JP2001272270A - 赤外線感熱装置 - Google Patents

赤外線感熱装置

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JP2001272270A
JP2001272270A JP2000086844A JP2000086844A JP2001272270A JP 2001272270 A JP2001272270 A JP 2001272270A JP 2000086844 A JP2000086844 A JP 2000086844A JP 2000086844 A JP2000086844 A JP 2000086844A JP 2001272270 A JP2001272270 A JP 2001272270A
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diode
thermoelectric conversion
infrared
thermoelectric
drain
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JP2000086844A
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Masahiro Kuroda
正廣 黒田
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度で低雑音の赤外線感熱装置を提供する
こと。 【解決手段】 赤外線の入射量に応じて温度が変化する
吸熱部121とこの吸熱部121の温度によって流れる
電流の大きさが変化するダイオード部122が対になっ
ている複数の熱電変換部12を2次元に配列した熱電変
換アレイ11と、ゲートGに印加される駆動電圧によっ
て、ドレインDとソースS間のダイオード部122に対
し定電圧順方向定バイアスに設定するホトゲートFET
13と、定電圧順方向定バイアスに設定されたダイオー
ド部122に流れる電流を、読み出す読み出し回路部1
5とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体から放射さ
れる赤外線を検出する非冷却型熱電変換部を有する赤外
線感熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】赤外線感熱装置は被写体が放射する赤外
線を検出する装置で、たとえば、赤外線の入射量によっ
て温度が変化する吸熱部の温度をダイオード部などで熱
電変換して赤外線を検出する構成になっている。
【0003】ここで、従来の赤外線感熱装置の動作につ
いて図10を参照して説明する。シリコン(以下Siと
いう)基板101上に、CCDなどで構成された読み出
し回路部102、および、熱電変換アレイ103、出力
端子104などが設けられている。熱電変換アレイ10
3は複数の熱電変換部105から構成され、複数の熱電
変換部105は、それぞれ赤外線を吸収して温度が変化
する複数の吸熱部106、および、この吸熱部106の
温度を電気信号に変換する熱電変換素子たとえばダイオ
ード部107などから構成されている。吸熱部106は
断熱構造体で構成され、断熱効果を高めるために、内部
に空洞106aが設けられている。
【0004】上記の構成において、矢印で示すように赤
外線Rが熱電変換部105に入射し、吸熱部106の温
度が変化する。この温度変化がダイオード部107でた
とえば電気信号に変換される。電気信号は読み出し回路
部102によって読み出され、出力端子108を経て外
部回路に出力される。
【0005】上記した赤外線感熱装置は高性能化が要求
されている。そのため、熱電変換部についても、熱電変
換出力を大きくするための高感度化、および、雑音を小
さくする低雑音化が求められている。
【0006】非冷却熱型の熱電変換部は、使用する熱電
変換素子の種類によって、ボロメータ型や強誘電型、ダ
イオード型などに分けられる。近年、動作の制御が容易
で、高感度という特性からボロメータ型が多く使用され
ている。
【0007】ボロメータ型は、抵抗材料として、Tiな
どの金属膜あるいはVOxなどのセラミック膜、ポリS
iなどの半導体が用いられている。金属膜は、感度(抵
抗温度係数) が約0.2%/Kと低く、抵抗も数kΩと
低くなっている。VOxは感度が約2%/K、抵抗は数
十kΩとなっている。ポリSiは、感度が約3%/Kと
高いものの、抵抗も数MΩと高くなっている。
【0008】ダイオード型は、特開平9−166497
号公報の(1)〜(3)式に示されるように、その感度
は、ショットキー障壁(あるいはPN接合) の電圧V−
電流I特性の近似式から推定される。
【0009】PN接合に対する電圧V−電流I特性の一
般的な近似式は、比例係数をA、バンドギャップをE
g、ボルツマン係数をk、ダイオードの絶対温温度を
T、単位電荷量をqとすると、 I=A・exp(−Eg/k/T+q・V/k/T)…(1) となる。
【0010】(1)式は、exp項に比べてA項の温度
依存性が小さくなっている。この条件における定電流バ
イアス時の電圧温度係数をTCV、また、定電圧バイア
ス時の電流温度係数をTCCとすると、(1)式より、 TCV=dV/dT/V=(−Eg/q/V+1)/T…(2) TCC=dI/dT/I=(Eg/q−V)・q/k/T2 …(3) が得られる。さらに(2)(3)式から、 TCC=−(q・V/k/T)・TCV…(4) の関係式が得られる。
【0011】これらの式に常温のSiダイオードの順方
向電圧バイアス条件、たとえば、V=0.7V、T=3
00K、および、Eg=1.1eVを代入すると、 TCV=0.19%/K、 TCC=5.13%/K、 (q・V/k/T)=27 が得られる。したがって、TCCの方がTCVよりも高
感度となる。
【0012】ここで、従来の赤外線感熱装置の概略の構
造について図11を参照して説明する。赤外線を検出す
る熱電変換アレイ111は複数の熱電変換部112から
構成されている。熱電変換部112は、たとえば吸熱部
113とダイオード部114が対になっている。各ダイ
オード部114は定電流源115に接続され、定電流バ
イアスされたダイオード部114の端子間電圧が順に電
気信号として出力される。ダイオード部112の端子間
に得られた電気信号は読み出し回路部(図示せず)で読
み出され、さらに増幅器116で増幅され、出力端子1
17を経て外部に出力される。
【0013】上記した赤外線感熱装置の場合、ダイオー
ド部の端子間の電圧が出力信号となっている。したがっ
て、熱電変換の形は上記(2)式のTCVになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の赤外線感熱装置
は、熱電変換部がボロメータ型の場合、抵抗温度係数を
高感度化しようとすると、抵抗値が高くなり熱雑音が増
大する。また、ダイオード型の場合、TCVが取り出さ
れ感度が低くなる。
【0015】本発明は、上記した欠点を解決し、高感度
で低雑音の赤外線感熱装置を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、赤外線の入射
量に応じて温度が変化する吸熱部とこの吸熱部の温度に
よって流れる電流の大きさが変化するダイオード部とが
それぞれ対になっている複数の熱電変換部を2次元に配
列した熱電変換アレイと、ゲートに印加される駆動電圧
によって、それぞれのドレインとソース間に設けられる
前記ダイオード部に対し定電圧順方向定バイアスに設定
する複数の電界効果トランジスタと、定電圧順方向定バ
イアスに設定されたダイオード部に流れる電流を、それ
ぞれの電界効果トランジスタのドレインを通して読み出
す読み出し回路部とを具備している。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について図1の
概略の構造図を参照して説明する。
【0018】赤外線を検出する熱電変換アレイ11は、
複数の熱電変換部12から構成されている。熱電変換部
12は、たとえば行方向および列方向にそれぞれ複数ず
つ2次元に配置されている。熱電変換部12は、赤外線
の入射量に応じて温度が変化する吸熱部121と、この
吸熱部121の温度によって流れる電流の大きさが変化
するダイオード部122とがそれぞれ対になって構成さ
れている。
【0019】熱電変換部12のダイオード部122は、
それぞれホトゲート電界効果トランジスタ(以下FET
という)13のドレインD・ソースS間に設けられ、ダ
イオード部122に流れるダイオード電流がドレインD
に注入される構造になっている。ホトゲートFET13
のソースSは接地され、ゲートGは駆動電源14に接続
されている。ホトゲートFET13のドレインDは、ダ
イオード部122に流れるダイオード電流を読み出す読
み出し回路部15に接続されている。
【0020】読み出し回路部15は、ホトゲートFET
13のドレインDに接続された垂直CCD151および
水平CCD152から構成されている。水平CCD15
2は出力ドレイン16に接続され、出力ドレイン16は
出力増幅器17を介して出力端子18に接続されてい
る。垂直CCD151や水平CCD152、出力増幅器
17は、いずれも駆動電源14に接続されている。
【0021】上記した構成において、赤外線が熱電変換
アレイ11に入射する。このとき、熱電変換部12の吸
熱部121の温度が赤外線の量に応じて変化し、吸熱部
121の温度変化がダイオード部122に伝達される。
【0022】この状態において、駆動電源14からホト
ゲートFET13のゲートGに対し駆動電圧が供給さ
れ、これにより、各ダイオード部122は順方向の定電
圧バイアスが印加される。このとき、ダイオード部12
2に、吸熱部121の温度に応じた大きさの順方向のダ
イオード電流が流れ、このダイオード電流がホトゲート
FET13のドレインDに注入される。ドレインDに注
入されたダイオード電流は読み出し回路部15で読み出
される。その後、ダイオード電流は出力ドレイン16を
経て出力増幅器17で増幅され、出力端子18から外部
に出力される。
【0023】上記した構成によれば、順方向の定電圧バ
イアスが印加されたダイオード部122に流れるダイオ
ード電流が出力端子18に出力される。したがって、熱
電変換部12すなわちダイオード部122を行方向およ
び列方向の2次元に配置し、各ダイオード部122のダ
イオード電流を順に出力させれば、入射する赤外線の2
次元上の強度分布が分かり、赤外線を放射する被写体が
検出される。
【0024】ここで、赤外線を放射する被写体を検出す
る構成について図2を参照して説明する。図2では、図
1に対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明
を一部省略する。
【0025】熱電変換アレイ11(図1)を構成する複
数の熱電変換部12、たとえば16個の熱電変換部d1
〜d16が、4列d1〜d4、d5〜d8、d9〜d1
2、d13〜d16に配置されている。各列の熱電変換
部12は垂直CCD151a〜151dに接続され、垂
直CCD151a〜151dは水平CCD152に接続
されている。水平CCD152は出力ドレイン16(図
1)に接続されている。
【0026】上記構成において、赤外線が熱電変換部1
2に入射すると、吸熱部121の温度が赤外線の量に応
じて変化し、この変化した温度がダイオード部122に
伝達される。この状態で、駆動電源14からホトゲート
FET13のゲートGに駆動電圧が供給され、熱電変換
部d1〜d16のダイオード部に順方向の定電圧バイア
スが印加される。このとき、最初の転送タイミングで
は、水平CCD152にもっとも近い1行目の熱電変換
部d1、d5、d9、d13のダイオード部に流れる熱
電変換したダイオード電流がホトゲートFETのゲート
Gがオンにバイアスされてドレインに注入される。ドレ
インに注入されたダイオード電流は、その後、垂直CC
D151a〜151dや水平CCD152のポテンシャ
ルバリア井戸列に流入され、それぞれ矢印V、H方向に
転送され、出力ドレイン16に送られる。
【0027】上記の動作中、最初の転送タイミングで
は、出力ドレイン16に転送されない熱電変換部のダイ
オード部、すなわち2行目〜4行目のダイオード部に流
れるダイオード電流はホトゲートFETのゲートGがオ
フにバイアスされて垂直CCD151a〜151dには
送られず、回路のアース部へ排出される。また、出力ド
レイン16へと転送される間、水平CCDの機能でダイ
オード電流はシリアル変換される。また、出力ドレイン
16に転送されたダイオード電流は、図1で説明したよ
うに、出力増幅器17で増幅され、出力端子18から電
気信号として出力される。
【0028】次の転送タイミングでは、上記したと同様
の動作で、2行目の熱電変換部d2、d6、d10、d
14のダイオード部に流れるダイオード電流が出力ドレ
イン16に転送される。その次の転送タイミングでは、
3行目の熱電変換部d3、d7、d11、d15のダイ
オード部に流れるダイオード電流が出力ドレイン16に
転送される。さらに、その次の転送タイミングでは、4
行目の熱電変換部D4、D8、D12、D16のダイオ
ード部に流れるダイオード電流が順に出力ドレイン16
に転送される。これらの各転送タイミングにおいては、
いずれの場合も、ダイオード電流が出力ドレインに転送
される行とは別の行に位置する熱電変換部のダイオード
部に流れるダイオード電流は、ホトゲートFETのゲー
トGがオフにバイアスされて回路のアース部に排出され
る。
【0029】上記した動作により、熱電変換アレイ11
を構成するすべての熱電変換部12のダイオード部に流
れるダイオード電流が順に出力ドレイン16に転送され
る。また、すべての熱電変換部12のダイオード部に流
れるダイオード電流が出力ドレイン16に転送されと、
また、1行目の熱電変換部d1、d5、d9、d13に
戻り、1行目の熱電変換部d1、d5、d9、d13の
ダイオード部に流れるダイオード電流が出力ドレイン1
6に転送される。
【0030】上記した構成によれば、赤外線を吸収する
吸熱部の温度変化をダイオード部に流れる順方向のダイ
オード電流に変化して赤外線を検出している。したがっ
て、高感度のTCCによる熱電変換が得られる。
【0031】また、垂直CCDや水平CCDのポテンシ
ャルバリアは、回路定数的にはCCD駆動ポテンシャル
(バイアス電圧) に応じて、抵抗0あるいは無限大の何
れかに見なされる。そのため、熱電変換アレイにおける
信号源のダイオード部と、負荷の出力増幅器が理想的に
分離される。たとえば、ダイオード部は負荷の抵抗を0
と見なすことができ、逆に、出力増幅器は信号源の内部
抵抗を0と見なすことができる。そのため、転送による
損失が少なく、温度変化を電流の変化で検出する高感度
のTCCによる熱電変換方式が得られ、高感度化および
低雑音化が実現される。
【0032】上記の構成において、ダイオード部に対
し、ホトゲートFETのソース・ドレイン間チャネルの
抵抗よりもダイオード部の抵抗の方が大きくなるように
順方向定バイアスに設定すれば、ポテンシャルバリア井
戸列にダイオード電流を効率的に流入させることができ
る。
【0033】次に、上記した赤外線感熱装置の製造方法
について、対応する部分には同じ符号を付した図3ない
し図7の工程図を参照して説明する。まず、図3に示す
ように、Si基板31上に、垂直CCDや水平CCDで
構成される読み出し回路部32、および、ホトゲートF
ETのドレインDやソースS、ゲートGなどを形成す
る。その後、Si基板31上で吸熱の空洞部分となる領
域に犠牲層のポリSi層33を形成する。さらに、パタ
ーニングした後、ポリSi層33を熱酸化してSiO2
層34を形成し、その表面にSiN層35を形成する。
【0034】次に、図4に示すように、ポリSi層33
とほぼ同じ厚さのSiO2 層36をCVD法で全面に形
成する。その後、その凹部にのみホトレジストを形成
し、SiO2 層36とホトレジストの平坦化処理によっ
て、露出するSiO2 層36をエッチングし、ホトレジ
ストを除去して表面をほぼ平坦化する。
【0035】次に、図5に示すように、ドレインDおよ
びソースSに対応した位置のSiO2 層36を選択パタ
ーニングし、SiO2 層36とSiN層35に開口を設
け、熱電変換部を構成するダイオード部と読み出し回路
を繋ぐN+ 型連結ポリSi層37およびP+ 型連結ポリ
Si層38を順次、選択形成する。この選択形成は、S
iO2 層36の表面平坦化と同様の処理で行われる。
【0036】次に、図6に示すように、ダイオード部を
構成するポリSi層を上部に形成した後、選択イオン注
入法を利用してPN接合39を形成する。その上に分離
層のSiO2 層40をCVD法で形成し、その後、吸熱
部を構成するSiN層41を形成し、SiO2 層42を
CVD法で形成する。
【0037】次に、ホトレジスト、SiO2 層、SiN
層、ポリSi層のエッチング比差を利用し、必要領域を
保護し、かつ、各画素を分離し、さらに犠牲層のエッチ
ングオフで空洞を形成し、図7に示すように、ダイオー
ド部43および分離層44、吸熱部45からなる熱電変
換アレイの断熱構造体を完成する。
【0038】上記した方法で構成された赤外線感熱装置
の場合、熱電変換部のダイオード部および吸熱部は、そ
れぞれ画素ごとに分離した構造となっている。
【0039】ここで、上記の方法で製造したダイオード
の特性について図8を参照して説明する。試作したダイ
オードは、断面積が11μm×0.3μmで、図はその
電圧一電流特性を示している。横軸は電圧(V)、縦軸
は電流(A)で、図から分かるように、常温で、0.8
Vバイアス点の実測データとして、TCV=0.2%/
K、TCC=5.6%/Kが得られている。式(3)で
示されるようにTCCの方が高感度になっている。
【0040】次に、本発明の他の実施形態について図9
を参照して説明する。
【0041】この実施形態の場合、先の実施形態(図3
ないし図7)の図5までは同じ工程となっている。した
がって、先の実施形態における図5までの工程について
は、対応する部分に同じ符号を付し、重複する説明を一
部省略する。
【0042】図5の工程の後、図9(a)に示すよう
に、ダイオード部を構成するポリSi層を形成し、選択
イオン注入法を利用してPN接合91を形成する。その
上に、さらに、保護膜のSiO2 層92をCVD法で形
成し、このSiO2 層92を含むダイオード部の選択パ
ターニングを行う。
【0043】次に、図9(b)に示すように、全面にS
iO2 層93をCVD法で形成し、凹部の高さとほぼ同
じ厚さの第2の犠牲層のポリSi層94を形成した後、
存在する凹部を前述と同様の平坦化処理を行う。この場
合、露出してるポリSi層94をエッチングして表面を
平坦化する。
【0044】次に、図9(c)に示すように、その上
に、CVD法でSiO2 層の分離層95を形成し、さら
に、SiN層とSiO2 層をCVD法で順次形成して吸
熱部96を形成する。その後、チップ周辺に対応させて
順次パターニングし、その途中で第2及び第1の犠牲層
のポリSiをエッチングオフし、吸熱部96と分離層9
5が一体連続体となって全面を覆い、その下に各画素に
対応して分離する構造のダイオード部が完成する。
【0045】先の実施形態(図3ないし図7)の構造で
は、吸熱部が島状に分離して設けられている。したがっ
て、目標が遠方にある場合や小さい場合は、吸熱部の存
在しない部位に目標の光学系の結像が生じ、目標が見え
ないことがある。しかし、図9の構造では、吸熱部と分
離層が一体連続体となって熱電変換アレイの全面を覆う
ため、目標が遠方の場合でも、あるいは、小さい場合で
も、目標を確実に捕らえることができる。
【0046】上記した構成によれば、赤外線を吸収する
吸熱部の温度変化をダイオード部に流れる順方向のダイ
オード電流に変化して赤外線を検出している。したがっ
て、高感度のTCCによる熱電変換が得られ、熱電変換
部の高感度化、低雑音化が実現される。その結果、高性
能な赤外線カメラや赤外線監視装置、赤外線探査装置な
どが実現される。
【0047】上記の実施形態では、吸熱部をSiN層と
CVD法で形成したSiO2 層で形成している。しか
し、これ以外の赤外線を吸収する材料、たとえばSiO
などの絶縁膜、ポリSi等の半導体膜、Ti等の金属膜
などを用いることもできる。また、この吸熱部の赤外線
が入射する面に反射防止膜を形成し、あるいは、透過面
への反射膜を形成することもできる。たとえば吸熱部の
上部にSiO2 やSiNの多層反射防止膜を形成し、分
離層の一部にAl等の金属反射膜を構成することもでき
る。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、高感度で低雑音の赤外
線感熱装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための概略の構成
図である。
【図2】本発明の実施形態における熱電変換アレイを説
明するための概略の構成図である。
【図3】本発明の実施形態を説明するための工程図であ
る。
【図4】本発明の実施形態を説明するための工程図であ
る。
【図5】本発明の実施形態を説明するための工程図であ
る。
【図6】本発明の実施形態を説明するための工程図であ
る。
【図7】本発明の実施形態を説明するための工程図であ
る。
【図8】本発明によるダイオードの特性を説明するため
の特性図である。
【図9】本発明の他の実施形態を説明するための工程図
である。
【図10】従来例を説明するための概略の構造図であ
る。
【図11】従来例を説明するための概略の構成図であ
る。
【符号の説明】
11…熱電変換アレイ 12…熱電変換部 121…吸熱部 122…ダイオード 13…ホトゲートFET 14…駆動電源 15…読み出し回路部 151…読み出し回路部の垂直CCD 152…読み出し回路部の水平CCD 16…出力ドレイン 17…出力増幅器 18…出力端子 D…ホトゲートFETのドレイン S…ホトゲートFETのソース G…ホトゲートFETのゲート
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/33 G01J 5/14 // G01J 5/14 5/48 F 5/48 H01L 27/14 K Fターム(参考) 2G065 AA04 AA11 AB02 BA02 BA04 BA34 BE08 CA12 CA13 DA18 2G066 AC13 AC14 BB07 BB09 CA01 CA08 4M118 AA05 AA10 AB10 BA13 CA01 CA03 CA06 CA22 CA40 CB01 DD07 FA06 FA33 5C024 AX06 CX03 CX41 GX01 GX08 GY01 GY03 HX41

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外線の入射量に応じて温度が変化する
    吸熱部とこの吸熱部の温度によって流れる電流の大きさ
    が変化するダイオード部とがそれぞれ対になっている複
    数の熱電変換部を2次元に配列した熱電変換アレイと、
    ゲートに印加される駆動電圧によって、それぞれのドレ
    インとソース間に設けられる前記ダイオード部に対し定
    電圧順方向定バイアスに設定する複数の電界効果トラン
    ジスタと、定電圧順方向定バイアスに設定されたダイオ
    ード部に流れる電流を、それぞれの電界効果トランジス
    タのドレインを通して読み出す読み出し回路部とを具備
    した赤外線感熱装置。
  2. 【請求項2】 流れる電流を読み出すダイオード部を、
    複数のダイオードごとに順に切り換える手段を設けた請
    求項1記載の赤外線感熱装置。
  3. 【請求項3】 流れる電流を読み出すダイオード部を複
    数のダイオードごとに順に切り換え、かつ、流れる電流
    を読み出さない他の複数のダイオードに流れる電流をア
    ースに排出する手段を設けた請求項1記載の赤外線感熱
    装置。
  4. 【請求項4】 熱電変換アレイは、熱電変換部が行方向
    および列方向にそれぞれ複数ずつ2次元に配列されてい
    る請求項1記載の赤外線感熱装置。
  5. 【請求項5】 ダイオード部は、電界効果トランジスタ
    のソース・ドレイン間チャネルの抵抗よりも大きい抵抗
    値になるように定電圧順方向定バイアスに設定される請
    求項1記載の赤外線感熱装置。
  6. 【請求項6】 読み出し回路部は、複数の熱電変換部の
    ダイオードに流れる電流がそれぞれ電界効果トランジス
    タのドレインを経て入力する複数の垂直CCDと、複数
    の垂直CCDが接続された水平CCDとから構成されて
    いる請求項1記載の赤外線感熱装置。
  7. 【請求項7】 熱電変換部の吸熱部が、前記熱電変換部
    が1つの方向で分離して構成されている請求項1記載の
    赤外線感熱装置。
  8. 【請求項8】 熱電変換部の吸熱部が2次元に連続して
    構成されている請求項1記載の赤外線感熱装置。
  9. 【請求項9】 熱電変換アレイおよび読み出し回路部、
    電界効果トランジスタがそれぞれ半導体基板上に形成さ
    れた請求項1記載の赤外線感熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105784126A (zh) * 2016-04-15 2016-07-20 中国科学院上海技术物理研究所 一种基于二极管测温的红外探测器组件多路温度监测系统
CN114112064A (zh) * 2021-11-05 2022-03-01 国网青海省电力公司检修公司 一种基于热学模式的电平调节红外成像检测方法

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