
の栽培期間は、酸性土壌の露地に比べて半分の期間で済
む。ポット栽培による2倍の密植と温室での半分の栽培
期間で、パイナップルの収穫量は、単位面積あたり4倍
の収穫量になる。パイナップルの栽培において、パイナ
ップルの株出しは、冠芽、えい芽、吸芽、塊茎芽(かい
けいが)でできるが、塊茎芽を用いるとよい。塊茎芽を
用いると、根づきがよく、実も大きくなる。なお、塊茎
芽は、茎の根元から出ている芽であり、冠芽は果実の先
端に付く芽であり、えい芽は茎の果実が付いている箇所
の近くに付く芽であり、また吸芽は葉が繁っているとこ
ろの葉の間に付く芽である。
【0012】灌水方法は、点滴掛流しが好ましい。必要
に応じて、水分及び肥料成分を供給することができる。
また培養液は、pHが4〜8に調整されたものを用いる
ことにより、土壌を弱酸性に保つことができる。そして
軽石培地には、培養液供給装置から成分と濃度が調整さ
れた培養液が導水管に多数設けられたマニフォールド、
およびマニフォールドに接続されたビニル樹脂製のホー
ス(滴下チューブ)とにより滴下供給されるようになっ
ている。このような点滴掛流しの施設栽培では、培養液
の滴下量が少なく、肥倍管理のためのエネルギーが少な
い。
【0013】また、シラスの様な軽石は保肥能力が低い
ので、比較的短いサイクルで培養液を滴下供給しなけれ
ばならない。しかし、全体として培養液の滴下量は、培
地の表面蒸発と作物の表面蒸発に見合う量であり、極め
て少ない。なお、培地用の材料としては、園芸用土壌代
替物として知られているバーミキュライト、土壌混合物
として知られているパーライトなどの無機発泡体も考え
られるが、強度、作物の保持に必要な比重が小さ過ぎ
る、強度的に軽石に較べて弱い等の点で軽石ほど好まし
い材料でない、更に、連続気泡型の発泡プラスチック、
例えば、ウレタンフォーム等も考えられるが、有機物で
あるため、高価であるばかりでなく、耐久性の点からも
軽石に較べ劣り、軽石が最も好ましい材料と言える。
【0014】さらに、培地は粒径1〜5.6mm程度の
ものであるから、培地粒子間の空隙も一般の露地におけ
る土壌の空隙よりもおおきなものとなっている。しか
も、上記のように培養液の滴下量は蒸発に見合う量であ
るため、培地は常に乾燥気味に維持されるため、根腐れ
のおそれが全くないばかりでなく、余剰培養液による栽
培施設周辺地区の環境汚染の心配も全く生じない。
【0015】また、水耕栽培のような大量の培養液を循
環させる施設では、培養液の廃棄に際して多量の汚濁液
を排出するため好ましいものではなかった。また、培養
液を循環させると、作業工程が増えてしまう。ひとつ
は、循環させると菌も繁殖しやすいので殺菌作業が必要
である。もうひとつは、培養液の成分バランスが作物に
吸収されることによりくずれてくるので、培養液の調整
作業が必要になってくる。作業工程が増えれば費用がか
かるという問題点もあった。本発明では、このような問
題が全て解消され、極めて実用性に優れた栽培方法とな
る。
【0016】温室は、雨水を雨水タンクへ貯蔵する為の
構造を持ち、雨水タンクの雨水は栽培の培養液の水とし
て利用される。雨水を利用する方法は水不足の地域、特
に、沖縄において有効である。更に、本発明の栽培方法
は、パイナップル以外に、ドラゴン・フルーツやアロエ
などの多年性農作物についても好適である。
【0017】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこの実施例により何等制限される
ものではない。
【0018】実施例1及び比較例1 以下に示す条件下に、パイナップルの栽培について、本
発明のハウスポット法と慣行のハウス露地栽培法の比較
を行った。 ハウスパインの栽培 (1)栽培計画 a)ハウスパインを収穫する場合は、予め設置するハウ
スの規格に合わせて植栽した。 b)夏実の収穫前に植付する時はえい芽150〜200
g、吸芽250〜350g、夏実の収穫後に植付する時
はえい芽300〜350g、吸芽350〜600gを植
付た。春植はえい芽200〜250g、吸芽250〜3
50gの苗を植付た。
【0019】(2)処理法 9月中旬〜11月上旬に草丈90cm、薬数40枚以上
に生育した夏植及び2回目収穫ハウスを沖縄本島北部は
5月上旬〜7月下旬、八重山地域は4月中旬〜6月下旬
に収穫した。処理法はカーバイド100倍液をパインア
ップルの芯に20〜30ミリリットル灌注した。処理作
業は午後5時〜夕方、3〜5日置きに3回反復処理し
た。
【0020】(3)ハウス設置の事例と植栽 a)間口6.0mの2連棟を原則として設置した。 b)慣行パイン栽培法では、ハウスの中央に150cm
幅の管理道を設け、陸幅80cm、列間55cmの2列
植えとした。 c)2連棟の間に幅1.0mの通路を設けた。 d)慣行パイン栽培法では、株間30cmで4,100
株/10a、株間32cmで3,800株/10a
(a:アール)となった。本発明の栽培方法では8,4
00株/10aの植栽数となった。
【0021】(4)ハウスビニール被覆と温度管理 a)ハウスは11月上旬にビニルシートで被覆した。 b)ハウスの側面は不織布(ワリフ等)で二重被覆と
し、低温期の夜間の温度低下を防ぎ、11月上旬〜4月
下旬まで保温した。 c)5月上旬〜収穫までハウスの裾を開放して屋根掛け
とした。 d)電気の引込みの出来る園は、自動換気装置を取付け
て、上限を35℃に温度設定した。 e)自動換気装置による温度管理が困難なハウスでは、
晴天時は高温になり葉、果実共に日焼けするので、晴天
時は午前10時ごろハウスの裾を開け、午後3時頃閉め
た。ハウス内温度は40℃以上にならないように、特に
注意した。
【0022】(5)水分管理 a)従来のハウス露地栽培では、出荷期(11月上旬〜
3月上旬)は無灌水、果実の肥大期(3月中旬〜収穫1
ヶ月前)は土壌の地下水位及び保水性にもよるが、土壌
の乾き具合により1〜2mm/日灌水した。果実の成熟
期(収穫1ヶ月前〜収穫)は1〜2mm/日灌水した。 b)また、灌水の間断日数と水量は、灌水日量×間断日
数とし、宮良川流域等の細粒質土壌は1週間、その他の
土壌は2週間を目安にした。 c)本発明の栽培方法では、軽石倍地への点滴掛流し方
式で、滴下量を蒸発に見合う量に調整し、培地を常に乾
燥気味に維持するようにした。
【0023】上記の本発明の粗土壌充填区画容器使用栽
培方法と、従来の慣行ハウス式露地パイン栽培方法の代
表的結果を、下記にまとめて比較対照式に示す。 本発明法 慣行栽培法 (実施例1) (比較例1) 栽植数(10a) 8,400株 3,800〜4,100株 肥料代 181,440円 50,000円 21.6円/株 12.5円/株 収量 16,800kg 6,150kg
【0024】上記の結果より、肥料代が本発明の栽培方
法は、慣行栽培方法より割高のように見えるが、収量が
2.7倍もあり、栽培期間が半分ですみ、同一期間の収
穫量が5倍もあることを考えると、本発明の栽培方法が
極めて優れた効果を有することが明白である。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、下記の優れた効果を奏
することができる。 1)保肥性、保水性の特性を生かした軽石を充填したポ
ットで栽培することにより、栽培地域が土壌の性質によ
り限定されない。すなわち、対土壌特性の異なる複数種
の作物を、一地域で集中して栽培できる。 2)露地栽培に比べて初収穫までの栽培期間が半分にな
り、10〜12ヶ月となる。それゆえ、パイナップル等
の多年性作物に適用できる。 3)カーバイト処理により、収穫時期を調整でき、周年
栽培が可能になる。 4)連作障害が出ない。 5)保肥性、保水性が多年性農作物に適した特性を有す
る軽石そのものを栽培培地とするものであるから、軽石
培地を更新する必要がない。 6)客土、施肥、農薬散布に伴う周辺環境の環境保全の
面での貢献度が大きい。 7)露地のパイナップルに比べて、果重と果型が安定す
る。果実は、平均重量は約2kgで長方形になる。
【0026】8)パイナップルの糖度が高糖度になる。
Brix糖度は、18度以上である。生食用として出荷
できる。 9)農薬や除草剤が不要である。 10)露地に比べて2倍の密植ができる。温室での栽培
で栽培期間が半分になるので、収穫量は、単位面積あた
り4倍の収穫になる。 11)雨水利用を行うことにより、節水栽培が可能にな
る。 12)沖縄以外の日本の各地で、パイナップル等の気
温、土壌特性等が特殊な植物の栽培が可能となる。 13)点滴栽培により余剰供給液による腐敗その他弊害
がない。そのため、都市域近傍での栽培においても近隣
への影響が少なく、従来の生産流通形態を変革し得る可
能性がある。 14)全植物体を交換することなく、複数種、多種の農
作物を各々に適した条件で同じ場所でクリーンに生産で
き、消費地近傍で、かつ、保存農薬無しに、比較的多品
種少量、多数回出荷が可能となり、コンビニエンストア
な農製品の供給が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する際の栽培ポット及び点滴チュ
ーブの配置を表わす平面図を示す。
【符号の説明】
1 栽培ポット 2 点滴チューブ 3 点滴穴 4 栽培域 5 通路
フロントページの続き (72)発明者 望月 正美 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 大住 政寛 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 神谷 一郎 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 米盛 重保 沖縄県中頭郡西原町字千原1番地 琉球大 学内 Fターム(参考) 2B022 AB20 BA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火山性軽石であって、粒径が1〜5.6
    mmで多孔性表面を有する粒子からなる粗土壌を、区画
    された容器に充填して、多年性農作物植物体を個別に定
    植することを特徴とする多年性農作物の栽培方法。
  2. 【請求項2】 培養液を点滴掛流し式で供給することを
    特徴とする請求項1記載の多年性農作物の栽培方法。
  3. 【請求項3】 前記の多年性農作物がパイナップルであ
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の多年性
    農作物の栽培方法。
  4. 【請求項4】 前記の培養液のpHが4〜8に調整され
    ていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記
    載の多年性農作物の栽培方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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