JP2001272263A - 可変容量ピペット - Google Patents

可変容量ピペット

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JP2001272263A JP2000086276A JP2000086276A JP2001272263A JP 2001272263 A JP2001272263 A JP 2001272263A JP 2000086276 A JP2000086276 A JP 2000086276A JP 2000086276 A JP2000086276 A JP 2000086276A JP 2001272263 A JP2001272263 A JP 2001272263A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 互いに歯ピッチの異なる複数種類のラック歯
列を設けることにより、簡単な構成により分注量を可変
し得る可変容量ピペットを提供する。 【解決手段】 プランジャ56と共に上下動するラック
シャフト52と、プランジャ56が挿入された固定配置
のシリンダ65とを具備し、ラック歯列は、少なくとも
2列分設けられ、かつ各ラック歯列のラック歯ピッチが
互いに異なり、押釦の逐次回転と共に、爪43は回転し
ないが、ラックシャフト52が所定角度だけ回転される
ことにより、爪43が少なくとも2列のラック歯列の何
れかに択一的に係合可能であり、押釦28の押し下げの
都度、ラックシャフト52及びプランジャ56は、爪4
3が係合する一の前記ラック歯列のピッチ分p1、p3
だけ下動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに歯ピッチの
異なる複数種類のラック歯列を設けることにより、簡単
な構成により分注量を可変し得る可変容量ピペットに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ピペットを利用したサンプリン
グの分野において、ピペットにより所定量の試料を吸入
して他の個所へ更に一定の少量ずつ繰り返し分注する工
程を行っているが、この分注量を例えば「10μl」、
「25μl」及び「50μl」の間で選択的に選びたい
場合がある。
【0003】この要請に応えるものとして例えば、特開
昭56−7649号「反復ピペット」及び特公昭59−
4649号「反復分注器」がある。これらによれば、何
れも原理的には、ピペットケースに上下方向スライド可
能の一枚のラックシャフトが設けられる。そして押釦を
逐次回転させると爪のスライド限界量がラックシャフト
のラック歯列の一歯分、又は2歯分、又は3歯分・・・
の何れかに択一的に可変設定される。次いで、押釦の押
し下げの都度、爪がラック歯列のラック歯に係合して、
その都度前記ラック歯列の一歯分、又は2歯分、又は3
歯分・・・の何れかだけラックシャフト及びこれと一体
のプランジャをスライドさせて分注量を可変するもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来例
によれば、分注量を可変する場合に、分注量は、ラック
歯列の一歯ピッチ(p)分又はその倍数値(2p、3
p、・・・)にしか設定し得ず、その中間の任意の値
(例えば、1.2p、2.5p・・・)には設定し得な
いという不都合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明になるピペット装
置の第1の例は、可変容量ピペットにおいて、ピペット
ケース(12)と、少なくとも爪(43)を有し、押釦
(28)の押し下げと一体的に下動するスライド体(2
1、41)と、該スライド体(21、41)を上方へ付
勢する付勢手段(47)と、該爪(44)により係合さ
れるラック歯列(52a、52b、52c)を有し、プ
ランジャ(56)と共に上下動するラックシャフト(5
2)と、該プランジャ(56)が挿入された固定配置の
シリンダ(65)とを具備し、前記ラック歯列(52
a、52b、52c)は、少なくとも2列分設けられ、
かつ各ラック歯列のラック歯ピッチが互いに異なり、前
記押釦の逐次回転と共に、前記爪(43)は回転しない
が、前記ラックシャフト(52)が所定角度だけ回転さ
れることにより、前記爪(43)が前記少なくとも2列
のラック歯列(52a、52b、52c)の何れかに択
一的に係合可能であり、押釦(28)の押し下げの都
度、前記ラックシャフト(52)及びプランジャ(5
6)は、前記爪(43)が係合する一の前記ラック歯列
(52a、52b、52c)のピッチ分(p1、p2、
p3)だけ下動する。
【0006】好ましくは、前記少なくとも2列のラック
歯列(52a、52b、52c)は、一の前記ラックシ
ャフト(52)の外周の周方向等分位置に少なくとも2
列分設けられている。
【0007】又好ましくは、前記ラックシャフト(5
2)は少なくとも三角形以上の多角形断面を有し、前記
少なくとも2列のラック歯列(52a、52b、52
c)は該多角形の任意の辺上に夫々設けられる。
【0008】更に好ましくは、前記ラックシャフト(5
2)のラック歯列(52a、52b、52c)は3列又
はそれ以上設けられている。更に好ましくは、前記ラッ
クシャフト(52)は六角形断面を有し、前記ラック歯
列(52a、52b、52c)は該六角形の周方向等分
位置の3つの辺に夫々合計3列分設けられている。
【0009】更に好ましくは、前記スライド体(21、
41)は、押釦(28)と一体的にスライド及び回転す
る押釦支持体(24)を有し、該押釦支持体(24)は
前記ラックシャフト(52)のラック歯列(52a、5
2b、52c)の個数に対応した個数の段部(24a、
24b、24c)を有し、該各段部(24a、24b、
24c)の高さ(p1、p2、p3)は夫々前記ラック
歯列(52a、52b、52c)の各歯ピッチ長さ(p
1、p2、p3)に対応しており、押釦(28)の下動
時に該段部(24a、24b、24c)の何れか一つが
前記高さ(p1、p2、p3)分だけ下動して所定のス
トッパー部(14a)に当接する。
【0010】更に好ましくは、前記スライド体(21、
41)は、前記押釦(28)を有する押釦スライド組立
体(21)と、該押釦スライド組立体(21)とは別体
でかつ前記爪(43)を有する爪組立体(41)とから
なり、該爪組立体(41)が前記付勢手段(47)によ
り上方へ付勢されて該押釦スライド組立体(21)に常
時当接しているので、両組立体(21)、(41)は見
かけ上常時一体的に上下方向へスライドする。
【0011】更に好ましくは、前記付勢手段(47)
は、前記爪組立体(41)と前記ピペットケース(1
2)の所定箇所(12a)に配された下方ばね受け(4
6)との間に配されたコイルばね(47)であり、前記
爪(43)の先端係合部は、押釦(28)の押し下げ前
は、該下方ばね受け(46)に乗り上げており、押釦
(28)の押し下げ動作と共に、該下方ばね受け(4
6)から外れて前記ラック歯列(52a、52b、52
c)に係合する。
【0012】更に好ましくは、前記ラックシャフトは多
角形断面を有し、前記下方ばね受け(46)は、前記ラ
ックシャフト(52)の多角形断面に嵌合する多角形貫
通孔を有する。
【0013】本発明になるピペット装置の第2の例は、
可変容量ピペットにおいて、ピペットケース(12)
と、少なくとも爪(43)を有し、押釦(28)の押し
下げと一体的に下動するスライド体(21、41)と、
該スライド体(21、41)を上方へ付勢する付勢手段
(47)と、該爪(44)により係合されるラック歯列
を有し、プランジャ(56)と共に上下動するラックシ
ャフトと、該プランジャ(56)が挿入された固定配置
のシリンダ(65)とを具備し、前記ラックシャフトは
少なくとも2つ設けられ、かつ各ラックシャフトのラッ
ク歯列のラック歯ピッチが互いに異なり、前記押釦の逐
次回転と共に、前記ラックシャフトは回転しないが、前
記爪(43)が所定角度だけ回転されることにより、該
爪(43)が少なくとも2列のラック歯列の何れかに択
一的に係合可能であり、押釦(28)の押し下げの都
度、前記ラックシャフト(52)及びプランジャ(5
6)は、前記爪(43)が係合する一の前記ラック歯列
のピッチ分(p1、p2、p3)だけ下動する。
【0014】好ましくは、前記少なくとも2列のラック
歯列は、前記ピペットケース(12)の内周近傍位置に
設けられた前記少なくとも2つのラックシャフトに夫々
半径方向内方を向いて設けられており、かつ前記爪(4
3)は半径方向外方を向いており、前記押釦(28)の
逐次回転と共に、前記爪(43)が所定角度だけ回転さ
れることにより前記少なくとも2列のラック歯列の何れ
かに択一的に係合可能である。
【0015】
【作用】本発明の第1の例によれば、次の作用がある。 ラックシャフト52に、互いに歯ピッチが異なる少な
くとも2列のラック歯列52a、52b、52cを設
け、爪43がラック歯列の何れかに択一的に係合するた
め、異なるラック歯列に任意の歯ピッチ長さを設定し
て、分注量を任意の値に自由に設定し得る。
【0016】複数のラック歯列をピペット中心の1本
のラックシャフトの外周の例えば周方向等分位置に設け
ることにより、分注量を変化させる場合に1本のラック
シャフトを回転させればよく構成を簡単化し得る。
【0017】複数のラック歯列をピペットケースの内
周近傍の例えば周方向等分位置に設けて爪を回転させる
場合は、ピペットケースの内周近傍の空間スペースは比
較的大きく取れるので、ラック歯列の列数を多数に設定
可能となり、分注量の種類を多種類に設定し得る。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明になる可変容量ピ
ペット装置の一実施例の縦断面図である。同図中、1
は、可変容量ピペットであり、大略、ケース組立体11
の内部に設けた押釦スライド組立体21を繰り返し所定
寸法p(p1、p2、p3)だけ下動させると、その都
度該スライド組立体21と爪組立体41が見かけ上一体
に下動して、その爪43がプランジャ組立体51の六角
形ラックシャフト52のラック歯列52aにその都度係
合して該プランジャ組立体51を上記寸法pだけ下動さ
せて、下方のチップ73からその都度所定量の試料溶液
を吐出するものである。
【0019】ケース組立体11は、大略、樹脂製円筒形
ケース12(中間棚部12a及び側部貫通開口部12b
を有する;図3参照)の上部にキャップ13を取付けか
つ内部に押釦スライド組立体21のスライドのガイド用
の金属製半円筒形ガイド14(下端に舌状ストッパ部1
4aを有する;図4参照)を嵌入され、ねじ15により
固着される。
【0020】押釦スライド組立体21は、大略、組付け
上の理由で別部品ではあるが互いに結合ピン35(図6
参照)を介して同軸一体的に組付けられた略円筒形のク
リックホルダ22(図5も参照)及びスライダ23(図
6も参照)と、同じくねじ29により同軸一体的に組付
けられた略円筒形の押釦支持体24(図7も参照)及び
内周六角断面のシャフトガイド25(図8も参照)と、
押釦支持体24の上にスラストボールベアリング26及
び押釦継手27(図9も参照)を介して取付けられた押
釦28(図10も参照)とを具備する。押釦支持体24
はクリックホルダ22内部を挿通して押釦継手27にナ
ット30(図1参照)により固着され、該継手27は押
釦28に対して更にピン31(図9参照)により回り止
めされる。
【0021】なお、押釦支持体24の下面には図7
(B)に示す如く、3つの異なる高さの下方段部24
a、中間段部24b、上方段部24cが形成される。従
って、押釦支持体24は、後述するばね47により上方
へ付勢された位置(図1参照)で、上記3つの段部24
a、24b、24cがガイドストッパ部14a上面から
夫々寸法p1、p2、p3だけ離間している(p1<p
2<p3;この場合実際には、p1、p2、p3は夫々
後に述べるラック歯列52a、52b、52cの歯ピッ
チ0.9mm、2.25mm、4.5mmに等しい)
(図12(B)参照)。又図1に示す如く、32はクリ
ックボールで、クリックホルダ22のねじ33により閉
ざされた半径方向穴に挿入されてばね34により押釦支
持体24外周面の円周3等分位置に設けられた凹部(図
示せず)の何れかにクリック的に係合する。
【0022】押釦28の上面には、図10(A)に示す
如く、円周3等分位置に例えば「10」、「25」、
「50」(単位はμl)の表示がある。従って、容量可
変のために上記表示の何れかをケースキャップ13上面
の一つの矢印表示(図示せず)に合致させるべく、押釦
28(押釦継手27)を上記クリック効果を伴いつつ1
20度ずつ適宜回転操作すると、押釦支持体24及びシ
ャフトガイド25が一体的に回転して(なおクリックホ
ルダ22及びスライダ23は、スライダ23の上下方向
突条23a(図6参照)がケース12の凹条(図示せ
ず)に係合しているので上下方向スライドするのみで回
転しない)、シャフトガイド25の内周六角断面に嵌合
する六角形のラックシャフト52も120度ずつ回転す
る。ここで、押釦組立体21は、後述するばね47によ
り上方へ付勢されて、通常はスライダ23の上下方向突
条23a(図6参照)の上端部がケース12の所定箇所
に当接して位置決めされている。即ち、押釦組立体21
は、押釦28をばね47に抗して下方へ押すかその押下
げ力を解除することにより、その全部品22〜28が上
下方向へ一体的にスライドするが、その回転方向にはク
リックホルダ22及びスライダ23を除いた部品24〜
28のみが一体回転する。
【0023】爪組立体41は、爪支持体(兼上方ばね受
け)42に爪43をピン44により枢支しかつばね45
により反時計方向に回転付勢して取付けてなる。爪組立
体41はケース12内に収納され、ケース棚部12a上
面に配した下方ばね受け46との間に配したばね47に
より上方へ付勢されて、スライダ23の下端23b(図
6(B)参照)に当接している。なおこのとき、スライ
ダ23の切欠き部23c(同図参照)が舌状ストッパ部
14aに遊嵌することにより、スライダ23の下端23
bが舌状ストッパ部14a下面から僅かに下方へ突出し
ているので、上記爪組立体41がスライダ下端23bへ
当接し得る。従って、押釦組立体21が上下方向スライ
ドするときは爪組立体41も見かけ上これと一体的に上
下方向スライドする。
【0024】このとき爪43の先端爪部は下方ばね受け
46の周方向3等分位置に夫々設けられた下端46a
(図11(B)参照)に乗り上げて六角シャフト52の
ラック歯列52aに隣接して位置する(図1参照)。な
お、下方ばね受け46はその内周六角形断面が六角形ラ
ックシャフト52に嵌合しているので、該シャフト52
と一体的に回転する。
【0025】プランジャ組立体51は、大略、断面六角
形シャフト52(図12も参照)の下端にEリング5
3、ねじ54を介してコネクタ55を取付け、このコネ
クタ55に同軸的一体的にプランジャ56を圧入固定
し、かつケース12の開口部12bを介してねじ57に
より試料吸入及びエゼクタレバー58(ノブ59を有す
る)を固着してなる。六角形シャフト52は、図12
(A)、(B)に示す如く、断面六角形で一つ飛びの合
計3つの辺に互いに異なるピッチのラック歯列52a、
52b、52cが形成されている。ラック歯のピッチ
は、一例として、ラック歯列52aはシャフト52の3
6mm長さ部分に41個の歯を有してピッチ0.9mm
であり、同じくラック歯列52b及び52cは夫々同一
長さに17個及び9個の歯を有してピッチ2.25mm
及び4.5mmである。なお、六角形シャフト52は、
Eリング53及びコネクタ55(互いに一体的でかつ回
転不可能)に対して相対的に回転可能である。
【0026】ノズルシリンダ組立体61は、ケース12
下端に継手62を介して略円筒形のシリンダ支持体63
を取付け、この支持体63内部に、Oリング支持体64
及びシリンダ65上端を収納したものであり、下方ケー
スキャップ66により閉じている。シリンダ支持体63
には、エゼクタピン67を一体的に有するエゼクタピン
受け68が上下方向に寸法q(図1参照)だけスライド
可能に嵌合される。又Oリング支持体64は、プランジ
ャ56により挿通され、かつ上下Oリング69及びOリ
ング押さえ70を有する。71はエゼクタパイプで、そ
の上端が下方ケースキャップ66内に収納され、ばね7
2により上方へ付勢されて、エゼクタピン受け68を介
してシリンダ支持体63に当接する。このときエゼクタ
ピン67はOリング押さえ70の上方へ突出している。
【0027】なお、73は試料を実際に吸入するべくシ
リンダ65下端に取付けたチップである。次に、上記可
変容量式ピペット1の操作について説明する。
【0028】最初に、試料を吸入するには、チップ73
の下端を試料に浸した状態で、吸入及びエゼクタレバー
58のノブ59を操作することにより、プランジャ組立
体51を上方へスライドさせて図1に示す位置へ至らせ
る。すると、プランジャ56がシリンダ65内を上方へ
スライドするので、チップ73内へ所定量の試料が吸入
される。
【0029】次に、試料の分注を行う。まず、押釦28
をクリック的に回転させて、例えば数値「10」、「2
5」、「50」(μl)のうちの最小の数値「10」を
ケースキャップ13上面の矢印に整合させる。すると、
押釦支持体24、シャフトガイド25及び六角シャフト
52が押釦28と一体回転するので、六角シャフト52
の最小ピッチP1のラック歯列52aが、爪43に選択
的に対向し、かつ押釦支持体24の3つの段部のうち下
方段部24aがガイド14の舌状ストッパ部14aに離
間寸法p1をもって選択的に対向する(図1参照)。
【0030】続いて、押釦28を押し下げると、押釦ス
ライド組立体21及び爪組立体41がばね47に抗して
下方段部24a及びストッパ部14aが当接する位置
(図2参照)まで、見かけ上一体的に上記寸法p1だけ
下動する。この両組立体21、41が下動を開始した直
後に、爪43(ばね45により反時計方向へ回転付勢)
が下方ばね受け46を外れて六角シャフト52の第1の
ラック歯列52aの最下端の歯52a1に係合する(図
13の爪43−1を参照)。引き続いて両組立体21、
41が上記寸法p1だけ下動すると(図13の爪43−
2を参照)、上記係合に基づいてプランジャ組立体51
(即ちプランジャ56)も一体的に上記寸法p1だけ下
動する。従って、チップ73内の試料の10μl分が排
出され分注される。
【0031】押釦28の押下力を解除すると、プランジ
ャ組立体51のみはOリング69との摩擦力により上記
略寸法p1だけ下動した位置(図2参照)に留まるが、
上記両組立体21、41は、ばね47により見かけ上一
体的に上方へ当初の位置(図1参照)までスライド復帰
する。従って、爪43は再び下方ばね受け46に乗り上
げるので六角シャフト52の最下端ラック歯列52a1
との係合を解除する(図1参照)。
【0032】続いて、押釦28を二度目に押し下げる
と、上記と同様の操作が行われるが、この場合は、爪4
3は六角シャフト52のラック歯列52aのうちの最下
端から2番目のラック歯52a2(図13参照)に係合
する。引き続いて両組立体21、41が上記寸法p1だ
け下動すると、プランジャ組立体51は図2の位置から
更に上記寸法p1だけ下動し、チップ73内の試料の次
の10μl分が分注される。続いて、押釦を繰り返し下
動させると試料は順次10μlずつ合計40回、400
μlの分注が行われる。
【0033】次に、分注量を可変する場合は、上述の如
く押釦28をクリック的に回転させて、次の数値「2
5」を選択して、同様に押釦28を繰り返し押し下げ
る。するとこの場合は、爪43が六角シャフト52の第
2のラック歯列52bに噛合するので、寸法p2(=
2.25mm)ずつ下動して、25μlずつの分注が合
計16回行われる。同様にして、押釦28を回転させ
て、数値「50」を選択したときは、爪43が六角シャ
フト52の第3のラック歯列52cに噛合するので、寸
法p3(=4.5mm)ずつ下動して、50μlずつの
分注が合計8回行われる。
【0034】なお、チップ73を取り外す場合は、吸入
及びエゼクタレバー58を押し下げて該レバー58の上
記分注完了位置(図2参照)より更に下方までスライド
させる。すると、コネクタ55下面がエゼクタピン67
に当接してこれをばね72に抗して所定距離(上記寸法
qより小さい距離でよい)だけ押し下げるので、エゼク
タパイプ71が下方へスライドして、チップ73に当接
して該チップ73をシリンダ65から離脱させる。
【0035】なお、上記実施例において、ラックシャフ
ト52は六角形断面でその6辺のひとつ飛びの合計3つ
の辺に夫々ラック歯列を設けていたが、これに限らず、
前記6辺の2つ飛びの合計2辺に夫々ラック歯列を設け
てもよい。何れにせよ、ラックシャフトは三角形以上の
断面を有してその2辺以上にラック歯列を設ければ同様
の機能を果たし得ることは明かである。又ラックシャフ
ト52の多角形断面形状を可変することにより、ラック
歯列は容易に4列以上設けることも可能であり、この場
合は押釦支持体24の段部の個数及び高さを対応させて
可変させればよい。又ラック歯列を設けた辺以外の辺は
直線状に限らず適宜丸みを帯びていていもよい。
【0036】又上記実施例では、ラック歯列はピペット
1の中心位置のラックシャフト52の外周に複数個(例
えば3個)設けられていたが、これに限らず、夫々ラッ
ク歯列を有する例えば3本のラックシャフトを、ケース
12の内周近傍の円周方向等分位置に上下動可能に配し
てもよく(各ラック歯列は半径方向内方を向いてい
る)、この場合は、押釦28の回転に伴い爪43(半径
方向外方を向いている)が一体的に回転する構成とし
て、該爪43が前記3本のラックシャフトのラック歯列
の何れかに択一的に係合するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、次に示す
利点がある。 ラックシャフト52に、互いに歯ピッチが異なる少な
くとも2列のラック歯列52a、52b、52cを設
け、爪43がラック歯列の何れかに択一的に係合してラ
ックシャフト52及びプランジャ56をスライドさせる
ようにしているため、従来例の如く単に1つのラック歯
列しかないゆえにその歯ピッチ又はその倍数しか設定し
得ない場合に比して、異なるラック歯列に任意の歯ピッ
チ長さを設定し得、分注量を任意の値に自由に設定し得
る。
【0038】複数のラック歯列をピペット中心の1本
のラックシャフトの外周の例えば周方向等分位置に設け
ることにより、分注量を変化させる場合に1本のラック
シャフトを回転させればよいのみであるため、構成を簡
単化し得る。
【0039】複数のラック歯列をピペットケースの内
周近傍の例えば周方向等分位置に設けて爪の方を回転さ
せる場合は、ピペットケースの内周近傍の空間スペース
はピペット中心のスペースに比して比較的大きく取れる
ので、ラック歯列の列数を多数に設定可能であり、分注
量の種類を多種類に設定し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変容量ピペットの一実施例の縦断面
図である。
【図2】図1のピペットの動作途中の状態の縦断面図で
ある。
【図3】図3(A)及び(B)は夫々、図1のピペット
のケースの平面図及び縦断面図である。
【図4】図4(A)乃至(C)は夫々、図1のピペット
の円筒形ガイドの平面図、縦断面図及び底面図である。
【図5】図5(A)及び(B)は夫々、図1のピペット
のクリックホルダの縦断面図及び底面図である。
【図6】図6(A)及び(B)は夫々、図1のピペット
の円筒形スライダの平面図及び縦断面図である。
【図7】図7(A)乃至(C)は夫々、図1のピペット
の押釦支持体の平面図、縦断面図及び底面図である。
【図8】図8(A)及び(B)は夫々、図1のピペット
のシャフトガイドの平面図及び縦断面図である。
【図9】図9(A)及び(B)は夫々、図1のピペット
の押釦継手の縦断面図及び平面図である。
【図10】図10(A)及び(B)は夫々、図1のピペ
ットの押釦の平面図及び縦断面図である。
【図11】図11(A)及び(B)は夫々、図1のピペ
ットの下方ばね受けの平面図及び縦断面図である。
【図12】図12(A)及び(B)は夫々、図1のピペ
ットの六角形シャフトの平面図及び側面図である。
【図13】図13は爪と六角形シャフトの係合状況を示
す部分拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 可変容量ピペット 11 ケース組
立体 12 ケース 14 円筒形ガ
イド 21 押釦スライド組立体 22 クリック
ホルダ 23 スライダ 24 押釦支持
体 24a、24b、24c 段部 25 シャフトガイド 26 スラスト
ボールベアリング 27 押釦継手 28 押釦 41 爪組立体 42 爪支持体 43 爪 46 下方ばね
受け 47 ばね 51 プランジ
ャ組立体 52 六角シャフト 52a、52
b、52c ラック歯列 55 コネクタ 56 プランジ
ャ 58 吸入及びエゼクタレバー 61 ノズルシ
リンダ組立体 63 シリンダ支持体 65 シリンダ 67 エゼクタピン 73 チップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G01N 35/10 G01N 35/06 D Fターム(参考) 2G058 EB01 EB05 ED11 3E014 PA01 PB03 PB07 PB08 PC16 PD30 4G057 AB16

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変容量ピペットにおいて、 ピペットケース(12)と、 少なくとも爪(43)を有し、押釦(28)の押し下げ
    と一体的に下動するスライド体(21、41)と、 該スライド体(21、41)を上方へ付勢する付勢手段
    (47)と、 該爪(44)により係合されるラック歯列(52a、5
    2b、52c)を有し、プランジャ(56)と共に上下
    動するラックシャフト(52)と、 該プランジャ(56)が挿入された固定配置のシリンダ
    (65)とを具備し、 前記ラック歯列(52a、52b、52c)は、少なく
    とも2列分設けられ、かつ各ラック歯列のラック歯ピッ
    チが互いに異なり、 前記押釦の逐次回転と共に、前記爪(43)は回転しな
    いが、前記ラックシャフト(52)が所定角度だけ回転
    されることにより、前記爪(43)が前記少なくとも2
    列のラック歯列(52a、52b、52c)の何れかに
    択一的に係合可能であり、押釦(28)の押し下げの都
    度、前記ラックシャフト(52)及びプランジャ(5
    6)は、前記爪(43)が係合する一の前記ラック歯列
    (52a、52b、52c)のピッチ分(p1、p2、
    p3)だけ下動することを特徴とする可変容量ピペッ
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の可変容量ピペットにお
    いて、 前記少なくとも2列のラック歯列(52a、52b、5
    2c)は、一の前記ラックシャフト(52)の外周の周
    方向等分位置に少なくとも2列分設けられていることを
    特徴とする可変容量ピペット。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の可変容量ピペッ
    トにおいて、 前記ラックシャフト(52)は少なくとも三角形以上の
    多角形断面を有し、前記少なくとも2列のラック歯列
    (52a、52b、52c)は該多角形の任意の辺上に
    夫々設けられることを特徴とする可変容量ピペット。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載の可変容
    量ピペットにおいて、 前記ラックシャフト(52)のラック歯列(52a、5
    2b、52c)は3列又はそれ以上設けられていること
    を特徴とする可変容量ピペット。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載の可変容
    量ピペットにおいて、 前記ラックシャフト(52)は六角形断面を有し、前記
    ラック歯列(52a、52b、52c)は該六角形の周
    方向等分位置の3つの辺に夫々合計3列分設けられてい
    ることを特徴とする可変容量ピペット。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れか1項に記載の可
    変容量ピペットにおいて、 前記スライド体(21、41)は、押釦(28)と一体
    的にスライド及び回転する押釦支持体(24)を有し、
    該押釦支持体(24)は前記ラックシャフト(52)の
    ラック歯列(52a、52b、52c)の個数に対応し
    た個数の段部(24a、24b、24c)を有し、 該各段部(24a、24b、24c)の高さ(p1、p
    2、p3)は夫々前記ラック歯列(52a、52b、5
    2c)の各歯ピッチ長さ(p1、p2、p3)に対応し
    ており、押釦(28)の下動時に該段部(24a、24
    b、24c)の何れか一つが前記高さ(p1、p2、p
    3)分だけ下動して所定のストッパー部(14a)に当
    接することを特徴とする可変容量ピペット。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れか1項に記載の可
    変容量ピペットにおいて、 前記スライド体(21、41)は、前記押釦(28)を
    有する押釦スライド組立体(21)と、該押釦スライド
    組立体(21)とは別体でかつ前記爪(43)を有する
    爪組立体(41)とからなり、該爪組立体(41)が前
    記付勢手段(47)により上方へ付勢されて該押釦スラ
    イド組立体(21)に常時当接しているので、両組立体
    (21)、(41)は見かけ上常時一体的に上下方向へ
    スライドすることを特徴とする可変容量ピペット。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れか1項に記載の可
    変容量ピペットにおいて、 前記付勢手段(47)は、前記爪組立体(41)と前記
    ピペットケース(12)の所定箇所(12a)に配され
    た下方ばね受け(46)との間に配されたコイルばね
    (47)であり、 前記爪(43)の先端係合部は、押釦(28)の押し下
    げ前は、該下方ばね受け(46)に乗り上げており、押
    釦(28)の押し下げ動作と共に、該下方ばね受け(4
    6)から外れて前記ラック歯列(52a、52b、52
    c)に係合することを特徴とする可変容量ピペット。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の可変容量ピペットにお
    いて、 前記ラックシャフト(52)は多角形断面を有し、前記
    下方ばね受け(46)は、前記ラックシャフト(52)
    の多角形断面に嵌合する多角形貫通孔を有することを特
    徴とする可変容量ピペット。
  10. 【請求項10】 可変容量ピペットにおいて、 ピペットケース(12)と、 少なくとも爪(43)を有し、押釦(28)の押し下げ
    と一体的に下動するスライド体(21、41)と、 該スライド体(21、41)を上方へ付勢する付勢手段
    (47)と、 該爪(44)により係合されるラック歯列を有し、プラ
    ンジャ(56)と共に上下動するラックシャフトと、 該プランジャ(56)が挿入された固定配置のシリンダ
    (65)とを具備し、 前記ラックシャフトは少なくとも2つ設けられ、かつ各
    ラックシャフトのラック歯列のラック歯ピッチが互いに
    異なり、 前記押釦の逐次回転と共に、前記ラックシャフトは回転
    しないが、前記爪(43)が所定角度だけ回転されるこ
    とにより、該爪(43)が少なくとも2列のラック歯列
    の何れかに択一的に係合可能であり、押釦(28)の押
    し下げの都度、前記ラックシャフト及びプランジャ(5
    6)は、前記爪(43)が係合する一の前記ラック歯列
    のピッチ分(p1、p2、p3)だけ下動することを特
    徴とする可変容量ピペット。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の可変容量ピペット
    において、 前記少なくとも2列のラック歯列は、前記ピペットケー
    ス(12)の内周近傍位置に設けられた前記少なくとも
    2つのラックシャフトに夫々半径方向内方を向いて設け
    られており、かつ前記爪(43)は半径方向外方を向い
    ており、 前記押釦(28)の逐次回転と共に、前記爪(43)が
    所定角度だけ回転されることにより前記少なくとも2列
    のラック歯列の何れかに択一的に係合可能であることを
    特徴とする可変容量ピペット。
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