JP2001264689A - 色制御素子、シーケンシャルカラー方式映像表示装置及び投影型映像表示装置 - Google Patents

色制御素子、シーケンシャルカラー方式映像表示装置及び投影型映像表示装置

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JP2001264689A
JP2001264689A JP2000075080A JP2000075080A JP2001264689A JP 2001264689 A JP2001264689 A JP 2001264689A JP 2000075080 A JP2000075080 A JP 2000075080A JP 2000075080 A JP2000075080 A JP 2000075080A JP 2001264689 A JP2001264689 A JP 2001264689A
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color
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color control
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Takeshi Kaneko
毅 金子
Tadao Kyomoto
忠男 京本
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色制御素子の光利用効率を上げるために、任
意時間に同時に複数の色が入射し、かつ、ある領域で透
過しない波長の光を光源へ戻して他の領域で再利用する
システムを実現させることを特徴としており、理想的に
は従来の3倍の光利用効率を達成できるシーケンシャル
カラー方式映像表示装置、色制御素子及び投影型映像表
示装置を提供する。 【解決手段】 光源1と、光源1からの光の透過を制御
する色制御素子4と、光変調素子7と、を備えており、
そして、色情報を時間的に複数の原色に分割し、それぞ
れの色に対応する光変調も時分割して、カラー映像表示
を行うシーケンシャルカラー方式映像表示装置におい
て、色制御素子4を透過する光以外の波長の光のうち少
なくとも1色の光は、光源1へ再帰し、そして、光源1
は、再帰した光を再度色制御素子4に向けて反射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの光で光
変調素子を照明する映像表示装置に関し、詳しくは、複
数色同時照射により光利用効率の高いシーケンシャルカ
ラー方式の映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、カラーの映像表示装置におい
て白黒ディスプレイの前方、または後方にカラーフィル
ターを配置してカラー表示を行う方法は一般的で、液晶
ディスプレイなとはその代表的なものと言える。この場
合、一般的には、赤色、緑色、青色の各フィルターをそ
れぞれに対応する小画素に配置し、その3つの小画素で
ひとつの画素を構成する。その上、それらの小画素それ
それの光変調を行うことで、カラー表示が可能となる。
【0003】しかしながら、このような3小画素で1画
素を構成するカラー表示の場合、それらの小画素をそれ
ぞれ独立に光変調する必要があり、独立の電極を作り込
むこととなって、小画素間に光を通さない領域ができて
しまう。さらに、着色のためのフィルターは通常所望の
色のみ透過し、残りの波長の光を吸収するものであるた
め、光はそのフィルターでその強度を3分の1に減らし
てしまう。すなわち、このような小画素方式のカラー表
示は、光利用効率の点で不利であると言える。また、フ
ィルターも高価であり、コストの点でも不利と言える。
【0004】そこで、考えられた方式がシーケンシャル
カラー方式である。この方式では、色情報を時間的に赤
色、緑色、青色の3原色に分割し、また、それぞれの色
に対応する光変調も時分割的に行われ、そして、目の残
像効果を利用して、カラー表示が行われる。特開昭62
−208026号公報においては、白色光源からの光
を、カラーフィルターを具備した液晶シャッターで色制
御することで、このシーケンシャルカラー方式を実現し
ている。この方式を用いた投射型表示装置としては、特
開平6−273719号公報、特開平6−343178
号公報なとが挙げられる。また、同じ投射型表示装置
で、光変調素子にDMD(デジタルミラーデバイス)を
用いた例としては、特開平8−51633号公報、特開
平9−54267号公報などが挙げられる。特にこれら
のような投射型表示装置にシーケンシャルカラー方式を
用いると、小画素としないため、光利用効率が高くなる
だけでなく、ダイクロイックミラーなどで色分離を行う
いわゆる3板式カラー表示方式と比べて、光学系などの
サイズが小さくできたり、コストも大幅に削減できると
いった利点がある。
【0005】投射型ではなく、直視型平面表示装置にお
いても、このシーケンシャルカラー方式を実現した例は
あり、特開平7−121138号公報、特開平7−28
1150号公報、特開平10−186311号公報、特
開平11−14988号公報などが挙げられる。これら
の方式の場合、小画素を用いることなくカラー表示を行
うことができるため、光変調素子の光利用効率が高くな
る上、高価なフィルターを小画素の大きさにパターニン
グする必要もなくなるため、コストメリットもある。
【0006】前記のようなシーケンシャルカラー方式を
実現する場合、重要となるのは色制御素子である。直視
型の場合は、3原色それぞれを発光する蛍光管なとをバ
ックライトに配置し、時分割的に順次それらを光らせる
方法や、前述のように色を制御するための液晶パネルな
どを設け、そのパネルを色制御素子としてのみ用いるこ
とで時分割色順次光を作る方法なとが考えられる。投影
型の場合は、光源から光変調素子までの距離が一般に大
きい場合が多いため、直視型より多少簡単に実現でき
る。一般的には、前述の特開平6−273719号公
報、特開平6−343178号公報、特開平8−516
33号公報などのように、円盤状のカラーホイールを使
った方法が多く用いられている。それ以外では、特開平
7−168147号公報、特開平11−142838号
公報のように液晶を用いたシャッターを用いる方法もあ
る。しかしながら、これらの色制御素子では、時間順次
とは言え、常に3原色のいずれかの光しか利用すること
ができず、光源全体の光に対する光利用効率は最高でも
3分の1にしかならない。
【0007】光利用効率を3分の1以上とする技術とし
ては、特開平8−140106号公報がある。この方法
では同時に2色の光を出射するカラーホイールを用いて
おり、本発明の技術に近いものである。この方法のメリ
ットは、光利用効率の向上と2色の光分離を明確に行う
ことができる点であるが、デメリットとして、複雑な立
体構造を持つカラーホイールを用いる必要があること、
2色の出射方向が全く異なるため光変調素子を1枚にす
ることが困難であること、光を光源へ再帰させて再利用
するのではないため、理想値でも光源光強度の3分の1
は利用できないこと、光学系が複雑になること、などが
挙げられる。
【0008】また、色情報の空間分割をダイクロイック
ミラーとミラーとの組み合わせで行い、分割された3色
の光をプリズムにてスキャンする方法が提案されている
(Janssen“A novel single l
ight valve hight brightne
ss HD color projector”IDR
C ’93、pp249−252参照)。光を光源へ再
起するわけではないが、ダイクロイックミラーを使用し
て同時に3色の光の出射するために、光利用効率が非常
に高い。しかしながら、プリズムを回転することによっ
て3色の光の空間的配列の変化を行っているが、3色の
光の光路がプリズムの回転角に大きく依存するために各
色の光の幅を一定に保つことが難しいことと、ダイクロ
イックミラーとプリズムとが高価なことが欠点である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、特に投影
表示装置に用いられるこれらの色制御素子において、そ
の光利用効率を上げるために、任意時間に同時に複数の
色が入射し、かつ、ある領域で透過しない波長の光を光
源へ戻して他の領域で再利用するシステムを実現させる
ことを特徴としており、理想的には従来の3倍の光利用
効率を達成できるシーケンシャルカラー方式映像表示装
置用色制御素子及びそれを用いた投影型映像表示装置を
提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、空間中におい
て、光源からの光の透過を制御して色の分離を行う色制
御素子であって、前記光源からの光の少なくとも一部を
反射して光源側に再帰させるとともに、再帰し光路を変
えた光を再度入射させる色制御素子である。
【0011】また、本発明は、上記光源からの光の少な
くとも一部を反射するとともに、反射された光は光源側
に設置された反射手段によって再度反射される色制御素
子である。
【0012】そして、本発明は、上記光源から出射され
た光の再帰過程及び光路変更が複数回起こる色制御素子
である。
【0013】更に、本発明は、透過した光を少なくとも
2色の互いに異なる光として異なる空間に同時に分割す
る色制御素子である。
【0014】また、本発明は、空間分割した各色の光の
空間的配列を時間的に変化させる色制御素子である。
【0015】そして、本発明は、同心円状に2つ以上の
異なる光透過特性を有する領域に分割され、かつ、映像
情報に同期して回転する円盤状のカラーホイールからな
る色制御素子である。
【0016】更に、本発明は、複数の色フィルタと円盤
状のホイールとにより構成され、該ホイールの少なくと
も一部の領域は光を偏向させる手段を備える色制御素子
である。
【0017】また、本発明は、少なくとも光源と、該光
源からの光の透過を制御する色制御素子と、該色制御素
子からの光を変調する光変調素子と、を備えたシーケン
シャルカラー方式映像表示装置において、前記色制御素
子は、上記の色制御素子であるシーケンシャルカラー方
式映像表示装置である。
【0018】そして、本発明は、上記光変調素子は複数
の画素から構成され、そして、該複数の画素の各々を照
射する光は1フレーム時間内積算すると白色となるシー
ケンシャルカラー方式映像表示装置である。
【0019】更に、本発明は、上記のシーケンシャルカ
ラー方式映像表示装置と、光変調素子から出射された光
を表示面に投影する投影レンズと、からなるカラー映像
表示を行う投影型映像表示装置である。
【0020】また、本発明は、上記空間分割された少な
くとも2色の互いに異なる光は、上記光変調素子上に配
置された表示面の互いに異なる複数の表示領域を照射す
る投影型映像表示装置である。
【0021】そして、本発明は、上記複数の表示領域の
それぞれの位置及び形状は、時間的変化を伴わない投影
型映像表示装置である。
【0022】更に、本発明は、上記複数の表示領域のそ
れぞれに対応して、複数の光変調素子を用いる投影型映
像表示装置である。
【0023】また、本発明は、上記複数の表示領域の少
なくとも1つを、位置あるいは/及び形状を時間的に変
化させる投影型映像表示装置である。
【0024】そして、本発明は、上記複数の表示領域の
それぞれの面積は、時間的に変化しない投影型映像表示
装置である。
【0025】更に、本発明は、上記複数の表示領域は直
線境界線で区切られており、そして、該複数の表示領域
の時間的変化は前記直線境界線の垂直方向への移動であ
る投影型映像表示装置である。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の発明の実施の形態を説明
する。本発明のシーケンシャルカラー方式映像表示装
置、色制御素子、光源及び投影型映像表示装置の基本概
念及び実施例について、図1〜図19を用いて説明す
る。図1は、本発明における基本的構成の説明図であ
る。図2は、本発明における色制御素子としてカラーホ
イールを用いた場合の説明図である。図3は、本発明に
おいてカラーホイール型色制御素子に偏向機構を具備し
た場合の構成例の説明図である。図4は、本発明におけ
るカラーホイール型色制御素子に偏向機構を具備した場
合の構成例の説明図である。図5は、本発明における色
制御素子として、色フィルターと偏向機構付き透過式ホ
イールとをあわせて用いた場合の構成例の説明図であ
る。図6は、カラーホイール型色制御素子の色構成例1
の説明図である。図7は、カラーホイール型色制御素子
の色構成例2の説明図である。図8は、カラーホイール
型色制御素子の色構成例3の説明図である。図9は、カ
ラーホイール型色制御素子の色構成例4の説明図であ
る。図10は、カラーホイール型色制御素子の色構成例
5の説明図である。図11は、カラーホイール型色制御
素子の色構成例6の説明図である。図12は、カラーホ
イール型色制御素子の色構成例7の説明図である。図1
3は、カラーホイール型色制御素子の色構成例8の説明
図である。図14は、透過型光変調素子1枚を用いた場
合の投影型映像表示装置の構成の説明図である。図15
は、反射型光変調素子1枚を用いた場合の投影型映像表
示装置の構成の説明図である。図16は、反射型光変調
素子1枚を用いた場合の投影型映像表示装置の構成の説
明図である。図17は、透過型光変調素子3枚を用いた
場合の投影型映像表示装置の構成例の説明図である。図
18は、反射型光変調素子3枚を用いた場合の投影型映
像表示装置の構成の説明図である。図19は、反射型光
変調素子3枚を用いた場合の投影型映像表示装置の構成
の説明図である。
【0027】まず、基本概念について、説明する。基本
概念図を図1に示す。シーケンシャルカラー方式映像表
示装置は、図1に示すように、光源1、インテグレータ
ーレンズ2、色制御素子4、光変調素子7、色制御素子
を時間変化させる手段(図示しない)、を備えている。
光源1は、反射鏡などを有しており、白色光を出射す
る。白色光はインテグレータレンズ2に照射され、光強
度の面内分布を均一化した後、色制御素子4へ光が入射
される。この色制御素子4は、光が通る際、図1に示す
ように、複数の色(図1ではR、G、Bの3色)が同時
に透過されるような光学構成とする。さらに色制御素子
4を構成するカラーフィルターとして、例えば誘電多層
膜やコレステリック液晶層などのような、透過光以外の
光を反射する材料を用いる。反射された光C、M、Y
は、インテグレーターレンズ2を通って光源1の反射鏡
へ戻る。反射された光C、M、Yは、光源1の反射鏡に
より、反射される。反射の際、光路が変えられるため、
再び色制御素子4へ入射する時には、以前とは別のカラ
ーフィルター領域へ到達する可能性が非常に高くなり、
今度は透過することとなり、効率よく光利用を行うこと
ができるようになる。
【0028】従来のシーケンシャルカラー方式の場合、
図20に示すように、光源1´、インテグレーターレン
ズ2´、ビーム成形レンズ3´、色制御素子4´、コリ
メータレンズ6´、光変調素子7´、を備える構成とな
っている。そして、色制御素子4´構成するカラーフィ
ルターに、本発明と同様に、透過光以外の光を反射する
材料を用いることは可能であるが、光源1´へ戻されて
再びカラーフィルターに入射した光は、その波長成分は
変化していないため、何度カラーフィルターへ入射して
も反射されてしまうこととなる。従って、従来の構成で
は、光を回収して表示に利用することができず、色制御
素子4´での光の減衰は入射光強度の3分の1を超える
ことはできない。本発明における図1のような構成であ
れば、理想的には、色制御素子4での光の減衰はないも
のとできるため、従来構成よりも輝度を3倍近くまで向
上させることが可能となる。
【0029】本発明を実現するための手段について、図
2を用いて、より具体的に説明する。図2において、色
制御素子4を時間変化可能とするために、色制御素子を
組み込んだ円盤状のカラーホイールを用いる。さらに、
カラーホイールを通過する際のビームを成形するための
ビーム成形レンズ3も配置してある。このカラーホイー
ルを映像信号に同期させて回転し、そして、このカラー
ホイールの各領域に対応する光変調素子の各領域をカラ
ーホイールの色情報に同期させて駆動することにより、
本発明を実現することが可能となる。
【0030】図2に示すカラーホイールの例として、図
3に示すような構造のホイール41を用いることもでき
る。図3(a)に示すように、1領域〜3領域とも、外
周側からR、G、Bとなっている。そして、図3(b)
に示すように、光源1からの光はホイール41で透過光
R、G、Bと反射光C、M、Yとなる。また、カラーホ
イール41上の同心円状色構成は各領域で同一である
が、ホイール41上に適宜光を偏向させる素子411を
配置することで、図3(c)に示すように、光変調素子
7において、1領域を透過した光は、R、G、Bの順と
なり、また、2領域を透過した光は、B、R、Gの順と
なり、そして、3領域を透過した光は、G、B、Rの
順、となるため、本発明を実現できる。なお、偏向素子
411としては、プリズムやホログラムなとを用いるこ
とができる。
【0031】図3におけるホイール41では、透過光が
平行にはならないかったが、透過光が平行光とすること
ができるホイールの一例について、図4を用いて説明す
る。ホイール42上に適宜光を偏向させる素子421、
422を1対配置する。1領域を透過する光は、偏向素
子421,422では変化せず、R、G、Bの順のまま
で、そして、平行光である。2領域を透過する光は、偏
向素子421でB、R、Gの順となり、そして、偏向素
子422で平行光となる。3領域を透過する光は、偏向
素子421でG、B、Rの順、となり、そして、偏向素
子422で平行光となる。そのため、光変調素子7で
は、1領域〜3領域のすべての透過光について、平行光
とすることができる。
【0032】また、ホイール上の色情報と偏向情報を分
離して、光回収効率の向上を図った例を図5に示す。こ
の例は、偏向素子431のみ配置された透明なホイール
43を用い、そして、色分離素子11は、図5(b)に
示すように、より光源1に近い場所に設ける。色分離素
子11により、透過光R、G、B以外の光C、M、Yは
反射される。透過光R、G、Bは、図3と同様であるた
め、説明は省略する。色分離素子11において反射され
た回収光C、M、Yは、迷光となって減衰することが少
なくなり、より効率よく光源1の光を利用することがで
きるようになる。
【0033】さらに図3における、カラーホイールの色
構成は各種考えられるが、その例を図6〜図13に示
す。図6は、最も基本的であり、3領域に区切られたホ
イール44が同心円上に異なる色のカラーフィルターを
配置されたものである。図7に示すホイール45は、図
6の色の順序を若干変化させたものである。シーケンシ
ャルカラー方式の性質上、ホイール45上の任意の点を
円周方向に一周させた場合に、その色情報に偏りが無
く、一周の積分値が白色光になる、ということがホイー
ルの色構成を考えるときの条件となる。そのため、図7
でも表示が可能となる。また、同様の考え方により、図
8のように、任意の時間に同時に透過する色が2色とな
るような色構成のホイール46でも、本発明を実現でき
る。図9は、ホイール47が一周する間に各点がR、G、
B3色を2回透過させることができるよう構成したもの
である。これは図6のホイールを倍の速度で回転させた
ものと同等のことを一度の回転で実現できるものであ
る。シーケンシャルカラー方式は、基本的に目の残像効
果を利用したものであるため、3原色R、G、Bを時間分
割する際、その分割回数が多ければ多いほど、すなわ
ち、分割されたひとつの時間が短ければ短いほど、その
カラー表示が優れたものとなる。従って、より滑らかな
カラー表示を行うためには、1フレームにR、G、Bを2
回、3回と繰り返す必要がある。それに対応するのが、
図9のホイール47である。こうした操作は、特に動画
を表示する際にその効果を発揮するものであるが、同じ
く動画を表示する際には、図10のようなホイール48
を用いることもその表示性能を向上させることがわかっ
ている。この場合は、1フレーム内に表示を行わない時
間を設けることとなる。こうすることにより、動画表示
をCRTに近いキレのある表示にすることができる。図
11も表示性能を考慮した構成である。この図11のホ
イール49は、図6と図9の中間的なものであることが
容易にわかる。
【0034】図8において、任意の時間に同時にホイー
ル46を透過する色を2色とした例を示したが、3色以
上の構成も適用可能である。例えば、同時に4色を透過
する場合のホイール50の色構成を図12に示す。原理
上は、本発明における、この同時に透過する色数は、光
変調素子の画素数以下であれば適用できる。ただし、本
発明の光回収効果を最も効率よく実現するには、任意の
時間同時に透過する光は3原色であり、さらにそのそれ
ぞれが同時に同じ強度とすることが好ましい。従って、
同時に透過する色数は3の倍数が好ましいといえる。さ
らに、カラーホイールを透過した後の光変調素子にはこ
の同時に透過する色領域数に応じた映像信号を与えなけ
ればいけないため、最も簡単で安価に本発明を実現する
には、任意の時間に同時に透過する光はR、G、B3色と
することが最も好ましい。
【0035】以上の考察から、カラーホイールとして
は、図6、図9、図10、図11のような色構成が好ま
しいことがわかるが、これらを用いて、1枚の光変調素
子4を照明した場合、同時入射する光が常に固定した3
領域に分割されているため、最終的な表示においてこの
領域の境界が目立つ場合がある。そこで、この境界を時
間的に移動させることを可能にしたホイールが図13の
ような螺旋構造を用いたカラーホイール51である。こ
の場合、前述した光変調素子の映像信号処理は複雑にな
るが、画面全体の表示均一性は向上させることができ
る。
【0036】次に、上述の色制御素子4を用いた投影型
映像表示装置の構成であるが、基本的には、光源1と光
変調素子7と投影レンズ8を用い、その光源1と光変調
素子7との間に色制御素子4を配置することで実現でき
る。さらにより具体的な構成としては、光源1と色制御
素子4との間にインテグレーターレンズ2を配置して光
強度の面内分布を均一化し、必要に応じてそのインテグ
レーターレンズ2と色制御素子4との間にコンデンサレ
ンズなどを用いたビーム成形レンズ3を、また光変調素
子7への入射光を例えば平行光などに制御するためのコ
リメーターレンズ6を色制御素子4と光変調素子7との
間に、それぞれ配置することで、投影型映像表示装置を
構成できる。光変調素子4として、例えば液晶素子など
の透過型素子を1枚用いた場合の簡単な装置構成を図1
4に示す。また、光変調素子4として、例えば反射型液
晶素子などを1枚用いた場合の装置構成を図15に、例
えばDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)などの
光変調素子7などを1枚用いた場合の装置構成を図16
にそれぞれ示す。これらの構成の場合、前述の通り、光
変調素子7の駆動を色制御素子4の色構成に対応したも
のとする必要があるが、光変調素子1枚で構成できるた
め、安価で、しかも光学系サイズなどを小さくできるメ
リットがあり、特に可搬型の投影型映像表示装置の実現
には有利である。
【0037】色制御素子4でビーム分割を行うわけだ
が、その分割領域の位置、形状を固定するため、例え
ば、カラーホイールとして図6〜図12のいづれかを用
いると、その分割領域それぞれに対応した光変調素子
を、その分割数だけ準備して装置を構成することもでき
る。その場合の構成例を図17、図18、図19に示
す。これらの図では、いずれも図6などのように同時に
透過する光が3色であるカラーホイールを用い、そのそ
れぞれに対応する光変調素子を3枚配置した場合を例と
して示している。また、さらにこれらの3つの図では、
3枚の光変調素子4にできるだけ確実に光を入射させる
ためにビームスプリッター92も配置した。光変調素子
7は、図17では透過型素子、図18では反射型素子、
図19では反射型偏向素子の場合をそれぞれ示した。ビ
ームスプリッター92など光学系のサイズとしては1枚
方式より大きくなってしまうが、これらの場合は、上述
の光変調素子1枚の場合と異なり、各光変調素子7を独
立に駆動できるため、映像情報処理は1枚方式より若干
簡潔になる。また、画素数が装置全体の表示画素数の3
分の1の光変調素子を3枚配置するため、光変調素子の
歩留まりを考慮すると1枚方式より安価にできる。さら
に表示装置全体の画素数を増加させることも、光変調素
子1つあたりの画素増加数が3分の1ですみ、1枚方式
より簡単に行うことができる。
【0038】1枚方式で表示装置を実現する場合、上述
のように、色制御素子によるど−ム分割領域の位置、形
状を固定すると、その領域間の境界線が表示に悪影響を
及ぼす場合がある。その解決策としては、例えば図13
のような色構成のカラーホイールを用いるとよい。ま
た、この場合、上述のように、光変調素子の映像信号処
理は複雑になるが、これを軽減するには、その領域間境
界線を直線にし、しかもその時間的変化をその直線の垂
線方向への移動のみをするとよい。さらに、この映像信
号処理のことを考えれば、その領域間境界線は光変調素
子の走査線もしくは信号線と平行であることが望まし
く、走査線と平行であればさらに望ましい。
【0039】最後に色制御素子の構成であるが、ここま
でそのほとんどを円盤状のホイールとして示してきた
が、図1に示した本発明の基本構成図から考えて、必ず
しも色制御素子はホイール形状である必要はなく、例え
ば、特開平11−142838などのようなカラーシャ
ッターを複数に分割し、同時に複数の色を透過する構成
を作れば、本発明は実現できる。このカラーシャッター
では発熱防止のため反射型線形偏向器を用いているが、
この構成は本発明を実現する際、非常に都合が良く、透
過光以外の波長の光を光源側へ再帰させることができる
ようになる。また、ホイールを用いた場合のカラーフィ
ルター材料としては、誘電多層膜を用いたものが利用で
きるのは言うまでもない。それ以外にも、例えば、直視
型液晶パネルの各画素に配置するカラーフィルターとし
てSID’99DIGEST1063頁以降に示されて
いるようなコレステリック液晶カラーフィルターを用い
てカラーホイールを構成することでも本発明を実現する
ことができる。
【0040】本発明による色制御素子と投影型映像表示
装置を具体化した実施例を以下に説明する。実施例1を
説明する。光源1として、120W高圧水銀ランプ、イ
ンテグレータレンズとしてハエの眼レンズを2枚、色制
御素子4として誘電多層膜カラーフィルターを用いて、
図1に示すような基本構成を作成した。図20に示す従
来例も同じく作成して、光利用効率を比較すると、同時
に複数色透過させる本実施例の色制御素子4では、従来
例に比べて2倍以上の光利用効率を示した。
【0041】実施例2を説明する。光源1として、12
0W高圧水銀ランプ、インテグレータレンズ2としてハ
エの眼レンズを2枚、ビーム成形レンズ3としてシリン
ドリカル平凸レンズ、色制御素子4として図6に示すよ
うな色構成の誘電多層膜製カラーホイール、コリメータ
レンズ6としてシリンドリカル平凸レンズ、光変調素子
7として白黒表示用の透過型TFT液晶素子をそれぞれ
用いて、図14に示すような投影型映像表示装置を作成
した。映像信号に同期させて、カラーホイールを回転さ
せ、また、図6の色構成に対応するような映像情報を透
過型TFT液晶素子に与えて、投影レンズを通して表示
面に投影したところ、コントラストは従来のカラーホイ
ールを用いた場合と同様に100:1以上が得られ、そ
して、輝度は従来に比べて2倍以上となり、非常に高輝
度な表示を得ることができた。
【0042】なお、上述の実施例においては、色制御素
子4のフィルター材料として誘電多層膜カラーフィルタ
ーを用いたが、所望の色成分光を透過し、それ以外の色
成分光を反射する特性を持った材料であれば、同様の利
用が可能である。例えば、コレステリック液晶層を用い
た構成、反射型偏向板(透過軸偏向光以外は反射する偏
光板)を用いた透過型液晶素子、などを用いても実現可
能である。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、特に投影表示装置に用
いられるこれらの色制御素子において、その光利用効率
を上げるために、任意時間に同時に複数の色が入射し、
かつ、ある領域で透過しない波長の光を光源へ戻して他
の領域で再利用するシステムを実現させ、理想的には従
来の3倍の光利用効率を達成できるシーケンシャルカラ
ー方式映像表示装置用色制御素子及びそれを用いた投影
型映像表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における基本的構成の説明図。
【図2】本発明における色制御素子としてカラーホイー
ルを用いた場合の説明図。
【図3】本発明においてカラーホイール型色制御素子に
偏向機構を具備した場合の構成例の説明図。
【図4】本発明におけるカラーホイール型色制御素子に
偏向機構を具備した場合の構成例の説明図。
【図5】本発明における色制御素子として、色フィルタ
ーと偏向機構付き透過式ホイールとをあわせて用いた場
合の構成例の説明図。
【図6】カラーホイール型色制御素子の色構成例1の説
明図。
【図7】カラーホイール型色制御素子の色構成例2の説
明図。
【図8】カラーホイール型色制御素子の色構成例3の説
明図。
【図9】カラーホイール型色制御素子の色構成例4の説
明図。
【図10】カラーホイール型色制御素子の色構成例5の
説明図。
【図11】カラーホイール型色制御素子の色構成例6の
説明図。
【図12】カラーホイール型色制御素子の色構成例7の
説明図。
【図13】カラーホイール型色制御素子の色構成例8の
説明図。
【図14】透過型光変調素子1枚を用いた場合の投影型
映像表示装置の構成の説明図。
【図15】反射型光変調素子1枚を用いた場合の投影型
映像表示装置の構成の説明図。
【図16】反射型光変調素子1枚を用いた場合の投影型
映像表示装置の構成の説明図。
【図17】透過型光変調素子3枚を用いた場合の投影型
映像表示装置の構成例の説明図。
【図18】反射型光変調素子3枚を用いた場合の投影型
映像表示装置の構成の説明図。
【図19】反射型光変調素子3枚を用いた場合の投影型
映像表示装置の構成の説明図。
【図20】従来のシーケンシャルカラー方式色制御素子
付近の構成図。
【符号の説明】
1 光源 2 インテグレーターレンズ 3 ビーム成形レンズ 4 色制御素子 41〜51 カラーホイール 411〜431 偏向素子 6 コリメータレンズ 7 光変調素子 8 投影レンズ 91 ハーフミラー 92 ビームスプリッター

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間中において、光源からの光の透過を
    制御して色の分離を行う色制御素子であって、 前記光源からの光の少なくとも一部を反射して光源側に
    再帰させるとともに、再帰し光路を変えた光を再度入射
    させることを特徴とする色制御素子。
  2. 【請求項2】 上記光源からの光の少なくとも一部を反
    射するとともに、反射された光は光源側に設置された反
    射手段によって再度反射される請求項1記載の色制御素
    子。
  3. 【請求項3】 上記光源から出射された光の再帰過程及
    び光路変更が複数回起こる請求項1又は2に記載の色制
    御素子。
  4. 【請求項4】 透過した光を少なくとも2色の互いに異
    なる光として異なる空間に同時に分割する請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の色制御素子。
  5. 【請求項5】 空間分割した各色の光の空間的配列を時
    間的に変化させる請求項4記載の色制御素子。
  6. 【請求項6】 同心円状に2つ以上の異なる光透過特性
    を有する領域に分割され、かつ、映像情報に同期して回
    転する円盤状のカラーホイールからなる請求項1〜5の
    いずれか1項に記載の色制御素子。
  7. 【請求項7】 複数の色フィルタと円盤状のホイールと
    により構成され、該ホイールの少なくとも一部の領域は
    光を偏向させる手段を備える請求項6記載の色制御素
    子。
  8. 【請求項8】 少なくとも光源と、該光源からの光の透
    過を制御する色制御素子と、該色制御素子からの光を変
    調する光変調素子と、を備えたシーケンシャルカラー方
    式映像表示装置において、 前記色制御素子は、請求項1〜7のいずれか1項に記載
    の色制御素子であることを特徴とするシーケンシャルカ
    ラー方式映像表示装置。
  9. 【請求項9】 上記光変調素子は複数の画素から構成さ
    れ、そして、該複数の画素の各々を照射する光は1フレ
    ーム時間内積算すると白色となる請求項8記載のシーケ
    ンシャルカラー方式映像表示装置。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9に記載のシーケンシャ
    ルカラー方式映像表示装置と、光変調素子から出射され
    た光を表示面に投影する投影レンズと、からなるカラー
    映像表示を行う投影型映像表示装置。
  11. 【請求項11】 上記空間分割された少なくとも2色の
    互いに異なる光は、上記光変調素子上に配置された表示
    面の互いに異なる複数の表示領域を照射する請求項10
    記載の投影型映像表示装置。
  12. 【請求項12】 上記複数の表示領域のそれぞれの位置
    及び形状は、時間的変化を伴わない請求項11記載の投
    影型映像表示装置。
  13. 【請求項13】 上記複数の表示領域のそれぞれに対応
    して、複数の光変調素子を用いる請求項11又は12に
    記載の投影型映像表示装置。
  14. 【請求項14】 上記複数の表示領域の少なくとも1つ
    を、位置あるいは/及び形状を時間的に変化させる請求
    項11記載の投影型映像表示装置。
  15. 【請求項15】 上記複数の表示領域のそれぞれの面積
    は、時間的に変化しない請求項14記載の投影型映像表
    示装置。
  16. 【請求項16】 上記複数の表示領域は直線境界線で区
    切られており、そして、該複数の表示領域の時間的変化
    は前記直線境界線の垂直方向への移動である請求項14
    又は15に記載の投影型映像表示装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7006310B2 (en) 2003-08-25 2006-02-28 Nec Viewtechnology, Inc. Color projection type display apparatus reusing incident light
JP2006119440A (ja) * 2004-10-22 2006-05-11 Olympus Corp 面順次照明装置及び画像投射装置
JP2011108535A (ja) * 2009-11-19 2011-06-02 Stanley Electric Co Ltd 光源装置および照明装置
JP2012142222A (ja) * 2011-01-05 2012-07-26 Seiko Epson Corp 光源装置及びプロジェクター

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