JP2001272611A - スペクトル制御素子 - Google Patents

スペクトル制御素子

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JP2001272611A
JP2001272611A JP2000087214A JP2000087214A JP2001272611A JP 2001272611 A JP2001272611 A JP 2001272611A JP 2000087214 A JP2000087214 A JP 2000087214A JP 2000087214 A JP2000087214 A JP 2000087214A JP 2001272611 A JP2001272611 A JP 2001272611A
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light
type optical
waveguide type
waveguide
spectrum control
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JP2000087214A
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English (en)
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Shinichi Wakabayashi
信一 若林
Ayako Baba
彩子 馬場
Yoshinori Takeuchi
喜則 武内
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Original Assignee
Matsushita Research Institute Tokyo Inc
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ伝送路における分散制御等を高安
定で行う装置を提供すること。 【解決手段】 複数の導波路型光学素子101〜104
と、前記複数の導波路型光学素子を直列に接続する手段
112〜114と、前記導波路型光学素子の列に入力す
る光を検出する入力光用光検出手段105と、前記導波
路型光学素子の列から出力する光を検出する出力光用光
検出手段106と、前記導波路型光学素子の光学特性を
変化させる変調手段107〜110と、前記変調手段の
変調動作をコントロールする制御手段111と、前記導
波路型光学素子の初段及び最終段における光の入出力部
115,116とを備えたスペクトル制御素子であり、
高安定で、光ファイバ伝送において分散補償をしたり、
波形整形を行うなど、光ファイバ伝送路における分散制
御等を適応性を持って行う。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、波長分散補償やパルス波形整形
等の機能を有するスペクトル制御法に関し、特に光ファ
イバ通信に用いられるスペクトル制御に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバ通信は、幹線系はもと
より、光加入者系への導入が進められている。現在多く
敷設されている1.3ミクロン帯ゼロ分散ファイバにお
いて、1.5ミクロン帯の波長の光を用いて伝送を行う
場合、光ファイバには17ps/km・nm程度の波長
分散があるため、伝送距離が長くなる場合や、伝送速度
が高速になる場合には、光信号の劣化を防ぐために分散
を制御する手段が必要となる。
【0003】従来の分散を制御する手段として代表的な
ものは、分散補償器と呼ばれるものであり、伝送路であ
る光ファイバの持つ分散特性とは逆の分散特性を持つフ
ァイバを伝送路に接続して分散を補償している。
【0004】また、光ファイバのコア中に回折格子を形
成するファイバグレーティングは、特定の波長の光を反
射させる特性を持ち、光ファイバの長軸方向に向かって
ピッチを連続的に変化させた回折格子(チャープファイ
バグレーティングと略す)を形成することにより、光の
波長によって反射位置が異なる素子となる。この特徴を
用いて、分散補償器を構成することが出来る。このチャ
ープファイバグレーティングの従来例としては、例えば
図6に示すように光サーキュレータと組み合わせること
により、小型で、分散補償ファイバと同様の機能を有す
るものがある。
【0005】図6において、401は入力光、402は
出力光、403は光サーキュレータ、403a、403
b、403cは前記光サーキュレータの各端子、404
はチャープブラッグ反射回折格子、404aは回折格子
が形成された光ファイバのコアである。
【0006】図6に示されたチャープブラッグ反射回折
格子において以下にその動作を説明する。波長分散した
入力光401が光サーキュレータ403の入力端子40
3aに入力し、入出力端子403bからチャープブラッ
グ反射回折格子404へ入る。このチャープブラッグ反
射回折格子は連続的に格子間隔が変化する回折格子が形
成されたコア404aを備えており、入力光の波長分散
に対して逆の極性を有しており、波長分散の絶対値が同
一に調整されている。従って、チャープブラッグ反射回
折格子で反射され、再び入出力端子403bを通過し、
出力端子403cから出た出力光402は波長分散が補
償された光信号となる。
【0007】また、別の従来技術として、超高速パルス
の波形整形を行うために周波数領域で個々の周波数成分
の振幅や位相を制御することにより、等価的に時間領域
での振幅や位相を制御できる周波数領域並列制御法があ
る。この場合、時間−周波数フーリエ変換を行うことに
より、周波数領域での線形フィルタリングにおいて、時
間的応答は要求されない固定マスク等を用いて超高速パ
ルスを制御することが可能である。
【0008】かかる周波数領域並列制御法の従来例とし
ては例えば図7に示すものがある。図7において、50
1は回折格子1、502はレンズ1、503は空間変調
器、504はレンズ2、505は回折格子2、506は
光路、507は入力光、508は出力光である。
【0009】図7に示された周波数領域並列制御法にお
いて以下にその動作を説明する。回折格子、レンズ、空
間光変調器をレンズの焦点距離fの間隔で空間的に同一
直線上に配置する。入力光507が回折格子1(50
1)に入射すると周波数成分ごとに空間的に分離され、
レンズ1(502)を通過し、空間変調器503で各周
波数成分毎に振幅や位相変化を受ける。空間的に並んだ
周波数成分はレンズ2(504)を通過し、回折格子2
(505)によって結合される。このように周波数成分
に空間的に分離し、その成分に振幅や位相変化を与える
ことで、等価的に時間領域で振幅や位相を変化させるこ
とができ、超高速パルスの波形整形を行うことができ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の分
散補償ファイバを用いる手段では、分散を補償するため
の分散補償ファイバが数Km以上必要であり、装置を小
型化できないという課題を有していた。さらに分散補償
ファイバやファイバグレーティングによる分散補償器で
は、その波長帯域や補償量があらかじめ設定された値に
固定され、伝送状態の変化や伝送距離を延長することな
どに対してフレキシブルに対応することが出来ないとい
う課題を有していた。
【0011】また、回折格子、レンズ、空間光変調器を
空間的に配置する従来の周波数領域並列制御法では、装
置が小型化しにくいことや、厳密な光軸調整が必要にな
ることなどの課題を有していた。
【0012】本発明は上記従来技術の課題を解決するも
ので、光ファイバ伝送において分散補償や波形整形を行
うなど、光ファイバ伝送路における分散制御等を適応性
を持って行う装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、複数の導波路型光学素子と、前記複数の導
波路型光学素子を直列に接続する手段と、前記導波路型
光学素子の列に入力する光を検出する入力光用光検出手
段と、前記導波路型光学素子の列から出力する光を検出
する出力光用光検出手段と、前記導波路型光学素子の光
学特性を変化させる変調手段と、前記変調手段の変調動
作をコントロールする制御手段と、前記導波路型光学素
子の初段及び最終段における光の入出力部とを備える構
成とする。
【0014】本発明は上記構成によって、光ファイバ伝
送において分散補償をしたり、波形整形を行うなど、光
ファイバ伝送路における分散制御等を適応性を持って行
う小型で安定性の高いスペクトル制御素子を提供するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、複数の導波路型光学素子と、前記複数の導波路型光
学素子を直列に接続する手段と、前記導波路型光学素子
の列に入力する光を検出する入力光用光検出手段と、前
記導波路型光学素子の列から出力する光を検出する出力
光用光検出手段と、前記導波路型光学素子の光学特性を
変化させる変調手段と、前記変調手段の変調動作をコン
トロールする制御手段と、前記導波路型光学素子の初段
及び最終段における光の入出力部とを備えたことを特徴
とするスペクトル制御素子としたものであり、光ファイ
バ伝送において分散補償や波形整形を行うなど、光ファ
イバ伝送路における分散制御等を行う小型で安定性の高
い装置を提供するという作用を有する。
【0016】本発明の請求項2に記載の発明は、変調手
段は、制御手段のコントロールにより前記導波路型光学
素子を通過する光の振幅または位相を変化させることを
特徴とする請求項1記載のスペクトル制御素子であり、
光ファイバ伝送において波形整形を行うことにより導波
路型光学素子の光学特性を変化させ、安定性の高い装置
を提供するという作用を有する。
【0017】本発明の請求項3に記載の発明は、導波路
型光学素子への入力光、または導波路型光学素子からの
出力光を検出して、導波路型光学素子の一部または全て
にフィードバック制御を行うことを特徴とするスペクト
ル制御素子であり、請求項1による作用に加え、信号光
のスペクトル制御を素子全体として最適に行うという作
用を有する。
【0018】本発明の請求項4に記載の発明は、一つの
導波路型光学素子に対して複数の制御部を備えることを
特徴とするスペクトル制御素子であり、請求項1による
作用に加え、制御すべき信号光のスペクトル制御を一つ
の導波路型光学素子に対して複数の制御部により細かい
制御を行うことで、最適制御を行うという作用を有す
る。
【0019】本発明の請求項5に記載の発明は、導波路
型光学素子が基板に埋め込まれていることを特徴とする
スペクトル制御素子であり、請求項1による作用に加
え、スペクトル制御素子を小型化・安定化する作用を有
する。
【0020】本発明の請求項6に記載の発明は、導波路
型光学素子の一部または全てが光ファイバで構成される
ことを特徴とするスペクトル制御素子であり、請求項1
による作用に加え、スペクトル制御素子を小型化・安定
化、光の結合損失を低減化する作用を有する。
【0021】本発明の請求項7に記載の発明は、複数の
導波路型光学素子を直列接続する手段として光ファイバ
を用いることを特徴とするスペクトル制御素子であり、
請求項1による作用に加え、スペクトル制御素子を小型
化・安定化、光の結合損失を低減化する作用を有する。
【0022】本発明の請求項8に記載の発明は、複数の
導波路型光学素子の一部または全てが、コアまたはクラ
ッド中に屈折率が変調された周期構造を持つファイバ回
折格子であることを特徴とするスペクトル制御素子であ
り、請求項1による作用に加え、スペクトル制御素子を
小型化・安定化、光の結合損失を低減化する作用を有す
る。
【0023】本発明の請求項9記載の発明は、光の振幅
または位相を、導波路型光学素子へ加える温度により変
化させる手段を用いることを特徴とするスペクトル制御
素子であり、請求項1による作用に加え、スペクトル制
御素子が温度変化に対して安定動作する作用を有する。
【0024】本発明の請求項10記載の発明は、光の振
幅または位相を、導波路型光学素子へ加える圧力により
変化させる手段を用いることを特徴とするスペクトル制
御素子であり、請求項1による作用に加え、広帯域での
分散制御や波形整形を行う作用を有する。
【0025】本発明の請求項11記載の発明は、光の振
幅または位相を、導波路型光学素子の曲げにより変化さ
せる手段を用いることを特徴とするスペクトル制御素子
であり、請求項1による作用に加え、簡便な装置で分散
制御やスペクトル制御を行う作用を有する。
【0026】本発明の請求項12記載の発明は、光の振
幅または位相を、導波路型光学素子へ加える電界により
変化させる手段を用いることを特徴とするスペクトル制
御素子であり、請求項1による作用に加え、厳密な分散
制御や波形整形を高速で行う作用を有する。
【0027】本発明の請求項13記載の発明は、光の振
幅または位相を、導波路型光学素子へ加える電流により
変化させる手段を用いることを特徴とするスペクトル制
御素子であり、請求項1による作用に加え、厳密な分散
制御や波形整形を高速で行う作用を有する。
【0028】本発明の請求項14記載の発明は、光の振
幅または位相を、導波路型光学素子へ加える磁界により
変化させる手段を用いることを特徴とするスペクトル制
御素子であり、請求項1による作用に加え、厳密な分散
制御や波形整形を高速で行う作用を有する。
【0029】本発明の請求項15記載の発明は、光ファ
イバの側面が研磨された状態であることを特徴とするス
ペクトル制御素子であり、請求項1による作用に加え、
広帯域での分散制御や波形整形を行う作用を有する。
【0030】本発明の請求項16記載の発明は、屈折率
変調の周期が連続的に変化しているファイバ回折格子で
あることを特徴とするスペクトル制御素子であり、請求
項1による作用に加え、広帯域での分散制御や波形整形
を行う作用を有する。
【0031】以下、本発明の実施の形態について説明す
る。 (実施の形態1)本発明の第1の実施の形態を図1によ
り説明する。図1はスペクトル制御素子の全体構成の概
略を示しており、101は導波路型光学素子1、102
は導波路型光学素子2、103は導波路型光学素子3、
104は導波路型光学素子4、105は入力光用の光検
出器、106は出力光用の光検出器、107は導波路型
光学素子1の光学特性を変化させるための変調部1、1
08は導波路型光学素子2の光学特性を変化させるため
の変調部2、109は導波路型光学素子3の光学特性を
変化させるための変調部3、110は導波路型光学素子
4の光学特性を変化させるための変調部4、111は入
力光用光検出器105及び出力光用光検出器106から
のデータに応じて各変調部を制御するためのコントロー
ラ、112は導波路型光学素子1(101)と導波路型
光学素子2(102)を結合するための光結合器1、1
13は導波路型光学素子2(102)と導波路型光学素
子3(103)を結合するための光結合器2、114は
導波路型光学素子3(103)と導波路型光学素子4
(104)を結合するための光結合器3、115は入力
端子、116は出力端子、117は導波路型光学素子、
光変調部、光結合器、入出力端子を搭載する基板、11
8は入力光、119は出力光である。
【0032】以上のように構成されたスペクトル制御素
子の動作について説明する。入力光118は入力光用光
検出器105を通過して入力端子115より導波路型光
学素子1(101)へ入射される。この後、同一光軸上
に配置された、光結合器1(112)、導波路型光学素
子2(102)、光結合器2(113)、導波路型光学
素子3(103)、光結合器3(114)、導波路型光
学素子4(104)、出力端子116、出力光用光検出
器106を通過し、出力光119として出射される。
【0033】この時、例えば、入力光用光検出器105
と出力光用光検出器106で波長分散量を測定し、所望
の波長帯域での残留分散値を減ずるように変調部1(1
07)、変調部2(108)、変調部3(109)、変
調部4(110)各々にコントローラ111を介して導
波路型光学素子101〜104のうちのすくなくともい
ずれか1つに制御信号を加えて制御する。また、例え
ば、入力光118として短パルスが入力したときに、入
力光用光検出器105と出力光用光検出器106でのパ
ルス時間幅を測定し、より短いパルス幅の光が出力光1
19として得られるようにコントローラ111を介して
信号を加えて制御する。このような動作により変調部1
07〜110は、コントローラ213のコントロール動
作により導波路型光学素子101〜104を通過する光
の振幅または位相を変化させることができる。
【0034】以上のように、本実施形態によれば、光フ
ァイバ伝送において分散補償や波形整形を行うなど、光
ファイバ伝送路における分散制御等を行うスペクトル制
御素子を実現できる。
【0035】なお、本実施の形態の、導波路型光学素子
101〜104や変調部107〜110の数、或いは導
波路型光学素子101〜104や変調部107〜110
のそれぞれの構造パラメータは、帯域幅等の特性に応じ
て適宜設定し実施することで本発明が有効となることは
明らかである。また、入力光用光検出器105や出力光
用光検出器106を各導波路型光学素子101〜104
に隣接させて配置させる構造としても良い。
【0036】(実施の形態2)本発明の第2の実施の形
態を図2および図3により説明する。図2は分散補償機
能を有するスペクトル制御素子の全体構成の概略を示し
ており、201は長周期回折格子1、202はチャープ
ブラッグ反射回折格子1、203は長周期回折格子2、
204はチャープブラッグ反射回折格子2、205は光
ファイバ、206は入力光用の光検出器、207は出力
光用の光検出器、208は長周期回折格子1(201)
の光学特性を変化させるための圧電アクチュエータ1、
209はチャープブラッグ反射回折格子1(202)の
光学特性を変化させるための圧電アクチュエータ2、2
10は長周期回折格子2(203)の光学特性を変化さ
せるための圧電アクチュエータ3、211はチャープブ
ラッグ反射回折格子2(204)の光学特性を変化させ
るための圧電アクチュエータ4、212は温度制御を行
うためのペルチェ素子、213は入力光用光検出器20
6及び出力光用光検出器207からのデータに応じて圧
電アクチュエータ及び加熱ヒータを制御するためのコン
トローラ、214は入出力端子、215は光ファイバ2
05、圧電アクチュエータ及び加熱ヒータ、入出力端子
を搭載する基板、216は入力光、217は出力光、2
18は反射型の分散補償素子とするための光サーキュレ
ータである。
【0037】図2に示す分散補償機能を有するスペクト
ル制御素子を用いてその動作を説明する。シングルモー
ド光ファイバ205のコアに、屈折率が変調された構造
である、長周期回折格子1(201)、チャープブラッ
グ反射回折格子1(202)、長周期回折格子2(20
3)、チャープブラッグ反射回折格子2(204)が順
番に形成されており、長周期回折格子は屈折率変調のピ
ッチを500ミクロン程度、また、チャープブラッグ反
射回折格子ではピッチを0.5ミクロン程度としてい
る。長周期回折格子では、コア中を伝搬する光を放射モ
ードへ変換させることにより、透過光に損失を発生させ
ることができるが、その帯域は数10nm程度と広いも
のとなる。一方、チャープブラッグ反射回折格子は光フ
ァイバの長軸方向に回折格子のピッチを連続的に変化さ
せたものであるが、帯域として得られるのは数nmから
10nm程度である。ここで、長周期回折格子1とチャ
ープブラッグ反射回折格子1の中心波長を1.50ミク
ロン付近に、長周期回折格子2とチャープブラッグ反射
回折格子2の中心波長を1.55ミクロン付近になるよ
うに形成する。
【0038】長周期回折格子201、203およびチャ
ープブラッグ反射回折格子202、204の光路長を長
軸方向に変えられるように圧電アクチュエータ208〜
211があるが、圧電アクチュエータ208〜211で
光路長に変化を与える。1.50ミクロン付近の波長の
光に対しては、長周期回折格子1(201)とチャープ
ブラッグ反射回折格子1(202)のスペクトル帯域を
移動させ、損失と反射との両者を独立に変化させること
により、入力光用光検出器206と出力光用光検出器2
07での分散特性を比較し、最適な分散補償特性を得ら
れるようにコントローラ213を介して圧電アクチュエ
ータ208、209のうちのすくなくともいずれか1つ
に制御信号を加えて制御する。また、一方1.55ミク
ロン付近の波長に対しても、同様に長周期回折格子2
(203)とチャープブラッグ反射回折格子2(20
4)の特性をそれぞれ独立に変化させ、最適な分散補償
特性を得られるようにコントローラ213を介して圧電
アクチュエータ210、211のうちのすくなくともい
ずれか1つに制御信号を加えて制御する。図3に入力光
における残留分散値と出力光における残留分散値との関
係を示している。
【0039】以上のように、本実施形態によれば、光フ
ァイバ伝送において異なった波長における分散補償を、
最適な条件で行うスペクトル制御素子を実現できる。
【0040】なお、本実施の形態の、長周期回折格子2
01、203とチャープブラッグ反射回折格子202、
204の数や、長周期回折格子201、203とチャー
プブラッグ反射回折格子202、204それぞれの構造
パラメータは、帯域幅等の特性に応じて適宜設定し実施
することで本発明が有効となることは明らかである。ま
た、入力光用光検出器206或いは出力光用光検出器2
07を各長周期回折格子201、203或いはチャープ
ブラッグ反射回折格子202、204に隣接させて配置
させても良い。
【0041】(実施例3)本発明の第3の実施の形態を
図4および図5により説明する。図4は波形整形機能を
有するスペクトル制御素子の全体構成の概略を示してお
り、301は電界吸収型変調器1、302はブラッグ反
射回折格子1、303は電界吸収型変調器2、304は
ブラッグ反射回折格子2、305、306は光ファイ
バ、307は入力光用の光検出器、308は出力光用の
光検出器、309は電界吸収型変調器1(301)の光
学特性を変化させるための電界印加電極1、310はブ
ラッグ反射回折格子1(302)の光学特性を変化させ
るための圧電アクチュエータ1、311は電界吸収型変
調器2(303)の光学特性を変化させるための電界印
加電極2、312はブラッグ反射回折格子2(304)
の光学特性を変化させるための圧電アクチュエータ2、
313は入力光用光検出器307及び出力光用光検出器
308からのデータに応じて変調器の電界及び圧電アク
チュエータを制御するためのコントローラ、314、3
15、316は変調器と光ファイバとの光結合器、31
7は入力端子、318は出力端子、319は光ファイ
バ、電界吸収型変調器、圧電アクチュエータ、入出力端
子を搭載する基板、320は入力光、321は出力光で
ある。
【0042】図4に示す波形整形機能を有するスペクト
ル制御素子を用いてその動作を説明する。シングルモー
ド光ファイバ305及び306のコアに、屈折率が変調
された構造であるブラッグ反射回折格子1(302)、
ブラッグ反射回折格子2(304)をそれぞれ形成す
る。回折格子のピッチは1.55μm帯の波長を想定し
て、0.54ミクロン程度としている。ブラッグ反射回
折格子の反射率や反射帯域は作製条件や回折格子を形成
する領域長に応じて変化させることができるが、標準的
な反射帯域として得られるものは1nm以下である。こ
こでは、2つのブラッグ反射回折格子302、304の
中心波長は同じ1.55ミクロンとし、反射帯域が異な
るように形成する。また、これらブラッグ反射回折格子
302、304の光路長を長軸方向に変えられるように
圧電アクチュエータ310、312があるが、圧電アク
チュエータ310、312で光路長に変化を与え、反射
中心波長を10nm程度可変とする。
【0043】電界吸収型変調器301、303には、多
重量子井戸における量子閉じ込めシュタルク効果(Quan
tum Confined Stark Effect)を利用し、逆バイアス電
圧を印加して電界強度が増加する時にエキシトンピーク
が長波長側にシフトする現象を用いる。電界印加時にエ
キシトンピークよりも長波長の伝搬光は大きな吸収増加
を受けて、透過光の振幅を変化させることができる。
【0044】時間的に非常に短いパルス幅を持つ光パル
スが光ファイバ中を伝送する際、光ファイバの波長分散
のためパルスが広がってしまう現象が起こるが、広がっ
た光パルスを元の短パルスへと戻すためにはパルスを構
成しているスペクトル成分ごとに振幅と位相を最適な値
に変えることが必要となる。
【0045】従って、1.55ミクロン付近の波長スペ
クトルを持つ短パルス光に対して、電界吸収型変調器3
01、303への電界印加電極309、311による印
加電界を用いる吸収スペクトルの制御と、特定の反射ス
ペクトルを持つブラッグ反射回折格子302、304の
圧電アクチュエータ310、312によるスペクトル帯
域を移動制御により、パルスを構成している複数のスペ
クトル成分の振幅を独立に変化させることにより、入力
光用光検出器307と出力光用光検出器308でのパル
ス特性を比較し、最適なパルス整形特性を得られるよう
にコントローラ313を介して信号を加えて制御する。
図5に入力光におけるパルス形状と出力光におけるパル
ス形状とを示している。
【0046】以上のように、本実施形態によれば、光フ
ァイバ伝送において異なった波長における分散補償を、
最適な条件で行うスペクトル制御素子を実現できる。
【0047】なお、本実施の形態の、電界吸収型変調器
301、303とブラッグ反射回折格子302、304
の数や、電界吸収型変調器301、303とブラッグ反
射回折格子302、304それぞれの構造パラメータ
は、帯域幅等の特性に応じて適宜設定し実施することで
本発明が有効となることは明らかである。また、入力光
用光検出器307或いは出力光用光検出器308を各電
界吸収型変調器301、303或いはブラッグ反射回折
格子302、304に隣接させて配置させても良い。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明は、複数の導波路型
光学素子と、前記複数の導波路型光学素子を直列に接続
する手段と、前記導波路型光学素子の列に入力する光を
検出する入力光用光検出手段と、前記導波路型光学素子
の列から出力する光を検出する出力光用光検出手段と、
前記導波路型光学素子の光学特性を変化させる変調手段
と、前記変調手段の変調動作をコントロールする制御手
段と、前記導波路型光学素子の初段及び最終段における
光の入出力部とを備える構成とすることにより、光ファ
イバ伝送において分散補償や波形整形を行うなど、光フ
ァイバ伝送路における分散制御等を適応性を持って行う
小型で安定性の高い装置となるスペクトル制御素子を実
現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるスペクトル制御
素子の概略図
【図2】本発明の第2の実施例におけるスペクトル制御
素子の概略図
【図3】本発明の第2の実施例におけるスペクトル制御
素子の特性を示す図
【図4】本発明の第3の実施例におけるスペクトル制御
素子の概略図
【図5】本発明の第3の実施例におけるスペクトル制御
素子の特性を示す図
【図6】従来の分散補償素子構成を示す概略図
【図7】従来の時間−周波数フーリエ変換を行うための
光学系の概略図
【符号の説明】
101 導波路型光学素子1 102 導波路型光学素子2 103 導波路型光学素子3 104 導波路型光学素子4 105、206、307 入力用光検出器 106、207、308 出力用光検出器 107 変調部1 108 変調部2 109 変調部3 110 変調部4 111 コントローラ 112 光結合器1 113 光結合器2 114 光結合器3 115 基板 116 入力端子 117 出力端子 118 入力光 119 出力光 201 長周期回折格子1 202 チャープブラッグ反射回折格子1 203 長周期回折格子2 204 チャープブラッグ反射回折格子2 205 光ファイバ 208 圧電アクチュエータ1 209 圧電アクチュエータ2 210 圧電アクチュエータ3 211 圧電アクチュエータ4 212 ペルチェ素子 213 コントローラ 214 入出力端子 215 基板 216 入力光 217 出力光 218 光サーキュレータ 301 電界吸収型変調器1 302 ブラッグ反射回折格子1 303 電界吸収型変調器2 304 ブラッグ反射回折格子2 305 光ファイバ 306 光ファイバ 309 電界印加電極1 310 圧電アクチュエータ1 311 電界吸収型変調器2 312 圧電アクチュエータ2 313 コントローラ 314 光結合器1 315 光結合器2 316 光結合器3 317 入力端子 318 出力端子 319 基板 320 入力光 321 出力光 401 入力光 402 出力光 403 光サーキュレータ 403a 入力端子 403b 入出力端子 403c 出力端子 404 チャープブラッグ反射回折格子 404a コア 501 回折格子1 502 レンズ1 503 空間変調器 504 レンズ2 505 回折格子2 506 光路 507 入力光 508 出力光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/18 (72)発明者 武内 喜則 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 Fターム(参考) 2H041 AA21 AB10 AB38 AC01 AC02 AC07 AZ01 AZ05 2H050 AC84 AD01 AD16 2H079 AA02 AA03 AA06 AA07 AA12 AA13 BA01 BA03 CA04 DA17 EA07 EA09 EB04 EB24 EB27 KA08 5K002 CA01 CA12 CA14 DA07

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の導波路型光学素子と、前記複数の
    導波路型光学素子を直列に接続する手段と、前記導波路
    型光学素子の列に入力する光を検出する入力光用光検出
    手段と、前記導波路型光学素子の列から出力する光を検
    出する出力光用光検出手段と、前記導波路型光学素子の
    光学特性を変化させる変調手段と、前記変調手段の変調
    動作をコントロールする制御手段と、前記導波路型光学
    素子の初段及び最終段における光の入出力部とを備えた
    ことを特徴とするスペクトル制御素子。
  2. 【請求項2】 前記変調手段は、制御手段のコントロー
    ルにより前記導波路型光学素子を通過する光の振幅また
    は位相を変化させることを特徴とする請求項1記載のス
    ペクトル制御素子。
  3. 【請求項3】 導波路型光学素子への入力光、または導
    波路型光学素子からの出力光を検出して、導波路型光学
    素子の一部または全てにフィードバック制御を行うこと
    を特徴とする請求項1記載のスペクトル制御素子。
  4. 【請求項4】 一つの導波路型光学素子に対して複数の
    制御部を備えることを特徴とする請求項1記載のスペク
    トル制御素子。
  5. 【請求項5】 導波路型光学素子が基板に埋め込まれて
    いることを特徴とする請求項1記載のスペクトル制御素
    子。
  6. 【請求項6】 導波路型光学素子の一部または全てが光
    ファイバで構成されることを特徴とする請求項1記載の
    スペクトル制御素子。
  7. 【請求項7】 複数の導波路型光学素子を直列接続する
    手段として光ファイバを用いることを特徴とする請求項
    1記載のスペクトル制御素子。
  8. 【請求項8】 複数の導波路型光学素子の一部または全
    てが、コアまたはクラッド中に屈折率が変調された周期
    構造を持つファイバ回折格子であることを特徴とする請
    求項1記載のスペクトル制御素子。
  9. 【請求項9】 光の振幅または位相を、導波路型光学素
    子へ加える温度により変化させる手段を用いることを特
    徴とする請求項1記載のスペクトル制御素子。
  10. 【請求項10】 光の振幅または位相を、導波路型光学
    素子へ加える圧力により変化させる手段を用いることを
    特徴とする請求項1記載のスペクトル制御素子。
  11. 【請求項11】 光の振幅または位相を、導波路型光学
    素子の曲げにより変化させる手段を用いることを特徴と
    する請求項1記載のスペクトル制御素子。
  12. 【請求項12】 光の振幅または位相を、導波路型光学
    素子へ加える電界により変化させる手段を用いることを
    特徴とする請求項1記載のスペクトル制御素子。
  13. 【請求項13】 光の振幅または位相を、導波路型光学
    素子へ加える電流により変化させる手段を用いることを
    特徴とする請求項1記載のスペクトル制御素子。
  14. 【請求項14】 光の振幅または位相を、導波路型光学
    素子へ加える磁界により変化させる手段を用いることを
    特徴とする請求項1記載のスペクトル制御素子。
  15. 【請求項15】 光ファイバの側面が研磨された状態で
    あることを特徴とする請求項6記載のスペクトル制御素
    子。
  16. 【請求項16】 屈折率変調の周期が連続的に変化して
    いるファイバ回折格子であることを特徴とする請求項7
    記載のスペクトル制御素子。
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