JP2001272331A - 空間遅延型フィゾー干渉計 - Google Patents
空間遅延型フィゾー干渉計Info
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- JP2001272331A JP2001272331A JP2000084637A JP2000084637A JP2001272331A JP 2001272331 A JP2001272331 A JP 2001272331A JP 2000084637 A JP2000084637 A JP 2000084637A JP 2000084637 A JP2000084637 A JP 2000084637A JP 2001272331 A JP2001272331 A JP 2001272331A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低コヒーレンス光に空間的に分割して入射前
に遅延を与え、フィゾー干渉計へ入射すると、生体試料
での空間等方的後方散乱光の発生により、干渉が生じる
ことになり、信号光と参照光との遅延が十分に補償され
る空間遅延型フィゾー干渉計を提供する。 【解決手段】 空間遅延型フィゾー干渉計において、低
コヒーレンス光に空間的に分割して入射前に遅延を与え
る遅延光学素子２１を配置し、フィゾー干渉計へ入射す
ると、生体試料での空間等方的後方散乱光の発生によ
り、干渉が生じ、信号光と参照光との遅延を補償する。
に遅延を与え、フィゾー干渉計へ入射すると、生体試料
での空間等方的後方散乱光の発生により、干渉が生じる
ことになり、信号光と参照光との遅延が十分に補償され
る空間遅延型フィゾー干渉計を提供する。 【解決手段】 空間遅延型フィゾー干渉計において、低
コヒーレンス光に空間的に分割して入射前に遅延を与え
る遅延光学素子２１を配置し、フィゾー干渉計へ入射す
ると、生体試料での空間等方的後方散乱光の発生によ
り、干渉が生じ、信号光と参照光との遅延を補償する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体試料などの散
乱体からの後方散乱光の検出に用いる空間遅延型フィゾ
ー干渉計に関するものである。
乱体からの後方散乱光の検出に用いる空間遅延型フィゾ
ー干渉計に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、生体試料などの散乱体からの後方
散乱光の検出には、四本のアームを有するマイケルソン
干渉計をベースにしていた。
散乱光の検出には、四本のアームを有するマイケルソン
干渉計をベースにしていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
は、散乱体からの後方散乱光の検出に四本のアームを有
するマイケルソン干渉計を用いたので、超小型軽量化に
は問題があった。
は、散乱体からの後方散乱光の検出に四本のアームを有
するマイケルソン干渉計を用いたので、超小型軽量化に
は問題があった。
【０００４】また、生体試料などの散乱体からの後方散
乱光の検出には、ヘテロダイン検出法が有効であるが、
干渉光学系のシンプルさからフィゾー干渉計を用いよう
とすると、低コヒーレンス光源の場合、信号光と参照光
に遅延が補償されないといった問題が生ずる。
乱光の検出には、ヘテロダイン検出法が有効であるが、
干渉光学系のシンプルさからフィゾー干渉計を用いよう
とすると、低コヒーレンス光源の場合、信号光と参照光
に遅延が補償されないといった問題が生ずる。
【０００５】本発明は、上記問題点を除去し、低コヒー
レンス光に空間的に分割して入射前に遅延を与え、フィ
ゾー干渉計へ入射すると、生体試料での空間等方的後方
散乱光の発生により、干渉が生じることになり、信号光
と参照光との遅延が十分に補償される空間遅延型フィゾ
ー干渉計を提供することを目的とする。
レンス光に空間的に分割して入射前に遅延を与え、フィ
ゾー干渉計へ入射すると、生体試料での空間等方的後方
散乱光の発生により、干渉が生じることになり、信号光
と参照光との遅延が十分に補償される空間遅延型フィゾ
ー干渉計を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を発明するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔１〕空間遅延型フィゾー干渉計において、低コヒーレ
ンス光に空間的に分割して入射前に遅延を与える遅延光
学素子を配置し、フィゾー干渉計へ入射すると、生体試
料での空間等方的後方散乱光の発生により、干渉が生
じ、信号光と参照光との遅延を補償することを特徴とす
る。
成するために、 〔１〕空間遅延型フィゾー干渉計において、低コヒーレ
ンス光に空間的に分割して入射前に遅延を与える遅延光
学素子を配置し、フィゾー干渉計へ入射すると、生体試
料での空間等方的後方散乱光の発生により、干渉が生
じ、信号光と参照光との遅延を補償することを特徴とす
る。
【０００７】〔２〕上記〔１〕記載の空間遅延型フィゾ
ー干渉計において、前記遅延光学素子の屈折率を電気的
に変化させることにより、２つの光波間の位相が時間的
に変化する位相変調を行わせることを特徴とする。
ー干渉計において、前記遅延光学素子の屈折率を電気的
に変化させることにより、２つの光波間の位相が時間的
に変化する位相変調を行わせることを特徴とする。
【０００８】〔３〕上記〔２〕記載の空間遅延型フィゾ
ー干渉計において、前記遅延光学素子の屈折率を大きく
することにより、コンパクト化することを特徴とする。
ー干渉計において、前記遅延光学素子の屈折率を大きく
することにより、コンパクト化することを特徴とする。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。
を参照しながら詳細に説明する。
【００１０】図１は本発明の実施例を示す空間遅延型フ
ィゾー干渉計の原理の説明図である。
ィゾー干渉計の原理の説明図である。
【００１１】この図において、１１は遅延光学素子であ
り、ＬｉＮｂＯ3 結晶などのように屈折率が高く電気光
学効果を有する結晶で、ビームの一部が透過するように
光学系内に置かれる。まず、左方向からビーム状に入射
する低コヒーレンス光を考える。この時、遅延光学素子
１１を通らない入射光波は、ハーフミラー（半透過ミ
ラー）１２を通り、ミラー（全反射ミラー：例えば生体
試料）１３で全反射されて逆行する（光波１）。
り、ＬｉＮｂＯ3 結晶などのように屈折率が高く電気光
学効果を有する結晶で、ビームの一部が透過するように
光学系内に置かれる。まず、左方向からビーム状に入射
する低コヒーレンス光を考える。この時、遅延光学素子
１１を通らない入射光波は、ハーフミラー（半透過ミ
ラー）１２を通り、ミラー（全反射ミラー：例えば生体
試料）１３で全反射されて逆行する（光波１）。
【００１２】また、他の入射光の一部分は、遅延光学
素子１１に入射して、ハーフミラー１２で反射して逆行
する（光波４）。このとき、遅延光学素子１１によりフ
ィゾー干渉計の遅延が補償されることになるが、両者は
空間的に分離されているために干渉は生じない。しか
し、レンズなどで集光して光検出器に入射させると空間
的に重なり干渉信号を発生させる。また、遅延光学素子
１１の後に結合素子・光ファイバを用いてファイバ出射
端面をハーフミラーとして、ミラーを生体試料とした場
合は、散乱により光波２，３が発生し、空間的重なりが
生じて干渉信号が得られる。
素子１１に入射して、ハーフミラー１２で反射して逆行
する（光波４）。このとき、遅延光学素子１１によりフ
ィゾー干渉計の遅延が補償されることになるが、両者は
空間的に分離されているために干渉は生じない。しか
し、レンズなどで集光して光検出器に入射させると空間
的に重なり干渉信号を発生させる。また、遅延光学素子
１１の後に結合素子・光ファイバを用いてファイバ出射
端面をハーフミラーとして、ミラーを生体試料とした場
合は、散乱により光波２，３が発生し、空間的重なりが
生じて干渉信号が得られる。
【００１３】遅延光学素子１１の屈折率を電気的に変化
させると、２つの光波間の位相が時間的に変化するため
に位相変調となり、左側の光検出器ではヘテロダインビ
ート信号が発生する。非干渉光波は、バックグランドと
なり、ヘテロダインビート信号の直流成分となる。
させると、２つの光波間の位相が時間的に変化するため
に位相変調となり、左側の光検出器ではヘテロダインビ
ート信号が発生する。非干渉光波は、バックグランドと
なり、ヘテロダインビート信号の直流成分となる。
【００１４】例えば、結晶屈折率ｎe ＝２．２（ＬｉＮ
ｂＯ3 ）、対物レンズ長＝２．１９ｍｍ、対物レンズ屈
折率＝１．６６、対物レンズと散乱点までの距離＝５ｍ
ｍで、位相変調器光路長は７．２ｍｍと１４．４ｍｍと
なる。
ｂＯ3 ）、対物レンズ長＝２．１９ｍｍ、対物レンズ屈
折率＝１．６６、対物レンズと散乱点までの距離＝５ｍ
ｍで、位相変調器光路長は７．２ｍｍと１４．４ｍｍと
なる。
【００１５】
【実施例１】図２は本発明の第１実施例を示す鉛直断面
画像測定用バルク光学系の構成図である。
画像測定用バルク光学系の構成図である。
【００１６】２１は遅延光学素子、２２はハーフミラ
ー、２３はミラー（例えば生体試料）、２４はレンズ、
２５は光検出器である。
ー、２３はミラー（例えば生体試料）、２４はレンズ、
２５は光検出器である。
【００１７】図２に示すように、干渉計内では、参照光
がハーフミラー２２の半透過面で反射されるので、反射
参照光は空間的に均一拡散されない。一方、信号光は散
乱により空間的に均一に後方散乱される。
がハーフミラー２２の半透過面で反射されるので、反射
参照光は空間的に均一拡散されない。一方、信号光は散
乱により空間的に均一に後方散乱される。
【００１８】次に、干渉計出射時の光波（光波の空間分
離状態）を図３を参照して説明する。
離状態）を図３を参照して説明する。
【００１９】点線の面２６で干渉が起こるのは、光波Ｂ
−Ｃである。よって、光路長条件は、以下の式となる。
−Ｃである。よって、光路長条件は、以下の式となる。
【００２０】 Ｌ1 ＋ｎe Ｌ1 ＋２Ｌ2 ＋２Ｌ3 ＝２ｎe Ｌ1 ＋２Ｌ2 ∴Ｌ1 ＝２Ｌ3 ／（ｎe −１） 次に、光検出器２５面での光波（光波の集光状態）を図
４を参照して説明する。
４を参照して説明する。
【００２１】光検出器２５面で干渉が起こるのは、空間
的に一点に集光するので２つの場合が考えられる。
的に一点に集光するので２つの場合が考えられる。
【００２２】（１）光波Ａ−Ｃ ２Ｌ1 ＋２Ｌ2 ＋２Ｌ3 ＝２ｎe Ｌ1 ＋２Ｌ2 ∴Ｌ1 ＝Ｌ3 ／（ｎe −１） （２）光波Ｂ−Ｃ Ｌ1 ＋ｎe Ｌ1 ＋２Ｌ2 ＋２Ｌ3 ＝２ｎe Ｌ1 ＋２Ｌ2 ∴Ｌ1 ＝２Ｌ3 ／（ｎe −１）
【００２３】
【実施例２】図５は本発明の第２実施例を示す画素走査
型ファイバ光学系の構成図である。
型ファイバ光学系の構成図である。
【００２４】３１は遅延光学素子、３２はレンズ、３３
は光ファイバ、３４は光ファイバ出射端、３５は対物レ
ンズ、３６はミラー（生体試料）、３７はレンズ、３８
は光検出器である。
は光ファイバ、３４は光ファイバ出射端、３５は対物レ
ンズ、３６はミラー（生体試料）、３７はレンズ、３８
は光検出器である。
【００２５】図に示すように、参照光がファイバー出射
端面で部分的に反射されるので、反射参照光・後方散乱
光共に空間的に均一に干渉計内に戻る。
端面で部分的に反射されるので、反射参照光・後方散乱
光共に空間的に均一に干渉計内に戻る。
【００２６】次に、干渉計出射時の光波（光波の空間分
離状態）を図６を参照して説明する。
離状態）を図６を参照して説明する。
【００２７】点線の面４１で干渉が起こるのは、２つの
領域に分けられるが、同じ条件であり、光検出器におい
ては、ＳＮ比に有利である。
領域に分けられるが、同じ条件であり、光検出器におい
ては、ＳＮ比に有利である。
【００２８】（１）結晶通過領域（光波Ｂ−Ｃ） （２）結晶非通過領域（光波Ａ−Ｄ） Ｌ1 ＋ｎe Ｌ1 ＋２Ｌ2 ＋２Ｌ3 ＝２ｎe Ｌ1 ＋２Ｌ2 これにより、光波Ｂ−Ｃ，光波Ａ−Ｄを用いることによ
り、ビート信号の大きさを増大させる条件（光波のビー
トへの寄与が大きい）として次式が得られる。
り、ビート信号の大きさを増大させる条件（光波のビー
トへの寄与が大きい）として次式が得られる。
【００２９】∴Ｌ1 ＝２Ｌ3 ／（ｎe −１） このように、パラメータを設定することにより、ビート
信号を大きくして精確な計測を行うことができる。
信号を大きくして精確な計測を行うことができる。
【００３０】一方、コンパクトにする条件（結晶長が半
分） ∴Ｌ1 ＝Ｌ3 ／（ｎe −１） このように、パラメータを設定することにより、特に、
ｎe を大きく選定することにより、光路及び遅延光学素
子の長さを小さくすることができ、コンパクトにするこ
とができる。
分） ∴Ｌ1 ＝Ｌ3 ／（ｎe −１） このように、パラメータを設定することにより、特に、
ｎe を大きく選定することにより、光路及び遅延光学素
子の長さを小さくすることができ、コンパクトにするこ
とができる。
【００３１】また、本発明によれば、超小型干渉光学系
が実現され、断層画像計測装置の小型軽量化が可能にな
る。さらには内視鏡との融合が可能になれば、ヘテロダ
イン検出用２次元高速光強度検出装置を組み合わせるこ
とにより、高品質な断層画像計測の実時間化が可能にな
り、医学分野では新しい臨床診断が期待され、さらに、
半導体や他の産業分野への波及効果は多大である。
が実現され、断層画像計測装置の小型軽量化が可能にな
る。さらには内視鏡との融合が可能になれば、ヘテロダ
イン検出用２次元高速光強度検出装置を組み合わせるこ
とにより、高品質な断層画像計測の実時間化が可能にな
り、医学分野では新しい臨床診断が期待され、さらに、
半導体や他の産業分野への波及効果は多大である。
【００３２】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から除外するものではな
い。
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から除外するものではな
い。
【００３３】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下のような効果を奏することができる。
よれば、以下のような効果を奏することができる。
【００３４】（Ａ）空間分割型フィゾー干渉計におい
て、低コヒーレンス光に空間的に分割して入射前に遅延
を与え、フィゾー干渉計へ入射すると、生体試料での空
間等方的後方散乱光の発生、または光検出器での集光に
より、干渉が生じることになり、信号光と参照光との遅
延を十分に補償することができる。
て、低コヒーレンス光に空間的に分割して入射前に遅延
を与え、フィゾー干渉計へ入射すると、生体試料での空
間等方的後方散乱光の発生、または光検出器での集光に
より、干渉が生じることになり、信号光と参照光との遅
延を十分に補償することができる。
【００３５】（Ｂ）遅延光学素子の屈折率ｎe と遅延光
学素子長とを選択することにより、ビート信号を大きく
して精確な計測を行うことができる。
学素子長とを選択することにより、ビート信号を大きく
して精確な計測を行うことができる。
【００３６】（Ｃ）小型軽量化を図ることができる。特
に、ｎe を大きく選定することにより、光路及び遅延光
学素子の長さを小さくすることができ、コンパクトにす
ることができる。
に、ｎe を大きく選定することにより、光路及び遅延光
学素子の長さを小さくすることができ、コンパクトにす
ることができる。
【図１】本発明の実施例を示す空間遅延型フィゾー干渉
計の原理の説明図である。
計の原理の説明図である。
【図２】本発明の第１実施例を示す鉛直断面画像測定用
バルク光学系の構成図である。
バルク光学系の構成図である。
【図３】図２の干渉計出射時の光波（光波の空間分離状
態）を示す図である。
態）を示す図である。
【図４】図２の光検出器面での光波（光波の集光状態）
を示す図である。
を示す図である。
【図５】本発明の第２実施例を示す画素走査型ファイバ
光学系の構成図である。
光学系の構成図である。
【図６】図５の干渉計出射時の光波（光波の空間分離状
態）を示す図である。
態）を示す図である。
１１，２１，３１ 遅延光学素子 １２，２２ ハーフミラー（半透過ミラー） １３，２３ ミラー（全反射ミラー：例えば生体試
料） ２４，３２，３７ レンズ ２５，３８ 光検出器 ２６，４１ 点線の面 ３３ 光ファイバ ３４ 光ファイバ出射端 ３５ 対物レンズ ３６ ミラー（生体試料）
料） ２４，３２，３７ レンズ ２５，３８ 光検出器 ２６，４１ 点線の面 ３３ 光ファイバ ３４ 光ファイバ出射端 ３５ 対物レンズ ３６ ミラー（生体試料）
Claims (3)
- 【請求項１】 低コヒーレンス光に空間的に分割して入
射前に遅延を与える遅延光学素子を配置し、フィゾー干
渉計へ入射すると、生体試料での空間等方的後方散乱光
の発生により、干渉が生じ、信号光と参照光との遅延を
補償することを特徴とする空間遅延型フィゾー干渉計。 - 【請求項２】 請求項１記載の空間遅延型フィゾー干渉
計において、前記遅延光学素子の屈折率を電気的に変化
させることにより、２つの光波間の位相が時間的に変化
する位相変調を行わせることを特徴とする空間遅延型フ
ィゾー干渉計。 - 【請求項３】 請求項２記載の空間遅延型フィゾー干渉
計において、前記遅延光学素子の屈折率を大きくするこ
とにより、コンパクト化することを特徴とする空間遅延
型フィゾー干渉計。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000084637A JP2001272331A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 空間遅延型フィゾー干渉計 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000084637A JP2001272331A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 空間遅延型フィゾー干渉計 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001272331A true JP2001272331A (ja) | 2001-10-05 |
Family
ID=18601090
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000084637A Pending JP2001272331A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 空間遅延型フィゾー干渉計 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001272331A (ja) |
Cited By (47)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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