JP2001264566A - 光導波路の製造方法 - Google Patents

光導波路の製造方法

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JP2001264566A
JP2001264566A JP2000081161A JP2000081161A JP2001264566A JP 2001264566 A JP2001264566 A JP 2001264566A JP 2000081161 A JP2000081161 A JP 2000081161A JP 2000081161 A JP2000081161 A JP 2000081161A JP 2001264566 A JP2001264566 A JP 2001264566A
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optical waveguide
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pattern
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Minoru Sanuki
稔 佐貫
Toru Kineri
透 木練
Yoshikazu Narumiya
義和 成宮
Masatoshi Nakayama
正俊 中山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法精度が良好で、しかも安価な光導波路を
提供する。 【解決手段】 光導波路のコアの母型パターンを表面に
有する成形用型を用いてガラス素材をプレス成形するこ
とにより前記コアを形成する工程を有する。第1の態様
では、前記成形用型がガラス母材および離型層を有し、
前記離型層がダイヤモンド・ライク・カーボンから構成
され、前記母型パターン形成面が前記離型層で構成され
ている。第2の態様では、前記成形用型がガラス母材お
よび緩衝層を有し、前記緩衝層が無機材料から構成さ
れ、前記母型パターンの少なくとも側壁面が前記緩衝層
で構成され、前記母型パターンの少なくとも一部に、幅
および深さがいずれも3〜15μmの範囲内である領域
が存在し、少なくともこの領域において、前記母型パタ
ーンの幅方向における前記緩衝層の厚さが10μm超1
00μm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信分野におい
て分波器、合波器、光スイッチング素子等の光受動部品
などに用いられ、また、光集積回路にも適用可能な光導
波路を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信の実用化に伴ない、光導波路が注
目されている。光導波路は、高屈折率材からなるコアの
周囲を低屈折率材からなるクラッドで被覆したものであ
る。
【0003】光導波路の製造方法としては、例えばスパ
ッタ法、CVD法、真空蒸着法等の薄膜形成方法と、フ
ォトリソグラフィー等の微細加工技術とを併用する方法
がよく知られており、これらの方法では、境界が明瞭な
矩形断面をもつコアを形成できる。しかし、これらの方
法では、薄膜の形成とそのエッチングとを繰り返す必要
があるので、工程数が多くなってコスト高を招く。
【0004】このような事情から、特許第281813
2号公報では、クラッドを構成する2枚のガラス板間
に、断面が矩形のコアを挟み込んだ構造の光導波路を、
プレス成形により製造する方法を提案している。この方
法では、まず、第1のガラス素材を金型によりプレス成
形して、コアとなる凸条を一方の面に形成する。次に、
第1のガラス素材の前記凸条形成面を第2のガラス素材
に押し当ててプレス成形し、両者を接合する。次いで、
前記凸条を残して第1のガラス素材を研削により除去し
た後、研削面に第3のガラス素材を接合して、光導波路
を得る。第2のガラス素材および第3のガラス素材は、
クラッドとなる。
【0005】同公報に記載された方法では、薄膜の形成
およびそのエッチングが不要であるため、製造コストを
低減することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特許第28181
32号公報では、第1のガラス素材のプレス成形に、セ
ラミックスや超硬合金などから構成された金型を用いて
いる。しかし、本発明の発明者らの検討によれば、セラ
ミックスや超硬合金に、光導波路のコアパターンを精度
よく形成することは極めて困難である。例えば幅および
深さが数十マイクロメートル程度の比較的大きな溝は、
金型をバイトで切削することにより形成できるが、シン
グルモードの光導波路で要求されるコアパターン(幅お
よび深さは一般に10μm前後)を、バイト切削により
精度よく形成することは難しい。また、電鋳を利用すれ
ば、上記コアパターンのような微細なパターンを精度よ
く形成できるが、電鋳によるパターン形成が可能であっ
て、かつ、ガラス成形時の高温に耐えられる金型材料は
ほとんどない。
【0007】本発明はこのような事情からなされたもの
であり、寸法精度が良好で、しかも安価な光導波路を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記(1)
〜(6)の本発明により達成される。 (1) 光導波路のコアの母型パターンを表面に有する
成形用型を用いてガラス素材をプレス成形することによ
り前記コアを形成する工程を有し、前記成形用型がガラ
ス母材および離型層を有し、前記離型層がダイヤモンド
・ライク・カーボンから構成され、前記母型パターン形
成面が前記離型層で構成されている光導波路の製造方
法。 (2) 前記母型パターンの少なくとも一部に、幅およ
び深さがいずれも3〜15μmの範囲内である領域が存
在する上記(1)の光導波路の製造方法。 (3) 光導波路のコアの母型パターンを表面に有する
成形用型を用いてガラス素材をプレス成形することによ
り前記コアを形成する工程を有し、前記成形用型がガラ
ス母材および緩衝層を有し、前記緩衝層が無機材料から
構成され、前記母型パターンの少なくとも側壁面が前記
緩衝層で構成され、前記母型パターンの少なくとも一部
に、幅および深さがいずれも3〜15μmの範囲内であ
る領域が存在し、少なくともこの領域において、前記母
型パターンの幅方向における前記緩衝層の厚さが10μ
m超100μm以下である光導波路の製造方法。 (4) 前記母型パターンを前記ガラス母材および/ま
たは前記緩衝層の加工により形成する上記(3)の光導
波路の製造方法。 (5) 前記成形用型は、被成形物に対する離型性が前
記緩衝層よりも良好である離型層を、少なくとも前記緩
衝層の表面に有する上記(3)または(4)の光導波路
の製造方法。 (6) 前記離型層がダイヤモンド・ライク・カーボン
から構成されている上記(5)の光導波路の製造方法。
【0009】
【作用および効果】前記特許第2818132号公報に
示されるように、金型でプレス成形することにより光導
波路のコアを製造する方法は知られているが、この方法
では、金型にコアの母型パターンを精度よく形成するこ
とが難しい、ガラスのプレス成形に耐えられる耐熱性を
もつ金型材料の選択が困難、などの問題がある。
【0010】これに対し本発明の第1の態様では、金型
の替わりに、ガラス母材とその表面に形成されたダイヤ
モンド・ライク・カーボン(DLC)からなる離型層と
を有する成形用型を用いてガラス素材をプレス成形し、
コアパターンを得る。コアの母型パターンの形成は、ガ
ラス母材への溝の形成によって行うことができる。ガラ
ス母材は耐熱性の良好な材料から選択することが可能で
あり、かつ、ガラス母材には高精度のパターンを容易に
形成することができる。また、離型層に用いるDLCは
耐熱性が高い。したがって、本発明の第1の態様では、
光導波路のコアパターンの成形に金型を用いた場合の上
記問題点を解決することができる。
【0011】また、本発明の第2の態様では、金型の替
わりに、ガラス母材およびその表面に形成された緩衝層
を有する成形用型を用いてガラス素材をプレス成形し、
コアパターンを得る。コアの母型パターンの形成は、ガ
ラス母材への溝の形成、または、緩衝層のパターニング
によって行うことができる。ガラス母材および緩衝層の
構成材料は、いずれも耐熱性の良好な材料から選択する
ことが可能であり、また、これらには高精度のパターン
を容易に形成することができる。したがって、本発明の
第2の態様では、光導波路のコアパターンの成形に金型
を用いた場合の上記問題点を解決することができる。
【0012】ところで、ガラス型を用いてガラス素材を
プレス成形する方法は、既に知られている。
【0013】例えば、特開平8−5811号公報には、
回折格子の母型パターンを有する石英ガラス基板表面に
金属薄膜を形成した構造のガラス型を用いて、ガラス製
の回折格子を製造する方法が記載されている。同公報の
実施例では、金属薄膜として厚さ300ÅのPt膜を用
い、ピッチ100μm、溝幅50μm、深さ約0.3μm
の回折格子パターンを形成している。同公報には、金属
薄膜の好ましい厚さが1000Å以下である旨が記載さ
れている。
【0014】また、特開平2−51434号公報にも、
ガラスプレス成形用型が記載されている。この型は、ま
ず、ガラス基板表面に無機薄膜を形成し、この無機薄膜
をパターニングして微細パターンを形成し、次いで、離
型性を向上させるために炭素膜を形成することにより製
造される。同公報には、前記無機薄膜として金属、合
金、金属化合物(炭化物、酸化物、窒化物)が挙げられ
ている。同公報には、微細パターンと炭素膜との間に、
炭化ケイ素および/または窒化ケイ素からなる中間層を
設けてもよい旨が記載されている。同公報に記載された
各膜の厚さは、微細パターン形成のための無機薄膜が3
00〜1500Å、炭素膜が1μm以下、中間層が1μm
以下である。同公報の実施例では、ガラス基板上に、ケ
イ化モリブデンからなる無機薄膜を形成し、フォトリソ
グラフィーにより無機薄膜に螺旋パターン(ピッチ1.
6μm、間隔0.5μm、深さ600Å)を形成し、その
上に炭化ケイ素中間層(厚さ300Å)および炭素膜
(厚さ500Å)を形成して、光ディスク基板用の成形
用型を作製している。
【0015】また、特開平10−231129号公報に
は、平滑表面またはグルーブ形成表面を有するガラス製
磁気ディスク基板を製造するためのガラス型が記載され
ている。このガラス型は、ガラス母材を必要に応じてパ
ターニングし、その上に下地層および保護層をこの順に
積層したものである。下地層は、ガラス母材に含まれる
成分と保護層に含まれる成分とからなる。同公報の実施
例では、幅0.2μmのランド形状と幅1.0μmのグル
ーブ形状とを有し、かつ深さが200nmである微細パタ
ーンを、ガラス母材の表面に形成している。そして、こ
のパターン表面に、SiO2−Ptなどからなる下地層
を形成し、さらに、Pt−Ir合金などからなる保護層
を形成している。同公報には、下地層および保護層の好
ましい厚さ範囲として0.1〜5μmの範囲が記載され
ている。しかし、ガラス母材表面に微細パターンを形成
した実施例には、下地層の厚さおよび保護層の厚さのい
ずれもが記載されてない。なお、平滑なガラス母材を用
いた実施例には、下地層の厚さを0.3μmとしたこと
が記載されているが、保護層厚さの記載はない。
【0016】また、特開平1−148714号公報に
は、ガラスから形成される型本体と、この型本体上に設
けた薄膜とを有する光学素子形成用型が記載されてい
る。前記薄膜の構成材料としては、セラミックスまたは
貴金属が例示されている。同公報では、光学素子として
レンズだけが記載されており、型に微細パターンを設け
ることは記載されていない。同公報の実施例では、型本
体を光学ガラスから構成し、前記薄膜として、貴金属膜
(厚さ約2μm)、TiN膜(厚さ約1.5μm)、Al
23膜(厚さ約2μm)を利用している。
【0017】このように、ガラス型を用いてガラス素材
をプレス成形することにより、回折格子パターンや光デ
ィスクのグルーブパターンを形成することは知られてい
る。しかし、ガラス型でのプレス成形により光導波路の
コアを製造することは提案されていない。
【0018】本発明の発明者らは、上記各公報の記載に
ならって、ガラス母材表面に離型層(貴金属膜、炭素膜
またはセラミックス膜)を形成してなるガラス型を用い
て光導波路のコアを製造する実験を行った結果、特性の
良好な光導波路、特に挿入損失の偏波依存性が十分に小
さい光導波路が常に得られるとは限らなかった。一方、
回折格子パターンや光ディスクのグルーブパターンを形
成する場合には、上記ガラス型を用いても特に特性上の
問題は特に生じなかった。この実験結果から、本発明の
発明者らは、光導波路で認められた特性劣化が、以下に
説明するように光導波路のコア寸法に依存して発生する
ものと考えた。
【0019】シングルモードの光導波路のコアを製造す
るためにガラス型に形成する母型パターンは、幅および
深さが一般に10μm前後であり、回折格子パターンや
光ディスクのグルーブパターンを形成するための母型パ
ターンに比べ大きく、特に深さが大きい。そのため離型
しにくい。このように離型しにくいパターンを設けたガ
ラス型では、平滑なガラス型や深さの浅いパターンを設
けたガラス型を用いる場合に比べ、ガラス母材に対する
離型層の接着性と、成形対象のガラス素材に対する離型
層の離型性とが、より優れている必要があると考えられ
る。したがって、ガラス型の表面に離型層だけを形成し
た場合には、ガラス型に対する離型層の接着性と、成形
対象のガラス素材に対する離型層の離型性とを両立させ
ることができず、その結果、光導波路の特性、特に挿入
損失の偏波依存性が大きくなったものと考えられる。離
型膜とガラス母材との間に、特開平2−51434号公
報に記載された中間層や特開平10−231129号公
報に記載された下地層を設ければ、ガラス母材に対する
接着性は改善されるが、この場合、中間層や下地層の形
成の手間が増えてしまう。
【0020】また、ガラス型を構成するガラス(例えば
石英ガラス)は、成形対象のガラス素材に比べ熱膨張係
数が約一桁小さい。そのため、プレス成形時および離型
時にガラス素材に歪みが生じやすいと考えられる。ガラ
ス素材に歪みが生じると、光導波路の特性、特に挿入損
失の偏波依存性が大きくなる。
【0021】このような実験および考察に基づき、本発
明の第1の態様では、離型層をDLCから構成する。D
LCは、ガラス母材に対する接着性が極めて高い一方
で、成形対象のガラス素材に対する離型性が極めて高
い。したがって、DLCからなる離型層をガラス母材表
面に形成したガラス型では、従来のガラス型で生じる上
記問題を解決することができる。ガラス型にDLC膜か
らなる離型層を設けることにより、ガラス型に対する離
型層の接着性と、成形対象のガラス素材に対する離型層
の離型性とを両立させ得ることは、本発明において初め
て明らかにされたことである。
【0022】また、本発明の第2の態様では、光導波路
のコア寸法に対応させて緩衝層の厚さを最適化する。そ
のため、ガラス素材の歪みによる導波路の特性低下を抑
えることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明は、光導波路のコアの母型
パターンを表面に有する成形用型を用いてガラス素材を
プレス成形することにより、コアを形成する工程を有す
る。以下、図1を参照して、本発明の製造方法の流れを
説明する。
【0024】まず、図1(A)に示すように、光導波路
のコアとなるコア素材4を加熱しながらプレス成形し、
図1(B)に示すように、コアに相当する凸条をもつコ
ア成形体4Aを得る。このプレス成形では、成形用型2
からなる上型と、下型103とを用いる。
【0025】成形用型2の平面図を図2に示す。また、
第1の態様における図2のA−A断面図を図3に、第2
の態様における図2のA−A断面図を図4に、それぞれ
示す。この成形用型2は、その表面に、光導波路(1×
2カプラ)のコアの母型パターン22Aを有する。
【0026】まず、第1の態様で用いる成形用型につい
て説明する。図3に示すように、第1の態様における成
形用型2は、ガラス母材21およびその表面に形成され
た離型層22を有する。離型層22は、ガラス母材21
の母型パターン22A側の全面を覆っている。
【0027】本発明において離型層として利用するDL
C(Diamond Like Carbon)膜については、例えば、特
開昭62−145646号公報、同62−145647
号公報、New Diamond Forum,第4巻第4号(昭和63年
10月25日発行)等に記載されている。DLCは、上
記文献(New Diamond Forum)に記載されているよう
に、ラマン分光分析において、1550cm-1にブロード
な(1520〜1560cm-1)ラマン吸収のピークを有
する。すなわち、1333cm-1に鋭いピークを有するダ
イヤモンドや、1581cm-1に鋭いピークを有するグラ
ファイトとは、明らかに異なった構造を有する物質であ
る。DLC膜は、炭素と水素とを主成分とするアモルフ
ァス状態の薄膜であって、炭素同士のsp3結合がラン
ダムに存在することによって形成されている。DLCに
おける原子比C:Hは、通常、95〜60:5〜40程
度である。
【0028】DLC膜は、炭素および水素に加え、S
i、N、O、Fの1種または2種以上を含有していても
よい。この場合、DLC膜は、基本組成をCHxSiy
zv wと表したとき、モル比を表すx、y、z、v、
wがそれぞれ、 0.05≦x≦0.7、 0≦y≦3.0、 0≦z≦1.0、 0≦v≦1.0、 0≦w≦0.2 であることが好ましい。
【0029】DLC膜のラマン分光分析における吸収ピ
ークは、上記のように1550cm-1にブロード(152
0〜1560cm-1)な吸収を有するが、炭素および水素
以外の上記元素を含有することにより、これから±10
0cm-1程度変動する場合もある。
【0030】DLCからなる離型層22の厚さは、好ま
しくは1nm〜10μm、より好ましくは10nm〜3μmで
ある。離型層22が薄すぎると、機械的強度が不十分と
なりやすい。一方、離型層22が厚すぎると、ガラス母
材21から剥離しやすくなる。なお、母型パターン22
Aの下面側と両側面側とで、離型層22の厚さが多少異
なっていてもよいが、どちらの厚さも上記範囲内である
ことが好ましい。
【0031】DLC膜は、プラズマCVD法、イオン化
蒸着法、スパッタ法などで形成することができる。
【0032】DLC膜をプラズマCVD法により形成す
る場合、例えば特開平4−41672号公報等に記載さ
れている方法により成膜することができる。プラズマC
VD法におけるプラズマは、直流、交流のいずれであっ
てもよいが、交流を用いることが好ましい。交流として
は数ヘルツからマイクロ波まで使用可能である。また、
ダイヤモンド薄膜技術(総合技術センター発行)などに
記載されているECRプラズマも使用可能である。ま
た、バイアス電圧を印加してもよい。
【0033】DLC膜をプラズマCVD法により形成す
る場合、原料ガスには、下記化合物を使用することが好
ましい。
【0034】CおよびHを含有する化合物として、メタ
ン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、
エチレン、プロピレン等の炭化水素が挙げられる。
【0035】C、HおよびSiを含む化合物としては、
メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、テ
トラメチルシラン、ジエチルシラン、テトラエチルシラ
ン、テトラブチルシラン、ジメチルジエチルシラン、テ
トラフェニルシラン、メチルトリフェニルシラン、ジメ
チルジフェニルシラン、トリメチルフェニルシラン、ト
リメチルシリル−トリメチルシラン、トリメチルシリル
メチル−トリメチルシラン等がある。これらは併用して
もよく、シラン系化合物と炭化水素を用いてもよい。
【0036】C+H+Oを含む化合物としては、CH3
OH、C25OH、HCHO、CH3COCH3等があ
る。
【0037】C+H+Nを含む化合物としては、シアン
化アンモニウム、シアン化水素、モノメチルアミン、ジ
メチルアミン、アリルアミン、アニリン、ジエチルアミ
ン、アセトニトリル、アゾイソブタン、ジアリルアミ
ン、エチルアジド、MMH、DMH、トリアリルアミ
ン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリフェニ
ルアミン等がある。
【0038】この他、Si+C+H、Si+C+H+O
あるいはSi+C+H+Nを含む化合物等と、O源ある
いはON源、N源、H源等とを組み合わせてもよい。こ
れらの具体例としては、例えば、O源としてO2、O3
C+O源としてCO、CO2、Si+H源としてSi
4、H源としてH2、H+O源としてH2O、N源とし
てN2、N+H源としてNH3、N+O源としてNO、N
2、N2OなどNOxで表示できるNとOの化合物、N
+C源として(CN)2、N+H+F源としてNH4F、
O+F源としてOF2、O22、O32が挙げられる。
【0039】上記原料ガスの流量は原料ガスの種類に応
じて適宜決定すればよい。動作圧力は、通常、1〜70
Pa、投入電力は、通常、10W〜5kW程度が好ましい。
【0040】DLC膜は、イオン化蒸着法により形成し
てもよい。イオン化蒸着法は、例えば特開昭58−17
4507号公報、特開昭59−174508号公報等に
記載されている。ただし、これらに開示された方法、装
置に限られるものではなく、原料用イオン化ガスの加速
が可能であれば他の方式のイオン蒸着技術を用いてもよ
い。この場合の装置の好ましい例としては、例えば、実
開昭59−174507号公報に記載されたイオン直進
型またはイオン偏向型のものを用いることができる。
【0041】イオン化蒸着法においては、真空容器内を
10-4Pa程度までの高真空とする。この真空容器内には
交流電源によって加熱されて熱電子を発生するフィラメ
ントが設けられ、このフィラメントを取り囲んで対電極
が配置され、フィラメントとの間に電圧Vdを与える。
また、フィラメント、対電極を取り囲んでイオン化ガス
閉じこめ用の磁界を発生する電磁コイルが配置されてい
る。原料ガスはフィラメントからの熱電子と衝突して、
プラスの熱分解イオンと電子を生じ、このプラスイオン
はグリッドに印加された負電位Vaにより加速される。
この、Vd,Vaおよびコイルの磁界を調整することに
より、組成や膜質を変えることができる。また、バイア
ス電圧を印加してもよい。
【0042】DLC膜をイオン化蒸着法により形成する
場合、原料ガスには、プラズマCVD法と同様のものを
用いればよい。上記原料ガスの流量はその種類に応じて
適宜決定すればよい。動作圧力は、通常、1〜70Pa程
度が好ましい。
【0043】DLC膜は、スパッタ法により形成するこ
ともできる。この場合、Ar、Kr等のスパッタ用のス
パッタガスに加えて、O2 、N2、NH3、CH4、H2
のガスを反応性ガスとして導入すると共に、C、Si、
SiO2、Si3 4、SiC等をターゲットとしたり、
C、Si、SiO2 、Si34、SiCの混成組成をタ
ーゲットとしたり、場合によっては、C、Si、N、O
を含む2以上のターゲットを用いてもよい。また、ポリ
マーをターゲットとして用いることも可能である。この
ようなターゲットを用いて高周波電力、交流電力、直流
電力のいずれかを印加し、ターゲットをスパッタし、こ
れを基板上にスパッタ堆積させることによりDLC膜を
形成する。高周波スパッタ電力は、通常、50W〜2kW
程度である。動作圧力は、通常、10-3〜0.1Paが好
ましい。
【0044】次に、第2の態様で用いる成形用型につい
て説明する。図4に示すように、この成形用型2は、ガ
ラス母材21およびその表面に形成された緩衝層23を
有し、母型パターン22Aは、緩衝層23側の表面に存
在する。
【0045】緩衝層23の厚さは、10μm超100μm
以下、好ましくは10.5μm以上50μm以下である。
緩衝層23が薄すぎると、プレス成形および離型の際
に、被成形物であるコア素材4に歪みが発生しやすくな
る。一方、緩衝層23が厚すぎると、緩衝層23がガラ
ス母材21から剥離しやすくなってしまう。
【0046】緩衝層23の構成材料は、コア素材4の離
型が容易となるように、ガラス母材21およびコア素材
4をそれぞれ構成する材料に応じて適宜選択すればよ
い。ガラス母材21は、石英ガラスや高ケイ酸ガラスな
ど、コア素材4に比べ熱膨張係数が著しく小さいガラス
から構成される。そのため、本発明では緩衝層23を、
ガラス母材21よりも熱膨張係数が大きく、かつ、コア
素材4よりも熱膨張係数が小さい金属化合物、金属(合
金および金属間化合物を含む)または炭素から構成す
る。なお、この場合の熱膨張係数とは、100〜300
℃における熱膨張係数である。
【0047】上記金属化合物としては、例えば、酸化ケ
イ素、窒化ケイ素、窒化酸化ケイ素(Si−O−N)、
酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化チタン、窒
化アルミニウムチタン(Ti−Al−N)、窒化炭化チ
タン(Ti−C−N)、炭化ケイ素、窒化クロム、酸化
クロム(Cr23)、窒化ホウ素などから選択すればよ
い。上記金属としては、例えばCr、In、Zr、W、
Bなどから選択すればよい。上記炭素としては、例えば
ガラス状カーボン(アモルファスカーボンともいわれ
る)が好ましい。
【0048】緩衝層23は、スパッタ法やCVD法等の
薄膜形成法により形成することが好ましく、特に、ステ
ップカバレッジの高い薄膜形成法(例えばCVD法)が
好ましい。なお、窒化酸化ケイ素からなる緩衝層23を
スパッタ法により形成する場合には、Siをターゲット
として酸素および窒素を含有する雰囲気中で反応性スパ
ッタを行うことが好ましい。また、緩衝層23をガラス
状カーボンから構成する場合、ガラス母材表面にガラス
状カーボンを塗布して乾燥硬化した後、不活性ガス中で
焼成すればよい。ガラス状カーボンは、ポリカルボジイ
ミド等の樹脂を焼成することにより製造でき、市販のも
のを用いることもできる。
【0049】母型パターン22Aは、コア形状のネガ像
である。図示例では断面が台形の溝となっているが、断
面形状が正方形、長方形、半円形または半長円形であっ
てもよい。ただし、コア素材4の離型が困難となる断面
形状(正方形または長方形)をもつ母型パターンを設け
る場合に、本発明はより有効である。また、母型パター
ン22Aの断面形状が正方形または長方形であれば、挿
入損失の偏波依存性を小さくできる。なお、図5に示す
構造では、母型パターン22A直下における緩衝層23
の厚さは、前記した限定範囲より薄くてもよく、前記直
下での厚さがゼロであっても、すなわち緩衝層が存在し
なくてもよい。その場合でも、コア素材4の歪み発生を
防ぐ効果は実現する。このように、第2の態様において
限定する緩衝層の厚さは、母型パターン22Aの幅方向
(図中の横方向)に測定した厚さである。
【0050】第2の態様における母型パターン22A
は、図4に示すように、ガラス母材21を形状加工して
溝を形成した後、緩衝層23を形成することにより設け
てもよく、図5に示すように、平滑なガラス母材21上
に緩衝層23を形成した後、緩衝層23を形状加工して
溝を形成することにより設けてもよい。また、溝を形成
したガラス母材21上に緩衝層23を形成した後、緩衝
層23の表面をさらにエッチングして形状加工してもよ
い。これらの形状加工には、フォトリソグラフィーを利
用することが好ましい。なお、ガラス母材21のエッチ
ングに通常のRIE(反応性イオンエッチング)を用い
ると、母型パターン22Aの断面形状が図示するような
台形となる。母型パターン22Aの断面形状を正方形ま
たは長方形とするためには、誘導プラズマを利用したR
IE装置を用いる必要があるが、このRIE装置は高価
である。これに対し、平滑なガラス母材21上に緩衝層
23を設け、この緩衝層23を例えば通常のRIEによ
りエッチングして母型パターン22Aを形成すれば、高
価な装置を用いることなく、正方形または長方形断面を
もつ母型パターン22Aが得られる。
【0051】なお、第1の態様における母型パターン2
2Aは、図3に示すように、ガラス母材21を形状加工
して溝を形成した後、離型層22を形成することにより
設ければよい。
【0052】本発明は、例えばシングルモードの光導波
路の製造に適用されるので、その場合のコア寸法に応じ
て母型パターン22Aの幅および深さを決定する。第2
の態様では、母型パターン22Aの幅および深さを、い
ずれも3〜15μmの範囲内から選択し、好ましくは6
〜12μmの範囲内から選択する。この範囲の寸法をも
つ母型パターン22Aを設け、かつ、緩衝層23の厚さ
を前記した限定範囲内から選択することにより、プレス
成形に伴うコア成形体4Aの歪み発生を防ぐという効果
が臨界的に実現する。また、第1の態様における効果
も、母型パターンの寸法が上記範囲である場合に特に有
効である。
【0053】なお、母型パターン22Aの全体において
幅および深さが上記範囲である必要はない。すなわち、
母型パターンの少なくとも一部に上記幅および深さの領
域が存在すれば、本発明の効果は実現する。母型パター
ンの寸法が変化するのは、例えば導波路の分岐部や接合
部などである。
【0054】ところで、第2の態様において、緩衝層2
3の構成材料とコア素材4の構成材料との組み合わせに
よっては、両者間で離型性が不十分となることがある。
その場合、図6に示すように、離型性向上のための離型
層22を、緩衝層23上に設けてもよい。離型層22
は、コア素材4に対する離型性が良好であって、かつ、
緩衝層23に対する接着性が良好である無機材料から構
成することが好ましい。このような無機材料としては、
上記したDLCが特に好ましい。
【0055】ガラス母材21は、ガラス転移点がプレス
成形温度より高いガラス、好ましくは30℃以上高いガ
ラスから構成する。なお、プレス成形温度は、プレス成
形時のコア素材4の温度であり、コア素材4がプレスに
より変形可能な温度であればよく、通常、コア素材4の
屈伏点以上、好ましくは屈服点より20℃以上高い温度
とされる。
【0056】ガラス母材21の構成材料は、コア素材4
構成材料に応じて適宜選択すればよいが、通常、ガラス
転移点が750℃以上のガラス、例えば石英ガラス、高
ケイ酸ガラスなどから選択することが好ましい。ガラス
母材21の厚さは特に限定されず、プレス成形時にコア
の母型パターンの寸法精度が確保でき、かつ、プレス成
形および離型の際に破損が生じないように設定すればよ
く、通常、0.5〜3mmの範囲内とすることが好まし
い。
【0057】プレス成形の際に加える圧力は、1〜10
MPa程度とすることが好ましい。
【0058】なお、下型103は、表面が平滑であれば
よく、その構成材料は金属であってもセラミックスであ
ってもよく、ガラス母材21と同様に耐熱性の高いガラ
スから構成してもよい。
【0059】プレス成形後、図1(C)に示すように、
コア成形体4Aの凸条形成面側に上部クラッド素材5を
配置し、これらを上型102と下型103とで挟んで、
加熱しながらプレス成形する。上型102は、下型10
3と同様に表面が平滑であればよく、その構成材料は金
属、セラミックス、ガラス等のいずれであってもよい。
このプレス成形により、図1(D)に示すように、上部
クラッド素材5に凹条が形成されて上部クラッド5Aと
なり、かつ、この上部クラッド5Aとコア成形体4Aと
が接合された状態となる。なお、上部クラッド素材5
は、屈折率がコア成形体4Aよりも低いガラスから選択
される。上部クラッド素材5の厚さは特に限定されない
が、通常、0.5〜3mm程度とする。また、コア素材4
の厚さも特に限定されないが、通常、0.5〜3mm程度
とする。
【0060】このときのプレス成形温度は、コア成形体
4Aのガラス転移点付近であって、かつ、プレスにより
上部クラッド素材5が変形可能な温度とする。プレス圧
力は、コア成形体4Aおよび上部クラッド素材5が破損
しないように設定する。
【0061】次に、図1(D)に示すコア成形体4Aの
凸条を除く領域を、研磨、研削等の機械的加工、RIE
(反応性イオンエッチング)等の乾式エッチング、湿式
エッチング等により除去して、図1(E)に示すよう
に、上部クラッド5A内にコア4Bが埋め込まれた構造
を得る。なお、コア成形体4Aの一部除去に際して、前
記凸条の一部および上部クラッド5Aの一部も除去し、
結果として設計どおりの寸法のコア4Bを得る構成とし
てもよい。
【0062】次いで、図1(F)に示すように、上部ク
ラッド5Aのコア4B埋め込み面側に下部クラッド6を
配置し、これらを上型102と下型103とで挟んで、
加熱しながらプレスする。このプレスにより、図1
(G)に示すように、上部クラッド5Aおよびコア4B
に下部クラッド6が接合されて、光導波路が完成する。
下部クラッド6は、上部クラッド5Aと同じガラスから
構成することが好ましいが、屈折率がほぼ同じであれ
ば、異なるガラスから構成してもよい。下部クラッド6
の厚さは特に限定されないが、通常、0.5〜3mm程度
とする。
【0063】このときのプレス温度は、コア4Bのガラ
ス転移点付近とすることが好ましい。プレス圧力は、上
部クラッド5A、コア4Bおよび下部クラッド6が破損
しないように設定する。なお、このときのプレス圧力
は、図1(C)に示すプレス成形工程における圧力より
高くする必要はない。
【0064】
【実施例】実施例1(第1の態様) 図1(B)に示すコア成形体4Aを、前記した工程によ
り以下に示す条件で作製した。なお、以下の説明におけ
る熱膨張係数αは、100〜300℃での熱膨張係数で
ある。
【0065】ガラス母材21は、厚さ1mmの石英ガラス
(α=5×10-7/℃、ガラス転移点Tg=約1200
℃)から構成し、その表面を誘導プラズマを利用したR
IEによりエッチングして、長方形断面をもつ溝を形成
した。その上に、プラズマCVD法によりDLC膜を成
膜して離型層22とし、成形用型2を得た。母型パター
ン22Aは、幅および深さが共に11μmとなった。
【0066】この成形用型2を用いて、厚さ1mmのコア
素材4((株)住田光学ガラス製のVC81、ガラス転
移点510℃、屈服点549℃、波長1014.0nmに
おける屈折率1.73719)をプレス成形し、コア成
形体4Aを得た。プレス成形はN2雰囲気中で行い、プ
レス成形温度は580℃、プレス圧力は6MPaとした。
【0067】次いで、前記した工程により、図1(D)
に示す状態とした。なお、上部クラッド5Aは、厚さ1
mmのガラス((株)住田光学ガラス製のSFn4、ガラ
ス転移点437℃、屈服点470℃、波長1014.0
nmにおける屈折率1.72467)から構成した。上部
クラッド5Aをコア成形体4Aに接合する際には、温度
を500℃とし、圧力を6MPaとした。
【0068】次に、図1(D)に示すコア成形体4Aの
凸条を除く領域を研磨により除去して、図1(E)に示
す状態とした。
【0069】次いで、加熱プレスにより厚さ1mmの下部
クラッド6(上部クラッド5Aと同素材)を接合し、図
1(G)に示す構造の光導波路を得た。この加熱プレス
の際の温度は580℃、圧力は1MPaとした。
【0070】この光導波路に、様々な偏波(波長1.5
5μm)を入射させて挿入損失を測定することにより、
挿入損失の偏波依存性を測定した。その結果、挿入損失
の最大値と最小値との差は0.1dB以下であり、挿入損
失の偏波依存性が小さいことが確認できた。
【0071】実施例2(第2の態様) 図1(B)に示すコア成形体4Aを、前記した工程によ
り以下に示す条件で作製した。なお、以下の説明におけ
る熱膨張係数αは、100〜300℃での熱膨張係数で
ある。
【0072】ガラス母材21は、厚さ1mmの石英ガラス
(α=5×10-7/℃、ガラス転移点Tg=約1200
℃)から構成し、その表面を誘導プラズマを利用したR
IEによりエッチングして、幅32μm、深さ11μmの
長方形断面をもつ溝を形成した。その上にAl23(α
=79×10-7/℃)を成膜して緩衝層23とし、成形
用型2を得た。なお、溝の側面で緩衝層23が薄くなる
ことを防ぐため、緩衝層23の形成にはバイアススパッ
タ法を用いた。緩衝層23の厚さは、母型パターンの底
面および側面のいずれにおいても10.5μmであっ
た。その結果、母型パターン22Aは、幅および深さが
共に11μmとなった。
【0073】この成形用型2を用いて、厚さ1mmのコア
素材4((株)住田光学ガラス製のVC81、α=88
×10-7/℃、ガラス転移点510℃、屈服点549
℃、波長1014.0nmにおける屈折率1.7371
9)をプレス成形し、コア成形体4Aを得た。プレス成
形はN2雰囲気中で行い、プレス成形温度は580℃、
プレス圧力は6MPaとした。
【0074】次いで、前記した工程により、図1(D)
に示す状態とした。なお、上部クラッド5Aは、厚さ1
mmのガラス((株)住田光学ガラス製のSFn4、ガラ
ス転移点437℃、屈服点470℃、波長1014.0
nmにおける屈折率1.72467)から構成した。上部
クラッド5Aをコア成形体4Aに接合する際には、温度
を500℃とし、圧力を6MPaとした。
【0075】次に、図1(D)に示すコア成形体4Aの
凸条を除く領域を研磨により除去して、図1(E)に示
す状態とした。
【0076】次いで、加熱プレスにより厚さ1mmの下部
クラッド6(上部クラッド5Aと同素材)を接合し、図
1(G)に示す構造の光導波路を得た。この加熱プレス
の際の温度は580℃、圧力は1MPaとした。
【0077】この光導波路に、様々な偏波(波長1.5
5μm)を入射させて挿入損失を測定することにより、
挿入損失の偏波依存性を測定した。その結果、挿入損失
の最大値と最小値との差は0.1dB以下であり、挿入損
失の偏波依存性が小さいことが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(G)は、本発明の光導波路の製造方
法を説明する断面図である。
【図2】本発明で用いるガラス型の平面図である。
【図3】第1の態様における図2のA−A断面図であ
る。
【図4】第2の態様における図2のA−A断面図であ
る。
【図5】第2の態様で用いるガラス型の断面図である。
【図6】第2の態様で用いるガラス型の断面図である。
【符号の説明】
2 成形用型 21 ガラス母材 22 離型層 22A 母型パターン 23 緩衝層 4 コア素材 4A コア成形体 4B コア 5 上部クラッド素材 5A 上部クラッド 6 下部クラッド 102 上型 103 下型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 成宮 義和 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 中山 正俊 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA04 LA18 PA26 QA07 RA08 TA43

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導波路のコアの母型パターンを表面に
    有する成形用型を用いてガラス素材をプレス成形するこ
    とにより前記コアを形成する工程を有し、 前記成形用型がガラス母材および離型層を有し、前記離
    型層がダイヤモンド・ライク・カーボンから構成され、
    前記母型パターン形成面が前記離型層で構成されている
    光導波路の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記母型パターンの少なくとも一部に、
    幅および深さがいずれも3〜15μmの範囲内である領
    域が存在する請求項1の光導波路の製造方法。
  3. 【請求項3】 光導波路のコアの母型パターンを表面に
    有する成形用型を用いてガラス素材をプレス成形するこ
    とにより前記コアを形成する工程を有し、 前記成形用型がガラス母材および緩衝層を有し、前記緩
    衝層が無機材料から構成され、前記母型パターンの少な
    くとも側壁面が前記緩衝層で構成され、前記母型パター
    ンの少なくとも一部に、幅および深さがいずれも3〜1
    5μmの範囲内である領域が存在し、少なくともこの領
    域において、前記母型パターンの幅方向における前記緩
    衝層の厚さが10μm超100μm以下である光導波路の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記母型パターンを前記ガラス母材およ
    び/または前記緩衝層の加工により形成する請求項3の
    光導波路の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記成形用型は、被成形物に対する離型
    性が前記緩衝層よりも良好である離型層を、少なくとも
    前記緩衝層の表面に有する請求項3または4の光導波路
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記離型層がダイヤモンド・ライク・カ
    ーボンから構成されている請求項5の光導波路の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003027736A1 (fr) * 2001-09-19 2003-04-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Guide d'onde optique et procede de fabrication associe
JP2011190118A (ja) * 2010-03-11 2011-09-29 Fujifilm Corp 光学素子成形用型、並びに光学素子、及び該光学素子の製造方法

Cited By (3)

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