JP2001265117A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001265117A
JP2001265117A JP2000074500A JP2000074500A JP2001265117A JP 2001265117 A JP2001265117 A JP 2001265117A JP 2000074500 A JP2000074500 A JP 2000074500A JP 2000074500 A JP2000074500 A JP 2000074500A JP 2001265117 A JP2001265117 A JP 2001265117A
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carrier
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JP2000074500A
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English (en)
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Masahiko Akafuji
昌彦 赤藤
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体を帯電、露光して静電潜像を形成
し、その静電潜像を現像装置によりトナー像として可視
像化し、そのトナーを転写材に転写し、その転写後の像
担持体表面に付着する転写残トナーを現像装置によって
回収する画像形成装置において、転写残トナーの影響に
より、トナー像の画質が劣化することを防止する。 【解決手段】 像担持体1の表面移動方向に関し、転写
装置5によるトナー像転写位置よりも下流側で、帯電装
置2による帯電位置よりも上流側に、像担持体表面に均
一にトナーを付着させるトナー供給装置9を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体と、該像
担持体を帯電するための帯電装置と、像担持体の帯電面
に光を照射して該像担持体に静電潜像を形成する露光装
置と、該静電潜像をトナーで現像することによりトナー
像を形成する現像装置と、像担持体上のトナー像を転写
材に転写する転写装置とを具備し、前記現像装置が、転
写材に転写されずに像担持体上に付着している転写残ト
ナーを回収するクリーニング機能を兼ねている画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子複写機、プリンタ、ファクシミリ或
いはその少なくとも2つの機能を備えた複合機などとし
て構成される上記形式の画像形成装置は従来より公知で
ある(例えば特開平7−261461号公報、特開平7
−84467号公報、及び特開平9−152773号公
報参照)。この形式の画像形成装置は、トナー像を転写
したあとの像担持体表面に残留する転写残トナーを現像
装置に回収し、そのトナーを当該現像装置において再使
用できるので、トナーの消費量を減らし、資源の有効利
用を図ることができる。しかも、転写残トナーを現像装
置によって像担持体から回収するので、クリーニングブ
レードなどのクリーニング部材を像担持体表面に圧接さ
せて像担持体表面を清掃する専用のクリーニング装置
や、そのクリーニング装置により回収されたトナーを現
像装置に戻すトナー返送ダクトなどを設ける必要がな
く、画像形成装置の構造をコンパクト化できる。さら
に、像担持体表面に大きな圧力で摺接するクリーニング
部材が不要であるため、像担持体表面に与えるダメージ
を低減でき、像担持体の長寿命化が可能となる。このよ
うに専用のクリーニング装置をなくした画像形成装置
は、クリーナレスシステムとも称せられている。
【0003】また、上述した公報等に開示されているよ
うに、現像装置によるトナーの回収効率を高める工夫も
各種なされ、現像装置により除去できずに像担持体表面
に残されるトナーを実質的になくし、ないしはその量を
極めて少なくすることが可能となっている。
【0004】ところで、像担持体表面に残存する転写残
トナーの量自体は少ないものの、その転写残トナーは像
担持体表面に均一に付着していることは少なく、像担持
体表面に局部的に付着しているのが普通である。かかる
転写残トナーの付着した像担持体表面が帯電装置により
帯電され、次いで露光装置からの光を照射されて像担持
体に静電潜像が形成されるのであるが、このとき転写残
トナーの付着していない像担持体表面部分については、
露光装置からの光を照射されてその表面電位の絶対値を
大きく下げることができるのに対し、転写残トナーの付
着した像担持体表面部分は、そのトナーによって光の一
部が遮られるため、その表面電位の絶対値を大きく下げ
ることができない。このため、露光後の像担持体表面の
電位にばらつきが生じ、反転現像方式を採用した画像形
成装置の場合には、その現像工程時に、表面電位の絶対
値が大きく下がっていない像担持体表面に付着するトナ
ーの量が、表面電位の絶対値が大きく下がっている像担
持体表面部分に付着するトナーの量よりも少なくなり、
完成したトナー像に濃度むらが発生し、その画質が劣化
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の欠点を除去した冒頭に記載した形式の画像形
成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置におい
て、像担持体表面の移動方向において、トナー像が転写
材へ転写される転写位置よりも下流側で、かつ帯電装置
によって像担持体が帯電される帯電位置よりも上流側の
像担持体表面部分にトナーを供給して当該トナーを像担
持体表面に付着させるトナー供給装置を設けたことを特
徴とする画像形成装置を提案する(請求項1)。
【0007】その際、前記トナー供給装置は、像担持体
表面の移動方向に対して直交する方向の画像形成領域全
体に亘って、トナーを均一に付着させるように構成され
ていると有利である(請求項2)。
【0008】また、上記請求項1又は2に記載の画像形
成装置において、像担持体表面の移動方向において、ト
ナー像が転写材に転写される転写位置よりも下流側で、
かつトナー供給装置によってトナーが像担持体表面に供
給される位置よりも上流側の像担持体部分に除電作用を
与える除電装置を設けると効果的である(請求項3)。
【0009】さらに、上記請求項1乃至3のいずれかに
記載の画像形成装置において、前記トナー供給装置は、
トナーを貯えておくトナー貯留部と、像担持体表面に接
触しながら回転するブラシとを具備し、該ブラシに電圧
を印加することにより、前記トナー貯留部から前記ブラ
シに供給されたトナーを像担持体表面に付着させるよう
に構成されていると有利である(請求項4)。
【0010】また、上記請求項1乃至3のいずれかに記
載の画像形成装置において、前記トナー供給装置は、ト
ナーを貯えておくトナー貯留部と、該トナー貯留部から
供給されたトナーを担持するトナー担持体とを具備し、
該トナー担持体に電圧を印加することにより、当該トナ
ー担持体に担持されたトナーを像担持体表面に付着させ
ると有利である(請求項5)。
【0011】さらに、上記請求項1乃至3のいずれかに
記載の画像形成装置において、トナー供給装置により像
担持体表面に供給されたトナーの量を検知するためのセ
ンサと、該センサの出力値に応じて像担持体表面に供給
するトナー量を制御するための制御手段とを設けると特
に有利である(請求項6)。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明し、併せて前述の従来の欠点を図面
に即してより具体的に明らかにする。
【0013】図1は画像形成装置の一例を示す概略構成
図である。ここに示した画像形成装置は、矢印A方向に
回転する像担持体1を備え、その周囲に、像担持体1を
帯電するための帯電装置2と、像担持体1の帯電面に光
を照射して該像担持体1に静電潜像を形成する露光装置
3と、その静電潜像をトナーで現像することによりトナ
ー像を形成する現像装置4と、像担持体上のトナー像を
転写材6上に転写するための転写装置5がそれぞれ配置
されている。また、像担持体から離れた個所には、像担
持体1から転写材6上に転写されたトナー像を定着する
ための定着装置7が設けられている。
【0014】本例の像担持体1は、表面がマイナス極性
に帯電されるドラム状の有機感光体より成るが、表面が
プラス極性に帯電される感光体や、無機感光体、アモル
ファスシリコン感光体などの有機感光体以外の感光体か
ら成る像担持体を用いることもできる。また、複数のロ
ーラに巻き掛けられて駆動されるベルト状の像担持体を
用いることもできる。
【0015】帯電装置2は、像担持体表面から所定の距
離をあけて配置され、この帯電装置2に電圧を印加する
ことにより像担持体表面を所定の極性、電位に帯電する
ように構成されている。本例の画像形成装置において
は、電極ワイヤ10とグリッド電極11を有するスコロ
トロン帯電装置が用いられ、かかる帯電装置2によって
像担持体をマイナス極性に帯電させるように構成されて
いる。
【0016】また、本例の露光装置3は、発光素子とし
て半導体レーザ(図示せず)を使用し、画像データに基
づいて光変調されたレーザ光Lを、帯電装置2により帯
電された像担持体表面に照射してその表面に静電潜像を
形成するように構成されている。LEDなどの発光素子
を有する露光装置や、原稿画像を像担持体表面に結像す
る光学系を備えた露光装置などを用いることもできる。
【0017】現像装置4は、必要に応じて補助剤が外添
された粉体状の磁性トナーTより成る現像剤が収容され
た現像ケース21と、周方向にS極とN極の磁極が交互
に配置されて不動に固定されたマグネット12と、反時
計方向に回転駆動される非磁性スリーブより成る現像剤
担持体13を備え、かかる現像剤担持体内にマグネット
12が配置されている。マグネット12の磁力により現
像剤担持体13の周面にトナーが薄層状態で担持され、
その現像剤担持体13の回転により、これに担持された
トナーが該担持体13の回転方向に搬送される。このよ
うにトナーが搬送されて当該トナーが現像剤担持体13
に接触することにより、トナーは正規極性、本例ではマ
イナス極性に摩擦帯電される。
【0018】一方、現像剤担持体13には、現像バイア
ス電源14により、所定の極性、図示した例ではマイナ
ス極性のバイアス電圧が印加され、このバイアス電圧と
像担持体表面に形成された静電潜像の電位差により、像
担持体1と現像剤担持体13との間の現像領域に搬送さ
れたトナーが当該静電潜像に静電的に移行し、その静電
潜像がトナー像として可視像化される。現像剤担持体1
3に印加されるバイアス電圧をVBとする。
【0019】上述のように、本例の画像形成装置におい
ては、磁性トナーより成る一成分系現像剤を用いた現像
装置4が採用されているが、必要に応じて補助剤の外添
された非磁性トナーより成る一成分系現像剤、或いは磁
性又は非磁性のトナーと磁性キャリアを有する二成分系
現像剤を用いた現像装置などを採用することもできる。
【0020】一方、転写装置5は、トナー像の転写時
に、転写材6を介して像担持体表面に所定の圧力で接触
し、このとき像担持体表面のトナー像を形成するトナー
の正規極性と逆極性、この例ではプラス極性の電圧が転
写装置5に印加される。これによって、転写装置5と像
担持体1との間に送り込まれた転写材6の表面に、像担
持体表面のトナー像が転写される。本例の画像形成装置
では、反時計方向に回転駆動される転写ローラより成る
転写装置が用いられているが、転写ブレード、転写ベル
ト或いはコロトロン帯電器より成る転写装置などを適宜
採用することもできる。
【0021】定着装置7は、転写材6の搬送方向におい
て、像担持体上のトナー像が転写材6に転写される転写
位置よりも下流側に設けられ、互いに圧接しながら回転
する定着ローラ16と加圧ローラ17とを有し、転写材
6がこれらのローラ16,17の間を搬送されるとき、
熱と圧力の作用で転写材6上に転写されたトナー像がそ
の転写材上に定着される。
【0022】次に、上述した画像形成装置の画像形成動
作について説明する。
【0023】画像形成時に、光導電性物質を利用した像
担持体1は図示していない駆動装置によって図1におけ
る時計方向、すなわち矢印A方向に回転駆動され、この
とき帯電装置2によって像担持体表面が所定の極性、こ
の例ではマイナス極性に均一に帯電される。帯電された
像担持体1の表面電位をV0とする。
【0024】また図示していないスキャナ又はパーソナ
ルコンピュータなどの外部機器の画像信号に対応して光
変調されたレーザ光Lが露光装置3から出射し、そのレ
ーザ光Lが、帯電装置2によって帯電された像担持体表
面に選択的に照射される。レーザ光Lが照射された像担
持体表面の電位の絶対値は低下し、この部分によって静
電潜像が形成される。このときの静電潜像の表面電位を
V1とする。一方、レーザ光Lの照射されない像担持体
表面部分の電位は、ほぼ帯電電位V0に維持され、この
部分が地肌部となる。
【0025】像担持体1の回転に伴って、上記静電潜像
が現像装置4の現像剤担持体13を通過するとき、その
静電潜像にトナーが静電的に移行して像担持体表面にト
ナー像が形成される。その際、現像剤担持体13に印加
されたバイアス電圧VBと、レーザ光Lが照射されなか
った像担持体部分の表面電位V0と、レーザ光Lが照射
された像担持体部分の表面電位V1には、|V0|>|
VB|>|V1|の関係があり、これによって像担持体
表面の静電潜像にだけトナーが付着し、トナー像が形成
される。現像装置4のトナーがマイナスの正規極性に帯
電している場合、例えば、V0=−900V、V1=−
150V、VB=−650Vとなる(図4参照)。この
ように、本例の画像形成装置においては、静電潜像が反
転現像方式によりトナー像として可視像化される。図1
には、像担持体1上に形成されたトナー像のトナーを拡
大して模式的に示し、これに符号T1を付してある。
【0026】転写材6は、図示していない給紙装置か
ら、矢印C方向に搬送されて、像担持体1と転写装置5
の間に送り込まれ、像担持体1に形成されたトナー像が
転写材6上に転写される。転写材6としては、紙、樹脂
フィルム又は樹脂シートなどが用いられるが、転写材を
無端ベルト又はドラム状の中間転写体として構成し、こ
の中間転写体より成る転写材上に像担持体上のトナー像
を一次転写し、次いでその中間転写体上のトナー像を
紙、樹脂フィルム又は樹脂シートなどから成る最終転写
材上に二次転写するように構成することもできる。
【0027】図1に示した転写材6は、像担持体を離れ
た後、定着装置7を通り、このとき前述のように転写材
6上に転写されたトナー像がその転写材6上に定着され
る。図1には、転写材6上に転写されたトナー像のトナ
ーを模式的に拡大して示し、これに符号T5を付してあ
る。このようにして、帯電、露光、現像、転写及び定着
が行われて所定の画像が出力される。
【0028】トナー像が転写材6上に転写されたあとの
像担持体表面には、図1に符号T2を付し、かつ模式的
に示した転写残トナーが付着しているが、本例の画像形
成装置には、かかる転写残トナーT2を除去する専用の
クリーニング装置は設けられておらず、この転写残トナ
ーT2は、引き続き像担持体1に形成される静電潜像が
現像装置4によって現像されるとき、その現像装置4に
よって像担持体表面から除去される。現像装置4が、転
写材6に転写されずに像担持体1上に付着している転写
残トナーを回収するクリーニング機能を兼ねているので
ある。これがクリーナレスシステムである。
【0029】以上説明した画像形成装置の構成自体は、
従来のクリーナレスシステムを採用した画像形成装置と
変りはない。その際、先にも説明したように、従来のこ
の種の画像形成装置においては、静電潜像を現像したと
き、そのトナー像に濃度むらが発生するおそれがあっ
た。
【0030】図5はこの従来の欠点を説明する説明図で
あり、その縦軸は像担持体の表面電位を示し、横軸は像
担持体表面の位置を示している。従来の画像形成装置に
おいても、前述の画像形成動作が行われ、像担持体上の
トナー像が転写材上に転写され、その転写後の像担持体
表面は、再び帯電装置によって均一にV0(例えば−9
00V)に帯電される。次いで、その帯電面は露光装置
によって選択的にレーザ光を照射される。ここで、図5
のL1は、レーザ光を照射された像担持体表面部分、す
なわち静電潜像の部分であり、図5のL2はレーザ光を
照射されない地肌部を示している。地肌部L2はレーザ
光を照射されないため、その表面電位はほぼV0のまま
であり、像担持体表面部分L1の表面電位は、レーザ光
の照射により所定の電位V1a(例えば−100V)と
なる。図5のVBは前述の現像装置のバイアス電圧を示
している。
【0031】ところで、上述の静電潜像が現像装置によ
って現像される前に、像担持体の表面部分L1、すなわ
ち静電潜像の部分に転写残トナーT2が付着している
と、その表面部分L1が露光装置によってレーザ光を照
射されたとき、転写残トナーT2によってレーザ光の一
部が遮られるため、転写残トナーT2の付着した像担持
体表面部分L1の電位の絶対値が所定の電位V1aまで
下がり切らず、図5に示すように所定の電位V1aより
もマイナス側にΔVだけ高い電位V2となってしまう。
この傾向は、像担持体表面の転写残トナーT2の量が多
ければ多い程、顕著となる。図6は、帯電装置による帯
電後であって、露光装置による露光後の像担持体の表面
に転写残トナーがないときの電位と転写残トナーがある
ときの電位の差ΔV(図5も参照)と、転写残トナーの
量の関係を示す実験結果である。この図から判るよう
に、転写残トナーの量が多くなるに従って、電位差ΔV
が大きくなる。
【0032】上述のように、静電潜像中に、露光後の所
定の電位V1aよりもマイナス側に高い電位V2の部分
ができると、この静電潜像を現像装置によって現像する
とき、現像剤担持体から、高い電位V2の部分に静電的
に移行するトナーの量は、所定の電位V1aの部分に移
行するトナーの量よりも少なくなり、完成したトナー像
中に、画像濃度の低い部分(これをネガ残像という)が
でき、その画質が劣化する。文字やライン画像などの比
較的トナー付着量の多いトナー像を転写材に転写し、こ
のときの転写残トナーを含む像担持体部分にハーフトー
ン画像を形成すると、その転写残トナーも量も比較的多
いため、この部分の画像濃度が極端に低くなり、ネガ残
像が顕著に現われる。
【0033】図1に示した画像形成装置においては、上
述した従来の欠点を除去すべく、像担持体1の表面の移
動方向において、トナー像が転写材6へ転写される転写
位置よりも下流側で、かつ帯電装置2によって像担持体
1が帯電される帯電位置よりも上流側の像担持体表面部
分にトナーを供給して当該トナーを像担持体表面に付着
させるトナー供給装置9が設けられている。
【0034】図1に例示したトナー供給装置9は、符号
T3で示したトナーを貯えておくトナー貯留部19と、
像担持体表面に接触しながら矢印B方向に回転駆動され
るブラシ18とを有している。このブラシ18は、像担
持体表面にトナーを供給するトナー供給部材の一例を構
成するものであり、当該ブラシ18は、像担持体の表面
の移動方向において所定の幅、好ましくは5mm以上の幅
をもって像担持体の表面に接触しており、当該ブラシ1
8は所定の弾性を有している。また、ブラシ18は導電
性ないしは中抵抗体より成り、その抵抗値は、例えば1
×10Ω程度に設定されている。
【0035】トナー貯留部19はブラシ18の上側に位
置し、そのトナー貯留部19に収容されたトナーT3
は、トナー貯留部19の底部に形成された隙間22を通
して、適量ずつブラシ18に供給される。トナーT3
は、現像装置4において用いられるトナーTと同じ構成
のトナーであり、かかるトナーT3が、回転するブラシ
18に供給されると、そのブラシ18との摩擦により、
正規極性、図の例ではマイナス極性に帯電される。
【0036】ブラシ18には、電源20から、トナーが
帯電される正規極性と同極性(図の例ではマイナス極
性)の電圧が印加され、これにより、トナー貯留部19
からブラシ18に供給されたトナーは、静電的に像担持
体表面に移行して該表面に薄い層をなして付着する。図
1においては、像担持体表面に付着したトナーを模式的
に拡大して示し、かつこれに符号T4を付してある。
【0037】ブラシ18は、図2に示すように像担持体
1の軸線方向に長く延び、像担持体表面にトナー像が形
成される画像形成領域Wの全体に亘ってトナーを付着さ
せることができるように構成されている。これは、ブラ
シ18以外のトナー供給部材を用いた場合も同様であ
る。このように、トナー供給装置9は、像担持体表面の
移動方向に対して直交する方向の画像形成領域W全体に
亘って、当該像担持体表面にトナーを均一に付着させる
ように構成されている。以下の説明では、画像形成領域
Wの全体に亘ってトナーが付着することを、像担持体表
面の全面にトナーが付着すると表現することにする。
【0038】また、図1に示した画像形成装置において
は、像担持体表面の移動方向において、トナー像が転写
材6に転写される転写位置よりも下流側で、かつトナー
供給装置9によってトナーが像担持体表面に供給される
位置よりも上流側の像担持体部分に除電作用を与える除
電装置8が、像担持体1の表面から離間して設けられて
いる。この除電装置8として、コロナ放電器などを用い
ることもできるが、図示した例ではLED発光素子より
成る露光装置によって構成された除電装置8が用いら
れ、その除電装置8から出射する光を像担持体表面に照
射して、像担持体表面の電位の絶対値を下げるように構
成されている。このとき、除電装置8の出力を強くする
ことにより、像担持体表面に転写残トナーT2が存在し
ても、像担持体1の表面電位を0V、ないしは0Vに近
い値にまで均一に下げることが可能である。
【0039】像担持体表面を上述のように除電すること
により、トナーの正規極性と同極性の電圧を印加された
ブラシ18に供給されたトナーを、静電的な力で、像担
持体表面の全面に均一に付着させることができる。
【0040】トナー像の転写位置を通過した転写残トナ
ーの帯電極性が、転写装置5に印加された電圧の影響に
よって正規極性と逆極性(この例ではプラス極性)に反
転しても、その転写残トナーT2は、ブラシ18と像担
持体1との間に形成された電界の作用でブラシ18に静
電的に移行し、次いでそのブラシ18との摩擦によって
当該転写残トナーの帯電極性が正規極性に戻され、トナ
ーT3と共に像担持体表面に供給される。このとき、ブ
ラシ18は所定の弾性を有しているので、ブラシ18の
部位に達した転写残トナーT2は、ブラシ18から受け
る外力によって像担持体表面から掻き取られながらブラ
シ18に効果的に移行することができる。このようにし
て、ブラシ18は転写残トナーT2を分散させ、これを
均す働きもなす。従って、現像工程時に、エッジ効果に
よって多量のトナーが付着したライン画像などを転写材
6に転写したあとの像担持体表面には比較的多量の転写
残トナーT2が付着しているが、かかる転写残トナーも
ブラシ18によって分散し、像担持体表面に均一にトナ
ーT4を付着させることができる。
【0041】上述のようにして、像担持体表面には、そ
の全面に、トナー供給装置9から供給された正規極性に
帯電したトナーT4が均一に薄層状態で付着する。次い
で、像担持体1は、そのトナーT4の上から帯電装置2
によって当該トナーの正規極性と同極性に帯電され、引
き続き露光装置3から出射する光変調されたレーザ光L
を照射され、当該像担持体の表面に静電潜像が形成され
る。
【0042】図4は、このようにして像担持体の表面部
分L1に形成された静電潜像と地肌部L2の表面電位を
示す、図5と同様な説明図である。図4において、地肌
部L2はレーザ光を照射されていないので、その表面電
位はV0(例えばほぼ−900V)となり、静電潜像が
形成される像担持体の表面部分L1はレーザ光Lを照射
されているので、その表面電位V1の絶対値は、地肌部
L2よりも低く、しかも現像剤担持体13に印加された
バイアス電圧VBの絶対値よりも低くなっていて、前述
のように、例えば−150Vとなっている。その際、像
担持体表面にはその全面に亘ってトナーT4が付着して
いるので、表面部分L1にレーザ光Lが照射されると
き、そのレーザ光の一部がトナーT4により遮られる。
従って、当該表面部分L1の露光後の表面電位V1は、
像担持体表面にトナーが付着していないときの露光後の
表面電位V1a(図6)よりも、マイナス側に多少高く
なるが、その表面部分L1の全体にトナーT4が均一に
付着しているので、当該表面部分L1の表面電位V1は
均一となる。
【0043】上述のように均一な表面電位V1の静電潜
像が現像装置4を通るとき、その潜像に現像剤担持体1
3上のトナーが静電的に移行して当該静電潜像がトナー
像として可視像化されるが、このとき静電潜像の表面電
位V1はその全体に亘って均一であるため、そのトナー
像の画像濃度は全体に亘って均一となる。このようにし
て、転写残トナーによる像担持体上の露光後の電位が不
均一となること、すなわちトナー像中にネガ残像が形成
されることを阻止し、当該トナー像の画質劣化を防止す
ることができる。
【0044】地肌部L2に付着した転写残トナーを含む
トナーT4は、その地肌部L2の表面電位(例えばほぼ
−900V)と、現像剤担持体13に印加された現像バ
イアス電圧VB(例えば−650V)との電位差により
形成される電界の作用によって、現像剤担持体3の側へ
静電的に移行し、地肌部L2がクリーニングされる。こ
のようにして、転写残トナーは、トナー供給装置9によ
り新たに像担持体表面に供給されたトナーと共に現像装
置4に回収される。
【0045】図3はトナー供給装置9の別の例を示して
おり、ここに例示したトナー供給装置9は、図1に示し
たブラシ18の代りに、中空円筒状の非磁性体から成る
トナー担持体23と、その内部に配置されたマグネット
24とが設けられている。マグネット24は、その周方
向にS極とN極の磁極が交互に配置されていて、不動に
固定され、トナー担持体23は矢印B方向に回転駆動さ
れる。トナー担持体23上には、磁性体粒子より成るキ
ャリア25がマグネット24の磁力により担持され、そ
のキャリア25には、トナー担持体23の上方に配置さ
れたトナー貯留部19に貯えられたトナーT3が、その
底部の隙間22から落下して供給され、当該トナーがキ
ャリア25と混合され、これらがマグネット24の磁力
により磁気ブラシを形成し、かつトナー担持体23の回
転によって撹拌されながらその回転方向に搬送される。
このときトナーは正規極性(図の例ではマイナス極性)
に摩擦帯電され、キャリアはその逆のプラス極性に摩擦
帯電される。トナー担持体23には電源20によって、
トナーの正規極性と同極性の電圧が印加され、磁気ブラ
シは、像担持体1の表面の移動方向に所定の幅、好まし
くは幅5mm以上の幅をもって像担持体表面に接触する。
他の構成は図1に示した画像形成装置と変りはない。
【0046】図3に示した画像形成装置の場合も、磁気
ブラシ中の正規極性に帯電したトナーが、静電的に像担
持体1の表面に移行してその表面に全面的に均一に付着
する。転写装置5を通過した転写残トナーT2の帯電極
性が反転していても、そのトナーT2が磁気ブラシ中に
取り込まれ、当該トナーの帯電極性が正規極性に戻され
て再び像担持体表面に供給される。このようにして、図
3に示した画像形成装置によっても、図1に示した画像
形成装置と全く同じ作用効果を奏することができる。
【0047】トナー供給装置9は、像担持体表面にトナ
ーを付着させるものであるから、一種の現像装置であ
り、図3に示したトナー供給装置は、その現像装置とし
てキャリアとトナーを有する二成分系現像剤により、像
担持体の表面にトナーを付着させるように構成されたも
のである。キャリア25と共にトナーをトナー担持体2
3に担持して搬送し、そのトナーを静電的に像担持体表
面に付着させるのである。この例では、トナー担持体2
3が、像担持体表面にトナーを供給するトナー供給部材
を構成している。
【0048】これに対し、トナー担持体23上にキャリ
アを有さない一成分系現像剤、すなわちトナー貯留部1
9から供給された磁性トナーT3だけを担持して搬送
し、これを像担持体表面に静電的に付着させてもよい。
或いは、マグネット24を廃止し、トナー担持体23上
に供給した磁性又は非磁性トナーT3を、静電的にトナ
ー担持体23上に担持して搬送し、当該トナーを像担持
体表面に静電的に付着させるように構成することもでき
る。
【0049】上述のように、トナーT3を貯えておくト
ナー貯留部19と、該トナー貯留部19から供給された
トナーT3を担持するトナー担持体23とを具備するト
ナー供給装置9を用い、そのトナー担持体23に電圧を
印加することにより、当該トナー担持体23に担持され
たトナーを像担持体表面に付着させるように構成するこ
とができるのである。
【0050】ところで、トナー供給装置9によって像担
持体表面に供給されたトナーT4の量が多すぎると、露
光装置3によって露光された後の像担持体表面の電位V
1の絶対値が高くなりすぎて、現像装置4によって静電
潜像を現像したとき、その潜像に付着するトナーの量が
少なくなり、その画像濃度が大きく低下する。逆に、像
担持体表面に供給されたトナーT4の量が少なすぎる
と、ネガ残像が発生しやすくなり、像担持体表面にトナ
ーT4を供給した意味が失われる。従って、像担持体表
面には適量のトナーを供給する必要がある。
【0051】そこで、図1及び図3に示した画像形成装
置においては、像担持体表面の移動方向(矢印A方向)
において、トナー供給装置9よりも下流側であって、帯
電装置2よりも上流側の部位に、トナー供給装置9によ
り像担持体表面に供給されたトナーT4の量を検知する
ためのセンサ26が像担持体に対向して設けられてい
る。このセンサ26は、トナー付着量判別部27、バイ
アス電圧制御部28、及び前述の電源20に接続されて
いる。センサ26は、トナー供給装置9によって像担持
体表面に供給された薄層状のトナーT4に光を照射し、
その反射光を読み取るように構成されている。ここで、
トナー付着量判別部27には、予め測定しておいた像担
持体上のトナーT4に光を照射したときの反射光と像担
持体上のトナーT4の付着量の情報が入っており、セン
サ26が読み取った像担持体上のトナーT4からの反射
光から、トナーT4の付着量を検出することができるよ
うになっている。センサ26は、作像動作毎に動作する
ように構成されているが、或る決められた作像動作回数
に1回動作するような制御を行ってもよい。
【0052】トナー付着量判別部27で得られたトナー
T4の付着量に対応して、バイアス電圧制御部28で電
源20からの印加電圧を制御する。従って、トナー供給
装置9から像担持体表面に供給されるトナーの量は常に
一定となり、その量が過多となったり、少なすぎたりす
る不具合を阻止できる。
【0053】トナー付着量判別部27と、バイアス電圧
制御部28と、電源20と、ブラシ18(又はトナー担
持体23)は、センサの出力値に応じて像担持体表面に
供給するトナー量を制御するための制御手段の一例を構
成している。
【0054】本発明は、帯電した像担持体の表面に光を
照射して表面電位の絶対値の低下した部分を地肌部と
し、光の照射されなかった部分を静電潜像とし、この静
電潜像にトナーを静電的に付着させる正規現像方式を採
用した画像形成装置にも適用できるものである。
【0055】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、トナー像
を転写したあとであって、帯電される前の像担持体表面
にトナーを付着させ、その上から像担持体を帯電すると
共に露光して像担持体に静電潜像を形成し、これを現像
してトナー像を形成するので、そのトナー像が、転写位
置を通過した像担持体表面に残存する転写残トナーによ
る影響を受けてその画質が劣化する不具合を防止するこ
とができる。
【0056】請求項2に係る発明によれば、像担持体表
面の移動方向に対して直交する向きの画像形成領域全体
に亘ってトナーを付着させるので、請求項1に係る発明
により奏せられる効果をより一層確実なものにすること
ができる。
【0057】請求項3に係る発明によれば、より一層確
実に、しかもより一層均一に像担持体表面にトナーを付
着させることができ、上記効果をより確実なものにする
ことができる。
【0058】請求項4に係る発明によれば、ブラシによ
って転写残トナーを分散させ、像担持体表面により均一
にトナーを付着させることができる。
【0059】請求項5に係る発明によれば、電圧を印加
されたトナー担持体に担持されたトナーを像担持体表面
に供給するので、像担持体表面に均一にトナーを付着さ
せることができる。
【0060】請求項6に係る発明によれば、像担持体表
面に供給されたトナーの量を検知し、その検知結果に基
づいて、像担持体表面へ供給するトナーの量を制御する
ので、適量のトナーを像担持体表面に付着させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例を示す概略図である。
【図2】ブラシによりトナーが供給される像担持体表面
の領域を説明する図である。
【図3】画像形成装置の他の例を示す概略図である。
【図4】帯電、露光後の像担持体表面の電位の状態を示
す説明図である。
【図5】従来の画像形成装置における帯電、露光後の像
担持体表面の電位の状態を示す説明図である。
【図6】像担持体上に転写残トナーがあるときと無いと
きとにおける帯電、露光後の像担持体表面の電位の差
と、像担持体上に付着した転写残トナーとの関係の一例
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 像担持体 2 帯電装置 3 露光装置 4 現像装置 5 転写装置 8 除電装置 9 トナー供給装置 18 ブラシ 19 トナー貯留部 23 トナー担持体 26 センサ T トナー T1 トナー T2 トナー T3 トナー T4 トナー W 画像形成領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体と、該像担持体を帯電するため
    の帯電装置と、像担持体の帯電面に光を照射して該像担
    持体に静電潜像を形成する露光装置と、該静電潜像をト
    ナーで現像することによりトナー像を形成する現像装置
    と、像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写装置
    とを具備し、前記現像装置が、転写材に転写されずに像
    担持体上に付着している転写残トナーを回収するクリー
    ニング機能を兼ねている画像形成装置において、 像担持体表面の移動方向において、トナー像が転写材へ
    転写される転写位置よりも下流側で、かつ帯電装置によ
    って像担持体が帯電される帯電位置よりも上流側の像担
    持体表面部分にトナーを供給して当該トナーを像担持体
    表面に付着させるトナー供給装置を設けたことを特徴と
    する画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記トナー供給装置は、像担持体表面の
    移動方向に対して直交する方向の画像形成領域全体に亘
    って、トナーを均一に付着させる請求項1に記載の画像
    形成装置。
  3. 【請求項3】 像担持体表面の移動方向において、トナ
    ー像が転写材に転写される転写位置よりも下流側で、か
    つトナー供給装置によってトナーが像担持体表面に供給
    される位置よりも上流側の像担持体部分に除電作用を与
    える除電装置を設けた請求項1又は2に記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 前記トナー供給装置は、トナーを貯えて
    おくトナー貯留部と、像担持体表面に接触しながら回転
    するブラシとを具備し、該ブラシに電圧を印加すること
    により、前記トナー貯留部から前記ブラシに供給された
    トナーを像担持体表面に付着させる請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記トナー供給装置は、トナーを貯えて
    おくトナー貯留部と、該トナー貯留部から供給されたト
    ナーを担持するトナー担持体とを具備し、該トナー担持
    体に電圧を印加することにより、当該トナー担持体に担
    持されたトナーを像担持体表面に付着させる請求項1乃
    至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 トナー供給装置により像担持体表面に供
    給されたトナーの量を検知するためのセンサと、該セン
    サの出力値に応じて像担持体表面に供給するトナー量を
    制御するための制御手段とを設けた請求項1乃至5のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
JP2000074500A 2000-03-16 2000-03-16 画像形成装置 Pending JP2001265117A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015004958A (ja) * 2013-05-22 2015-01-08 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2018151524A (ja) * 2017-03-13 2018-09-27 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

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JP2015004958A (ja) * 2013-05-22 2015-01-08 キヤノン株式会社 画像形成装置
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