JP2001265009A - 電気光学装置の製造方法及び電気光学装置の製造装置 - Google Patents

電気光学装置の製造方法及び電気光学装置の製造装置

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JP2001265009A
JP2001265009A JP2000080679A JP2000080679A JP2001265009A JP 2001265009 A JP2001265009 A JP 2001265009A JP 2000080679 A JP2000080679 A JP 2000080679A JP 2000080679 A JP2000080679 A JP 2000080679A JP 2001265009 A JP2001265009 A JP 2001265009A
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JP2000080679A
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Tetsuya Daikou
哲也 大構
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶装置装置の製造過程で使用される、パド
ル現像における現像ムラを無くす方法及びそのたに最適
な装置を提供する。 【解決手段】 長方形の基板のパドル現像工程におい
て、現像液流出管の移動方向を、長方形の基板の短辺に
沿った方向にして、基板表面を走査する時間差を極力少
なくする。このための装置としては、長方形の基板を長
手方向に沿って搬送する搬送系と、基板を水平に保持し
て回転可能な基板支持部と、長方形の基板の短辺に向か
う方向に移動可能な現像液流出管とから構成する。ま
た、パドル現像と同時に洗浄処理もできるように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電気光学装置の製
造方法及び電気光学装置の製造に使用される電気光学装
置の製造装置に関するものである。さらに詳しくは、電
気光学パネルを構成する長方形の基板上に対してフォト
リソグラフィ法によってパターンを形成するときのレジ
ストの現像工程に関するものである。
【0002】
【従来の技術】長方形の基板に対するフォトリソグラフ
ィ法によるパターン形成は、例えば、電気光学装置の一
種である液晶装置の基板の製造で広く使用されている。
フォトリソグラフィ法は一種の写真技術であって、基板
上にレジストを塗布した後、所定のパターンを光で露光
し、現像液による現像処理、ポストベーク、冷却等の工
程を経て、基板上に所望のパターンを得る方法である。
【0003】現像液による現像処理をする場合におい
て、基板と現像液を接触させる方法には、現像液を液槽
に貯留しておいて当該液槽中に基板を浸漬させるデイッ
プ法がある。デイップ法では、現像処理が進むにつれて
現像液が劣化し、現像ムラが生じる欠点がある。この欠
点を解決する手段として、多量の現像液を基板表面にシ
ャワー状に供給しながら現像するシャワー方式がある。
シャワー方式では、常に新鮮な現像液が供給される反
面、現像液の消費量が莫大になり、現像液を回収して再
利用するためには、新たな設備が必要となる。
【0004】あるいはまた別の方法として、基板表面に
パドルから現像液を供給して、現像液の表面張力を利用
して基板表面上に現像液の液盛りを形成し、一定時間保
持して現像処理を行うするパドル方式も行われている。
【0005】パドル方式は、デイップ法やシャワー方式
に比較して、1回の現像に使用する現像液の量を大幅に
節減できる利点を有し、メンテナンスも容易であるとい
う利点も有するため、電気光学装置の製造方法としても
広く実施されている方法である。
【0006】上記パドル方式の現像方法において、現像
液流出管を基板表面に沿って移動させながら、現像液供
給管に設けた複数の現像液吐出ノズルから基板表面に現
像液を滴下する方法も採用されている。
【0007】上記パドル方式の現像方法においては、現
像が不均一になって現像ムラを起こさないようにするこ
とが重要である。現像ムラを防ぐには、劣化のない良質
な同じ量の現像液を、基板表面に均一に供給する必要が
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】電気光学装置の製造に
おいては、一般に1枚のマザー基板から多数個の電気光
学パネルを製造することが行われている。電気光学装置
の製造装置では、長方形のマザー基板を基板の長辺方向
に搬送し、順次、所定の工程を経る搬送方式が採用され
ている。マザー基板の長辺方向に移動させた方が、基板
を安定して搬送できるとともに、装置のスペースを小さ
くできるからである。現像液塗布工程、現像処理工程、
現像液洗浄工程も1つの現像装置の中で実施されるが、
基板は1枚毎、基板の長辺に沿った方向に移動して、各
工程を経ている。
【0009】現像液塗布工程において、現像液流出管を
マザー基板の短辺と平行に配置し、長方形のマザー基板
が長辺方向への搬送されるにつれて、マザー基板の1端
の短辺から他端の短辺に現像液が供給される場合には、
マザー基板の一端側の表面から現像液が供給され始める
時とマザー基板の他端側表面まで現像液が供給しおわる
時との間に時間的なズレが生じ、現像ムラの原因とな
る。例えば、長辺の長さ500mmの基板の表面を、毎
秒80mmの速度で現像液流出管を移動させる場合所要
時間は6.25秒となり、最初に現像液が供給された部
分と最後に現像液が供給された部分とでは、現像時間に
6.25秒の差異が生じることになる。現像液流出管と
基板搬送の相対的な移動速度を増して短時間に現像液を
供給しようとすると、基板と現像液との濡れ性が悪いた
め、現像液が基板表面で弾かれてにスムースに広がら
ず、いわゆる液切れ現象を呈するようになる。
【0010】現像時間(基板に現像液が供給され始めて
から、基板全面に現像液が供給されて、さらに基板上に
所定の時間現像液を保持する時間)に差異が生じると、
得られるレジストパターンの幅に差が生じる。すなわ
ち、このレジストパターンのばらつきに起因して、最終
的に基板上に形成されるパターン寸法について、基板面
内でばらつきが生じることになる。
【0011】電気光学装置の一例であるアクティブマト
リクス型の液晶装置で考えると、液晶駆動用素子として
使用するTFD( Thin Film Diode ) 素子 やTFT
( Thin Film Transistor ) 素子のパターン寸法のば
らつきは、スイッチング特性がばらくつことを意味す
る。よって、TFD素子が、一対の導電膜の間に絶縁層
が介されてなる2端子型の素子であって、一方の導電膜
をタンタル(Ta)パターンで形成する場合、タンタル
パターンの幅は2.5μm程度であり、パターン幅のば
らつきは±0.2μm以内にすることが求められてい
る。また、他方の導電膜を構成するクロム(Cr)パタ
ーンを形成する場合、クロムパターンの幅は3.0μm
程度であり、パターン幅のばらつきは±0.2μm以内
にすることが求められている。
【0012】タンタル膜やクロム膜からフォトリソグラ
フィ法を使用してTFD素子用のタンタルパターンやク
ロムパターンを形成する場合、レジストパターンの現像
処理に要する時間は、通常50〜60秒程度である。理
想的にはこの範囲内で基板全面が同じ時間現像処理され
ることが望ましい。50〜60秒程度の現像時間に対し
て6.25秒の現像時間差が生じると10%以上の差が
生じることとなり、基板面内で均一なレジストパターン
を得ることは期待できない。
【0013】生産効率を高めるために液晶装置用のマザ
ー基板の大きさは益々大きくなり、現像時間の差は深刻
な問題となっている。大型のマザー基板に対応可能で現
像液の使用量が少なく、短時間でマザー基板全面に均一
に現像液を載置でき、しかも現像時間差が少なくなる処
理方法の提供が求められている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の電気光学装置の
製造方法は、所定のパターンに露光されたレジストが形
成された長方形の基板を現像液により現像する電気光学
装置の製造方法であって、現像液流出管を前記基板表面
と平行にかつ前記基板の短辺に沿った方向に移動させな
がら前記レジストが形成された前記基板上に前記現像液
を供給し、前記基板上に所定の時間前記現像液を保持し
て現像処理する工程を有することを特徴とする。
【0015】さらに、前記現像液流出管は、前記基板の
長辺方向に平行に配置され、前記移動は、前記基板の1
端の長辺側から前記基板の他端の長辺側への移動である
ことを特徴とする。
【0016】基板の長手方向よりも短辺方向に現像液流
出管を移動させることにより、基板上に現像液を載置す
るのに要する時間を短縮して、しかも現像液が最初に載
置される部分と最後に載置される部分との時間差を小さ
くすることができる。
【0017】さらに、前記現像処理工程の後、前記基板
を洗浄する工程を有することを特徴とする。
【0018】また、本発明では、前記現像液流出管とし
て、現像液流出管の基板と対向する側に複数の現像液吐
出ノズルを有するものを使用するのが好ましい。
【0019】なるべく短時間に均一に基板表面全面に現
像液を載置するためである。
【0020】さらに、本発明では、長方形の基板表面を
前記現像液流出管が移動する時間が、現像時間の10%
以内とすることが好ましい。
【0021】レジストパターンの現像処理に要する時間
は、通常50〜60秒程度であり、10%以内の現像時
間の差では顕著な現像ムラは認められないからである。
【0022】本発明の電気光学装置の製造装置は、長方
形の基板を有する電気光学装置を製造するための電気光
学装置の製造装置であって、前記基板を搬送する搬送系
と、前記基板を水平かつ回転可能に支持する基板支持部
と、前記基板表面と平行に、かつ前記基板の短辺に沿っ
た方向に移動可能でかつ複数の現像液吐出ノズルを有す
る現像液流出管と、前記基板表面上の前記現像液を洗浄
する洗浄手段と、を具備している。
【0023】前記洗浄手段が、前記基板表面に純水を噴
射する水洗ノズルからなることを特徴とする。
【0024】前記現像液流出管と前記洗浄手段が前記基
板支持部上に配置されており、前記基板の現像処理と洗
浄処理が前記基板支持部上で連続して行えるように構成
されていることが好ましい。
【0025】前記現像液流出管と前記水洗ノズルが前記
基板支持装置直上に配置し、現状処理と水洗処理が同じ
基板支持装置上で連続して行えるように構成しておく
と、作業の連続性が確保されるので好ましいからであ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下本発明に係わる電気光学装置
の製造方法及びそれに使用するのに適した電気光学装置
の製造装置について詳しく説明する。
【0027】図1は、レジストの現像処理工程を中心と
した電気光学装置の製造工程の一部分を示した工程図で
ある。
【0028】本発明の電気光学装置の製造工程の概略を
示せば、透明なガラスあるいはプラスチックなどからな
るマザー基板の表面全面に、所定の膜を形成した後、こ
の膜上にレジストを塗布する(工程a)。次いで、所定
のマスクを使用してレジストを露光してパターンを焼き
付ける(工程b)。パターンを焼き付けた基板上に現像
液を供給し、所定時間保持したのち、基板を洗浄し、前
記膜上に必要なレジストパターン部分を残す(工程
c)。本発明の中心的な工程である。現像処理工程は基
板表面に現像液を供給し、一定時間保持して現像処理を
行った後、基板を純水洗浄し脱水する工程を含んでい
る。次いで、残ったレジストパターンを低温で焼き固め
(工程d)、さらに冷却(工程e)して、所望のレジス
トパターンを得る。
【0029】まず、上記のような一連の現像処理工程に
使用する装置について説明する。
【0030】図2は本発明の電気光学装置の製造装置で
ある現像装置の一例を示す断面図で、図3は現像装置を
上からみた平面図ある。
【0031】図2の電気光学装置の製造装置は、中央に
は位置された現像室1と、この現像室1の基板搬入側と
基板搬出側にそれぞれ隣接して配置された搬入室2と搬
出室3と、これらの部屋を貫通して基板10を搬送する
基板搬送系4と、基板搬送系4により移送されてきた基
板10の表面に、現像液を供給するために現像室1内に
配置された現像液流出管5と、現像液流出管5に現像液
を定量的に送り込むための、定量ポンプ63を含む現像
液供給系6と、基板10の搬送と定量ポンプ63による
現像液の送出を、基板10の搬送のタイミングに合わせ
て制御する制御部7とから主として構成されている。
【0032】基板搬送系4は、回転軸41とローラー4
2から構成されたローラーユニットを搬送ライン40に
沿って多数配置することによって構成されている。現像
室1と搬入室2とを区画する搬入側隔壁11には、基板
搬入口130が形成され、現像室1と搬出室3とを区画
する搬出側隔壁13には、基板搬出口140が形成され
ている。上記搬送系4によって基板10は基板搬入口1
30から現像室1に入り、後述のようにして所定の現像
処理を行った後、基板搬出口140から搬出されるよう
になっている。
【0033】基板10の長辺方向に、搬入室2から現像
室1内に搬送された基板10は、搬送ローラー42から
基板支持部8へ載せかえられる。基板支持部8は例えば
真空チャク機構により基板10を吸着保持できるように
なっている。そして基板支持部8は図示しない油圧式の
押し上げ機構及び電動式の回転機構を備えていて、基板
10を吸着保持すると基板10を搬送ローラー42の面
よりも上に押し上げると同時に基板10を90度回転さ
せることができる。本発明の現像処理法法では、現像液
流出管5を基板10の短辺に沿った方向(図3のFの方
向)に移動させる必要がある。このために図3に示すよ
うに、直線の管状の現像液流出管5が、基板の搬送方向
に対して、垂直に設けられる場合には、基板10を基板
支持部上で90度回転して現像処理することになる。
【0034】直線の管状の現像液流出管5が、基板の搬
送方向に対して、平行に設けられる場合には、基板を9
0度回転させる必要はない。
【0035】現像液流出管5は、図3に示すように、少
なくとも基板の長辺の長さよりも長い直線の管状をして
いる。支持アーム51によって現像室1の天井に取り付
けられた支持レール54に移動可能に懸垂状態で取り付
けられ、図示しない駆動装置によって基板10の短辺に
沿った方向に、基板10のはじからはじまで(基板の1
端の長辺から他端の長辺まで)を移動可能に構成されて
いる。
【0036】また、現像液流出管5は、フレキシブルホ
ース53を介して現像液供給系6の主配管50に接続さ
れている。この現像液流出管5の内径は6〜10mm程
度である。現像液流出管5の基板10と対向する位置に
は複数の現像液吐出ノズル52が設けられている。現像
液吐出ノズル52の口径は、例えばノボラック系レジス
トをアルカリ水溶液で現像する場合は1mm程度であ
り、現像液吐出ノズル52の間隔は2〜4mm程度であ
る。しかしながらこれらの値は特に制限があるわけでは
なく、現像液の種類、吐出温度、基板10と現像液吐出
ノズル52の間隔等を考慮して、適宜決めればよい。
【0037】現像液供給系6は、本発明の液晶装置の製
造装置外に配置された現像液タンク61と、現像液タン
ク61から現像液流出管5の現像液を供給するための供
給側配管62とを備えている。そして供給側配管62に
よる現像液の供給経路の途中には、定量ポンプ63、フ
ィルター64、電磁弁65及びサックバック66がこの
順序で挿入されている。
【0038】現像液タンク61は、窒素等の不活性ガス
でパージされていて、現像液が空気と反応して酸化劣化
するのを防止するようにしてある。また、現像液タンク
61には必要により新しい現像液が補給されるようにな
っている。
【0039】定量ポンプ63は、現像液を現像液タンク
61から現像液流出管5に定量的に供給するものであ
る。定量ポンプ63は図示しない流量コントローラーを
備えており、制御部7からの信号で電磁弁65が開く
と、現像液流出管5に現像液を送り込み、各現像液吐出
ノズル52から所定量の現像液が吐出されるようになっ
ている。現像液の供給停止は制御部7を通して任意のプ
ログラムで行えるようになっている。基板10の大きさ
や、現像液の種類が変更になった場合には、制御部を通
して適宜流量コントローラーを調整し、所定量の現像液
が供給されるようにする。現像液の供給停止は制御部7
からの信号で任意のプログラムを設定して行えるように
なっている。
【0040】フィルター64は、現像液に万が一混入し
た異物を除去するためのものであり、従来周知のものが
利用できる。
【0041】サックバック66は、電磁弁65が閉じた
ときに配管内の現像液の圧力を負圧にして、現像液吐出
ノズル52からの現像液の滴下を防止するためのもので
ある。
【0042】本装置の現像室1内では、現像処理に引き
続き現像処理の後半に相当する洗浄処理を行う方式を採
っている。基板10の中心部直上に配置された散水ノズ
ル9から散水された洗浄用の純水を基板に向けて噴射
し、基板は基板支持部の回転により回転させられ、この
回転の遠心力を利用して、純水を吹き飛ばす。洗浄が終
了すると、再び基板支持部8を搬送ローラー42のレベ
ルまで下げて、基板10を搬出室3側の搬送ローラー4
2へ載せ変えて、搬出室3へ搬送する。
【0043】次に、図2に示した電気光学装置の製造装
置を使用して、電気液晶基板を製造する際の現像処理の
方法につて説明する。
【0044】図3は、図2に示した現像装置の現像室1
を中心にして、上から見た平面配置を示す図である。レ
ジストを塗布した基板10が、基板搬送系4によって、
基板の長手方向に沿って搬入室2から現像室1へ搬入さ
れる。現像室1へ搬入された基板10は、基板支持部8
に乗せられる。ここで、基板10を乗せた基板支持部8
は、図示しない押し上げ装置と回転装置により、搬送ロ
ーラー42面よりも上に押し上げられると共に、基板1
0を90度回転させて停止する。
【0045】基板10の一端(図3では紙面右端)に配
置された現像液流出管5から現像液が定量的に吐出し、
同時に現像液流出管5は基板10の他端(図3では紙面
左端)に向かって、基板10の短辺に沿った方向に所定
の速度で移動する。この間に基板10の表面に滴下され
た現像液は、基板全面に広がり、表面張力により一定厚
さの均一な液盛りを形成する。
【0046】この時、現像液流出管5の移動方向は、図
4に詳細に示すように基板10の短辺(W)に沿った方
向の図中Fの方向に移動させることとする。長編(L)
に沿った方向よりも移動時間が短く、基板の長辺の一端
から他端までに現像液を供給する間の時間差を少なくす
るためである。この時間差が少なくなる結果、最初の現
像液が載置された部分(図4では右端の記号Sの部分)
と、現像液が最後に載置された部分(図4では左端の記
号Eの部分)とで現像時間差が小さくなり、現像ムラを
回避することができる。
【0047】図5は現像液流出管5が移動する様子を説
明する概観図である。現像液流出管5は支持アーム51
を介して現像室1内に設けられた支持レール54に懸垂
状態で支えられ、図示しない駆動装置によって図面F方
向に移動する。勿論、現像液流出管5は支持アーム51
を介して下から支えるような方式でも良い。
【0048】図6には、上記のようにして得られる現像
液の液盛り形成過程(現像液の供給過程)を示してい
る。まず、基板10上の一端部Sに滴下された現像液
は、周辺に広がって表面張力により液盛り20を形成す
る(図6(a)参照)。現像液流出管5が移動するに従
って、液盛り20も順次拡大し(図6(b)参照)、現
像液流出管5が基板10上の他端部Eに到達したときに
は、図6(c)に示すように基板10の全面にわたって
液盛り20が形成される。
【0049】基板10の全面にわたって液盛り20が形
成された後、現像液の供給を停止し所定時間保持してた
後、図2に示す基板支持部8を回転させながら、現像室
1の天井に取り付けられた散水ノズル9から洗浄用の純
水を噴射し、基板10の表面を十分に洗浄する。洗浄を
終えた基板10は、基板支持部8を回転させ長手方向に
向けて、再び基板搬送系4により搬出室3に搬送し、次
工程に送られる。
【0050】また、本発明で現像時間とは、基板の一端
から現像液が供給され始めた時から、他端まで現像液が
供給された後、一定時間保持されて、基板の洗浄が始ま
る前までをいう。
【0051】この一連の工程は、基板10の搬送・回
転、現像液流出管5の移動、現像液の吐出、洗浄水の吐
出等全ての工程を制御部7からの信号で自動的に制御す
ることができる。
【0052】(液晶装置の具体例)本発明の電気光学装
置の製造方法と現像装置を使用して製造される電気光学
装置の一例として、アクティブマトリクス型の液晶装置
を説明する。この液晶装置は、スイッチング素子として
TFD素子を備えるものである。
【0053】図7は、本発明の製造方法により得られる
液晶装置の部分構成図を示す図である。図7において、
各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとする
ため、各層や各部材の縮尺は実際のものとは異なるよう
に表している。
【0054】図7に示すように、液晶装置100におい
て、TFD素子25備えた素子基板(下側基板)111
と、カラーフィルター層18を備えたカラーフィルター
基板(上側基板)121とが、それぞれの基板の周縁部
において図示は省略しているシール材を介して所定間隔
を保って貼り合わせてあり、素子基板111とカラーフ
ィルター基板121の間に液晶層(図示省略)が挟持さ
れている。
【0055】素子基板111は、ガラス等あるいはプラ
スチックからなる透明の基板110と、その上に形成さ
れた画素電極28とTFD素子25とを主体に構成され
ている。カラーフィルター基板121は、ガラス等から
なる透明の基板120と、その下面側(液晶層側)に積
層形成されたカラーフィルター層18と透明電極19と
を主体に構成されている。
【0056】図7に示すように、基板110上には、複
数の画素電極28がマトリクス状に配置され、これらの
画素電極28を駆動するためのTFD素子25が各画素
電極28毎に配置されている。また、基板110上にお
いて、また、TFD素子を列あるいは行毎に接続する複
数の配線部21が設けられる。
【0057】基板120の液晶層側の表面上には、カラ
ー画素18a及び遮光層18bからなるカラーフィルタ
ー層18が形成されている。カラー画素18aは、着色
感材法、染色法、転写法、印刷法などにより形成され、
例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の3色が所定のパ
ターンで配列している。また、遮光層18bはカラー画
素18aが形成されない箇所に形成され、クロムなどの
金属や、黒色顔料を分散させたカラーレジストなどから
構成されている。
【0058】カラーフィルター層18の液晶層側には、
インジウム錫酸化物( Injium TinOxide :ITO)な
どからなる複数の透明電極19が各々短冊状に形成さ
れ、各透明電極19は素子基板110に設けられた配線
部21と交差するように設けられている。また、カラー
フィルター層18と透明電極19との間には保護膜や絶
縁膜などが形成されているが、図面上は簡略化のため省
略している。
【0059】液晶装置100において、透明電極19、
配線部21のうち、一方には走査信号が印加され、もう
一方にはデータ信号が印加される。
【0060】画素電極28の液晶層側、透明電極19の
液晶層側には配向膜が形成されているが、図面上は簡略
化のため省略している。また、素子基板111、カラー
フィルター基板121間には、液晶セルのセルギャップ
を均一化するために多数の球状のスペーサーが配置され
ているが図面上は省略している。また、素子基板11
1、カラーフィルター基板121の外側には位相差板、
偏光板などの光学素子が設置されているが、図面上は省
略している。
【0061】上記の液晶装置100の素子基板111を
取り上げて、本発明に係る電気光学装置の製造方法を説
明する。
【0062】図8は、液晶装置に使用するTFD素子の
一例を示す平面図である。図9は、図8に示すTFD素
子の線A−A’に沿った断面構造を示す図である。図8
は、一つの画素30の液晶駆動素子の近傍部分を拡大し
て示したものである。
【0063】図8及び図9において、TFD素子25は
基板110上に形成された絶縁膜31を下地層として、
この上に順に形成された第1導電膜であるタンタルパタ
ーン22、タンタルの陽極酸化膜からなる絶縁膜24及
び第2導電膜であるクロムパターン26から構成された
TFD素子構造を形成している。タンタルパターン22
は基板110上に形成された配線部21の第1導電膜に
接続されており、クロムパターン26はインジウム錫酸
化物等からなる透明な画素電極28の隅部に一部が重複
して接続されている。タンタルパターン22の厚さは約
150nm程度、絶縁膜24の厚さは約50nm程度、
クロムパターン26の厚さは約80〜100nm程度で
ある。
【0064】このようなTFD素子25は、以下のよう
な工程を経て形成させる。
【0065】図10は、ガラス等から形成される透明な
基板上にTFD素子を形成する工程を示したものであ
る。ここで使用する基板は、1枚の基板表面に多数個の
液晶パネルを面取りする、いわゆるマザー基板である。
【0066】先ず、図10の工程(a)では、大きさが
(370×470)mmのガラス製の基板110の上
に、下地層31としてタンタル(Ta)膜をスパッタリ
ングにより基板表面の全面に堆積させた後、熱酸化させ
ることにより50〜200μm程度の厚さの酸化タンタ
ル膜を形成する。このように下地層31を形成すること
により、基板110と後述するTFD素子の構成要素で
あるタンタル膜との密着性を向上させることが可能とな
り、また、基板110からタンタル膜への不純物の拡散
を防止することもできる。なお、タンタル膜への不純物
の拡散が問題とならない場合には、下地層31の形成を
省略することができる。
【0067】次に、下地層31の上に、第1の導電膜と
してタングステンが0.1〜6原子%の割合で含まれた
タンタルターゲットを使用し、スパッタリングにより1
00〜500nm程度の厚さのタンタル合金膜122を
成膜する。
【0068】次に、工程(b)では、工程(a)にて形
成されたタンタル合金膜122をフォトリソグラフィに
よりパターニングして、配線部21のタンタルパターン
と素子部のタンタルパターン22を形成する。
【0069】タンタル合金膜122をパターニングする
には、図1に示した工程に従って、基板110上のタン
タル合金膜122の表面にレジストを塗布し(図1
a)、所定のパターンを有するマスクによりレジストを
露光して(図1b)複数個のパターンを焼き付け、現像
液を使用して現像処理を施し(図1c)、ポストベーク
(図1d)した後冷却してレジストパターンを得る。次
いで、レジストパターンをマスクとして基板110をエ
ッチング処理すれば、図10(b)に示す配線部21の
タンタルパターンと素子部のタンタルパターン22が得
られる。
【0070】さらに詳しく現像処理の条件を説明する
と、レジストは約1.3μmの厚さに塗布する。次いで
所定のパターンを露光した後、現像処理をする。具体的
には、図2及び図3に示す装置を使用して、基板110
の短辺に沿った方向に短辺の長さ370mmの距離につ
いて、現像液流出管5を毎秒61mmの速度で約6秒間
かけて移動させ、この間に現像液流出管5の先端に取り
付けた20個の現像液吐出ノズル52から、現像液を供
給する。現像液流出管5が基板の他端近傍に到達し、基
板110の全面に現像液を載置したたら現像液の供給を
停止し、そのまま60秒間所定時間静置して現像処理を
行う。その後基板を回転させながら、散水ノズル9から
純水を散布して洗浄し、脱水した後、現像処理を終了す
る。このようにして、基板上に所定の形状のタンタルパ
ターンが得られる。
【0071】次に、図10に示す工程(c)では、図1
0(b)工程で得られた配線部21のタンタルパターン
と素子部のタンタルパターン22の上に、陽極酸化法に
より20〜70μm程度の厚さのタンタル酸化膜からな
る絶縁膜24を形成する。
【0072】次に、図10に示す工程(d)では、図1
0(c)工程で得られた素子部のタンタルパターン22
上に形成された絶縁膜24と一部が重なるように、第2
の導電膜となるクロム(Cr)膜26を形成する。膜厚
は50〜300μmとする。
【0073】絶縁膜24と一部が重なるようにクロム膜
26を形成するに際しても、先ず、全面にクロム膜をス
パッタリング成膜した後、クロム膜を、本発明の現像処
理工程を含むフォトリソグラフィを利用してパターニン
グする。そして最後に、図10に示す工程(e)では、
クロム膜26とその一部が重なるようにして、厚さ30
〜200nmのITOからなる透明な画素電極28を形
成する。
【0074】画素電極28を形成する際も、前記タンタ
ル合金膜やクロム膜の形成の場合と同様に、先ず、全面
にITO膜をスパッタリング成膜した後、ITO膜をフ
ォトリソグラフィを利用してパターニングする。
【0075】このようにして、素子部のタンタルパター
ン22と絶縁膜24とクロムパターン26が重なる部分
の領域に、TFD素子25が得られる。このようにして
得られたTFD素子25のタンタルパターン22の幅は
2.5μm±0.10μm、クロムパターン26の幅は
3.0μm±0.15μmで、線切れがなく、バラツキ
が極めて少なくて良好な結果が得られており、液晶パネ
ル面内でTFD素子としての特性にばらつきのない均一
な素子が得られる。
【0076】このようにして得られた素子基板111
を、もう一方の基板である例えばカラーフィルター基板
121と画素の位置合わせをして所定の間隔を保って貼
り合わせ、2枚の基板間に液晶を封じ込んで液晶パネル
とした後、液晶を駆動するための外部回路等を液晶パネ
ルに接続して液晶装置100とする。
【0077】本発明の製造方法および製造装置により製
造される電気光学装置の具体例として、本実施例では液
晶装置を例として説明したが、本発明はこれに限定され
ない。例えば、長方形の基板から製造されるEL(エレ
クトロルミネッセンス)装置、フィールドエミッション
ダイオードパネル、プラズマディスプレイパネルなどの
電気光学装置の製造方法および製造装置について適用可
能である。
【0078】
【発明の効果】本発明の電気光学装置の製造方法によれ
ば、露光済みのレジスト膜上に現像液を供給する際に、
基板面内での現像時間の時間差を少なくすることができ
る。
【0079】
【図面の簡単な説明】
【図1】 レジストパターンの現像処理工程を中心とし
た、基板の製造工程の一部分を示した工程図である。
【図2】 本発明の基板の製造装置の一例を示す断面図
である。
【図3】 図2に示した基板の製造装置の現像室1を中
心にして、上から見た平面配置を示す図である。
【図4】 現像液流出管5の移動方向を説明する図であ
る。
【図5】 現像液流出管5が移動する様子を説明する概
観図である。
【図6】 現像液の液盛りの形成過程を示す図である。
【図7】 液晶装置の部分構造を示す斜視図である。
【図8】 液晶装置に使用するTFD素子の一例を示す
平面図である。
【図9】 図8に示すTFD素子の線A−A’に沿った
断面構造を示す図である。
【図10】 TFD素子を形成する工程を説明する図で
ある。
【符号の説明】
1・・・・・現像室 2・・・・・搬入室 3・・・・・搬出室 4・・・・・基板搬送系 40・・・・・搬送ライン 5・・・・・現像液流出管 50・・・・・主配管 51・・・・・支持アーム 52・・・・・現像液吐出ノズル 53・・・・・フレキシブルホース 54・・・・・支持レール 6・・・・・現像液供給系 61・・・・・現像液タンク 62・・・・・供給側配管 63・・・・・定量ポンプ 64・・・・・フィルター 65・・・・・電磁弁 66・・・・・サックバック 7・・・・・制御部 8・・・・・基板支持部 9・・・・・散水ノズル 10・・・・・基板 18・・・・・カラーフィルター層 18a・・・・・カラー画素 18b・・・・・遮光層 19・・・・・透明電極 20・・・・・液盛り 21・・・・・配線部 22・・・・・タンタルパターン 24・・・・・絶縁膜 25・・・・・TFD素子 26・・・・・クロムパターン 28・・・・・画素電極 30・・・・・画素 31・・・・・下地層 100・・・・・液晶装置 110、120・・・・・基板 111、121・・・・・カラーフィルター基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 FA10 FA16 FA17 FA18 FA21 FA24 FA28 FA30 HA02 HA08 MA16 MA18 2H092 JA03 JB12 KA16 KA18 MA05 MA14 MA15 MA16 MA18 MA19 MA20 MA24 MA35 MA37 MA41 NA25 NA27 NA29 2H096 AA27 AA28 GA17 GA23 GA24 GA26 5F046 LA03 LA04 LA14 5G435 AA00 AA17 BB12 KK05 KK09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のパターンに露光されたレジストが
    形成された長方形の基板の前記レジストを現像液により
    現像する電気光学装置の製造方法であって、現像液流出
    管を前記基板表面と平行にかつ前記基板の短辺に沿った
    方向に移動させながら前記レジストが形成された前記基
    板上に前記現像液を供給し、前記基板上に所定の時間、
    前記現像液を保持して現像処理する工程を有することを
    特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気光学装置の製造方法
    であって、前記現像液流出管は、前記基板の長辺方向に
    平行に配置され、前記移動は、前記基板の1端の長辺側
    から前記基板の他端の長辺側への移動であることを特徴
    とする電気光学装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電気光学装置の製造方法
    であって、前記現像処理工程が、前記基板を洗浄する工
    程を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記現像液流出管として、現像液流出管
    の前記基板と対向する側に、複数の現像液吐出ノズルを
    有するものを使用することを特徴とする請求項1に記載
    の電気光学装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基板表面を前記現像液流出管が移動
    する時間が、現像時間の10%以内であることを特徴と
    する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電気光学
    装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 長方形の基板を有する電気光学装置を製
    造するための電気光学装置の製造装置であって、前記基
    板を搬送する搬送系と、前記基板を水平かつ回転可能に
    支持する基板支持部と、前記基板表面と平行に、かつ前
    記基板の短辺に沿った方向に移動可能でかつ複数の現像
    液吐出ノズルを有する現像液流出管と、前記基板表面上
    の前記現像液を洗浄する洗浄手段と、を具備してなる電
    気光学装置の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記洗浄手段が、前記基板表面に純水を
    噴射する水洗ノズルからなることを特徴とする請求項6
    記載の電気光学装置の製造装置。
  8. 【請求項8】 前記現像液流出管と前記洗浄手段が前記
    基板支持部上に配置されており、前記基板に現像液を供
    給する処理と洗浄処理が前記基板支持部上で連続して行
    えるように構成されてなる請求項6に記載の電気光学装
    置の製造装置。
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